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発明の名称 肉含量の高いスナック風食品
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−49949(P2007−49949A)
公開日 平成19年3月1日(2007.3.1)
出願番号 特願2005−238404(P2005−238404)
出願日 平成17年8月19日(2005.8.19)
代理人 【識別番号】100086416
【弁理士】
【氏名又は名称】尾関 弘
発明者 札場 裕昭
要約 課題

肉含量の高いスナック食品を容易に製造できる方法を提供すること

解決手段
特許請求の範囲
【請求項1】
生肉中の水分を3〜30質量%減少させる加熱処理を行って、生肉中の蛋白を熱変性させた肉に、澱粉質素材及びその他の食品素材を添加し、擂砕、成型、膨化乾燥を行うことを特徴とする肉含量の高いスナック風食品の製造方法。
【請求項2】
澱粉質素材中の固形分の量が生肉中の固形分の量を越えない割合で澱粉質素材を添加する請求項1に記載のスナック風食品の製造方法。
【請求項3】
澱粉質素材とその他の食品素材の固形分の合計量が生肉中の固形分の量を超えない割合で澱粉質素材とその他の食品素材を添加する請求項1又は請求項2に記載のスナック風食品の製造法


発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、肉含量の高いスナック風食品、より詳細には、最終製品中の固形分に占める生肉由来の固形分の割合が、好ましくは50質量%以上で、かつサクサク感のあるスナック風の食品を製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コーン,馬鈴薯などの澱粉系を主原料とするスナック製品が市場に数多く出まわっている。一方、良質の蛋白を手軽に摂取したいという要望から、肉類を含有するスナック風食品が望まれている。
【0003】
肉類のスナック風食品としては、乾燥肉やジャーキーなどが代表的なものであり、肉類をスライスし、調味し,加熱圧延して乾燥して製造しているが、乾燥中の肉の硬化などにより、食感が硬くて弾力があり,スナック食品としては重くて広く普及するまでにいたらず、澱粉系を主原料とするスナック菓子のような食感、即ち軽くて、サクサク感のある食感が要望されている。
【0004】
サクサク感のある肉を含有するスナック風食品として、例えば穀粉類,澱粉類の1種または2種以上の原料に、乾燥肉の小片(スナック食品中で2〜10重量%となる割合)を添加し、必要により香料,調味料を加え混合して生地とし,一定の厚みに伸ばし,所定の形状に切断し、膨化乾燥処理(焼成・焙焼:油揚げ等)する肉片入りのスナック食品(特許文献1 特開昭60−94059号)のように、肉の含量を低くするとスナック化は容易であるが,スナック製品中の肉含量の点でものたりないものであった。
【0005】
これに対して、肉の含量を高くして、サクサク感のあるスナック風食品の製造を可能にしようとする試みとして,磨砕魚肉または/及び畜肉などの肉類に対し,馬鈴薯澱粉、コーンスターチ等の澱粉を60〜150重量%で混合し、調味料、膨張剤、水、及び/又は卵白を加えて成型後,食用油を用い110〜140℃で加熱調理するスナック風発泡食品(特許文献2 特開昭57−144941号)、塩摺り前の摺潰すり身又は畜肉或いはすり身と畜肉混合物(A))に対し,澱粉を(A)に対して重量比0.25〜3.5を混合し、混合工程終了直前に塩を添加して,塩摺りによる筋原繊維蛋白の溶解が少ない状態で所定に成型し、しかる後速やかに蛋白凝固のための加熱処理を施すスナック風魚肉加工食品の製造法(特許文献3 特開2003−31028号)、肉50〜90%、肉以外の食品素材10〜50%を含有する肉エマルジョンをケーシング内で加熱して殺菌及び凝固し、冷却後にスライスして乾燥するフレーク状乾燥肉加工食品の製造法(特許文献4 特開昭62−96064号)などが提案されている。
【0006】
特許文献2では,加熱調理を油炒めにしているが、膨張の大きいスナック製品とするためには、油炒めの前に食用油に1時間程度の浸漬を必要とするし、油炒めによる加熱調理では焦げないように絶えず撹拌するという手間があり、大量生産には必ずしも適するものでない。また、肉含量もかなり増やしているが、スナック製品中の固形物に占める肉由来の固形物の割合が50質量%にも達せず、肉含量の高いスナック製品といえるほどのものでなかった。
【0007】
特許文献3では、澱粉をすり身量等に対して重量比0.25〜3.5を混合しているが、この割合では、スナック製品中の固形物に占める肉由来の固形物の割合を50質量%以上にすることは困難である。また、カリカリ感をもつスナック風魚肉や畜肉加工品とするためには、塩摺りの工程が重要で、例えば力の小さいすり身(粘性の低いゾル状)では擂り上がり身を形成しやすいように多少の塩摺りを行う、力の強いすり身(粘性の高いゾル状)に対しては混合工程の最終段階で塩を添加して適度なゾル状にすることを必要とする。しかし、魚肉や畜肉に対する塩の添加量が記載されていないように、畜肉や魚肉製品の種類や状態によって塩の添加量を微妙に変化させるなどの技術を必要とし、熟練した人しか取り扱えないという問題があった。
【0008】
特許文献4においては、ケーシングを使用するので膨化前の成型が限定されて好みに応じた形状とすることができない。さらに、肉以外の食品素材にポテトスターチのような澱粉を使用する場合には、澱粉を完全糊化するような加熱では内容物が膨張しすぎてケーシングが破裂する恐れがあり、実施例では70℃で1.5時間かけて加熱・凝固させている。しかし、加熱時間がこれほど長くなると、澱粉の沈殿がおこりやすく内容物の均一性が保持しにくくなる。また、加熱・凝固後のスライスをよくするためには、一旦冷凍して−3℃のテンパー庫でもどす、或いは何らかの方法で直接−5〜5℃程度まで冷却することを必要とするなどの問題もある。
【0009】
一方、食品の膨化乾燥加工にマイクロ波加熱を利用する研究(非特許文献1)で各種食品の膨化乾燥について記載してあるが,加熱時に食品内部の水分が急激に膨張し外部に出ようとするときに食品が飛び散ったり,装置を痛める,或いは不均一加熱が起こり易く,水分が少なくなると,コゲが発生し易くなる問題があり,その対策に手間や費用がかかるので,局部的な用途,例えば冷凍食品の解凍や,部分的な加熱などに使用されても,スナック食品などの製造にあまり利用されていないのが現状である。
【0010】
このように、上記のような方法ではサクサク感があって肉含量の高いスナック風食品、
好ましくは最終製品中の固形分中の生肉由来の固形分が50質量%を越えるスナック風食品が必ずしも容易に得られるものではなかった。
【特許文献1】特開昭60−94059号
【特許文献2】特開昭57−144941号
【特許文献3】特開2003−310218号
【特許文献4】特開昭62−96054号
【非特許文献1】食品のマイクロ波加熱(建帛社,初版,39〜234ページ、昭和49年5月25日)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は肉含量の高いスナック食品を容易に製造できる方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者等は,種々の検討をした結果、生肉を加熱処理することで熱変性を起こさせた肉を使用することによって、問題点の解消がはかれることを見出して本発明を完成させた。
【0013】
-即ち、本発明は生肉中の水分を3〜30質量%減少させる加熱を行って、生肉中の蛋白を熱変性させた肉に、澱粉質素材及びその他の食品素材を添加し、擂砕、成型、膨化乾燥する肉含量の高いスナック風食品の製造方法である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明でいう肉含量の高いスナック風食品とは、肉を高濃度に含有する、即ち肉が含有しているというイメージをより強くするために、好ましくは生肉由来の固形分の割合がスナック風食品の固形分中の50質量%以上含有するスナック風食品を意味する。尚、スナック風食品中の生肉由来の固形分の割合は、生肉中の固形分/生肉中の固形分+使用した食品素材の割合から計算する。
【0015】
本発明でいう生肉とは、牛、豚、羊などの家畜、鶏、七面鳥、鴨、ガチョウなどの家きん類や魚肉から得られ,焼く、煮るなどの加熱処理が施されていない肉類を総称し、生鮮肉、チルドの肉、冷凍肉の形状で利用できる。また、脂身つきの生肉のように脂肪分の多い生肉では膨化が悪くなるので、脂肪分の少ない赤味肉が本発明にはより好ましい。さらに赤味肉の使用はスナック風食品中の蛋白質含量が増やせるといる効果もある。
【0016】
本発明では生肉以外に、食品素材として澱粉質素材とその他の食品素材を使用する。澱粉質素材としては、米粉、小麦粉などの穀粉、小麦澱粉、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、コーンスターチなど通常の天然澱粉、ワキシーコーンスターチ、ワキシーポテトスターチなどの糯種の天然澱粉、天然澱粉をエーテル化、エステル化、架橋を単独またはこれらを組合せて変性した加工澱粉、及び原料澱粉や加工澱粉をドラムドライヤーやエクストルーダで処理したアルファー化澱粉などを使用して、成型や食感の調節を容易にする。中でも糯種の澱粉や加工澱粉はスナック風食品をよりサクサク感を付与できるという点でより好ましい。
【0017】
その他の食品素材としてはグルテン、大豆蛋白などの蛋白質、ガーリック、オニオン、ホワイトペッパーなどの香辛料、食塩、砂糖、醤油などの調味料、ビタミンなどの栄養剤が例示できる。
【0018】
肉類のみを用いて製造する乾燥肉やジャーキーはスナック風に食することはできるが、サクサク感が不足する、硬くて食感が重くなるので,肉類以外の食品素材を併用してサクサク感をもたせようとするケースが多くみられる。その際、肉類以外の食品素材の割合を増やすと、容易にサクサク感のあるスナック風の食品とすることができるが、該食品素材の割合を減少させるとミオシン等の溶出等がおこりやすく、生地の調整や成型を困難にする問題があり、ミオシン等の溶出があるペーストではケーシングにいれて処理する、或いは塩摺り等を微妙にコーントロールしてミオシンの溶出を最小にするなどの方法をとるなどの方法を用いて、肉由来の成分含量が高いサクサク感のあるスナック風の食品を得ようとしているが、今だ充分なものとはいえなかった。
【0019】
本発明は、生肉以外の食品素材の添加量を下げ、肉由来の成分の含量を高めても、容易に成型できるように生肉を予め前処理し、成型性と膨化性をよりよくするための澱粉質素材、大豆蛋白等の蛋白質、食塩,砂糖などの調味料、ベーキングパウダー等からなる食品素材を用いることでサクサク感の強いスナック風食品の製造が可能にした。
【0020】
即ち、本発明は生肉中の水分が3〜30質量%、好ましくは5〜15質量%減じるように加熱処理した肉に、澱粉質素材及びその他の食品素材を添加し、擂砕、成型、膨化乾燥を行う肉含量の高いスナック風食品の製造方法である。
生肉中の水分の減少が3質量%未満では、シートの成型が困難になったり、膨化が悪くなる。一方、加熱処理による水分の上限について、シートの成型性や膨化に関しては特に問題はなく、低温で長時間加熱処理する場合は好みの水分としても風味に影響しないが、高温で加熱処理する場合には、30質量%までにとどめておかないと、コゲが発生しやすくなって風味に問題が残る。尚、生肉を加熱しないで、冷水膨潤性澱粉のような特定の物質と組み合わせることでシート化はできるが,膨化が悪くて、サクサク感のあるスナック風の食品とならない
【0021】
加熱処理の方法としては、ミンチ状にした生肉を籠に入れてボイル層に入れて煮る、ミンチ状の生肉を薄く伸ばし、コンベヤー式、バッチ式の蒸し機で蒸す、或いはミンチ状の生肉を薄く伸ばし、コンベヤー、バッチ式のオーブンで焼成するなどの方法を用い、煮る方式では5質量%程度、蒸す方式では10質量%、焼成方式では10〜30質量%程度を水分を減少させる割合の目安とする。
【0022】
上記のような方法で生肉中の水分量を3〜30質量%減少した肉をフードカッターなどの機械に投入し、澱粉質素材及び膨張剤、食塩、ガーリック、オニオン等の調味料、ホワイトペッパーやスパイスのような香辛料等の食品素材と水を添加して、混合、擂砕して生地とする。澱粉質素材は、成形性や食感の改良を容易にする目的で添加するが、スナック風食品中の生肉由来の固形分含量を高くするという観点から、生肉由来の固形分を越えない割合で添加する。さらに、スナック風食品中の固形分の50%以上が生肉由来の固形分とするためには、澱粉質素材及びその他の食品素材の固形分の合計量が生肉由来の由来の固形分を超えないような割合にすることが肝要である。尚、膨化をフライ処理で行う場合にはホワイトペッパーやスパイス等の香辛料の添加はフライ後に行う。
【0023】
得られた生地をシート状に圧延後、任意の形状に裁断し、裁断した生地を熱処理して膨化させる。膨化の方法としては、フライ、或いは焼成等の方法を用いるが、膨化が大きいという点でフライにすることがより好ましい。フライの場合は160℃〜200℃で2〜7分程度、焼成の場合はオーブンなどを用い、170〜190℃で10〜20分程度の熱処理を行ってスナック風食品とする。
【0024】
得られたスナック風食品は、肉由来の固形分の割合が高いスナック風食品となる
以下に実施例をあげて、本発明をより詳細に説明するが、実施例において質量部、質量%は部、%と表記する。
【実施例1】
【0025】
ミンチ状の鶏肉(水分70質量%)を加熱装置がついたニーダーに入れ、表1に示す水分含量になるように撹拌加熱して炒めた。
【0026】
サイレントカッター中に、上記のように加熱処理したに鶏肉、活性グルテン(水分5%)、フードスターチW(商品名、松谷化学工業(株)の加工澱粉、水分13%),ベーキングパウダー(水分3.0%)、水を表1の割合で投入して混練後、圧延ローラーにかけて厚さ1mmのシートにした。表1において、加熱処理した鶏肉は、固形分が40部になる割合で使用した。
【0027】
別に加熱処理しない鶏肉を用いて同じように処理したところ、シート化ができなかった。
【0028】
得られたシートをギロチンカッターにかけて適度な大きさにカッテイングし、190℃で5分間油ちょうして、固形分中の肉由来の固形分が約59%のスナック風食品を製造し、下記の基準で評価した結果を表1に示した。固形分中の肉由来の固形分は、肉由来の固形分/肉由来の固形分+添加した食品素材の割合から求めた。
【0029】
シート形成性
◎ シートの形成が非常に容易
○ シートの形成が容易
△ シートの形成がやや困難
【0030】
膨化性
◎ 膨化が非常に大きい
○ 膨化が大きい
△ 膨化がやや悪い
【0031】
食感
◎ サクサク感が非常に強い
○ サクサク感が強い
△ サクサク感がやや弱い
風味
【0032】
◎ 非常に良好
○ 良好
△ 幾分コゲ臭などがあってやや悪い
【0033】
【表1】


【実施例2】
【0034】
ミンチ状にした豚もも赤肉(水分71%)をバットに薄く延ばし、熱が完全に通るように蒸器にて10分蒸した後冷却して水分含量62%の蒸し肉が得られた。
【0035】
サイレントカッター中に上記の蒸し肉72.75部、活性グルテン(水分5%)を0.79部、「松谷ひまわり」(商品名、松谷化学工業株式会社製の加工澱粉、水分18%)を25.43部、ベーキングパウダー(水分3%)を0.78部、食塩0.25部、水17.79部を投入して混練後、圧延ローラーにかけて厚さ3mmのシートにした。
【0036】
得られたシートをギロチンカッターにかけて適度な大きさにカッティングし、オーブンにて180℃で15分間焼成して、固形分中の肉由来の固形分が約55%の膨化の大きいスナック風食品となった。
【0037】
このスナック風食品を食したところ、サクサク感が非常に強く風味も極めて良好であった。
【実施例3】
【0038】
ミンチ状にした牛たん肉(水分72%)を籠に入れ、これをボイル層に5分間入れ、完全に熱を通した。このボイル肉の水分を測定した結果66%であった。
【0039】
サイレントカッター中に上記のように加熱調理した肉73.82部、活性グルテン(水分5%)を0.7部、ワキシーポテトスターチ(水分18%)を24.43部、ベーキングパウダー(水分3%)を0.75部、食塩0.24部,水8.38部を投入し、混練後圧延ローラーにかけて厚さ1mmのシートにした
【0040】
得られたシートをギロチンカッターにかけて適度な大きさにカッテイングし、フライヤーにて190℃、5分間油ちょうして、固形分中の肉由来の固形分が約54%の膨化の大きいスナック風食品となった。
このスナック風食品を食したところ、サクサク感が非常に強く風味も極めて良好であった。




 

 


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