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発明の名称 電気掃除機用集塵袋及びそれを用いた電気掃除機
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−37671(P2007−37671A)
公開日 平成19年2月15日(2007.2.15)
出願番号 特願2005−223641(P2005−223641)
出願日 平成17年8月2日(2005.8.2)
代理人 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄
発明者 広田 正宣 / 村上 誠 / 香山 博之 / 中野 幸一
要約 課題
本発明の電気掃除機は、集塵袋内の塵埃の臭気を根本的に低減でき、電気掃除機の運転時において不快な臭気のないクリーンな排気を実現することができる電気掃除機を提供することを目的とする。

解決手段
粉末状の脱臭剤を充填した通気性を有する収納容器12と、吸引された塵埃を濾過集塵するための濾過袋9と、開口部11を有する掃除機装着用の口芯10を備え、前記収納容器12は、濾過袋9の上流側の位置に、収納容器12の長手方向の通気面が、濾過袋9内を流れる気流に対して略直角の向きに、抵抗になるように設置されており、吸引気流が収納容器12に衝突した際に、収納容器12の前後に生じる気圧差を利用して、内部の脱臭剤を通気部より濾過袋内に自動的に排出する。
特許請求の範囲
【請求項1】
粉末状の脱臭剤を充填した通気性を有する収納容器と、吸引された塵埃を濾過集塵するための濾過袋と、開口部を有する掃除機装着用の口芯を備え、前記収納容器は、濾過袋の上流側の位置に、収納容器の長手方向の通気面が、濾過袋内を流れる気流に対して略直角の向きに、抵抗になるように設置された電気掃除機用集塵袋。
【請求項2】
収納容器の通気面は、口芯開口部より流入する気流の風圧を受けても、変形しない強度を有する請求項1に記載の電気掃除機用集塵袋。
【請求項3】
収納容器の気流の風圧を受ける通気面は、収納容器の内部方向に略湾曲している請求項1または請求項2に記載の電気掃除機用集塵袋。
【請求項4】
収納容器の通気口は、気流の上流側の通気部の総開口面積は、下流側の総開口面積より大きい請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電気掃除機用集塵袋。
【請求項5】
収納容器の通気口は、略下方側に向けても開口している請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の電気掃除機用集塵袋。
【請求項6】
収納容器は、口芯付近に設けられた空間に設置される請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の電気掃除機用集塵袋。
【請求項7】
口芯付近に設けられた空間は、開閉可能である請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の電気掃除機用集塵袋。
【請求項8】
収納容器の気流の上流側の通気部は、開口面積を任意に調整できる請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の電気掃除機用集塵袋。
【請求項9】
口芯付近に設けられた空間には、収納容器を複数個設置可能である請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の電気掃除機用集塵袋。
【請求項10】
吸引気流を発生する電動送風機と、塵埃を濾過集塵する集塵袋を設置できる集塵室を備えた電気掃除機において、前記集塵室に請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の電気掃除機用集塵袋を組み込んだ電気掃除機。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、濾過袋に集塵された塵埃より発生する臭気を除去し、掃除機運転中の本体からの排気に含まれる悪臭を大幅に低減する電気掃除機用集塵袋及びそれを用いた電気掃除機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の塵埃由来の臭気を低減する電気掃除機用集塵袋としては、内袋、外袋の二重構造の濾過袋もしくは、内袋、中間袋、外袋の多重構造の濾過袋を有し、内袋、中間袋、外袋のいずれか一方または、その素材に、硫黄系の物質に選択的に反応して消臭する触媒系消臭剤を付着もしくは含浸させまたは練り込み、他方の袋またはその素材に窒素系の物質に選択的に反応して消臭する触媒系の消臭剤を付着もしくは含浸または練り込んだ構成の電気掃除機用集塵袋が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平6−284995号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、前記従来の構成では、多量の塵埃を吸引し、なおかつ長期に渡って濾過袋内に保持できる集塵袋式の電気掃除機においては、吸引気流の全てが濾過袋を通過するため、塵埃量の増加に比例して、発生する臭気も大幅に増加し、高濃度の塵埃由来の臭気が気流に乗って濾過袋から排出される場合でも、臭気を含んだ気流が、消臭処理された袋素材に接触し、臭気が除去される。しかし、吸引気流の速度は非常に速く、接触した臭気を全て除去することは困難であるため、運転中の十分な脱臭効果を得ることができず、結果として掃除機の使用者が、不快感または不衛生な印象を受けるという課題を有していた。
【0004】
また、前記従来の構成では、集塵袋内に多量に塵埃が入った状態で、次回の運転まで放置された場合、消臭処理された袋素材の近傍付近の塵埃より発生する臭気は、消臭剤により除去される。しかし、袋素材から離れた部分の塵埃に対しては、消臭剤との十分な接触が得られないため、消臭効果が得られず、この部分で臭気が滞留し、次回運転時に、これら滞留によって高濃度となった臭気が排出されるというように、塵埃量の増加に対して脱臭効果を持続できないという課題も有していた。
【0005】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、濾過袋内に集塵された塵埃に対して均一に脱臭処理を施すことで、掃除機本体からの排気に含まれる臭気を大幅に低減すると共に、濾過袋内の塵埃量に関係なく、長期に渡って塵埃に対する脱臭効果を持続できる電気掃除機用集塵袋およびそれを用いた電気掃除機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の電気掃除機用集塵袋は、粉末状の脱臭剤を充填した通気性を有する収納容器と、吸引された塵埃を濾過集塵するための濾過袋と、開口部を有する掃除機装着用の口芯を備え、前記収納容器は、濾過袋の上流側の位置に、収納容器の長手方向の通気面が、濾過袋内を流れる気流に対して略直角の向きに、抵抗になるように設置されており、気流が収納容器に衝突した際に、収納容器の前後に気圧差が生じて、内部の脱臭剤が通気部より濾過袋内に自動的に排出されるものである。
【0007】
この構成により、本発明の電気掃除機用集塵袋を電気掃除機の集塵室に設置し、掃除機の電動送風機を作動させると、集塵袋内には吸引気流が発生し、収納容器は気流に対して抵抗になるように設置しているため、収納容器通気面の上流側と下流側で気圧差が生じ、その圧力差により容器内の脱臭剤が通気部より押し出され、濾過袋内の塵埃に向けて脱臭剤が自動的に投入される。塵埃と付着した脱臭剤は、さらに吸引気流に乗って、塵埃内部に拡散し、均一に付着することとなる。よって、塵埃由来の臭気は、脱臭剤により効率的に除去され、複雑な機構を用いずに簡便に運転中の排気に含まれる臭気を大幅に低減することができる。
【0008】
また、掃除機の運転中だけでなく、掃除機の静置時にも塵埃に対して均一な脱臭作用が継続するため、濾過袋内の臭気の滞留も低減され、次回掃除機運転を再開するときでも運転初期の排気に高濃度の臭気が含まれることもなくなり、常に排気臭の少ない掃除機運転ができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の電気掃除機用集塵袋およびそれを用いた電気掃除機は、粉末状の脱臭剤を充填した通気性を有する収納容器を、吸引気流の抵抗となる位置に配置することで、収納容器の通気面の前後に気圧差を生じさせ、その圧力差を利用することで、運転中に自動で脱臭剤を濾過袋内の塵埃に向けて投入および付着でき、塵埃から発生する臭気を効率よく除去し、複雑な機構を用いずに簡便に排気に含まれる臭気を大幅に低減することができる。このため使用者はニオイで不快な印象を受けることなく、快適な環境で掃除作業を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
第1の発明は、粉末状の脱臭剤を充填した通気性を有する収納容器と、吸引された塵埃を濾過集塵するための濾過袋と、開口部を有する掃除機装着用の口芯を備え、前記収納容器は、濾過袋の上流側の位置に、収納容器の長手方向の通気面が、濾過袋内を流れる気流に対して略直角の向きに、抵抗になるように設置されており、気流が収納容器に衝突した際に、収納容器の前後に気圧差が生じて、内部の脱臭剤が通気部より濾過袋内に自動的に排出されるものである。この構成により、集塵袋に吸引気流が発生した場合に、収納容器通気面の上流側と下流側で気圧差が生じ、その圧力差により容器内の脱臭剤が通気部より押し出され、濾過袋内の塵埃に向けて脱臭剤が自動的に投入される。塵埃と付着した脱臭剤は、さらに吸引気流に乗って、塵埃内部に拡散し、均一に付着することとなる。よって、塵埃由来の臭気は、脱臭剤により効率的に除去され、複雑な機構を用いずに簡便に濾過袋内の塵埃の臭気を大幅に低減することができる。
【0011】
第2の発明は、特に第1の発明の収納容器の通気面は、口芯開口部より流入する気流の風圧を受けても、変形しない強度を有することにより、吸引気流が収納容器に衝突した際に、収納容器の下流面に気流が流れ難くなり、上流側と下流側での気圧差を確保することができ、通気面部に充填されている粉末状の脱臭剤を容易に排出することができる。
【0012】
第3の発明は、特に第1または第2の発明の収納容器の気流の風圧を受ける通気面は、収納容器の内部方向に略湾曲しているため、吸引気流が収納容器に衝突した際に、湾曲面で気流の滞留が起きて、収納容器の下流面に気流がさらに流れ難くなり、上流側と下流側での気圧差が増すこととなり、通気面部に充填されている粉末状の脱臭剤をより確実に排出することができる。
【0013】
第4の発明は、特に第1から第3のいずれか1つの発明の収納容器の通気口は、気流の上流側の通気部の総開口面積は、下流側の総開口面積より大きいため、収納容器の通気面の上下流間に気圧差が生じた際に、上流側の通気口は開口面積が大きいため、通気部に充填されている脱臭剤に対して押し出す力が加わり易くなるが、下流側の通気口は、開口面積が小さいため、脱臭剤が一度に多量に排出されなくなり、投入動作の確実性と、塵埃に対する脱臭剤の過剰投入の抑制とを両立させることができる。
【0014】
第5の発明は、特に第1から第4のいずれか1つの発明の収納容器の通気口は、略下方側に向けても開口しているため、吸引気流の風量が小さく、気圧差を利用した自動投入量が少ない場合でも、掃除機本体の移動時の振動及び重力の作用により、脱臭剤を収納容器の略下方側の通気口から排出することができ、投入量が不足することを防ぐことができる。
【0015】
第6の発明は、特に第1から第5のいずれか1つの発明の収納容器は、口芯付近に設けられた空間に設置されているため、濾過袋内に特別な加工が不要となり、折り曲げ成形した濾過袋に口芯及び収納容器の設置空間を接着することで、集塵袋を得ることができ、製造方法の簡素化を図ることができる。
【0016】
第7の発明は、特に第1から第6のいずれか1つの発明の口芯付近に設けられた空間は、開閉可能であるため、集塵袋の使用途中に収納容器の取替え、補充が容易にできる。
【0017】
第8の発明は、特に第1から第7のいずれか1つの発明の収納容器の気流の上流側の通気部は、開口面積を任意に調整でき、収納容器の上流側の通気部に圧力が加わる面積を任意に変更できるため、下流側から排出される脱臭剤の量を調節でき、塵埃臭気の強弱に対し、容易に対応できる。
【0018】
第9の発明は、特に第1から第8のいずれか1つの発明の口芯付近に設けられた空間には、収納容器を複数個設置可能であるため、臭気の強い塵埃を吸引する場合でも、脱臭剤投入量を容易に増量することができる。
【0019】
第10の発明は、特に第1から第9のいずれか1つの発明の吸引気流を発生する電動送風機と、塵埃を濾過集塵する集塵袋を設置できる集塵室を備えた電気掃除機とした。この構成により、本発明の電気掃除機用集塵袋を電気掃除機の集塵室に設置し、掃除機の電動送風機を作動させると、集塵袋内には吸引気流が発生し、収納容器は気流に対して抵抗になるように設置しているため、収納容器通気面の上流側と下流側で気圧差が生じ、その圧力差により容器内の脱臭剤が通気部より押し出され、濾過袋内の塵埃に向けて脱臭剤が自動的に投入される。塵埃と付着した脱臭剤は、さらに吸引気流に乗って、塵埃内部に拡散し、均一に付着することとなる。よって、塵埃由来の臭気は、脱臭剤により効率的に除去され、手間をかけずに運転中の排気に含まれる臭気を大幅に低減することができる。また、掃除機の運転中だけでなく、掃除機の静置時にも塵埃に対して均一な脱臭作用が継続するため、濾過袋内の臭気の滞留も低減され、次回掃除機運転を再開するときでも運転初期の排気に高濃度の臭気が含まれることもなくなり、常に排気臭の少ない掃除機運転ができる。
【0020】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0021】
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における本発明の集塵袋を備えた電気掃除機の略全体構成図である。図2は、同実施の形態の電気掃除機用集塵袋の略拡大図である。
【0022】
1は、電動送風機2を内蔵した掃除機の本体を示し、集塵室3内には集塵袋4が脱着可能に組み込まれており、さらに本体1前部に設けられた吸引部5は、ホース6が前記集塵袋4と連通して接続され、前記ホース6の他方には、延長管7、吸込具8が接続された構成である。すなわち電動送風機2の吸引力により床面上の塵埃などが、吸込具8から吸引され、集塵袋4で吸引気流と分離されて貯留されることとなる。
【0023】
前記集塵袋4において、9は濾過袋であり、通気性の素材を袋状に成形し、吸引気流と一緒に吸い込まれた塵埃をこの濾過袋9でトラップし、空気と分離するものであり、素材としては不織布を用いると通気性と濾過性を両立できる点で好ましい。また濾過袋9の目詰まり防止のため、通気性の異なる複数の濾過袋を積層した構成であると尚好ましい。
【0024】
10は、口芯であり、集塵室3内に集塵袋4を固定するものであり、また、吸引部5、ホース6と連通するための開口部11が設けられている。また、濾過袋9と口芯10の間には、所定量の粉末状の脱臭剤を充填した収納容器12を設置するための空間13が設けられている。この空間13は、口芯10と一体で箱体を形成するか、別体で箱体を形成し、口芯10に貼り付けてもよい。さらに濾過袋9を、前記空間13の箱体に貼り付けることで、収納容器12を設置できる集塵袋4を形成することができる。
【0025】
前記収納容器12は、空間13内に、容器の長手方向が吸引気流と略直角になり、かつ開口部11の上部より、容器の下部が突出する形で設置されている。
【0026】
図3の収納容器12の四面図に示すように、容器の長手方向の正面と背面の下部、および底面には、複数の穴14が設けられている。正面、背面の穴14は、収納容器12が開口部11に突出している位置に設けられており、吸引気流が開口部11に流入した場合、この突出部に気流が衝突し、気流は突出部を避ける流れを形成する。
【0027】
この結果、図2に示すように、突出部の上流側と下流側の間に、気圧差が生じるため、収納容器12の穴14の付近の脱臭剤粉末が気圧差で生じる押し出し圧力により、背面の穴14より排出されることとなり、掃除機運転中に濾過袋9内の塵埃に向けての脱臭剤の自動投入を簡便に実現できる。
【0028】
また、掃除機の本体1を引き回して床面の段差を乗り越えた時に生じる上下振動により、収納容器12の底部の穴14からも脱臭剤粉末が排出され、吸引気流に乗って、濾過袋9内に投入されるため、電動送風機の風量が少ない運転モードで使用して、気圧差を利用した投入量が不足する場合でも、確実に脱臭剤を自動投入できる。
【0029】
また、さらに収納容器12の正面の穴14の開口面積に対して、背面の穴14の面積を小さくすることで、気圧差による押し出しの圧力が加わった際に、脱臭剤粉末が凝集した状態でかつ多量に排出されるのを抑制でき、粉末の状態で適量を濾過袋9内の塵埃に向けて自動投入できる。
【0030】
また、さらに図4に示すように、収納容器12の正面側の面を内側に向けて湾曲させることで、突起部に加わる吸引気流の力が高まって、容器の上下流間の気圧差がさらに大きくなることで、下流側の穴14からの脱臭剤粉末の排出性を高めることができる。
【0031】
尚、収納容器は、気流上下間で気圧差を作り出すため、吸引気流が衝突しても形状が変形し難い構成が好ましく、厚紙や生分解性プラスチックで箱体を構成すると、容器の強度と、集塵袋満杯時に、可燃性ゴミとして捨てることができる。
【0032】
前記粉末状の脱臭剤としては、ゼオライト、活性炭、遷移金属系の酸化触媒等の吸着剤粉末を使用することで塵埃由来の様々な臭気に対して、物理的及び化学的に吸着除去することができる。
【0033】
本実施の形態では、収納容器12として厚紙を使用し、正面側に4mm径の穴、背面側及び底面に2mm径の穴をそれぞれ複数個空けて、かつ正面が湾曲した形状の容器箱体を形成し、脱臭剤としては、平均粒子径が5μmのゼオライト粉末を4g充填して、空間13内に、両面テープで固定した集塵袋4を、本体1の集塵室3に組込んだ。
【0034】
以上のような構成により、本発明の電気掃除機用集塵袋4を電気掃除機の集塵室3に設置し、掃除機の電動送風機2を作動させると、集塵袋4内には吸引気流が発生し、収納容器12は気流に対して抵抗になるように設置しているため、収納容器12通気面の上流側と下流側で気圧差が生じ、その圧力差により容器内の脱臭剤が通気部より押し出され、濾過袋9内の塵埃に向けて脱臭剤が自動的に投入される。
【0035】
塵埃に付着した脱臭剤は、さらに吸引気流に乗って、塵埃内部に拡散し、均一に付着することとなる。よって、塵埃由来の臭気は、脱臭剤により効率的に除去され、複雑な機構を用いずに簡便に運転中の排気に含まれる臭気を大幅に低減することができ、ニオイのない快適な環境で電気掃除機を使用することができる。
【0036】
また、掃除機の運転中だけでなく、掃除機の静置時にも塵埃に対して均一な脱臭作用が継続するため、濾過袋内の臭気の滞留も低減され、次回掃除機運転を再開するときでも運転初期の排気に高濃度の臭気が含まれることもなくなり、常に排気臭の少ない掃除機運転ができる。
【0037】
次に、本実施の形態の電気掃除機を用いた本発明の効果を実験例にて説明する。
【0038】
(実験例1)
上記の電気掃除機を用いて、家庭塵埃を吸引させての排気臭の脱臭効果を確認した。実験は、1日1回居住空間の掃除機かけを行い、運転直後と、運転中の排気のニオイをチェックしながら、2ヶ月間掃除作業を行った。同時に、比較例として、脱臭剤を投入しない通常の掃除機についても同様に掃除作業を行った。
【0039】
運転直後と、運転中のニオイに関しては、脱臭剤を投入しない比較例の掃除機は、1週間経過した時点で、運転直後、運転中と共に排気のニオイが気になりはじめ、2ヶ月経過時点では、掃除機運転中、居住空間に塵埃由来の埃っぽいニオイが充満した。
【0040】
一方、本実施の形態においては、実験期間中、運転直後、運転中ともに塵埃由来のニオイが気になることはほとんどなく、2ヶ月経過時点で、運転直後に僅かに埃っぽいニオイを感じる程度であった。
【0041】
2ヶ月経過後の掃除機の排気臭レベルを定量化するため、内容積1mの密閉チャンバー内に電気掃除機をセットし、1分間運転を行った後、男女混合の官能評価パネラー6名により、チャンバー内にこもった空気を、密閉チャンバーの天面に設置したにおい嗅ぎ窓より、におい嗅ぎ官能評価を行い、6段階臭気強度を判定した。
【0042】
各パネラーが判定した臭気強度を平均化した結果、本実施の形態は1.2に対して比較例は4.0と、2.8ポイントと臭気強度が高い結果が得られ、本実施の形態が、排気に含まれる臭気を大幅に低減できていることを確認した。
【0043】
集塵袋4より、塵埃を取り出して、重量測定した結果、それぞれ約380gの塵埃量であった。また収納容器12内に残留している脱臭剤量は0.1gであったため、3.9gが濾過袋9内に投入されたことになり、塵埃に対して約1wt%ゼオライトが添加されたことになる。また、さらに取り出した本実施の形態の塵埃の内外部を確認すると、塵埃全体がゼオライト付着により均一に白色に変色しており、このことから、運転中自動的に一定量のゼオライトが収納容器12から排出投入されたことも確認した。
【0044】
(実施の形態2)
図5は、本発明の第2の実施の形態における集塵袋4の側面断面図である。図6は、同実施の形態の収納容器12の正面図である。
【0045】
図5において、口芯10は、空間13の箱体に対して、開閉可能に固定されている。口芯10の固定方法としては、空間13の箱体の一辺と口芯10を粘着テープで固定することにより簡便に開閉可能にすることができる。また箱体と口芯10の嵌合部は、フォームテープ等を貼り付け、密閉性を高めると、嵌合部より塵埃や脱臭剤が集塵室3へ洩れ出さない点でよい。
【0046】
この構成により、収納容器12内の脱臭剤が、濾過袋9内の塵埃が満杯になる前に、残量ゼロになった場合でも、口芯10を開けて、空になった収納容器12を、新しい容器との交換が簡便に行うことができる。
【0047】
図6の収納容器12は、正面側の穴14に剥離可能なシール15で穴を塞ぎ、かつシール15は、予め複数に分割されており、開放する穴14の数を調節することができる。
【0048】
この構成により、開放する穴14の数を調節することで、運転中に背面側の穴14から排出される脱臭剤の量を増減することができる。また、当初、正面側の穴14の開放数を少ない状態で使用し、途中で脱臭効果不足してきた場合でも、口芯10を開けて、残りのシール15を剥がして再度集塵室3に組み込むことにより、脱臭剤の排出量が増えて、脱臭効果を回復することができる。
【0049】
また、予め犬の抜け毛などニオイの強い塵埃を吸引することが判っている場合には、シール15を全て剥がして使用することで、最初から脱臭剤投入量を多めに設定し、高い脱臭効果を得ることもできる。
【0050】
さらに図7に示すように、空間13内に、収納容器12を複数個配置することで、ニオイの強いゴミに対して、収納容器12の途中補充の手間無く、長期間脱臭剤の投入量を確保することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0051】
以上のように、本発明にかかる電気掃除機は、集塵袋内の塵埃に粉末状の脱臭材料を自動で投入するという新しい方式の掃除機排気の脱臭方法により、優れた排気脱臭効果を得ることができ、この発明は、家庭用掃除機だけでなく、業務用掃除機においても全般的に活用できるものであり、生活空間の快適性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の実施の形態1における集塵袋を備えた電気掃除機の略全体構成図
【図2】(a)同電気掃除機用集塵袋の略正面図(b)同電気掃除機用集塵袋の略側面図
【図3】同収納容器の略四面図
【図4】同正面側を略湾曲させた収納容器の略四面図
【図5】本発明の実施の形態2における電気掃除機用集塵袋の略側面図
【図6】同収納容器の略正面図
【図7】同収納容器を複数個設置した場合の電気掃除機用集塵袋の略正面図
【符号の説明】
【0053】
2 電動送風機
3 集塵室
4 集塵袋
9 濾過袋
10 口芯
11 開口部
12 収納容器
13 空間




 

 


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