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発明の名称 炒め物の製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−49924(P2007−49924A)
公開日 平成19年3月1日(2007.3.1)
出願番号 特願2005−236565(P2005−236565)
出願日 平成17年8月17日(2005.8.17)
代理人
発明者 松原 直樹 / 田辺 誠 / 山本 達也 / 佐野 文彦
要約 課題
炒め物を工業的に大量生産するに際し、汎用的に使用でき、好ましい炒め香を安定して発生させることができ、更に冷凍保存後も炒め香の減少の少ない炒め物の製造方法を提供する。

解決手段
食用油を、150〜250℃、5〜60分加熱後、100℃以下まで冷却し、30分以上その状態を保持し、該加熱冷却後の食用油を、再度100〜250℃まで加熱し、炒め機に供給し、炒め調理する。
特許請求の範囲
【請求項1】
食用油を、150〜250℃、5〜60分加熱後、一旦100℃以下まで冷却し、30分以上その状態を保持し、該加熱冷却後の食用油を、再度100〜250℃まで加熱し、これを炒め機に供給して具材を炒めることを特徴とする炒め物の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法で製造される食品が、冷凍食品であることを特徴とする炒め物の冷凍食品の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、炒め香の優れた食品の炒め物の製造方法に関わる。
【背景技術】
【0002】
食品の調理方法において、「炒める」という操作は広く用いられており、重要な調理方法の一つである。炒め物については、従来からそれぞれの食品に適した炒め方が用いられており、一般的には、炒め器、例えば鍋とかフライパンに油を入れて加熱後、速やかにこれに食材を投入して炒めることが行われている。家庭や小規模な厨房での炒め物はこの方法で充分炒め香を出すことが可能であり、特殊な香りを強化したい場合は風味油等を用いることもできる。
しかし、工業的に炒め物を大量に製造する場合には、この方法を単に大型化するだけでは炒め香が保存時間と共に少なくなり、客先にとどくまでに消失する問題点があった。同様に炒めた食材を冷凍食品とした場合に、冷凍保存後の炒め香が次第に減少するという問題点があった。
又、炒め物の生産は、高温状態でごく短時間で行われるため、生産ロット間の品質差異が僅かな条件の差異で出易く、安定的な品質で生産を行うことが難しい為、大量生産、連続生産には向いていない問題点があった。
連続生産については、連続炒め機も開発されている(特許文献1)が、単に食用油を投入して炒めるだけの連続炒め機では、食材を炒め始める前に行われる油の予備加熱が短くなる傾向があるので、炒め直後での期待される炒め香が十分でない問題点があった。
【特許文献1】特開2002−209754号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の課題は、炒め物を工業的に大量生産するに際し、汎用的に使用でき、好ましい炒め香をより強く・安定して発生させることができ、冷蔵や冷凍保存後も炒め香の減少の少ない炒め物の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明者らは、上記課題を解決するため種々検討した結果、まず、炒め香は主に加熱された食用油から発生していること、好ましい炒め香を発生させるためには油を150℃以上の高温で5分以上加熱する必要のあること、実際の食材を炒める一般的な手順では、油が150℃以上に昇温してから5分以内で炒めが終了すること、かつ多くの場合食材を炒め始めた時点で、油の温度が150℃以下に低下してしまうため、好ましい炒め香りを強く発生させるような加熱が行われていないことを見出した。
その上で課題を解決する方法としては食用油を一旦一括して大量に150℃以上で5分以上加熱しておき、冷却後これを再加熱した状態で生産ロットや生産速度に併せて少量ずつ炒め機に投入し、順次食材を炒めることにより、好ましい炒め香が強く感じられる炒め物が、安定して生産できることを見出した。かつ本方法で冷凍保存後も好ましい炒め香が保持できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、食用油を、150〜250℃、5〜60分加熱後、100℃以下まで冷却し、30分以上その状態を保持し、該加熱冷却後の食用油を、再度100〜250℃まで加熱し、これを炒め器に供給して具材を炒めることを特徴とする炒め物の製造方法であり、また、本方法により製造される食品が、冷凍食品であることを特徴とする炒め物の冷凍食品の製造方法である。
【発明の効果】
【0005】
一度加熱処理を行った食用油を再加熱して炒め器に投入するという簡単な操作で、汎用性の高い、好ましい炒め香が強く感じられる炒め物が安定した品質で製造でき、冷凍保存後もその炒め香が保持できる。特に連続炒め機に採用すれば、従来の連続炒め機では達成できなかった優れた炒め香の炒め物が連続的に製造できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明に使用される食用油とは、菜種油、大豆油、コーン油、紅花油、パーム油をはじめとする植物性油、又はラード、ファット等の動物性油等、食品に用いられる油であれば特に制限はなく、いずれも使用できる。
【0007】
これらの食用油の加熱方法は特に限定されるものではなく、通常のオイルパン、鍋等で加熱すればよい。加熱温度は150℃〜250℃、好ましくは200℃〜250℃で5〜60分間、好ましくは5〜30分間加熱すればよい。250℃以上の加熱では、こげ臭も発生し、引火、発火の恐れもあり危険である。これ以下では、再加熱しても食材の調理の際、十分な炒め香を得ることはできない。この加熱により食用油はある程度酸化され、油自体の炒め香が発生する。適度な炒め香を得る加熱時間は、加熱温度が高くなるほど短くなるが、5分以下では充分な炒め香は発現されず、60分より長いと炒め香として好ましくなくなる。又、加熱後の冷却は放冷でも、冷風又は冷水等による強制的冷却でも構わないが、必要以上の加熱による炒め香の劣化を避けるために100℃以下への冷却は速やかに行うことが望ましい。その後、100℃以下30分以上保持することにより、加熱により発生した食用油自体の炒め香が落ちつき、一種の熟成効果を発現する。こうして加熱後冷却して得られた食用油(以下、加熱冷却油と称する)は、その後、密閉容器で冷蔵又は冷凍保存すれば1ヶ月間はその効力を失わない。
【0008】
食材を炒める時には、上述の加熱冷却油を、再度100℃〜250℃に加熱する(以下再加熱油と称する)。再加熱は連続炒め機を使用する場合は、連続的に一定温度に加熱され、連続的に炒め器に投入されることが望ましい。料理店、ファースト・フード店等での少量のバッチ生産の場合には、バッチごとに油を必要量加熱して使用することや、短時間であれば保温した油を順次炒め機に必要量投入して使用することも可能である。炒め器はあらかじめ加熱しておくことが望ましい。大型の連続炒め機に使用する場合は、プレートヒーターなどを介して炒め機に連続的に供給することができる。
【0009】
食材の炒め方は、製造する量やそれぞれの食材に適した従来方法がそのまま適用できる。こうして得られた炒め物は、そのまま、あるいはチルド、冷凍して流通におかれる。冷凍方法も特に限定されるものではなく、従来方がそのまま適用できる。以下、実施例により更に説明する。
【実施例1】
【0010】
(炒め油の調製)なたね油およびラードを各50g計量し、中華鍋で100℃〜250℃に達温まで加熱し、5〜60分保持後の香りの好ましさを評価した。なたね油での結果を表1に、ラードでの結果を表2に示した。尚、評価は担当者4名により加熱後の油を容器に移した後、嗅ぎ取りにより官能評価し、好ましいを○、どちらかといえば好ましいを△、好ましくないを×で表した。
【0011】
【表1】


【0012】
【表2】


【0013】
表1、2より、食用油の好ましい加熱条件は、150℃〜250℃にあることが分かる。
【実施例2】
【0014】
(再加熱油によるもやし炒めでの評価)200℃、10分保持し、その後速やかに20℃まで放冷し、1時間保存し、加熱冷却油を調製した。中華なべを230℃まで熱した後、先に調製した加熱冷却油を、再度100〜250℃に加熱した再加熱油2.5gを鍋に投入し、これに生もやし50g、食塩1gを添加して1分30秒炒めた。調理後の香りの好ましさを担当者4名により評価した。非常に好ましいを5、好ましいを4、どちらともいえないを3、好ましくないを2、非常に好ましくないを1として評価した。結果を表3に示した。
【0015】
【表3】


【0016】
表3より、100〜250℃まで再加熱して炒め調理することで、好ましい炒め香が得られた。
【実施例3】
【0017】
(各種調理法と冷凍保存後の評価)なたね油を200℃、15分加熱処理し、4℃に冷却、1時間保存した加熱冷却油を用い、再加熱温度を100℃〜250℃に変化させてもやし炒めを調製し、一部をドライアイスで急速凍結し、調理直後および30日冷凍保存後の炒め香の好ましさを評価した。評価方法は実施例2に準じた。尚、調理方法は、予め230℃に前加熱した中華なべに、試験油を2.5g、生もやし50gを投入し、1分間炒め、その後食塩1gを投入し、更に30秒間炒めて調理を終了した。比較例1として、未加熱のなたね油を使用した区分、比較例2として、230℃に前加熱した中華なべに未加熱のなたね油を投入、230℃まで加熱後炒めを開始した区分、比較例3として、加熱冷却油(25℃)を再加熱することなく、230℃に前加熱した中華なべに投入、直ちに炒めを開始した区分をおいた。結果を表4に示した。
【0018】
【表4】


【0019】
表4の結果より、再加熱油を用いたものが、調理直後および冷凍保存後の炒め香が優れていることが明らかである。
【産業上の利用可能性】
【0020】
一度加熱処理を行った食用油を再加熱して炒め器に投入するという簡単な操作で、汎用性の高い、好ましい炒め香が強く感じられる炒め物が製造でき、冷凍保存後もその炒め香が保持できる。特に連続炒め器に採用すれば、従来の連続炒め機では達成できなかった優れた炒め香の炒め物が連続的に製造できる。




 

 


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