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発明の名称 自動停止装置付スライドファスナー用スライダー
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−75196(P2007−75196A)
公開日 平成19年3月29日(2007.3.29)
出願番号 特願2005−263915(P2005−263915)
出願日 平成17年9月12日(2005.9.12)
代理人 【識別番号】100070529
【弁理士】
【氏名又は名称】縣 一郎
発明者 岩瀬 裕一
要約 課題
カバーに設けた停止爪を余裕のある線条ファスナーエレメント間の間隙に容易に挿入でき、縫糸などを傷付けることなく停止機能が発揮できる。

解決手段
スライダーの胴体1の上面に停止爪30が挿入できる爪孔22を設け、爪孔22の前後に前方取付柱10および後方取付柱11を設け、カバー7は前方取付柱10に係合する前方被係合部32と、後方取付柱11内を上下に可動できる後方被係合部33を設け、カバー7の上壁26の前端に前方取付柱10に対向する弾性を備えた弾性片31を設け、カバー7の両側の側壁25に引手8の枢軸36が挿通できる開口部27を設け、開口部27の後方側に停止爪30の基部29を配し、停止爪30の先端が前方側に位置する形に基部29を屈折してカバー7を取り付けたスライダーである。
特許請求の範囲
【請求項1】
胴体1上に爪孔22を穿設し、該爪孔22の前後に取付柱10,11を立設し、カバー7は前方の取付柱10に係合する前方被係合部32と、後方の取付柱11内を可動する後方被係合部33を設け、上壁26の前端に前方の取付柱10に対向する弾性片31を斜設し、側壁25に引手8の枢軸36が挿通できる開口部27を設け、開口部27の後方側に停止爪30の基部29を設置し、停止爪30の先端が前方側に位置する形に基部29を屈設して爪孔22に対向する形に形成してなることを特徴とする自動停止装置付スライドファスナー用スライダー。
【請求項2】
停止爪30は開口部27の後方側を連接して形成し、基部29を屈設した停止爪30の先端は、開口部27の下方に位置する形に形成してなる請求項1記載の自動停止装置付スライドファスナー用スライダー。
【請求項3】
後方の取付柱11の内側に、後方取付柱11から前方へ向って漸次肉厚が減少する引手案内部18を形成し、カバー7を上方へ移動させたとき、引手案内部18の上面が、停止爪30の上辺より上方に位置する形に形成してなる請求項1記載の自動停止装置付スライドファスナー用スライダー。
【請求項4】
胴体1の上翼板2の片側へ偏倚した位置に爪孔22を穿設し、カバー7の側壁25に設置した停止爪30を爪孔22に挿入し、上翼板2に設置する爪孔22の底部に停止爪30とそご状を呈する段部23を形成してなる請求項1記載の自動停止装置付スライドファスナー用スライダー。
【請求項5】
前方の取付柱10の上側外面にテーパ面20を形成するとともに、カバー7の前方被係合部32の下縁に斜面部34を形成してなる請求項1記載の自動停止装置付スライドファスナー用スライダー。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、自動停止機構を備えたスライドファスナーに用いるスライダーであって、停止爪を有するカバーを引手の引張り操作によって、停止機能を働かせることができる自動停止装置付スライドファスナー用スライダーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、スライダーの胴体の前後に立設したカバー取付柱間に架設するカバーは、図11に展開して示すように、前方の取付柱の前面に固定するための弾性片を突出状に設け、この弾性片の基部の下方に前方の取付柱に揺動可能に取り付けることができる係止片を左右に設け、カバーの他端すなわち後方には、後方の取付柱に揺動可能に取り付けるための係止片を設け、この係止片の基部に左右そご状の停止爪を外方へ向けて突出するように設け、一方の停止爪の基部を幅広く形成してファスナーエレメントの上面を押圧できる押圧部を形成し、左右の停止爪は、それぞれ胴体の後方に設けた取付柱の両側に穿設した爪孔に挿入し、停止爪と押圧部の基部に引手の枢軸が挿通できる凹状の軸挿入部を設け、この素材を図12に示すように折り曲げてカバーを形成し、引手の枢軸を取り付けて引手の引き上げ操作によって、カバーの後端を持ち上げて左右の停止爪を前後の線条ファスナーエレメント間から離脱させてスライダーの前後方向への摺動ができるように形成した自動停止装置付スライドファスナー用スライダーが知られている。
【0003】
また、図13に示すように、スライダーの胴体に揺動自在に取り付けたカバーにおける左右の側壁に配された前後の線条ファスナーエレメント間に挿入できる停止爪を穿設し、胴体の左右に穿設した爪孔に停止爪を挿入し、胴体の前方に立設した左右のフック状の取付柱にカバー前端に設けた係止片を挿入係止し、かつカバーの先方中央に突出状に設けた弾性片を取付柱間の支持部前面に固定してカバーの後端を上下に揺動できるように形成し、カバーの後端における左右に設けた係止片を胴体の後方に設けたフック状の取付柱に揺動できるように取り付け、カバーの停止爪の基部に設けた開口部に引手の枢軸を挿通して、引手の操作によってカバーを揺動自在に形成し、スライダーを前後に摺動させることができる自動停止装置付スライドファスナー用スライダーが知られている。
【特許文献1】米国特許第2657445号明細書
【特許文献2】米国特許第3267544号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前項で述べた図11,12に示した自動停止装置付スライドファスナー用スライダーをはじめ、知られている自動停止機構を備えたスライダーは、殆どがスライダーの胴体内に設置した線条ファスナーエレメントをガイドするガイド溝において、左右の線条ファスナーエレメントが噛合頭部で噛合った状態のファスナーエレメントの脚部間に停止爪を挿入するため、すなわち停止爪を備えたカバーを胴体の後方取付柱側に穿設した爪孔に停止爪を挿入するため、ファスナーエレメントをファスナーテープに縫い付けている縫糸を傷付けたり、また停止爪が挿入される隙間が小さくスライダーの停止機能が充分に果すことが難しいなど問題点がある。
【0005】
この発明は、上述の問題点を考慮して発明されたものであり、この発明のうち請求項1記載の発明は、カバーに停止爪を配設したタイプの自動停止装置付スライダーにおいて、カバーを胴体の前方の取付柱に取り付け、停止爪を前方取付柱側、すなわち胴体の肩口側に停止爪が配される形に形成し、停止爪を余裕のある線条ファスナーエレメント間の間隙に挿入でき、縫糸などを傷付けることがなく充分に停止機能を発揮することができる自動停止機構を備えたスライダー、また従前のスライダー胴体を製造する装置を変えることなく、簡単かつ容易にスライダーを組立てることができる自動停止装置付スライドファスナー用スライダーを提供することが主たる目的である。
【0006】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の目的に加え、カバーの開口部に連接する停止爪の形態を特定し、停止爪を線条ファスナーエレメントの脚部間に容易かつ的確に挿入できる形態に形成した自動停止装置付スライドファスナー用スライダーを提供することが目的である。
【0007】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明の目的に加え、スライダーにおける後方取付柱の内側の形態およびカバーの側壁に形成した停止爪の形態を特定することによって、停止爪を備えたカバーが長期の使用に耐えられ、優れた停止機能が発揮でき、円滑な引手操作ができる自動停止装置付スライドファスナー用スライダーを提供することが目的である。
【0008】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明の目的に加え、停止爪をカバーの片側における側壁のみに設置しても充分に停止機能を発揮でき、故障の少ない性能のよいスライダーが得られ、そのうえ胴体の爪孔から糸屑などが侵入するのを未然に防ぎ、円滑な摺動操作ができる自動停止装置付スライドファスナー用スライダーを提供することが目的である。
【0009】
請求項5記載の発明は、請求項1記載の発明の目的に加え、停止爪を備えたカバーを胴体に簡易に取り付けることができる形態に形成し、カバーを胴体の前方取付柱にきわめて簡単に取り付け組み付けることができる形態に形成した自動停止装置付スライドファスナー用スライダーを提供することが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記の目的を達成するため、この発明のうち請求項1記載の発明は、スライダー胴体1の上面に停止爪30が挿入できる爪孔22を穿設し、この爪孔22の前後すなわちスライダーの肩口側を前方、後口側を後方と称し、前方取付柱10および後方取付柱11を立設し、胴体1上へ被覆するカバー7は前方の取付柱10に係合する前方被係合部32と、後方の取付柱11内を上下に可動できる後方被係合部33を設け、カバー7の上壁26の前端に前方の取付柱10に対向する弾性を備えた弾性片31を斜状に設け、カバー7の両側の側壁25に引手8の枢軸36が挿通できる開口部27を設け、この開口部27の後方側に停止爪30の基部29を設置し、停止爪30の先端が前方側に位置する形に基部29を屈設し、停止爪30の先端を爪孔22に対向させた自動停止装置付スライドファスナー用スライダーを主な構成とするものである。
【0011】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に加え、カバー7に設置する停止爪30は、開口部27の後方側を連接して形成し、停止爪30の基部29を屈曲して形成した停止爪30の先端は、開口部27の下方に位置する形に形成した自動停止装置付スライドファスナー用スライダーである。
【0012】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に加え、胴体1の後方に立設した取付柱11の内側に、後方取付柱11から前方側へ向って漸次肉厚が減少する引手案内部18を形成し、カバー7を上方へ移動させたとき、引手案内部18の上面が、停止爪30の上辺より上方に位置する形に形成した自動停止装置付スライドファスナー用スライダーである。
【0013】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に加え、胴体1における上翼板2に穿設する爪孔22は、上翼板2の片側へ偏倚した位置に穿設し、カバー7の一方の側壁25に設置した停止爪30を爪孔22に挿入し、上翼板2に設置する爪孔22の底部に、停止爪30とそご状を呈する段部23を形成した自動停止装置付スライドファスナー用スライダーである。
【0014】
請求項5記載の発明は、請求項1記載の発明の構成に加え、胴体1上の前方の取付柱10における上側外面に斜面を付けてテーパ面20を形成するとともに、カバー7の前方被係合部32の下縁に斜面部34を形成して、カバー7の取付柱10に対する嵌装を容易にした自動停止装置付スライドファスナー用スライダーである。
【発明の効果】
【0015】
この出願の発明の効果として、請求項1記載の発明は、胴体上に爪孔を穿設し、該爪孔の前後に取付柱を立設し、カバーは前方の取付柱に係合する前方被係合部と、後方の取付柱内を可動する後方被係合部を設け、上壁の前端に前方の取付柱に対向する弾性片を斜設し、側壁に引手の枢軸が挿通できる開口部を設け、開口部の後方側に停止爪の基部を設置し、停止爪の先端が前方側に位置する形に基部を屈設して爪孔に対向する形に形成したことによって、下記の効果を奏する。
【0016】
この発明のカバーに停止爪を設置した自動停止機構を備えたスライダーにおいて、特にカバーの側壁に設けた停止爪をスライダーの胴体内における左右の線条ファスナーエレメントが噛合する直前すなわち肩口側の間隙のあるファスナーエレメント間に容易に挿入させ、スライダーの摺動を停止させることができるから、ファスナーストリンガーの縫糸などを傷付けることがなく、余裕のある間隙に停止爪を挿入対応させることができる。そのうえスライダー胴体を従前の製造装置を利用して簡単かつ効率よく製造できる効果がある。
【0017】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加え、停止爪は開口部の後方側を連接して形成し、基部を屈設した停止爪の先端は、開口部の下方に位置する形に形成したことによって、停止爪を左右の線条ファスナーエレメントが噛合する直前の間隙部分に容易に配することができ、的確かつ効率よく挿入することができる効果がある。
【0018】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加え、後方の取付柱の内側に、後方取付柱から前方へ向って漸次肉厚が減少する引手案内部を形成し、カバーを上方へ移動させたとき、引手案内部の上面が、停止爪の上辺より上方に位置する形に形成したことによって、カバーの開口部に挿通された引手の枢軸が引手案内部の上面を滑動し、枢軸は停止爪の上辺とは接触しないので、カバーに設けた停止爪が長期にわたって使用に耐えられ、効率のよい停止機能を持続できる効果がある。
【0019】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加え、胴体の上翼板の片側へ偏倚した位置に爪孔を穿設し、カバーの側壁に設置した停止爪を爪孔に挿入し、上翼板に設置する爪孔の底部に停止爪とそご状を呈する段部を形成したことによって、停止爪をたとえカバーの片側の側壁のみに設けても、停止機能を充分に発揮することができ、そのうえ糸屑などが爪孔から侵入する弊害がなく、円滑かつ軽快な摺動操作を行うことができる効果がある。
【0020】
請求項5記載の発明は、請求項1記載の発明の効果に加え、前方の取付柱の上側外面にテーパ面を形成するとともに、カバーの前方被係合部の下縁に斜面部を形成したことによって、停止爪を備えたカバーを胴体の前方に的確かつ簡易に取り付けることができる効果があるなど、この発明が奏する効果はきわめて顕著である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
この発明の自動停止装置付スライドファスナー用スライダーは、カバーにロック機構として停止爪を備えたスライダーであり、スライダーは図1,2に示すように胴体1、カバー7、引手8の3部材から構成され、胴体1、引手8は金属をダイカスト成形手段により成形し、カバー7は金属をプレス加工によって形成する。
【0022】
スライダーの胴体1は、上翼板2と下翼板3とを案内柱4で連結し、上翼板2の両側にフランジ5を曲設して線条ファスナーエレメント40をガイドするガイド溝6を設け、上翼板2は中央長手方向で片側へ偏倚した位置に爪孔22を穿設し、この爪孔22の底部すなわちガイド溝6に対面する部分に後方から前方へ向けて低い段部23を突出状に設け、爪孔22の前後に前方取付柱10、後方取付柱11を上翼板2上に突設する。
【0023】
前方取付柱10は、中央に台形の支持部12を長手方向に設け、支持部12の前面にカバー7の弾性片31を嵌装することができる傾斜する案内面13を形成し、支持部12の両側の側面には小形の小突起16を突設してカバー7の前方被係合部32と当接するとともに、支持部12の両側に内側がフック状を呈するフック部21を備えた前方取付柱10を支持部12と一体に設ける。後方の取付柱11は内面両側にカバー7の後方被係合部33が上下に可動できる凸条に突出するガイド部19を側面に設け、後方取付柱11の内面には一方へ偏倚した位置に引手8の枢軸36を摺接ガイドする引手案内部18を前方へ向けて傾斜するように突設する。
【0024】
カバー7は、側壁25と上壁26を曲設し、上壁26の前端に支持部12の前面に弾接する弾性片31を延設する。両側の側壁25には、引手8の枢軸36が嵌挿する開口部27を設け、一方の開口部27の後端から連接して停止爪30を形成する爪片28を下方へ向けて突設し、爪片28の基部29を前方へ向けて折り曲げ、さらに先端を下方へ向けて突出させて開口部27の下方に位置する形に停止爪30を形成する。側壁25の下端前後にそれぞれ外方へ突出する前方被係合部32と後方被係合部33を設けて前方取付柱10のフック部21および後方取付柱11のガイド部19に係合する形態に形成する。
【0025】
スライダーの組立ては、カバー7の開口部27に引手8の枢軸36を嵌挿し、後方被係合部33を後方取付柱11のガイド部19に挿入するとともに、停止爪30を爪孔22に対向させ、弾性片31を支持部12の案内面13に弾接させ、前方被係合部32を前方取付柱10のテーパ面20を利用して上方から押し込み、小突起16を中心にカバー7が回動できる形にフック部21に係合させる。
【0026】
引手8によるスライダー操作は、引手8の摘み部37を摘んで上方へ引張ると、枢軸36が引手案内部18に沿って滑動して、カバー7の後方被係合部33を後方取付柱11のガイド部19の可動上限まで持ち上げると同時に、爪孔22から突出している停止爪30を後退させ、ガイド溝6から退避させてスライダーを摺動させることができる。この際引手8の枢軸36は図5に示すように後方取付柱11に設置した引手案内部18に接触してカバー7の開口部27が枢軸36を抱持して持ち上げるが、引手案内部18の上面が、停止爪30の上辺より上方に位置する形に形成することによって、枢軸36は爪片28には接触しない形態に形成する。停止爪30は図6に示すように左右の線条ファスナーエレメント40が胴体1のガイド溝6内で噛合直前の間隙のあるファスナーエレメント40間に挿入してスライダーを停止させる。
【実施例1】
【0027】
図1〜9に示す実施例1の自動停止装置付スライドファスナー用スライダーは、亜鉛合金またはアルミニウム合金などの金属をダイカスト成形手段によって胴体1、引手8を成形するとともに、スチール板などをプレス加工によってカバー7を形成する。自動停止機構を備えたスライダーは、胴体1、カバー7、引手8の3部材から構成され、カバー7にはロック機構として停止爪30を備え引手8の操作によって停止爪30を左右の線条ファスナーエレメント40間に挿入できる形態であり、ここで用いる引手8は顧客自身が用意した引手8を用いることができ、そのためにスライダーの組立が手作業などによって簡易に組立てることができる形態の自動停止装置付スライダーである。
【0028】
スライダーの胴体1は図1に示すように、上翼板2と下翼板3とを案内柱で連結し、上翼板2の両側縁にはファスナーテープ39の側縁上に縫糸44によってエレメント40間に挿通された芯紐45を縫製したファスナーエレメント40をガイドできるフランジ5を形成し、上翼板2と下翼板3の間にガイド溝6を形成する。上翼板2の中央長手方向で一方に偏った位置、たとえば図1,10に示すように偏倚した位置に爪孔22を穿設する。この爪孔22の底部にガイド溝6に対面する部分に爪孔22の後方から前方へ向けて低い段部23を凸設して爪片28に対向させ、爪孔22の前後に前方取付柱10および後方取付柱11を上翼板2の上面に立設する。
【0029】
上翼板2に立設する前方取付柱10は、中央長手方向を指向する台形の支持部12を設け、この支持部12の前面にカバー7に備えた弾性片31が弾接できる傾斜する案内面13を形成する。案内面13の両側には突出する前方取付柱10を一体に設け、取付柱10は後方へ向けてフック状を呈するフック部21によって前方係合部14を形成する。フック部21に面した支持部12の側面に小さな小突起16を突設してカバー7に設けた前方被係合部32と当接係合する。なお上翼板2上に凹状の凹部17を形成してカバー7の弾性片31を安定した状態に固定できるように形成する。
【0030】
上翼板2に立設する後方取付柱11は、上翼板2の後口側に設け、取付柱11の内側には爪孔22に沿って前方へ延びる傾斜する引手案内部18を設けて、図6に示すように引手8の枢軸36をガイドする。取付柱11の内面両側には図5に示すように、外方へ凸条に突出してカバー7に形成した後方被係合部33が上下に可動することができるガイド部19を設け、取付柱11の上端にはカバー7の上動をストップさせる停止部24が形成されている。なお取付柱11の内側に形成する引手案内部18は、図9に示すように片側へ偏った状態で設置する。
【0031】
カバー7は1枚のスチール板をプレス加工によって形成し、側壁25と上壁26および上壁26の前方から弾性片31を延設した形態に折り曲げ、かつ両側の側壁25には三角状の開口部27を設け、一方の開口部27の後端から停止爪30を形成する爪片28を下方へ向けて設け、この爪片28の基部29を前方へ向けて折り曲げ、かつ先端を下方へ延ばして開口部27の下方に位置する形に停止爪30を形成し、開口部27に挿通された引手8の枢軸36を抱え込む形、すなわち略C字状に抱持する形態に形成する。側壁25の前後端に前方の取付柱10に形成した前方係合部14と係合できる前方被係合部32と、後方の取付柱11のガイド部19を可動できる後方被係合部33を突設する。なお、停止爪30は図9に示すように多少内側へ変形してある。
【0032】
スライダーの組立ては、まずカバー7の開口部27に引手8の枢軸36を宛がった状態で後方取付柱11に後方被係合部33を挿入し、かつ爪孔22に停止爪30を対向させながら、カバー7を図8に示すようにカバー7の前方被係合部32の下縁に形成した斜面部34を前方取付柱10の上端外側に形成したテーパ面20を利用して上方から押し込み、図9に示すようにフック部21内に形成した小突起16に前方被係合部32を当接係合させることにより、カバー7は小突起16を中心に後端が後方取付柱11内で可動できる。
【0033】
組立てられたスライダーの操作は、図6に示すように引手8を引手案内部18に沿って斜め上方へ引張るとカバー7の後方被係合部33が後方取付柱11のガイド部19内を移動するとともに、停止爪30をガイド溝6から退避させてスライダーを後方へ摺動させることができる。このとき枢軸36は図面に示すとおり引手案内部18に接触してカバー7を可動させ、枢軸36は停止爪30とは一切接触しない。また引手8を前方へ引張ると開口部27の縁部に沿ってカバー7を持ち上げ、後方被係合部33が後方取付柱11のガイド部19内を移動して停止爪30をガイド溝6から退避させて前方へスライダーを摺動させることができる。スライダーを停止させたいときは、引手8を離すと停止爪30は図7に示すように、ファスナーテープ39に取り付けた左右の線条ファスナーエレメント40が噛合頭部41で噛合う直前の間隙のあるファスナーエレメント40間に挿させ、スライダーを停止させることができる。
【産業上の利用可能性】
【0034】
この発明の自動停止装置付スライダーは、顧客が所望の引手を用いて、自分自身でスライダーを組立てたいときは、工具を用いずに簡単かつ容易に組立てることができる形態であり、スライダーは線条ファスナーエレメントを用いたファスナーチエンに装備させることができ、ファスナーチエンは各種分野に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】自動停止装置付スライドファスナー用スライダーの分解斜視図である。
【図2】同上スライダーの組立後のスライダーの斜視図である。
【図3】同上スライダーの一部を切欠したスライダーの正面図である。
【図4】同上スライダーの作動状態を示す一部を切欠したスライダーの正面図である。
【図5】同上スライダーで図3におけるD−D拡大断面図である。
【図6】同上スライダーの作動を示す要部の拡大図である。
【図7】同上スライダーで図3のA−A断面を示すファスナーチエンの断面図である。
【図8】同上スライダーでカバーを装着直前の状態を示す断面図である。
【図9】同上スライダーでカバーを装着後の状態を示す図3におけるB−B断面図である。
【図10】同上スライダーで図3におけるC−C断面図である。
【図11】公知のスライダーのカバー材の展開図である。
【図12】同上のカバーの斜視図である。
【図13】他の公知のスライダーの分解斜視図である。
【符号の説明】
【0036】
1 胴体
2 上翼板
4 案内柱
7 カバー
8 引手
10 前方取付柱
11 後方取付柱
12 支持部
13 案内面
14 前方係合部
15 後方係合部
16 小突起
18 引手案内部
19 ガイド部
20 テーパ面
22 爪孔
23 段部
25 側壁
26 上壁
27 開口部
29 基部
30 停止爪
31 弾性片
32 前方被係合部
33 後方被係合部
34 斜面部
36 枢軸




 

 


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