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発明の名称 毛髪保持具
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−236408(P2007−236408A)
公開日 平成19年9月20日(2007.9.20)
出願番号 特願2006−58554(P2006−58554)
出願日 平成18年3月3日(2006.3.3)
代理人 【識別番号】100076532
【弁理士】
【氏名又は名称】羽鳥 修
発明者 東城 武彦 / 小林 英男
要約 課題
その筒状体をしごいて、筒状体内の毛髪束に毛髪処理剤を塗り広げる際、該毛髪処理剤が筒状体から漏れ出ない筒状体から構成される毛髪保持具を提供すること。

解決手段
本発明の毛髪保持具1は、一端の開口部21から他端の開口部22に向けて毛髪束Hを挿入可能なように一対のシート23、23により構成された筒状体2からなり、一端の開口部21から筒状体2の内部に挿入された毛髪束Hに、筒状体2に注入された毛髪処理剤を、他端の開口部22側から一端の開口部21へ向かって筒状体2をしごいて塗り広げることができるようになされており、毛髪束Hを染毛するために用いられる。毛髪保持具1は、一端の開口部21から毛髪処理剤が漏れ出ないように、筒状体2をしごく範囲の終点27が、触覚的及び視覚的に分かるようになされている。
特許請求の範囲
【請求項1】
一端の開口部から他端に向けて毛髪束を挿入可能なようにシートにより構成された筒状体からなり、該一端の開口部から該筒状体の内部に挿入された該毛髪束に、該筒状体に注入された毛髪処理剤を、該筒状体をしごいて塗り広げることができるようになされている毛髪保持具であって、
前記筒状体をしごく範囲の終点が、触覚的又は/及び視覚的に分かるようになされている毛髪保持具。
【請求項2】
前記筒状体における前記終点を示す部位が、前記一端の開口部の近傍に設けられている請求項1記載の毛髪保持具。
【請求項3】
前記筒状体における前記終点を示す部位が、前記他端の近傍に設けられている請求項1記載の毛髪保持具。
【請求項4】
前記筒状体に前記終点を示す段差部が設けられている請求項1〜3の何れかに記載の毛髪保持具。
【請求項5】
前記段差部は、前記筒状体の厚み方向に段差を有している請求項4記載の毛髪保持具。
【請求項6】
前記段差部は、前記筒状体の幅方向に段差を有している請求項4記載の毛髪保持具。
【請求項7】
前記筒状体における前記終点を示す部位は、他の部位よりも幅が広く形成されている請求項1〜6の何れかに記載の毛髪保持具。
【請求項8】
前記筒状体における前記終点を示す部位は、他の部位とは表面粗さが異なっている請求項1〜7の何れかに記載の毛髪保持具。
【請求項9】
前記筒状体における前記終点を示す部位は、他の部位とは剛性が異なっている請求項1〜8の何れかに記載の毛髪保持具。
【請求項10】
前記筒状体における前記終点を示す部位は、他の部位とは異なる色に着色されている請求項1〜9の何れかに記載の毛髪保持具。
【請求項11】
前記筒状体を挟んでスライドさせる道具を用いて、該筒状体をしごいて前記毛髪処理剤が塗り広げられる請求項1〜10の何れかに記載の毛髪保持具。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定量の毛髪を、染毛又はパーマ等することのできる毛髪保持具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、所定量の毛髪を、染毛又はパーマ等することのできる筒状体から構成される毛髪保持具が知られている。この種の毛髪保持具は、可撓性の筒状体から構成されており、該筒状体における一方の端部から、毛髪束が該筒状体内へ挿入されるようになされている。例えば、毛髪束の染毛を行なう際には、筒状体の内部に毛髪処理剤としての染毛剤を注入し、筒状体の内部で染毛剤が毛髪束に塗布される。
【0003】
筒状体の形成材料として、染毛剤に対して非透過性の材料を用いることにより、毛髪保持具に挿入されている毛髪以外の毛髪が染毛されることが防止されるので、毛髪の部分的な染毛に効果的である。
【0004】
また、毛髪束が挿入されている一方の端部とは反対側の他方の端部から、染毛剤が筒状体の内部に注入される場合がある。染毛剤は、他方の端部側から一方の端部へ向かって筒状体をしごいて、毛髪束に塗り広げられる。
【0005】
前述したような筒状体から構成される毛髪保持具として、例えば、本出願人は、先に特許文献1において、一端部に毛髪取り込み口を有する細長形状の可撓性材料からなる筒状体から構成されており、該筒状体に保持された毛髪を所定の形状に巻き上げ、湾曲又は屈曲させる巻き上げ手段が備えられている毛髪保持具を提案している。
【0006】
また、特許文献2には、一端の開口部から他端の開口部に向けて毛髪束を挿入可能なようにシートにより構成された筒状体からなり、該筒状体は毛髪処理剤を備えている毛髪保持具が開示されている。
【0007】
【特許文献1】特開平2003−93133号公報
【特許文献2】米国特許出願公開第2004−216759号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1に記載の毛髪保持具は、一方の端部から筒状体の内部に挿入された該毛髪束に、筒状体内の毛髪処理剤を、他方の端部側から一方の端部へ向かって筒状体をしごく範囲が明確でないため、筒状体をしごく際に、一方の端部から毛髪処理剤が漏れ出てしまうおそれがある。
【0009】
また、特許文献2に記載の毛髪保持具は、毛髪処理剤を新たに筒状体の内部に供給する必要はないものの、毛髪処理剤と毛髪束とをなじませるために、筒状体をしごく際に、そのしごく範囲が明確でない点は、前述したのと同様である。
【0010】
従って、本発明の目的は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る筒状体から構成される毛髪保持具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、一端の開口部から他端の開口部に向けて毛髪束を挿入可能なようにシートにより構成された筒状体からなり、該一端の開口部から該筒状体の内部に挿入された該毛髪束に、該筒状体に注入された毛髪処理剤を、該筒状体をしごいて塗り広げることができるようになされている毛髪保持具であって、前記筒状体をしごく範囲の終点が、触覚的又は/及び視覚的に分かるようになされている毛髪保持具を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明の筒状体から構成される毛髪保持具によれば、筒状体をしごいて、筒状体内の毛髪束に毛髪処理剤を塗り広げる際、該毛髪処理剤が筒状体から漏れ出ない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の毛髪保持具を、その好ましい一実施形態に基づいて、図面を参照しながら説明する。
【0014】
第1実施形態の毛髪保持具1は、図1〜図3に示すように、一端の開口部21から他端の開口部22に向けて毛髪束Hを挿入可能なように一対のシート23、23により構成された筒状体2からなり、一端の開口部21から筒状体2の内部に挿入された毛髪束Hに、筒状体2に注入された毛髪処理剤としての染毛剤を、他端の開口部22側から一端の開口部21へ向かって筒状体2をしごいて塗り広げることができるようになされており、毛髪束Hを染毛するために用いられる。
また、本実施形態の毛髪保持具1は、一端の開口部21から染毛剤が漏れ出ないように、筒状体2をしごく範囲の終点27が、触覚的及び視覚的に分かるようになされている。
【0015】
本実施形態の毛髪保持具1について以下に詳述する。
筒状体2は、図1に示すように、縦長であり、一端の開口部21から他端の開口部22に向けて毛髪束Hを挿入可能に構成されている。また、筒状体2は、一対の縦長矩形状のシート23、23それぞれを、その長手方向の側端部24、24同士を接合して形成されたのものである。一対のシート23、23は、柔軟であり、筒状体2は可撓性を有している。
【0016】
筒状体2の長さは、処理すべき毛髪の長さに応じて適切な長さとされ、好ましくは処理すべき毛髪の長さよりも長くなっている。また、筒状体2の開口部21、22は長円形状又は円形状であり、その大きさは、挿入する毛髪束の量に応じて適切な大きさとされる。
一般に、筒状体2の長さは50〜600mm、開口部21,22の大きさは、長径5〜100mm、短径2〜40mm程度の範囲である。長径と短径が等しい場合には筒状体2の開口部21、22は円形状となる。
【0017】
毛髪保持具1は、図3(a)〜(c)に示すように、一端の開口部21から筒状体2の内部に挿入された毛髪束Hに、筒状体2に注入された染毛剤を、他端の開口部22側から一端の開口部21へ向かって筒状体2をしごいて塗り広げて、毛髪束Hを筒状体2の内部で染毛処理するために用いられることが好ましい。染毛処理の際には、筒状体2の長手方向において、一端の開口部21を有する上端部25側を上方にし、他端の開口部22を有する下端部26側を下方に位置させることが好ましい。
【0018】
一対のシート23、23は、染毛剤に対して、非透過性の材料から形成されており、染毛剤が筒状体2の側面から外に漏れ出すことはない。その結果、毛髪保持具1に挿入されている毛髪束以外の毛髪が染毛されることが防止される。従って、本実施形態の毛髪保持具1を用いた染毛処理は、頭部における毛髪の部分的な染毛に特に効果的である。
【0019】
また、染毛剤は、毛髪保持具1内に比較的気密状態で存在することになるので、染毛剤に揮発成分が含まれている場合には、染毛中に該揮発成分が揮発することが防止され、染毛処理を効率的に行えるという利点もある。
【0020】
前述した一対のシート23、23の形成材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレンといったポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレートといったポリエステル、ナイロン、ポリスチレン、塩化ビニル等の合成樹脂単体で製造されたフィルム、前記合成樹脂をブレンドして製造されたフィルムあるいは前記フィルムを多層にラミネートした合成樹脂フィルム等が好ましく用いられる。
【0021】
本実施形態の毛髪保持具1において、筒状体2に終点27を示す段差部が設けられている。ここで、本明細書中でいう近傍とは、毛髪束Hの所望長さを染毛でき且つ筒状体2から染毛剤が漏れ出ない程度に近いという意味であり、毛髪に対する染毛する長さ及び筒状体2に注入された染毛剤の量で適宜決めることができる。段差部は、図2に示すように、筒状体2の厚み方向に段差を有している。筒状体2における終点27を示す部位としての段差部は、図2及び図3に示すように、一端の開口部21の近傍に設けられており、他の部位よりも厚みが大きく形成されている。
筒状体2を、他端の開口部22側から一端の開口部21へ向かって指でしごいていくと、指が段差部である終点27を示す部位に当接することで、筒状体2をそれ以上しごくことが防止される。また、段差部である終点27を示す部位は、視覚的にも分かる。
【0022】
詳述すると、筒状体2における一端の開口部21の近傍は、矩形形状の一対のシート片3,3それぞれが、筒状体2の上端部25におけるシート23の外面に接合されて、その厚みが筒状体2の他の部位よりも大きく形成されている。段差部は、シート片3の下端部26側の端縁の部分に形成されている。
更に詳述すると、終点27を示す部位には、段差部に加えて、シート片3の面の部分も含まれる。シート片3が接合されている部分は、筒状体2における他の部位よりも厚みが大きいため、シート片3の面の部分も触覚的及び視覚的に終点27を示す部位として認知される。
【0023】
シート片3は、矩形形状であり、その厚みは、0.1〜5mm、特に0.5〜2mmであることが、筒状体2をしごく範囲の終点27を示す部位が触覚的に明確に分かる上で好ましい。
【0024】
シート片3の幅は、筒状体2の幅と略同じである。シート片3における筒状体2の長手方向における長さは、5〜100mm、特に10〜40mmであることが、一端の開口部21から染毛剤が漏れ出ることを防止する上で好ましい。シート片3は、その一辺が、筒状体2の上端部25側の端縁と揃えられて配置されている。
【0025】
また、本実施形態の毛髪保持具1において、終点27を示す部位を形成するシート片3は、筒状体2における他の部位とは異なる色に着色されていても良い。このように、筒状体2における終点27を示す部位が、他の部位とは異なる色に着色されていることにより、筒状体2をしごく範囲の終点27を示す部位が視覚的にも更に分かり易くなる。
本実施形態の毛髪保持具1における筒状体2は、無色透明な一対のシート23、23から形成されている。シート片3は、有色透明に着色されていても良いが、不透明又は半透明に着色されていることが、終点27を示す部位が視覚的に一層分かりやすくなる上で好ましい。
【0026】
更に、本実施形態の毛髪保持具1において、一対のシート23,23それぞれにシート片3が接合されている部位は、その可撓性が低下し、シート23の他の部位よりも高剛性を有する高剛性部Pとなされている。
従って、本実施形態の毛髪保持具1は、筒状体2をしごく範囲の終点27を示す部位が、更に触覚的に分かり易くなされている。
【0027】
高剛性部Pのテーバーこわさは、0.5〜10mN・m、特に1〜5mN・mであることが、終点27を示す部位としての高剛性を確保しつつ、毛髪保持具1の可撓性を維持する上で好ましい。
【0028】
高剛性部Pのテーバーこわさは、JIS−P8125に示される方法で測定される。
【0029】
シート片3の形成材料としては、前述したシート23,23と同じ材料を用いても良いが、高剛性部Pとして前述した剛性の範囲を得る観点から、特にポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート等が好ましく用いられる。
【0030】
本実施形態の毛髪保持具1について、更に説明すると、筒状体2の下端部26には、筒状体2の内部に注入された染毛剤が、他端の開口部22から流れ出ることを防止するために、開閉自在の封止手段が設けられていることが好ましい。
前記封止手段としては、例えば、チャックが挙げられる。下端部26にチャックが設けられることにより、他端の開口部22の開閉が行なえる。封止手段としては、チャックの他に、面ファスナ、粘着テープ、自己接着性テープ〔例えば仁礼工業製のふしぎテープ(商品名)〕などを用いることもできる。
【0031】
また、前記封止手段としては、アルミ箔のように可塑性を有し、折り畳んだ状態が維持される部材を下端部26に接合して、封止手段とすることも好ましい。例えば、筒状体2と同じ幅の縦長矩形のアルミ箔を、下端部26側の端縁とアルミ箔の端縁とを揃えて接合する。アルミ箔が接合された下端部26の部分を、上端部25側に向けて一回又は複数回の折り畳むことにより、筒状体2の下端部が封止される。
【0032】
本実施形態の毛髪保持具1は、染毛処理をする際に、毛髪束Hを一端の開口部21から筒状体2の内部へ挿入するために、毛髪挿入具を用いることも好ましい。毛髪挿入具は、毛髪保持具1内に挿入された状態で使用され、一方の端部には毛髪束Hを係止するための係止部を有し、該係止部は一端の開口部21から延出しており、他方の端部には、他端の開口部22から延出する把持部を有していることが好ましい。このような毛髪挿入具としては、例えば、前述した特開平2003−93133号公報又は米国特許出願公開第2004−216759号の明細書等に記載のものが挙げられる。
【0033】
次に、前述した毛髪保持具1と毛髪挿入具とを用いた染毛処理の一使用態様について、以下に説明する。染毛する際に用いる毛髪保持具1における筒状体2の長さは、毛髪束Hの長さよりも長いものを用いることが、毛髪束H全体を染毛する上で好ましい。
【0034】
先ず、毛髪挿入具の係止部が一端の開口部21から延出し、把持部が他端の開口部22から延出しており、毛髪挿入具が筒状体2内に挿入された状態の毛髪保持具1を用意する。
【0035】
次に、毛髪挿入具の係止部に毛髪束Hを係止する。この際、毛髪束Hの頭皮に近い部分を係止部に係止することが好ましい。次に、係止部に毛髪束Hを係止した状態で、把持部を引っ張り、毛髪束Hを筒状体2の内部に挿入する。毛髪束Hは、筒状体2の内部で、図3(a)に示すように、概ね直線状に伸ばされた状態となる。
【0036】
次に、図3(a)に示すように、内部に染毛剤が納められた染毛剤容器Qを用いて、筒状体2の他端の開口部22から、所定量の液状の染毛剤を筒状体2の内部に注入する。次に、図3(b)に示すように、毛髪保持具1の下端部26を両手で摘み、一方の手で下端部26を摘んだ状態で、図3(c)に示すように、下端部26側から上端部25へ向けて、筒状体2の両面を他方の手の指でしごき、染毛剤を毛髪束Hに塗り広げる。
【0037】
他方の指は、毛髪保持具1の終点27を示す部位において、該終点27を示す部位に当接することで、筒状体2をそれ以上しごくことが防止される。本実施形態の毛髪保持具1において、終点27を示す部位は、触覚的及び視覚的に認知され得る。
【0038】
また、筒状体2がしごかれることにより、筒状体2の内部の染毛剤は、下端部26側から上端部25へ向けて、毛髪を浸しながら移動し、終点27を示す部位までしごかれて移動した染毛剤の残りの部分により、終点27を示す部位よりも一端の開口部21側の毛髪束Hの部分が染毛される。
【0039】
このように、筒状体2の他端の開口部22から注入される染毛剤は、筒状体2の内部に挿入された毛髪束H全体に塗布できる量であることが好ましく、且つ、終点27を示す部位までしごかれて移動した染毛剤の残りの部分の量は、一端の開口部21から漏れ出る量ではないことが好ましい。
【0040】
更に、前記封止手段が筒状体2に設けられている場合には、下端部26を封止することが好ましい。
【0041】
所望により、複数の毛髪保持具1を用いて同様の操作を繰り返し、所定時間放置する。その後、毛髪束Hを、毛髪保持具1から取り出し、すすぎ洗いをし、更にシャンプー及びブローをすることが好ましい。
【0042】
前述した本実施形態の毛髪保持具1によれば、筒状体2をしごく範囲の終点27を示す部位が、触覚的に分かるようになされているので、例えば、一人で自分の毛髪の染毛処理を行う際にも、染毛剤が筒状体2から漏れ出ることがない。
【0043】
次に第2〜第5実施形態の毛髪保持具1を、図4〜図14を参照しながら説明する。第2〜第5実施形態について、特に説明しない点については、第1実施形態に関して詳述した説明が適宜適用される。また、図4〜図14において、図1〜図3と同じ部材に同じ符号を付してある。
【0044】
本発明の好ましい第2実施形態の毛髪保持具1において、シート片3は、図4及び図5に示すように、横長矩形である。シート片3の横方向は、筒状体2の幅方向と一致している。シート片3は、その縦方向の長さが、前述した第1実施形態の毛髪保持具1におけるシート片よりも短くなっている。
【0045】
シート片3は、その縦方向の長さが第1実施形態におけるシート片よりも短いことから、その厚みは、第1実施形態におけるシート片と同等か又はそれ以上大きいことが、筒状体2をしごく範囲の終点27を示す部位が触覚的、視覚的に明確に分かる上で好ましい。シート片3の厚みは、具体的には、0.5〜5mmの範囲であることが好ましい。
【0046】
シート片3における横方向の長さは、筒状体2の幅と略同じである。シート片3における縦方向の長さは、1〜10mmの範囲であることが好ましい
【0047】
シート片3がシート23に接合されている位置は、一端の開口部21側の端縁から下端部26側へ向かって、5〜100mm、特に10〜40mm離間した位置であることが、一端の開口部21から染毛剤が漏れ出ることを防止する上で好ましい。
【0048】
また、本実施形態の毛髪保持具1において、終点27を示す部位を形成するシート片3は、筒状体2における他の部位とは異なる色に着色されており、筒状体2をしごく範囲の終点27を示す部位が視覚的にも分かるようになされている。更に、毛髪保持具1における一対のシート片3,3が接合されている部位それぞれは、シート23にシート片3が接合されており、その可撓性が低下していて、他の部位よりも高剛性である高剛性部Pとなされている。
【0049】
また、図6に示すように、シート片3の横幅をシート23の幅より短くしても良く、図7の様に点付けであっても良い。図6、7の場合には、終点27を示す部位は、シート片3の代わりにホットメルトなどの接着材や樹脂をシート23に塗布して形成しても良い。
【0050】
本発明の好ましい第3実施形態の毛髪保持具1において、筒状体2における終点27を示す部位は、他の部位よりも幅が広く形成されていて、幅広部Qとなっている。本実施形態において、終点27を示す段差部は、図8に示すように、筒状体2の幅方向にも段差を有している。
毛髪保持具1において、幅広部Qを除いた部分を、以下幅狭部Q´ともいう。幅狭部Q´は、毛髪保持具1において、幅広部Qよりも下端部26側の部分である。
【0051】
幅広部Qは横長矩形であり、その横方向は、筒状体2の幅方向と一致している。幅広部Qは、幅狭部Q´の幅方向両端縁から幅方向外方に向かって、略同じ長さだけ延出している。
【0052】
シート23の外形は、毛髪保持具1の外形と同形である。幅広部Qは、横長矩形の一対のシート片3,3それぞれが、シート23の外面に接合されて形成されている。一対のシート片3,3それぞれは、その接合されているシート23の部分と同形状を有している。即ち、シート片3は、幅広部Qと同形であり、幅広部Qは高剛性部Pでもある。
幅広部Qと幅狭部Q´との境界には、終点27を示す段差部が形成されている。また、終点27を示す部位には、幅広部Qの面の部分も含まれる。
【0053】
幅広部Qの全幅W1(図8参照)は、毛髪保持具1の他の部位(幅狭部Q´)よりも0.5〜10mm、特に1〜5mm幅が広いことが、筒状体2をしごく範囲の終点27を示す部位が触覚的に明確に分かり、シートに使用する材料が無駄にならない点で好ましい。
【0054】
幅広部Qの長さL1(図8参照)は、5〜100mm、特に10〜40mmであることが、一端の開口部21から染毛剤が漏れ出ることを防止する上で好ましい。
【0055】
また、幅広部Qは、図9に示す様に台形形状であっても良い。その全幅W2(図9参照)は、段差部においては幅狭部Q´と同じであり、上端部25では幅狭部Q´よりも0.5〜10mm、特に1〜5mm幅が広いことが、筒状体2をしごく範囲の終点27を示す部位が触覚的に明確に分かり、シートに使用する材料が無駄にならない点で好ましい。幅広部Qの長さL2(図9参照)は、5〜100mm、特に10〜40mmであることが、一端の開口部21から染毛剤が漏れ出ることを防止する上で好ましい。
幅広部Qを以上の仕様にすることにより、終点27を示す部位は、触覚的及び視覚的に認知され得る。
【0056】
前述した第1〜第3実施形態の毛髪保持具1は、筒状体2を挟んでスライドさせる道具4を用いて、該筒状体2をしごいて毛髪処理剤が塗り広げられる際に、道具4が終点27を示す段差部に当たって止まるようになされている。
【0057】
道具4は筒状体2を挟むことができ、筒状体2に注入された毛髪処理剤を、他端の開口部22側から一端の開口部21へ向かって、しごいて塗り広げることができる形状であれば適宜採用することができる。例えば図10,11に示す様に、クリップタイプの道具が、構造が簡便である点で好ましい。
【0058】
筒状体2に注入された毛髪処理剤を、他端の開口部22側から一端の開口部21へ向かって、筒状体2を、道具4を用いることによってしごいて塗り広げ、終点27を示す部位で上記の好ましい第1〜第3の実施形態の各形状に道具4が当接したことで接触的に認知することができる。また、機構的にも上記シート片3、幅広部Qによって道具4が終点27を示す部位よりも先にしごくことを防止することができる。
【0059】
更に説明すると、終点27を示す段差部は、筒状体2の厚み方向において外方に向かって突出しているため、筒状体2を道具4で挟んで、筒状体2の下端部26側から上端部25へ向かって道具4をスライドさせると、道具4は段差部に当たって止まる。
【0060】
このように、道具4を用いて筒状体2をしごくことにより、該筒状体2内の毛髪束全体に、毛髪処理剤をむらなく塗り広げることが容易にできる。
【0061】
本発明の好ましい第4実施形態の毛髪保持具1において、筒状体2における終点27を示す部位は、他の部位とは表面粗さが異なっている。具体的には、終点27を示す部位は、図12に示す様に、他の部位よりも表面粗さが大きく形成されている。
筒状体2における一端の開口部21の近傍は、矩形形状の一対のシート片3,3が筒状体2の上端部25における一対のシート23,23それぞれの外面に接合されて、その厚みが筒状体2の他の部位よりも大きく形成されている。
【0062】
一対のシート片3,3それぞれの外面は、筒状体2におけるシート片3が接合されていないシート23の部分よりも表面粗さが大きく形成されており、毛髪保持具1における一端の開口部21の近傍には、図8に示す様に、表面粗さの大きい部分Rが形成されている。シート片3がシート23に接合されて形成される段差部も、シート片3が接合されていないシート23の部分よりもその表面粗さが大きい。本実施形態において、部分Rは、高剛性部Pでもある。
終点27は、段差部及びシート片3の面の部分からなる。
【0063】
部分Rの表面粗さと、シート片3が接合されていないシート23の部分の表面粗さRz(十点平均粗さ)との間に、10μm以上の差があれば、終点27を示す部位は、触覚的及び視覚的に認知され得る。
【0064】
部分Rの表面粗さを大きくするには、シート片3として、シート23よりも表面粗さの大きい材質、例えば不織布を用いれば良い。
【0065】
また、終点27を示す部位は、他の部位よりも表面粗さが小さく形成されていても良く、同様の効果が奏される。部分Rの表面粗さを小さくするには、例えばシート23に不織布を使用し、シート片3としてシート23よりも表面粗さの小さい材質、例えばポリエチレンを用いれば良い。
【0066】
前述した本実施形態の毛髪保持具1によれば、前述した第1実施形態と同様の効果が奏される。
【0067】
本発明の好ましい第5実施形態の毛髪保持具1は、筒状体における終点27を示す部位が、他の部位とは剛性が異なっている。一対のシート23,23それぞれにおいて、一端の開口部21側の端縁から所定の長さ部分は、図13及び図14に示すように、他の部位よりも剛性が高い高剛性部Pとなっている。
【0068】
高剛性部Pは、矩形形状のシートであって、その幅は、シート23の他の部位と同じであり、その長さは、0.5〜20mm、特に1〜5mmであることが、筒状体2をしごく範囲の終点27を示す部位が触覚的に明確に分かる上で好ましい。
【0069】
一対のシート23,23それぞれにおいて、高剛性部Pとシート23の他の部位とは、図14に示すように、厚み差が容易に判別できない形態で接合されている。具体的には高剛性部Pとシート23の他の部位とを僅かに重ね合わせて接合されており、製造の容易さと接合強度を確保している。接合形態は、上記の形態に限定されず突き合わせて接合しても、完全に重ね合わせて接合しても良い。
【0070】
本実施形態の毛髪保持具1における終点27を示す部位は、高剛性部P及び該高剛性部Pとシート23の他の部位との境界部である。筒状体2を、下端部26側から上端部25へ向かって指でしごいていくと、境界部を境に、筒状体2の剛性の変化が、触覚的に明確に分かるので、筒状体2をしごく範囲の終点が容易に認知される。
【0071】
詳述すると、筒状体2を指でしごいて、触覚的に終点27を示す部位として認知される高剛性部Pの部分には、指先が所定の面積を有する体の部位であることから、高剛性部Pの面状の部分も含まれる。
【0072】
シート3のテーバーこわさは、0.5〜10mN・mの範囲であることが、筒状体2の可撓性を確保する上で好ましい。高剛性部Pのテーバーこわさは、シート3よりも高く、その好ましい範囲は、前述した実施形態と同様である。
また、高剛性部Pは、筒状体2における他の部位とは異なる色に着色されていて、筒状体2をしごく範囲の終点27を示す部位が視覚的にも分かるようになされていることも好ましい。
【0073】
前述した本実施形態の毛髪保持具1によれば、前述した第1実施形態と同様の効果が奏される。
【0074】
本発明の毛髪保持具は、前述した実施形態に制限されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更が可能である。
例えば、本発明の毛髪保持具は、第1〜第3実施形態において、シート片3は一対のシート23,23それぞれとは別な部材であったが、一対のシート23,23それぞれと一体的に形成されていても良い。また、第1〜第3実施形態の毛髪保持具1において、シート片3は平らな板状であったが、シート片は、凹凸を有していても良い。また、第3実施形態の毛髪保持具1において、シート23における高剛性部Pの部分は、シート23の他の部位とは異なる色に着色されていて、シート23の他の部位と同じ剛性を有していても良い。
【0075】
また、第1〜第3実施形態の毛髪保持具1において、終点27を示す部位は、筒状体2の厚み方向に段差を有していたが、段差の代わりに、なだらかな傾斜を有していても良い。この場合にも、一端の開口部21の近傍は、他の部位よりも厚みが大きいため、終点として機能する。また、第1〜第3実施形態の毛髪保持具1において、終点27を示す部位は、他の部位よりも厚みが大きく形成されていたが、終点27を示す部位は、他の部位よりも厚みが小さく形成されていても良い。また、第5実施形態の毛髪保持具1において、終点27を示す部位は、他の部位よりも剛性が高く形成されていたが、終点27を示す部位は、他の部位よりも剛性が低く形成されていても良い。
【0076】
また、毛髪処理剤としての染毛剤を一端の開口部21から筒状体2に注入し、他方の開口部22へ向かって筒状体2をしごいて塗り広げることもできる。この場合には筒状体2の下端部26には、筒状体2の内部に注入された染毛剤が、他端の開口部22から流れ出ることを防止するために、前述封止手段が設けられているか、ヒートシール等の接合手段が施されていることが好ましい。この場合には、筒状体2における終点27を示す部位が、他端の近傍に設けられていることが好ましい。
更に、本発明の毛髪保持具を用いて、ストレートパーマネント処理を行うことも好ましい。
【0077】
また道具4は、終点27が段差部でなくても、他の部位よりも表面粗さが大きく形成されていたり、剛性が異なっていたり、異なる色に着色されていても、触覚的、視覚的に終点を示す部位であると分かるので、このような場合にも使用することができる。
【0078】
前述した一の実施形態における説明省略部分及び一の実施形態のみが有する要件は、それぞれ他の実施形態に適宜適用することができ、また、各実施形態における要件は、適宜、実施形態間で相互に置換可能である。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】図1は、本発明における毛髪保持具の第1実施形態を示す斜視図である。
【図2】図2は、図1のX−X線断面図である。
【図3】図3は、図1の毛髪保持具をしごいて染毛剤を毛髪束に塗り広げる様子を示す模式図であり、図3(a)は毛髪保持具に染毛剤を注入している様子であり、図3(b)は毛髪保持具をしごく前の状態であり、図3(c)は毛髪保持具をしごいている様子を示している。
【図4】図4は、本発明における毛髪保持具の第2実施形態を示す平面図である。
【図5】図5は、図4のY−Y線断面図である。
【図6】図6は、第2実施形態の変形例を示す平面図である。
【図7】図7は、第2実施形態の他の変形例を示す平面図である。
【図8】図8は、本発明における毛髪保持具の第3実施形態を示す平面図である。
【図9】図9は、第3実施形態の変形例を示す平面図である。
【図10】図10は、毛髪処理剤を塗り広げる道具を示す斜視図である。
【図11】図11は、毛髪処理剤を塗り広げる他の道具を示す斜視図である。
【図12】図12は、本発明における毛髪保持具の第4実施形態を示す平面図である。
【図13】図13は、本発明における毛髪保持具の第5実施形態を示す平面図である。
【図14】図14は、図13のZ−Z線断面図である。
【符号の説明】
【0080】
1 毛髪保持具
2 筒状体
21、22 開口部
23 シート
24 側縁部
25 上端部
26 下端部
27 終点
3 シート片
4 道具
P 高剛性部
H 毛髪束





 

 


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