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発明の名称 有害成分が除去された無毒硫黄およびその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−14322(P2007−14322A)
公開日 平成19年1月25日(2007.1.25)
出願番号 特願2005−303470(P2005−303470)
出願日 平成17年10月18日(2005.10.18)
代理人 【識別番号】100065226
【弁理士】
【氏名又は名称】朝日奈 宗太
発明者 ボク−ドン ヤン
要約 課題
従来の技術で処理したときと同一であるかそれ以上の解毒効果があるため、家畜に多量供給することができ、製造時に必要な原料数および原料の前処理が単純であるので、製造作業が便利で工程が容易な、有害成分が除去された無毒硫黄およびその製造方法を提供する。

解決手段
硫黄60〜90重量%、大麦粉5〜20重量%、セラミックスパウダー5〜20重量%からなる硫黄組成物と大根汁が1:10〜1:30の重量比で混合され、25〜50℃で8〜15時間熟成し乾燥されてなる有害成分が除去された無毒硫黄である。
特許請求の範囲
【請求項1】
硫黄60〜90重量%、大麦粉5〜20重量%、セラミックスパウダー5〜20重量%からなる硫黄組成物と大根汁が1:10〜1:30の重量比で混合され、25〜50℃で8〜15時間熟成し乾燥されてなる有害成分が除去された無毒硫黄。
【請求項2】
硫黄60〜90重量%、大麦粉5〜20重量%、セラミックスパウダー5〜20重量%を配合および混合して硫黄組成物を生成する工程;
前記硫黄組成物の重量の10〜30倍の大根汁に前記硫黄組成物を添加して混合する工程;
前記硫黄組成物と大根汁が混合された混合物を25〜50℃の温度で8〜15時間熟成する工程;および
前記熟成された硫黄混合物を乾燥して粉砕する工程;
からなる有害成分が除去された無毒硫黄の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は有害成分が除去された無毒硫黄およびその製造方法に関し、より詳細には大根汁、大麦粉およびセラミックスパウダーが配合された組成物と硫黄を混合し、熟成および乾燥させることにより得られ、家畜に多量に与えることができる有害成分が除去された無毒硫黄およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
畜産業界では家畜の生育を促進させる方法として成長促進剤・抗生物質・ホルモンなどを用いて家畜の発育増進を図ってきた。しかし、このような成長促進剤やホルモン剤は畜産動物が化学薬品や疾病から免疫性を弱化させ、非常に病気にかかりやすくするという問題をひきおこした。
【0003】
また、生活水準の向上と共に健康についての関心が高まり、肥満や動脈硬化などの成人病予防やより健康な生活のための多様な健康食品が開発されており、最近健康食品の一種として硫黄に対する関心が一層高まっている。
【0004】
硫黄は周期律表第6B族に属する酸素族元素の一つであって、昔の東医宝鑑(Oriental Medicine Handbook)によれば熱が多く毒性が強いにもかかわらず、体内の冷気を押し出し陽気補足を補助する一方、心臓の積聚(‘deposit of matter’ in heart)を治療し、丹毒を解毒すると記載されている。また、中国の古典文献によれば硫黄は万病を退治するといわれる天下の名薬と知られた金丹の主原料であって、不老長寿の仙薬であり老人も若さを取り戻すといわれる“回春の妙薬”であると伝えられてきた程その薬性の評価は大変なものである。また、硫黄は補陽作用のみならず癌や各種の難病の原因として顕著になってきた重金属、農薬、その他の化学薬品を含む環境汚染の公害解毒作用に優れていることが知られている。
【0005】
しかし、非常に毒性のある鉱物質である硫黄は、規定された方法もしくは前処理した後でなければ内服できず、そのような毒性のない状態で、100%の致死率を避け、家畜や家禽に与えられるべきである。
【0006】
従って、従来の技術では、毒物の取扱いに用いられる陶磁器に硫黄を入れ、密封して約48時間加熱して焼き出した後、これを粉末化する公知の硫黄の製造方法により解毒、もしくは毒性を減少させて、これを飼料の一部として家畜類や家禽類に与えて飼育した後、それらから硫黄成分を含有する食用肉を健康食品として普及させている。
【0007】
しかし、このように製造して毒性を減少させた硫黄を家畜類や家禽類に与える場合でも死滅率が非常に高いのみならず、硫黄に起因する熱性により家畜にいわゆる発汗作用が現れるため、供給量を制限しなければならなかった。従来の減少された硫黄の供給量は一般的に毒性物質に対し高い免疫を有するものと知られた家鴨に対しても1日最大10gを超えてはならないことが知られてきた。
【0008】
また、このような従来の硫黄の製造方法および解毒され製造された硫黄を利用した飼育方法に関する報告によれば、製造された硫黄を用いても死滅率が最小30%より高く現れるため製造された硫黄の供給量にかなりの制限が伴い、供給された硫黄もほとんど2時間以内に排泄物と共に排泄されて残留効果が低くなるなどの問題点があった。
【0009】
このような問題点を解決するために、本出願人は特許出願第2002−45974号(韓国特許登録第454574号)で楢柏を煮た水25〜50重量%、食酢0.1〜0.5重量%、大麦粉溶液5〜10重量%、蕪汁5〜30重量%、松葉汁5〜15重量%と残量の水を混合して混合溶液を製造する工程;前記混合溶液に混合溶液の全体重量を基準として35〜40重量%の硫黄を混合する工程;前記混合物を25〜50℃の温度で2〜3時間撹拌しながら熟成させる工程;と前記熟成された混合物を乾燥する工程;からなる有害成分が除去された硫黄およびその製造方法を提示している。
【0010】
しかし、前記有害成分が除去された硫黄およびその製造方法は、様々な原料やわずらわしい原料の前処理工程が必要とされ、製造工程もまた容易でない欠点があり、さらなる改善が必要である。
【0011】
【特許文献1】特開第2002−45974号(韓国特許登録第454574号)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は前記欠点を解消するために考え出されたものである。従って本発明の目的は、従来の技術で処理したときと同一であるかそれ以上の解毒効果があるため、家畜に多量供給することができ、製造時に必要な原料数および原料の前処理が単純であるので、製造作業が便利で工程が容易な、有害成分が除去された無毒硫黄およびその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
前記の目的を達成するための手段として本発明の有害成分が除去された無毒硫黄は、硫黄60〜90重量%、大麦粉5〜20重量%、セラミックスパウダー5〜20重量%を混合した硫黄組成物と大根汁が1:10〜1:30の重量比で混合され、25〜50℃で8〜15時間熟成した後に乾燥して製造する。
【0014】
また、本発明による有害成分が除去された無毒硫黄の製造方法は、硫黄60〜90重量%、大麦粉5〜20重量%、セラミックスパウダー5〜20重量%を配合および混合して硫黄組成物を作る工程;前記硫黄組成物の重量を基準として10〜30倍の大根汁に前記硫黄組成物を添加して混合する工程;前記硫黄組成物と大根汁が混合された混合物を25〜50℃の温度で8〜15時間熟成させる工程;と前記熟成された硫黄混合物を乾燥および粉砕する工程;から成ることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
前記のような工程で製造される本発明による有害成分が除去された無毒硫黄は、硫黄の熱毒性が充分に解毒された硫黄の熱性が低下した状態であるため、直接飼料として用いることもでき、また他の飼料と混合して家畜に与えることもできる効果がある。
【0016】
特に、本発明の有害物質が除去された無毒硫黄は製造時に必要な原料の数および原料の前処理が簡単であり、製造作業および工程が便利で容易であるので、より低価な費用で製造できるという経済的効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の有害成分が除去された無毒硫黄の製造方法を詳細に説明する。
【0018】
最初に、本発明に用いられる原料として大根、大麦、セラミックスを準備し、大根は洗浄、乾燥、粉砕した後、プレス機で圧搾して大根汁状態にして、大麦とセラミックスもパウダー状態になるように粉砕して、大麦粉とセラミックスパウダーを作る。
【0019】
本発明に用いられる大根・大麦・セラミックスの代表的な特徴を説明すると次の通りである。
【0020】
大根(アブラナ科大根属(Raphanus sativus))は双子葉類楊貴妃目芥子科(mustard family, the papaveraceae order, the dicotyledoneae)の一年草または二年草であって、根出葉は長楕円形の1回羽状複葉(hairy pinnately compound leaf)であり、毛があり定生裂片(apical lobe)が最も大きい。花茎は長さ1m程成長した後に枝を生成し、その下で総状花序(receme)が発達し、花は4〜5月に咲き薄紫色または殆んど白色であり、十字形に配列され小花茎(small peduncles)がある。ガクは長さが7mmで線状の長楕円形であり、花弁は逆卵型に似た広いくさび形であり、ガクより2倍程長い。一つの雌蕊(pistils)と4強雄蕊(tetradynamous stamens)があり、雄蕊幹(filaments)の下に小腺体(glandular bodies)がある。大根の殻果(nut)は長さが約4〜6cmでその中に赤茶色の種子が入っているがはじけない。種子を来服子(Raphani Sephani)と言う。根の上部分は茎であるが境界が明瞭でない。太い円柱状の根にはジアスターゼが含有されている。
【0021】
大根は初冬に収穫され、根を引き抜き茎葉を除去し、得られた根は使用する前に洗浄する。根に含まれた糖分は主にブドウ糖、ショ糖、果糖である。その上に、各部分にクマル酸、カフェー酸(caffeic acid)、フェルラ酸、フェニルピルビン酸、ゲンチシン酸、ヒドロキシ安息香酸および多種のアミノ酸が検出される。すべての新鮮な根にはメチルチオール約7.75mg、ビタミンC約20mgが含まれており、シュウ酸は含まれていないため、良いカルシウム源となる。さらにマンガン約0.41mg、硼素約7mg(各成分は、一般的な大根100g当りの換算重量であり、これらのデータは当該分野でよく知られている。)が含まれていることが報告された。また、少量のラファヌシン(raphanusin)が含まれている。薬効として、東洋医学では、消化不良、興奮や消耗を和らげ、解毒があげられ、また腸が肥大する消化不良、痰咳や喉の涸れ、喀血、鼻血、糖尿病、赤痢、頭痛の治療についても記されている。
【0022】
大根の種子は来服子(Raphani Semen)といい、医薬の目的に使用してもよい。夏と秋の種子成熟時に全株を刈り、日光で乾燥させて種子を得る。種子には脂肪油と精油が含まれており、精油にはメチルチオールなどが含まれている。脂肪油には多量のエルカ酸、リノール酸、リノレン酸、グリセリンシナピン酸などのエステルが含まれており、その他に、ラファニン(raphanin)という抗菌物質が含まれている。関連のある薬効としては興奮の抑制、息切れの沈静、食物消化、痰の抑制の効能がある。痰咳、気管のつまり、消化不良、腸肥大を伴う肺病、排便後の下痢などもさらなる治療効果として述べられている。
【0023】
本草綱目(Medical Herb Lists)などの記録を参照すると、大根汁は消化を促進し毒を解く効果があり、五臓の働きを助け、体を軽くし、肌を美化すると記載されている。また、大根汁は痰を除去し咳を止めると共に喀血を治し、内臓を暖め、貧血にきくと記載されている。生汁を飲めば下痢を治すとの記録もある。
【0024】
本発明で用いられる大根は蕪でない普通の大根を用いるのが望ましいが、その理由は次の通りである。
【0025】
本発明で普通の大根を用いるのが望ましい重要な理由は、普通の大根を用いた場合、蕪も普通の大根のような硫黄解毒効果を持つが、全て殆んど同一の硫黄効能が現れるが、普通の大根は値段が安く材料を容易に購入し得るのみならず、汁量が多いため大量生産が可能であり、廃棄物が少なく、製造原価を節約できるからである。つまり、蕪は普通の大根に比べて値段が高く比較的購入しにくいので多量確保が困難であり、普通の大根より水分量が少なく硬いので本発明に用いるための大根汁を作る場合に廃棄物が多く生じるという欠点がある。
【0026】
蕪と普通の大根の根部位と葉部位の構成比を比較してみると、蕪の場合は根の部分が54.6%、葉部分が45.4%を占めるので、蕪の葉の割合は、普通の大根の構成比である大根の根の部分89.5%、葉の部分10.5%に比べてかなり高くなる。これは蕪は葉部分の形や大きさが同じであっても、普通の大根に比べて根の長さと大きさが小さく、従って、葉部分の構成比が高くなるためである。
【0027】
大麦(Hordeum vulgare var. hexastichon)は単子葉植物稲目禾本科(Graminaceae, rice order, monocotyledon)の二年草であって、高さ1m程で節が高く空洞の円筒形の主茎を持ち、広い節がある。葉は広いランセット状で、幅は10〜15mm程であり、裏側へ折れにくく、薄緑色である。殻麦と裸麦は種子が外殻と付着しているか、はがれているかによって区別され、穂に付いている種粒の列数によって六条大麦と二条大麦に分類される。成熟した後に外嬰と内嬰が種子に密着して離れないものを殻麦と言い、一方、嬰が簡単に剥がれるものを裸麦と呼ぶ。また、六条麦穂の穂の横断面の形態によって六角麦と四角麦に分けられる。大麦はよく知られているように、食料、飼料、工業原料用(麦酒醸造・麦芽など)に用いられる。
【0028】
麦の成分には繊維質、澱粉、灰分、窒素化合物、ビタミンBおよびC、ミネラル、無機塩類、脂肪とレシチン、麦芽糖、ショ糖などが含まれている。大麦は米より蛋白質の含量が多く必須アミノ酸が多く含まれているため、血管の老化防止、脚気病予防、胃腸保護、成人病の予防効果がある。特に、大麦には動脈硬化をはじめとする心臓疾患、高血圧、糖尿病などの原因になるコレステロールを減少させるベータグルカンと言う水溶性食物繊維を多量に含有している。加えて、大麦は人体の熱を冷やす性質があるため安定性に優れている。
【0029】
セラミックスは無機非金属原料からなり、成型して高温処理をしたもので、一般的に窯業製品を言う。家庭用品として我々の周辺にある陶磁器類も当然セラミックスである。多孔性で釉薬を塗らない土器類、釉薬を塗った陶器類などはそれほど高くない温度で焼かれ、石器、磁器類は約1200〜1400℃の高温で焼成される。その素地は緻密であり半透明またはガラス質に近い状態である。
【0030】
セラミックスはSi、Al、Mg、Naを主成分とし、セラミックスの熱的、機械的、電磁気的および光学的性質は主に、これを構成している原子の種類や量、構成する原子の配列が互いに異なると原子を相互結合する力が変わるため差異が出ることにより、セラミックスの特性が決定されると言える。
【0031】
本発明で用いられるセラミックスパウダーの原料には、SiO2、Al23、Fe23、CaO、MgO、Na2O、K2O、TiO2、P25、B23、SO3、H2Oなどとこれらの酸化物が添加された希土類元素およびSiC、Si34を始めとして硫化物、窒化物、炭化物および珪化物などを原料とするセラミックスを用いるのが望ましい。
【0032】
セラミックスは一般的に、熱安定性、高温強度、高弾性、高硬度、軟磁性、硬磁性、絶縁性、超電性、圧電性、強誘電性、イオン導電性、光伝導性、抵抗発熱性、熱電子放射性、蛍光・発光性、赤外線透過性、高透明性、電気発色性など多様な特性があるが、本発明では前記色々な特性のうち熱安定性、即ち、耐熱性が優れているため熱伝導が少なく発生する熱を遮断する特性を有利に利用することができる。
【0033】
本発明でセラミックスパウダーの役割は、硫黄の除毒および熱性を減少させる機能と共に硫黄、大根汁、大麦粉と混合し熟成および乾燥する工程を経て、混合物が小麦粉の練りこねたもののように塊になって凝固し、硬くなることを防ぎ、乾燥しやすくする役割をする。
【0034】
前記準備された大麦粉とセラミックスパウダー(例えば水溶性)を硫黄と混合して硫黄組成物を製造する。
【0035】
大麦粉は、硫黄組成物に対して5〜20重量%が好ましく、5〜10重量%がより好ましい。
【0036】
セラミックスパウダーは、硫黄組成物に対して5〜20重量%が好ましく、5〜10重量%がより好ましい。
【0037】
硫黄は、硫黄組成物に対して60〜90重量%が好ましく、80〜90重量%がより好ましい。
【0038】
前記組成物を構成する硫黄、大麦粉、セラミックスパウダーの混合比率は、本出願人により数回繰り返し行われた実験により、満足し得る程度の毒素が硫黄から除去されるように設定された量であって、前記限定された量を超過するかまたはそれ以下で混合、組成する場合には除毒時間が全体的に長引き、満足できるように有害物質が除去されない。
【0039】
前記硫黄組成物の重量を基準として大根汁に前記比率で配合し混合した硫黄組成物を添加して所望の混合物を作る。混合比率としては、硫黄組成物に対して大根汁の重量は10〜30倍が好ましく、12〜20倍がより好ましい。
【0040】
前記大根汁の混合比率については、硫黄組成物の重量を基準とするときの12倍より少ない量を混合すると硫黄の有害物質が効果的に除去されないのみならず、完成された飼料から硫黄の悪臭が発生し、一方、硫黄組成物の20倍以上の大根汁を添加すると、硫黄の有害物質は効果的に除去されるが、経済的ではない。従って、硫黄組成物の重量の12〜20倍重量の大根汁を添加するのが最も望ましい。
【0041】
本発明では粉末状の硫黄が大麦粉、セラミックスパウダーが混合された大根汁に一層良く溶解されるようにするために、前記比率による大麦粉とセラミックスパウダーを大根汁にまず添加して混合した後、細かい目の網に入れた硫黄を前記大根汁、大麦粉およびセラミックスパウダーを混合した混合物に入れて撹拌する方法で硫黄を溶解するのが一層望ましい。
【0042】
前記硫黄組成物と大根汁が混合された混合物を熟成させる。熟成させる温度としては、25〜50℃が好ましい。前記熟成温度を25℃以下に低くする場合には熟成が不完全であるのみならず、熟成時間が長引くため、本発明の有害成分が除去された無毒硫黄を製造するのに経済的でない。逆に、前記熟成温度を50℃以上にする場合には硫黄混合物の構成成分に変化が生じることがあるため25〜50℃の温度で熟成するのが好ましい。特に、夏には25〜35℃、冬には30〜50℃で熟成するのが最も望ましい。
【0043】
混合物を熟成させる時間は、8〜15時間が好ましい。前記硫黄混合物の熟成時間が長引くほど硫黄の解毒効果は良いが、15時間以上熟成する場合には有害成分の除去率と飼料の味が著しい改良がなく、製造費用が高くなる。熟成時間が8時間未満である場合には充分に熟成されないので、8〜15時間熟成するのが望ましい。その際、迅速で均一な熟成のために、撹拌しながら熟成することが重要である。
【0044】
本発明の前記熟成時間と熟成温度はほぼ相互反比例するもので、熟成温度が50℃である場合には熟成時間8時間で充分な硫黄解毒効果がみられ、熟成温度が25℃である場合には、15時間ほど熟成させなければ充分な硫黄解毒効果がみられない。
【0045】
本発明によると、前記熟成された混合物を乾燥して硫黄の有毒成分が除去された無毒硫黄を完成する。
【0046】
前記乾燥段階では前記熟成された混合物を30分〜1時間ほど放置して、下部には沈澱物が沈み上部には澄んだ液体が浮かぶようにする。このように上下部が分離されるようにして、上部に浮かんだ澄んだ液体を静かに捨て沈んだ沈澱物は水分が完全に蒸発するように陰で乾燥させるのが好ましい。前記乾燥工程では多様な方法が用いられるが、真空乾燥機などの機器を用いてもよい。
【0047】
前記乾燥された本発明の有害成分が除去された乾燥無毒硫黄を粉砕機に入れ粉砕して350メッシュ以上の微細な粉末を供給する。
【0048】
前記の方法で製造された本発明の有害成分が除去された無毒硫黄は、従来の家畜用配合飼料と共に家畜類、家禽類および養殖魚類に直接給与することができるのみならず、その自体のみを飼料として家畜などに給与することもできる。
【0049】
また、本発明の有害成分が除去された無毒硫黄は、家畜の飼料としてのみならず、化粧品、医薬品、内服用錠剤硫黄など様々な用途に活用することができる。
【実施例】
【0050】
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0051】
<有害成分が除去された無毒硫黄の製造>
大根は洗浄して水分を乾燥した後、多段階で粉砕してプレス機で圧搾して大根汁状態とした。大麦とセラミックス(SiC組成物)もパウダー状態になるように粉砕して大麦粉とセラミックスパウダーを準備した。
【0052】
前記のように準備された大麦粉5重量%とセラミックスパウダー5重量%を硫黄90重量%と配合し、その後混合して硫黄組成物を準備した。
【0053】
前記硫黄組成物の重量の20倍の大根汁に、前記比率で配合し、混合した硫黄組成物を添加して硫黄混合物を作った。
【0054】
前記硫黄混合物をタンクに入れて35℃の温度で10時間撹拌しながら熟成させた。
【0055】
前記熟成された硫黄混合物を常温で放置した。1時間後、下部には沈澱物が沈み上部には澄んだ液体が浮かび上下部が形成された。上部に浮かんだ澄んだ液体は静かに捨て、底の沈澱物は陰で乾燥して水分が完全に除去されるようにした。
【0056】
前記乾燥された沈澱物をその後粉砕機に入れて350メッシュの微細な粉末に粉砕して本発明による有害成分が除去された無毒硫黄を完成した。
【0057】
(1)一般硫黄と本発明の無毒硫黄との比較
前記のようにして完成された本発明の有害成分が除去された無毒硫黄と一般硫黄を窯業技術院に依頼してXRD(MAC Science社製)および比重をAccupyc TM 1330(Micromeritics社製)を用いて測定した。分析した結果を表1に示した。
【0058】
【表1】


【0059】
前記表1から理解されるように、XRDの結果、本発明の有害成分が除去された無毒硫黄と一般硫黄は、共にα−Sが主鉱物であって前記製造方法に従うと、成分上の外的な変化は無いことを示し、一般硫黄の比重は2.18であり、本発明の有害成分が除去された無毒硫黄の比重は2.13なので、やや減少した結果となった。前記の有害成分が除去された無毒硫黄の減少した比重は、本発明による除毒処理により有害成分が除去されたことを意味すると判断された。なお、本発明に用いる硫黄は、簡単に入手可能な粗硫黄を利用してもよい。
【0060】
(2)有害性分析
有害性分析は主に前処理後、イオン分析法(ICP−MS)(4500i、Dionex社製)と元素分析法(EA)(EA1108、FISONS社製)を用いて測定した。
【0061】
(2−1)イオン分析法(ICP−MS)
本発明による有害成分が除去された無毒硫黄成分を分析するために70%の高純度硝酸溶液を利用して前処理した後、イオンクロマトグラフィーを利用して成分を分離し、質量分析計により定性分析を実施した。
【0062】
1次定性分析過程で各成分の分析能力(ピーク)を確認した後、標準物質に関して定量分析を実施した結果は次の表2の通りである。
【0063】
【表2】


【0064】
(2−2)元素分析法(EA)
元素素分析法(EA)は元素分析機により窒素雰囲気下で硫黄を焼成させながら質量を分析する方法であって、2度にわたって実施した結果は次の表3の通りである。
【0065】
【表3】


【0066】
以上、本発明により製造された硫黄の有害性に係る家畜飼料の適用において、判断の基準となる有害成分の分析をした結果、本製造された硫黄を家畜飼料に適用するにはなんら問題が無いものと判断される。
【0067】
(3)有機性分析
(3−1)有機溶媒抽出実験
本実験は本発明により製造された有害成分が除去された無毒硫黄(製造された硫黄)内の有機成分を分析するための実験であって、製造された硫黄内に有機成分が存在する場合には有機溶媒に溶けるためこれを利用した実験である。
【0068】
有機溶媒にはメチルアルコールを利用して高純度硫黄および本発明の有害成分が除去された無毒硫黄を24時間同一の条件下で溶媒抽出実験を実施した後、その過程で抽出溶媒に溶解されて残存する有機成分を赤外線分光分析機(FT−IR)(DA8、BOMEM社製)を利用して定性確認実験を実施した結果、全波長で有機成分と判断される特性のピークが全く見られなかった(例えば、大麦(または大根)が検出される可能性があるにもかかわらず)。
【0069】
実験対照としての純硫黄はもちろん有機物を含まず、実験試料も同様に有機物を含まない。これは両飼料に有機溶媒に溶ける有機成分が全く無いことを意味する。
【0070】
(3−2)認定確認実験
本実験は高純度硫黄と本発明の有害成分が除去された無毒硫黄(製造された硫黄)内の有機成分有無を比較する実験であって、赤外線分光分析法を利用して、サンプル内に含まれる可能性のある有機物を確認するさらなる方法として行なわれた。
【0071】
分析資料が固体であるため、まずKBr粉末を利用して適切な濃度に希釈した後、同一の条件下で比較実験を実施した。
【0072】
赤外線分光分析機(FT−IR)を利用した分析結果を図1および図2に示した。図1は高純度硫黄を分析した結果であり、図2は本発明の製造された硫黄を分析した結果である。
【0073】
前記分析の結果、両試料全て同じ性質を示し、共に有機成分と判断されるどのような特性ピークも検出されないことが分った。
【0074】
(3−3)熱分析(TGA)
本実験は本発明により製造された硫黄を燃焼しながら、試料の重量変化を知るため
の実験であって、製造された硫黄が有機と無機の二つの成分からなっている場合、両成分の着火温度差により二段階の曲線が現れるようになる。このような熱分析(TGA)(2950、TA Instruments社製)を利用すると、この資料の物質が一つの純物質で構成されているかどうかを判断できるため、未知の固体試料の場合によく適用される分析方法のうちの一つである。
【0075】
分析結果を図3に示した。
【0076】
熱分析(TGA)結果、高純度の純物質が燃焼するときに現れる曲線の性質特性を確認することができた。本発明により製造された硫黄は有機物を含まない純硫黄へ適用するように、純硫黄のような有機物を含まない物質にも適用される。これによって本発明による有害成分が除去された無毒の有機性は、高純度硫黄との比較分析結果からもわかるように、有機成分と判断できるどのような部分も見出すことができなかった点を考慮すると、有機成分は無いものと判断される。
【0077】
(4)結晶体分析(XRD)
本発明による有害成分が除去された無毒硫黄の効能を考慮して、追加的に硫黄構造物の変化有無を確認するために結晶体分析により比較分析した。
【0078】
結晶体分析(XRD)は、本発明の有害成分が除去された無毒硫黄と純粋な硫黄構造物の変化を知るための実験であって、一般的に硫黄が有している結晶体と無定形状態との間のいかなる変化を知るための実験である。
【0079】
結晶体分析(XRD)は、X線を試料に照射して反射する光の変化した性質により結晶体の変化を確認する実験であって、実験結果、高純度硫黄と本発明の有害成分が除去された無毒硫黄が同等な形状を現わすことがわかり、本発明の場合の加工後、明らかな、または探知できる変化のないことを意味する。
【0080】
(5)有害成分が除去された無毒硫黄の適用
前記実施例1のように製造された本発明の有害成分が除去された無毒硫黄を他の試料と混合することなく、単独で飼料として3ヵ月間牛、豚、鶏および養殖魚類に与えた。
【0081】
その結果、本発明の有害成分が除去された無毒硫黄を摂取した牛、豚、鶏および養殖魚類は平均1ヵ月後に腸機能に薬性が見られ、2ヵ月後には肉と血に薬性が等しく行き渡り、2ヵ月以上からは骨まで硫黄成分が作用して強化された骨の形態になることが確認できた。
【0082】
特に著しく現れる特徴は、従来の有害成分が除去された硫黄とは違って本発明の有害成分が除去された無毒硫黄は、量を制限せず家畜が充分に摂取できるように多量に給与することができたことである。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】赤外線分光分析法(FT−IR)を利用した高純度硫黄の分析結果である。
【図2】赤外線分光分析法(FT−IR)を利用した本発明による硫黄の分析結果である。
【図3】本発明による硫黄の熱分析(TGA)の結果である。




 

 


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