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発明の名称 炊飯用添加剤
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−104919(P2007−104919A)
公開日 平成19年4月26日(2007.4.26)
出願番号 特願2005−296524(P2005−296524)
出願日 平成17年10月11日(2005.10.11)
代理人 【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
発明者 石井 享子 / 富山 恭行
要約 課題
炊飯物の外観を向上させる。

解決手段
穀物を炊飯する際に、炊飯水中に重量平均分子量が3000以上100万以下であるポリ−γ−グルタミン酸またはその塩を含有させる。
特許請求の範囲
【請求項1】
重量平均分子量が3000以上100万以下であるポリ−γ−グルタミン酸またはその塩を含有する炊飯用添加剤。
【請求項2】
前記ポリ−γ−グルタミン酸の重量平均分子量が5000以上10万以下である請求項1に記載の炊飯用添加剤。
【請求項3】
炊飯用外観改良剤として用いられる請求項1または2に記載の炊飯用添加剤。
【請求項4】
重量平均分子量が3000以上100万以下であるポリ−γ−グルタミン酸またはその塩を含有する炊飯水。
【請求項5】
前記炊飯水全体に対する前記ポリ−γ−グルタミン酸の濃度が、1ppm以上1000ppm以下である請求項5に記載の炊飯水。
【請求項6】
当該炊飯水の硬度が、60mg/L以上3000mg/L以下である請求項4または5に記載の炊飯水。
【請求項7】
請求項4乃至6いずれかに記載の炊飯水で穀物を炊飯してなる炊飯物。
【請求項8】
前記穀物が米である請求項7に記載の炊飯物。
【請求項9】
請求項1乃至3いずれかに記載の炊飯用添加剤を含む炊飯水に穀物を浸漬し、炊飯する炊飯方法。
【請求項10】
前記炊飯水の硬度が60mg/L以上3000mg/L以下である請求項9に記載の炊飯方法。
【請求項11】
請求項4乃至6いずれかに記載の炊飯水に穀物を浸漬し、炊飯する炊飯方法。
【請求項12】
前記炊飯水に炊飯前の前記穀物に対して0.00001重量%以上0.05重量%以下の割合で前記ポリ−γ−グルタミン酸を添加する請求項9乃至11いずれかに記載の炊飯方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、穀物の炊飯に用いられる添加剤に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の炊飯における課題として、炊飯米の硬さと粘りとの両立が知られ、検討されている(特許文献1)。特許文献1には、ポリグルタミン酸ナトリウムを用いた穀粒の食感改良方法が記載されている。同文献によれば、ポリグルタミン酸ナトリウムを配合して米の炊飯を行うことにより、御飯の水分が低下し、硬さが増すとともに粘りも増すとされている。
【0003】
ところで、近年、天然水に対する関心が高まっており、各地の自然水をボトル詰めしたいわゆるミネラルウォーター類がますます盛んに販売されている。ミネラルウォーター類の用途は、主として飲料水であるが、炊飯にミネラルウォーター類を用いることも検討されている(特許文献2)。特許文献2には、4種のミネラルイオン(Na,Mg,Ca,K)を所定の配合比で含有する炊飯水が記載されている。この炊飯水は、室戸海洋深層水、ソルトレイク塩水湖水、塩水湖水の濃縮液、海洋深層水脱塩水及び精製水のいずれかを組み合わせて製造される。また、こうした炊飯水を用いることにより、炊飯米の食味が向上するとされている。
【特許文献1】特開昭64−37260号公報
【特許文献2】特開2002−369659号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前述した市販のミネラルウォーター類の中には、いわゆる中硬水〜硬水に分類されるものが数多く存在する。ミネラル摂取に対する関心の高まりにより、こうした比較的硬度の高いミネラルウォーター類が好まれている。
【0005】
ところが、硬水を用いて炊飯した場合、軟水を用いた場合に比べて、得られる炊飯物の照りつやが劣化し、外観が悪くなる傾向が認められた。こうした硬水の炊飯への使用に伴い生じる課題について従来検討された例はなく、新たな観点での検討が必要となる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、重量平均分子量が3000以上100万以下であるポリ−γ−グルタミン酸またはその塩を含有する炊飯用添加剤が提供される。
また、本発明によれば、重量平均分子量が3000以上100万以下であるポリ−γ−グルタミン酸またはその塩を含有する炊飯水が提供される。
【0007】
本発明において、ポリ−γ−グルタミン酸(以下、γ−PGAとも呼ぶ。)とは、構成アミノ酸がグルタミン酸であって、グルタミン酸がγ位で結合している高分子化合物である。
【0008】
本発明者の検討によれば、穀物の炊飯においては、炊飯水の性質が炊きあがった炊飯物の性状、特に外観に大きな影響を与える。発明が解決しようとする課題の項で前述したように、硬水を炊飯水に用いた場合、ミネラル類の積極的な摂取につながる反面、炊飯物の照りつやが悪くなる場合があった。
【0009】
本発明によれば、重量平均分子量が上記特定の範囲内に存在するγ−PGAを用いて穀物を炊飯することにより、炊飯水の硬度が比較的高い場合にも、軟水を用いた場合に対する照りつやの低下等の外観の劣化を効果的に抑制することができる。また、γ−PGAを添加して炊飯することにより、炊飯水中のミネラル類をγ−PGAとともに摂取することができるため、摂取したミネラル類の吸収を促進させることができる。このため、ミネラル類の積極的摂取という硬水を使用する利点を生かしつつ、炊飯物の良好な外観を維持することができる。なお、この理由はかならずしも明らかではないが、γ−PGAが保水性の高い材料であるためであると推察される。本発明において、たとえば、炊飯水の硬度が60mg/L以上800mg/L以下であってもよい。
【0010】
本発明において、前記ポリ−γ−グルタミン酸の重量平均分子量が5000以上10万以下であってもよい。こうすれば、より一層効果的に炊飯物の外観を向上させることができる。
【0011】
本発明の炊飯用添加剤において、前記ポリ−γ−グルタミン酸が、炊飯前の穀物に対して0.00001重量%以上0.05重量%以下の割合で添加されてもよい。また、本発明において、炊飯水全体に対する前記ポリ−γ−グルタミン酸の濃度が、1ppm以上1000ppm以下であってもよい。こうすれば、さらに効果的に炊飯物の外観を向上させることができる。
【0012】
なお、本明細書において、炊飯前の穀物とは、浸水前の乾燥した状態の穀物のことをいう。
【0013】
本発明における炊飯用添加剤は、炊飯用外観添加剤として用いることが可能であり、たとえば炊飯水への添加剤や、炊飯前の穀物へのコーティング剤とすることができる。
【0014】
また、本発明において、γ−PGAは、炊飯水中にγ−PGAイオンの状態またはγ−PGAナトリウム塩等の塩の状態で存在していてもよい。
【0015】
本発明において、前記穀物が米であってもよい。γ−PGAを含む炊飯水で米を炊くことにより、炊飯水の硬度が比較的高い場合にも、米飯の黄ばみを抑制するとともに、その照りつやをさらに確実に向上させることができる。
【0016】
なお、これらの各構成の任意の組み合わせや、本発明の表現を方法、装置などの間で変換したものもまた本発明の態様として有効である。
【0017】
たとえば、本発明によれば、重量平均分子量が3000以上100万以下であるポリ−γ−グルタミン酸またはその塩を含有する上記炊飯水で穀物を炊飯してなる炊飯物が提供される。
【0018】
また、本発明によれば、重量平均分子量が3000以上100万以下であるポリ−γ−グルタミン酸またはその塩を含有する上記炊飯用添加剤を含む炊飯水に穀物を浸漬し、炊飯する炊飯方法が提供される。
【0019】
また、本発明によれば、重量平均分子量が3000以上100万以下であるポリ−γ−グルタミン酸またはその塩を含有する上記炊飯水に穀物を浸漬し、炊飯する炊飯方法が提供される。
【0020】
本発明の炊飯方法によれば、硬度の比較的高い炊飯水を用いて穀物を炊飯した場合にも、炊飯物の照りつやを良好なものとし、優れた外観の炊飯物を得ることができる。
【発明の効果】
【0021】
以上説明したように、本発明によれば、重量平均分子量が3000以上100万以下であるポリ−γ−グルタミン酸またはその塩を用いることにより、炊飯物の外観を良好なものとすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明において炊飯の対象となる穀物としては、たとえば、米、小麦、大麦、えんばく、そば、ひえ、粟、きび、とうもろこし、もろこし、ライ麦が挙げられる。このうち、米としては、白米、玄米、胚芽米および古米が例示される。これらの穀物は、単独で炊飯されてもよいし、たとえば麦ごはんや玄米入りごはんのように、複数組み合わせて炊飯されてもよい。また、γ−PGAの効果が充分に発揮される範囲で、穀粒の他に、澱粉、多糖類、油脂、各種調味料、乳化剤等が添加されていてもよい。本発明の炊飯用改良剤は、これらのうち、白米の炊飯に用いることにより、炊飯米の照りつやをさらに効果的に増すことができる。また、硬水を用いて炊飯した場合にも、炊飯米の黄ばみを抑制し、白く炊きあげることができる。なお、本発明において、炊飯形態に特に制限はなく、たとえばごはんや雑炊とすることができる。
【0023】
本発明においては、炊飯の際に、重量平均分子量が3000以上100万以下であるγ−PGAまたはその塩を含む炊飯用添加剤を用いる。こうした特定の重量平均分子量のγ−PGAを炊飯水に添加することにより、水の硬度が高い場合にも、炊飯された穀物の外観を良好に維持することができる。γ−PGAの重量平均分子量を3000以上とすることにより、炊飯物の外観を確実に良好なものとすることができる。また、γ−PGAの重量平均分子量を100万以下とすることにより、炊飯物の白さやつややかさをより一層高めることができる。また、炊飯物をさらにおいしそうな外観とし、外観の嗜好性をより一層向上させることができる。また、γ−PGAを添加して炊飯することにより、摂取したミネラル類の吸収を促進させることができる。よって、ミネラル類の積極的な摂取という硬水のメリットと、炊飯物の外観の維持とを両立させるとともに、摂取したミネラル類の吸収を促進させることができる。γ−PGAの重量平均分子量は、たとえば光散乱法により測定される。
【0024】
なお、炊飯米の照りつやをさらに効果的に向上させる観点では、γ−PGAの重量平均分子量の下限を、たとえば5000以上、好ましくは1万以上とする。また、γ−PGAの重量平均分子量の上限を、たとえば10万以下、好ましくは5万以下とする。また、さらに具体的には、γ−PGAの重量平均分子量を3万程度とする。
【0025】
本発明において、炊飯物の照りつやをさらに効果的に向上させるとともに、穀物本来の甘みをさらに向上させる観点では、炊飯前の穀物に対するγ−PGAの濃度の下限を、たとえば0.00001重量%以上、好ましくは0.0001重量%以上、さらに好ましくは、0.0005重量以上とする。また、炊飯前の穀物に対するγ−PGAの濃度の上限を、たとえば0.05重量%以下、好ましくは0.01重量%以下とし、さらに好ましくは、0.005重量%以下とする。
【0026】
本発明において、米飯の炊飯の場合、さらに具体的には、重量平均分子量が1万以上10万以下のγ−PGAを用いるとともに、炊飯前の穀物に対するγ−PGAの濃度が、0.001重量%以上0.02重量%以下であってもよい。こうすれば、たとえば炊飯水の硬度が60mg/L以上3000mg/L以下である場合にも、炊飯米の黄ばみを抑制するとともに、その照りつやを向上させることができる。なお、炊飯前の穀物とは、浸水前の乾燥した状態の穀物のことをいう。
【0027】
本発明において、たとえば、炊飯水に添加して飯の照りつやをさらに効果的に向上させる観点では、炊飯水全体に対するγ−PGAの割合の下限を、たとえば1ppm以上、好ましくは5ppm以上、さらに好ましくは10ppm以上とする。また、炊飯水全体に対するγ−PGAの割合の上限を、たとえば1000ppm以下、好ましくは500ppm以下、さらに好ましくは100ppm以下とする。
【0028】
本発明において、米飯の炊飯の場合、さらに具体的には、重量平均分子量が1万以上10万以下のγ−PGAを用いるとともに、炊飯水全体に対するγ−PGAの濃度が、10ppm以上100ppm以下であってもよい。こうすれば、たとえば炊飯水の硬度が60mg/L以上3000mg/L以下である場合にも、炊飯米の黄ばみを抑制するとともに、その照りつやを向上させることができる。
【0029】
本発明において、炊飯用添加剤は、炊飯用外観改良剤として用いられ、炊飯水中に添加される。炊飯用添加剤の形態には特に制限はなく、たとえば、粉末、顆粒、錠剤、液体、またはゲル状等とすることができる。
【0030】
また、本発明の炊飯用添加剤の態様に特に制限はなく、たとえば炊飯水への添加剤や、炊飯前の穀物へのコーティング剤とすることができる。本発明の炊飯用添加剤を炊飯水への添加剤として用いる場合、たとえば、炊飯に用いられる水に本発明の炊飯用添加剤を予め添加しておき、これに米等の穀物を浸漬して炊飯してもよい。また、米等の穀物を炊飯水に浸漬した後、炊飯開始前の所定のタイミングで炊飯水中に本発明の炊飯用添加剤を添加することもできる。また、炊飯開始後、所定のタイミングで炊飯用外観改良材を添加してもよい。一方、本発明の炊飯用添加剤をコーティング剤として用いる場合、たとえば、生米等の炊飯前の穀物に予めまぶしておくことができる。
【0031】
本発明において、炊飯水が各種ミネラルを含んでもよい。ミネラル類としては、カルシウム、鉄、マグネシウム、亜鉛、銅、セレンなどの生体必須ミネラルの一部あるいは全部が対象となる。また、用いるミネラル類の形態には制限はないが、たとえばカルシウムでは、塩化カルシウム、クエン酸カルシウム、グリセロリン酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、乳酸カルシウム、パントテン酸カルシウム、ピロリン酸二水素カルシウム、硫酸カルシウム、リン酸三カルシウム、リン酸一水素カルシウム、リン酸二水素カルシウムなどの化学的合成品の食品添加物、および貝カルシウム、骨カルシウムなどの天然カルシウムが対象となる。鉄では、塩化第二鉄、クエン酸第一鉄ナトリウム、クエン酸鉄、クエン酸鉄アンモニウム、グルコン酸第一鉄、乳酸鉄、ピロリン酸第一鉄、ピロリン酸第二鉄、硫酸第一鉄などの化学的合成品の食品添加物、およびヘム鉄などの天然鉄が対象となる。
【0032】
本発明の炊飯用添加剤を添加することにより、硬度の高い水を用いる場合にも、炊飯物の照りつやを充分に確保することができる。また、硬度の高い水を用いる場合にも、炊飯米の黄ばみを抑制し、白く仕上げることができる。硬度の高い水としては、たとえば、硬度60〜120mg/L程度の中硬水、硬度120〜180mg/L程度の硬水、硬度180mg/L以上の非常な硬水が挙げられる。こうした水を用いることにより、ミネラルの積極的摂取を可能とするとともに、炊飯物の外観を良好に維持することができる。なお、本発明において、水の硬度は、WHO(世界保健機関)の基準による。
【0033】
穀物とともにミネラルを効率よく摂取する観点では、炊飯水の硬度をたとえば60mg/L以上、好ましくは100mg/L以上、さらに好ましくは200mg/L以上とする。また、炊飯された穀物の照りつやをさらに効果的に高める観点では、炊飯水の硬度をたとえば3000mg/L以下、好ましくは2000mg/L以下、さらに好ましくは1000mg/L以下とする。
【0034】
また、本発明において、γ−PGAの添加量は、炊飯水の硬度に応じて調整することができる。炊飯水の硬度に応じた量のγ−PGAを炊飯水に添加することにより、炊飯物の照りつやをさらに確実に向上させることができる。
【0035】
なお、本発明において、水の硬度は、水中のマグネシウムイオンとカルシウムイオンの含有量を表す指標である。本発明における水の硬度は、水中のマグネシウムイオン濃度およびカルシウムイオン濃度を炭酸カルシウム濃度に換算したものであり、下記式により算出される。
硬度=(Caイオン濃度×2.5+Mgイオン濃度×4)mg/L
また、水中のマグネシウムイオン濃度およびカルシウムイオン濃度は、たとえばEDTA法により測定される。
【0036】
本発明においては、炊飯水として、ミネラルウォーター類を用いてもよい。ミネラルウォーター類として、具体的には、特定の水源(1ヶ所)の地下水を使用し、沈澱、濾過、加熱殺菌以外の処理が行われておらず、地層中のミネラル類を溶解しているナチュラルミネラルウォーター;
特定の水源(1ヶ所)の地下水を使用し、沈澱、濾過、加熱殺菌以外の処理が行われていないナチュラルウォーター;および
ナチュラルウォーターを使用し、沈澱、濾過、加熱殺菌以外に、(i)複数の水源から採水したものの混合、(ii)原水のミネラル分の調整(添加10%、削除20%を限度)または(iii)原水のばっ気処理、オゾン殺菌、紫外線殺菌の少なくとも一つの処理が行われたミネラルウォーターが挙げられる。
【0037】
本発明に用いられるγ−PGAは納豆の粘質物中のγ−PGAを抽出して用いてもよく、納豆菌等のバチリス属の菌体外に分泌するγ−PGAを用いてもよい。また、納豆粘質物中の、あるいは納豆菌が同時に分泌するレバンを含んでいても何ら支障がない。また、所定の分子量のγ−PGAを得るには、当該分子量より大きいγ−PGAを酸あるいはγ結合を分解する腸内には存在しない特殊な酵素により低分子化する方法と、納豆菌等の培養により当該分子量のγ−PGAを分泌させる方法があるが、そのどちらのγ−PGAを用いても何ら影響しない。
【0038】
γ−PGAは一般にナトリウム塩として得られるが、カリウム塩、カルシウム塩およびマグネシウム塩等の他の金属塩あるいはフリーのポリグルタミン酸であってもよい。
【実施例】
【0039】
(米の炊飯)
うるち米を用いて、以下の手順で米飯を作製した。
洗米:はじめに、生米にざっと水を流し、水を捨てた。そして、米に水を加えて10回かき混ぜた後、水を捨てることを4回繰り返した。
水切り:8分
重量調整:米+炊飯水の総重量を360gとした。(生米150g、加水量210g)
浸漬:30分
炊飯:炊飯器(松下電器産業社製『ミニクッカー』品番SR−03G、炊飯容量0.18〜0.27L)を用いた。
蒸らし:炊飯終了後、約15分間そのまま放置した。その後、米飯を均一にかき混ぜた。
【0040】
以上の手順において、炊飯水として、以下のものを用いたものをそれぞれ作製した。以下の実験例のうち、実験例1はコントロールに対応し、実験例4は比較例に対応する。なお、以下の実験例において、γ−PGAとして、味の素株式会社製カルテイク(登録商標)を使用した。使用したγ−PGAの重量平均分子量は3万程度であった。
実験例1:水道水
実験例2:γ−PGAの水道水溶液(γ−PGA濃度:10ppm、炊飯前の乾燥米の重量に対するγ−PGAの添加量0.0014重量%)
実験例3:γ−PGAの水道水溶液(γ−PGA濃度:100ppm、炊飯前の乾燥米の重量に対するγ−PGAの添加量0.014重量%)
実験例4:硬度174mg/L程度の市販ミネラルウォーター
実験例5:γ−PGAの硬度174mg/L程度の市販ミネラルウォーター溶液(γ−PGA濃度:10ppm、炊飯前の乾燥米の重量に対するγ−PGAの添加量0.0014重量%)
なお、実験例4および実験例5で用いた市販ミネラルウォーターのパッケージ表示によれば、そのCa含有量は36mg/1000mLであった。
【0041】
(評価)
実験例1〜5のそれぞれの米飯について、評価パネル8名が、「粒の白さ」および「照りつやの良さ」について評価した。評価は、実験例1を0として、−3〜3の比較評価とした。
また、各米飯の炊飯直後の水分含量を、乾燥減量法(135℃、3時間)により求めた。
【0042】
(結果)
図1は、実験例1〜実験例3、つまり、水道水およびγ−PGAの水道水溶液の評価結果を示す図である。また、図2は、実験例4および実験例5、つまり、硬度174mg/L程度の市販ミネラルウォーターを用いた実験例の評価結果を示す図である。
【0043】
図1より、実験例1に対して、γ−PGAを添加した実験例2および実験例3では、米飯の「照りつや」を向上させる傾向がある。また、γ−PGAの添加は、「粒の白さ」に悪影響を及ぼさなかった。
【0044】
また、図2より、炊飯水としてミネラルウォーターを用いた場合にも、水道水の場合と同様に、γ−PGAを添加することにより、米飯の照りつやが向上した。さらに、「七滝の水」のみで炊飯を行った実験例4では、粒が黄色くなる傾向がある。これに対し、γ−PGAを添加した実験例5では、米粒が黄色くならなかった。
【0045】
また、図3は、実験例1〜実験例5で得られた米飯の水分測定結果を示す図である。図3より、ミネラルウォーターで炊飯した実験例4では、水道水で炊飯した実験例1よりも米飯の水分値が低下している。これに対し、実験例5では、γ−PGAを配合することで、コントロール(実験例1)と同等以上の水分値を確保することができた。
【0046】
なお、以上の実験例では、うるち米を用いて米飯を作製したが、無洗米を用いた場合にも、同様の傾向が認められた。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】実施例における米飯の評価結果を示す図である。
【図2】実施例における米飯の評価結果を示す図である。
【図3】実施例における米飯の水分含量測定結果を示す図である。




 

 


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