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発明の名称 炊飯器
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−37615(P2007−37615A)
公開日 平成19年2月15日(2007.2.15)
出願番号 特願2005−222366(P2005−222366)
出願日 平成17年8月1日(2005.8.1)
代理人 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄
発明者 新田 浩朗 / 池田 典生 / 石川 啓治 / 高麗 敦 / 品部 晃宏 / 浮田 和宏 / 中西 邦行 / 岡本 賢治 / 安藤 俊平
要約 課題
従来例の炊飯器は高い炊飯性能を実現する(おいしいご飯を炊く)ために、蒸気を投入しているが、蒸気圧が上昇するに従ってご飯の表面に蒸気が集中し、特に最大量炊飯時などには蒸気がご飯の隙間を通って鍋の底まで届かないことが懸念されていた。また、その場合ご飯の表面に蒸気が集中するためにご飯の上部と下部の食味の違いに与える影響も無視できないものであった。

解決手段
上面が開口した本体1と、前記本体内に着脱自在に収納される鍋2と、前記本体を開閉自在に覆う蓋3と、前記鍋を加熱する鍋加熱手段4と、貯水部7と、前記貯水部内の水を加熱して蒸気を発生させる貯水部加熱手段8と、接地電極20と前記接地電極との間のコロナ放電でマイナスイオンを発生させるイオン化針22を有し、蒸気およびマイナスイオンを前記鍋内に投入するようにした炊飯器を提供する。
特許請求の範囲
【請求項1】
上面が開口した本体と、前記本体内に着脱自在に収納される鍋と、前記本体を開閉自在に覆う蓋と、前記鍋を加熱する鍋加熱手段と、蒸気発生手段と、マイナスイオン発生手段とを有した炊飯器。
【請求項2】
上面が開口した本体と、前記本体内に着脱自在に収納される鍋と、前記本体を開閉自在に覆う蓋と、前記鍋を加熱する鍋加熱手段と、微細水粒子発生手段と、マイナスイオン発生手段とを有した炊飯器。
【請求項3】
前記蒸気または前記微粒化された水を前記鍋内に導く蒸気流路を有し、前記蒸気流路内でマイナスイオンを発生するようにした請求項1または2に記載の炊飯器。
【請求項4】
炊飯を行う米の性質情報を入力する入力手段と、前記入力された米の性質情報に応じて炊飯パターンを設定する炊飯パターン設定手段とを有し、米の性質情報に応じて前記鍋内に投入する蒸気および微粒化された水の投入量を変化させるようにした、請求項1から3のいずれか1項に記載の炊飯器。
【請求項5】
前記米の性質情報に応じて前記鍋内に投入するマイナスイオンの量をコロナ放電の印加電圧と印加時間によって制御するようにした、請求項1から4のいずれか1項に記載の炊飯器。
【請求項6】
微細水粒子発生手段は、貯水部内の水を超音波発振器により振動させ、微粒化された水を生成させる請求項2に記載の炊飯器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、炊飯器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示された従来例の炊飯器は、鍋加熱手段による加熱に加えて、鍋上方から蒸気を鍋内に投入し炊飯及び水の加熱を行う。図3を用いて、従来例の炊飯器を説明する。図3は従来例の炊飯器の断面図である。図3において、91は炊飯器本体、92は本体91に着脱自在に内装される鍋、93は鍋92の上面を開閉自在に覆う蓋である。94は鍋を加熱する鍋加熱手段である。95は本体91に内装される蒸気発生手段であり、水タンク96と水タンク加熱手段97とを有する。水タンク96内の水は水タンク加熱手段97によって加熱され、沸騰する。水タンク96で発生した蒸気は、蒸気管98を通って蒸気孔99から鍋92に投入される。従来例の炊飯器は、上層のご飯を乾燥させることなく、鍋92内に温度の高い蒸気を炊飯工程(時間順に前炊き、炊き上げ、沸騰維持、蒸らしに大分される)における沸騰維持終了後すぐに投入して糊化を促進させるので、ご飯の食味を向上することができる。
【特許文献1】特開2003−144308号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら前記従来の構成では上述のように、水タンク96で発生した蒸気が、蒸気管98を通って蒸気孔99から鍋92に投入され、蒸気圧が上昇するに従ってご飯の表面に蒸気が集中し、特に最大量炊飯時などには蒸気がご飯の隙間を通って鍋の底まで届かないことが懸念されていた。これにより、炊飯終了時におけるご飯の上部と下部との食味の違いに与える影響も無視できないものであった。また、炊飯終了後にご飯を一定温度(約60℃〜約75℃)で保持保存する保温工程中に、炊き上がりに近いご飯を提供する目的でご飯の温度を炊飯終了時並みに上昇させる再加熱工程を有しているが、この再加熱工程では、鍋加熱を行いながら蒸気を鍋内に投入することで保温工程中にご飯から蒸発した水分を補給しながらご飯を加熱しているが、蒸気投入時のご飯の温度が炊き上げ終了時よりも30℃以上低いことに起因して蒸気がご飯表面で結露しやすいということも懸念されていた。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前記従来の課題を解決するために、本発明の炊飯器は、上面が開口した本体と、前記本体内に着脱自在に収納される鍋と、前記本体を開閉自在に覆う蓋と、前記鍋を加熱する鍋加熱手段と、蒸気発生手段と、マイナスイオン発生手段とを有し、蒸気およびマイナスイオンを前記鍋内に投入するようにしたものである。
【0005】
一般的にある物質から水が蒸発する場合、蒸発エネルギーを受けてマイナスに帯電する蒸気とプラスに帯電する水分に別れる。蒸気は炊飯器の外に排出されてしまうため、ご飯の表面にはプラス電荷を帯びた水分が残留する。このプラス電荷を帯びた水分はご飯の表面から内部に入り込みご飯全体としてはプラスに帯電した状態となり、マイナス電荷を帯びた物質を引き寄せやすくなる。
【0006】
よって、上記発明のように蒸気とマイナスイオンを混合し蒸気をマイナスに帯電した上で鍋内に投入することでプラスに帯電したご飯の表面に吸着されやすくなり、米の一粒一粒を電気的に中和するように蒸気がご飯表面から鍋底のご飯まで均一に行きわたる。このことによりご飯全体にわたって乾燥を伴わずに糊化を促進できるため、ご飯の食味を向上させることができるものである。また、保温工程中にご飯を再加熱する目的で、鍋加熱と同時に蒸気を投入する場合においても蒸気がご飯の表面で結露することはなくご飯全体にわたって炊きたてのご飯と遜色の無い仕上がりにすることができるものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の炊飯器は、蒸気とマイナスイオンを混合し蒸気をマイナスに帯電した上で鍋内に投入することでご飯表面から鍋底のご飯まで鍋内全体にわたってご飯の食味を向上することができるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
第1の発明は、上面が開口した本体と、前記本体内に着脱自在に収納される鍋と、前記本体を開閉自在に覆う蓋と、前記鍋を加熱する鍋加熱手段と、蒸気発生手段と、マイナスイオン発生手段とを有し、蒸気およびマイナスイオンを前記鍋内に投入するようにした炊飯器とすることにより、蒸気とマイナスイオンを混合し蒸気をマイナスに帯電した上で鍋内に投入することでプラスに帯電したご飯の表面に吸着されやすくなり、米の一粒一粒を電気的に中和するように蒸気がご飯表面から鍋底のご飯まで均一に行きわたる。これにより、鍋内全体にわたってご飯の食味を向上することができる。また、保温時にご飯を再加熱する目的で、鍋加熱と同時に蒸気を投入する場合においても蒸気がご飯の表面で結露することはなくご飯全体にわたって炊きたてのご飯と遜色の無い仕上がりにすることができる。
【0009】
第2の発明は、上面が開口した本体と、前記本体内に着脱自在に収納される鍋と、前記本体を開閉自在に覆う蓋と、前記鍋を加熱する鍋加熱手段と、微細水粒子発生手段と、マイナスイオン発生手段とを有し、微粒化された水(以下微細水粒子と表現する)およびマイナスイオンを鍋内に投入するようにした炊飯器とすることにより、微粒化手段の入出力を制御することで投入する微細水粒子の粒径を制御し単位時間当たりに生成する微細水粒子の生成量を制御することができる。このことにより、ご飯の種類、量、温度に応じて最適な粒径(数十nm〜数μm)の帯電した微細水粒子を投入することで、柔らかく炊ける性質の米(魚沼産コシヒカリ、宮城産ササニシキなど)か、標準的な性質の米(一般のコシヒカリ、ササニシキ、夏場の魚沼産コシヒカリ、新米のきらら397など)か、硬く炊ける性質の米(きらら397、夏場のコシヒカリ、ササニシキなど)かを判断し、蒸らし工程における微細水粒子およびマイナスイオンの投入時間を制御する。以上のようにご飯の種類によって炊飯時間を変えることなく(従来は蒸気の投入時間を変化させていた)ご飯全体の食味を向上させることができる。
【0010】
第3の発明は、特に、第1〜2のいずれか1つの発明の蒸気または微粒化された水を前記鍋内に導く蒸気流路を有し、前記蒸気流路内でマイナスイオンを発生するようにした炊飯器とすることにより、貯水部から発生した蒸気および微細水粒子を直接帯電することができ蒸気の帯電効率が良くなり蒸気および微細水粒子はご飯表面から鍋底のご飯までより均一に行きわたらせることができるものである。
【0011】
第4の発明は、特に、第1〜3のいずれか1つの発明の炊飯を行う米の性質情報を入力する入力手段と、前記入力された米の性質情報に応じて炊飯パターンを設定する炊飯パターン設定手段とを有し、米の性質情報に応じて前記鍋内に投入する蒸気および微細水粒子の投入量を変化させるようにすることで、炊飯を行う米が柔らかく炊ける性質の米(魚沼産コシヒカリ、宮城産ササニシキなど)か、標準的な性質の米(一般のコシヒカリ、ササニシキ、夏場の魚沼産コシヒカリ、新米のきらら397など)か、硬く炊ける性質の米(きらら397、夏場のコシヒカリ、ササニシキなど)かを判断し、鍋内に投入する蒸気および微細水粒子の量を変化させるので、米の性質に合わせて最適な炊飯を行うことができる。蒸気および微細水粒子の投入量は、貯水部加熱手段および微粒化手段の入出力によって制御できるものである。
【0012】
第5の発明は、特に、第4の発明の米の性質情報に応じて前記鍋内に投入するマイナスイオンの量をコロナ放電の印加電圧と印加時間によって制御するようにしたことで、炊飯を行う米が柔らかく炊ける性質の米(魚沼産コシヒカリ、宮城産ササニシキなど)か、標準的な性質の米(一般のコシヒカリ、ササニシキ、夏場の魚沼産コシヒカリ、新米のきらら397など)か、硬く炊ける性質の米(きらら397、夏場のコシヒカリ、ササニシキなど)かを判断し、鍋内に投入するマイナスイオンの量を変化させるので、米の性質に合わせて最適な炊飯を行うことができる。
【0013】
第6の発明は、特に、第2の発明の貯水部内の水を超音波発振器により振動させ、微粒化された水を生成させるようにすることで、発振周波数、発振強度を変化させることにより微細水粒子の粒径、微細水粒子の量を任意に設定することができ米の性質に合わせて最適な炊飯を行うことができる。
【0014】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における炊飯器の断面図を示したものである。
【0015】
図1において、1は炊飯器の本体を示す。本体1は着脱自在の鍋2を内装する。本体1には、その上面を覆う蓋3が開閉自在に配設されている。実施の形態1の炊飯器は後述する方法で鍋2を誘導加熱し、鍋2内の米と水を加熱調理する。本体1は、鍋2の底部を誘導加熱する鍋加熱手段4(誘導加熱コイルである)、鍋2の温度を検知する鍋温度検知手段5、蒸気発生手段6(水タンク(貯水部)7、水タンク加熱手段8から成る)、水タンク温度検知手段9、および制御手段70を有する。蓋3は更に、鍋2の開口部を覆う加熱板10、加熱板10を誘導加熱する加熱板加熱手段11(誘導加熱コイルである)、加熱板10の温度を検知する加熱板温度検知手段12、蒸気発生手段6で発生した蒸気を鍋2内に導くための蒸気導入通路13およびマイナスイオン発生手段14を有する。加熱板10は、加熱板シールパッキン15が付いた着脱式の加熱板であり、蓋3の下面に取り付けられる。加熱板10は、中心部に蒸気孔16、端部に蒸気投入口17を有する。加熱板温度検知手段12は、加熱板10に圧接される。蓋3の中心部の蒸気孔16と対向する部分に蒸気孔18を有し、蓋3の下面の蓋シールパッキン19が設けられる。マイナスイオン発生手段14は、接地電極20と印加電極21によって保持されているイオン化針22と、印加電極21に高電圧を印加するための印加電圧回路である内部昇圧器23と、内部昇圧器23から印加電極21に給電する高電圧印加ケーブル24を有する。印加電極21の材料としてはステンレス、銅、アルミ、真鍮などの金属で形成され、接地電極20の材料としては、電気的な導体又は半導体の何れでも良く、例えばステンレス、真鍮、アルミニウムなどの薄板もしくは金網などを使用することができる。また、カーボンなどの導電材を混入した合成樹脂や導電性塗料を塗布した部材を使用することもできる。
【0016】
制御手段70は、回路基板(図示しない)に搭載されたマイクロコンピュータを有する。制御手段70(マイクロコンピュータ)はソフトウエアにより、ユーザが操作パネル(図示しない)を介して入力する操作指令、鍋温度検知手段5、加熱板温度検知手段12、水タンク温度検知手段9から入力される信号に基づき、あらかじめマイクロコンピュータに記憶された炊飯プログラムにより、鍋2、加熱板10、水タンク7の加熱制御および印加電極21への電圧制御を行う。制御手段70は、鍋加熱手段4、加熱板加熱手段11、水タンク加熱手段8の加熱量を、各加熱手段の通電率及び/又は通電量によって制御する。
【0017】
以上のように構成された本発明の実施の形態1における炊飯器の炊飯工程の動作を説明する。
【0018】
ユーザが、炊飯を行う米とその米量に対応する水とを鍋2に入れ、本体1に内装する。更にユーザが炊飯開始スイッチ(図示しない)を操作すると、炊飯工程が実施される。炊飯工程は、時間順に前炊き、炊き上げ、沸騰維持、蒸らしに大分される。前炊き工程において、鍋2の温度が米の吸水に適した温度(50℃)になるように鍋加熱手段4を制御し、鍋2内の米と水とを加熱する。次に、炊き上げ工程において、鍋2の温度が所定値(100℃)になるまで鍋加熱手段4によって鍋2を所定の熱量で加熱する。この時の温度上昇速度によって、炊飯量を判定する。沸騰維持工程において、鍋2の水が無くなり、鍋2の温度が100℃を超えた所定値になるまで、鍋加熱手段4及び加熱板加熱手段11に通電し、米と水を加熱する。
【0019】
最後に蒸らし工程において、一定時間の間に複数回、炊飯量に応じた鍋加熱手段4及び加熱板加熱手段11による加熱(追い炊き)と加熱の停止(休止)を繰り返す。蒸らし工程では、制御手段70は水タンク温度検知手段9からの信号に応じて水タンク7内の水が100℃になるまで水タンク加熱手段8に通電し続ける。水タンク温度検知手段9が100℃を検知すると、内部昇圧器23に信号を与え、高電圧印加ケーブル24を介して印加電極21に直流電圧が印加され、接地電極20とイオン化針22の間でのコロナ放電によってマイナスイオンの発生がなされる。発生したマイナスイオンと水タンク7で発生した蒸気が混合し、蒸気投入口17から鍋2内に供給される。加熱板10と蓋3との間には蓋シールパッキン19が設けられているので、蒸気は確実に鍋2内に供給される。
【0020】
前述のとおり、一般的にある物質から水が蒸発する場合、蒸発エネルギー(本実施の形態では加熱エネルギーであり、振動エネルギー、衝突エネルギーなどによる水の蒸発も含む)を受けてマイナスに帯電する蒸気とプラスに帯電する水分に別れる。蒸気は炊飯器の外に排出されてしまうため、ご飯の表面にはプラス電荷を帯びた水分が残留する。このプラス電荷を帯びた水分はご飯の表面から内部に入り込みご飯全体としてはプラスに帯電した状態となり、マイナス電荷を帯びた物質を引き寄せやすくなる。
【0021】
よって、蒸気とマイナスイオンを混合し蒸気をマイナスに帯電した上で鍋内に投入することでプラスに帯電したご飯の表面に吸着されやすくなり、米の一粒一粒を電気的に中和するように蒸気がご飯表面から鍋底のご飯まで均一に行きわたる。このことによりご飯全体にわたって乾燥を伴わずに糊化を促進でき、米の一粒一粒を包み込む。従ってご飯の温度が高温に保たれ糊化が進み、ご飯の甘み及び香りが増し、鍋内全体にわたってご飯の食味を向上することができる。蒸気を供給しながら、鍋加熱手段4及び加熱板加熱手段10による追い炊き加熱を行うので、ご飯の乾燥と焦げを抑えることができる。仮に水タンク7の水が全て蒸発すると、水タンク7の温度が所定温度を超え、水タンク温度検知手段9は、水タンク7の温度が所定温度を超えたことを検知し、水タンク加熱手段8への通電を止めると同時に印加電極21への通電を停止する。
【0022】
炊飯工程が終了すると、保温工程に移行し鍋温度検知手段5によりご飯の劣化を最小限に抑える温度(60℃)に温調保温される。保温工程中に炊き上がりに近いご飯(温度・含水率の上昇、保温臭の低減)を得るために再加熱工程を有している。ユーザが再加熱スイッチ(図示しない)を操作すると制御手段70は水タンク温度検知手段9からの信号に応じて水タンク7内の水が100℃になるまで水タンク加熱手段8に通電し続ける。水タンク温度検知手段9が100℃を検知すると、内部昇圧器23に信号を与え、高電圧印加ケーブル24を介して印加電極21に直流電圧が印加され、接地電極20とイオン化針22の間でのコロナ放電によってマイナスイオンの発生がなされる。発生したマイナスイオンと水タンク7で発生した蒸気が混合し、蒸気投入口17から鍋2内に供給される。
【0023】
保温工程中はご飯から一定量の水分が蒸発するため、ご飯全体としてはプラスに帯電した状態となり、マイナス電荷を帯びた物質を引き寄せやすくなっている。
【0024】
よって、蒸気とマイナスイオンを混合し蒸気をマイナスに帯電した上で鍋内に投入することでプラスに帯電したご飯の表面に吸着されやすくなり、米の一粒一粒を電気的に中和するように蒸気がご飯表面から鍋底のご飯まで均一に行きわたる。このことによりご飯表面での蒸気の結露を防止することができ、蒸気を供給しながら、鍋加熱手段4及び加熱板加熱手段10による追い炊き加熱を行うので、ご飯の乾燥と焦げを抑えることができ、鍋内全体にわたってご飯の食味を向上することができる。仮に水タンク7の水が全て蒸発すると、水タンク7の温度が所定温度を超え、水タンク温度検知手段9は、水タンク7の温度が所定温度を超えたことを検知し、水タンク加熱手段8への通電を止めると同時に印加電極21への通電を停止する。
【0025】
また、ユーザは炊飯開始前に、炊飯器の操作パネル(図示しない)を操作し、炊飯する米の銘柄を制御手段70に指定できる。制御手段70は指定された銘柄が、柔らかく炊ける性質の米(魚沼産コシヒカリ、宮城産ササニシキなど)か、標準的な性質の米(一般のコシヒカリ、ササニシキ、夏場の魚沼産コシヒカリ、新米のきらら397など)か、硬く炊ける性質の米(きらら397、夏場のコシヒカリ、ササニシキなど)かを判断し、蒸らし工程における蒸気およびマイナスイオンの投入時間を制御する。制御手段70は蒸らし工程において、米が、柔らかく炊ける性質の米の場合蒸気を3分間鍋2に供給し、標準的な性質の米の場合蒸気を5分間鍋2に供給し、硬く炊ける性質の米の場合蒸気を8分間鍋2に供給する。実施の形態1の炊飯器は、米の性質に合わせて最適な炊飯を行える。
【0026】
なお、蒸気の投入時間に代えて、水タンク加熱手段8の入出力を変化させることにより蒸気の投入量を変化させるようにしてもよい。さらに蒸気の投入量の変化に対応してマイナスイオンの投入量を変化させ、蒸気の帯電率を一定に保つ必要がある。マイナスイオンの発生量を変化させるためには印加電極21に印加する直流電圧を−1.5kV〜−2.5kVの間で調節しコロナ放電の放電エネルギーを加減することで空気分子から奪われる離脱電子(マイナスイオンを形成する)の発生量を変化させるとよい。
【0027】
また、本実施の形態では蒸気流路内にマイナスイオン発生手段を設置しているが、このことによりマイナスイオン発生と同時に貯水部から発生した蒸気を直接帯電することができ、蒸気の帯電効率が良くなり蒸気はご飯表面から鍋底のご飯までより均一に行きわたらせることができるものである。
【0028】
以上のように実施の形態1の炊飯器は、蒸気とマイナスイオンを混合し蒸気をマイナスに帯電した上で鍋内に投入することでプラスに帯電したご飯の表面に吸着されやすくなり、米の一粒一粒を電気的に中和するように蒸気がご飯表面から鍋底のご飯まで均一に行きわたる。これにより、鍋内全体にわたってご飯の食味を向上することができる。また、保温時にご飯を再加熱する目的で、鍋加熱と同時に蒸気を投入する場合においても蒸気がご飯の表面で結露することはなくご飯全体にわたって炊きたてのご飯と遜色の無い仕上がりにすることができる。
【0029】
(実施の形態2)
図2は、本発明の実施の形態2における炊飯器の断面図を示したものである。30は微細水粒子発生手段であり、水タンク(貯水部)31と超音波発振器32および送風機33より構成される。本実施の形態では、超音波発振器32は出力40kHz−160kHzの出力可変タイプの発振器を用い、マスター発振動作中に負荷(温度、水位、電源電圧と負荷の変化などの違いに応じてインピーダンスが変化する)の変化をプロセッサ(図示しない)が補正制御することで、常に一定粒径の微細水粒子を発生させることができる機能を有する。また、発振強度(時間ではない)を無段階に調節することで、微細水粒子の粒径を無段階に調節できる。
【0030】
蓋3は、鍋2の開口部を覆う加熱板40、加熱板40を誘導加熱する加熱板加熱手段41(誘導加熱コイルである)、加熱板40の温度を検知する加熱板温度検知手段42を有する。加熱板40は、加熱板シールパッキン43が付いた着脱式の加熱板であり、蓋3の下面に取り付けられる。加熱板40は、中心部に蒸気孔44を有する。加熱板40の、加熱板加熱手段41と対向する部分に蒸気加熱部45を形成する加熱空間が設けられる。くぼみには蒸気加熱部温度検知手段46が設けられ、くぼみの外側には蒸気投入孔47が設けられる。蓋3の下面中心部の蒸気孔44と対向する部分に、蒸気孔48が設けられる。蓋シールパッキン49の外側かつ蒸気導入通路13の鍋側の出口に逆止弁付蒸気孔50が設けられる。蓋シールパッキン49は、蓋3の下面に、蒸気孔48を囲むように設けられる。加熱板温度検知手段42は、加熱板40の蓋シールパッキン49の外側部分に圧接される。蒸気シールパッキン51は、蒸気加熱部45及び蒸気投入孔47を囲むように設けられる。
【0031】
制御手段70は、回路基板(図示しない)に搭載されたマイクロコンピュータを有する。制御手段70(マイクロコンピュータ)はソフトウエアにより、ユーザが操作パネル(図示しない)を介して入力する操作指令、鍋温度検知手段5、加熱板温度検知手段42、超音波発振器32のプロセッサ(図示しない)から入力される信号に基づき、あらかじめマイクロコンピュータに記憶された炊飯プログラムにより、鍋2、加熱板40の加熱制御および超音波発振器32の出力制御および印加電極21への電圧制御を行う。制御手段70は、鍋加熱手段4、加熱板加熱手段41の加熱量各加熱手段の通電率及び/又は通電量によって制御し、超音波発振器32の出力を発振強度によって制御する。
【0032】
以上のように構成された本発明の実施の形態2における炊飯器の炊飯工程の動作を説明する。
【0033】
ユーザが、炊飯を行う米とその米量に対応する水とを鍋2に入れ、本体1に内装する。更にユーザが炊飯開始スイッチ(図示しない)を操作すると、炊飯工程が実施される。炊飯工程は、時間順に前炊き、炊き上げ、沸騰維持、蒸らしに大分される。前炊き工程において、鍋2の温度が米の吸水に適した温度(50℃)になるように鍋加熱手段4を制御し、鍋内の米と水とを加熱する。次に、炊き上げ工程において、鍋2の温度が所定値(100℃)になるまで鍋加熱手段4によって鍋2を所定の熱量で加熱する。この時の温度上昇速度によって、炊飯量を判定する。沸騰維持工程において、鍋2の水が無くなり、鍋2の温度が100℃を超えた所定値になるまで、鍋加熱手段4及び加熱板加熱手段11に通電し、米と水を加熱する。
【0034】
最後に蒸らし工程において、一定時間の間に複数回、炊飯量に応じた鍋加熱手段4による加熱(追い炊き)と加熱の停止(休止)を繰り返す。蒸らし工程では、制御手段70は加熱板加熱手段41に通電し、加熱板温度検知手段42の出力信号に基づき加熱板40の温度を130℃に制御する。蒸らし工程では、制御手段70は水タンク31の水が基準水位にある時、超音波発振器32および送風機33が動作状態になって高周波電力が超音波発振器32から超音波振動素子(図示しない)に供給される。従って、超音波振動素子から発生した高周波エネルギーが水タンク31内の水に供給され、数μm以下の微細水粒子が水タンク31内の水面から発生する。図2に矢印で示すように、送風機33により水タンク31の内部空間(水面より上部の空気層)に供給された空気は水タンク31内の水面から発生した微細水粒子とともに蒸気導入通路13に導入される。同時に内部昇圧器23に信号を与え、高電圧印加ケーブル24を介して印加電極21に直流電圧が印加され、接地電極20とイオン化針22の間でのコロナ放電によってマイナスイオンの発生がなされる。発生したマイナスイオンと水タンク31で発生した微細水粒子が混合し、蒸気加熱部45に導入される。蒸気加熱部45内で加熱された高温の微細水粒子(蒸気)は、蒸気投入孔47から鍋2内に供給される。加熱板40と蓋3との間には蒸気シールパッキン51が設けられており、高温の微細水粒子(蒸気)は確実に鍋2内に供給される。また、蒸気導入通路13の鍋側の出口に逆止弁付蒸気孔50が設けられているため、炊飯中に発生した蒸気とおねばが蒸気導入通路13に流れ込むことはない。
【0035】
よって、微細水粒子(数μm以下)をマイナスイオンと混合し微細水粒子をマイナスに帯電した上で鍋内に投入することでプラスに帯電したご飯の表面に吸着されやすくなり、米の一粒一粒を電気的に中和するように微細水粒子がご飯表面から鍋底のご飯まで均一に行きわたる。このことによりご飯全体にわたって乾燥を伴わずに糊化を促進でき、米の一粒一粒を包み込む。従ってご飯の温度が高温に保たれ糊化が進み、ご飯の甘み及び香りが増し、鍋内全体にわたってご飯の食味を向上することができる。微細水粒子を供給しながら、鍋加熱手段4及び加熱板加熱手段11による追い炊き加熱を行うので、ご飯の乾燥と焦げを抑えることができる。仮に水タンク31の水が全てなくなると、インピーダンスが急激に変化することで超音波発振器32内のプロセッサ(図示しない)が超音波振動素子(図示しない)への高周波電力の供給を停止すると同時に送風機33への通電を停止する。
【0036】
また、ユーザは炊飯開始前に、炊飯器の操作パネル(図示しない)を操作し、炊飯する米の銘柄を制御手段70に指定できる。制御手段70は指定された銘柄が、柔らかく炊ける性質の米(魚沼産コシヒカリ、宮城産ササニシキなど)か、標準的な性質の米(一般のコシヒカリ、ササニシキ、夏場の魚沼産コシヒカリ、新米のきらら397など)か、硬く炊ける性質の米(きらら397、夏場のコシヒカリ、ササニシキなど)かを判断し、蒸らし工程における微細水粒子の粒径を制御する。制御手段70は蒸らし工程において、米が、柔らかく炊ける性質の米の場合、直径数十nm程度の微細水粒子を鍋2に供給し、標準的な性質の米の場合、直径数百nm程度の微細水粒子を鍋2に供給し、硬く炊ける性質の米の場合、直径数μmの微細水粒子を鍋2に供給する。これにより実施の形態2の炊飯器は、米の性質に合わせて最適な炊飯を行え、しかも米の性質によって炊飯時間が長くなったり短くなったりすることがない。
【産業上の利用可能性】
【0037】
以上のように、本発明の炊飯器は、蒸気とマイナスイオンを混合し蒸気をマイナスに帯電した上で鍋内に投入することで、ご飯表面から鍋底のご飯まで鍋内全体にわたってご飯の食味を向上することができ、家庭用または業務用の炊飯器として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の実施の形態1における炊飯器の断面図
【図2】本発明の実施の形態2における炊飯器の断面図
【図3】従来の炊飯器の断面図
【符号の説明】
【0039】
1 本体
2 鍋
3 蓋
4 鍋加熱手段
5 鍋温度検知手段
6 蒸気発生手段
7、31 水タンク(貯水部)
8 水タンク加熱手段
9 水タンク温度検知手段
10、40 加熱板
11、41 加熱板加熱手段
12、42 加熱板温度検知手段
13 蒸気導入通路
14 マイナスイオン発生手段
15、43 加熱板シールパッキン
16、18、44、48 蒸気孔
17、47 蒸気投入孔
19、49 蓋シールパッキン
20 接地電極
21 印加電極
22 イオン化針
23 内部昇圧器
24 高電圧印加ケーブル
30 微細水粒子発生手段
32 超音波発振器
33 送風機
45 蒸気加熱部
46 蒸気加熱部温度検知手段
50 逆止弁付蒸気孔
51 蒸気シールパッキン
70 制御手段




 

 


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