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発明の名称 魚釣用スピニングリール
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−115(P2007−115A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−186732(P2005−186732)
出願日 平成17年6月27日(2005.6.27)
代理人 【識別番号】100058479
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴江 武彦
発明者 松橋 学
要約 課題
ロータ逆転時の大きな衝撃力を吸収し、長期間にわたって安定した衝撃吸収性能を得ることができる小型かつ軽量構造の逆転防止装置を備えた魚釣用スピニングリールを提供すること

解決手段
ハンドル18の操作に連動して軸筒部32を中心として回転するロータ30の逆転を防止する逆転防止装置50を備え、この逆転防止装置50が、釣糸案内部を介する釣糸の繰り出しに伴う衝撃力を緩和する魚釣用スピニングリール10であって、逆転防止装置50は、ロータ30の円筒部46の内周部にこの円筒部46に対して回転可能に支持した逆転防止体52と、ロータ30が逆転方向に回転したときに、この逆転防止体52に係合して逆転方向に移動するのを阻止する阻止部材54と、逆転防止体54とロータ30との間に介在されてロータの逆転を阻止するときに、逆転防止体に作用する衝撃力を吸収する弾発部材56と、を有する魚釣用スピニングリール。
特許請求の範囲
【請求項1】
ハンドル操作に連動して回転支軸を中心として回転するロータの逆転を防止する逆転防止装置を備え、この逆転防止装置が、ロータの逆転を阻止するときに、釣糸案内部を介する釣糸の繰り出しに伴う衝撃力を緩和する魚釣用スピニングリールであって、
前記逆転防止装置は、前記ロータの円筒部の内周部にこの円筒部に対して所定角度回転可能に支持した逆転防止体と、前記ロータが逆転方向に回転したときに、この逆転防止体に係合してこの逆転防止体が逆転方向に移動するのを阻止する阻止部材と、前記逆転防止体とロータとの間に介在されてロータの逆転を阻止するときに逆転防止体に作用する衝撃力を吸収する弾発部材と、を有することを特徴とする魚釣用スピニングリール。
【請求項2】
前記弾発部材は、逆転防止体とロータとの間で、周方向に作用する衝撃力を吸収する請求項1に記載の魚釣用スピニングリール。
【請求項3】
前記弾発部材は、バネで形成される請求項2に記載の魚釣用スピニングリール。
【請求項4】
前記逆転防止体と弾発部材とは、保護用環状体を介して前記ロータの円筒部に支持される請求項1から3のいずれか1つに記載の魚釣用スピニングリール。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハンドル操作に連動回転するロータの逆転を防止する逆転防止装置を備えた魚釣用スピニングリールに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ハンドル操作に連動回転するロータの逆転を防止する逆転防止装置を備えた魚釣用スピニングリールは、ロータの逆転を防止した状態で釣糸を巻き取っているときに、例えばかかっている大きな魚の引きで、釣糸に急激に過大な引張力が加わって釣糸が切断したり、あるいは急激な衝撃力により逆転防止装置の係止部や支持部が破損してしまうことがある。
【0003】
このような過大な引張作用が釣糸あるいは逆転防止機構に与えるショックを吸収するため、回転阻止手段の操作で回転を阻止される逆転防止部材としてラチェットをロータに対して回転可能に支持させ、これらのロータとラチェットとの間にショックアブソーバを設けたスピニングリールが知られている(例えば特許文献1参照)。
【特許文献1】特開昭60−30632号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、この従来のスピニングリールは、スプール軸を挿通するピニオン軸あるいはロータを支持する筒状部の外周にラチェットを設け、このロータを支持する筒状部の外周に装着したコイル状スプリングの一端をロータで支持し、他端をラチェットで支持することでショックアブソーバを形成するため、作用するモーメントあるいはトルクの関係上、ロータ逆転時の大きな衝撃力を吸収することができない。
【0005】
また、ロータの逆転防止時すなわちラチェットが回転阻止手段により回転を阻止され、かつショックアブソーバであるコイル状のスプリングが完全に締付けられたときに、ロータとラチェットとがコイル状のスプリングのそれぞれの端部を介して連結されるため、力を伝達する支持面積が極めて小さく、耐支持強度が不十分であり、耐久性に劣る。また、ラチェットとロータとの間に回転範囲を規制する規制手段を設けた場合であっても、この規制手段はショックアブソータとは別個に、ラチェットの側面から突出させた突起にロータ側から突出させた突起を係合させるもので、力を伝達する支持面積が極めて小さく、十分な耐支持強度が得られず、耐久性に劣る。
【0006】
本発明は、このような事情に基づいてなされたもので、ロータ逆転時の大きな衝撃力を吸収すると共に、長期間にわたって安定した衝撃吸収性能を得ることができる小型かつ軽量構造の逆転防止装置を備えた魚釣用スピニングリールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成する本発明の魚釣用スピニングリールは、ハンドル操作に連動して回転支軸を中心として回転するロータの逆転を防止する逆転防止装置を備え、この逆転防止装置が、ロータの逆転を阻止するときに、釣糸案内部を介する釣糸の繰り出しに伴う衝撃力を緩和する魚釣用スピニングリールであって、前記逆転防止装置は、前記ロータの円筒部の内周部にこの円筒部に対して所定角度回転可能に支持した逆転防止体と、前記ロータが逆転方向に回転したときに、この逆転防止体に係合してこの逆転防止体が逆転方向に移動するのを阻止する阻止部材と、前記逆転防止体とロータとの間に介在されてロータの逆転を阻止するときに逆転防止体に作用する衝撃力を吸収する弾発部材と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明による魚釣用スピニングリールは、阻止部材に係合する逆転防止体がロータの円筒部の内周部に所定角度回転可能に支持され、弾発部材で衝撃を吸収されることにより、この逆転防止体が回転支軸から径方向外方に大きく離間した位置で、ロータの逆転防止時の衝撃を吸収するため、弾発部材を強力な大型化あるいは重量化することなく、ロータ逆転防止時の大きな衝撃力を吸収することができると共に、逆転防止体を安定した状態で支持することができるため、長期間にわたって安定した衝撃吸収性能を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
図1から図6は、本発明の好ましい実施形態による魚釣用スピニングリール10を示す。
図1に全体を示すように、本実施形態の魚釣用スピニングリール10は、リール本体12と、リール本体12から延出するリール取付脚部14とを有し、このリール取付脚部14の端部には、図示しない釣竿に取り付けられる竿取付部14aが形成されている。リール本体12内にはハンドル軸16が図示しないボール軸受を介して回転可能に支持されており、このハンドル軸16の端部にハンドル18が取付けられている。このハンドル軸16のリール本体12内に配置される部位には、駆動機構20の一部を形成するドライブギア22を配置してある。
【0010】
ドライブギア22には、ハンドル軸16に対して直交する方向に延在しかつ軸受24a,24bを介してリール本体12の筒状突部12a内に回転可能に支持されたピニオンギア26が噛合している。このピニオンギア26は、円筒状構造の回転軸筒28の基端部に形成されており、ピニオンギア26と反対側の先端部には、ロータ30の回転支軸である軸筒部32が回り止めされて装着され、ナット34によりこの軸筒部28に一体的に固定されている。このナット34の締付力は、軸筒部32から、スペーサ23を間に配置した一対の軸受24a,24bを介してリール本体12の筒状突部12aで支えられる。このロータ30の基端部の径方向に対向した部位に、一対の腕部36が突設されており、この腕部36は、ロータ30の基端部から先端側に向けて軸方向に延び、その先端部に、ベール38が反転自在に取付けられている。このベール38の一方の端部は、ハンドル18側に設けられた釣糸案内部(図示しない)に取り付けられている。
【0011】
また、このピニオンギア26および回転軸筒28内には、スプール軸40が摺動可能に支持されており、上述のドライブギア22およびピニオンギア26を介してハンドル軸16で作動される通常のオシレーティング機構42により、軸方向に沿う一定のストロークで往復駆動することができる。このスプール軸40の先端には、釣糸が巻回される巻回胴部44aとロータ30が配置されるスカート部44bとを有するスプール44が着脱可能に取付けられ、スプール軸40と共にこのハンドル軸16と直交する方向に往復動することができる。
【0012】
この魚釣用スピニングリール10は、ハンドル18を回転操作してハンドル軸16を回転させると、オシレーティング機構42およびスプール軸40を介してスプール44が前後に一定ストロークで往復動すると同時に、ドライブギア22およびピニオンギア26を介してロータ30が回転する。これにより、ロータ30と共に回転する釣糸案内部を介して、スプール44の巻回胴部44aに釣糸が均等に巻回される。
【0013】
図2から図6に拡大して示すように、本実施形態のロータ30は、上述の軸筒部32を囲む円筒部46と、この軸筒部32の先端部と円筒部46の中間部とを連結するディスク状部48とを有し、円筒部46はリール本体12側およびスプール40側の双方の端部が軸方向外方に開口する。この円筒部46は、リール本体12側が軸筒部32よりも突出してリール本体12の筒状突部12aを囲み、スプール44側が回転軸筒28よりも突出してナット34をこの内部に収容する。この円筒部46はスプール44のストローク長よりも長く形成してあり、スプール44が往復動する際、スカート部44bから円筒部46の内部が露出することはない。
【0014】
ロータ30内には、図4に実線の矢印Rで示す逆転方向すなわち釣糸繰出し方向に回転するのを阻止する逆転防止装置50が設けられている。本実施形態の逆転防止装置50は、円筒部46の内周に沿って所定角度回転可能に支持された環状構造の逆転防止体52と、ロータ30が逆転方向Rに回転したときに、この逆転防止体52に係合してこの逆転防止体52が逆転方向Rに移動するのを阻止する阻止部材54と、逆転防止体52とロータ30との間に介在されてロータ30の逆転を阻止するときに、このロータ30が逆転防止体52に与える衝撃力を吸収する弾発部材56とで形成されている。
【0015】
図2,図3,図5および図6に示すように、ロータ30のディスク状部48は、円筒部46の内周面に沿って円弧状に延びる本実施形態では3つの切欠部49が周方向に沿って同じ長さで半径方向および周方向に等間隔に形成されている。一方、このロータ30に支持される逆転防止体52は、円筒部46の内周面に沿うリング状部58と、互いに周方向に等間隔に離隔した位置でこのリング状部58の端部からスプール44側に突出する係合突部60とを有し、この係合突部60をリール本体12側から切欠部49内に突入させた状態で装着される。このロータ30と逆転防止体52との間には、例えば合成樹脂で形成された保護用環状体62が介挿され、ロータ30と逆転防止体52および弾発部材56との直接接触が防止されている。これにより、ロータ30と逆転防止体52および弾発部材56との間の異種金属の接触による電食等の発生を防止することができ、更に、滑動性の向上を図ることもできる。
【0016】
逆転防止体52のリング状部58は、径方向に厚肉に形成されてディスク状部48で支えられる基部58aと、この基部58aに対して段部を形成すると共にその内周面に係止歯59が形成される歯部58bとを有し、この基部58aと歯部58bとの間に形成される段部を介して、ディスク状部48にネジ止めされた抜け止めプレート64で、軸方向に移動不能でかつ回動可能に保持されている。
【0017】
逆転防止体52と共に抜け止めプレート64で保持される保護用環状体62は、リング状部58とロータ30の円筒部46との間に介挿される周壁部62aと、リング状部58の基部58aとロータ30のディスク状部48との間に介挿される平板部62bと、それぞれがロータ30の切欠部49内に突入して逆転防止体52のリング状部58と共に上述の弾発部材56の収容空間を規定するドーム部62cとを有する。平板部62bは、隣接するドーム部62c間で、リング状部58の基部58aに重なる状態に配置されており、この基部58aを超えて半径方向内方に突出することはない。また、各ドーム部62cは、切欠部49の壁面に当接する2つの円弧状の周壁部61aおよび2つの平坦状の端壁部61b(図3および図5参照)のスプール44側を頂壁部61c(図2および図5参照)で閉じかつリール本体12側を開口させて上述の切欠部49に対応した円弧状に延設され、この開口に臨む側壁部の端部には、切欠部49の周縁部に沿ってディスク状部48に当接する係止縁部62dが形成されている。
【0018】
これらの逆転防止体52と保護用環状体62とを、ロータ30に装着する場合は、保護用環状体62の各ドーム部62c内に、逆転防止体52の係合突部60と、本実施形態ではそれぞれ同一寸法の圧縮コイルバネで形成した弾発部材56とを挿入し、この弾発部材56の一端を逆転方向R(図4参照)の前方に位置する端壁部61bで支えると共に、他端を係合突部60の側面で支える。この弾発部材56の付勢力により、逆転防止体52は係合突部60をドーム部62cの他方の端壁部61bに当接される。これにより、保護用環状体62と逆転防止体52と弾発部材56とが1つの組立用ユニットを形成する。このユニットでは、各ドーム部62cが保護用環状体62の外周部に配置されていることにより、弾発部材56および逆転防止体52を組込む際に、最も広いスペースが確保され、しかも、コイルバネで形成された弾発部材56を、周壁部62aに沿わせてドーム部62c内に装着することができるため、取付け作業が極めて簡単である。
【0019】
このように逆転防止体52と弾発部材56とを保護用環状体62に組込んでユニット構造とした後、各ドーム部62cをディスク状部48の切欠部49内に挿入し、逆転防止体52のリング状部58の内周部に形成された段部を介して、抜け止めプレート64でこのロータ30に保持する。保護用環状体62は、ドーム部62cが切欠部49に嵌合することにより、ロータ30に対する回動を阻止され、平板部62bがディスク状部48とリング状部58との間に挟持され、係止縁部62dがディスク状部48と抜け止めプレート64との間に保持されることにより、軸方向移動を阻止される。これに対し、逆転防止体52は、保護用環状体62と抜け止めプレート64との間で接触保持されているだけであるため、ドーム部62c内の係合突部60が弾発部材56を圧縮しつつロータ30に対して回動することができる。なお、本実施形態では、図2および図6に示すように、逆転防止体52の外周面に形成した環状溝58c内にOリング状の摩擦部材66(ゴム材)を配置し、逆転防止体52と保護用環状体62との間に、摩擦力を形成可能な構造に形成してある。
【0020】
図2および図4に示すように、逆転防止体52が逆転方向Rに回転するのを阻止する阻止部材54は、歯部58bに形成された係止歯59に対向した部位で、基端部をリール本体12の筒状突部12aの端面に設けられた支軸68に回動自在に保持され、先端部の係止爪54aが逆転方向Rの後方に向けて、係止歯59に係合する位置までレバー状に延びる。この阻止部材54の中間位置から、作動ピン69が突出し、フリクションプレート70に形成された長孔72内に挿入され、この長孔72で案内されつつ移動することができる。
【0021】
フリクションプレート70は、C字状に形成された基部74を軸筒部32の周部に弾性的に摩擦係合させて保持されており、筒状突部12aから突出するストッパピン76で、その移動範囲が規定されている。すなわち、ロータ30が逆転方向Rに回転すると、その軸筒部32および円筒部46が逆転方向Rに移動し、フリクションプレート70は、軸筒部32と共に逆転方向Rに移動する。これにより、フリクションプレート70は、長孔72および作動ピン69を介して阻止部材54を移動し、係止爪54aを係止歯59に係合させる。これにより、係止歯59を形成した逆転防止体52は、阻止部材54を介してリール本体12の筒状突部12aで逆転方向Rへの回転を阻止される。これとは逆に、ハンドル18により、ロータ30が図4に点線で示す正転方向F(釣糸巻取方向)に回転すると、フリクションプレート70が軸筒部32と共に時計方向に回転し、係止爪54aが係止歯59から離隔する方向に阻止部材54を回動した後、ストッパピン76で係止される。これにより、阻止部材54が図4に二点鎖線で示す位置に保持される。阻止部材54と係止歯59との係合が解除されることにより、ロータ30は、阻止部材54に阻害されること無く、正転方向Fに回転することができる。
【0022】
この魚釣用スピニングリール10には、図4に二点鎖線で示す位置に阻止部材54を配置してロータ30を正逆転可能とする状態と、実線で示す位置に阻止部材54を配置して正転可能でかつ逆転不能の状態とに切換える切換カム78が設けられており、この切換カム78の切換操作を、図1に示すように、リール本体12の後端壁部に設けた切換レバー80を通じて行うことができる。切換レバー80が逆転防止位置に配置されると、阻止部材54は図4に実線で示す位置に配置される。また、この逆転防止位置から正逆転可能位置に切換えられると、切換カム78により、阻止部材54は二点鎖線で示す位置に配置され、ロータ30は逆転方向Rおよび正転方向Fのいずれにも自由に回転することができる。
【0023】
このように形成された逆転防止装置50は、阻止部材54が図4に実線で示す逆転防止位置にあるときに、例えば魚の引き等で、軸筒部32を中心としてロータ30を逆転方向Rに回転する力に急激に作用すると、この急激な力が一対の腕部36(図1)を介してロータ30に作用し、ロータ30が逆転方向Rに回転し、釣糸を繰出す。このとき、ロータ30に設けられた逆転防止装置50は、逆転防止体52が係止歯59およびこれに係合する阻止部材54によりリール本体12に対する回動を阻止されているため、阻止部材52に対してロータ30および保護用環状体62が逆転方向に回転し、弾発部材56を係合突部62との間で圧縮する。これにより、釣糸案内部を介する釣糸の繰り出しに伴う大きな衝撃力が緩和される。各弾発部材56が完全に圧縮されると、この圧縮された弾発部材56を介してロータ30のディスク状部48と逆転防止体52の係合突起60とが連結され、ロータ30の逆転が阻止される。ロータ30に作用する逆転方向Rの力が複数の弾発部材56を介して、しかもディスク状部48から複数の係合突起60に作用するため、力を伝達する支持面積が極めて大きく、耐支持強度が極めて大きい。なお、このロータ30は、摩擦部材66と保護用環状体62との間の摩擦力を超える大きさが作用したときに逆転方向Rへの回転するため、この摩擦部材66と保護用環状体62との間の摩擦力によっても、衝撃力が緩和される。
【0024】
この魚釣用スピニングリール10によると、阻止部材54に係止歯59を介して係合する逆転防止体52がロータ30の円筒部46の内周部に所定角度回転可能に支持され、弾発部材56で衝撃を吸収されることにより、この逆転防止体52が軸筒部32から径方向外方に大きく離間した位置で、ロータ30の逆転時の衝撃を吸収するため、弾発部材56を強力な大型化あるいは重量化することなく、ロータ30の逆転時の大きな衝撃力を吸収することができる。更に、この逆転防止体52を安定した状態で支持することができるため、長期間にわたって安定した衝撃吸収性能を得ることができる。
【0025】
また、弾発部材56をバネで形成し、これを逆転防止体52とロータ30との間で、周方向に作用する衝撃力を吸収する場合には、回転支軸である軸筒部32から遠く離間すると共に大きな取付けスペースを確保することができ、弾発部材56の組込みおよび分解等を容易かつ効率よく行うことができる。
【0026】
更に、逆転防止体52と弾発部材56とを保護用環状体62を介してロータ30に装着することにより、これらの逆転防止体52および弾発部材56がロータ30に接触して磨耗するのが防止され、、更に、このような異種金属の接触による電食が防止されることにより、耐久性を大きく向上することができる。
【0027】
このような衝撃を吸収する弾発部材56は、上述の実施形態におけるバネに代え、図7に示すような一対の磁石86をドーム部62c内に配置してその同極同士の反発力を用いてもよく、また、図8に示すように、ブロック状のゴム部材96で形成することもできる。
【0028】
なお、上述の実施形態あるいは変形例では、3つのドーム部62cを周方向に沿って等間隔に配置し、それぞれに弾発部材56を配置したが、このようなドーム部62cは2つあるいは4つ以上であってもよく、この場合には、ロータ30のディスク状部48にも対応する切欠部49を形成する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の好ましい実施形態による魚釣用スピニングリールの一部を欠截した部分断面図。
【図2】図1の魚釣用リールのロータの内部の逆転防止装置の説明図。
【図3】図2のIII−III線に沿う断面図。
【図4】図2のIV−IV線に沿う断面図。
【図5】図2の逆転防止装置の保護用環状部材に対する逆転防止体と弾発部材との配置状態を示す説明図。
【図6】図の部分拡大図。
【図7】変形例による逆転防止装置の図5と同様な説明図。
【図8】他の変形例による逆転防止装置の図5と同様な説明図。
【符号の説明】
【0030】
10…魚釣用スピニングリール、12…リール本体、18…ハンドル、30…ロータ、32…軸筒部、46…円筒部、50…逆転防止装置、52…逆転防止体、54…阻止部材、56…弾発部材。




 

 


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