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発明の名称 洗浄装置および同装置を備えた食器洗い機
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−7138(P2007−7138A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−191409(P2005−191409)
出願日 平成17年6月30日(2005.6.30)
代理人 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄
発明者 笹部 茂 / 本田 公康 / 縄間 潤一 / 堀木 泰佑 / 梶浦 智彰
要約 課題
電気的に安全で良好に微細なミストに霧化する。

解決手段
被洗浄物8を収容する洗浄槽4と、被洗浄物8に付着させる洗剤液を貯留する貯留部17と、貯留部17の洗剤液を微粒化する微粒化手段16と、微粒化手段16により微粒化した洗剤液を微細化する微細化手段24と、微粒化手段16で微粒化した洗剤液を微細化手段24へ導くガイド部25とを備え、前記微細化手段24は、接地された筒状電極27と前記筒状電極27の中心軸部に配設した棒状電極28を設けた放電部26と、前記放電部26に高電圧を印加する電源部29とを有し、前記筒状電極27は、その上流側開口部を前記ガイド部25内に挿入して中空状に保持したものである。
特許請求の範囲
【請求項1】
被洗浄物を収容する洗浄槽と、前記被洗浄物に付着させる洗剤液を貯留する貯留部と、前記貯留部の洗剤液を微粒化する微粒化手段と、前記微粒化手段により微粒化した洗剤液を微細化する微細化手段と、前記微粒化手段で微粒化した洗剤液を微細化手段へ導くガイド部とを備え、前記微細化手段は、接地された筒状電極と前記筒状電極の中心軸部に配設した棒状電極を設けた放電部と、前記放電部に高電圧を印加する電源部とを有し、前記筒状電極は、その上流側開口部を前記ガイド部内に挿入して中空状に保持した洗浄装置。
【請求項2】
微細化手段は、筒状電極とガイド部内面の距離を、前記棒状電極と前記筒状電極の電極間距離よりも長く設定した請求項1記載の洗浄装置。
【請求項3】
ガイド部の内面に付着する液体の層を寸断する多数の突起部を設けた請求項1または2記載の洗浄装置。
【請求項4】
ガイド部の底面に水抜き孔を設けた請求項1〜3のいずれか1項に記載の洗浄装置。
【請求項5】
ガイド部の内面に撥水層を設けた請求項1〜4のいずれか1項に記載の洗浄装置。
【請求項6】
撥水層は、フッ素系コーティング処理により構成した請求項5記載の洗浄装置。
【請求項7】
微粒化手段で微粒化した洗剤液を微細化手段へ供給する送風ファンを設け、前記微粒化手段の作動前に前記送風ファンを動作させて放電部を乾燥させる構成とした請求項1〜6のいずれか1項に記載の洗浄装置。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項に記載の洗浄装置と、洗浄槽に給水する給水装置と、洗浄水を加圧する洗浄ポンプと、前記洗浄ポンプにより加圧された洗浄水を噴射する洗浄手段とを具備した食器洗い機。
【請求項9】
給水装置により給水された水道水で放電部を洗浄する構成とした請求項8に記載の食器洗い機。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、汚れや付着物を除去する洗浄装置および同装置を備えた食器洗い機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、食器等の洗浄を行う食器洗い機は、洗剤液を霧化して食器の表面に付着させることにより汚れを落としやすくしたものが考えられている(例えば、特許文献1参照)。図8は、前記公報に記載された食器洗い機の断面図を示すものである。図8に示すように、洗浄槽1の下部には、洗浄ポンプ2により加圧された洗浄水を食器等の被洗浄物3に噴射する洗浄手段4が設けられている。また、洗剤液飛散手段5が洗浄槽1の下部に備えられている。
【0003】
以上のような構成において、以下その動作を説明する。まず、洗剤液飛散手段5に洗剤を投入し、高濃度の洗剤液になる所定量の水が給水される。次に、洗浄手段4による洗浄の前処理工程として、洗剤液飛散手段5より洗剤液をミスト化して洗浄槽1内に飛散させ、この高濃度の洗剤液を被洗浄物3に付着させる。そして、所定時間放置することで被洗浄物3に付着した洗剤液のミストが被洗浄物3に付着している汚れの内部へ浸透し、洗剤の界面活性作用により汚れをほぐして剥がれ易い状態にする。その後、本洗浄工程において、洗浄槽1内に水が給水され、洗浄ポンプ2で加圧された洗浄水が洗浄手段4より噴射され被洗浄物3を洗浄する。
【特許文献1】特開2005−52470号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ミストは、その粒径によって外界との内外圧差が変化し、粒径が小さいほど内外圧差は大きくなる。ミストが汚れに付着した場合、この内外圧差が大きいほど汚れの内部へ洗剤液が入り込む浸透力が高くなり、より汚れを剥がし易くする。しかしながら、従来の洗剤液飛散手段5は、微粒化する構成として一般的な超音波振動子によるもの、あるいは圧力スプレーによるものがあり、この構成によって発生するミストの粒径は3〜50μmであり、このときのミストと外界との内外圧差は約0.5kgf/cmである。この内外圧差では、種々の汚れを効果的に除去するには浸透力が不十分であるという課題があった。
【0005】
また、ミストは粒径によって拡散速度が変化し、粒径が小さいほど拡散速度が速い。したがって、微細なミストほど洗浄槽1内の隅々まで行き渡りやすい。従来のミストの粒径3〜50μmでは、霧化しても沈降しやすく、拡散が不十分であるために、洗浄槽内の被洗浄物の設置形態、あるいは被洗浄物の形状によっては洗い残りが生じるという課題も有していた。
【0006】
以上のような課題を解決し、さらに洗浄力を向上させるために、ミストの微細化は非常に重要な技術的課題である。微細なミストを発生する方式として、例えば静電霧化方式がある。これは、先端の尖った多孔質の棒状吸水体と水タンクから成り、吸水体の下部が水に浸漬した構成となっている。この吸水体に高電圧を印加すると毛細管現象で水が吸い上げられ、その先端部に達した水がレイリー分裂を起こして数十nmオーダーの粒径のミストとなって霧化するものである。
【0007】
しかし、このような静電霧化方式では多孔質の吸水体を通じて霧化するため、洗剤液を用いると目詰まりして霧化することができないという課題がある。また、水を用いても棒状吸水体に毛細管現象で吸い上げられ先端部に達した水のみが帯電して分裂し霧化するため、数十nmオーダーの粒径の微細なミストを発生させることができるものの、霧化量は0.008g/minと極めて小さい。したがって、洗浄装置に搭載する霧化方式としては実用化は困難である。
【0008】
さらに、このような水が介在する装置の中で高電圧を印加することは、電気絶縁性を確保する為の十分な技術的工夫が必要である。
【0009】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、洗剤液を用いても電気的に安全で良好に微細なミストに霧化することができ、洗浄に必要十分な霧化量を実現して、被洗浄物の設置形態や形状の影響を受けず、種々の汚れを効率的に除去することができる洗浄装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するために、本発明の洗浄装置は、洗剤液を微粒化する微粒化手段と、前記微粒化手段により微粒化した洗剤液を微細化する微細化手段と、前記微粒化手段で微粒化した洗剤液を微細化手段へ導くガイド部とを備え、前記微細化手段は、接地された筒状電極と、前記筒状電極の中心軸部に配設した高電圧を印加する棒状電極を設けた放電部と電源部とを有し、前記筒状電極はその上流側開口部を前記ガイド部内に中空状に保持したものである。
【0011】
これにより、洗剤液によってガイド部と筒状電極が短絡することを軽減し、電気的安全性を確保することができるとともに、放電部の小型化が図れる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の洗浄装置は、洗剤液を用いても電気的に安全で良好に微細なミストに霧化することができ、洗浄に必要な霧化量を実現して、被洗浄物の設置形態や形状の影響を受けることなく、汚れに対する浸透力を高めて種々の汚れを効率的に除去することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
第1の発明は、被洗浄物を収容する洗浄槽と、前記被洗浄物に付着させる洗剤液を貯留する貯留部と、前記貯留部の洗剤液を微粒化する微粒化手段と、前記微粒化手段により微粒化した洗剤液を微細化する微細化手段と、前記微粒化手段で微粒化した洗剤液を微細化手段へ導くガイド部とを備え、前記微細化手段は、接地された筒状電極と前記筒状電極の中心軸部に配設した棒状電極を設けた放電部と、前記放電部に高電圧を印加する電源部とを有し、前記筒状電極は、その上流側開口部を前記ガイド部内に挿入して中空状に保持したことにより、微細化手段によってさらに数10〜数100nmに微細化されるため、従来に比べ数10〜数100倍の内外圧差を有し、ミストの粒子個数も10万〜100万倍に増える。また、拡散速度も向上する。したがって、被洗浄物の設置形態や形状の影響を受けず、種々の汚れを効率的に除去することができる。さらに、洗剤液を用いても良好に微細なミストに霧化することができると共に、微粒化手段の霧化能力に応じて洗浄に必要な霧化量を確保することができる。
【0014】
また、高電圧となる棒状電極がガイド部で保持された構成においては、微粒化手段で霧化された洗剤液でガイド部内面が濡れることによって高電圧状態となるが、筒状電極がガイド部内に中空状に保持されていることによって、洗剤液によってガイド部と筒状電極がつながり短絡することを軽減し、電気的安全性を確保することができる。また、放電部寸法の小型化も図ることができる。
【0015】
第2の発明は、特に、第1の発明の微細化手段は、筒状電極とガイド部内面の距離を、前記棒状電極と前記筒状電極の電極間距離よりも長く設定したことにより、ガイド部内面が洗剤液で濡れて高電圧状態となっても、放電部における棒状電極と筒状電極の電極間距離の方が短いので、放電部で優先して放電が起こる為、ガイド部と筒状電極間で放電して過電流が流れることを防止することができる。
【0016】
第3の発明は、特に、第1または第2の発明のガイド部の内面に付着する液体の層を寸断する多数の突起部を設けたことにより、ガイド部内面が洗剤液で濡れても連続的につながらなくなるので、ガイド部内面が高電圧状態になることを軽減し、ガイド部と筒状電極間で放電して過電流が流れることをさらに防止することができる。
【0017】
第4の発明は、特に、第1〜第3のいずれか1つの発明のガイド部の底面に水抜き孔を設けたことにより、ガイド部内面が洗剤液で濡れても水抜き孔からガイド部外へ洗剤液が排出される為、洗剤液で連続的につながらなくなるので、ガイド部内面が高電圧状態になることを軽減し、ガイド部と筒状電極間で放電して過電流が流れることをさらに防止することができる。
【0018】
第5の発明は、特に、第1〜第4のいずれか1つの発明のガイド部の内面に撥水層を設けたことにより、ガイド部内面で洗剤液は濡れ広がらずに液滴状に付着するようになる為、洗剤液で連続的につながらなくなるので、ガイド部内面が高電圧状態になることを軽減し、ガイド部と筒状電極間で放電して過電流が流れることをさらに防止することができる。
【0019】
第6の発明は、特に、第5の発明の撥水層は、フッ素系コーティング処理により構成したことにより、撥水性を向上することができるため、過電流が流れることをさらに防止することができる。
【0020】
第7の発明は、特に、第1〜第6のいずれか1つの発明において、微粒化手段で微粒化した洗剤液を微細化手段へ供給する送風ファンを設け、前記微粒化手段の作動前に前記送風ファンを動作させて放電部を乾燥させる構成としたことにより、微細化手段で放電開始時にガイド部内面に付着している洗剤液量を低減することができ、ガイド部内面が高電圧状態になることを軽減し、ガイド部と筒状電極間で放電して過電流が流れることをさらに防止することができる。
【0021】
第8の発明は、請求項1〜7のいずれか1項に記載の洗浄装置と、洗浄槽に給水する給水装置と、洗浄水を加圧する洗浄ポンプと、前記洗浄ポンプにより加圧された洗浄水を噴射する洗浄手段とを具備した食器洗い機であり、電気的に安全で食器の設置形態や形状の影響を受けることなく、汚れに対する浸透力を高めて種々の汚れを効率的に洗浄することができる。
【0022】
第9の発明は、特に、第8の発明の給水装置により給水された水道水で放電部を洗浄する構成としたことにより、導電率の高い洗剤液を放電部から除去することができるため、ガイド部と筒状電極間で放電して過電流が流れることをさらに防止することができる。また、放電が起こる棒状電極及び筒状電極の表面をクリーニングするので、安定した放電で微細化を行うことができる。
【0023】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0024】
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における洗浄装置を備えた食器洗い機の断面図、図2は、同食器洗い機の要部断面図、図3は、同食器洗い機の微細化手段の斜視図、図4は、同微細化手段の断面図、図5は、同微細化手段の底部の拡大断面図である。
【0025】
図1〜図5において、食器洗い機の本体1は、前方に開口部2を設け、前記開口部2を上下に開く複数の蓋体3により閉塞可能に構成している。そして、洗浄槽4の下方に洗浄ポンプ5により加圧した洗浄水を噴射する噴射口6を有する洗浄ノズル(洗浄手段)7を設けている。洗浄ノズル7の上方には食器等の被洗浄物8を収納する食器かご9を設けている。洗浄槽4の底部に洗浄水を貯留する貯留部10が設けてあり、貯留した洗浄水を加熱するヒータ(加熱手段)11を配置している。
【0026】
食器かご9の下部にローラ12を配置するとともに、洗浄槽4の内側壁にガイドレール13を配置してあり、食器かご9は本体1に対して略水平方向へ移動可能に設けてあり、蓋体3を開くと開口部2から下方に開いた蓋体3上へ引き出し可能に構成している。14は洗浄槽4に洗浄水を供給するための給水弁、15は下方に開く蓋体3の内部に設けられたマイクロプロセッサ等を含む制御手段で、洗浄ポンプ5やヒータ11等を制御する。
【0027】
微粒化手段16は、貯留部17に貯留した洗剤液を霧化する霧化装置18により構成されており、洗剤液を微粒化する超音波振動子19を備えている。霧化装置18は、容器20内に液体(不凍液)を封入し、容器20内の下部に配置した超音波振動子19の振動を液体を介して振動面21に伝達し、貯留部17に貯留した洗剤液を隆起させて水柱22を形成して霧化し、洗剤液を微粒化する。超音波振動子19は容器20内に設けられて汚れが付着しないように保護されるとともに、容器20の振動面21は貯留部17に貯留した洗剤液に浸漬するように設けられている。
【0028】
貯留部17の上部に微粒化手段16で微粒化した洗剤液のミストを微細化する微細化手段24を設けている。微細化手段24は微粒化手段16で微粒化したミストをさらに微細化するもので、微粒化手段16で微粒化したミストは、微細化手段24の一部である空洞状のガイド部25の中を通って誘導されるようになっている。
【0029】
微細化手段24は放電部26を有している。放電部26は、ステンレス等の金属材料からなる筒状電極27と、この筒状電極27の内側中心軸部に配設したタングステンからなる棒状電極28とから構成されている。筒状電極27は、その上流側開口部を例えば樹脂等の電気絶縁物で形成されているガイド部25内に挿入して中空状に保持されている。また、棒状電極28はガイド部25の底面で保持されている。ここで、筒状電極27とガイド部25内面の距離bは、棒状電極28と筒状電極27間の距離aよりも長く設定されている。
【0030】
また、棒状電極28は、高電圧を印加する電源部29と導電体30によって電気的に接続されており、筒状電極27は導電体30によって接地されている。ガイド部25の底面には、一面に渡って、高さ2〜5mmの多数の突起部が設けられており、洗剤液がガイド部25の底部に溜まって形成する洗剤液の液層を寸断する。ガイド部25から筒状電極27に入ったミストは、開放された筒状電極27の出口から一層微細化されて洗浄槽4内へ飛散する。
【0031】
以上のように構成された洗浄装置と、この洗浄装置を備えた食器洗い機について、以下その動作、作用を説明する。まず、微粒化手段16の貯留部17に洗剤を投入した後、給水弁14を介して水道水が供給され、貯留部17に高濃度の洗剤液が溜められる。この洗剤液の濃度と量は洗浄する対象物やその量に応じて設定することが可能である。
【0032】
次に、微粒化手段16に電圧が印加されると超音波振動子19は一定の周波数で縦方向に振動し、この振動エネルギによって貯留された洗剤液の水面から水柱22が立ち、約3g/minの霧化量でミストを発生する。このときのミストの粒径は2〜5μmとなっている。そして、このミストは矢印Aのように微細化手段24のガイド部25の中を通って放電部26に流入する。
【0033】
放電部26において、棒状電極28に+5kVの高電圧が印加されると、電極周辺は高電界状態なり、流入した洗剤液のミストに電荷が帯電する。この帯電量がミストの表面張力を超えると分裂し、数10nm〜数100nmの粒径に微細化される。放電部26で帯電し、レイリー限界を超えたミストは分裂して矢印Bのように放電部26の開口部から放出するが、レイリー限界以下の電荷を帯電したミストはクーロン力が働き、接地されている筒状電極27へ移動して付着する。このため霧化量は40%程度減少するが、この減少を考慮しても放電部26から約2g/minの霧化量で微細ミストを放出できる為、食器等の洗浄に必要かつ十分な霧化量を確保することができる。
【0034】
ここで、微粒化手段16で発生した洗剤液のミストによってガイド部25の内側表面は濡れる。しかしながら、筒状電極27は、その上流側開口部を前記ガイド部25内に挿入して中空状に保持しているため、洗剤液によってガイド部25と筒状電極27がつながり短絡することを軽減することができる。
【0035】
また、筒状電極27とガイド部25内面の距離L1は、棒状電極28と筒状電極27間の距離L2よりも長く設定されているため、ガイド部25と筒状電極27間の電気抵抗は棒状電極28と筒状電極27間よりも大きい為、放電部26で優先して放電が起こる為、ガイド部25と筒状電極間27で放電して過電流が流れることを防止することができる。
【0036】
さらに、ガイド部25の底面には、一面に渡って、高さ2〜5mmの多数の突起部が設けられており、洗剤液がガイド部25の底部に溜まって形成する洗剤液の液層を寸断し、ガイド部25内面が高電圧状態になることを軽減し、ガイド部25と筒状電極28間で放電して過電流が流れることをさらに防止することができる。
【0037】
こうして、放電部25で微細化された洗剤液のミストは洗浄槽4内へ拡散する。このとき、ミストの粒径は数10nm〜数100nmの微細ミストとなっている為、洗浄槽4内の隅々まで拡散し、設置場所に依らず洗浄槽4内に収容された被洗浄物8に微細な洗剤液のミストを付着することができる。そして、被洗浄物8の汚れに付着したミストは、外界との内外圧差が約30kgf/cmにも及ぶため、従来の約60倍の浸透力が得られることとなり、種々の汚れに対して内部へ浸透し、洗剤の界面活性作用との相乗効果によって、汚れをよりはがれ易い状態にすることができる。
【0038】
そして、上記の微細な洗剤液のミストを所定時間飛散させた後、または、微細な洗剤液のミストを被洗浄物8に付着させた状態で所定時間経過した後、被洗浄物8の汚れがはがれ易い状態になった後、洗浄ノズル7から所定の洗剤濃度に設定された洗浄液が噴射され、被洗浄物8を高圧洗浄する。その後、給水弁14から給水された水道水が洗浄ノズル7から噴射され、被洗浄物8をすすぎ、乾燥して一連の洗浄工程を完了する。
【0039】
以上のように、本実施の形態においては、被洗浄物8を収容する洗浄槽4と、被洗浄物8に付着させる洗剤液を貯留する貯留部17と、貯留部17の洗剤液を微粒化する微粒化手段16と、微粒化手段16により微粒化した洗剤液を微細化する微細化手段24と、微粒化手段24で微粒化した洗剤液を微細化手段24へ導くガイド部25とを備え、微細化手段24は、接地された筒状電極27と、筒状電極27の中心軸部に配設した高電圧を印加する棒状電極28を設けた放電部26と電源部29とを有し、筒状電極27はその上流側開口部をガイド部25内に中空状に保持したことにより、洗剤液を用いても電気的に安全で良好に微細なミストに霧化することができ、洗浄に必要な霧化量を実現して、被洗浄物8に付着している汚れを浮き上がらせて洗浄することにより、被洗浄物の設置形態や形状の影響を受けることなく、汚れに対する浸透力を高めて種々の汚れを効率的に除去することができる。
【0040】
(実施の形態2)
図6は、本発明の第2の実施の形態における洗浄装置を備えた食器洗い機の断面図、図7は、微細化手段の断面図を示すものである。図5および図6において、微粒化手段16の洗剤液を貯留する貯留部17の上部には、微細化手段24へ風を送る送風ファン32を設けている。また、ガイド部25の内面にはフッ素系コーティング処理膜等からなる撥水層33が設けられている。また、ガイド部25の底部には、水抜き孔34が設けられている。他の構成は実施の形態1と同じであり、説明は省略する。
【0041】
以上のように構成された洗浄装置と、この洗浄装置を備えた食器洗い機について、以下その動作、作用を説明する。まず、送風ファン32を一定時間運転させ、微細化手段24の放電部26内へ風を送り、ガイド部25の内側表面を乾燥させる。その後、微粒化手段16及び微細化手段24を作動させ、洗剤液の微細ミストを洗浄槽4内へ飛散させる。このとき、ガイド部25は予め乾燥させているので、ミスト噴霧工程の数分間では極端にガイド部25が洗剤液で濡れるのを軽減するため、ガイド部25と筒状電極28間で放電して過電流が流れることを防止することができる。
【0042】
また、ガイド部25内面には撥水機能を有したフッ素系コーティング処理膜等の撥水層33が施されているので、表面が洗剤液で濡れ広がって連続的につながることを防止する。また、水抜き孔34が設けられているので、洗剤液は水抜き孔34から微細化手段16の外部へ流出するため、さらに表面が洗剤液で濡れ広がって連続的につながることを防止し、ガイド部25と筒状電極28間で放電して過電流が流れることを防ぐことができる。
【0043】
ミスト噴霧工程後、被洗浄物8の汚れを浮き上がらせ、洗浄手段7によって洗浄した後、洗剤液は排水され給水装置35にて水道水が貯留部17へ給水される。給水が完了した後、洗浄手段によって被洗浄物8をすすぎ洗いする。この時、微粒化手段16と送風ファン32を作動させることで、水道水のミストで放電部26をすすぎ洗いして放電部26の電極やガイド部25に付着した洗剤を除去する。このときの排水は水抜き孔34から貯留部17へと送られる。これによって、導電率の高い洗剤液を放電部26から除去することができるため、ガイド部25と筒状電極27間で放電して過電流が流れることをさらに防止することができる。また、放電が起こる棒状電極28及び筒状電極27の表面をクリーニングするので、安定した放電で微細化を行うことができる。
【0044】
以上のように、本実施の形態においては、微細化手段24のガイド部25の底面に水抜き孔34を設け、その表面に撥水機能を有した表面処理を施すと共に、給水された水道水で放電部26を洗浄する構成としたことにより、ガイド部25と筒状電極27間で放電して過電流が流れることを防止し、放電が起こる棒状電極28及び筒状電極27の表面をクリーニングするので、安定した放電で微細化を行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0045】
以上のように、本発明にかかる洗浄装置は、数10〜数100nmオーダーの微細粒径の洗剤液のミストを電気的安全性を確保して機体内部に発生させて汚れを浮き上がらせて洗浄することによって、被洗浄物の種々の汚れを効果的に除去することができるので、トワレ、洗濯機等の用途にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の第1の実施の形態における洗浄装置を備えた食器洗い機の断面図
【図2】同食器洗い機の要部断面図
【図3】同食器洗い機の微細化手段の斜視図
【図4】同食器洗い機の微細化手段の断面図
【図5】同食器洗い機の微細化手段の底部の拡大断面図
【図6】本発明の第2の実施の形態における洗浄装置を備えた食器洗い機の要部断面図
【図7】同食器洗い機の微細化手段の断面図
【図8】従来の食器洗い機の断面図
【符号の説明】
【0047】
4 洗浄槽
5 洗浄ポンプ
7 洗浄ノズル(洗浄手段)
8 被洗浄物
16 微粒化手段
17 貯留部
24 微細化手段
25 ガイド部
26 放電部
27 筒状電極
28 棒状電極
29 電源部




 

 


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