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発明の名称 乳原料とポリフェノールを含有する飲料のコク及び/又は濃厚感の増強方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−189946(P2007−189946A)
公開日 平成19年8月2日(2007.8.2)
出願番号 特願2006−11214(P2006−11214)
出願日 平成18年1月19日(2006.1.19)
代理人
発明者 石井 享子 / 富山 恭行
要約 課題
乳原料とポリフェノールを含有する飲料のコク及び/又は濃厚感を高める。

解決手段
乳原料とポリフェノールを含有する飲料に、ガンマー・ポリグルタミン酸を0.001〜0.5重量%混合する。
特許請求の範囲
【請求項1】
ガンマー・ポリグルタミン酸を0.001〜0.5重量%と乳原料とポリフェノールを含有する飲料のコク及び/又は濃厚感の増強方法。
【請求項2】
飲料が、ココア、コーヒー、紅茶である請求項1記載のコク及び/又は濃厚感の増強方法。
【請求項3】
乳原料が生乳、全脂粉乳、脱脂粉乳、発酵乳であることを特徴とする請求項1記載のコク及び/又は濃厚感の増強方法。
【請求項4】
ガンマー・ポリグルタミン酸を0.001〜0.5重量%含む、コク及び/又は濃厚感が増強された乳原料とポリフェノールを含有する飲料。
【請求項5】
ガンマー・ポリグルタミン酸と乳原料とポリフェノールを含有する飲料用のコク及び/又は濃厚感増強剤。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品分野、特に乳原料を含有する飲料分野に属する。
【背景技術】
【0002】
飲食品の開発においては、課題となる飲食品に対して、目的とする効果を発現させるため、種々の検討がなされているが、ある種の飲食品に有効な物質や方法が、他の飲食品にそのまま適応できる場合とそうでない場合とがある。また、これらの検討中に、目的とする効果とは全く異なる新たな効果を発見する場合もある。
【0003】
ガンマー・ポリグルタミン酸の飲食品への利用研究に関しては、「ポリフェノール類含有飲料、その品質改良法および品質改良剤」(特許文献1)、「易吸収性ミネラル含有組成物及びそれを含有する飲食品」(特許文献2)や「新規ガンマー・ポリグルタミン酸、その製造方法及びこれを含有する飲料用剤」(特許文献3)などが知られている。
【0004】
特許文献1には、ポリグルタミン酸またはその可食性塩を配合してなるポリフェノール類含有飲料が開示され、コーヒーなどに0.001〜1重量%添加することにより、長期間保存しても濁りや沈殿を与えない効果があり、味には影響を与えないことが記載されている。
【0005】
特許文献2には、納豆拈質物から抽出され又はバチルス属の菌体外に分泌され、かつ、低角度レーザー光散乱計で測定した分子量が3×10を超えるポリ−γ−グルタミン酸を、酸又は酵素により、該測定法による分子量が1×10〜3×10にまで分解した物を含有してなるミネラル強化組成物が開示されており、該組成物は、コーヒー、紅茶、ブドウ酒などに由来するポリフェノールを含まない飲食品に適用した時に、食品にまろやかな味を付与し、ミネラル強化のため添加したミネラルのえぐ味、渋味、から味をマスクすることを報告している。
【0006】
また、特許文献3には、構成アミノ酸がグルタミン酸であり、全グルタミン酸中のL-グルタミン酸含有率が90%以上であり、平均分子量が5千〜100万である新規ガンマー・ポリグルタミン酸とその製造方法、さらに該ガンマー・ポリグルタミン酸またはその塩を含有すること特徴とする飲料用剤が開示されている。添加の効果は、粘性、口当たりの良さ、酸味及び飲みやすさとあるが、該特許文献でいう飲料用剤とは、果汁飲料、スポーツドリンク、乳製品(含むヨーグルト)等の清涼飲料水、アルコール飲料またはスープ等に添加する物であるとの記載はあるが、実施例ではレモンジュースと市販スポーツドリンクへの添加効果のみで、乳系飲食品への添加の例は開示されていない。本発明は、ガンマー・ポリグルタミン酸の食品の分散性への影響を検討している中で、飲料、特にミルク等乳原料とポリフェノールを含有するコーヒー、紅茶、ココア等の飲料に対し添加した時に、これまでに知られていない驚くべきコク及び/又は濃厚感の増強効果を見出したものである。
【0007】
【特許文献1】特開平1−165357号公報
【特許文献2】特開平5−316999号公報
【特許文献3】特開平3−47087号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、乳原料とポリフェノールを含有する飲料のコク及び/又は濃厚感の増強方法と該方法を用いた飲料及びコク及び/又は濃厚感増強剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題解決のため鋭意研究した結果、乳原料とポリフェノールを含有する飲料においては、ガンマー・ポリグルタミン酸を液量に対し少量添加した時に、従来知られているまろやかさや口当たりの良さ、粘性とは明らかに異なるコク及び/又は濃厚感の増強効果が認められ、嗜好性も向上することを見出し、本発明を完成した。すなわち、本発明は、(1)ガンマー・ポリグルタミン酸を0.001〜0.5重量%と乳原料とポリフェノールを含有する飲料のコク及び/又は濃厚感の増強方法であり、(2)飲料が、ココア、コーヒー、紅茶である(1)記載のコク及び/又は濃厚感の増強方法であり、(3)乳原料が生乳、全脂粉乳、脱脂粉乳、発酵乳であることを特徴とする(1)記載のコク及び/又は濃厚感の増強方法であり、(4)ガンマー・ポリグルタミン酸を0.001〜0.5重量%含む、コク及び/又は濃厚感が増強された乳原料とポリフェノールを含有する飲料であり、また、(5)ガンマー・ポリグルタミン酸と乳原料とポリフェノールを含有する飲料用のコク及び/又は濃厚感増強剤に関わるものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、乳原料とポリフェノールを含有する飲料にガンマー・ポリグルタミン酸を0.001〜0.5重量%添加することにより、容易にコク及び/又は濃厚感を増強し嗜好性を高めた飲料が製造できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明を詳細に説明する。本発明で用いるガンマー・ポリグルタミン酸は、納豆の粘質物中のガンマー・ポリグルタミン酸を抽出して用いてもよく、納豆菌等のバチリス属の菌体外に分泌するガンマー・ポリグルタミン酸を用いてもよい。また、納豆粘質物中の、あるいは納豆菌が同時に分泌するレバンを含んでいても何ら支障がない。また、低分子化したガンマー・ポリグルタミン酸も使用することが出来、この場合は、目的とする分子量より大きいガンマー・ポリグルタミン酸を酸あるいはガンマー結合を分解する腸内には存在しない特殊な酵素により低分子化する方法とがある。本発明で使用されるガンマー・ポリグルタミン酸は、従来知られているものは全て使用可能であり、その分子量は、菌体、培養方法、培養液からの精製方法によって差があり、数千〜数百万のものまで知られている。市販品としては例えば味の素(株)製「カルテイク」がある。
【0012】
本発明でいう乳原料とは、生乳をはじめ全脂粉乳、脱脂粉乳、はっ酵乳等の乳タンパク原料を含有し、水溶液として利用可能であればよく、液状、粉末状を問わない。また、豆乳、大豆タンパクなど乳タンパクと類似した官能特性や物性特性を呈する原料も本発明には有効である。飲料に添加される乳原料の量は特に限定されず、適宜目的とする濃度に設定すればよい。通常、乳原料の固形分が飲料に対して1〜50重量%が好ましい。乳原料とポリフェノールを含有しない飲料では、本発明の効果は期待できない。
【0013】
本発明でいうポリフェノールを含有する飲料とは、コーヒー、紅茶、ココア等をさす。
これらポリフェノール含有飲料は、それぞれの、通常の方法により製造できる。コーヒーやココアなど、乾燥した粉末品を使うことも出来る。その他呈味料や賦形剤等が入っているものも使用できる。本発明の飲料中のポリフェノールの含量は、特に限定されない。更に、市販のミルクココア、ミルクコーヒー、ミルクティ及びこれらと同等の製品は、これらにガンマー・ポリグルタミン酸が添加されれば当然本発明の範疇に入るものである。ポリフェノールと乳製品を含有しない飲料では、本発明の効果は期待できない。
【0014】
本発明を実施するには、ガンマー・ポリグルタミン酸を、粉末又は水溶液にして規定量を原料に添加するだけで、特別の操作は不要である。すなわち、最終製品の液量に対し、ガンマー・ポリグルタミン酸の濃度が、0.001〜0.5、好ましくは、0.001〜0.1重量%になるよう添加すればよい。原料に対する添加の順序、時期は一切問わない。また、各原料は、全体が液状または粉末状で混合されても良いし、一部が液体、一部が粉体であっても構わない。ガンマー・ポリグルタミン酸は、乳原料やその他呈味料などと予め混合されていてもよく、この場合は、ガンマー・ポリグルタミン酸を含有する、乳原料とポリフェノールを含有する飲料用コク及び/又は濃厚感増強剤ということが出来る。製品が最終段階で加熱殺菌されるものであれば、各原料の殺菌は不要であるが、各原料を無菌的に混合するような場合は、予め、それぞれを適宜殺菌しておく必要がある。また、本発明は、最終製品が液状のものだけではなく、水またはお湯に溶かして飲用する、例えばインスタントコーヒーとミルク、砂糖などが混合された粉末状の製品にも適用可能である。
【0015】
製品に対する添加量は前述の通りであるが、0.001重量%以下では求める効果が十分発現せず、0.5重量%以上では、目的とする効果とは逆に、風味を弱めたり異味が発現したりしてかえって飲料としての嗜好性を低下させてしまう。添加量は各飲料により異なるが、当業者であれば簡単な予備実験により、最適量を求めることが出来る。以下、実施例で更に説明する。
【実施例1】
【0016】
(ココアでの評価)1)飲料の調製:「牛乳に溶かすココア」(森永乳業(株)商品名)を用い、本粉末12gを牛乳150gに溶解、ガンマー・ポリグルタミン酸粉末(味の素(株)製品)をココア粉末に対し、0.1及び1.0%(以下%はすべて重量%)添加し、液量に対しては0.0074及び0.074%のココア飲料を調製した。
【0017】
2)官能評価:パネル5名により、無添加品と比べての差の大きさを−3(悪い)〜+3(良い)の7段階で評価した(評点は0.1刻み)。結果を表1に示した。
【0018】
【表1】


【0019】
表1から明らかなように、添加品では無添加品に比べ、まろやかさは殆んど変化ないが、コク及び/又は濃厚感が強く発現した。
【実施例2】
【0020】
(ミルクティーでの評価)1)飲料の調製:「午後の紅茶 ミルクティ」(キリンビバレッジ(株)商品名)を用い、これにガンマー・ポリグルタミン酸粉末(味の素(株)製品)を、0.01%及び0.1%となるよう添加、溶解した。
【0021】
2)官能評価:実施例1に準じた。結果を表2に示した。
【0022】
【表2】


【0023】
表2から明らかなように、コク及び/又は濃厚感が強く発現した。
【実施例3】
【0024】
(ミルクコーヒーでの評価)1)飲料の調製:「FIRE マサムネ」(キリンビバレッジ(株)商品名)を用い、これに実施例2と同様、ガンマー・ポリグルタミン酸粉末(味の素(株)製品)を0.01%及び0.1%となるよう添加、溶解した。官能評価は実施例1に準じて行い、結果を表3に示した。
【0025】
【表3】


【0026】
表3から明らかなように、0.01%添加ではやや弱まったコク及び/又は濃厚感が、0.1%添加では強まった。
[参考例]
【0027】
(スキムミルクでの評価) 1)飲料の調製:「スキムミルク」(森永乳業(株)商品名)粉末24gを水200gに溶解し、これにガンマー・ポリグルタミン酸粉末(味の素(株)製品)を0.01%及び0.1%となるよう添加、溶解した。官能評価は実施例1に準じて行い、結果を表4に示した。
【0028】
【表4】


【0029】
スキムミルクはポリフェノールを含有する飲料ではないが、0.01%添加でまろやかさでは無添加品と差はないが、ミルク風味は増強されていた。しかし、0.1%添加では、ミルク風味、濃厚感が極端に抑制されていた。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明によれは、容易に乳原料とポリフェノールを含有する飲料のコク及び/又は濃厚感の増強が可能となる。




 

 


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