米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 農業 -> 三上 茂雄

発明の名称 稲の育苗箱の搬送装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−252352(P2007−252352A)
公開日 平成19年10月4日(2007.10.4)
出願番号 特願2006−112659(P2006−112659)
出願日 平成18年3月20日(2006.3.20)
代理人 【識別番号】100068629
【弁理士】
【氏名又は名称】工藤 誠司
発明者 三上 茂雄
要約 課題
簡潔な構造で、且つ簡単な操作で、支柱に取付けたコンベアの支点の位置を変更することができ、更にコンベアを旋回させたり又は上方向、下方向に移動させることができる装置を得ることを目的とした。

解決手段
支柱1aと、前記支柱に環装した下段リング2と、リング胴部に横長に固定板を固定し且つ前記固定板にリングの外側方向に水平に突出した連結棒とを備えた上段リング3と、前記連結棒5の先端部に嵌挿する止めピン5aと、前記下段リング2の支柱への固定手段と、コンベア基端部側に前記連結棒5を嵌挿するローラー体の中央部を貫通する連結孔を備えた連結ローラー9を備えたローラーコンベアと、前記ローラコンベアの横回転を防止するため、コの字形の固定具8と、前記支柱下部に固定すると共に、前記コンベア先端部と前記吊り滑車の滑車6aと前記モーター10の巻き取り軸11と間に装架したワイヤー16とを備えた。
特許請求の範囲
【請求項1】
稲の育苗箱搬送装置において、
垂直にした中空の金属性パイプの背面下方に固定用フックと頂部に吊り滑車を設けた支柱と、
前記支柱に環装した下段リングと、
前記下段リングの上方に連接して前記支柱に環装すると共に、リング胴部に横長に固定板を固定し且つ、前記固定板にリングの外側方向に水平に突出した連結棒とを備えた上段リングと、
前記連結棒の先端部に嵌挿する止めピンと
前記下段リングの支柱への固定手段と、
コンベア基端部側に前記連結棒を嵌挿するローラー体の中央部を貫通する連結孔を備えた連結ローラーを備えたローラーコンベアと、
前記ローラコンベアの横回転を防止するため、前記連結ローラー側から該連結ローラーと前記固定板とを貫通して嵌挿したコの字形の固定具と、
前記支柱下部に固定すると共に、ワイヤーの巻き取り軸を備えた正逆回転するモーターと、
前記コンベア先端部と前記吊り滑車の滑車と前記モーターの巻き取り軸と間に装架したワイヤー、
とを備えたことを特徴とする稲の育苗箱の搬送装置。
【請求項2】
下段リングの支柱への固定手段は、前記支柱に縦列に適宜の間隔で設けたピン孔と、止めピンを前記下段リング及び前記支柱を貫通して、ピン孔に止めピンを嵌挿する方法、前記下段リングの上縁端と下縁端を挟んだコの字形の止めピンを、前記支柱に設けた止めピン孔に嵌挿する方法及び止めピンを前記前記下段リングの下縁端に当接して、ピン孔に止めピンを嵌挿する方法の何れか1つから成ることを特徴とした請求項1記載の稲の育苗箱の搬送装置。
【請求項3】
下段リングの支柱への固定手段は、前記下段リングの胴部に雌螺子を螺刻し、これに雄型の蝶螺子のボルトを螺挿する方法又は前記下段リングの胴部にピン孔を設け、該ピン孔を覆う位置にナットを固定し、これに蝶螺子のボルトを螺挿する方法の何れか1つから成ることを特徴とした請求項1記載の稲の育苗箱の搬送装置。
【請求項4】
稲の育苗箱搬送装置において、
垂直にした中空の金属性パイプの背面下方に固定用フックと頂部に吊り滑車を設けた支柱と、
リングの胴部に横長に固定板を固定し且つ、固定板にリングの外側方向に水平に突出した連結棒とを備えたリングと、
前記連結棒の先端部に嵌挿する止めピンと
前記リングの支柱への固定手段と
コンベア基端部側に前記連結棒を嵌挿するローラー体の中央部を貫通する連結孔を備えた連結ローラーを備えたローラーコンベアと、
前記連結ローラコンベアの横回転を防止するため、前記連結ローラー側から該連結ローラーと前記固定板とを貫通して嵌挿したコの字形の固定具と、
前記支柱下部に固定すると共に、ワイヤーの巻き取り軸を備えた正逆回転するモーターと、
前記コンベア先端部と吊り滑車の滑車とモーターの巻き取り軸と間に装架したワイヤー、
とを備えたことを特徴とする稲の育苗箱の搬送装置。
【請求項5】
リングの支柱への固定手段は、前記支柱に縦列に適宜の間隔で設けたピン孔と、前記リングの上縁端と下縁端を挟んだコの字形の止めピンを、前記支柱に設けた止めピン孔に嵌挿する方法及び止めピンを前記リングの下縁端に接して、ピン孔に止めピンを嵌挿する方法の何れか1つから成ることを特徴とした請求項4記載の稲の育苗箱の搬送装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、田植え作業の際に、稲の育苗箱をトラックの荷台から、田圃内の田植機に苗を供給する作業のため、育苗箱を搬送・供給するための簡単な機構をした育苗箱の搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この発明の出願人は、先に稲の育苗箱の搬送装置として、2本の植設した支柱からなる枠体に、ローラーコンベアの基端部を取付け、この基端部の支柱への装着位置を移動できる移動手段を備えると共に、ローラーコンベアの他端を、モータ及びワイヤーで上昇、降下(角度を変える)できる育苗箱の搬送装置の特許出願(特願2004−382374)を行った。
【0003】
また、育苗箱の搬送装置に関して、パイプのガイド杆と滑走杆とからなるいわゆるシューターを使用した、育苗箱の搬送具の提案がなされている(特許文献2参照)。
この考案は、動力を備えたものではなく、シューターの角度の変更等を全て人力で行う構成のものである。
また、育苗箱をトラックなどの荷台から田植え機まで搬送する育苗箱の搬送具をトラックの荷台へ取り付けるための取付け具についての提案が知られている(特許文献3参照)。
【特許文献1】 特願2004−382374
【特許文献2】 実用新案登録第3090257号(第3頁)
【特許文献3】 実用新案登録第3099396号(第1頁)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
現在、田植えは、ハウスなどで、育苗箱に育成した苗を、箱に入れたままトラック等に積み込んで、田植えの行われる田の畦道に運び、育苗箱のまま田植え機の所まで運び、そこで育苗箱から苗を取り出し、田植え機に所定数の苗を積み替えて、田植えを行う。
然し乍ら、多くの場合、畦道と田圃の間には水路又は高低差等があって、田植え機をトラックに隣接できない場合が多い。
【0005】
従って、1箱の重さ2〜3kgの育苗箱を、田植え機まで搬送する作業は人力で行われることが多く、その搬送する箱数も1反歩当たり20箱程度を必要とするので、農家の田植え作業全体としては、膨大な数の育苗箱の取扱い量となり、この作業に多大な労力を必要としている。
【0006】
稲作作業の殆どが機械化されている現状の中で、苗の田植え機への供給が、械化されていない残された唯一の作業であるから、これの機械化省力化が解決を望まれている課題である。
【0007】
また、育苗箱の搬送機から、苗を田植え機に積み替えセットした後、田植え機が方向転換して、田植え作業を継続する場合、前記従来の育苗箱の搬送具では、一度設定した田圃内に長く突出されたコンベア部分を左右へ旋回させたり、又は上方へ持ち上げる等の操作が簡単に出来ない為、コンベア部分が田植え機が方向転換をする障害となり、不便であった。
【0008】
また、前記の通り、育苗箱の搬送機のコンベア部分が障害となって、田植え機が自由に方向転換出来ないため、其の結果、田植え機で苗を植えることが出来ない空白箇所が発生し、この空白箇所を、人力で手植えしなければならない不都合が生じていた。
【0009】
前記従来の搬送具では、コンベア部分を簡単に上方向に持ち上げたり、左右へ位置移動させることは可能であっても、面倒な操作を必要としていた。この為、苗を受け取った場所で、田植え機の方向転換がスムーズに行うことが出来ない為、前記の不都合が生じ、田植え作業の効率を、著しく低下させている問題点があった。
【0010】
育苗箱の搬送作業は、育苗箱を供給する側のコンベアの位置が高く、育苗箱を受け取る側のコンベアの位置がこれより低い位置に設定されている状態であれば、育苗箱が自重で自然に落下して滑走するから作業がスムースに行える。
【0011】
従って、コンベアが作業環境に応じて最適な勾配が得られる高さに、コンベアを取付けてある支点の位置を簡単な操作で自在に設定・調節ができ、且つ、コンベアの勾配を水平、上向き又は下向き等自由に設定できることが、育苗箱の搬送装置に必要不可欠な機能であるが、この課題を解決した育苗箱の搬送装置は見当たらなかった。
【0012】
従って、簡単な操作で、コンベアを支点の位置の移動・変更ができ、田圃内に突出した搬送機のコンベア部分を、上方向に持ち上げたり、又は左右に旋回させたりでき、田植え機の作業の支障とならない育苗箱の搬送装置が望まれている。
【0013】
一方、育苗箱から田植え機に苗を積み替えた後、この空になった育苗箱をトラック側への回収作業の機械化もまた、解決を望まれている課題である。
【0014】
前記課題を解決する為、前記の通り、この発明の発明者は、先に、育苗箱の搬送装置の特許出願(特願2004−382374)を行っているが、この発明は、前記の課題解決のための提案を更に一歩前進した改良をし、より簡単な機構の装置で、且つ簡単な操作により一層取り扱いを容易にし且つ、効果的な課題の解決ができる提案を行うものである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
この発明は、下記の構造の異なる2種のものを含んでいる。
(1)1つは、支柱にリングを2つ環装した構造のもの。
(2)他は、支柱にリングを1つだけ環装した構造のものである。
また、この支柱に環装したリングの固定手段が、種々ある構成である。
さらに、この上段のリング又はリングに搬送用のコンベアを取付けた構成にした。
【0016】
即ち、稲の育苗箱搬送装置において、垂直にした中空の金属性パイプの背面下方に固定用フックと頂部に吊り滑車を設けた支柱と、前記支柱に環装した下段リングと、前記下段リングの上方に連接して前記支柱に環装すると共に、リング胴部に横長に固定板を固定し且つ、前記固定板にリングの外側方向に水平に突出した連結棒とを備えた上段リングと、前記連結棒の先端部に嵌挿する止めピンと前記下段リングの支柱への固定手段と、コンベア基端部側に前記連結棒を嵌挿するローラー体の中央部を貫通する連結孔を備えた連結ローラーを備えたローラーコンベアと、前記ローラコンベアの横回転を防止するため、前記連結ローラー側から該連結ローラーと前記固定板とを貫通して嵌挿したコの字形の固定具と、前記支柱下部に固定すると共に、ワイヤーの巻き取り軸を備えた正逆回転するモーターと、前記コンベア先端部と前記吊り滑車の滑車と前記モーターの巻き取り軸と間に装架したワイヤー、とを備えたことを特徴とする稲の育苗箱の搬送装置であり、下段リングの支柱への固定手段は、前記支柱に縦列に適宜の間隔で設けたピン孔と、止めピンを前記下段リング及び前記支柱を貫通して、ピン孔に止めピンを嵌挿する方法、前記下段リングの上縁端と下縁端を挟んだコの字形の止めピンを、前記支柱に設けた止めピン孔に嵌挿する方法及び止めピンを前記前記下段リングの下縁端に当接して、ピン孔に止めピンを嵌挿する方法の何れか1つから成ることを特徴とした請求項1記載の稲の育苗箱の搬送装置である。また、下段リングの支柱への固定手段は、前記下段リングの胴部に雌螺子を螺刻し、これに雄型の蝶螺子のボルトを螺挿する方法又は前記下段リングの胴部にピン孔を設け、該ピン孔を覆う位置にナットを固定し、これに蝶螺子のボルトを螺挿する方法の何れか1つから成ることを特徴とした前記記載の稲の育苗箱の搬送装置である。
【0017】
さらに、稲の育苗箱搬送装置において、垂直にした中空の金属性パイプの背面下方に固定用フックと頂部に吊り滑車を設けた支柱と、リングの胴部に横長に固定板を固定し且つ、固定板にリングの外側方向に水平に突出した連結棒とを備えたリングと、前記連結棒の先端部に嵌挿する止めピンと前記リングの支柱への固定手段とコンベア基端部側に前記連結棒を嵌挿するローラー体の中央部を貫通する連結孔を備えた連結ローラーを備えたローラーコンベアと、前記連結ローラコンベアの横回転を防止するため、前記連結ローラー側から該連結ローラーと前記固定板とを貫通して嵌挿したコの字形の固定具と、前記支柱下部に固定すると共に、ワイヤーの巻き取り軸を備えた正逆回転するモーターと、前記コンベア先端部と吊り滑車の滑車とモーターの巻き取り軸と間に装架したワイヤー、とを備えたことを特徴とする稲の育苗箱の搬送装置であり、リングの支柱への固定手段は、前記支柱に縦列に適宜の間隔で設けたピン孔と、前記リングの上縁端と下縁端を挟んだコの字形の止めピンを、前記支柱に設けた止めピン孔に嵌挿する方法及び止めピンを前記リングの下縁端に接して、ピン孔に止めピンを嵌挿する方法の何れか1つから成ることを特徴とした前記記載の稲の育苗箱の搬送装置でもある。
【発明の効果】
【0018】
この発明の装置は、コンベアをはじめとして、全体が軽量化されているので、1人で装置の取り付け、取外しの作業ができる。
この発明によれば、田植え作業において、育苗箱を運搬してきたトッラクから、田植え機に育苗苗を積み替える作業を機械化して、作業に要する労力を大幅に省力化することができる効果がある。
【0019】
固定用フックでトラックの荷台のあおりにこの発明の装置を、脱着自在に取り付ける構成としたので、あおりを有するトッラックであれば、どのような型のトラックにも取り付けることができる。
【0020】
コンベアはローラーコンベアを使用したので、小さな力を加えるだけで、容易に育苗箱を搬送することができ、労力が少なくて済み、且つ安全に農作業の効率化ができる。
畦道のトラックの荷台の高さと田圃の田植え機との高低差に応じて、使用する者に応じて、作業のし易い傾斜勾配に自由に調節することができる。即ち、コンベアの基端部の支点の変更は、支柱に環装したリング又は下段リングの位置(高さ)を変更するだけで、自在に変更・移動でき、作業に無理のない勾配にして、作業をし易くする。
【0021】
さらに、コンベアの方向の変更、障害物の回避のためのコンベア部分の旋回も、支柱に環装したリング又は上段リングの回転より容易に実行でき、加えて、ワイヤーによってコンベア部分の勾配を無段階に自由に調節できるから、これらの機能が相俟って、様々な作業環境に幅広く対応でき、作業効率を著しく向上することができる。
【0022】
支柱に環装したリング又は上段リングが回転可能であるから、これに取付けてあるコンベアが左右に180度旋回させることができるから、作業性が極めて良い。
【0023】
また、コンベアの突出方向の変更も、コンベアを側面から押すだけの簡単な操作で、コンベアを取り付けてあるリング又は上段リングが回転して、コンベアが旋回するから、コンベア先端部の位置を作業に合わせ、スムーズに自在に変更することができる。また、田圃に突出したコンベアを折畳んで短くしたり、又は簡単に上昇させたり又は降下させたりすることができ、田植え機の方向転換の邪魔にならないので、田植作業の機械化が完全に達成される。
【0024】
また、苗を田植え機に供給した後の育苗箱の空箱を、トラック側へ回収する作業にも使用できるので、苗運びの作業全体の機械化、省力化に寄与するところが大である。
折畳めるコンベアを採用すれば、コンベアを中心部で折畳んで、折畳み収納ができ、運搬又は保管の際、嵩張らないから便利である。
【0025】
また、コンベアの基端部の連結ローラー、固定板との横回転防止の連結を解除すると、地面と平行な状態のコンベアを、90度回転させて縦置きにして、且つリング又は上段リングを旋回させると、コンベアは荷台の長手方向とほぼ同じ向きとなり、トッラクの荷台に収納し、搬送できるから、装置の搬送に便利である。
【0026】
また、この発明の搬送具は、極めて簡単な構造及び作動であるから、故障の発生が少く、保守に手間がかからず、且つ安全に作業ができる。
【0027】
ワイヤーの巻揚げ、巻き戻しに電動モーターを使用するので、労力が少なくて済み、作業効率がよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
この発明は、簡単な操作で、コンベアの基端部の支点の位置を自在に設定できる構成により、どのような作業環境であっても、例えば、畦道と水平な位置にある田圃、畦道よりも高い位置にある田圃又は畦道よりも低い位置にある田圃等何れの状態であっても、作業のし易い環境にして、田植え機に育苗箱を少ない労力でスムースに搬送・供給することを可能にしたものである。
【0029】
この発明は、農作業に使用されるどのようなタイプのトラックでも、トラックの荷台の左右又は後部のあおりを利用して、あおり上部に、装置を取り付ける固定用フックが跨乗して、取り付け可能にした稲の育苗箱の搬送装置である。
【0030】
次に、この発明の装置の構造の概略について、説明する。
この発明は、2種の構造の異なるものを含んでいる。
(1)1つは、支柱にリングを2つ環装した構造のもの。
(2)他は、支柱にリングを1つだけ環装した構造のものである。
また、この支柱に環装したリングの固定手段が、種々ある構成である。
さらに、この上段のリング又はリングに搬送用のコンベアを取付けた構成である。
【0031】
次に順次詳細に説明する。
この発明の装置の主な構造は、垂直にした中空パイプの支柱と、この支柱頂部に取付けた吊り滑車と、この支柱に環装した1個のリング又は2個環装したリングの上段リングに取付けたコンベアと、リング又は下段リングの高さを自在に変更でき、さらに、コンベアの傾斜勾配を上向き又は下向きに調節するワイヤーと、ワイヤーを巻き取り、又は巻き戻す正逆回転する電動モータとから構成される。
【0032】
この支柱をトラックの荷台のあおりに取り付け固定する支柱背面に設けた固定用フックと、該固定用フックの背面左右に固定用の蝶螺子を設けてあり、装置を取り付け強固に固定することができ、適宜弾性のあるゴムの当て具等を使用して一層強固に固定することもできる。
【0033】
支柱は、丸パイプ(中空)の材質は、鉄又はステンレス合金の何れのものであっても良い。この支柱に、リングを介してコンベアを取付けるので、コンベアの重さに耐えられる強度が必要である。また、頂部に自在に回転する吊り滑車を架設してあり、この吊り滑車は自在に360度回転する構造である。
【0034】
前記(1)の構成は、支柱にリングを2個環装した構造のものである。
この支柱に、2つのリング(下段リング、上段リングとする。)を連接して環装してある。
前記支柱に環装してある2つのリングは、支柱で回転及び摺動して、且つその高さを自在に変えることができる。
【0035】
下段リングの支柱への固定手段は、下段リングの落下を防止し、且つ上段リングを下から支え、下段リングを選択した位置に固定する働きをする。
【0036】
下段リングの支柱への固定手段は、以下のものが採用できる。次のA方式(a)(b)及び(c)、B方式(d)及び(e)の固定手段がある。
【0037】
A方式 支柱に止めピン孔を設け、これにピンを嵌挿して下段リングを固定するする方法。
支柱には、下段リングの落下を止める止めピンを嵌挿するピン孔を縦列に適宜の数を設けてある。
【0038】
(a)止めピンを、下段リング及び支柱を貫通して、ピン孔に止めピンを嵌挿する方法(図6(a)参照)。
このピン孔は、作業環境に合わせて、コンベアの基端部の支点の位置を変更可能にするものである。
【0039】
(b)下段リングの上縁端と下縁端を挟んだコの字型の止めピンを、支柱に設けた止めピン孔に嵌挿する方法(図6(b)参照)。
【0040】
(c)止めピンを、下段リングの下縁端に当接して、ピン孔に止めピンを嵌挿する方法(図6(c)参照)。
【0041】
B方式 支柱に止めピン孔を設けないで、ボルト・ナットの機能を利用して、ボルトを支柱に圧着してリングを固定する方法。
【0042】
(d)下段リングの胴部にピン孔を設け、該ピン孔をリングの外側から覆う位置にナットを固定し、これに蝶螺子のボルトを螺挿する方法(図7参照)。
このB方式は、支柱に下段リングを固定するためのボルト孔を設ける必要が無く、蝶螺子ボルトが支柱を押し付けてリングの落下を阻止するから、無段階に下段リングの高さを調節することが可能となる。
【0043】
(e)下段リングの胴部に雌螺子を螺刻し、これに雄型の蝶螺子のボルトを螺挿する方である。
この前記(4)及び(5)の方式では、支柱に下段リングを固定するためのボルト孔を設ける必要が無く、ボルトが支柱を押し付けてリングの落下を阻止するから、無段階に下段リングの高さを調製することが可能となる。
【0044】
また、前記の固定手段により下段リングが固定されると、上段リングは、下段リングの上に載置した状態であるから、落下しないで、その場で回転可能である。
この上段リングに、コンベアコンベア基端部の連結ローラーとを連結して取付けると、コンベアを旋回させることができる。
【0045】
止めピン又は蝶螺子ボルトの位置で、下段リングの高さを規定し、コンベアの基端部の支点の位置を自在に設定・調節することができる。
【0046】
前記(2)の構成は、支柱にリングを1個を環装した構成である。
リングの支柱への固定手段は前記の(b)及び(c)の手段が利用できる。
但し、(a)の手段は、支柱に環装するリングが1個の構成の場合には、リングが回転できない構造であるから、採用することが出来ない。
【0047】
また、(d)及び(e)の固定手段は、支柱にリングを1個を環装する場合には、リングを支柱へ固定してしまい、リングが回転できない構造であるから、採用できない。
【0048】
リングを支柱に1個環装する構成では、この1個のリングが、リング2個の構成の場合の下段リングと上段リングとの二役を果たす。
【0049】
このリングの支柱への固定手段は、前記(b)及び(c)の場合と同じなので説明を省略する。
【0050】
次いで、リングを1つ環装する場合とリングを2つ環装する場合、リング又は上段リングとコンベアとの連結手段は、同様の手段を採用するが、その構成は次の通りである。
リング1つを環装する構成の場合は、このリングにコンベアを取付ける。
リング2つを環装する構成の場合は、上段リングにコンベアを取付ける。
【0051】
前記リング又は上段リング胴部には、長方形の固定板を横長に溶接して固定してある。また、金属棒をリング又は上段リングの胴部から、前記固定板を貫通してリングの外側に向って突出した形状に加工した連結棒を設けたものを使用する。
【0052】
また、他の連結棒は、リング又は上段リングのリング幅の中間点から、前記固定板を貫通してリング外側に向って直径方向に、金属製の螺子の連結棒を突出させた構成にしても良い。また、前記螺子は、上段リングの回転及び昇降に支障の無いように平頭の螺子を突出させた構造の連結棒とする。
【0053】
この前記連結棒による連結は、リング又は上段リングの内側から前記固定板を穿通して、コンベア基端部に設けた連結ローラー(コンベアの連結ローラーは回転しない)を貫通し、リング又は上段リングとコンベアとを連結する構造である。
前記連結ローラーから突出している連結棒の先端部に、前記連結固定した連結ローラーが脱落しないように、脱落防止の止めピンで止める。また、この止めピンに替えて螺子等にしても良い。
【0054】
さらに、この装置の稼動時に地面と水平を保つ必要があるコンベアの横回転防止のため、コンベアの基端部の連結ローラー、固定板の両者を固定する目的で、これ等を連通するコの字形の固定ピンを嵌挿する。該固定ピンの先端部に、ピンの脱落防止の止めピン等を設ける。
【0055】
また、このコの字形の固定ピンには、圧縮スプリングをコの字形の固定ピンとコンベア基端部のローラーとの間に取り付けてある。このため、力を加えない状態では、スプリングが圧縮しているから、コの字形の固定ピンを引きつける力が働き、コの字形の固定ピンは、基端部の連結ローラー、固定板を連通した状態を維持するから、コンベアの横回転が防止できる。
【0056】
次に、コンベアを収納する場合等、基端部の連結ローラー、固定板との連結した状態を解除する必要が生ずる場合がある。
【0057】
この場合、コの字形の固定ピンを支柱から遠ざける方向に引っ張ると、固定板からコの字形の固定ピンの両方の先端部が前記固定板から抜けるから、基端部の連結ローラーと固定板との連結状態が解除され、コンベアの全体は、横回転が可能となる。
【0058】
次に、コンベアの基端部の支点の位置を変更する場合は、リング又は下段リングの支柱への固定を解除すれば、支柱に環装したリング又は下段リングの高さを、自由に変更することが可能となり、コンベアの基端部の支点の位置を自由に移動、変更することができる。
【0059】
また、コンベア基端部の連結ローラーは、リング又は上段リングに固定した固定板と連結して固定されていて、回転しないが、前記固定された連結ローラーを組み込んだコンベアの枠辺全体が、上方又は下方に回動するので、コンベアの傾きを下向き又は上向きに傾斜角度を変更することができ、作業に最適の傾きを得ることができる。
【0060】
また、ワイヤーを、コンベアの先端部、支柱頂部の吊し滑車、モーターの回転軸に連結したワイヤー巻き取りとの間に装架し、手元スイッチの操作により正逆回転するモーターの駆動により、ワイヤーを巻き取り又は巻き戻す操作により、コンベアの先端部を吊り上げ又は下げて、コンベア全体の傾斜勾配を、自在に無段階に設定することが可能な構成とした。
前記モーターの回転軸に連結したワイヤー巻き取りは、支柱の内部又は支柱の外側に配置する構成としても良い。
【0061】
また、電動モータは、支柱側面の左右何れの側に配置し固定しても良い。
【0062】
コンベアの幅は、育苗箱の標準的な寸法は、600mm×300mm×50mm前後であるから、これが滑走して搬送できる幅のコンベアにする。
【0063】
但し、コンベアの連結ローラーは、固定板及び固定棒を介して、コンベア全体をリング又は上段リングに固定する役目を果たし、且つコンベア全体の重量を支えるので、鉄製又はステンレス合金の丈夫なもの使用し、また、その寸法も太く且つ、肉厚のものを適宜選択する。
【0064】
コンベアのローラーは、アルミニウム製、鉄、合成樹脂製でもよいが、装置の搬送及び操作が楽になるよう軽量化のため、アルミ合金、合成樹脂製ローラーのものが好ましい。
これらの素材のパイプを、適宜の長さに切断し、切断面を円盤状のもので封鎖して、ローラーに形成する。
【0065】
この発明の実施例では、コンベアは、軽量化と強度を得るためアルミ合金製を採用した。
コンベアの枠辺はアルミ製の角パイプを使用する。両枠辺内側に、対向する位置にローラーを嵌挿する孔を設け、ローラーを回転自在に遊嵌して、梯子状にコンベアを組み立てる。
【0066】
ローラーは、肉厚の塩ビパイプ管を使用し、パイプの両端部を塩ビ円板で封鎖して、円柱状で中が中空のコロタイプのものを作成してもよく、また、これに回転軸の丸棒を、前記コロの封鎖した両塩ビ円板の中心点を貫通した構成としても良い。
【0067】
また、前記コロタイプのローラーに替えて、車軸に複数個の車輪を取り付けた構造のローラーコンベアを採用しても良い。
【0068】
コンベアは、作業環境に応じて長さを選択できるように、延長可能な構成にしても良い。次の方式の何れのものでも採用できる。
(1)折畳式のもの。
(2)繰出し式のもの。
(3)継ぎ足し式のもの。
【0069】
即ち、前記(1)の方式のものは、二つのコンベアから成り、第1のコンベアと、第2のコンベアを山折りできる様に蝶番等で繋いで、これを展開して長さを調節できるようにする。この2つに折り畳まれたコンベアを展開すると、ローラーコンベアの長さを延長することができる。前記の蝶番で繋いだ構成のものは、保管又は搬送時には折り畳んだ状態で収納し、運搬ができる。
【0070】
前記(2)に記載のものは、梯子等に見られる方式で、第1のコンベア内に収納されている第2のコンベアを順次繰出して延長できる方式のものである。
【0071】
前記(3)記載の方式のものは、コンベアの延長手段として、前記の他、第1のコンベアと第2のコンベアを釣竿を連結するように両枠辺の端部を差し込んで、これにピンを嵌挿して固定する連結延長する差込連結方式である。
【0072】
さらに、コンベアの先端部に育苗箱の落下を防止するストッパーを設ける構成にしてもよい。ストッパーは、コンベアを下り勾配にした場合、育苗箱の落下を防止することを目的とする。ストッパーは、コンベアの箱の流れる方向と直角にこれを横断的に遮る着脱自在に板状のものを取り付けても良い。
【0073】
また、第1のコンベア、第2のコンベアの先端部にローラー部を横断的に封鎖するストッパーを設けることもできる。ストッパーは、金属又はプラスチック板で、育苗箱が取り出し易い様に、中央の上辺部をU字状に欠切した形状にしても良い。
【0074】
例えば、ストッパーは、第1のコンベア、第2のコンベアの両枠先端部の外側からストッパーを貫通するストッパー止めピンを嵌挿して留め、脱着可能に取り付ける他、適宜の手段で固定でき、且つ着脱できれば良い。
【0075】
また、ストッパーは、第1のコンベア、第2のコンベアの各枠辺先端にボルト孔を設けて、これにボルトで脱着可能に取り付けることもできる。ストッパーの上方にワイヤーを掛け止める掛止具を設けても良い。
【0076】
次に、ワイヤーの装架方法は、以下の通りである。
ワイヤーの装架は、コンベアの先端部と、支柱頂部の吊り滑車の滑車、支柱内に配置したモーターに連結したワイヤー巻き取り軸と順に装架する。モーターは、支柱の左右何れの側面に取付けても良い。
【0077】
支柱の頂部に設けた吊り滑車は、360度自在に回転する構造である。吊り滑車は、自在に回転するから、コンベアを大きく旋回させた場合であっても、吊り滑車は、向きを自在に変え、ワイヤーに無理がかからない状態に滑車の向きを補正するから、ワイヤーが外れたり、捩れたりする事故を防止することができる。
【0078】
モーターの電源は、トラック等自動車のバッテリー12Vを使用するが、バッテリーの電極に、モーターに連結した電線の先端部に設けたカプラー装着すれば、簡単に電気が得られる。また、他の電源を得る方法として、自動車に備えてあるシガーライターのコンセントを利用して、これにモーターの電源コンセントを嵌合接続して電気を得ることもできる。
【0079】
次に、この発明の搬送装置の操作、使用方法及び作業終了後の収納方法について説明する。
【0080】
この発明の装置は、コンベアをはじめとして、全体が軽量化されているので、1人で装置の取り付け、取外しの作業ができる。
【0081】
支柱の背面に固定してある固定用フックを、トラックの荷台のあおり上辺に跨乗するように被せ、固定用フックの背面に設けた固定用の2本の蝶螺子で支柱を固定する。
この発明の装置は、作業現場の状況により、トラックの荷台のあおりの左右及び後部の何れの箇所にも取り付けることができる。
【0082】
作業環境から、育苗箱の搬送距離が短くて済む場合には、コンベアは、展開しないで折り畳んだ状態のまま使用するが、折り畳んだ状態であっても、このローラーコンベアは支障なくローラーが回転し、作動するので、スムーズに育苗箱を搬送でき、作業ができる。
次いで、バッテリーとモーターを繋ぐ電線に設けてあるスイッチを操作して、モーターを逆回転させて、ワイヤーを繰り出して、2つに折り畳んで、垂直状態に収容してあるコンベアを水平状態に展開する。
【0083】
第1のコンベアと第2のコンベアは、山折になる様に蝶番で連結して、コンベアの長さを調節可能にしてあるから、この折畳んだコンベアを展開して、コンベアの長さを作業環境に合わせて調節することができる。
【0084】
次に、スイッチを操作して、モーターを正回転させて巻き取り軸がワイヤーを巻き取ると、コンベアの先端部が、コンベアの基端部を支柱に設定した支点の位置よりも高い位置に持ち上げられ、コンベアの先端部が上に位置するから、コンベアは全体として上り勾配となる。
【0085】
また、モーターを逆回転させると、巻き取り軸が巻き取ったワイヤーを繰出し、コンベアの先端が、支柱の支点の位置より自重で下がり、コンベアの先端部が設定した支点の位置よりも下がるから、コンベアは全体として下り勾配に調節される。作業環境に応じて適宜勾配を選択する。
【0086】
コンベアが下り勾配に設定された場合、順次移送された最前列の育苗箱は、コンベアの先端部に設けられたストッパーに塞き止めらて、育苗箱の落下を防止する。コンベア上の育苗箱の搬送は、勾配が下りの時は、ローラー上を自重で緩やかに滑走し、コンベア先端部に設けたストッパーで落下が防止されるから、田植え機側の作業者は順次これを取り出して、苗を田植機にセットすれば良い。
【0087】
また、コンベアを昇り勾配に設定した場合は、育苗箱をコンベア上に載せ、これに接続して、後ろに載せる育苗箱で順次人力で押し上げると、ローラーの回転と共に押し上げられて育苗箱は、後ろから押されるから、コンベアを上昇して行く。
【0088】
二人で作業する場合は、1人は育苗箱の不足分を順次、コンベア上に供給し、他の1人は田植え機に苗を積み込めば連続して効率よく作業ができ、コンベアの基端部の支点の位置の選択及びワイヤーの長さの調節による勾配の調節との両者が相俟って、作業に最適なコンベアの勾配の設定ができる。
【0089】
また、この装置は、リング又は上段リングが自在に回転するから、これに固定してあるコンベアを180度回転できれば充分であり、何らの制約も無く左右に自在に旋回させることができ、その作業性を一層向上させることができる。
【0090】
次に、この装置を空箱の回収に使用することもできるので、その方法について説明する。
育苗箱から苗を田植え機に移し替えた後の空箱回収は、次の操作により行う。この発明の装置を利用して、苗を取り出した育苗箱の空箱を、トラック側への回収作業も、苗箱の送りの場合と反対に、逆送すれば空箱回収作業も機械化できる。田植え機側から見て、コンベアを下り勾配にして、そのまま空箱を順次コンベア上に載せれば、空箱は自重で滑走してトラック側に回収される。
【0091】
また、田植え機側から見て、コンベアが昇り勾配になっている場合、空箱をコンベアの先端部に順次載せて押し出して行き、ある一定数量に達した時、モーターを駆動して、ワイヤーを巻き取ると、コンベアの先端部が持ち上げられて、下り勾配となるから、空箱は自重で滑走してトラック側に回収される。また、空箱が多数ある場合は、この操作を繰り返して行えば良い。
【0092】
次に、作業が完了し、次の作業場所にこれを搬送する方法を説明する。
作業が完了した時は、第2のコンベアの先端部のストッパーを取り外して、第1のコンベアの先端部に移動させてストッパー止めピンをストッパーに嵌挿して固定する。次に、地面と水平な状態のコンベアを90度横回転させて縦置きにして、且つリング又は上段リングを旋回させ且つ、リング又は下段リングを下方に下げると、コンベアは荷台の長手方向と同じ向きになり、トッラクの荷台に収納でき、このまま搬送が可能となる。
【0093】
さらに、コンベアが短い場合には、荷台の長手方向と直角に置いて、収納・搬送ができる。
この発明の装置はコンベアを小さく折畳んだ状態で運搬又は保管ができ、嵩張らないので便利である。
【0094】
また、この発明の装置を他の作業場所に移動した場合、前記の手順を繰り返して、これを展開して直ちに作業を開始することができる。また、田植え作業が終了した時は、固定用フックの螺子を緩めてトラックの荷台のあおりから支柱を外して装置全体を取り外すことができる。
【0095】
以上は主として稲の育苗箱について説明したが、比較的軽い(重量物でない)物品、例えば花卉、その他の農産物、商品、軽貨物等の搬送に使用することが出来るのは言うまでも無い。
【0096】
以下に、図1〜7図に基づき、この発明の実施例を説明する。
【実施例1】
【0097】
図1は、この発明の搬送装置の全体の概略斜視図である。
【0098】
この実施例は、支柱にリングを2個環装した例を示す。
支柱1aは、直径42mm、内径40mm、高さ1900mmで、市販されているステンレス製丸パイプである。
丸パイプの材質は、鉄又はステンレス合金の何れのものであっても良い。
【0099】
支柱1aを垂直にして、支柱1aの裏側に固定具8を固定して取り付ける。支柱1aへの固定手段は溶接又は螺子止めでも良い。固定具8はトッラクの荷台のあおりに支柱1aを固定するためのものである。固定具8は、金属板で板厚4mmのもので、15mm×35mmを、コの字形に折曲して、コの字に一片を長くする。コの字の短い方を支柱の裏側へ固定する。支柱1aを安定して、あおりに固定できるものであれば良い。
【0100】
また、固定用フック8を支柱1aの下端から700mmの高さに固定して設ける。
固定用フック8の背面の左右両側に、トラックの種類により、異なる厚みのあおりに対応するため、支柱1aを固定するための左右一対の固定用の蝶螺子を設けてある。
【0101】
この搬送装置1を、トラックの荷台のあおりに取り付け固定する場合に、前記の固定用フック8の背面に設けてある蝶螺子を調整することにより、種類が異なり、あおりの厚みが異なるトラックであっても取り付けることが可能となった。
【0102】
支柱1aの頂部に吊り滑車枠6を設け、滑車7を収納した吊り滑車6aが回転自在に設けてある(図5)。
【0103】
この支柱1aに下側から下段リング2、上段リング3の2個を環装してある。
下段リング2、上段リング3は、夫々内径44mm、外径48mm、高さ80mmの同形のものとする。
【0104】
各リングは、支柱1aを摺動して、自在に上下に矢示2a、2b、3a、3bの如く昇降できる構成にする。
【0105】
また、上段リング3は自在に矢示3c、3dと回転できる構成にする(図2)。また、上段リング3は、リングの幅の高さの中間位置に、リングの内側から外側に向って直径方向に、直径12mm、長さ40mmの金属棒の連結棒5を突出させてある。連結棒5の先端部に止めピン5aを設ける(図3)。
【0106】
前記上段リング3の胴部には、縦30mm、横210、厚さ4mmの鋼板の固定板4を横長に溶接し固定してある。
【0107】
この連結棒5は、上段リング3の内側から固定板4を穿通して、コンベア基端部の連結ローラー9を貫通し、これを連結固定する構造である。連結棒5の先端部に脱落防止の止めピン5aを挿入する。
【0108】
コンベアの横回転防止のため、コンベア14aの基端部の連結ローラー9と固定板4との両者を固定する目的で、これ等を連通して固定するコの字形の固定ピン18を嵌挿する(図3)。また、該固定ピン18の先端部に、ピンの脱落防止の止めピン18a、18bを設けてある。
【0109】
また、このコの字形の固定ピン18には、圧縮スプリング19、19aを、コの字形の固定ピン18と、コンベア基端部の連結ローラー9との間に取り付けてある。このため、力を加えない状態では、圧縮スプリング19、19aが圧縮しているから、コの字形の固定ピン18を引きつける力が働き、コの字形の固定ピン18は、基端部の連結ローラー9、固定板4を連通した状態を維持し、コの字形の固定ピン18が連結ローラー9及び固定板4を貫通しているからコンベア14aの横回転を防止できる。
【0110】
この連結を解除する場合は、このコの字形の固定ピン18を手前側の矢示19b、19c方向へ引張ると連結は解除できる(図3)。
【0111】
コンベア基端部に設ける連結ローラー9は、直径24mm、肉厚4mm、長さ305mmの鉄製パイプを使用した。
【0112】
連結ローラー9の長さの中心点に連結孔直径8mmを設け、中心点から100mmの所に、左右に夫々コンベアの横回転を防止するコの字形の固定ピン18を固定板4を連通するピン孔を設けてある。
【0113】
下段リング2の支柱1aへの固定手段は、以下のものが採用できる。
次のA方式、B方式の手段がある。
【0114】
A方式 支柱1aに縦列に止めピン孔1bを設け、これに止めピンを嵌挿する方法(図2参照)。
【0115】
(a)止めピンを、下段リング2の胴部及び支柱を貫通して、下段リング2のピン孔1cと支柱1aに設けてあるピン孔1bに、止めピンを嵌挿する方法(図2、図6(a)参照)。
【0116】
(b)下段リングの2上縁端と下縁端を挟んだコの字形の止めピン21を、支柱1aに設けた止めピン孔に嵌挿する方法(図6(b)参照)。
下段リング2の上縁端及び下縁端に当接するコの字形をした止めピン21を使用する。
支柱1aには、このコの字形をした止めピン21のピン幅に対応する間隔のピン孔を縦列に設けて置く。
【0117】
このピン孔に下段リング2を抱え込む様にコの字形をした止めピン21を嵌挿入すると、下段リング2の下縁端に下側のピンが当接するので、下段リング2は落下しないで支柱1aに固定される。また、下段リング2の固定位置を変える場合には、このコの字形をした止めピン21を抜いて、他のピン孔に移動変更すれば良い。
【0118】
支柱1aに、リングを2個環装した場合、このコの字形をした止めピン21は、上段リング3の横回転の障害とならないから、この上段リング3にコンベア14aを取り付け、コンベア14aを旋回させる際の支障にはならない。
【0119】
また、リングを1個環装した場合であっても、リング3aの回転の支障とならないので、この固定手段が、利用できる(図6(b))
【0120】
(c)止めピンを、下段リング2の下縁端に接して、ピン孔に止めピン22を嵌挿する方法(図6c参照)。
【0121】
また、支柱1aには、ピンを嵌挿入するピン孔を適宜の間隔で縦列に設けてあるから、下段リング2の下縁端に接して、ピン孔にピンを嵌挿すれば、下段リング2は落下しないで固定される。
【0122】
また、リングを1個を支柱に環装した場合であっても、リング3aに取付けたコンベア14aの旋回の支障とならないので、この固定手段が、利用できる(図6(c))
B方式 支柱に止めピン孔を設けないで、ボルト・ナットの機能を利用して、ボルトを支柱1aに圧着してリングを固定する方法。
【0123】
(d)下段リング2の胴部にボルトを通す大きさの孔を設け、該ピン孔をリングの外側から覆う位置にナットを固定し、該ナットに蝶螺子のボルトを螺挿する方法(図7参照)。
この場合には、支柱に下段リング2を固定するためのボルト孔を設ける必要が無く、ボルトが支柱を押し付けて下段リング2の落下を阻止するから、無段階に下段リング2の高さを調節することが可能となる。また、この固定手段は、リング3aを1個環装した場合には、回転の支障となるから、この固定手段は使用できない。リング2個を環装した場合のみ、採用出来る。
【0124】
(e)下段リング2の胴部に雌螺子を螺刻し、これに雄型の蝶螺子のボルトを螺挿する方法(図示していない)。
この前記(d)及び(e)の方式では、支柱1aに下段リング2を固定するためのピン孔を設ける必要が無く、ボルトが支柱1aを押し付けて下段リング2の落下を阻止するから、無段階に下段リング2の高さを調製することが可能となる。
また、上段リング3は、下段リング2の上に載置した状態であるから、落下しないで、その場で回転可能である。
【0125】
また、リング3aを1個環装した場合には、リング3aが支柱に固定された構成であるから、これに取付けたコンベアの旋回の支障となるから、この固定手段は使用できない。
【0126】
以上の通り(d)及び(e)の固定手段は、支柱にリング2個を環装した場合のみ、有効である。
【0127】
この構成により、以下の機能が発揮できる。
(1)コンベア14aの基端部の支点となる高さを自由に変えることができる。
下段リング2でその高さを調節して、止めピンで下段リング2の下縁端部を止めると、上段リング3がその上に載置されているから、その下段リング2の位置が、即ち、コンベアの基端部の支点となる。従って、下段リング2の位置を上下に昇降させることにより、コンベア14aの基端部の支点を変えることが可能である。
【0128】
(2)コンベア14aを、支柱1aを基点として、左右に180度旋回させることができる。
コンベア14aの基端部を固定している上段リング3は、下段リング2の上に載置されている状態であるから、コンベア14aの側面を押すと、押した方向へ180度旋回する。
コンベア14aの旋回は、作業上の必要から言えば、それぞれ左右に最大限60度程度旋回できれば、十分である。
【0129】
次に、コンベア14aは、幅360mm、長さ2000mm、ローラーの幅300mmの仕様のものを、第1のコンベア、第2のコンベアとし、2台を、中央部を山折に折畳める様に蝶番で連結する。蝶番は、市販されているものを使用した。
【0130】
第1のコンベアの枠辺、第2のコンベアの枠辺は、日本軽金属社製の合金アルミ角パイプ30mm×50mmを使用した。ローラーは、肉厚3mm、直径25mm、長さ290mmの塩ビパイプ管を使用し、パイプの両端部を塩ビ円板で封鎖して、形状が円柱状で中が中空のコロタイプのものを作成し、夫々枠辺に取付け、隣接するローラーとの間隔は夫々200mmとした。
【0131】
搬送装置の全体の軽量化を図る為、コンベアの枠辺は合金アルミニウム製、ローラーは、合成樹脂のものを使用した。この構成により、上段リング3に取り付けられたコンベア14aの基端部が、上段リング3を上下に移動させることにより、コンベア14aの支点となる位置を自由に移動させ変動させることが可能となる。
【0132】
支点1aへのリングの固定は、前記の固定手段により、上段リング3を選定した位置に移動させ、支柱1aへのコンベア14aの支点が固定される。
第1のコンベア、第2のコンベアの先端部にストッパーを嵌装できる様にする。
【0133】
ストッパーは、第1のコンベア、第2のコンベアのローラー幅を横断的に封鎖できる長さ300mm、高さ65mm、厚さ20mmの長方形の厚みのある合成樹脂製の板状のもので、第1のコンベアの枠辺を貫通して設けてあるピン止め孔、ストッパーの底部を貫通して枠辺を貫通する挿脱自在に構成したストッパー止めピンで留める。
【0134】
前記ストッパーは、上辺中央部を欠切してあり、育苗箱を取り出し易くした形状にする。
また、その上辺両端部にワイヤーの止め具を掛止する掛止具15を設けてある。
【0135】
支柱1aに、支点を変更して固定する為の支柱を貫通する止めピンを嵌挿するピン止め孔を、支柱1aの下端から500mm、600mm、700mm、800mmの各高さの位置に4個設けてある。ピン止め孔は、直径10mmである。
止めピンは、日本軽金属(株)社製、型式番号5056の丸棒、直径10mmのアルミ合金である。
【0136】
モーター10は、駆動軸に連結してワイヤー16の巻き取り軸11を備えた住友重機工業(株)製、商品名「アストロDC 12V」を使用した。
【0137】
ワイヤー16は、ユニック(株)社製の直径3mmのものを使用した。ワイヤー16の長さは、5000mmで、コンベア先端部に設けた掛止具5に、ワイヤー16の一端に脱着自在の取り付け、ワイヤー16を支柱の頂部に設けてある吊り滑車6aのV字型溝7に装架して、ワイヤー16の他端を、モーター10の巻き取り軸11に固定する。
【0138】
次に、支柱1aの左側にモーター10を固定する。
モーター10の電源線(図示していない)の経路中に正回転及び逆回転可能な手元スイッチ(図示してない)を設けてある。
【0139】
電源は、トラックのバッテリー12Vを電源とし、モーター10の電源線(図示してない)の先端部に、バッテリーの電極に嵌合するカップラー(図示してない)を採用すると便利である。
【0140】
このワイヤ16を巻き取るとコンベア14aの先端部は、コンベア枠辺12、12aが矢示12cの方向に回動するから上方向に引き上げられ、ワイヤー16を巻き戻すと、コンベアア枠辺12、12aが矢示12dの方向に回動して、コンベア14aの先端部は下方向へ下げられる(図4)。
【実施例2】
【0141】
図6(b)に基づき説明する。
実施例1記載の支柱1aにリング3aの1個を環装する構成の例である。
【0142】
支柱1aへ環装したリング3aへのコンベア14aの固定手段は、実施例1の記載と同様なので説明は省略する。
【0143】
また、リング3aの支柱1aへの固定手段は、実施例1記載のA方式 支柱1aに止めピン孔を設ける手段の(b)及び(c)が使用できる。
【0144】
実施例1に記載の(a)、(d)(e)の固定手段は、リング3aを支柱1aに固定してしまう構成であるから、これにコンベア14aを取付けてもコンベアの旋回が出来ないから採用できない。
【0145】
その他の手段及び構成は、実施例1記載の下段リングの支柱への固定方法と同様なので、説明は省略する。
【産業上の利用可能性】
【0146】
この発明の育苗箱の搬送具は、農作業を機械化できる農業用機械として製造及び販売することができる。
【図面の簡単な説明】
【0147】
【図1】は、この発明の搬送装置の概略斜視図である。
【図2】は同じく、下段リング、上段リングの動きを示す概念図。
【図3】は同じく、上段リングと連結ローラーとに連結部分を示す一部拡大横断面図。
【図4】は同じく、コンベア枠辺の回動を示す一部部分図。
【図5】は同じく、支柱頂部の吊り滑車の正面図。
【図6】(a)は同じく、リング2つを環装した場合の固定手段の例を示す図。(b)は同じく、リング1つを環装した場合の固定手段の例を示す図。(c)は同じく、リング1つを環装した場合の固定手段の例を示す図。
【図7】は同じく、リング1つを環装した場合の固定手段の例を示す図。
【符号の説明】
【0148】
1 搬送装置
1a 支柱
1b 止めピン孔
1c ピン孔
2 下段リング
3 上段リング
3a リング
4 固定板
5 連結棒
5a 止めピン
6 吊り滑車枠
6a 吊り滑車
7 滑車
8 固定用フック
9 連結ローラー
10 モーター
11 巻き取り
12、12a 枠辺
14 ローラー
14a コンベア
15 掛止具
16 ワイヤー
17 止めピン
18 コの字形の固定ピン
19、19a 圧縮スプリング
20 止めピン
20a 止めピン
21 コの字型止めピン
21a 止めピン
22 止めピン
22a 止めピン
23 ナット
24 蝶螺子ボルト




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013