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発明の名称 ベルト調節具
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−29654(P2007−29654A)
公開日 平成19年2月8日(2007.2.8)
出願番号 特願2005−221299(P2005−221299)
出願日 平成17年7月29日(2005.7.29)
代理人 【識別番号】100079083
【弁理士】
【氏名又は名称】木下 實三
発明者 布野 靖明
要約 課題
ベルトの長さ調節作業を容易にかつ正確に行うことができるベルト調節具を提供する。

解決手段
特許請求の範囲
【請求項1】
第1のベルト(1)と第2のベルト(2)とを連結するとともに、前記第2のベルト(2)を長さ調節可能に係止するベルト調節具において、
2本の横軸材(11,12)および2本の縦軸材(13,14)から構成された枠体(10)と、
前記枠体(10)の一方の横軸材(11)側に設けられ前記第1のベルト(1)を挿通係止する第1ベルト係止部(20)と、
前記枠体(10)の2本の縦軸材(13,14)間に設けられ前記第2のベルト(2)を巻回させて前記枠体(10)の裏面側に折り返すベルト巻回軸材(31)、および、前記ベルト巻回軸材(31)の近傍の前記2本の縦軸材(13,14)間に設けられ前記第2のベルト(2)の折り返し部に当接して屈曲させる当接軸材(33)を有する第2ベルト係止部(30)と、
前記当接軸材(33)より前記枠体(10)の他方の横軸材(12)側に設けられた指掛部(40)とを備え、
前記指掛部(40)には、前記枠体(10)の表面側から裏面側に貫通する貫通孔(41)が形成されているとともに、前記貫通孔(41)に指を案内するガイド部が形成されていることを特徴とするベルト調節具。
【請求項2】
前記ガイド部は、前記指掛部(40)の裏面側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のベルト調節具。
【請求項3】
前記貫通孔(41)は、前記当接軸材(33)と前記枠体(10)の他方の横軸材(12)との間でかつこれらの軸材(33,12)の長手方向略中央位置に設けられ、
前記枠体(10)の他方の横軸材(12)は、裏面側両端から裏面側中央に向かうに従って枠体(10)の表面側に向かって湾曲する湾曲面(12A)によって形成され、この湾曲面(12A)を含んで前記ガイド部が構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のベルト調節具。
【請求項4】
前記貫通孔(41)は、前記枠体(10)の縦軸材(13,14)側の両端から中央に向かうに従って前記枠体(10)の縦軸材(13,14)方向の寸法が次第に大きくなる形状に形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のベルト調節具。
【請求項5】
前記貫通孔(41)を囲む前記他方の横軸材(12)および当接軸材(33)からなる形状が略三角形であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のベルト調節具。
【請求項6】
前記当接軸材(33)は、表面側が前記ベルト巻回軸材(31)および前記枠体(10)の他方の横軸材(12)の表面側より裏面側に位置されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のベルト調節具。
【請求項7】
前記当接軸材(33)は、前記枠体(10)の他方の横軸材(12)に対向する面が、前記枠体(10)の表面側から裏面側に向かうに従って前記枠体(10)の一方の横軸材(11)側に傾斜する傾斜面(33A)に形成され、この傾斜面(33A)を含んで前記ガイド部が構成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のベルト調節具。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1のベルトと第2のベルトとを連結するとともに、第2のベルトを長さ調節可能に係止するベルト調節具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、固定用ベルトと長さ調節用ベルトとを連結するベルト調節具として、特許文献1に記載のベルト調節具が知られている。
このベルト調節具は、図10および図11に示すように、基部101、この基部101の両端から互いに平行にかつ同じ側に延びる一対の脚部102、および、この脚部102を基部101とは反対側において連結する連結部103を有する枠体104と、枠体104の連結部103寄りにおいて一対の脚部102間に一体に設けられたベルト装着杆105と、枠体104の基部101寄りにおいて一対の脚部102間に一体に設けられたベルト折返杆106と、基部101のベルト折返杆106側に表面側から裏面側に向かって直角に設けられたベルト受部107と、基部101のベルト折返杆106とは反対側に台形形状に突出して設けられた把持部108とを備える構成である。
【0003】
使用にあたっては、固定用ベルト100Aを、ベルト装着杆105とベルト折返杆106の間を通して裏面側から表面側に通し、次いで、ベルト装着杆105と連結部103の間を介して表面側から裏面側に通した後、鋲着または縫着により固定する。一方、長さ調節用ベルト100Bを、ベルト装着杆105とベルト折返杆106の間を介して裏面側から表面側に通し、次いで、ベルト折返杆106とベルト受部107の間を介して表面側から裏面側に通す。
【0004】
この状態において、長さ調節用ベルト100Bの長さを調節するには、把持部108に指を掛け、連結部103側を中心にして全体を長さ調節用ベルト100Bから離れる方向(図11中反時計方向)へ回転させる。すると、ベルト受部107が長さ調節用ベルト100Bから離れ、長さ調節用ベルト101Bの屈曲角度が緩くなるため、長さ調節用ベルト100Bの先端側を引っ張れば、長さ調節用ベルト100Bを任意の長さに調節することができる。
【0005】
【特許文献1】実公昭64−6098号公報(図1,5,6,7)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1では、把持部108の幅寸法が基部101の幅寸法に対して1/2以下程度しかないため、指で摘みづらい。
また、把持部108には、表面側から裏面側に貫通する孔109が形成されているが、その孔109の形状は、把持部108の輪郭形状と相似形の台形形状であるため、孔109の中央に指をガイドする機能をもってはいない。そのため、指で把持部108を摘んだとき、把持部108の片寄った位置を摘んで全体(ベルト調節具)を回転させると、ベルト調節具が片寄った姿勢で回転されるため、長さ調節用ベルト100Bの長さ調整がスムーズに行えない場合が生じる。
また、指で把持部108を摘んで回転させる際、把持部108の裏面側は平坦であるため、滑りやすいうえ、把持部108の裏面からベルト調節具を傾いて回転させてしまう場合がある。このような場合も、上記と同様に、長さ調節用ベルト100Bの長さ調整がスムーズに行えない場合が生じる。
【0007】
本発明の目的は、ベルトの長さ調節作業を容易にかつ正確に行うことができるベルト調節具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のベルト調節具は、第1のベルトと第2のベルトとを連結するとともに、前記第2のベルトを長さ調節可能に係止するベルト調節具において、2本の横軸材および2本の縦軸材から構成された枠体と、前記枠体の一方の横軸材側に設けられ前記第1のベルトを挿通係止する第1ベルト係止部と、前記枠体の2本の縦軸材間に設けられ前記第2のベルトを巻回させて前記枠体の裏面側に折り返すベルト巻回軸材、および、前記ベルト巻回軸材の近傍の前記2本の縦軸材間に設けられ前記第2のベルトの折り返し部に当接して屈曲させる当接軸材を有する第2ベルト係止部と、前記当接軸材より前記枠体の他方の横軸材側に設けられた指掛部とを備え、前記指掛部には、前記枠体の表面側から裏面側に貫通する貫通孔が形成されているとともに、前記貫通孔に指を案内するガイド部が形成されていることを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、第1のベルトを第1ベルト係止部に挿通係止する一方、第2のベルトを第2ベルト係止部のベルト巻回軸材に旋回させて枠体の裏面側に折り返し、その折り返し先端を第2のベルトに沿って同方向へ引き出す。すると、その折り返し部に当接軸材が当接して第2のベルトが屈曲されるため、つまり、当接軸材によって第2のベルトには引っ張り方向に対して大きな抵抗が生じているから、第1のベルトあるいは第2のベルトの長手方向に張力が掛かっても、第2のベルトの緩みが阻止される。
【0010】
第2のベルトの長さを調節するには、指(通常は親指と人指指)で指掛部を摘み、枠体を一方の横軸材側を支点として枠体の表面側に回転させる。すると、当接軸材によって屈曲された第2のベルトの屈曲度合いが緩くなるので、つまり、引っ張り抵抗が小さくなるので、この状態において、第2のベルトを引っ張れば、任意の長さに調節できる。
この長さ調節にあたって、親指と人差指とで指掛部を摘んだとき、これら2本の指の腹が貫通孔に位置するため、摘みやすい。しかも、貫通孔に指を案内するガイド部が形成されているから、指を貫通孔の適正位置に位置させることができる。そのため、その後、枠体を一方の横軸材側を支点として回転させる際も、枠体が傾いて回転することがないので、ベルトの長さ調節作業を容易にかつ正確に行うことができる。
【0011】
本発明のベルト調節具において、前記ガイド部は、前記指掛部の裏面側に設けられていることが好ましい。
この発明によれば、第2のベルトの長さを調節するにあたって、親指と人差指とで指掛部を摘んで、枠体を一方の横軸材側を支点として枠体の表面側に回転させる際、枠体の裏面側に挿入される指が、ガイド部によって貫通孔の適正位置に位置されるため、枠体が傾いて回転することがなく、軽い力で回転させることができる。
通常、親指と人差指とで指掛部を摘んで枠体を表面側に回転させる際、枠体の裏面側に挿入される指が枠体を引き起こす役目を果たす。本発明では、枠体の裏面側に挿入される指が貫通孔の適正位置に位置されるため、枠体が傾いて回転することもなく、軽い力で回転させることができる。
【0012】
本発明のベルト調節具において、前記貫通孔は、前記当接軸材と前記枠体の他方の横軸材との間でかつこれらの軸材の長手方向略中央位置に設けられ、前記枠体の他方の横軸材は、裏面側両端から裏面側中央に向かうに従って枠体の表面側に向かって湾曲する湾曲面によって形成され、この湾曲面を含んで前記ガイド部が構成されていることが好ましい。
この発明によれば、貫通孔が、当接軸材と他方の横軸材との間で、これらの軸材の長手方向略中央位置に設けられているとともに、枠体の他方の横軸材が、裏面側両端から裏面側中央に向かうに従って枠体の表面側に向かって湾曲する湾曲面によって形成され、この湾曲面を含んでガイド部が構成されているから、親指と人差指とで指掛部を摘む際、枠体の裏面側に挿入される指が湾曲面によって枠体の中央に位置されるから、枠体を傾くことなく回転させることができる。
【0013】
本発明のベルト調節具において、前記貫通孔は、前記枠体の縦軸材側の両端から中央に向かうに従って前記枠体の縦軸材方向の寸法が次第に大きくなる形状に形成されていることが好ましい。
この発明によれば、貫通孔が、両端から中央に向かうに従って枠体の縦軸材方向の寸法が次第に大きくなる形状に形成されているから、貫通孔の片寄った位置を指で摘んだとしても、摘んだときの指の感覚から、貫通孔の片寄った位置を摘んだことを認識させることができる。従って、貫通孔の片寄った位置を指で摘んだまま、枠体を傾いて回転させるようなことを防止できる。
【0014】
本発明のベルト調節具において、前記貫通孔を囲む前記他方の横軸材および当接軸材からなる形状が略三角形であることが好ましい。
第2のベルトを第2ベルト係止部のベルト巻回軸材に旋回させて枠体の裏面側に折り返し、その折り返し先端を第2のベルトに沿って同方向へ引き出し、その折り返し部に当接軸材が当接した状態においては、第1のベルトあるいは第2のベルトの長手方向に張力が掛かると、当接軸材にも大きな負荷が働く。
本発明では、貫通孔を囲む他方の横軸材および当接軸材からなる形状が略三角形であるから、つまり、トラス構造であるから、構造的にも変形が少なく、強い構造にできる。
【0015】
本発明のベルト調節具において、前記当接軸材は、表面側が前記ベルト巻回軸材および前記枠体の他方の横軸材の表面側より裏面側に位置されていることが好ましい。
この発明によれば、親指と人差指とで指掛部を摘む際、枠体の表面側に当てる指を、ベルト巻回軸材および他方の横軸材の間に位置させると、その指の腹が当接軸材の表面側に当接するとともに、貫通孔に位置するため、指がガイドされるとともに、回転時の指の位置ずれを防止できる。
【0016】
本発明のベルト調節具において、前記当接軸材は、前記枠体の他方の横軸材に対向する面が、前記枠体の表面側から裏面側に向かうに従って前記枠体の一方の横軸材側に傾斜する傾斜面に形成され、この傾斜面を含んで前記ガイド部が構成されていることが好ましい。
この発明によれば、親指と人差指とで指掛部を摘む際、枠体の裏面側に挿入される指の先端を、当接軸材の傾斜面によって奥部へ挿入することができるから、親指と人差指とで指掛部をしっかりと摘むことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本実施形態のベルト調節具を示す斜視図、図2は同ベルト調節具の正面図、図3は同ベルト調節具の平面図、図4は同ベルト調節具の底面図、図5は同ベルト調節具の側面図である。図6は図2のVI−VI線断面図、図7は図6にベルトを取り付けた状態を示す図、図8はベルトの長さを調節する前の状態を示す図、図9はベルトの長さ調整にあたって回転させた際の図である。
【0018】
<構成>
本実施形態のベルト調節具は、図1および図7〜図9に示すように、第1のベルトとしての固定用ベルト1と第2のベルトとしての長さ調節用ベルト2とを連結するとともに、長さ調節用ベルト2を長さ調節可能に係止するベルト調節具であって、合成樹脂の射出成形などによって略縦多角形状に構成された枠体10を備える。
【0019】
枠体10は、図1〜図6に示すように、2本の横軸材11,12と、これら2本の横軸材11,12の両端間を一体的に連結する2本の縦軸材13,14とを含み、全体として略縦長五角形状に構成されている。
横軸材11,12のうち、横軸材11は、幅寸法が長さ方向において一様で、かつ、厚みが両端から中央に向かうに従って次第に肉厚になるように形成されている(図2および図3参照)。横軸材12は、正面から見た形状が、両端から中央に向かうに従って枠体10の外方へ向かって傾斜する斜辺に形成されているとともに、底面から見た形状が、両端から中央に向かうに従って枠体10の表面側に向かって湾曲する形状に形成されている(図2および図4参照)。つまり、横軸材12の表面側および裏面側の形状は、両端から中央に向かうに従って枠体10の表面側に向かって湾曲する湾曲面12Aによって形成されている。ここで、横軸材12の裏面側に形成された湾曲面12Aを含んでガイド部が構成されている。
縦軸材13,14は、横軸材11から横軸材12に向かうに従って、枠体10の表面側に傾斜したのち、枠体10の裏面側に傾斜する「く」の字形状に形成されているとともに、幅寸法が横軸材11から中央に向かうに従って次第に幅広に形成されたのち、中央から横軸材12に向かって同じ幅寸法に形成されている。
【0020】
枠体10には、一方の横軸材11側に第2のベルトである固定用ベルト1を挿通係止する第1ベルト係止部20が、2本の縦軸材13,14間の中間部分に第2のベルトである長さ調節用ベルト2を長さ調節可能に係止する第2ベルト係止部30が、他方の横軸材12側に指掛部40がそれぞれ設けられている。
【0021】
第1ベルト係止部20は、枠体10の2本の縦軸材13,14間において、一方の横軸材11寄りにかつ横軸材11との間にベルト挿通孔21を隔てて一体的に設けられたベルト係止軸材22を含んで構成されている。ベルト係止軸材22は、断面矩形形状に形成されている。
【0022】
第2ベルト係止部30は、枠体10の2本の縦軸材13,14の略中央部間に一体的に設けられ長さ調節用ベルト2を巻回させて枠体10の裏面側に折り返すベルト巻回軸材31と、このベルト巻回軸材31にベルト挿通孔32を隔てて近傍した位置において、2本の縦軸材13,14間に一体的に設けられ長さ調節用ベルト2の折り返し部に当接して屈曲させる当接軸材33とを含んで構成されている。
ベルト巻回軸材31は、表面が2本の縦軸材13,14の表面側形状に沿った弧状で、裏面側に三角形の突起部を有する断面5角形に形成されている。当接軸材33は、表面側がベルト巻回軸材31および他方の横軸材12の表面側より裏面側に位置されているとともに、枠体10の他方の横軸材12に対向する面が、枠体10の表面側から裏面側に向かうに従って枠体10の一方の横軸材11側に傾斜する傾斜面33Aに形成されている。この傾斜面を含んでガイド部が構成されている。
【0023】
指掛部40は、当接軸材33よりも他方の横軸材12側に形成されている。本実施形態では、当接軸材33および他方の横軸材12を含んで構成されている。指掛部40には、当接軸材33と他方の横軸材12との間でかつこれらの軸材33,12の長手方向略中央位置に、枠体10の表面側から裏面側に貫通する貫通孔41が形成されている。
貫通孔41は、枠体10の縦軸材13,14側の両端から中央に向かうに従って枠体10の縦軸材13,14方向の寸法が次第に大きくなる形状、ここでは、三角形状に形成されている。そのため、貫通孔41を囲む当接軸材33および他方の横軸材12からなる形状も略三角形に構成されている。
【0024】
<使用方法>
まず、固定用ベルト1を第1ベルト係止部に挿通係止する。すなわち、図7に示すように、固定用ベルト1を、横軸材11とベルト係止軸材22との間のベルト挿通孔21を通して裏面側から表面側に引き出し、続いて、ベルト係止軸材22に巻回させて裏面側に引き出したのち、鋲着または縫着により固定する。
【0025】
一方、長さ調節用ベルト2を、第2ベルト係止部30のベルト巻回軸材31に旋回させて枠体10の裏面側に折り返し、その折り返し先端を長さ調節用ベルト2に沿って同方向へ引き出す。すなわち、図7に示すように、長さ調節用ベルト2を、ベルト係止軸材22とベルト巻回軸材31との間を通して裏面側から表面側に引き出し、続いて、ベルト巻回軸材31に巻回させて、ベルト巻回軸材31と当接軸材33との間のベルト挿通孔32を通して裏面側に引き出した後、当接軸材33で折り返して長さ調節用ベルト2に沿わせる。
【0026】
この状態においては、長さ調節用ベルト2は、ベルト巻回軸材31の表面側の2つの角部で略直角に屈曲され、さらに、当接軸材33の裏面側の角部で直角に屈曲された状態にあるから、引っ張り方向に対して大きな抵抗が発生している。このため、固定用ベルト1あるいは長さ調節用ベルト2の長手方向に張力が掛かっても、長さ調節用ベルト2の緩みが阻止される。
【0027】
長さ調節用ベルト2の長さを調節するには、指(通常は親指と人指指)で指掛部40を摘み、枠体10を一方の横軸材11側を支点として枠体10の表面側に回転させる。
この際、図8に示すように、親指と人差指とで指掛部40を摘むと、例えば、親指で指掛部40の表面側を、人差指で指掛部40の裏面側を摘むと、指掛部40の表面側においては、親指が、ベルト巻回軸材31と他方の横軸材12の間に位置した状態において、その指(親指)の腹が当接軸材33および貫通孔41の表面側に当接する。
【0028】
このとき、貫通孔41は、両端から中央に向かうに従って縦軸材13,14方向の寸法が次第に大きくなる三角形状に形成されているから、貫通孔41の片寄った位置を親指で摘んだとしても、摘んだときの親指の感覚から、貫通孔41の片寄った位置を摘んだことを認識することができる。つまり、貫通孔41の形状が、指を貫通孔41の中心へ促すガイド部を構成しているから、貫通孔41の片寄った位置を指で摘んだまま、枠体10を傾いて回転させるようなことを防止できる。
【0029】
一方、指掛部40の裏面側においては、人差指が、枠体10の他方の横軸材12の裏面側に接触する。このとき、横軸材12の裏面側が、両端から裏面側中央に向かうに従って枠体10の表面側に向かって湾曲する湾曲面12Aによって形成されているから、人差指は湾曲面12Aによって枠体10の中央位置、つまり、貫通孔41の中心に案内される。しかも、他方の横軸材12に対向する当接軸材33の対向面が、枠体10の表面側から裏面側に向かうに従って一方の横軸材11側に傾斜する傾斜面33Aに形成されているから、人差指は、当接軸材33の傾斜面33Aによって奥まで挿入される。
【0030】
このようにして、親指と人差指とで指掛部40を摘んだのち、枠体10を一方の横軸材11側を支点として枠体10の表面側に回転させると、つまり、図9の矢印方向(時計方向)に回転させると、当接軸材33によって略直角に屈曲されていた長さ調節用ベルト2の屈曲角度が大きくなるので(鈍角になるので)、つまり、引っ張り抵抗が小さくなるので、この状態において、長さ調節用ベルト2を引っ張れば、任意の長さに調節できる。
【0031】
<実施形態の効果>
(1)指掛部40に貫通孔41を設けたので、親指と人差指とで指掛部40を摘んだとき、これら2本の指の腹が貫通孔41に位置するため、摘みやすい。
【0032】
(2)貫通孔41に指を案内するガイド部が、枠体10の裏面側に設けられているから、枠体10が傾いて回転することがなく、軽い力で回転させることができる。通常、親指と人差指とで指掛部40を摘んで枠体10を表面側に回転させる際、枠体10の裏面側に挿入される指が枠体10を引き起こす役目を果たす。本実施形態では、枠体10の裏面側に挿入される指が貫通孔41の適正位置に位置されるため、枠体10が傾いて回転することもなく、軽い力で回転させることができる。
【0033】
(3)ガイド部は、枠体10の他方の横軸材12に、裏面側両端から裏面側中央に向かうに従って枠体10の表面側に向かって湾曲する湾曲面12Aによって形成されているから、親指と人差指とで指掛部40を摘む際、枠体10の裏面側に挿入される指が湾曲面12Aによって枠体10の中央、つまり、貫通孔41の中央に位置されるから、枠体10を傾くことなく回転させることができる。
【0034】
(4)貫通孔41が、両端から中央に向かうに従って枠体10の縦軸材13,14方向の寸法が次第に大きくなる三角形状に形成されているから、貫通孔41の片寄った位置を指で摘んだとしても、摘んだときの指の感覚から、貫通孔41の片寄った位置を摘んだことを認識させることができる。従って、貫通孔41の片寄った位置を指で摘んだまま、枠体10を傾いて回転させるようなことを防止できる。
【0035】
(5)貫通孔41を囲む他方の横軸材12および当接軸材33からなる形状が略三角形であるから、つまり、トラス構造であるから、構造的にも変形が少なく、強い構造にできる。
長さ調節用ベルト2を第2ベルト係止部30のベルト巻回軸材31に旋回させて枠体10の裏面側に折り返し、その折り返し先端を長さ調節用ベルト2に沿って同方向へ引き出し、その折り返し部に当接軸材33が当接した状態においては、固定用ベルト1あるいは長さ調節用ベルト2の長手方向に張力が掛かると、当接軸材33にも大きな負荷が働くが、本発明では、構造的に強い構造であるから、変形や破損を回避できる。
【0036】
(6)親指と人差指とで指掛部40を摘む際、枠体10の表面側に当てる指を、ベルト巻回軸材31および他方の横軸材12の間に位置させると、その指の腹が当接軸材33の表面側に当接するとともに、貫通孔41に位置するため、指が適正な位置にガイドされるとともに、回転時の指の位置ずれを防止できる。
【0037】
<変形例>
本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
前記実施形態では、第1ベルト係止部20を、横軸材11との間にベルト挿通孔21を隔てて2本の縦軸材13,14間に一体的に掛け渡したベルト係止軸材22を含んで構成したが、これに限らず、他の構成でもよい。例えば、横軸材11を幅広の部材で構成し、この部材に固定用ベルト1を挿通係止する孔を設けて構成してもよい。
【0038】
前記実施形態では、枠体10を構成する横軸材12を両端から中央に向かうに従って枠体10の外方へ突出する形状(枠体10の形状として五角形形状)に形成し、これとベルト巻回軸材31とを含んで指掛部40を構成したが、横軸材12と一体的に指掛部40を突出成形し、この指掛部40に貫通孔41を形成するとともに、前記指掛部40に貫通孔41に指を案内するガイド部を形成してもよい。
【0039】
前記実施形態では、指掛部40に形成する貫通孔41を三角形状としたが、これに限らず、他の形状でもよい。例えば、丸や菱形形状でもよい。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明は、鞄やサスペンダーなどにおいて、2本のベルトを互いに結合するとともに、一方のベルトを長さ調節可能に係止するベルト調節具に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本実施形態のベルト調節具を示す斜視図。
【図2】前記実施形態のベルト調節具の正面図。
【図3】前記実施形態のベルト調節具の平面図。
【図4】前記実施形態のベルト調節具の底面図。
【図5】前記実施形態のベルト調節具の側面図。
【図6】図2のVI−VI線断面図。
【図7】図6の図にベルトを取り付けた状態を示す断面図。
【図8】ベルトの長さを調整する前の状態を示す図。
【図9】ベルトの長さ調整にあたって回転させた際の断面図。
【図10】従来のベルト調節具の平面図。
【図11】図10のXI−XI線断面図。
【符号の説明】
【0042】
1…固定用ベルト(第1のベルト)、2…長さ調節用ベルト(第2のベルト)、10…枠体、11,12…横軸材、12A…湾曲面(ガイド部)、13,14…縦軸材、20…第1ベルト係止部、22…ベルト係止軸材、30…第2ベルト係止部、31…ベルト巻回軸材、33…当接軸材、33A…傾斜面(ガイド部)、40…指掛部、41…貫通孔。




 

 


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