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毛髪保持具 - 花王株式会社
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発明の名称 毛髪保持具
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−236417(P2007−236417A)
公開日 平成19年9月20日(2007.9.20)
出願番号 特願2006−58764(P2006−58764)
出願日 平成18年3月3日(2006.3.3)
代理人 【識別番号】100076532
【弁理士】
【氏名又は名称】羽鳥 修
発明者 東城 武彦 / 斉藤 公二 / 小林 英男
要約 課題
筒状体の内部への毛髪束の挿入及び該毛髪束への筒状体の固定を容易且つ迅速に行うことができる毛髪保持具を提供すること。

解決手段
本発明の毛髪保持具1は、一端の開口部21から他端の開口部22に向けて毛髪束Hを挿入可能なようにシート23、23により構成された筒状体2を有しており、該筒状体2は、一端の開口部21の近傍に、一対の挟持部を備えたクリップ型固定具3の一体化手段を有しており、該筒状体2に一体化した状態の前記クリップ型固定具3の操作により、前記一端の開口部21を開閉させ得るようになされている。
特許請求の範囲
【請求項1】
一端の開口部から他端に向けて毛髪束を挿入可能なようにシートにより構成された筒状体を有する毛髪保持具であって、
前記筒状体は、前記一端の開口部の近傍に、一対の挟持部を備えたクリップ型固定具を一体化させ得る一体化手段を有しており、該筒状体と一体化した状態の前記クリップ型固定具の操作により、前記一端の開口部を開閉させ得るようになされている毛髪保持具。
【請求項2】
前記筒状体と前記クリップ型固定具とからなる請求項1記載の毛髪保持具。
【請求項3】
前記一体化手段は、前記筒状体の相対向する一方の面側と他方の面側のそれぞれに、一対の前記挟持部それぞれと一体化させ得るように設けられており、少なくとも一方の挟持部は、該筒状体の一方の側端部と他方の側端部との間における、少なくとも何れか一方の側端部寄り部分を除く部分と一体化されるようになされている請求項1又は2記載の毛髪保持具。
【請求項4】
一対の挟持部それぞれが、前記筒状体の一方の側端部から他方の側端部までの距離の80%以下の部分と一体化されるようになされている請求項3に記載の毛髪保持具。
【請求項5】
前記一体化手段として、前記筒状体の相対向する一方の面側と他方の面側のそれぞれに、前記クリップ型固定具の前記挟持部それぞれを挿通可能な挿通部を有しており、前記一方の面側と前記他方の面側とで、該挿通部が、該筒状体の幅方向における異なる位置に形成されている、請求項1〜4の何れかに記載の毛髪保持具。
【請求項6】
前記一体化手段として、前記筒状体の相対向する一方の面側と他方の面側のそれぞれに、前記クリップ型固定具の前記挟持部それぞれを挿通可能な挿通部を有しており、該クリップ型固定具は、一方の挟持部と他方の挟持部とで長さが異なっている請求項2〜5の何れかに記載の毛髪保持具。
【請求項7】
前記一体化手段として、前記筒状体の相対向する一方の面側と他方の面側のそれぞれに、前記クリップ型固定具の前記挟持部をそれぞれ挿通可能な挿通部を有しており、該クリップ型固定具又は前記筒状体に、該挿通部に挿通した挟持部が該挿通部から抜けることを防止する手段が設けられている請求項2〜6の何れかに記載の毛髪保持具。
【請求項8】
一端の開口部から他端に向けて毛髪束を挿入可能なようにシートにより構成された筒状体と、一対の挟持部を備えたクリップ型固定具とからなる毛髪保持具であって、
前記筒状体は、前記一端の開口部の近傍に、前記クリップ型固定具が一体化されており、該クリップ型固定具の操作により、前記一端の開口部を開閉させ得るようになされている毛髪保持具。
【請求項9】
前記筒状体の相対向する一方の面側と他方の面側のそれぞれに、一対の前記挟持部がそれぞれ固定された固定部を有しており、少なくとも一方の固定部は、該筒状体の一方の側端部と前記他方の側端部との間における、該クリップ型固定具の挟持部先端側に位置する方の前記側端部寄りの部分を除く部分に設けられている請求項8記載の毛髪保持具。
【請求項10】
一対の挟持部それぞれが固定されている部分は、前記筒状体の一方の側端部から他方の側端部までの距離の80%以下である請求項8又9に記載の毛髪保持具。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定量の毛髪を、染毛又はパーマ等することのできる毛髪保持具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、所定量の毛髪を、染毛又はパーマ等することのできる筒状体から構成される毛髪保持具が知られている。この種の毛髪保持具は、可撓性の筒状体から構成されており、該筒状体における一方の端部から、毛髪束が該筒状体内へ挿入されるようになされている。例えば、毛髪束の染毛を行なう際には、筒状体の内部に染毛剤を注入し、筒状体の内部で染毛剤が毛髪束に塗布される。
【0003】
筒状体の形成材料として、染毛剤に対して、非透過性の材料を用いることにより、毛髪保持具に挿入されている毛髪以外の毛髪が染毛されることが防止されるので、毛髪の部分的な染毛に効果的である。
【0004】
例えば、本出願人は、先に特許文献1において、一端部に毛髪取り込み口を有する細長形状の可撓性材料からなる筒状体から構成されており、該筒状体に保持された毛髪を所定の形状に巻き上げ、湾曲又は屈曲させる巻き上げ手段が備えられている毛髪保持具を提案している。
【0005】
また、特許文献2には、一端の開口部から他端に向けて毛髪束を挿入可能な筒状体から構成されており、該筒状体は柔軟な材料から形成されている毛髪保持具が開示されている。また、特許文献2には、筒状体の両端部それぞれに、バネ構造体からなる環状の封鎖手段を設けることが記載されている。
【0006】
また、特許文献3には、一端の開口部から他端に向けて毛髪束を挿入可能なようにシートにより構成された筒状体からなり、該筒状体は毛髪処理剤を備えている毛髪保持具が開示されている。
【0007】
【特許文献1】特開平2003−93133号公報
【特許文献2】米国特許出願公開第2004−216759号明細書
【特許文献3】特開平2004−41723号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1記載の毛髪保持具においては、頭髪の一部を筒状体に挿入した状態で、巻き上げ手段を操作することにより、筒状体とその内部に挿入された毛髪束とが一体的に変形し、それにより、毛髪保持具が毛髪束に固定される。しかし、筒状体内部の毛髪束に毛髪保持具を固定するのみでは、毛髪処理の操作中に、筒状体が毛髪束の当初の固定位置からずり落ちる場合がある。例えば、巻き上げ手段で毛髪束を充分に巻き上げない状態等においては、ずり落ちが生じやすい。
特許文献2記載の毛髪保持具も、毛髪処理の操作中に毛髪束からずり落ちやすい。
【0009】
毛髪保持具を毛髪束に固定する方法として、筒状体に毛髪束を挿入した後に、一対の挟持部を備えたクリップ型固定具で、該筒状体の開口部を閉じ、該開口部で毛髪束を挟み込むことが考えられる。クリップ型固定具は、簡便に毛髪保持具を固定できる点で便利であるが、クリップ型固定具には、筒状体の開口部を開く機能はない。
【0010】
特許文献3記載の毛髪保持具においては、前記封鎖手段により筒状体の両端部を開閉させることができる。しかし、特許文献3の封鎖手段は、筒状体、延いては毛髪保持具の製造コストを増大させる。
【0011】
従って、本発明の目的は、筒状体の内部への毛髪束の挿入及び該毛髪束への筒状体の固定を容易且つ迅速に行うことができる毛髪保持具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、一端の開口部から他端に向けて毛髪束を挿入可能なようにシートにより構成された筒状体を有する毛髪保持具であって、前記筒状体は、前記一端の開口部の近傍に、一対の挟持部を備えたクリップ型固定具を一体化させ得る一体化手段を有しており、該筒状体と一体化した状態の前記クリップ型固定具の操作により、前記一端の開口部を開閉させ得るようになされている毛髪保持具を提供することにより、上記目的を達成したものである(以下、第1発明という場合はこの発明をいう)。
【0013】
本発明は、一端の開口部から他端に向けて毛髪束を挿入可能なようにシートにより構成された筒状体と、一対の挟持部を備えたクリップ型固定具とからなる毛髪保持具であって、前記筒状体は、前記一端の開口部の近傍に、前記クリップ型固定具が一体化されており、該クリップ型固定具の操作により、前記一端の開口部を開閉させ得るようになされている毛髪保持具を提供するものである、上記目的を達成したものである(以下、第2発明という場合はこの発明をいう)。
【発明の効果】
【0014】
本発明の毛髪保持具によれば、筒状体の内部への毛髪束の挿入及び該毛髪束への筒状体の固定を容易且つ迅速に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づいて説明する。
第1発明の一実施形態(以下、第1実施形態ともいう)である毛髪保持具1は、図1〜図3に示すように、一端の開口部21から他端の開口部22に向けて毛髪束Hを挿入可能なようにシート23、23により構成された筒状体2を有しており、毛髪束Hを染毛するために用いられる。
毛髪保持具1における筒状体2は、一端の開口部21の近傍に、一対の挟持部を備えたクリップ型固定具3を一体化させ得る一体化手段を有しており、該筒状体2に一体化した状態の前記クリップ型固定具3の操作により、前記一端の開口部21を開閉させ得るようになされている。本発明における一体化には、一体化した後に所定の操作により分離可能な場合も含まれる。
【0016】
第1実施形態の毛髪保持具1について以下に詳述する。
筒状体2は、図1に示すように、縦長であり、一端の開口部21から他端の開口部22に向けて毛髪束Hを挿入可能なように構成されている。また、筒状体2は、一対の縦長矩形状のシート23、23により構成されている。一対のシート23、23は、筒状体2の長手方向の側端部24a,24bにおいて、それぞれの側端部同士が接合されて筒状体とされている。一対のシート23、23それぞれは、柔軟であり、筒状体2は可撓性を有している。
【0017】
筒状体2の長さは、処理すべき毛髪の長さに応じて適切な長さとされ、好ましくは処理すべき毛髪の長さよりも長くなっている。また、筒状体2の開口部21、22の形状は、自然状態において細長い長円形状であり、その大きさは、挿入する毛髪束の量に応じて適切な大きさとされる。
一般に、筒状体2の長さは50〜600mm程度であり、開口部21,22の大きさは、筒状体2の相対向する一方の面側Fと他方の面側Rとを密着ないし略平行とした状態で測定した、該筒状体2の一方の側端部24aから他方の側端部24bまでの距離W〔図4(a)参照〕が、5〜10 mm程度である。前記距離Wは、開口部21,22それぞれの内面側の周長の1/2の長さに等しい。また、開口部21,22の大きさは、それぞれの開口状態において、長径5〜100mm、短径2〜40mm程度の範囲である。長径と短径が等しい場合には筒状体2の開口部21、22は円形状となる。
【0018】
一対のシート23、23は、染毛剤に対して、非透過性の材料から形成されており、染毛剤が筒状体2の側面から外に漏れ出すことはない。その結果、毛髪保持具1に挿入されている毛髪束以外の毛髪が染毛されることが防止される。従って、本実施形態の毛髪保持具1を用いた染毛処理は、頭部における毛髪の部分的な染毛に適している。
【0019】
また、染毛剤は、毛髪保持具1内に比較的気密状態で存在することになるので、染毛剤に揮発成分が含まれている場合には、染毛中に該揮発成分が揮発することが防止され、染毛処理を効率的に行えるという利点もある。
【0020】
毛髪保持具1を染毛に用いる場合、前述した一対の23、23の形成材料としては、ポリエチレン等からなる樹脂フィルムや、そのような樹脂フィルムと織布、織物等とのラミネート体等等が好ましく用いられる。
【0021】
本実施形態の毛髪保持具1の筒状体2は、一対の挟持部31,32を備えたクリップ型固定具3を一体化させ得る一体化手段として、該筒状体2の相対向する一方の面側Fと他方の面側Rのそれぞれに、一対の挟持部31,32それぞれを挿通可能な挿通部4,4を有している。
【0022】
本実施形態における挿通部4,4は、一方の面側Fと他方の面側Rのそれぞれにおける、前記シート23の外面側に、図2(a)に示すように、帯状体41を、その両端部41a,41bをシート23に接合した状態に設け、該帯状体41における、シート23に接合されていない中央部分とシート23との間にクリップ型固定具3の挟持部31(32)を貫通させ得るようにして構成されている。
従って、クリップ型固定具3を、図3又は図4に示すように、一対の挟持部31(32)を、一対の挿通部4,4それぞれに挿通するようにして、筒状体2の一端開口部近傍に取り付けることで、一対の挟持部31,32それぞれの一部が、筒状体2の一部と一体化される。
【0023】
そして、筒状体2と一体化した状態のクリップ型固定具3を操作することにより、図4(b)に示すように、筒状体2の開口部21を容易且つ迅速に開口させることができ、また、図4(a)に示すように、一端の開口部21を容易且つ迅速に閉鎖させることができる。
【0024】
クリップ型固定具3は、一対の挟持部31,32がそれぞれの一端部において結合されており、一対の挟持部31,32間に毛髪束を挟んで、該毛髪束に固定することができるものである。
本発明において、毛髪保持具と共に又は毛髪保持具の一部として好ましく用いられるクリップ型固定具3は、図4に示すように、一対の挟持部31,32が支軸33で回動可能に結合されており、且つ支軸33に設けられたバネ(図示せず)により一対の挟持部31,32間が閉じる方向に付勢されているものである。このようなクリップ型固定具3は、一対の挟持部31,32それぞれの一端部に連続して形成された摘み部34,35を手で摘んだり手を離したりするという簡単な操作により一対の挟持部31,32間を開閉でき、その開閉に連動させて、筒状体2の開口部21を開閉させることができる。
【0025】
クリップ型固定具としては、摘み部34,35を有しないものを用いることもできる。例えば、バネ弾性を有する金属からなる一対の挟持部31,32がそれぞれの一端部において積層されて結合されており、一対の挟持部31,32を一体的に反らせることにより、両者間が開き、反対側に反らせることにより、両者間を閉鎖できるもの等を用いることができる。
【0026】
本実施形態の毛髪保持具1によれば、クリップ型固定具3のきわめて簡単な操作により、開口部21を容易に開口させることができるので、後述する毛髪挿入具等を用いて、毛髪束Hを、該開口部21から筒状体2内に容易且つ迅速に挿入することができる。
また、筒状体2内に毛髪束Hが挿入された状態で、前記一端の開口部21を閉鎖することにより、開口部21に毛髪束Hが挟まれ、それによって、該筒状体2を該毛髪束Hに容易且つ安定的に固定することができる。尚、開口部21の閉鎖は、このような固定ができれば充分であり、筒状体2の両側端部24a,24b間の全域に亘って、相対向する一方の面側Fと他方の面側Rとの間が密着することを要求するものではない。
【0027】
本実施形態の毛髪保持具1においては、挟持部31(32)を挿通部4,4に貫通させることにより、一対の挟持部31,32それぞれが、筒状体2の一方の側端部24aと他方の側端部24bとの間〔図4(a)中、Pで示す範囲、以下、両側端部24a,24b間ともいう〕における、一方の側端部24a寄り部分S1と他方の側端部24b寄り部分S2とを除く部分と一体化される。即ち、筒状体2の両側端部24a,24b間における中央領域Cに、クリップ型固定具3の挟持部31(32)が一体化される。
【0028】
クリップ型固定具3の挟持部31,32を、図4(c)に示すように、筒状体2の両側端部24a,24b間の略全域に一体化させた場合には、図4(c)に示すように、クリップ型固定具3を操作しても、筒状体2の開口部21を大きく開口させることができないことがある。
本実施形態の毛髪保持具1のように、一対の挟持部31,32それぞれを、筒状体2の両側端部24a,24b間における、クリップ型固定具3の挟持部先端側に位置する方の、前記側端部24b寄り部分S2を除く部分と一体化させることにより、図4(b)に示すように、筒状体2の開口部21を大きく開口させることができ、筒状体2内部への毛髪束の挿入を一層容易に行うことができる。
更に本実施形態においては、一対の挟持部31,32それぞれを、筒状体2の両側端部24a,24b間における、一方の側端部24a寄り部分S1と他方の側端部24b寄り部分S2とを除く部分と一体化させることにより、筒状体2の開口部21をより一層大きく開口させることができ、筒状体2内部への毛髪束の挿入をより一層容易に行うことができる。しかも、一方の挟持部31を挿通する挿通部と他方の挟持部32を挿通する挿通部とを逆にしても同様の効果が得られる。
【0029】
第1発明の毛髪保持具1においては、後述する実施例の結果に示されている様に、一対の挟持部31,32それぞれが、筒状体の一方の側端部から他方の側端部までの距離の80%以下の部分と一体化されるようになされていることが、開口量の大きさ及び毛髪の挿入にし易さの面で好ましく、60%以下の部分と一体化されるようになされていることがより好ましい。本実施形態の毛髪保持具1においては、帯状体41の幅(挟持部挿入方向の寸法)が、上記範囲内であることが好ましい。
【0030】
尚、筒状体2の両側端部24a,24b間における、一方の側端部24a寄り部分S1と他方の側端部24b寄り部分S2は、概ね、両側端部24a,24b間の前記距離Wを10等分するようにして、該両側端部24a,24b間を10の領域に区分したときの両端の2領域である。挿通部4(一体化手段)を形成する帯状体41は、挟持部31の挿入方向前後の端縁42,43〔図2(a)参照〕が、上記のように両側端部24a,24b間を10の領域に区分したときの中央の8領域内に存することが好ましい。第1発明の一体化手段としての挿入部4や第2発明における固定部4Aは、それぞれ、筒状体の前記両側端部24a,24b間の距離Wを5等分するようにして、該両側端部24a,24b間を5つの領域に区分したときの、中央の3領域内に存することがより好ましい。
【0031】
本実施形態の毛髪保持具1においては、挿通部4,4を介して、クリップ型固定具3を筒状体2に脱着自在に取り付けることができる。そのため、筒状体2は、1回の使用により廃棄する一方、クリップ型固定具3は、繰り返して使用するという使い方も可能である。クリップ型固定具3の形成材料としては、従来公知の各種ヘアクリップと同様の材料を用いることができるが、特に染毛剤による腐食、変色等の化学反応を起さないものが好ましい。この種の材料としては、例えばポリプロピレン、ポリアセタール、ポリエチレン等の樹脂材料等が好ましい。また、染毛剤による腐食、変色等の化学反応を有する材料であっても、その表面に該染毛剤に対して化学的に不活性な樹脂又は金属等を被覆してあるものも好ましく用いることができる。
【0032】
本実施形態の毛髪保持具1における上記挿通部4,4は、図4(a)に示すように、筒状体2の相対向する一方の面側Fと他方の面側Rとで面対称の位置に形成されており、従って、一方の面側Fと他方の面側Rとで、該挿通部4,4が、筒状体の幅方向〔図4(a)における左右方向〕における同じ位置に形成されているが、筒状体2の相対向する一方の面側Fと他方の面側Rとで、筒状体2の幅方向における挿通部4,4の位置を異ならせることもできる。
例えば図5(a)に示すように、筒状体2の相対向する一方の面側Fと他方の面側Rとで、筒状体2の幅方向における挿通部4,4の位置を異ならせると、クリップ型固定具3を、筒状体2に一体化させる際に、挟持部31,32を、それぞれの挿通部4,4に挿通することが容易となり、クリップ型固定具3の筒状体2への取り付けを容易且つ迅速に行うことができる。
また、図5(b)に示すように、一方の挟持部31と他方の挟持部32とで長さが異なるクリップ型固定具3を用いた場合にも、挟持部31,32を、それぞれの挿通部4,4に挿通することが容易となり、クリップ型固定具3の筒状体2への取り付けを容易且つ迅速に行うことができる。
【0033】
また、図5(c)に示すように、クリップ型固定具3として、一方又は双方の挟持部31,32に、挿通部4,4に挿通した挟持部31,32が該挿通部4,4から抜けることを防止する手段36を設けたものを用いることも好ましい。図5(c)に示す抜け防止手段36は、挿通部4,4の開口部42,43に係合する突起であり、挟持部31が挿通部4から引き抜かれることに対して抵抗を示す。このような抜け防止手段を設けることで、筒状体2への取り付けの容易と取り付けた後の脱落のしにくさとを両立させることができる。また、抜け防止手段として、粘着剤や機械的面ファスナーを、クリップ型固定具3や筒状体2の外面、挿通部4の内面等に設け、クリップ型固定具3と筒状体2との間にズレが生じないようにして、クリップ型固定具3の挿通部4からの抜けを防止するようにしても良い。
【0034】
本実施形態の毛髪保持具1について、更に説明すると、筒状体2の下端部26には、筒状体2の内部に注入された染毛剤が、他端の開口部22から流れ出ることを防止するために、開閉自在の封止手段が設けられていることが好ましい。
前記封止手段としては、例えば、チャックが挙げられる。下端部26にチャックが設けられることにより、他端の開口部22の開閉が行なえる。封止手段としては、チャックの他に、機械的面ファスナー、粘着テープ、自己接着性テープ〔例えば仁礼工業製のふしぎテープ(商品名)〕などを用いることもできる。
【0035】
また、アルミ箔のように可塑性を有し、折り畳んだ状態が維持される部材を下端部26に接合して、それを、封止手段とすることも好ましい。例えば、筒状体2と同じ幅の縦長矩形のアルミ箔を、下端部26側の端縁と端縁同士を揃えて接合する。アルミ箔が接合された下端部26の部分を上方に向けて一回又は複数回の折り畳むことにより、筒状体2の下端部が封止される。
【0036】
筒状体2と組み合わせて用いるクリップ型固定具3は、毛髪束への確実な固定や染毛剤等の開口部21からの漏れ出し防止の観点から、一対の挟持部31,32それぞれの長さが、筒状体2の両側縁端24a,24b間の前記距離Wの90%以上の長さであることが好ましく、前記距離Wの90〜150%の長さであることがより好ましい。
また、筒状体2の長手方向において、一体化手段を設ける位置は、前記一端の開口部21の開口端からの距離が20mmまでの範囲内であることが好ましく、開口端からの距離が10mmまでの範囲内であることがより好ましい。
【0037】
本実施形態の毛髪保持具1は、染毛処理をする際に、毛髪束Hを一端の開口部21から筒状体2の内部へ挿入するために、毛髪挿入具を用いることも好ましい。毛髪挿入具は、長手方向の一端部に毛髪束Hを係止するための係止部を有し、他端部に把持部を有しており、予め又は使用に際して、筒状体に挿入され、且つ該筒状体の一端の開口部から前記係止部が延出し、筒状体の他端の開口部から前記把持部が延出した状態とされて用いられるものが好ましい。このような毛髪挿入具としては、例えば、前述した特開平2003−93133号公報又は米国特許出願公開第2004−216759号の明細書等に記載のものが挙げられる。
【0038】
次に、前述した毛髪保持具1と上記の好ましい毛髪挿入具とを用いた染毛処理の一例について説明する。染毛する際に用いる毛髪保持具1における筒状体2の長さは、毛髪束Hの長さよりも長いものを用いることが、毛髪束H全体を染毛する上で好ましい。
【0039】
毛髪挿入具の係止部が一端の開口部21から延出し、把持部が他端の開口部22から延出した状態の毛髪保持具1を用意し、一対の挟持部31,32を筒状体2の挿通部4,4に挿通することによって、毛髪保持具1の一端の開口部21の近傍にクリップ型固定具3を取り付ける。
【0040】
そして、毛髪挿入具の係止部に毛髪束Hを係止する。この際、毛髪束Hの頭皮に近い部分を係止部に係止することが好ましい。次に、クリップ型固定具3の一対の挟持部31,32間を開いて、筒状体2の開口部21を開口させ、その状態で、係止部に毛髪束Hを係止したまま、把持部を引っ張り、毛髪束Hを筒状体2の内部に挿入する。毛髪束Hは、筒状体2の内部で、概ね直線状に伸ばされた状態となる。
そして、筒状体2の開口部21が毛髪束Hの適切な位置にあることを確認したのち、クリップ型固定具3の一対の挟持部31,32間を閉じて、筒状体2の開口部21を閉鎖させ、該筒状体を毛髪束Hに固定する。
【0041】
次に、筒状体2の他端の開口部22から、染毛剤を注入し、下端部26側から上端部25側へ向けて、筒状体2を指でしごいて、染毛剤を毛髪束Hに塗り広げる。更に、前記封止手段が筒状体2に設けられている場合には、下端部26を封止する。
【0042】
所望により複数の毛髪保持具を用いて同様の操作を繰り返し、所定時間放置する。
放置後、筒状体2からクリップ型固定具3を取り外すか、あるいはクリップ型固定具3を操作して筒状体2の開口部を開き、その状態で、毛髪束Hを毛髪保持具1から取り出す。そして、すすぎ洗いをし、更に所望によりシャンプー及びブローを行う。
【0043】
次に第2発明の一実施形態(以下、第2実施形態ともいう)である毛髪保持具1Aについて、図6を参照しながら説明する。第2実施形態については、主として第1実施形態との相違点について説明し、同様の点については同一の符号を付して説明を省略する。特に説明しない点(好ましい構成も含む)については、第1実施形態と同様であり、第1実施形態に関して上述した説明が適宜適用される。
【0044】
第2実施形態の毛髪保持具1Aにおいては、図6に示すように、筒状体2の一端の開口部21の近傍における該筒状体2の外面に、クリップ型固定具3が、接合されて一体化されている。接合方法としては、超音波シール、インパルスシール、ヒートシール、接着剤、両面テープ等が挙げられる。
【0045】
毛髪保持具1Aは、筒状体2の相対向する一方の面側Fと他方の面側Rのそれぞれに、クリップ型固定具3の挟持部31が固定された固定部4Aを有しており、何れの面側においても、その固定部4Aは、筒状体2の両側端部24a,24b間Pにおける、クリップ型固定具3の支軸33側に位置する方の前記側端部24a寄り部分S1及びクリップ型固定具3の挟持部先端側に位置する方の前記側端部24b寄り部分S2の両方の部分S1,S2を除く部分である中央領域Cに設けられている。尚、筒状体2の相対向する一方の面側Fと他方の面側Rとで、固定部4Aは面対称の位置に形成されている。
【0046】
第2実施形態の毛髪保持具1Aにおいても、クリップ型固定具3の簡単な開閉操作により、開口部21を容易に開閉させることができ、そのため、第1実施形態と同様に、筒状体2の一端の開口部21への毛髪束の挿入及び該毛髪保持具の毛髪束への固定を容易且つ迅速に行うことができる。また、固定部4Aが、筒状体2の両側端部24a,24b間における、前記部分S2を除く部分、特に中央領域Cに設けられているので、開口部21をより大きく開口させることができ、毛髪束の挿入が一層容易である。
【0047】
本発明(第1発明、第2発明)の毛髪保持具は、前述した各実施形態に制限されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更が可能である。
例えば、第1発明の毛髪保持具は、毛髪保持具のみからなるものであっても、毛髪保持具とクリップ型固定具とからなるものであっても良い。
また、第1発明における一体化手段として、筒状体2の外面に機械的面ファスナーのオス材又はメス材を設け、クリップ型固定具3の挟持部に、機械的面ファスナーのメス材とオス材を設けても良い。第1発明における一体化手段として、筒状体2の外面に粘着剤や両面テープを設けると共にそれらを剥離紙等で被覆しておき、使用に際して該剥離紙を剥離して粘着面や接着剤を露出させるようにしても良い。
また、第1発明における一体化手段及び第2発明における固定部は、それぞれ、筒状体の両側端部24a,24b間における、クリップ型固定具3の挟持部先端側に位置する方の側端部24b寄り部分S2のみに一体化又は固定されていなくても良い。即ち、クリップ型固定具3の支軸33側に位置する方の側端部24a寄り部分S1は、挟持部が一体化されるようになされていても良いし、挟持部が固定されていても良い。
【0048】
第1発明における一体化手段としての挿通部4は、筒状体を形成するシート23に帯状体41を固定して形成するのに代えて、図7に示すように、筒状体を形成するシート23に一対の開孔42,43を形成し、それら両開孔42,43間を、挟持部31,32を挿通可能な挿入部4とすることもできる。この場合、筒状体内面の該挿通孔周辺に不織布の様な摩擦抵抗の高い部材を貼ることで、挿通孔に挿通された挟持部が該挿通部から抜けることを防止することができる。
また、筒状体の外面に帯状体を固定して挿通部4を形成するのに代えて、正方形や他の任意の形状のシート材等を固定して挿通部を形成することもできる。また、もともと筒状に形成された部材を、その軸長方向を筒状体2の幅方向に向けて固定しても良い。
【0049】
また、クリップ型固定具3の両方の挟持部31,32を、該筒状体の両側端部24a,24b間の上述した好ましい位置に一体化させる構成とするのに代えて、一方の挟持部のみを上述した好ましい位置に一体化させる構成とすることもできる。第2発明の固定部4Aについても同様である。
【0050】
また、本発明の毛髪保持具を用いて、ストレートパーマネント処理を行うことも好ましい。例えば、ストレートパーマネント処理を行う場合には、毛髪処理剤としてのパーマネント処理液を毛髪に塗布する必要がある。この場合には、筒状体2を形成する一対のシート23,23の内の一方又は双方として、パーマネント処理液が透過する材料を用いることが好ましい。パーマネント処理を施す部位の毛髪束Hを、毛髪保持具1内に保持した後に、毛髪保持具1の外側から、パーマネント処理液を供給し、該パーマネント処理液が前記シートを透過して、毛髪束に塗布されるため、パーマネント処理を効率的に行なうことが可能となる。
【0051】
前述した一の実施形態における説明省略部分及び一の実施形態のみが有する要件は、それぞれ他の実施形態に適宜適用することができ、また、各実施形態における要件は、適宜、実施形態間で相互に置換可能である。
【実施例】
【0052】
図1〜図3に示す形態の毛髪保持具を作成した。但し、筒状体2の相対向する一方の面側Fと他方の面側Rのそれぞれに挿通部4を設け、挿通部の幅(挿通部の形成用の帯状体の幅と同じ,表1中「挿通帯」と表記)を表1に示す通りとした。挿通部の形成用の帯状体は、筒状体の一方の側端縁24aと他方の側端縁24bとの間の中央にその帯状体の幅の中央が位置するようにした。
【0053】
作成した各毛髪保持具に、図4に示す形態のクリップ型固定具を取り付け、開口部21を開口させ、最大開口量〔図4(b)参照〕を測定すると共に、毛髪を有する頭部モデルを用いて、それらの毛髪保持具に対する毛髪の挿入のし易さを評価した。評価基準及びそれらの結果を表1に示した。
【0054】
【表1】


【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】図1は、毛髪保持具の第1実施形態を示す斜視図である。
【図2】図2は、図1の毛髪保持具の一端の開口部の近傍を拡大して示す部分拡大図であり、(a)は正面図、(b)は(a)のII−II線断面図である。
【図3】図3は、図1の毛髪保持具の一端の開口部の近傍を拡大して斜視図である。
【図4】図4は、一体化手段を設ける好ましい位置を示す図であり、(a)は、開口部が閉じた状態、(b)は、開口部が開いた状態、(c)は、開口部が僅かに開いた状態を示す模式図である。
【図5】図5は、第1実施形態の毛髪保持具の好ましい変形例を示す模式図である。
【図6】図6は、毛髪保持具の第2実施形態の要部を示す正面図である。
【図7】図7は、第1発明の他の第2実施形態の要部を示す斜視図(図3相当図)である。
【符号の説明】
【0056】
1,1A 毛髪保持具
2 筒状体
21、22 開口部
23 シート
24a,24b 側端部
25 上端部
26 下端部
3 クリップ型固定具
31,32 挟持部
4 挿通部(一体化手段)
4A 固定部
H 毛髪束





 

 


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