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発明の名称 炊飯器
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−20695(P2007−20695A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2005−204161(P2005−204161)
出願日 平成17年7月13日(2005.7.13)
代理人 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄
発明者 北木 宏 / 三村 まさ代 / 河野 一典 / 光武 伸一郎
要約 課題
鍋底を傷つけることなく豆腐を作ると共に、通常使用状態で無い場合で調理をスタートしてしまった際にも容器が溶けることなく豆腐を作ることができる炊飯器を提供する。

解決手段
制御手段は鍋温度検知手段が第1の所定の時間内に第1の所定の温度を検知すると内鍋内に水が無い状態で調理をスタートしたと判断する。
特許請求の範囲
【請求項1】
炊飯器本体と、前記炊飯器本体の上面開口部を開閉自在に覆う蓋体と前記蓋体内に配設した蓋温度検知手段と、前記炊飯器本体に着脱自在に収納される内鍋と、前記内鍋に当接する鍋温度検知手段と、前記内鍋内には豆乳を充填する耐熱性樹脂容器と一定量の水と、前記内鍋内の調理物を加熱するための加熱手段と、前記鍋温度検知手段と前記蓋温度検知手段の情報を基に前記加熱手段を制御し、前記内鍋及び前記内鍋内の前記水を前記加熱手段により加熱し、前記耐熱性樹脂容器は加熱された前記水により間接加熱され、前記耐熱性樹脂容器内に充填された前記豆乳を豆腐に調理する機能を有する制御手段とを備え、前記制御手段は前記鍋温度検知手段が第1の所定の時間内に第1の所定の温度を検知すると前記内鍋内に水が無い状態で調理をスタートしたと判断することを特徴とする炊飯器。
【請求項2】
鍋温度検知手段が第2の所定の時間内に第2の所定の温度を検知しないと、内鍋と前記鍋温度検知手段の間に異物が存在する状態で調理をスタートしたと制御手段が判断することを特徴とする請求項1記載の炊飯器。
【請求項3】
鍋温度検知手段が内鍋内に水が無い状態で調理をスタートしたと判断した後に、第3の所定の時間内に第3の所定の温度を検知すると前記内鍋内に水が無い状態且つ内鍋と前記鍋温度検知手段の間に異物が存在する状態で調理をスタートしたと制御手段が判断することを特徴とする請求項1または2記載の炊飯器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般家庭、あるいは業務用に使用する炊飯器で豆腐を調理するコースに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、炊飯器を使用して調理をするという「炊飯器クッキング」が行われるようになっている。前述の「炊飯器クッキング」とは、炊飯器に搭載されているコースを用いて米以外の調理物を調理するもので、例えば、白米コースを用いて、ケーキや煮込みや蒸し物等の調理を行うものである。現在、これらの「炊飯器クッキング」の数多くの事例が料理本もしくはインターネット上に数多く掲載されている。
【0003】
豆腐コースも前述の「炊飯器クッキング」のコースであり、炊飯器を用いて豆腐を作るコースである。特許文献1に従来例の豆腐コースを搭載した炊飯器が開示されている。図7は、特許文献1に開示された従来の多機能調理器の受容器要部断面図である。
【特許文献1】特開平1−249020号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来例の多機能調理器は、受容器内60に豆乳61を入れ、豆腐を作成している。その為、豆腐が出来上がった際に、一部の豆腐は受容器60内底部及び側面に密着した状態で出来上がってしまう。その密着した状態で出来上がった豆腐を受容器60から取り出し装う際に、金属製のスプーンや玉じゃくしで装うと受容器60を傷つけるという問題があった。炊飯器を用いて、豆腐を作る場合においても、内鍋内に直接豆乳を入れ、豆腐を作成するため、同様の問題がある。近年、鍋の内面は、フッ素コート処理が施されており、豆腐を装う際にフッ素コート処理層を傷つけてしまうと、その傷が要因となり、例えば、お米を調理する際には、鍋内の対流を変化させてしまい炊飯性能の低下を引き起こしていた。また、一旦鍋底に傷が存在してしまうと、その傷から鍋のフッ素コート処理層の剥離が拡大してしまい、鍋の耐久性を損なう要因となっていた。
【0005】
前述のような問題を回避する為に、豆乳を直接鍋内に入れるのではなく、鍋内に豆乳を入れる容器と水を入れ、水を加熱手段により温め、水の熱により容器内の豆乳を間接加熱し、豆腐を作る調理法もある。しかしながら、この調理法では、鍋内に容器を入れる為、容器の材質によっては、例えば金属性の容器やガラス製の容器だと、鍋内に容器を設置する際に鍋底を傷つけてしまう場合があった。また、容器の材質が樹脂製の場合では、鍋底を傷つける恐れは無いが、水の入れ忘れや鍋と鍋温度検知手段に異物が存在するというような通常使用状態で無い場合で調理をスタートしてしまった際に、鍋の温度が高くなる場合があると、容器が溶けてしまう可能性があった。
【0006】
本発明の炊飯器は、前記従来の課題を解決するもので、水の熱により樹脂容器内の豆乳を間接加熱し、豆腐を作る調理法を採用した場合に、鍋底を傷つけることなく、通常使用状態で無い場合で調理をスタートしてしまった際にも樹脂容器が溶けることなく豆腐を作ることができる炊飯器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記従来の課題を解決するために、本発明の炊飯器は、炊飯器本体と、前記炊飯器本体の上面開口部を開閉自在に覆う蓋体と前記蓋体内に配設した蓋温度検知手段と、前記炊飯器本体に着脱自在に収納される内鍋と、前記内鍋に当接する鍋温度検知手段と、前記内鍋内には豆乳を充填する耐熱性樹脂容器と一定量の水と、前記内鍋内の調理物を加熱するための加熱手段と、前記鍋温度検知手段と前記蓋温度検知手段の情報を基に前記加熱手段を制御し、前記内鍋及び前記内鍋内の前記水を前記加熱手段により加熱し、前記耐熱性樹脂容器は加熱された前記水により間接加熱され、前記耐熱性樹脂容器内に充填された前記豆乳を豆腐に調理する機能を有する制御手段とを備え、前記制御手段は前記鍋温度検知手段が第1の所定の時間内に第1の所定の温度を検知すると前記内鍋内に水が無い状態で調理をスタートしたと判断することを特徴としたものである。
【0008】
本発明の炊飯器は、鍋温度検知手段が第1の所定の温度に検知するまで時間が、内鍋内に水が無い状態で調理をスタートした場合と、内鍋内に水のある通常使用状態で調理をスタートした場合とでは、内鍋内に水が無い状態で調理をスタートした場合の方が、第1の所定の温度に到達するまでの時間が短いという特徴を利用したものである。
【0009】
これによって、内鍋内に水が無い状態で調理をスタートしたことを判断できることから、内鍋の異常加熱を回避することができ、内鍋内に設置した耐熱性樹脂容器が溶けることを防止することができる。
【0010】
請求項2記載の発明は、鍋温度検知手段が第2の所定の時間内に第2の所定の温度を検知しないと、内鍋と前記鍋温度検知手段の間に異物が存在する状態で調理をスタートしたと制御手段が判断することを特徴とする請求項1記載の炊飯器である。
【0011】
本発明の炊飯器は、鍋温度検知手段が第2の所定の温度に検知するまで時間が、内鍋と鍋温度検知手段の間に異物が存在する状態で調理をスタート場合と、内鍋と鍋温度検知手段の間に異物が存在しない通常使用状態で調理をスタートした場合とでは、内鍋と鍋温度検知手段の間に異物が存在しない通常使用状態で調理をスタートした場合の方が、第2の所定の温度に到達する間での時間が短いという特徴を利用したものである。
【0012】
これによって、内鍋と鍋温度検知手段の間に異物が存在する状態で調理をスタートしたこと判断できることから、内鍋の異常加熱を回避することができ、内鍋内に設置した耐熱性樹脂容器が溶けることを防止することができる。
【0013】
請求項3記載の発明は、鍋温度検知手段が内鍋内に水が無い状態で調理をスタートしたと判断した後に、第3の所定の時間内に第3の所定の温度を検知すると内鍋内に水が無い状態且つ内鍋と鍋温度検知手段の間に異物が存在する状態で調理をスタートしたと制御手段が判断することを特徴とする請求項1または2記載の炊飯器である。
【0014】
本発明の炊飯器は、鍋温度検知手段が第3の所定の温度に検知するまで時間が、内鍋内に水が無い状態且つ内鍋と鍋温度検知手段の間に異物が存在する状態で調理をスタートした場合と内鍋内に水がある状態且つ内鍋と鍋温度検知手段の間に異物が存在しない通常使用状態で調理をスタートした場合とでは、内鍋内に水が無い状態且つ内鍋と鍋温度検知手段の間に異物が存在する状態で調理をスタートした場合の方が、第3の所定の温度に到達する間での時間が短いという特徴を利用したものである。
【0015】
これによって、内鍋内に水が無い状態且つ内鍋と鍋温度検知手段の間に異物が存在する状態で調理をスタートしたと判断できることから、内鍋の異常加熱を回避することができ、内鍋内に設置した耐熱性樹脂容器が溶けることを防止することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の炊飯器は、通常使用状態で無い場合で調理をスタートしてしまった際にも容器が溶けることなく豆腐を作ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下本発明を実施するための最良の形態を具体的に示した実施の形態について、図面と共に記載する。
【0018】
(実施の形態1)
図1〜図4を用いて本発明の実施の形態1の炊飯器を説明する。
【0019】
図1は、本発明の実施の形態1の炊飯器の断面図である。図面を簡潔にするために、電気的接続のためのリード線等は省略してある。
【0020】
図1に示すように、炊飯器本体1は、上面が開口する略円弧状に形成しており、この炊飯器本体1の内部に鍋収納部である保護枠2を配設し、この保護枠2の内部に内周面に描かれた水位線を有する内鍋3を着脱自在に配設している。保護枠2の外側には加熱手段である誘導加熱コイル5を配設している。なお、前述の加熱手段は、ヒーターであっても良い。保護枠2と内鍋3の間には、鍋温度検知手段6が配設され、内鍋3の温度を検知する役割を果たしている。
【0021】
蓋体7は、炊飯器本体1上部に開閉自在に取り付けており、蓋体7の下部に中央部に蒸気通路8を有した内蓋9を配設している。内蓋9の上部には、内蓋9を輻射加熱する蓋加熱手段4を備えた蓋放熱板10が配設され、その蓋放熱板10の中央部には、蓋温度検知手段11を配接している。前述の蓋温度検知手段11は、蓋体7の温度を検知する役割を果たすと共に、内鍋3内の調理物12に含まれる水分が加熱手段により加熱され水蒸気となった際に、その水蒸気を蓋温度検知手段11近傍に当たるように構成することで、内鍋3内の調理物12の沸騰検知をする役割も果たしている。制御手段(図示せず)は、鍋温度検知手段6と蓋温度検知手段11の温度情報を基に、加熱手段に交番磁界を発生させるための電流を制御している。
【0022】
図2は内鍋3および耐熱性樹脂容器15の断面図を示したものである。同図に示すように、豆腐コースにて豆腐を調理する際には、内鍋3内に一定量の水16と豆乳17と充填した耐熱樹脂製容器15を入れ、調理をスタート30する。なお、豆乳17には、豆腐を固化する為に、一定量の凝固材を配合している。
【0023】
図3は本発明の炊飯器に搭載される豆腐コースの概略をフローチャートで示したものである。まず、図2に示す状態に設定し、調理をスタート30する。本発明の炊飯器は、耐熱樹脂性容器15内に充填された豆乳17を水16を介して間接加熱し、豆腐を作成する方式をとっている為、一旦内鍋3内の水16の温度を高くする必要がある。その為、スタート30直後は制御手段より加熱手段に連続的に電流を供給する。内鍋3内の調理物12は加熱手段により、連続的に加熱され、やがて内鍋3内の水16は沸騰し、水蒸気となる。図1に示すように、前述の水蒸気は内蓋9の中央部に配設した蒸気通路8を通過し、炊飯器の外部に排出される。水蒸気が外部に排出される過程において、蒸気通路8上方の蓋放熱板10の中央部に配接されている蓋温度検知手段11は、水蒸気により加熱される。その過程において蓋温度検知手段11が所定温度(通常80℃)を検知すると制御手段からの加熱手段への連続的な電流の供給を中止し、内鍋3内の調理物12への連続的な加熱を中断する。前述の工程を以後、沸騰検知工程31と呼ぶ。
【0024】
沸騰検知工程31が終了すると、鍋温度検知手段6の検知温度が一定になるように制御手段は加熱手段へ供給する通電量を制御する。この工程を以後、温度調整工程32と呼ぶ。この温度調整工程32で、耐熱性樹脂容器15内に充填された豆乳17を加熱手段により温められた水16によりじっくり間接加熱する。本発明の炊飯器においては、前述の鍋温度検知手段6の検知温度を約80℃とし、温度調整工程32の終了時間は、調理スタート30から60〜90分としている。なお、前述の検知温度及び時間は、内鍋3の材質、炊飯器の構成等により臨機応変に設定してよい。このように一定温度でじっくりと耐熱性樹脂容器15内に充填された豆乳17を間接加熱することで、耐熱性樹脂容器15内に充填された豆乳17を豆腐にすることを実現できる。温度調整工程32の終了後、豆腐の調理は終了33する。
【0025】
本発明の炊飯器は、耐熱性樹脂容器15を内鍋3内に入れて調理をする為、内鍋3が異常加熱され、耐熱性樹脂容器15が溶解しないようにする対策を有している。
【0026】
図4(a)は内鍋3内に水16を入れ忘れた状態(図中:空鍋)で調理をスタート30した場合と通常使用状態で調理をスタート30した場合の鍋温度検知手段6の検知温度の上昇と時間の関係を示したグラフである。同図に示すように、内鍋3内に水16を入れ忘れた状態と通常使用状態の温度上昇の傾向が大きく異なっている。内鍋3内に水16を入れ忘れた状態でTまで加熱してしまうと内鍋3内に水16がないため、内鍋3が加熱されやすく通常使用状態と比較して、温度上昇の傾きが急である。急激に内鍋3が加熱され、内鍋3の温度が異常に高くなると、内鍋3内に設置されている耐熱性樹脂容器15が溶解してしまうという事象の発生の可能性がある。その為、本発明の炊飯器は、調理スタート30からの時間がTを経過するまでに、鍋温度検知手段6の検知温度がθに到達すると、制御手段が内鍋3内に水16を入れ忘れた状態と判断し、内鍋3の異常加熱を回避するように電流の制御を行っている。
【0027】
図4(b)に内鍋3内に水16を入れ忘れた状態での内鍋3の異常加熱の回避する工程のフローチャートを示す。調理スタート30後に、計時をスタート34する。計時35後に鍋温度検知手段6の温度検知36を行い、検知温度がθに到達しているか確認する。θに到達している場合は、内鍋3の異常加熱を回避する為に制御手段は、加熱手段への電流の供給を停止する工程37(図中:電流供給停止工程)に移行する。θに到達していない場合は、調理をスタート30してから時間がTを経過しているか確認38する。Tを経過している場合は通常使用状態であると制御手段が判断し、次工程39に移行する。
【0028】
前述のような判断基準を制御手段に入れ込むことで、内鍋3内に水16がない状態で調理をスタート30したことを判断できることから、内鍋3の異常加熱を回避することができ、内鍋3内に設置した耐熱性樹脂容器15が溶けることを防止することができる。なお、θのT設定は、内鍋3の材質、炊飯器の構成等により臨機応変に設定してよい。なお、本発明の炊飯器においては、θ=73.5℃、T=64sとし、内鍋3の異常加熱を回避した。また、上記記載の電流供給停止工程37に移行し、調理が終了した際には、使用者に異常使用であったこと認識できるように終了時の表示部の表示、もしくは終了報知音でを通常使用状態と異なるように設定する。このようにすることで、異常使用の再発を防止することができる。
【0029】
(実施の形態2)
図5(a)、図5(b)を用いて本発明の実施の形態2の炊飯器を説明する。
【0030】
図5(a)は内鍋3と鍋温度検知手段6の間に異物が存在する状態(図中:異物混入)で温度調整工程32をスタートした場合と通常使用状態で温度調整工程32をスタートした場合の鍋温度検知手段6の温度上昇と時間の関係を示したグラフである。同図に示すように、内鍋3と鍋温度検知手段6の間に異物が存在する状態と通常使用状態の温度上昇の傾向が大きく異なっている。内鍋3と鍋温度検知手段6の間に異物が存在する状態では、内鍋3と鍋温度検知手段6が当接してないことから、鍋温度検知手段6が実際の内鍋3温度より低い値を検知してしまい、温度上昇の傾きが通常使用の場合と比較して緩やかである。通常使用状態において、温度調整工程32では鍋温度検知手段6がθになるように温度調整している為、内鍋3と鍋温度検知手段6の間に異物が存在する状態で調理をしてしまうと鍋温度検知手段6の検知温度が常にθを下回るため、制御手段が鍋温度検知手段6の検知温度θまで上昇させようと常に一定量の電流を加熱手段に供給し、内鍋3を加熱する。通常使用の場合、この温度調整工程32にて、じっくりと耐熱性樹脂容器15内に充填されている豆乳17を水16による間接加熱で調理し、豆腐にする工程である為、工程時間Tの時間は長く取る必要がある。その為、内鍋3と鍋温度検知手段6の間に異物が存在する状態で調理をしつづけると、常に内鍋3が加熱されてしまうことから、やがて内鍋3内の水16が沸騰し、水蒸気となり、工程時間Tを経過する前にすべて炊飯器外部に排出されてしまう可能性がある。一旦、内鍋3内に水16がなくなり、急激に内鍋3が加熱され、内鍋3の温度が異常に高くなると、内鍋3内に設置されている耐熱性樹脂容器15が溶解してしまうという事象の発生の可能性がある。その為、本発明の炊飯器は、温度調整工程32の工程スタート40からの時間がTを経過するまでに、鍋温度検知手段6の検知温度がθに到達しないと、制御手段が内鍋3と鍋温度検知手段6の間に異物が存在する状態と判断し、内鍋3の異常加熱を回避するように電流の制御を行っている。
【0031】
図5(b)に内鍋3と鍋温度検知手段6の間に異物が存在する状態での内鍋3の異常加熱の回避する工程のフローチャートを示す。温度調整工程32の工程スタート40後に、計時のスタート41をする。計時42後に鍋温度検知手段6の温度検知43を行い、検知温度がθに到達しているか確認する。θに到達している場合は、通常使用状態であると制御手段が判断し、次工程44に移行する。θに到達していない場合は、温度調整工程32をスタートしてから時間がTを経過しているか確認45する。Tを経過している場合は、内鍋3と鍋温度検知手段6の間に異物が存在する状態であると制御手段が判断し、内鍋3の異常加熱を回避する為の加熱手段への電流の供給を停止する工程46(図中:電流供給停止工程)に移行する。
【0032】
前述のような判断基準を制御手段に入れ込むことで、内鍋3と鍋温度検知手段6の間に異物が存在する状態で調理をスタートしたことを判断できることから、内鍋3の異常加熱を回避することができ、内鍋3内に設置した耐熱性樹脂容器15が溶けることを防止することができる。なお、θのT設定は、内鍋3の材質、炊飯器の構成等により臨機応変に設定してよい。なお、本発明の炊飯器においては、θ=80.0℃、T=40.0minとし、内鍋3の異常加熱を回避した。
【0033】
また、上記記載の電流供給停止工程46に移行し、調理が終了した際には、使用者に異常使用であったこと認識できるように終了時の表示部の表示、もしくは終了報知音でを通常使用状態と異なるように設定する。このようにすることで、異常使用の再発を防止することができる。
【0034】
(実施の形態3)
図6(a)、図6(b)を用いて本発明の実施の形態3の炊飯器を説明する。
【0035】
図6(a)は内鍋3内に水16を入れ忘れた状態(図中:空鍋)で調理をスタート30した場合と内鍋3内に水16を入れ忘れ且つ内鍋3と鍋温度検知手段6の間に異物が存在する状態(図中:空鍋+異物混入)と通常使用状態で調理をスタート30した場合の鍋温度検知手段6の温度上昇と時間の関係を示したグラフである。同図に示すように、内鍋3内に水16を入れ忘れた状態と内鍋3内に水16を入れ忘れ且つ内鍋3と鍋温度検知手段6の間に異物が存在する状態と内鍋3と通常使用状態の温度上昇の傾向は、それぞれ異なっている。内鍋3内に水16を入れ忘れ且つ内鍋3と鍋温度検知手段6の間に異物が存在する状態は、鍋温度検知手段6の温度上昇が、内鍋3内に水16を入れ忘れた状態であるにもかかわらず、内鍋3と鍋温度検知手段6の間に異物が存在する為、Tまでに鍋温度検知手段6の検知温度がθに到達しない。この状態で調理をしてしまうと、急激に内鍋3が加熱され、内鍋3の温度が異常に高くなり、内鍋3内に設置されている耐熱性樹脂容器15が溶解してしまうという事象の発生の可能性がある。その為、本発明の炊飯器は、鍋温度検知手段6が内鍋3内に水16がない状態で調理をスタート30したと判断し得る工程を通過した後に、工程経過時間Tを経過するまでに、鍋温度検知手段6の検知温度がθに到達すると、制御手段が内鍋3内に水16がない状態且つ内鍋3と前記鍋温度検知手段6の間に異物が存在する状態で調理をスタート30したと判断し、内鍋3の異常加熱を回避するように電流の制御を行っている。
【0036】
図6(b)に内鍋3内に水16を入れ忘れ且つ内鍋3と鍋温度検知手段6の間に異物が存在する状態での内鍋3の異常加熱の回避する工程のフローチャートを示す。工程スタート50後に、計時51を行う。なお、計時スタート31は調理スタート30時に行っている。計時51後に鍋温度検知手段6の温度検知52を行い、検知温度がθに到達しているか確認する。θに到達している場合は、内鍋3の異常加熱を回避する為の加熱手段への電流の供給を停止する工程53(図中:電流供給停止工程)に移行する。θに到達していない場合は、蓋温度検知手段11がφに到達しているか確認54する。ここで、蓋温度検知手段11の温度を確認する理由は、内鍋3内に水16がある場合には、水蒸気に温められ蓋温度検知手段11の温度が上昇する場合があり、この事象を判断基準として、内鍋3内の水16の有無を判断する為である。φに到達している場合は、通常使用状態もしくは内鍋3と鍋温度検知手段6の間に異物が存在する状態(内鍋3内に水16有り)と判断し、次工程55に移行する。内鍋3と鍋温度検知手段6の間に異物が存在する状態は、前述の工程のように温度調整工程32にて、異常使用と判断される為、ここでこの工程を通過しても問題ない。φに到達していない場合は、調理をスタート30してから時間がTを経過しているか確認56する。Tを経過している場合は通常使用状態であると制御手段が判断し、次工程55に移行する。
【0037】
前述のような判断基準を制御手段に入れ込むことで、内鍋3内に水16を入れ忘れ且つ内鍋3と鍋温度検知手段6の間に異物が存在する状態で調理をスタートしたことを判断できることから、内鍋3の異常加熱を回避することができ、内鍋3内に設置した耐熱性樹脂容器15が溶けることを防止することができる。なお、θのT設定は、内鍋3の材質、炊飯器の構成等により臨機応変に設定してよい。なお、本発明の炊飯器においては、θ=117.0℃、φ=70.0℃、T=480sとし、内鍋3の異常加熱を回避した。
【0038】
また、上記記載の電流供給停止工程53に移行し、調理が終了した際には、使用者に異常使用であったこと認識できるように終了時の表示部の表示、もしくは終了報知音を通常使用状態と異なるように設定する。このようにすることで、異常使用の再発を防止することができる。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明に係わる炊飯器は、家庭用又は業務用の炊飯器として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の実施の形態1の炊飯器の断面図
【図2】本発明の実施の形態1の炊飯器の内鍋および耐熱性樹脂容器の断面図
【図3】本発明の実施の形態1の炊飯器の豆腐コースの概略フローチャート
【図4】(a)本発明の実施の形態1の炊飯器の内鍋内に水を入れ忘れた状態で調理をスタートした場合と通常使用状態で調理をスタートした場合の鍋温度検知手段の温度上昇と時間の関係を示したグラフ(b)本発明の実施の形態1の炊飯器の内鍋内に水を入れ忘れた状態での内鍋の異常加熱の回避する工程のフローチャート
【図5】(a)本発明の実施の形態2の炊飯器の内鍋と鍋温度検知手段の間に異物が存在する状態で温度調整工程をスタートした場合と通常使用状態で温度調整工程をスタートした場合の鍋温度検知手段の温度上昇と時間の関係を示したグラフ(b)本発明の実施の形態2の炊飯器の内鍋と鍋温度検知手段の間に異物が存在する状態での内鍋の異常加熱の回避する工程のフローチャート
【図6】(a)本発明の実施の形態3の炊飯器の内鍋内に水を入れ忘れた状態で調理をスタートした場合と内鍋内に水を入れ忘れ且つ内鍋と鍋温度検知手段の間に異物が存在する状態と通常使用状態で調理をスタートした場合の鍋温度検知手段の温度上昇と時間の関係を示したグラフ(b)本発明の実施の形態3の炊飯器の内鍋内に水を入れ忘れ且つ内鍋と鍋温度検知手段の間に異物が存在する状態での内鍋の異常加熱の回避する工程のフローチャート
【図7】従来の多機能調理器の受容器要部断面図
【符号の説明】
【0041】
1 炊飯器本体
3 内鍋
4 蓋加熱手段
6 鍋温度検知手段
7 蓋体
11 蓋温度検知手段
12 調理物
15 耐熱性樹脂容器
16 水
17 豆乳




 

 


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