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発明の名称 ディッピング装置及び方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−6725(P2007−6725A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−188591(P2005−188591)
出願日 平成17年6月28日(2005.6.28)
代理人 【識別番号】100063565
【弁理士】
【氏名又は名称】小橋 信淳
発明者 長谷川 三喜 / 石田 三佳 / 本田 善文 / 市来 秀之
要約 課題
プレディッピング作業及びポストディッピング作業においてカップ内に泡状の薬液を噴出させるのに手間がかからず、作業性が高いこと、及び、カップ内の乳汁や乳頭付着有機物及び泥等の混入施用に対処することが可能なディッピング装置及び方法の提供。

解決手段
泡噴出ポンプ容器の容器部分とは異なる部分に、泡噴出ポンプ容器を片手で支持する把持部材の前部を着脱可能に取り付けると共に、把持部材の前部と後部とによって画成された対向面間に、把持部材の後部を片手で握ったまま後部側に向かって引くとポンプヘッドを押し下げ可能とするトリガを配設する。そして、トリガを後部側に向かって引いてポンプヘッドを押し下げて、ノズル管からの泡状の薬液をカップ内に噴出させる。カップ内の泡状の薬液を乳頭に施用したら、次の施用前に、トリガを引いてカップ内に新たな泡状の薬液を噴出させ、その噴出させた新たな泡状の薬液を次の乳頭に施用する。
特許請求の範囲
【請求項1】
液状の薬液を泡状にして排出する泡噴出ポンプ容器のポンプヘッドのノズル管に連なって、泡状の薬液が噴出されるカップを支持させたディッピング装置において、
前記泡噴出ポンプ容器に、前記泡噴出ポンプ容器を片手で支持する把持部材の前部を着脱可能に取り付けると共に、前記把持部材の前部と後部とによって画成された対向面間に、前記把持部材の後部を片手で握ったまま後部側に向かって引くと前記ポンプヘッドを押し下げ可能とするトリガを配設したことを特徴とするディッピング装置。
【請求項2】
前記把持部材は、前記ポンプヘッドを押し下げた前記トリガを元の状態に戻すように付勢する付勢手段を有することを特徴とする請求項1に記載のディッピング装置。
【請求項3】
前記カップの内側に、前記ノズル管からの泡を前記カップ内に向けて噴出する泡吐出口を複数設けると共に、前記カップの底部に、液状に戻った薬液及びカップ底部の泡状の薬液をカップ外に排出する排出口を設けたことを特徴とする請求項1に記載のディッピング装置。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか1つに記載のディッピング装置を用いたディッピング方法であって、前記泡噴出ポンプ容器に取り付けられた前記把持部材の後部を片手で握りながら前記トリガを引いて前記ポンプヘッドを押し下げて前記カップ内に泡状の薬液を噴出させ、その噴出させた泡状の薬液を搾乳牛の乳頭に泡施用し、次の施用前に、前記トリガを引いて前記カップ内に泡状の薬液を噴出させ、その噴出された泡状の薬液を次の乳頭に泡施用することを特徴とするディッピング方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、ディッピング装置及び方法に関し、さらに詳しくは、乳頭ディッピング作業に用いられるディッピング装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、乳頭ディッピング作業には、搾乳前に行うプレディッピング作業と、搾乳後に行うポストディッピング作業とがある。
前者のプレディッピング作業は、搾乳牛の乳頭に付着している泥や糞尿等を落とし、且つ乳頭付着細菌を殺菌することによって、搾乳中に乳房炎原因菌が搾乳機を介して拡散伝播するのを防止すると共に、乳頭を清浄にすることによって搾乳機で搾られる生乳の細菌数を低く抑えるために行われるものである。従来、この作業にあっては施用具を用いることなく湯洗浄及び乾布ふき取りが行われていたが、作業性を低下させることなく、より効果のあるディッピング作業が望まれている。一方、後者のポストディッピング作業は、搾乳によって刺激を受けた乳頭表皮をケアし、且つ搾乳後の乳汁が付着している乳頭を殺菌することによって、乳房炎原因菌の増殖と伝播とを防止するために行われるものである。
従来、このようなポストディッピング作業には、乳頭に薬液を噴霧するスプレー方式やカップ内の薬液に乳頭を浸漬するディップカップ方式が用いられており、このような方法をプレディッピング作業にも適用することが考えられる。しかしながら、ディッピングスプレー方式は、必要な場所以外にも噴霧してしまうので施用量が多く、しかも施用ムラが発生し易い、また、ディップカップ方式は、乳汁や乳頭付着有機物がカップ内のディップ剤に混入し易く、乳頭施用毎にディップ剤を逐次捨てると消費量が多くなるという問題があった。そこで、このような問題を解決するために、搾乳牛の乳頭に泡状の薬液を泡施用するディッピング装置が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
図8は、従来の泡施用ディッピング装置の構成図である。このディッピング装置1によると、従来からよく知られている泡噴出ポンプ容器2のポンプヘッド3のノズル管4にカップ5を片持ち支持させる共に、カップ5内側には、ノズル管4を介して圧送されてくる泡状の薬液をカップ5内下方に向けて噴出させるチューブ状の泡吐出管6が配設されている。そして、図中一点鎖線のようにポンプヘッド3を押し下げて容器7内部の液状の薬液8を吸い上げさせたのち、図示しない混合室で気液混合させて泡状の薬液とした状態で泡吐出管6からカップ5内に噴出させる。そして、カップ5内に一旦溜めた泡状の薬液に搾乳牛の乳頭を浸漬させてディッピング作業を行う。施用中に液状に戻ったカップ5内の薬液は、次の施用前に、カップ5の底部に連なった図示しないドレインチューブから排出したり、カップ5を逆さにして排出する。
【0004】
しかしながら、この泡施用ディッピング装置1にあっては、カップ5内に泡状の薬液を噴出させる場合、泡噴出ポンプ容器2を床や台上に載置した状態で片手でポンプヘッド3を押し下げるか、或いは、片手で容器7を持ちながら、もう片方の手でポンプヘッド3を押し下げなければならなかった。このため、カップ5内に泡状の薬液を噴出させるのに手間がかかり、作業性が低いという問題があった。
また、このディッピング装置1にあっては、カップ5内に一旦溜めた泡状の薬液を複数の乳頭に対して連続して施用するため、ディップカップ方式と同様、カップ5内の乳汁や乳頭付着有機物及び泥等の混入施用の対応がなされ難いという虞もある。
【0005】
【非特許文献1】長谷川三喜、外2名、「泡を利用した乳頭ディッピング作業」、2004年度農業施設学会大会、講演要旨、p.128−129、平成16年8月発行
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、この発明は、上記した従来技術が有している問題点を解決するためになされたものであって、プレディッピング作業において作業性を低下させることなく、より効果のあるディッピング作業を行うことが可能であること、また、プレディッピング作業及びポストディッピング作業においてカップ内に泡状の薬液を噴出させるのに手間がかからず、作業性が高いこと、及び、カップ内の乳汁や乳頭付着有機物及び泥等の混入施用に対処することが可能なディッピング装置及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため本発明によるディッピング装置は、液状の薬液を泡状にして排出する泡噴出ポンプ容器のポンプヘッドのノズル管に連なって、泡状の薬液が噴出されるカップを支持させたディッピング装置において、
前記泡噴出ポンプ容器に、前記泡噴出ポンプ容器を片手で支持する把持部材の前部を着脱可能に取り付けると共に、前記把持部材の前部と後部とによって画成された対向面間に、前記把持部材の後部を片手で握ったまま後部側に向かって引くと前記ポンプヘッドを押し下げ可能とするトリガを配設したことを特徴とする(第1発明)。
【0008】
第1の発明の構成によれば、泡噴出ポンプ容器に取り付けられた把持部材の後部を片手で握り、トリガを後部側に向かって引くとポンプヘッドが押し下げられて、ノズル管からの泡状の薬液がカップ内に噴出される。これにより、カップ内に泡状の薬液を噴出させるのに、泡噴出ポンプ容器を床や台上に載置した状態で片手でポンプヘッドを押し下げたり、片手で容器を持ちながら、もう片方の手でポンプヘッドを押し下げる必要はなくなり、片手で泡噴出ポンプ容器を支持しながら容易にカップ内に泡状の薬液を噴出させることができるようになる。さらに、従来の施用量よりも少なくて済むので環境に優しく、しかも簡明な構造で動作に電源装置や空気コンプレッサを用いることがないので、環境性及び安全性に優れている。
【0009】
本発明において、前記把持部材は、前記ポンプヘッドを押し下げた前記トリガを元の状態に戻すように付勢する付勢手段を有することを特徴とする(第2発明)。
【0010】
第2発明の構成によれば、ポンプヘッドを押し下げるように把持部材の後部側に向かって引かれたトリガは、付勢手段によって元の状態、つまりポンプヘッドを押し下げていない状態に復帰するように付勢される。これにより、トリガを連続して引いてポンプヘッドを速く往復動させることが可能となり、カップ内に向けて泡状の薬液を迅速に噴出させることができるようになる。
【0011】
また、前記カップの内側に、前記ノズル管からの泡を前記カップ内に向けて噴出する泡吐出口を複数設けると共に、前記カップの底部に、液状に戻った薬液及びカップ底部の泡状の薬液をカップ外に排出する排出口を設けたことを特徴とする(第3発明)。
【0012】
第3発明の構成によれば、ノズル管からの泡状の薬液は、複数の泡吐出口からほぼ一斉にカップ内側に向かって噴出される。そして、液状に戻った薬液は随時排出口からカップ外に排出されると共に、カップ内側に向かって泡状の薬液が排出されるたび、カップ底部の泡状の薬液がカップ外に排出される。これにより、カップ内に素早く、且つ満遍なく泡状の薬液を行き渡らせることができるうえに、カップ内に向かって連続して新しい泡状の薬液を噴出することができるようになる。
【0013】
また、上記目的を達成するため本発明によるディッピング方法は、第1乃至第3の発明の何れか1つのディッピング装置を用いたディッピング方法であって、前記泡噴出ポンプ容器に取り付けられた前記把持部材の後部を片手で握りながら前記トリガを引いて前記ポンプヘッドを押し下げて前記カップ内に泡状の薬液を噴出させ、その噴出させた泡状の薬液を搾乳牛の乳頭に泡施用し、次の施用前に、前記トリガを引いて前記カップ内に泡状の薬液を噴出させ、その噴出された泡状の薬液を次の乳頭に泡施用することを特徴とする(第4発明)。
【0014】
第4発明の構成によれば、従来は一旦泡状の薬液をカップ内に貯留してから複数の乳頭に施用していたのに対し、搾乳牛の乳頭に泡施用する毎にトリガを引いてカップ内に新しい泡状の薬液を噴出させ、その噴出された新しい泡状の薬液を次の乳頭に施用する。これにより、カップ内で常に新しい泡状の薬液を1乳頭分ずつ溜めて施用することが可能となるだけでなく、カップ内に乳頭を差し込みつつトリガを引きながら泡形成施用することが可能となり、プレディッピング作業において作業性を低下させることなく、より効果のあるディッピング作業を行うことが可能となる。そのうえ、プレディッピング作業及びポストディッピング作業においてもカップ内に泡状の薬液を噴出させるのに手間がかからず、作業性がより高くなり、しかも、カップ内の乳汁や乳頭付着有機物及び泥等の混入施用を未然に防止することができるようになり、酪農分野、特に乳用家畜の衛生管理作業において広範な利用が期待される。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、泡噴出ポンプ容器に取り付けられた把持部材の後部を片手で握り、トリガを後部側に向かって引くとポンプヘッドが押し下げられて、ノズル管からの泡状の薬液がカップ内に噴出される。カップ内の泡状の薬液を乳頭に施用したら、次の施用前に、トリガを引いてカップ内に新たな泡状の薬液を噴出させ、その噴出された新たな泡状の薬液を次の乳頭に施用する。或いは、カップ内に乳頭を差し込みつつトリガを引きながら泡形成施用する。これにより、プレディッピング作業において作業性を低下させることなく、より効果のあるディッピング作業を行うことが可能であること、プレディッピング作業及びポストディッピング作業においてもカップ内に泡状の薬液を噴出させるのに手間がかからず、作業性がより高いこと、及び、カップ内の乳汁や乳頭付着有機物及び泥等の混入施用に対処することが可能なディッピング装置及び方法を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明のディッピング装置の構成図、図2は、同例に用いられるカップの平面図である。なお、従来とほぼ同様の構成については同一の符号を付して説明する。
【0017】
本ディッピング装置の構成について説明する。図1に示されるように、本ディッピング装置10は、容器7内に注ぎ込まれている液状の薬液8を泡状にして排出する泡噴出ポンプ容器2と、この泡噴出ポンプ容器2のノズル4に片持ち支持されて泡噴出ポンプ容器2の気液混合室(図示せず)から圧送されてくる泡状の薬液が噴出されるカップ5と、泡噴出ポンプ容器2の容器7とは異なる部分に着脱可能に取り付けられた把持部材11と、を備えて構成されている。
【0018】
泡噴出ポンプ容器2は、従来からよく知られている泡噴出ポンプ容器であって、液状の薬液8を容器7内に注ぎ込むために形成された上部開口部の外周部には、図示しないネジ部が形成されている。このネジ部に螺合するネジキャップ12は、ポンプ本体13に回動可能に支持されており、ポンプ本体13の下部を上部開口部から容器7内部に向かって挿入した状態で、ネジキャップ12をネジ部に螺合させることによって、ポンプ本体13が容器7に対して着脱可能に取り付けられている。
【0019】
ポンプ本体13は、押し下げ可能に配置されたポンプヘッド3及びノズル管4と、ポンプヘッド3の押し下げ動作に応じて容器7内部から吸い上げた液状の薬液8に空気を混合させて泡状の薬液を形成したのち排出方向に圧送する図示しない気液混合室と、気液混合室に液状の薬液8を送り込むため容器7の底部に向かって延設された吸い上げ管14とを備えている。そして、ポンプヘッド3が押し下げられると、容器7内の液状の薬液8は、吸い上げ管14を介して気液混合室に吸い上げられて気液混合されたのち、ポンプヘッド3内部を通ってノズル管4から泡状の薬液として噴出される。なお、押し下げられたポンプヘッド3は、ポンプ本体13内に組み込まれた図示しない復帰バネにより上方の元の位置に戻されるようになっている。
【0020】
カップ5は、搾乳牛の乳頭の少なくとも2/3以上がカップ5内に挿入可能となるように深絞り型に形成されている。カップ5の上部縁の内側には、図2に示されるように、ノズル管4に連なった環状の輸送管15が配設されている。この輸送管15には、可撓性部材が用いられていると共に、カップ5内側に向けて泡状の薬液を噴出する複数の泡吐出口16が予め設定された所定間隔(好ましくはカップ中心から約45度間隔)をあけて穿設されている。なお、泡吐出口16の口径は、ノズル管4の口径よりも小径とされている。また、カップ5の底部には、液状に戻った薬液及びカップ5底部の泡状の薬液をカップ5外に排出する排出口17が設けられている。これにより、ノズル管4から圧送されてくる泡状の薬液は、複数の泡吐出口16からほぼ一斉にカップ5内側に向かって噴出される。そして、液状に戻った薬液は随時排出口17からカップ5外に排出されると共に、カップ5内側に向かって泡状の薬液が排出されるたび、カップ5底部の泡状の薬液がカップ5外に押し出されるように排出される。
【0021】
把持部材11には、容器7の上方に位置しているポンプ本体13上部を上方から覆った状態で、泡噴出ポンプ容器2の容器7とは異なる部分、例えば、ネジキャップ12に取付手段としての帯状の結合用バンド18を介して着脱可能に取り付けられる前部11Aと、この前部11Aの上部に連なった状態でノズル管4とは異なる方向、つまり後方側にほぼ水平状に延びた中間部11Bと、泡噴出ポンプ容器2を片手で片持ち支持することができるように中間部11Bの後端部から斜め後方に延びるように延設された後部11Cとが一体的に形成されている。
なお、前部11Aの前面側(カップ側)には、上下動するポンプヘッド3に干渉しないように図示しない切り欠き部が設けられている。
【0022】
さらに、これら前部11Aと後部11Cとによって画成された対向面間には、中間部11Bに回動軸19を介して回動可能に軸支されたフ字状のトリガ20の後端側が配設されていると共に、このトリガ20を後部11Bを握りながら後方に引くと、トリガ20の前端側がポンプヘッド3を押し下げるように回動する。
また、このトリガ20と中間部11Bとの間には、ポンプヘッド3を押し下げたトリガ20を元の状態に戻すように付勢して回動させる付勢手段としてのバネ部材(例えば、引っ張りコイルバネやねじりコイルバネ等の金属バネ及びプラスチックバネ)21が介装されている。これにより、トリガ20を連続して引くとポンプヘッド3を速く往復動させることが可能となり、カップ5内に向けて泡状の薬液を迅速に噴出させることが可能とされている。
【0023】
次に、ディッピング装置10を用いて行われる乳頭ディッピング作業について説明する。
まず、泡噴出ポンプ容器2に一体的に取り付けられている把持部材11を捻ってネジキャップ12を緩めて容器7からポンプ本体13を取り外し、容器7の上部開口部から容器7内部に向かって液状の薬液8を注ぐ。液状の薬液8を適量注ぎ込んだら、ポンプ本体13下部を容器7の上部開口部から内部に向かって挿入したのち、把持部材11を捻りネジキャップ12を容器7の上部開口部の外周面部に形成されたネジ部にしっかりと螺合させる。
【0024】
それから、把持部材11の後部11Cを片手で握ってディッピング装置10を片持ち支持すると共に、トリガ20を後部11C側に向かって引くとポンプヘッド3が押し下げられて、容器7内の液状の薬液8が、吸い上げ管14を介して気液混合室に吸い上げられて気液混合されて泡状の薬液とされたのち、ポンプヘッド3内部及びノズル管4を通ってカップ5内側の複数の泡吐出口から16からほぼ一斉にカップ5内側に向かって噴出される。その噴出させた泡状の薬液を搾乳牛の1乳頭にのみ泡施用し、次の施用前に、トリガ20を引いてカップ5内に新しい泡状の薬液を噴出させ、その噴出された新しい泡状の薬液を次の乳頭に泡施用する。或いは、カップ5内に乳頭を差し込みつつトリガ20を後部11C側に向かって引きながら泡形成施用することも可能である。
ところで、液状に戻った薬液は随時排出口17からカップ5外に排出されると共に、カップ5内側に向かって新しい泡状の薬液が排出されるたび、カップ5の底部の泡状の薬液がカップ5外に排出される。
【0025】
以上述べたように本発明によれば、把持部材11の後部11Cを片手で握り、トリガ20を後部11A側に向かって引くとポンプヘッド3が押し下げられて、ノズル管4を介して圧送されてくる泡状の薬液がカップ5内に噴出される。これにより、カップ5内に泡状の薬液を噴出させるのに、泡噴出ポンプ容器2を床や台上に載置した状態で片手でポンプヘッド3を押し下げたり、片手で容器7を持ちながら、もう片方の手でポンプヘッド3を押し下げる必要はなくなり、片手で泡噴出ポンプ容器2を支持しながら容易にカップ5内に泡状の薬液を噴出させることができる。また、容器7とは異なる部分に把持部材11が取り付けられているので、把持部材11を容器7から取り外すと、液状の薬液8を容易に容器7内に注ぎ込むことができる。さらに、従来の施用量よりも少なくて済むので環境に優しく、しかも簡明な構造で動作に電源装置や空気コンプレッサを用いることがないので、環境性及び安全性に優れている。
【0026】
また、本発明によれば、ポンプヘッド3を押し下げるように把持部材11の後部11C側に向かって引かれたトリガ20は、バネ部材21によって元の状態、つまりポンプヘッド3を押し下げていない状態に復帰するように付勢される。これにより、トリガ20を連続して引いてポンプヘッド3を速く往復動させることが可能となり、カップ5内に向けて泡状の薬液を迅速に噴出させることができる。
【0027】
さらに、本発明によれば、ノズル管4からの泡状の薬液は、複数の泡吐出口16からほぼ一斉にカップ5内側に向かって噴出される。そして、液状に戻った薬液は随時排出口17からカップ5外に排出されると共に、カップ5内側に向かって泡状の薬液が排出されるたび、カップ5底部の泡状の薬液がカップ5外に排出される。これにより、カップ5内に素早く、且つ満遍なく泡状の薬液を行き渡らせることができるうえに、カップ5内に向かって連続して新しい泡状の薬液を噴出することができる。
【0028】
さらにまた、本発明によれば、従来は一旦泡状の薬液をカップ5内に貯留してから複数の乳頭に施用していたのに対し、搾乳牛の乳頭に泡施用する毎にトリガ20を引いてカップ5内に新しい泡状の薬液を噴出させ、その噴出された新しい泡状の薬液を次の乳頭に施用する。或いは、カップ5内に乳頭を差し込みつつトリガ20を引きながら泡形成施用する。これにより、プレディッピング作業において作業性を低下させることなく、より効果のあるディッピング作業を行うことが可能となる。そのうえ、プレディッピング作業及びポストディッピング作業においてもカップ5内に泡状の薬液を噴出させるのに手間がかからず、作業性をより高めることができ、しかも、カップ5内で常に新しい泡状の薬液を1乳頭分ずつ溜めて施用するだけでなく、カップ5内に乳頭を差し込みつつトリガ20を引きながら泡形成施用することが可能となり、カップ5内の乳汁や乳頭付着有機物及び泥等の混入施用を未然に防止することができ、酪農分野、特に乳用家畜の衛生管理作業において広範な利用が期待される。
【0029】
なお、本発明に用いられるカップ5は、上述したような構成に限られたものではなく、液状となった薬液の排出、及び、カップ5内に噴出されたのち泡施用された泡状の薬液をより速くカップ5外に排出する目的で、図3〜7に示されるように、深絞型のカップ5とは異なる他の形態をとることが可能とされている。
図3〜7は、同例に用いられるカップの別の実施形態を示した側面図及び平面図である。
【0030】
すなわち、図3、4に示されるように、カップ5に替えて、メッシュ状体からなる深絞型のカップ50としたり、或いは、図5に示されるように、目の粗いかご状のカップ51とすることも可能である。これによれば、液状に戻った薬液は随時網目からカップ50、或いはカップ51の外に排出されると共に、複数の泡吐出口16から泡状の薬液がほぼ一斉にカップ50、51内側に向かって噴出されると、カップ50内部に溜まっていた泡状の薬液がカップ50、51外に容易に排出されるので、カップ50、51内に向かって連続して新しい泡状の薬液を噴出することができると共に、カップ50、51内で常に新しい泡状の薬液を1乳頭ずつ泡形成しながら次の乳頭に施用することが可能となるだけでなく、カップ50、51内に乳頭を差し込みつつトリガ20を引きながら泡形成施用することもできるので、プレディッピング作業において作業性を低下させることなく、より効果のあるディッピング作業を行うことが可能となる。そのうえ、プレディッピング作業及びポストディッピング作業においてもカップ50、51内に泡状の薬液を噴出させるのに手間がかからず、作業性をより高めることができると共に、カップ50、51内の乳汁や乳頭付着有機物及び泥等の混入施用を未然に防止することができる。
【0031】
また、図6、7に示されるように、カップ5に替えて底部に菊割ゴム52を配置した筒状のカップ53(好ましくはゴム製)とすることも可能である。このカップ53にあっては、その深さが搾乳牛の乳頭の少なくとも2/3以上が挿入可能となるように長尺状に形成される必要はなく、泡施用1回分の泡状の薬液を保持できるだけの深さがあればよい。これによれば、乳頭に泡施用しながら液状に戻った薬液は随時菊割ゴム51の隙間や乳頭挿通用の中央の開口部54からカップ53の外に排出されると共に、乳頭に泡施用するとカップ53内部の泡状の薬液も同様に菊割ゴム52の隙間や開口部54からカップ53外に排出されるので、カップ53内に向かって連続して新しい泡状の薬液を噴出することができると共に、カップ53内で常に新しい泡状の薬液を1乳頭ずつ泡形成しながら次の乳頭に施用することが可能となるだけでなく、カップ53内に乳頭を差し込みつつトリガ20を引きながら泡形成施用することが可能となり、プレディッピング作業において作業性を低下させることなく、より効果のあるディッピング作業を行うことが可能となる。そのうえ、プレディッピング作業及びポストディッピング作業においてもカップ53内に泡状の薬液を噴出させるのに手間がかからず、作業性をより高めることができると共に、カップ53内の乳汁や乳頭付着有機物及び泥等の混入施用を未然に防止することができる。
【0032】
なお、上述した実施形態にあっては、把持部材11をネジキャップ12に取り付けるように構成したが、これに限られたものではなく、把持部材11の形状を適宜変形させて、容器7に取り付けたり、或いは容器7及びネジキャップ12に跨って取り付けるように構成することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明のディッピング装置の構成図である。
【図2】同例に用いられるカップの平面図である。
【図3】同例に用いられるカップの別の実施形態を示した側面図である。
【図4】図3の平面図である。
【図5】同例に用いられるカップの別の実施形態を示した側面図である。
【図6】同例に用いられるカップの別の実施形態を示した側面図である。
【図7】図6の平面図である。
【図8】従来の泡施用ディッピング装置の構成図である。
【符号の説明】
【0034】
2 泡噴出ポンプ容器
3 ポンプヘッド
4 ノズル管
5、50、51、53 カップ
7 容器
8 液状の薬液
10 ディッピング装置
11 把持部材
11A 前部
11B 後部
16 泡吐出口
17 排出口
20 トリガ
21 バネ部材




 

 


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