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発明の名称 電気掃除機用集塵袋及びそれを用いた電気掃除機
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−37610(P2007−37610A)
公開日 平成19年2月15日(2007.2.15)
出願番号 特願2005−222358(P2005−222358)
出願日 平成17年8月1日(2005.8.1)
代理人 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄
発明者 村上 誠 / 広田 正宣 / 香山 博之 / 中野 幸一
要約 課題
濾過袋内の塵埃の臭気を濾過袋内の塵埃量に関係なく長期に渡って脱臭する性能を維持することが可能な電気掃除機用集塵袋を提供する。

解決手段
本発明の電気掃除機用集塵袋7aは、粉末状脱臭剤14を充填した通気性を有する収納容器15と、収納容器15の開口部16を覆う状態で設けられた通気性を有する通気袋17と、吸引された塵埃を濾過集塵するための通気性を有する濾過袋18と、掃除機装着用の開口部19を有する口芯20を備え、収納容器15の一部を口芯20の開口部19に突出状態で配置した構成を有し、掃除機運転時に発生する空気流で収納容器15に充填された粉末状脱臭剤14が通気袋17から濾過袋18内に投入されて塵埃表面もしくは内部にまで均一に付着するようになり、塵埃からの臭気の発生を長期に渡って防止し、また気相中の臭気についても脱臭剤が連続的に除去するものである。
特許請求の範囲
【請求項1】
粉末状脱臭剤を充填した収納部と、前記収納部の開口部を覆う状態で設けられた通気性を有する通気部と、吸引された塵埃を濾過集塵するための通気性を有する濾過袋と、掃除機装着用の開口部を有する口芯を備え、前記通気部の一部を前記口芯の開口部に突出状態で配置する構成とした電気掃除機用集塵袋。
【請求項2】
粉末状脱臭剤を充填した収納部と、前記収納部の開口部を覆う状態で設けられた通気性を有する通気部と、吸引された塵埃を濾過集塵するための通気性を有する濾過袋と、掃除機装着用の開口部を有する口芯と、前記濾過袋と前記口芯の間に閉空間を形成する連通ケースとを備え、前記連通ケースには前記口芯の開口部と連通する開孔部を設け、前記収納部は、前記通気部の一部が前記口芯の開口部に突出した状態で前記連通ケース内に配置される構成とした電気掃除機用集塵袋。
【請求項3】
通気部は、口芯の開口部に向かって平断面積が連続的に減少する形状とした請求項1または請求項2に記載の電気掃除機用集塵袋。
【請求項4】
通気部は、通気性を有する素材を袋状に成形してなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の電気掃除機用集塵袋。
【請求項5】
通気性を有する素材は、不織布である請求項4に記載の電気掃除機用集塵袋。
【請求項6】
通気性を有する素材は、織布である請求項4に記載の電気掃除機用集塵袋。
【請求項7】
収納部は、複数枚の通気性を有する素材を積層させた構成の請求項4〜6のいずれか1項に記載の電気掃除機用集塵袋。
【請求項8】
通気部は、加工して通気孔をあけた素材を箱状に成形してなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の電気掃除機用集塵袋。
【請求項9】
通気孔をあけた素材は、紙である請求項8に記載の電気掃除機用集塵袋。
【請求項10】
通気部は、通気孔を有する箱状に樹脂成形してなる請求項1〜3のいずれか1項に記載の電気掃除機用集塵袋。
【請求項11】
全て焼却炉で処理可能な可燃性材料で製造した請求項1〜10のいずれか1項に記載の電気掃除機用集塵袋。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか1項に記載の電気掃除機用集塵袋を集塵室内に用いた電気掃除機。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、濾過袋に集塵された塵埃が発生する臭気を脱臭し、掃除機本体からの排気に含まれる臭気を大幅に低減する電気掃除機用集塵袋及びそれを用いた電気掃除機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の電気掃除機用集塵袋は家庭用電気掃除機に多く利用されている(例えば、特許文献1、2参照)。
【0003】
図5は、特許文献1に記載された従来の電気掃除機用集塵袋を示すものである。図5に示すように、繊維材からなる不織布などを素材として作製された集塵袋本体25と、集塵袋本体25に装着され開口部26を有する口紙27とで構成され、前記素材に活性炭を担持あるいは混合させた電気掃除機用集塵袋28が開示されている。
【0004】
図6は、特許文献2に記載された従来の電気掃除機用集塵袋が収容された電気掃除機を示すものである。図6に示すように、内袋29と、外袋30の2重構造もしくは内袋29と、中間袋と、外袋30の多重構造を有し、内袋、中間袋、外袋のいずれか一方またはその素材に、硫黄系の物質に選択的に反応して消臭する触媒系消臭剤を付着もしくは含浸させまたは練り込み、他方の袋またはその素材に窒素系の物質に選択的に反応して消臭する触媒系の消臭剤を付着もしくは含浸または練り込んだ構成の電気掃除機用集塵袋31が開示されている。
【特許文献1】特開平5−84191号公報
【特許文献2】特許第3289226号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前記従来の構成では、多量の塵埃を吸引して長期に渡って保持できる集塵袋式掃除機では、吸引した気流がほぼ全て塵埃中を通過するため、吸塵量の増加に伴い臭気発生量が増加し、集塵袋の許容量に近い状態では臭気発生が大幅に増加するため、十分な効果が得られないという課題を有していた。そのため、作業者は清掃時に掃除機本体から排出する排気の臭気に対して不快感もしくは不衛生な印象を受けることがあった。
【0006】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、濾過袋に集塵された塵埃が発生する臭気を連続的に脱臭して掃除機本体からの排気に臭気が含まれるのを大幅に低減すると共に、濾過袋内の塵埃量に関係なく長期に渡って塵埃の臭気を脱臭する性能を維持することが可能な電気掃除機用集塵袋を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記従来の課題を解決するために、本発明の電気掃除機用集塵袋は、粉末状脱臭剤を充填した収納部と、前記収納部の開口部を覆う状態で設けられた通気性を有する通気部と、吸引された塵埃を濾過集塵するための通気性を有する濾過袋と、掃除機装着用の開口部を有する口芯を備え、前記通気部の一部を前記口芯の開口部に突出状態で配置する構成とした構成を有するものである。
【0008】
これによって、掃除機運転時に発生する空気流で収納容器に充填された粉末状脱臭剤が通気部から濾過袋内に集塵された塵埃へ投入されて塵埃表面もしくは内部にまで均一に付着するようになり、塵埃からの臭気の発生を長期に渡って防止し、また気相中の臭気についても脱臭剤が連続的に除去するものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の電気掃除機用集塵袋は、濾過袋に集塵された塵埃が発生する臭気を塵埃近傍で連続的に脱臭して掃除機本体からの排気に臭気が含まれるのを大幅に低減すると共に、濾過袋内の塵埃量に関係なく長期に渡って塵埃の臭気を脱臭する性能を維持することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
第1の発明は、粉末状脱臭剤を充填した収納部と、前記収納部の開口部を覆う状態で設けられた通気性を有する通気部と、吸引された塵埃を濾過集塵するための通気性を有する濾過袋と、掃除機装着用の開口部を有する口芯を備え、前記通気部の一部を前記口芯の開口部に突出状態で配置する構成とした電気掃除機用集塵袋とすることにより、掃除機運転時に発生する空気流で収納部に充填された粉末状脱臭剤が通気部から濾過袋内に集塵された塵埃へ投入されて塵埃表面もしくは内部にまで均一に付着するようになり、塵埃から発生する臭気を脱臭効果が最も高い個々の塵埃近傍で脱臭することができると共に、濾過袋内の塵埃量に関係なく長期に渡って塵埃の臭気を脱臭する性能を維持することができる。また、脱臭剤が充填される収納部と脱臭剤が排出される通気部が分かれているため、収納部には通気孔を設ける必要がなく、つまり脱臭剤を充填する際に脱臭剤が収納部からこぼれずに所定量の脱臭剤が充填されるようになり、製造工程での脱臭剤のロスを低減することができる。
【0011】
第2の発明は、粉末状脱臭剤を充填した収納部と、前記収納部の開口部を覆う状態で設けられた通気性を有する通気部と、吸引された塵埃を濾過集塵するための通気性を有する濾過袋と、掃除機装着用の開口部を有する口芯と、前記濾過袋と前記口芯の間に閉空間を形成する連通ケースとを備え、前記連通ケースには前記口芯の開口部と連通する開孔部を設け、前記収納部は、前記通気部の一部が前記口芯の開口部に突出した状態で前記連通ケース内に配置される構成とした電気掃除機用集塵袋とすることにより、濾過袋内に特別な加工は不要になるため、折り曲げ成形した濾過袋を連通ケースに最終接着することで電気掃除機用集塵袋を製造することが可能になり、製造工程を簡易化することができる。
【0012】
第3の発明は、特に、第1または第2の発明の通気部を口芯の開口部に向かって平断面積が連続的に減少する形状とした電気掃除機用集塵袋とすることにより、掃除機本体の移動等による振動や衝撃によって口芯の開口部に突出した通気部の領域へ脱臭剤が重力沈降しやすくなり、収納部内の脱臭剤を安定に残さず濾過袋内へ投入することができる。
【0013】
第4の発明は、特に、第1〜3のいずれか1つの発明の通気部を通気性を有する素材を袋状に成形した電気掃除機用集塵袋とすることにより、脱臭剤を安定投入可能な通気部を容易に作製することができる。
【0014】
第5の発明は、特に、第4の発明の通気性を有する素材を不織布とした電気掃除機用集塵袋とすることにより、容易に素材を入手可能であると共に目付量と厚みによって不織布の目の大きさを選択可能になり、脱臭剤の投入量を調整することができる。
【0015】
第6の発明は、特に、第4の発明の通気性を有する素材を織布とした電気掃除機用集塵袋とすることにより、容易に素材を入手可能であると共に織布の織目や編目の大きさや形状を選択して均一に配置することが可能になり、脱臭剤の投入量を調整することができると同時に投入をさらに安定化させることができる。
【0016】
第7の発明は、特に、第4〜6のいずれか1つの発明の収納部を複数枚の通気性を有する素材を積層させた構成の電気掃除機用集塵袋とすることにより、収納部の強度を向上することができると共に、同一の大きさの目を有する素材でも積層させることで目の大きさを調整できるようになり、脱臭剤の投入量を調整することができる。
【0017】
第8の発明は、特に、第1〜3のいずれか1つの発明の通気部を加工して通気孔をあけた素材を箱状に成形した電気掃除機用集塵袋とすることにより、通気性を有さない素材でも脱臭剤を安定投入可能な通気部を容易に作製することができると共に、通気孔の大きさを加工時に調整できるようになり、素材選定の幅が広がり安く入手しやすい素材で脱臭剤の投入量を調整することができる。
【0018】
第9の発明は、特に、第8の発明の通気孔をあけた素材を紙とした電気掃除機用集塵袋とすることにより、容易に素材を入手可能であると共に、通気孔あけ加工と箱状成形を容易に行うことができる。
【0019】
第10の発明は、特に、第1〜3のいずれか1つの発明の通気部を通気孔を有する箱状に樹脂成形してなる電気掃除機用集塵袋とすることにより、通気孔加工を省くことができるようになり、製造工程を簡易化することができる。
【0020】
第11の発明は、特に、第1〜10のいずれか1つの発明の全てを焼却炉で処理可能な可燃性材料とした電気掃除機用集塵袋とすることにより、集塵袋の使用が終了した後に燃えるゴミとして廃棄することが可能であり、作業者が濾過袋や口芯と分別することなく廃棄できる。
【0021】
第12の発明は、特に、第1〜11のいずれか1つの発明の電気掃除機用集塵袋を電気掃除機の集塵室内に有した構成とすることにより、濾過袋に集塵された塵埃が発生する臭気は連続的に脱臭され、掃除機本体からの排気に臭気が含まれるのが大幅に低減されるようになり、濾過袋内の塵埃量に関係なく長期に渡って塵埃の臭気を脱臭する性能を維持した排気臭気の少ない電気掃除機を提供することができる。
【0022】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0023】
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるキャニスタ型の電気掃除機の構成を表す概略図を示すものである。図2は、同実施の形態における電気掃除機用集塵袋の正面図を示すものである。
【0024】
図1において、電気掃除機1は、本体吸気口2に連通した集塵室3と排気口4を備えた送風室5を有する掃除機本体6と、集塵室3に本体吸気口2と気密に装着された電気掃除機用集塵袋7aと、送風室5内に設置された吸引ファンモータ8と、本体吸気口2に気密に接続されたホース9と、電気掃除機1の電源入切や吸引力等の設定を操作するための各種スイッチ10を有した把持部11と、被清掃面から塵埃を吸引するための床ノズル12と、床ノズル12と把持部11を気密に接続するための接続管13から構成されている。
【0025】
また、電気掃除機用集塵袋7aは、粉末状脱臭剤14を充填したアクリル製の収納容器15と、収納容器15の開口部16を覆う状態で収納容器15に接着した通気性を有する通気袋17と、吸引された塵埃を濾過集塵するための通気性を有する濾過袋18と、掃除機装着用の開口部19を有する口芯20を備え、通気袋17の一部が口芯20の開口部19に突出状態で配置されている。通気袋17は、目付量30g/m、厚み0.2mmの不織布1枚を袋状に成形して作製した。また、粉末状脱臭剤14としては、臭気の吸着作用を有するゼオライト、活性炭、遷移金属触媒等を用いることができるが、本実施の形態では10μm以下の粒度のゼオライト粉末を使用した。
【0026】
以上のように構成された電気掃除機について、以下その動作、作用を説明する。
【0027】
まず、吸引ファンモータ8が駆動することにより集塵室3内を負圧状態にして、床ノズル12が被清掃面から塵埃を含む空気流Aを吸引し、接続管13と把持部11及びホース9内の風路を通過して本体吸気口2に流入する。本体吸気口2に流入した塵埃を含む空気流Bは、集塵室3内に装着されている電気掃除機用集塵袋7aの口芯20の開口部19を通過して濾過袋18に流入する。空気流Aに含まれる塵埃は濾過袋18により濾過されて濾過袋18内に集塵される。開口部19から流入した空気流Bの一部は、開口部19に突出した通気袋17に衝突し通気袋17内部へ流れ込む。流れ込んだ空気流Bは、掃除機本体6の移動等による振動や衝撃によって収納容器15から通気袋17へ重力沈降してきた粉末状脱臭剤14を通気袋17の通気孔から押し出して濾過袋18へ投入する。通気袋17内の粉末状脱臭剤14において、口芯20の開口部19に突出した領域内の粉末状脱臭剤14は、流れ込んだ空気流Cによって濾過袋18へ投入された後に空間が生じる。その際、収納容器15に残存している粉末状脱臭剤14は、掃除機本体6の移動等による振動や衝撃によって通気袋17へ重力沈降し、生じた前記空間に溜まる。この動作を繰り返すことで、収納容器15内に充填された粉末状脱臭剤14は常に通気袋17へ沈降するようになる。このようにして濾過袋18内に投入された粉末状脱臭剤14は、濾過集塵された塵埃の表面もしくは内部にまで均一に付着し、塵埃から発生する臭気を脱臭効果が最も高い個々の塵埃近傍で脱臭する。臭気を除去された空気流Dは濾過袋を通過し、吸引ファンモータ8に吸引される。吸引ファンモータ8を通過した空気流Eは、送風室5の排気口4から排出される。
【0028】
以上のように、本実施の形態においては本発明の電気掃除機用集塵袋7aを電気掃除機1の集塵室3に装着することにより、濾過袋18に集塵された塵埃が発生する臭気は塵埃に付着した粉末状脱臭剤14によって連続的に脱臭され、掃除機本体6からの排気に臭気が含まれるのが大幅に低減されるようになり、濾過袋18内の塵埃量に関係なく長期に渡って塵埃の臭気を脱臭する性能を維持した排気臭気の少ない電気掃除機1を提供することができる。
【0029】
(実験例1)
上記の電気掃除機1を用いて、排気の臭気の比較実験を行った。比較実験には、上記電気掃除機1と粉末状脱臭剤14を備えていない電気掃除機用集塵袋を設置した電気掃除機を使用し、実部屋の清掃を1日15分間ずつ行い、それぞれ2ヶ月間毎日行った。
【0030】
排気臭気を官能的に意識して清掃を継続した結果、粉末状脱臭剤14を備えていない電気掃除機では、実験開始後3日目程度で運転開始直後の排気中に埃っぽい臭いが認知され始めた。その後、経時的に排気の臭気の強さが増加していき、2ヶ月経過時点では清掃中も常に強い塵埃の臭気が認知された。一方、本実施の形態の電気掃除機1では、実験開始から実験終了時点まで、清掃開始時と清掃中の共に排気の臭気が気になることはなかった。なお、本実施の形態の電気掃除機1と粉末状脱臭剤14を備えていない電気掃除機の濾過袋内に2ヶ月経過時点で集塵された塵埃量はほぼ同量であり、約350g集塵されていた。
【0031】
次に2ヶ月経過後のそれぞれの電気掃除機を、1mの密閉チャンバー内にセットして60秒間運転させた。チャンバー内の空気を、男女混成の官能評価パネラー6名で臭い嗅ぎ官能評価を行い、0〜5の6段階臭気強度の判定を行った。結果は、本実施の形態の電気掃除機1では、平均の臭気強度が1.2であったのに対し、粉末状脱臭剤14を備えていない電気掃除機では、平均臭気強度が3.6であり、定量的にも本実施の形態の電気掃除機1の方が脱臭効果が高いことを確認できた。また、実験終了後の本実施の形態の電気掃除機1に装着した電気掃除機用集塵袋7aを解体した結果、粉末状脱臭剤14が塵埃全体にほぼ均一に付着しているのが観察された。
【0032】
以上の結果より、本実施の形態の電気掃除機1は、塵埃を多量に吸引し長期間保持する場合でも塵埃の発生する臭気を低減し、さらにその効果を長期に渡って維持することができる。
【0033】
ここで本実施の形態において、極めて高い臭気低減効果が得られるのは以下の理由による。すなわち、粉末状脱臭剤14は無限の数となって個々の塵埃に周りに付着し、塵埃との接触面積が極めて多くなってその分高い脱臭性能が得られ、しかも、塵埃全体としてみた場合に塵埃中に粉末状脱臭剤14が混合してそのまま残存している形となり、この残存保持された状態の粉末状脱臭剤14が塵埃の臭気を脱臭し続けるからである。換言すると本発明では、粉末状脱臭剤14の粒度は、濾過袋18の通気径より大きくなるようにあらかじめ設定してあり、吸引ファンモータ8による吸塵があっても濾過袋18から流出することなく濾過袋18内に残存するようにしていることが重要である。
【0034】
また、通気袋17の通気径は、上記の理由で設定した粉末状脱臭剤14の粒度と掃除機の使用環境に応じて選択する必要がある。すなわち、粉末状脱臭剤14は掃除機運転時に発生する空気流から運動エネルギをもらって通気袋17の通気孔から押し出されるが、その際、粉末状脱臭剤14はファンデルワールス力や静電引力により通気孔に凝集して目詰まりさせるため、正味の通気径は通気袋17の素材の通気径より小さくなり、しかも、空気流の流速と掃除機の運転時間に応じて脱臭剤21の投入量は変化する。換言すると本発明では、通気袋17に使用する素材の通気径は、粉末状脱臭剤14の粒度より大きく、かつ掃除機の使用流速範囲及び運転時間に対して十分な量の脱臭剤が投入可能になるように設定してあげることが非常に重要である。上記の点は以下に述べる各実施の形態においても同様である。
【0035】
なお、この実施の形態では収納容器15を濾過袋18内に設置する場合で説明したが、図3に示すように口芯20と濾過袋18の間に閉空間を形成する連通ケース22を備え、前記連通ケース22には口芯20の開口部19と連通する開孔部23を設け、収納容器15は、通気袋17の一部が開口部19に突出状態で連通ケース22内に配置される構成とした電気掃除機用集塵袋7bでも同様の脱臭効果が得られると共に、濾過袋18内に特別な加工が不要になるため、製造工程では折り曲げ成形した濾過袋18を連通ケース22に最終接着することで電気掃除機用集塵袋7bを製造することが可能になり、製造工程を簡易化することができる。
【0036】
(実施の形態2)
図4は、本発明の第2の実施の形態における電気掃除機用集塵袋の正面図を示すものである。なお、本発明の第1に実施の形態とは、通気袋を織目は縦1mm、横2mmの通気性を有する織布1枚を袋状に成形して作製し通気袋を口芯の開口部に向かって平断面積が連続的に減少するテーパ形状とした以外は同一の構成を有するものであり、この同一構成については、同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
【0037】
以上のように構成された電気掃除機用集塵袋について、以下その動作、作用を説明する。
【0038】
まず、口芯20の開口部19に塵埃を含む空気流Bが流入し、空気流Bに含まれる塵埃は濾過袋18によって濾過されて濾過袋18内に集塵される。口芯20の開口部19から流入した空気流の一部は、開口部19に突出した通気袋17に衝突し通気袋17内部へ流れ込む。流れ込んだ空気流Cは、通気袋17に充填されている粉末状脱臭剤14を通気袋17の織目から押し出して濾過袋18へ投入する。
【0039】
通気袋17内の粉末状脱臭剤14において、口芯20の開口部19に突出した領域内の粉末状脱臭剤14は、流れ込んだ空気流Cによって濾過袋18へ投入された後に空間が生じる。その際、収納容器15に残存している粉末状脱臭剤14は、掃除機本体6の移動等による振動や衝撃によって通気袋17のテーパ24に沿って開口部19側へ重力沈降し、生じた前記空間に溜まる。この動作を繰り返すことで、収納容器15内に充填されたの粉末状脱臭剤14は常に通気袋17のテーパに沿って開口部19側へ沈降するようになる。
【0040】
このようにして濾過袋18内に投入された粉末状脱臭剤14は、濾過集塵された塵埃の表面もしくは内部にまで均一に付着し、脱臭効果が最も高い個々の塵埃近傍で脱臭する。口芯20から空気流Bが流入している間は、粉末状脱臭剤14が連続的に濾過袋18へ投入されて塵埃に付着する。臭気を除去された空気流Dは濾過袋18を通過して濾過袋18外へ排出される。
【0041】
以上のように、本実施の形態においては口芯20の開口部19に向かって平断面積が連続的に減少するテーパ形状をした織布の通気袋17を収納容器15に設置することにより、収納容器15内に充填された粉末状脱臭剤14は常に通気袋17のテーパ24に沿って開口部19側へ沈降するようになり、粉末状脱臭剤14が通気袋17の隅に溜まることなく、最終的に充填した粉末状脱臭剤14を無駄なく投入することができる。また、織布の織目は不織布に比べて大きさが均一であるため、粉末状脱臭剤14による目詰まり状態も均一になり、粉末状脱臭剤14が個々の織目から同量ずつ投入され、すなわち全体として粉末状脱臭剤14を安定に投入することができる。
【0042】
なお、実施の形態1または実施の形態2では、通気性を有する素材1枚を袋状に成形した通気袋17を収納容器15に接着する場合で説明したが、1枚に限らず複数枚の通気性を有する素材を積層させて袋状に成形した通気袋でもよく、1枚の場合に比べて通気袋の強度を向上することができると共に、同一の大きさの通気径を有する素材でも通気孔をずらして積層させることで通気径を小さくもでき、粉末状脱臭剤14の投入量を調整することができる。
【0043】
また、プレス加工で通気孔を打ち抜いた厚紙を通気部の展開図から箱状に組み立てて通気箱を通気部に使用する場合でもよく、通気性を有さない素材でも粉末状脱臭剤14を安定投入可能な通気部を容易に作製することができると共に、通気孔の大きさを加工時に調整できるようになり、容易に入手可能な素材で粉末状脱臭剤14の投入量を調整することができる。また、プラスチックを射出成形で通気孔を有する箱状に成形した通気箱を通気部に使用する場合でもよく、通気孔加工を省くことができるようになり、製造工程を簡易化することができる。
【0044】
さらに、全ての構成部品を焼却炉で処理可能な可燃性材料を使用した電気掃除機用集塵袋とすることにより、集塵袋の使用が終了した後に燃えるゴミとして廃棄することが可能であり、作業者が濾過袋18や口芯20と分別することなく廃棄することができる。
【産業上の利用可能性】
【0045】
以上のように、本発明にかかる電気掃除機用集塵袋は、濾過袋内の塵埃量に関係なく長期に渡って塵埃の臭気を脱臭する性能を維持することが可能になるので、家庭用電気掃除機や業務用電気掃除機等の用途に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の第1の実施の形態における電気掃除機用集塵袋を用いたキャニスタ型電気掃除機の概略図
【図2】同電気掃除機用集塵袋の正面図
【図3】同電気掃除機用集塵袋の側断面図
【図4】本発明の第2の実施の形態における電気掃除機用集塵袋の側断面図
【図5】従来の電気掃除機用集塵袋の斜視図
【図6】従来の電気掃除機用集塵袋を用いた電気掃除機の側断面図
【符号の説明】
【0047】
1 電気掃除機
7a 電気掃除機用集塵袋
7b 電気掃除機用集塵袋
14 粉末状脱臭剤
15 収納容器(収納部)
16 開口部
17 通気袋(通気部)
18 濾過袋
19 開口部
20 口芯
22 連通ケース
23 開孔部
24 テーパ




 

 


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