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発明の名称 厨房装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−14371(P2007−14371A)
公開日 平成19年1月25日(2007.1.25)
出願番号 特願2005−195903(P2005−195903)
出願日 平成17年7月5日(2005.7.5)
代理人 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄
発明者 宮内 隆 / 藤井 裕幸 / 太田 文夫
要約 課題
ワークトップを有する厨房装置において、ワークトップ上面の汚れ、特に油の汚れを簡単に掃除することができる厨房装置を提供する。

解決手段
洗剤成分を含んだミスト3を発生する霧化装置6を配置し、前記洗剤成分を含んだミスト3をワークトップ4上面に沿わせて浮遊するようにしたものであり、霧化した高濃度の洗剤液をワークトップ4の上面に沿わせて浮遊させ、その高濃度な洗剤液の化学力を利用してワークトップ4上面の汚れの掃除を簡単に行うことができる。また、少量の洗剤や水を霧化装置6により洗浄成分を含んだミスト3として使用するので少量の洗剤量、低電力量でワークトップ4上面の汚れの掃除を行うことができる。
特許請求の範囲
【請求項1】
洗剤成分を含んだミストを発生する霧化装置を配置し、前記洗剤成分を含んだミストをワークトップ上面に沿わせて浮遊するようにした厨房装置。
【請求項2】
ワークトップの後方に洗剤成分を含んだミストを搬送するダクトを備え、前記ダクトは霧化装置に連通した請求項1記載の厨房装置。
【請求項3】
所定の時刻に洗剤成分を含んだミストをワークトップ上面に沿って浮遊するように発生する霧化装置を配置した請求項1または2記載の厨房装置。
【請求項4】
霧化装置は、霧化用振動子と、前記霧化用振動子の振動面側に液体を封入した容器とを備え、前記封入した液体と容器を介して容器外側の霧化用液体を霧化するよう構成した請求項1〜3のいずれか1項記載の厨房装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワークトップを有する厨房装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の厨房装置においては、ワークトップを掃除するのは、住居用洗剤や研磨剤による拭き掃除が普通である。また、特に揚げ物料理の後は油が飛散しワークトップの上面がべとべとになる。しかし、かかる先行技術は、文献公知発明に係るものでないため、記載すべき先行技術文献情報はない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記のように、ワークトップ上面の汚れ、特に油の掃除においては、油が取れにくくべとべと感がいやである。
【0004】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、ワークトップ上面の汚れ、特に油の汚れを簡単に掃除することができる厨房装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記目的を達成するために、洗剤成分を含んだミストを発生する霧化装置を配置し、前記洗剤成分を含んだミストをワークトップ上面に沿わせて浮遊するようにしたものである。
【0006】
これにより、ワークトップ上面の汚れを簡単に掃除することができる。これは、洗剤成分を含んだミストをワークトップの上面に沿わせて浮遊させることによって、前記ワークトップの上面の汚れに対して洗剤成分を含んだミストを付着させ、所定時間放置しておけば洗剤の化学力により、付着している汚れが浮き出し、ワークトップの上面からはがれやすくなる。また、さらに通常で使用するよりも高濃度の洗剤成分によりミストを作り、その化学力を利用するとさらに汚れに対して有効である。
【0007】
ここで、さらに洗剤成分を含んだ粒径の非常に小さいミストは、汚れに対して付着する際に、その汚れに対して穴を開けていき、汚れの内部に洗剤成分を挿入することができる。したがって、汚れとワークトップの上面との境界に洗剤成分を有効に作用させることができるので、通常の洗剤液をかけるよりも汚れを浮き上げるという効果が大きい。特に、膜となった油の汚れに対しては、非常に効果がある。
【0008】
そして、ワークトップの上面に付着している汚れを浮き上がらした状態で、軽く拭くことにより浮き出した汚れをはがし取ることができるものである。
【0009】
ここで洗剤成分を含んだミストについて、もう少し説明しておくと、少量の洗剤液を所定の希釈用の水により溶解させて、それを超音波振動子(霧化用振動子)で霧化させることにより高濃度の洗剤成分を持ったミストを発生することができる。したがって、大量の洗剤や水を使用することもなく、通常の濃度より濃い洗剤濃度のものを扱うことができる。また、ヒータ等の電力を必要とするものでなく、出力の低い霧化用振動子を使用するので、非常に少量の電力によってワークトップ上面の汚れの掃除を行うことができる。
【0010】
さらに、洗剤として除菌効果のある成分を含む洗剤を使用すれば、より衛生的なワークトップ上面にすることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の厨房装置は、洗剤成分を含んだミストを発生する霧化装置を配置し、前記洗剤成分を含んだミストをワークトップ上面に沿わせて浮遊するようにしたものであり、ワークトップの上面に、霧化した高濃度の洗剤液を沿わせて浮遊させ、その高濃度な洗剤液の化学力を利用してワークトップ上面の汚れの掃除を行う。したがって、少量の洗剤や水を霧化装置によりミストとして使用するので少量の洗剤量、低電力量でワークトップ上面の汚れの掃除を簡単に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
第1の発明は、洗剤成分を含んだミストを発生する霧化装置を配置し、前記洗剤成分を含んだミストをワークトップ上面に沿わせて浮遊するようにしたもので、少量の洗剤液を霧化用振動子で霧化させることにより洗剤成分を含んだミストを発生させ、ワークトップの上面へ沿わせて浮遊させる。したがって、少量の洗剤や水で簡単に掃除を行うことができる。
【0013】
第2の発明は、上記第1の発明において、ワークトップの後方に洗剤成分を含んだミストを搬送するダクトを備え、前記ダクトは霧化装置に連通したものであり、ワークトップの後方全体に対してダクトを配置し、その適当な箇所に穴を開けておくことにより、洗剤成分の含んだミストを後方から前方にワークトップに沿わせて浮遊させることができるので、ワークトップ全体を広くカバーすることができる。また、霧化装置は、任意の位置に配置することができるので、自動給水を行う場合には、上水の配管の近傍に配置すれば良く、簡単な構成の霧化装置とすることができる。
【0014】
第3の発明は、上記第1〜第2の発明において、所定の時刻に洗剤成分を含んだミストをワークトップ上面に沿って浮遊するように発生する霧化装置を配置したものであり、たとえば、毎朝、起床の前に、ワークトップの上面の汚れが十分に浮き出しているようになる時間を見越して、霧化装置を駆動すれば、夜、就寝前にワークトップを片付けておけば、人のいないときに洗剤成分の含んだミストを利用し、ワークトップの汚れを浮かしておくことができる。これは、洗剤成分の含んだミストは非常に軽いので、人が動いただけでその浮遊状態が変わり、必要な汚れのあるところの洗剤成分の含んだミストがなくなるのを防ぐことができる。また、毎日確実に掃除することで、ワークトップの上面を常にきれいな状態に保つことができる。また、除菌効果のある洗剤を選ぶことにより、常に衛生的に保つことができる。
【0015】
第4の発明は、上記第1〜第3の発明において、霧化装置は、霧化用振動子と、前記霧化用振動子の振動面側に液体を封入した容器とを備え、前記封入した液体と容器を介して容器外側の霧化用液体を霧化するよう構成したものであり、霧化用振動子が、直接、洗剤液に触れないようにすることにより、いろいろな洗剤液が使用されたり、スケール分等が多い井戸水等においても、霧化用振動子の表面に洗剤の特定の成分や無機質分が直接付着することがないので、その動作に影響を与える事が無く、本来の目的である液体の霧化を長期間に亘って安定的に行うことができる。
【0016】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0017】
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における、洗剤成分を含んだミストを発生させる霧化装置を組み込んだ厨房装置の例を示す正面部分断面図である。また、図2は、同厨房装置の側断面図であり、図3は洗剤成分の含んだミストを発生させる霧化発生部の詳細断面図である。
【0018】
図1、図2、図3において、厨房装置本体1に組み込んだ霧化発生部2で洗剤成分を含んだミスト3を発生させる。厨房装置本体1のワークトップ4の後方にダクト5を配置する。特にバックガードのついた厨房装置本体1においてはダクト5をその中に配置する。霧化発生部2とダクト5を連通させて接続している。ダクト5にはワークトップ4の前面に向かって洗剤成分を含んだミスト3を放出するようにスリット状の穴5aを幅方向に所定間隔で複数あけている。
【0019】
霧化発生部2の具体的構成は、霧化発生部2の底部に霧化装置6を配置する。霧化装置6の上方は、液溜め部7としてここに洗剤液を溜めておく。洗剤液を作る為に、霧化発生部2の天面は、洗剤投入の為の投入フタ8として、ユーザーに開けてもらいここから液溜め部7へ洗剤を投入してもらう。洗剤液を作り、それを霧化する為には適正な水位の洗剤液にすることが重要である。したがって、上水から分岐して自動的に上水を供給するための給水弁9と水位センサー(図示していない)を配置し、液溜め部7に適正な量の水を供給できるようにする。
【0020】
次に、霧化装置6は、液体6aを封入した容器6bと、容器6bの底部に配置され超音波振動子からなる霧化用振動子6cから構成されている。容器6bの、霧化用振動子6cと対向する位置に有る天面6dは、霧化用振動子6cが駆動された時に、液体6aを介して霧化用振動子6cから伝播された振動で振動する振動面となる。天面6dは、洗剤液の成分に対して影響を受けない材質で、振動しやすい樹脂により形成する。
【0021】
上記構成における霧化装置6により、霧化発生部2で洗剤分を含んだミスト3を発生する為の動作、作用を説明する。
【0022】
まず、ユーザーに投入フタ8から洗剤を投入してもらう。電源を入れ、スタートしてもらうと、給水弁9と水位センサーにより適正な水位の洗剤液を作る。
【0023】
次に、霧化用振動子6cを駆動すると、霧化用振動子6cの振動が液体6aを経て天面6dに伝播され、天面6dが振動し、天面6d上の洗剤液が霧化されて洗剤成分を含んだミスト3を発生する。
【0024】
ここで、洗剤は、ワークトップ4の上面の汚れによって選択してもらえれば良い。例えば、油汚れの多いものであれば、界面活性剤の多い普通の台所用洗剤でも良く、さらに除菌を行う場合は除菌効果の入った洗剤を使用すればより有効である。また、洗剤成分を含んだミスト3として飛散、浮遊させるため、少ない上水によって希釈するため、その濃度は本来説明されている濃度より濃いものを使用しても使用する洗剤量が極端に増えることはないし、扱いにくいこともない。また、高濃度のものは洗浄にたいしても有効であることが多い。
【0025】
また、霧化装置6の作用について説明する。霧化装置6の霧化用振動子6cの上側は、容器6b内に封入された液体6aに触れるだけで、霧化用振動子6cの表面が洗剤液と直接触れることはない。したがって、いろいろな化学成分に対して問題のない材料で構成する天面6dをその洗剤液に臨むように霧化装置6を搭載しても、霧化用振動子6cが故障したり、霧化用振動子6cの動作に影響を与えて霧化量の著しい低下を招いたりすることなく、長期にわたって、安定して霧化することができる。
【0026】
また、使用する水に対しても、井戸水などで非常に硬度が高い水を使用する場合においても、霧化用振動子6cの表面に無機質分が付着したり、その動作に影響を与える事が無く、本来の目的である液体の霧化を長期間に亘って安定的に行うことができる。
【0027】
これらの構成による動作、作用を説明する。
【0028】
まず、フタ8を開放し、洗剤を投入した後で、霧化装置6を駆動し、洗剤成分を含むミスト3を発生させる。この時の洗剤成分を含んだミスト3の発生量は、ワークトップ4の上面全体に十分にいきわたる発生量の能力を持ったものとしている。霧化発生部2内で発生させた洗剤成分を含んだミスト3は、これと連通しているダクト5の内部を通って、厨房装置本体1の端から端までいきわたらせる。そして、ダクトの穴5aからワークトップ4の上面を前方に向かって、ワークトップ4に沿うように浮遊させる。
【0029】
そして、洗剤成分がワークトップ4の上面の汚れに作用し、ワークトップ4から浮き上がるまで放置しておく。そして、汚れが浮き上がった状態では、軽く拭くだけで汚れがワークトップ4からとれる。
【0030】
次に、霧化装置6の制御手段10により、真夜中の所定時刻に霧化装置6を所定時間だけ駆動するようにタイマーセットする。夜、就寝前に洗剤を霧化発生部2内に洗剤を投入してもらい、ワークトップ4の上面を片付けておけば、人のいないときに洗剤成分を含んだミスト3を利用し、ワークトップ4の汚れを浮かしておくことができる。これは、洗剤成分を含んだミスト3は非常に軽いので、人が動いただけでその浮遊状態が変わり、必要な汚れのあるところの洗剤成分を含んだミスト3がなくなるのを防ぐことができる。
【0031】
そして毎朝、起床の前にワークトップの上面に対して汚れが浮き出しているので、後は、簡単に軽く拭くだけでワークトップ4の上面はきれいになる。
【0032】
また、毎日確実に掃除することで、ワークトップ4の上面を常にきれいな状態に保つことができる。また、除菌効果のある洗剤を選ぶことにより、常に衛生的に保つことができる。
【0033】
以上のように、本実施の形態においては、洗剤成分を含んだミスト3を発生する霧化装置6を配置し、前記洗剤成分を含んだミスト3をワークトップ上面に沿わせて浮遊するようにしたもので、少量の洗剤液を霧化用振動子6cで霧化させることにより洗剤成分を含んだミスト3を発生させ、ワークトップ4の上面へ沿わせて浮遊させる。したがって、少量の洗剤や水で簡単に掃除を行うことができる。
【0034】
なお、洗剤成分を含んだミスト3の粒径は、発明者らが実験により確認したところによると、数μm程度を分布の中心としたミクロンオーダーとした場合が、洗浄効果にとって好適であったが、これに限定されるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0035】
以上のように、本発明にかかる厨房装置は、洗剤成分を含んだミストを発生する霧化装置を配置し、前記洗剤成分を含んだミストをワークトップ上面に沿わせて浮遊するようにしたもので、ワークトップの上面を簡単に洗浄することができるので、ワークトップを備えた厨房装置に広く適用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の実施の形態1における厨房装置を示す正面部分断面図
【図2】同厨房装置の側断面図
【図3】同厨房装置の要部拡大断面図
【符号の説明】
【0037】
1 厨房装置本体
2 霧化発生部
3 洗剤成分を含んだミスト
5 ダクト
6 霧化装置
6a 液体
6b 容器
6c 霧化用振動子
8 フタ
10 制御手段




 

 


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