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発明の名称 隠しスライドファスナー用スライダー
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−135722(P2007−135722A)
公開日 平成19年6月7日(2007.6.7)
出願番号 特願2005−330997(P2005−330997)
出願日 平成17年11月16日(2005.11.16)
代理人 【識別番号】100091948
【弁理士】
【氏名又は名称】野口 武男
発明者 小島 昌芳
要約 課題
スライドファスナーの閉鎖時に強力な横引き力が加わっても、円滑なスライダーの摺動操作を可能にした隠しスライドファスナーのスライダーを提供する。

解決手段
隠しスライドファスナー用のスライダー(1)であって、同スライダー(1)の摺動方向に直交する左右側縁部に沿って立設する逆L字形断面からなる一対のフランジ(3,4)をもつ下翼板(2)と、同下翼板(2)の中央部から前記一対のフランジ(3,4)における上板部分(3b,4b)の間に向けて立設された案内柱(5)と、前記案内柱(5)の外周に前記上板部分(3b,4b)の内側端面(10)に向けて外側に張り出したエレメントガイド部(6)とを備えてなり、前記上板部分(3b,4b)の前記ファスナーエレメント(33)の噛合方向における前端が、前記エレメントガイド部(6)の前端よりも前方に延出してなることを特徴とするスライダー。
特許請求の範囲
【請求項1】
ファスナーテープ(32)の相対する側縁部がU字状に屈曲固定され、同側縁部の折り曲げ端縁に沿ってファスナーエレメント(33)が取着された一対のファスナーストリンガー(34)の前記ファスナーエレメント(33)を係脱する隠しスライドファスナー(31)用のスライダー(1)であって、
同スライダー(1)は、下翼板(2)と、同下翼板(2)の前記スライダー(1)の摺動方向に直交する左右方向の側縁に沿って立設された左右の側壁部分(3a,4a)と同左右の側壁部分(3a,4a)の上端から互いに接近する方向に延設された左右の上板部分(3b,4b)とを有する逆L字形断面からなる一対のフランジ(3,4)と、前記下翼板(2)の肩口寄り左右中央部から前記左右の上板部分(3b,4b)の間に向けて立設された案内柱(5)と、同案内柱(5)の外周に前記左右の上板部分(3b,4b)の内側端面(10)に向けて外側に張り出したエレメントガイド部(6)とを備えてなり、
前記上板部分(3b,4b)の前記ファスナーエレメント(33)の噛合方向の前端部が、前記エレメントガイド部(6)の前端よりも前方に延設してなる、
ことを特徴とする隠しスライドファスナー用スライダー。
【請求項2】
前記上板部分(3b,4b)は、
対向する左右の前記内側端面(10)同士が前記噛合方向に沿って略平行に形成された平行部(21)と、
前記平行部(21)の後方に延在し、左右の前記内側端面(10)間の間隔が前記噛合方向の後方に向けて漸減する狭幅部(22)と、
からなることを特徴とする請求項1記載の隠しスライドファスナー用スライダー。
【請求項3】
前記エレメントガイド部(6)は、
前記案内柱(5)から前記左右の上板部分(3b,4b)に向けて左右対称に張り出し、
同エレメントガイド部(6)の左右方向の肉厚が、前記噛合方向の前端から後端に向けて、一旦漸増して、同エレメントガイド部(6)の側端縁が前記上板部分(3b,4b)の平行部(21)の内側端面(10)に近づき、その後漸減して、同エレメントガイド部(6)の側端縁が前記上板部分(3b,4b)の狭幅部(22)の内側端面(10)に平行となるように形成され、
前記エレメントガイド部(6)の肉厚が高さ方向の下方に向かうに従って漸減するように傾斜又は湾曲して前記案内柱(5)の左右側面と交差する交差線(16)と、同交差線(16)に沿って前記エレメントガイド部の下部に前記噛合方向の前端から後端まで形成されるガイド面(13)とを有し、
前記交差線(16)は、前記噛合方向の前端から後端に向けて、前記下翼板(2)の上面との間の高さが漸減するように形成されてなる、
ことを特徴とする請求項2記載の隠しスライドファスナー用スライダー。
【請求項4】
前記上板部分(3b,4b)の前記平行部(21)及び前記狭幅部(22)間の内側端面(10)の境界が、前記エレメントガイド部(6)の左右方向の肉厚が最大となる側端縁同士を結ぶ直線よりも、噛合方向の後方側に位置してなることを特徴とする請求項3記載の隠しスライドファスナー用スライダー。
【請求項5】
前記エレメントガイド部(6)の噛合方向前端における前記交差線(16)の前記下翼板(2)上面からの高さが、前記上板部分(3b,4b)の上板下面の高さよりも高く設定されてなることを特徴とする請求項3記載の隠しスライドファスナー用スライダー。
【請求項6】
前記左右の上板部分(3b,4b)における前記噛合方向の前端及び後端の内側対向隅部が湾曲してなることを特徴とする請求項1記載の隠しスライドファスナー用スライダー。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明はスライドファスナーの閉鎖時には、その開閉具であるスライダーの本体が外部に表出しないタイプの隠しスライドファスナー用のスライダーに関し、特にスライドファスナーの閉鎖時において強い横引き力が作用しても、円滑なスライダー操作を可能にする隠しスライドファスナー用のスライダーに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の隠しスライドファスナーは女性用の被服類に多く使われていたが、近年は他分野の例えば自動車や列車の座席シートなどに進出するようになった。座席シートは、予めフレームに一体に形成されたクッション体にシートカバーが被覆される。このとき、シートカバーの寸法はクッション体の大径寸法よりも小さくして、クッション体を圧縮状態で被覆し、外観形状に生じる緩みや変形などの発生を極力抑制するようにしている。また、着座時の人体などの荷重分布にも容易に対応するように弾性変形しても、座席から離れると確実に原形に戻るようにして形崩れを防いでいる。
【0003】
シートカバーは、通常、天然皮革や合成皮革、或いは様々な構造をもつ編織物などからなる表皮層と、ポリウレタン発泡体シートなどからなる薄い弾性中間層と、極めて細い糸条を使って編成又は織成して得られる薄手の編織物などからなる裏面基布層とがラミネート加工などによって積層一体化されたシートから構成される。通常は、これらのシートを座席シートの形状に合わせて複数枚からなるシート片を裁断し、これらのシート片を組み合わせて立体的に縫製してシートカバーを製作する。しかしながら、シートカバーの全体を縫製により製作すると、複雑な外観形状をもつ座席のクッション体にシートカバーを被覆できない場合が多発する。そこで従来は、予め未縫製部分を作っておき、クッション体に被覆したのち前記未縫製部分を手縫いにて縫製していた。
【0004】
しかしながら、この手縫いによる縫製では、縫製作業員の技能の差により完成品に品質や縫製時間に差が生じやすい。そこで、近年では手縫いを排除すべく、シートカバーの縫製部の一部、例えば玉縁部に沿ってスライドファスナー、特にスライダー本体が外側に表出しない隠しスライドファスナーが使われることが多くなった。その結果、全ての縫製をミシンによりできるようになり、技能の差に基づく従来の不具合が大幅になくなり生産効率も一段と向上した。
【0005】
この隠しスライドファスナーは、例えば特公昭50−25855号公報(特許文献1)にも開示されているように、スライダー胴体の下翼板のスライダー摺動方向に直交する側縁には、各側縁に沿って逆L字断面をもつ左右一対の第1フランジが立設されている。この一対の第1フランジは平面視で平行な直線部と、同直線部に続き互いが離間するように屈曲しながら拡開する拡開部とを有している。前記下翼板の拡開側の端部には略楕円形の水平断面をもつ案内柱が上方に向けて垂直に立設されている。この案内柱の上面には第2フランジが一体に形成されるとともに、同第2フランジの上面には摺動方向に延在する門型の引手取付柱が一体に形成されている。
【0006】
この引手取付柱には引手が摺動方向の前後に回動自在に取り付けられる。第2フランジは前記案内柱の周面を囲むようにして外側に延設された略矩形状板部と、同矩形状板部に続いて前記第1フランジの上記直線部の間に向けて延設された先端を先鋭に形成した楔状の板部とからなる。ここで、案内柱側の端部開口を肩口といい、案内柱とは反対側の開口を後口という。前記第1フランジと前記案内柱及び第2フランジにより形成される空間が噛合エレメント列の案内通路となり、第1フランジと第2フランジとの間に形成される間隙がファスナーテープの案内間隙となる。
【0007】
一方、かかる構成を備えたスライダーが挿通されるファスナーストリンガーは、噛合頭部を内側にして多数の噛合エレメントが2本一対のファスナーテープの対向側縁に沿って、それぞれ縫製などにより取り付けられる。こうして得られる一対のファスナーストリンガーの各エレメント取付縁部を噛合エレメントの噛合頭部が外側に突出するように、同エレメント取付縁部に沿ってU字状に折り曲げられ、熱セットなどによりその折曲げ形状が固定される。こうした構造をもつ一対のファスナーストリンガーを、上記スライダーの肩口からエレメントの噛合頭部を向かい合わせるとともにファスナーテープの折返し部分を上記第1及び第2フランジ間のテープ案内間隙から外側に延出させてスライダーを挿通することにより、隠しスライドファスナーとなる。
【特許文献1】特公昭50−25855号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
以上の構成を備えたスライダーを挿通して得られる従来の隠しスライドファスナーにあって、特に上述のような自動車などの座席シートのシートカバーに適用して、最後に同隠しスライドファスナーを閉鎖するとき、シートカバーがクッション体の外形寸法より小さく形成されているため、スライダーの近傍のファスナーストリンガーには強力な横引き力が加わる。この強力な横引き力は、上述のような隠しスライドファスナーに特有の構造によって噛合エレメント列を立ち上がらせる。特に、従来のスライダーには案内柱の肩口側の端面から左右側面にかけて、ほぼ第1フランジと同等肉厚の第2フランジが延在している。
【0009】
この第2フランジの肩口付近の部分にて横引き力を受けながら肩口へと導入される各エレメントは、ファスナーテープのテープ面に対して略直角となるまで立ち上がる。各エレメントの連結部がスライダーの下翼板の上面に載るまでは、同エレメントは先にスライダーのエレメント案内通路に導入されて、第1フランジ、案内柱及び第2フランジの上板部分との接触により傾倒姿勢とされている先行エレメントによる傾倒させる力と、スライダーの摺動操作に基づくファスナーテープの相対的な引張力との影響を受ける。
【0010】
そのため、各エレメントの連結部がスライダーの下翼板の上面に載ると僅かに傾倒するが、その傾倒が少ないため、往々にしてエレメントの連結部が前記第1フランジと第2フランジとの間に挟み込まれてしまい、スライダーの摺動を不可能にする。ここで無理にスライダーを摺動させようとすると、横引き力によるエレメントを損傷させるばかりでなく、ファスナーテープの折曲げ縁を裂断しかねない。
【0011】
特に、上記のようなエレメントが挟み込まれる現象は、ファスナーストリンガーのエレメント取付縁部に射出成形により各エレメントを独立して取り付けた単独エレメントの隠しスライドファスナーに顕著にみられるという問題があった。具体的に説明すると、例えばファスナーストリンガーにコイル状のエレメントを取り付けた隠しスライドファスナーであれば、各エレメントはその前後のエレメントと連続して形成されている。このため、スライダーを摺動させた際に、各エレメントは上述のように先にスライダーのエレメント案内通路に導入された先行エレメントによる傾倒させる力を受ける。
【0012】
しかし、各エレメントが1つ1つ独立して形成されているタイプの隠しスライドファスナーの場合、各エレメントに働く先行エレメントによる傾倒させる力の影響が小さく、各エレメントの傾倒が非常に少ないため、エレメントが前記第1フランジと第2フランジとの間に挟み込まれる現象が生じ易いといった問題があった。
【0013】
本発明は、こうした従来の不具合を解消すべくなされたものであり、座席シートなどのシートカバーに適用されてスライドファスナーの閉鎖時に強力な横引き力が加わっても、円滑なスライダーの摺動操作を可能にした隠しスライドファスナーのスライダーを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために、本発明により提供される隠しスライドファスナー用スライダーは、基本的な構成として、ファスナーテープの相対する側縁部がU字状に屈曲固定され、同側縁部の折り曲げ端縁に沿ってファスナーエレメントが取着された一対のファスナーストリンガーの前記ファスナーエレメントを係脱する隠しスライドファスナー用のスライダーであって、同スライダーは、下翼板と、同下翼板の前記スライダーの摺動方向に直交する左右方向の側縁に沿って立設された左右の側壁部分と同左右の側壁部分の上端から互いに接近する方向に延設された左右の上板部分とを有する逆L字形断面からなる一対のフランジと、前記下翼板の肩口寄り左右中央部から前記左右の上板部分の間に向けて立設された案内柱と、同案内柱の外周に前記左右の上板部分の内側端面に向けて外側に張り出したエレメントガイド部とを備えてなり、前記上板部分の前記ファスナーエレメントの噛合方向の前端部が、前記エレメントガイド部の前端よりも前方に延設してなることを最も主要な特徴とするものである。
【0015】
好適な実施形態によれば、前記上板部分は、対向する左右の前記内側端面同士が前記噛合方向に沿って略平行に形成された平行部と、前記平行部の後方に延在し、左右の前記内側端面間の間隔が前記噛合方向の後方に向けて漸減する狭幅部とにより形成されている。
【0016】
また、本発明では、前記エレメントガイド部は、前記案内柱から前記左右の上板部分に向けて左右対称に張り出し、同エレメントガイド部の左右方向の肉厚が、前記噛合方向の前端から後端に向けて、一旦漸増して、同エレメントガイド部の側端縁が前記上板部分の平行部の内側端面に近づき、その後漸減して、同エレメントガイド部の側端縁が前記上板部分の狭幅部の内側端面に平行となるように形成され、前記エレメントガイド部の肉厚が高さ方向の下方に向かうに従って漸減するように傾斜又は湾曲して前記案内柱の左右側面と交差する交差線と、同交差線に沿って前記エレメントガイド部の下部に前記噛合方向の前端から後端まで形成されるガイド面とを有し、前記交差線は、前記噛合方向の前端から後端に向けて、前記下翼板の上面との間の高さが漸減するように形成されていることが好ましい。
【0017】
この場合、前記上板部分の前記平行部及び前記狭幅部間の内側端面の境界が、前記エレメントガイド部の左右方向の肉厚が最大となる側端縁同士を結ぶ直線よりも、噛合方向の後方側に位置してなることが好ましい。
【0018】
更に、本発明に係る隠しスライドファスナー用スライダーは、前記エレメントガイド部の噛合方向前端における前記交差線の前記下翼板上面からの高さが、前記上板部分の上板下面の高さよりも高く設定されていることが好ましい。
また、前記左右の上板部分における前記噛合方向の前端及び後端の内側対向隅部が湾曲していることが好ましい。
【発明の効果】
【0019】
本発明に係る隠しスライドファスナー用スライダーは、上述のように、下翼板の左右側縁に沿って立設する一対のフランジの上板部分の噛合方向における前端が、下翼板の中央部から立設された案内柱の外周に張り出したエレメントガイド部の前端よりも前方に延出している。なお、本発明において、噛合方向とは、隠しスライドファスナーにおいて左右のエレメントを噛合するときにスライダーを移動させる移動方向であり、スライダーを噛合方向の前方に移動させることにより、左右のエレメントが噛合した状態(閉鎖状態)でスライダーの後口から導出される。
【0020】
例えば、自動車などの座席シートを被覆するシートカバーに取付けられた隠しスライドファスナーでは、同ファスナーを閉鎖しようとするとき、ファスナーテープには極めて強い横引き力が働く。このため、フランジを有する下翼板、案内柱、エレメントガイド部により形成されたスライダーのエレメント案内通路に順次導入されるファスナーエレメントは、スライダーよりも噛合方向の前方に離間した位置ではファスナーテープのテープ面に対してエレメントの噛合頭部を上として直角に立ち上がった姿勢となる。
【0021】
従来のスライダーを備えた隠しスライドファスナーでは、各エレメントがスライダーのエレメント案内通路に導入される際に、各エレメントは、先行してエレメント案内通路に導入されて傾倒したエレメントによる傾倒させる力と、スライダーの摺動操作に基づくファスナーテープの相対的な引張力との影響を受ける。そのため、各エレメントがスライダーのエレメント案内通路に進入するときには、僅かに傾倒するものの、完全には傾倒しないために、エレメントがスライダーのフランジに噛み込んでしまい、スライダーの摺動を止めてしまうことが多かった。
【0022】
これに対して、本発明のスライダーであれば、上板部分の噛合方向における前端が、エレメントガイド部の前端よりも前方に延出している。このため、エレメントが、スライダーよりも噛合方向の前方に離間した位置で、噛合頭部を上として直角に立ち上がった姿勢の状態であっても、エレメントガイド部の前端よりも前方に延設されている上板部分にエレメントが接触しながら案内されることにより、傾倒姿勢とされている先行エレメントによる傾倒させる力と、スライダーの摺動操作に基づくファスナーテープの相対的な引張力との影響を受ける。これにより、左右のエレメントは、スライダーのエレメント案内通路に進入するまでに、直角に立ち上がった姿勢のエレメントを適切に傾倒させるとともに、案内柱に近づけてエレメントの噛合頭部をエレメントガイド部に接触させることができる。
【0023】
そして、適度に傾倒した姿勢の各エレメントが、その噛合頭部をエレメントガイド部に接触させながらスライダーのエレメント案内通路内に導入されることにより、エレメントの噛合頭部がエレメントガイド部の下方に潜ろうとする姿勢へ徐々に傾きながら、エレメント案内通路内を後口側に向けて円滑に移動し、左右のエレメントを完全に傾倒させた正しい姿勢(噛合姿勢)で噛み合せることができる。従って、従来のようにエレメントがスライダーのフランジに噛み込むことがなくなり、エレメントの破損やファスナーテープの裂断などの発生が防止され、スライダーの円滑な摺動操作によって隠しスライドファスナーを支障なく閉鎖させることができる。
【0024】
このような本発明のスライダーは、コイル状のエレメントを取り付けた連続エレメントの隠しスライドファスナーに対しても、また、従来ではエレメントのフランジへの噛み込みが多かった各エレメントが独立して取り付けられた単独エレメントの隠しスライドファスナーに対しても非常に有効に適用することができる。
【0025】
また、本発明の隠しスライドファスナー用スライダーは、左右の上板部分が、左右の内側端面同士が略平行な平行部と、左右の内側端面間の間隔が噛合方向の後方に向けて漸減する狭幅部とにより形成されている。これにより、エレメントをスライダーのエレメント案内通路に導入する前に、前記上板部分の平行部でエレメントの姿勢を適切に傾倒させるとともに、エレメントの噛合頭部をエレメントガイド部に確実に接触させることができる。また、エレメントがエレメント案内通路に導入された後は、前記上板部分の狭幅部とエレメントガイド部との間をファスナーテープが挿通し、左右のエレメントはエレメント案内通路内を移動しながら更に傾倒するとともに互いに徐々に近づき、エレメントガイド部を通過した後に左右のエレメントを噛合姿勢で安定して噛み合せることができる。
【0026】
更に、本発明において、エレメントガイド部は、案内柱の左右両側に対称に張り出し、張り出し方向の肉厚が前端から後端に向けて一旦漸増した後に漸減しており、エレメントガイド部の側端縁が上板部分の平行部に近づいた後に、上板部分の狭幅部に平行となるように形成されている。また。エレメントガイド部の下端に案内柱側面と交差する交差線を有し、この交差線は、前端から後端に向けて、下翼板の上面との間の高さが漸減するように形成されている。更に、エレメントガイド部の下部には、交差線に沿ってガイド面を有している。特に、このガイド面は、交差線からの左右への張り出し向きが、噛合方向の後端に向けて、下翼板の上面に対して平行に近づくように漸次傾いて形成されている。
【0027】
エレメントガイド部が上記のような構成を有することにより、スライダーのエレメント案内通路内に円滑に導入されたエレメントは、エレメントガイド部のガイド面に案内されて後口に向かう途中で完全に傾倒させた噛合姿勢にすることができ、エレメントガイド部の後端を通過した直後に相手方のエレメントと確実に噛合させることができる。
【0028】
この場合、上板部分の平行部及び狭幅部間の内側端面の境界が、エレメントガイド部の左右方向の肉厚が最大となる側端縁同士を結ぶ直線よりも、噛合方向の後方側に位置している。これにより、エレメントを、エレメントガイド部に確実に接触させることができ、エレメント案内通路内に円滑に導入し、左右のエレメントを安定して噛合させることができる。
【0029】
更にまた、本発明の隠しスライドファスナー用スライダーは、エレメントガイド部の噛合方向前端における交差線の高さが、上板部分の上板下面の高さよりも高く設定されている。これにより、エレメントをエレメント案内通路に導入する際に、エレメントの噛合頭部をエレメントガイド部に確実に接触させることができる。
【0030】
また、本発明では、左右の上板部分における噛合方向の前端及び後端の内側対向隅部が湾曲している。これにより、ファスナーストリンガーが強力な横引き力を受けている状態でスライダーを摺動させても、上板部分にエレメントやファスナーテープが引っ掛かることを防いで、スライダーの摺動操作をより円滑に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明の代表的な実施形態を図示実施例に基づいて具体的に説明する。
ここで、図1は、本発明の第1実施例に係る隠しスライドファスナー用のスライダーを斜め上方から見た斜視図である。また、図2は同スライダーの正面図であり、図3は同スライダーの側面方向から見た部分断面図である。
【0032】
本第1実施例のスライダー1は、スライダー1の摺動方向に直交する左右方向の側縁に沿って立設された逆L字形断面のフランジ3,4を有する下翼板2と、同下翼板2の中央部から上方に立設された案内柱5と、同案内柱5の外周に外側に向けて張り出したエレメントガイド部6と、前記案内柱5の上面に摺動方向に延在する門型の引手取付柱7と、一端部の環状部9を介して前記引手取付柱7に回動自在に支持された引手8とを備えている。
【0033】
前記下翼板2は、噛合方向の前端縁が略円弧状に形成されている。また、下翼板2の摺動方向に直交する幅方向(左右方向)の大きさは、その前端縁から、案内柱5の後端よりも少し後方の位置まで漸次縮幅され、更にその位置から後口側端縁までは同一幅で形成されている。かかる形状を有する下翼板2の左右側縁には、逆L字形断面からなる一対のフランジ3,4がスライダー1の摺動方向に沿って立設される。このフランジ3,4は鏡面対称の形状を有し、下翼板2の側縁から上方に立設する側壁3a,4aと、左右の側壁3a,4aの上端から屈曲して内側へ延在する上板部分3b,4bとを備えており、各上板部分3b,4bは対向する内側端面10を有する。
【0034】
本第1実施例においては、左右の側壁3a,4aにおける噛合方向の前端は、下方の下翼板2から上方の上板部分3b,4bに向かうに従い、前方に突出するように湾曲している。更に、上板部分3b,4bにおける噛合方向の前端は、エレメントガイド部6の前端よりも前方に延出している。このとき、上板部分3b,4bの前端は、同スライダー1が用いられる隠しスライドファスナー31に取り付けられたファスナーエレメント33の1個分の寸法以上の長さで、エレメントガイド部6の前端よりも前方に延出していることが好ましい。
【0035】
また、左右の上板部分3b,4bの上面には、その内側端面10側に向けて肉厚が漸減するテーパ面15が上板部分3b,4bの前端から後端まで形成されており、上板部分3b,4bの下面は、下翼板2の上面と平行に形成されている。更に、左右の上板部分3b,4bにおける前端の内側対向隅部には、面取りが施されて湾曲した湾曲部11が形成されており、また後端の内側対向隅部には、前端よりも大きな面取りが施されて湾曲した湾曲部12が形成されている。
【0036】
前記左右の上板部分3b,4bは、噛合方向の前方側に配される平行部21と、後方側に配される狭幅部22とによりそれぞれ形成されている。平行部21は、エレメントガイド部6の前端よりも噛合方向の後方位置から前方に向けて配されており、左右の内側端面10同士が、スライダー1の摺動方向に沿って略平行に形成されている。また、狭幅部22は、平行部21の後方から屈曲するように延在し、左右の内側端面10間の間隔が後方に向けて漸減している。
【0037】
本第1実施例において、前記案内柱5は、下翼板2の中央部から左右の上板部分3b,4bの間に向けて立設されており、略矩形状の水平断面を有し、噛合方向の前端を下翼板2の中央部における前端と一致させている。
【0038】
前記エレメントガイド部6は、案内柱5の外周に、噛合方向に対して左右対称となるように上板部分3b,4bの内側端面10に向けて外側に張り出している。また、エレメントガイド部6の側端縁と、前記左右の上板部分3b,4bの内側端面10との間には、ファスナーテープ32が挿通可能な間隙を有している。
【0039】
このエレメントガイド部6の左右の張り出し方向の肉厚は、図2に示すように、平面視で噛合方向の前端から後端に向けて一旦漸増し、エレメントガイド部6の側端縁が上板部分3b,4bの内側端面10に近づく。その後、エレメントガイド部6の肉厚は、上板部分3b,4bの平行部21と狭幅部22との境界よりも前端側の位置からエレメントガイド部6の後端に向けて漸減している。言い換えると、スライダー1において、上板部分3b,4bの平行部21及び狭幅部22間の内側端面10の境界は、エレメントガイド部6の左右方向の肉厚が最大となる側端縁同士を結ぶ直線よりも、噛合方向の後方側に位置している。そして、エレメントガイド部6の後端に向けて肉厚が漸減する側端縁は、上板部分3b,4bの狭幅部22の内側端面10と略平行となるように形成されている。
【0040】
また、エレメントガイド部6の肉厚は、高さ方向の下方に向かうに従って漸減するように湾曲しており、エレメントガイド部6の下翼板2方向の下端には、図3及び4に示すように、案内柱5の左右側面と交差する交差線16を有している。この交差線16は、噛合方向の前端から後端に向けて、下翼板2の上面との間の高さが漸減するように形成されている。更に、エレメントガイド部6の下部には、交差線16に沿ってガイド面13を有しており、このガイド面13は、交差線16上での左右への張り出し向き、換言すると、交差線16上での張り出し方向におけるガイド面13の接線の向きが、噛合方向の後端に向けて、下翼板2の上面に対して平行に近づくように漸次傾いて形成されている。
【0041】
即ち、このガイド面13は、図4に示すように、エレメントガイド部6の前端側では、交差線16近傍の傾斜が下翼板2の上面に対して大きく傾斜しており、エレメントガイド部6の後端に近づく従い、ガイド面13の交差線16近傍の傾斜が、下翼板2の上面に平行に近づくように次第に変化している。
【0042】
なお、本第1実施例におけるガイド面13は、交差線16から上方に向けてエレメントガイド部6の肉厚が漸増するように湾曲した湾曲面で形成されているが、本発明はこれに限定されず、例えば、ガイド面13を、エレメントガイド部6の交差線16から上方に向けてテーパ状に傾斜する傾斜面とし、かつ、その傾斜角度がエレメントガイド部6の後端に近づくにつれて、下翼板2の上面に平行に近づくように次第に変化するように形成することも可能である。
【0043】
本第1実施例のスライダー1では、下翼板2と、下翼板2の左右側縁に立設したフランジ3,4と、案内柱5と、エレメントガイド部6とにより形成される略Y字状の空間が、ファスナーストリンガー34に取着されたエレメント33を通す案内通路14となる。
【0044】
また、前記エレメントガイド部6において、噛合方向前端における交差線16の高さ位置は、上板部分3,4の下面の高さ位置よりも上方に設定されている。即ち、図3に示すように、エレメントガイド部6前端における交差線16の位置から下翼板2の上面までの高さHが、上板部分3,4の下面の位置から下翼板2の上面までの高さhよりも大きく設定されている。これにより、以下で詳述するように、隠しスライドファスナー31に取り付けたエレメント33を、スライダー1のエレメント案内通路14に導入する際に、エレメント33の噛合頭部35をエレメントガイド部6のガイド面13に確実に接触させて、エレメント33を噛合姿勢に傾倒させ始めることが可能となる。
【0045】
上述のような本第1実施例のスライダー1は、一対のファスナーテープ32の相対するエレメント取付縁部に、射出成形により各ファスナーエレメント33を所定間隔で1つ1つ独立して列設することによりファスナーストリンガー34を形成した後に、同ファスナーストリンガー34のエレメント取付縁部側を略U字状に折り返し、熱セットなどによりその折曲げ形状が固定された状態でファスナーエレメント33のエレメント列に挿通される。これにより、図9に示すような隠しスライドファスナー31を得ることができる。なお、この図9は、隠しスライドファスナー31をテープ裏面側から見た背面図であり、図10は、図9に示したX−X線の断面図である。
【0046】
本第1実施例のスライダー1を隠しスライドファスナー31に用いることにより、スライダー1を摺動して隠しスライドファスナー31を閉鎖する際に、図5〜8を参照しながら以下に説明するように、左右のファスナーストリンガー34に強い横引き力が加わっても、エレメント33の噛合頭部35が、エレメントガイド部6と左右の上板部分3b,4bの内側端面10との間に形成された間隙に挟み込まれることがなくなる。これにより、スライダー1を円滑に摺動させて、隠しスライドファスナー31を支障なく閉鎖させることができる。これについて、図5〜8を参照しながらより詳しく説明する。
【0047】
ここで、図5〜8は、図2に示したスライダー1をファスナーストリンガー34のエレメント列に挿通したときにおける、V−V線、VI−VI線、VII−VII線、VIII−VIII線の各断面図であり、各図面はエレメントの姿勢の変化を段階的に説明している。
【0048】
例えば隠しスライドファスナー31を自動車などの座席シートのシートカバーに適用した場合、隠しスライドファスナー31は、前述のように左右のファスナーストリンガー34を外側に強く引っ張る横引き力を受けて大きく開いた状態となる。この場合、スライダー1よりも噛合方向の前方に離間して存在するエレメント33は、噛合頭部35を上にして直角に立ち上がった姿勢をとっており、更に前方に存在するエレメントは、噛合姿勢から180℃反転した姿勢となることもある。
【0049】
このような状態の隠しスライドファスナー31を閉鎖するために、スライダー1を噛合方向に摺動させることにより、先ず、スライダー1の前方に延出した上板部分3b,4bの平行部21の前端部分に、立ち上がった姿勢のエレメント及びファスナーテープを接触させる。
【0050】
このように立ち上がった姿勢のエレメントを、前方に延出した上板部分3b,4bの平行部21に接触させることにより、先行して既にスライダー1のエレメント案内通路14内に導入されて傾倒している(又は、傾倒途中の)エレメント33による傾倒させる力と、スライダー1の摺動操作に基づくファスナーテープ33の相対的な引張力との影響を受ける。その結果、上板部分3b,4bの平行部21に接触した左右のエレメント33は、スライダー1のエレメントガイド部6に近づくにつれて、直角に立ち上がった姿勢から徐々に傾倒していく(図5参照)。
【0051】
本第1実施例においては、各エレメントが独立して射出成形されているため、先行エレメント33(及びファスナーテープ32)による傾倒させる力はそれほど大きくないものの、左右のエレメント33が平行部21に接触していることにより、この傾倒させる力と前記相対的な引張力とにより、立ち上がった姿勢のエレメントを徐々に傾倒させることができる。それとともに、上板部分3b,4bに接触した左右のエレメント33は、上板部分3b,4bの案内を受けて、案内柱5が立設するスライダー1の中央部に寄せられていく。
【0052】
続いて、左右のエレメント33を前方に突出した上板部分3b,4bに接触させた状態で案内柱5の前端まで案内することにより、図6に示すように、左右のエレメント33を所定角度で傾倒させた状態で、エレメント33をスライダー1のエレメント案内通路14内に円滑に導入するとともに、エレメント33の噛合頭部35をエレメントガイド部6のガイド面13に当接させることができる。特に、本第1実施例では、上板部分3b,4bにおける平行部21の左右の内側端面10同士が略平行に形成されているので、この平行部21によって案内されたエレメント33の噛合頭部35を、エレメントガイド部6の前端付近でガイド面13に確実に当接させることができる。
【0053】
更に、スライダー1を摺動させることにより、エレメント案内通路14内を走行するエレメント33は、相変わらず強い横引き力を受けているものの、図7に示すように、先行するエレメント33及びファスナーテープ32による傾倒させる力と、エレメントガイド部6のガイド面13による案内を受けるため、エレメント33の噛合頭部35が下方に移動して下翼板2に近づき、エレメント33の姿勢は更に傾倒した状態となる。
【0054】
その後、エレメント33がエレメント案内通路14内を後口に向けて更に走行することにより、図8に示すように、左右のエレメント33を噛合に必要な所要の傾倒姿勢(噛合姿勢)へと確実に移行させることができる。またこのとき、左右のエレメント33は、上板部分3b,4bの狭幅部22及び側壁3a,4aと、エレメントガイド部6とにより導かれて、スライダー1の後口に進むにつれて互いに接近していく。そして、左右のエレメント33はエレメントガイド部6の後端よりも後方に案内されることにより、互いの噛合頭部35を安定して噛合させることができる。
【0055】
このように本第1実施例のスライダー1であれば、例えばエレメント33を射出成形により取り付けた隠しスライドファスナー31を閉鎖する際に、ファスナーストリンガー34が横引き力を受けて噛合前の各エレメント44が直角に立ち上がった姿勢の状態であっても、左右のエレメント33をスライダー1のエレメント案内通路14に導入させる前に適切に傾倒させるとともに、案内柱5に近づけてエレメント33の噛合頭部35をエレメントガイド部6のガイド面13に確実に当接させることができる。
【0056】
これにより、各エレメント33を、エレメントガイド部6とフランジ3,4との間に噛み込ませることなく、スライダー1のエレメント案内通路14内に導入させることができ、その結果、左右のエレメント33を正しい噛合姿勢に傾倒させて安定して噛合させることができる。従って、例え各エレメント33を独立して取り付けた単独エレメントの隠しスライドファスナー31であっても、エレメント33の破損やファスナーテープ32の裂断などの発生を防止し、スライダー1の円滑な摺動操作によって隠しスライドファスナー31を支障なく閉鎖させることができる。
【0057】
また、本第1実施例のスライダー1は、前述のように、左右の上板部分3b,4bにおける前端及び後端の内側対向隅部に、湾曲部11,12がそれぞれ形成されており、更に、左右の上板部分3b,4bの上面にはテーパ面15が形成されている。これにより、スライダー1を摺動して隠しスライドファスナー31の開閉操作を行う際に、ファスナーストリンガー34が強力な横引き力を受けていても、上板部分3b,4bとエレメント33及びファスナーテープ32とが互いに干渉して、上板部分3b,4bにエレメント33やファスナーテープ32が引っ掛かることを防ぐことができる。このため、スライダーの摺動操作をより円滑に行うことができる。
【0058】
なお、本第1実施例のスライダー1は、前記のような各エレメント33を独立して取着させた隠しスライドファスナー31だけでなく、コイル状エレメントを取り付けた隠しスライドファスナーに対しても当然に有効に適用することができ、前記と同様の効果を得ることができる。
【0059】
次に、本発明の第2実施例に係る隠しスライドファスナー用のスライダーについて説明する。ここで、図11は、本第2実施例に係る隠しスライドファスナー用のスライダー41を斜め上方から見た斜視図である。また、図12は、同スライダー41を側面方向から見た断面図である。なお、本第2実施例の説明、図12、及び図13において、前記第1実施例で説明した部材と実質的に同様の構成を有する部材については、同じ符号を用いることによってその説明を省略する。
【0060】
この第2実施例におけるスライダー41は、左右の上板部分43b,44bにおける噛合方向の前端だけでなく、下翼板42及び左右の側壁43a,44aにおける噛合方向の前端も、エレメントガイド部6の前端よりも前方に延出している。その他の構成については、前記第1実施例と実質的に変わるところがない。この第2実施例によっても、上記第1実施例と同等の作用効果が期待できる。
【0061】
即ち、本第2実施例のスライダー41であれば、隠しスライドファスナーを閉鎖する際に、ファスナーストリンガーが横引き力を受けて噛合前の各エレメントが直角に立ち上がった姿勢の状態であっても、エレメントガイド部6の前端よりも前方に延出した下翼板42、側壁43a,44a、及び上板部分43b,44bにより、左右のエレメント33をスライダー41のエレメント案内通路14に導入する前に、エレメント33を適切に傾倒させるとともに、案内柱5に近づけてエレメント33の噛合頭部35をエレメントガイド部6のガイド面13に確実に当接させることができる。
【0062】
従って、各エレメント33を、エレメントガイド部6とフランジ43,44との間に噛み込ませることなく、スライダー41のエレメント案内通路14内に導入させることができ、その結果、左右のエレメント33を正しい噛合姿勢に傾倒させてから、安定して噛合させることができる。これにより、エレメント33の破損やファスナーテープ32の裂断などの発生を防止し、スライダー41の円滑な摺動操作によって隠しスライドファスナー31を支障なく閉鎖させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明のスライダーは、隠しスライドファスナーに適用することができ、特に、自動車のシートカバー等に用いられるような、ファスナーストリンガーが強い横引き力を受け易い隠しスライドファスナーに対して非常に有効に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の第1実施例に係る隠しスライドファスナー用のスライダーを斜め上方から見た斜視図である。
【図2】同スライダーの正面図である。
【図3】同スライダーの側面方向から見た部分断面図である。
【図4】エレメントガイド部を拡大して示した部分斜視図である。
【図5】図2に示したスライダーをファスナーストリンガーのエレメント列に挿通したときにおける図2のV−V線の断面図である。
【図6】図2に示したスライダーをファスナーストリンガーのエレメント列に挿通したときにおける図2のVI−VI線の断面図である。
【図7】図2に示したスライダーをファスナーストリンガーのエレメント列に挿通したときにおける図2のVII−VII線の断面図である。
【図8】図2に示したスライダーをファスナーストリンガーのエレメント列に挿通したときにおける図2のVIII−VIII線の断面図である。
【図9】隠しスライドファスナーをテープ裏面側から見た背面図である。
【図10】図9に示したX−X線の断面図である。
【図11】本発明の第2実施例に係る隠しスライドファスナー用のスライダーを斜め上方から見た斜視図である。
【図12】同スライダーの側面方向から見た部分断面図である。
【符号の説明】
【0065】
1 隠しスライドファスナー用のスライダー
2 下翼板
3,4 フランジ
3a,4a 側壁
3b,4b 上板部分
5 案内柱
6 エレメントガイド部
7 引手取付柱
8 引手
9 環状部
10 内側端面
11,12 湾曲部
13 ガイド面
14 エレメント案内通路
15 テーパ面
16 交差線
21 平行部
22 狭幅部
31 隠しスライドファスナー
32 ファスナーテープ
33 ファスナーエレメント
34 ファスナーストリンガー
35 噛合頭部
41 隠しスライドファスナー用のスライダー
42 下翼板
43,44 フランジ
43a,44a 側壁
43b,44b 上板部分




 

 


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