米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 農業 -> ヤンマー株式会社

発明の名称 コンバイン
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−143455(P2007−143455A)
公開日 平成19年6月14日(2007.6.14)
出願番号 特願2005−341042(P2005−341042)
出願日 平成17年11月25日(2005.11.25)
代理人 【識別番号】100079131
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 暁夫
発明者 入江 信行 / 矢吹 誠
要約 課題
走行機体に搭載されたグレンタンク内の穀粒を機外へ排出するための排出オーガを備えているコンバインにおいて、排出オーガの旋回操作をオペレータの感覚に合わせた形で直感的且つ的確に行えるようにする。

解決手段
排出オーガの横筒62を起伏揺動操作するための横筒操作手段として、運転座席の左方に配置されたサイドコラムに、横支軸82回りに傾動操作可能な手動操作レバー81を設ける。該手動操作レバー81は、その縦長のレバー軸部84回りにも水平回動操作可能に構成して、縦筒61を水平旋回操作するための縦筒操作手段の機能も兼ねさせる。手動操作レバー81を回動操作すると、縦筒61が駆動モータにて手動操作レバー81の回動操作方向と同じ方向に旋回するように設定する。
特許請求の範囲
【請求項1】
走行機体に搭載されたグレンタンク内の穀粒を機外へ排出するための排出オーガが備えられ、この排出オーガは、前記走行機体に対して旋回用アクチュエータにて縦軸線回りに旋回可能に立設された縦筒と、該縦筒の上端に対して起伏用アクチュエータにて起伏揺動可能に連結された横筒とを有しているコンバインであって、
前記横筒を起伏揺動操作するための横筒操作手段と、前記縦筒を旋回操作するための縦筒操作手段とが更に備えられ、
前記縦筒操作手段はその回動中心回りに回動操作可能に構成され、該縦筒操作手段の回動操作により、前記縦筒が前記旋回用アクチュエータにて前記縦筒操作手段の回動操作方向と同じ方向に旋回するように設定されていることを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
前記横筒操作手段はその横支軸回りに傾動操作可能に構成された手動操作レバーであり、該手動操作レバーは、その長手軸線回りにも回動操作可能に構成されていて前記縦筒操作手段を兼ねていることを特徴とする請求項1に記載したコンバイン。
【請求項3】
前記手動操作レバーには、前記走行機体に設けられたオーガレストに前記横筒が載るときの収納位置に前記縦筒及び横筒を戻し操作するための自動復帰スイッチが設けられていることを特徴とする請求項2に記載したコンバイン。
【請求項4】
前記横筒操作手段と前記縦筒操作手段とのうちいずれか一方を中立位置以外の操作位置に操作しているときは、他方を操作不能に保持するように構成されていることを特徴とする請求項1〜3のうちいずれかに記載したコンバイン。
【請求項5】
前記縦筒の旋回速度は、前記縦筒操作手段の回動操作量に比例して増速するように設定されていることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれかに記載したコンバイン。
【請求項6】
前記横筒操作手段及び前記縦筒操作手段は前記走行機体の運転部に設けられていることを特徴とする請求項1〜5のうちいずれかに記載したコンバイン。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本願発明は、走行機体に搭載されたグレンタンク内の穀粒を機外へ排出するための排出オーガを備えているコンバインに係り、より詳しくは、排出オーガを構成する縦筒を旋回操作したり横筒を起伏揺動操作したりするための操作装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、コンバインの走行機体には、グレンタンク内の穀粒を機外へ排出するための排出オーガが備えられている。排出オーガは、走行機体に対して旋回用アクチュエータにて縦軸線回りに旋回可能に立設された縦筒と、該縦筒の上端に対して起伏用アクチュエータにて起伏揺動可能に連結された横筒とにより構成されている。排出オーガの旋回及び起伏揺動操作は、例えば走行機体の運転部に設けられた操作レバー等にて行われる。
【0003】
特許文献1には、排出オーガ及び操作レバーの構成の一例が開示されている。特許文献1の排出オーガでは、横筒の外周面のうち左旋回方向(平面視で反時計方向)に向いた側面が青色で塗られている一方、右旋回方向(平面視で時計方向)に向いた側面が赤色で塗られている。すなわち横筒における外周面の左右が異なる2色で塗り分けられている。
【0004】
一方、操作レバーは、運転部における運転座席の左方に配置された操作盤の箇所に設けられている。該操作レバーは、前後左右(十字方向)に傾動可能に構成されたいわゆる十字レバーである。十字レバーを手動にて前方に傾動させると、起伏用アクチュエータの駆動にて横筒が上向き揺動し、後方に傾動させると、起伏用アクチュエータの駆動にて横筒が下向き揺動する。十字レバーを手動にて左方に傾動させると、旋回用アクチュエータの駆動にて縦筒ひいては横筒が平面視で反時計方向に旋回(左旋回)し、右方に傾動させると、旋回用アクチュエータの駆動にて縦筒ひいては横筒が平面視で時計方向に旋回(右旋回)する。十字レバーから手を離せば、該十字レバーは中立位置に自動復帰して排出オーガ(縦筒及び横筒)の駆動が停止する。
【0005】
さらに、特許文献1においては、操作盤のうち十字レバーより左側箇所に、横筒における左旋回方向に向いた側面の色と同じ青色の指示標識が付されており、十字レバーより右側箇所には、横筒における右旋回方向に向いた側面の色と同じ赤色の指示標識が付されている。
【0006】
この構成によると、排出オーガを旋回させるに際してオペレータは、横筒のうち旋回させたい方向に向いた側面の色を目視にて確認してから、該確認した色と同じ色の指示標識のある方に十字レバーを傾動させることになる。すなわち、排出オーガの旋回方向と十字レバーの左右傾動操作方向との対応関係を視覚的に把握できる。このため、排出オーガを旋回させたい方向と逆向きに旋回させるような誤操作を抑制できるという利点がある。
【特許文献1】特開2004−187583号公報(図2及び図7参照)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、前記特許文献1の構成では、横筒における外周面の色分けと操作盤上の指示標識とにより、排出オーガの旋回方向と十字レバーの左右傾動操作方向との対応関係が分かり易くはなっているものの、オペレータは排出オーガの旋回操作のたびに、横筒の外周面の色と操作盤上の指示標識とを一々確認し照合しなければならないから、排出オーガの旋回操作をオペレータの感覚に合わせた形で直感的且つ的確に行うのは難しいという問題があった。
【0008】
そこで、本願発明は、上記欠点を解消したコンバインを提供することを技術的課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この技術的課題を達成するため、請求項1の発明は、走行機体に搭載されたグレンタンク内の穀粒を機外へ排出するための排出オーガが備えられ、この排出オーガは、前記走行機体に対して旋回用アクチュエータにて縦軸線回りに旋回可能に立設された縦筒と、該縦筒の上端に対して起伏用アクチュエータにて起伏揺動可能に連結された横筒とを有しているコンバインであって、前記横筒を起伏揺動操作するための横筒操作手段と、前記縦筒を旋回操作するための縦筒操作手段とが更に備えられ、前記縦筒操作手段はその回動中心回りに回動操作可能に構成され、該縦筒操作手段の回動操作により、前記縦筒が前記旋回用アクチュエータにて前記縦筒操作手段の回動操作方向と同じ方向に旋回するように設定されているというものである。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1に記載したコンバインにおいて、前記横筒操作手段はその横支軸回りに傾動操作可能に構成された手動操作レバーであり、該手動操作レバーは、その長手軸線回りにも回動操作可能に構成されていて前記縦筒操作手段を兼ねているというものである。
【0011】
請求項3の発明は、請求項2に記載したコンバインにおいて、前記手動操作レバーには、前記走行機体に設けられたオーガレストに前記横筒が載るときの収納位置に前記縦筒及び横筒を戻し操作するための自動復帰スイッチが設けられているというものである。
【0012】
請求項4の発明は、請求項1〜3のうちいずれかに記載したコンバインにおいて、前記横筒操作手段と前記縦筒操作手段とのうちいずれか一方を中立位置以外の操作位置に操作しているときは、他方を操作不能に保持するように構成されているというものである。
【0013】
請求項5の発明は、請求項1〜4のうちいずれかに記載したコンバインにおいて、前記縦筒の旋回速度は、前記縦筒操作手段の回動操作量に比例して増速するように設定されているというものである。
【0014】
請求項6の発明は、請求項1〜5のうちいずれかに記載したコンバインにおいて、前記横筒操作手段及び前記縦筒操作手段は前記走行機体の運転部に設けられているというものである。
【発明の効果】
【0015】
本願発明の構成によると、排出オーガの縦筒を旋回操作するための縦筒操作手段がその回動中心回りに回動操作可能に構成され、該縦筒操作手段の回動操作により、前記縦筒が旋回用アクチュエータにて前記縦筒操作手段の回動操作方向と同じ方向に旋回するように設定されているので、前記縦筒ひいては横筒を縦軸線回りに右旋回(平面視で時計方向旋回)させたい場合は、前記縦筒操作手段を右回り(平面視で時計方向)に回動操作すればよく、左旋回(平面視で反時計方向旋回)させたい場合は、前記縦筒操作手段を左回り(平面視で反時計方向)に回動操作すればよい。
【0016】
すなわち、前記排出オーガ(前記縦筒及び横筒)を水平旋回させるときに前記排出オーガと前記縦筒操作手段との旋回方向・操作方向を目視で一々チェックしたりしなくても、前記縦筒操作手段の回動中心回りの回動操作をオペレータの感覚に合わせた形で直感的に実行すれば、前記排出オーガをオペレータの意図する旋回方向に的確に旋回させることができる。このため、オペレータにとって前記縦筒操作手段の操作性が向上し、前記排出オーガを旋回させたい方向と逆向きに旋回させるような誤操作を防止できるという効果を奏する。
【0017】
特に、請求項2の発明では、前記排出オーガの横筒を起伏揺動操作するための横筒操作手段をその横支軸回りに傾動操作可能に構成された手動操作レバーとしており、該手動操作レバーは、その長手軸線回りにも回動操作可能に構成されていて前記縦筒操作手段を兼ねているので、オペレータは前記排出オーガに対する水平旋回操作及び起伏揺動操作を片手で簡単に実行でき、操作性がより一層向上するという効果を奏する。
【0018】
また、請求項3の発明によると、1本の手動操作レバーにて横筒操作手段と縦筒操作手段との両方を兼用した上で、前記縦筒及び横筒を収納位置に戻し操作するための自動復帰スイッチを手動操作レバーに設けるので、前記排出オーガ関連の操作手段が1本の前記手動操作レバーに集約されることになり、操作性が格段に向上するという効果を奏する。
【0019】
請求項4の発明によると、前記横筒操作手段と前記縦筒操作手段とのうちいずれか一方を中立位置以外の操作位置に操作しているときは、他方を操作不能に保持するという構成になっているので、オペレータの意図に反して前記排出オーガが予想外の作動をするおそれを著しく低減できる。従って、前記排出オーガに対する旋回操作及び起伏揺動操作時の安全性が向上するという効果を奏する。
【0020】
さらに、請求項5の発明では、前記縦筒の旋回速度を、前記縦筒操作手段の回動操作量に比例して増速するように設定するので、例えば前記排出オーガを大きく水平旋回させたい場合は、前記縦筒操作手段を回動中心回りに大きく回せば、前記排出オーガを所定の旋回位置まですばやく旋回させることができる。また、前記縦筒操作手段を回動中心回りに少し回せば、前記排出オーガはゆっくりと旋回することになるから、例えばグレンタンク内の穀粒を籾袋やタンク等に排出するに際して、前記排出オーガの旋回位置の微調節を簡単に行える。すなわち、前記排出オーガを目標の旋回位置に効率よくスムーズに移動させることができるから、作業性が向上するという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下に、本願発明を具体化した実施形態を図面(図1〜図16)に基づいて説明する。図1は第1実施形態におけるコンバインの側面図、図2はコンバインの平面図、図3はコンバインの正面図、図4はコンバインの動力伝達系統を示すスケルトン図、図5は排出オーガの作動態様を示す側面図、図6は手動操作レバーの平面図、図7は手動操作レバー関連の詳細構造を左斜め後ろの下方から見た斜視図、図8は図6のVIII−VIII視側断面図、図9は図6のIX−IX視側断面図、図10は手動操作レバーの前後傾動操作の態様を説明する側断面図、図11は手動操作レバーの水平回動操作の態様を説明する平断面図、図12は第2実施形態における排出オーガの作動態様を示す側面図、図13は手動操作レバー関連の詳細構造を左斜め前の下方から見た斜視図、図14は図13のXIV−XIV視側断面図、図15は手動操作レバーの前後傾動操作の態様を説明する側断面図、図16は手動操作レバーの水平回動操作の態様を説明する平断面図である。
【0022】
はじめに、図1〜図3を参照しながら、コンバインの全体構造について説明する。
【0023】
第1実施形態における3条刈り用のコンバインは、左右一対の走行クローラ2,2にて支持された走行機体1を備えている。走行機体1の前部には、穀稈を刈り取りながら取り込む刈取前処理装置3が単動式の油圧シリンダ4にて昇降調節可能に装着されている。走行機体1には、フィードチェーン6付きの脱穀装置5と、脱穀後の穀粒を貯留するためのグレンタンク7とが横並び状に搭載されている。第1実施形態では、脱穀装置5が走行機体1の進行方向左側に、グレンタンク7が走行機体1の進行方向右側に配置されている。刈取前処理装置3とグレンタンク7との間には、走行機体1の向き及び速度を変更操作するための操向レバーや運転座席79等を有する運転部10が設けられている。運転部10の下方には、動力源としてのエンジン11が配置されている。
【0024】
刈取前処理装置3は、バリカン式の刈刃装置12、3条分の穀稈引起装置13、穀稈搬送装置14及び分草体15を備えている。刈刃装置12は刈取前処理装置3を構成する刈取フレームの下方に設けられている。穀稈引起装置13は刈取フレームの前方に配置されている。穀稈搬送装置14は穀稈引起装置13とフィードチェーン6の前端部との間に配置されている。分草体15は穀稈引起装置13の下部前方に突設されている。刈取前処理装置3にて刈り取りられた刈取穀稈はフィードチェーン6に受け継ぎ搬送され、脱穀装置5にて脱穀処理される。
【0025】
脱穀装置5における扱室の下方には、扱網やチャフシーブ等による揺動選別を行うための揺動選別機構(図示せず)と、唐箕ファンによる風選別を行うための風選別機構(図示せず)が配置されている。これら両選別機構にて選別されて一番受け樋(図示せず)に集められた穀粒は、一番コンベヤ33及び揚穀コンベヤ34(図4参照)を介してグレンタンク7に集積される。藁屑は、脱穀装置5の後部に配置された吸引ファン16(図4参照)に吸い込まれたのち、脱穀装置5の後部に設けられた排出口(図示せず)から機外へ排出される。グレンタンク7内の穀粒は排出オーガ8を介して機外に搬出される。
【0026】
なお、フィードチェーン6の後端から排稈チェーン17(図2参照)に受け継がれた排稈は、長い状態で走行機体1の後方に排出されるか、又は排稈カッタ18(図4参照)にて適宜長さに短く切断されたのち、走行機体1の後方に排出される。
【0027】
次に、図4を参照しながら、コンバインの動力伝達系統について説明する。
【0028】
エンジン11の動力は、該エンジン11に外向き突設された出力軸21から、左右両走行クローラ2,2を駆動させる走行ミッション装置22、刈取前処理装置3及び脱穀装置5、並びに排出オーガ8という3つの方向に分岐して伝達される。
【0029】
走行ミッション装置22は、油圧ポンプ及び油圧モータからなる走行用HST式変速機構23と、同じく油圧ポンプ及び油圧モータからなる旋回用HST式変速機構24とを備えている。出力軸21から走行ミッション装置22に向けての分岐動力は、走行用HST式変速機構23の走行用ポンプ軸25に伝達され、この走行用ポンプ軸25から旋回用HST式変速機構24の旋回用ポンプ軸26に動力伝達される。
【0030】
いずれのHST式変速機構23,24においても、ポンプ軸25,26に伝達された動力により、油圧ポンプから油圧モータに向けて圧油が適宜送り込まれる。そして、運転部10に設けられた操向レバー及び主変速レバーの操作量に応じて、走行用HST式変速機構23及び旋回用HST式変速機構24の油圧ポンプにおける回転斜板の傾斜角度を調節することにより、油圧モータへの圧油の吐出方向及び吐出量が変更され、走行用又は旋回用モータ軸(図示せず)の回転方向及び回転数、ひいては左右の走行クローラ2,2の駆動速度及び駆動方向が任意に調節される。
【0031】
出力軸21から刈取前処理装置3及び脱穀装置5に向けての分岐動力は、脱穀クラッチ27を介して唐箕ファンの唐箕軸28に伝達され、この唐箕軸28から更に2つの方向に分岐して動力伝達される。
【0032】
唐箕軸28からの動力の一方は、ベルト29及びプーリ30〜32伝動により、一番コンベヤ33及び揚穀コンベヤ34と、二番コンベヤ35及び還元コンベヤ36とに伝達される。この動力の一部は、吸引ファン16の吸引軸37と排稈カッタ17とにも伝達される。
【0033】
唐箕軸28からの動力の他方は、扱胴入力軸38を介して刈取前処理装置3、扱室内の扱胴39、及び再脱穀のための二番処理胴40という3つの方向に更に分岐して伝達される。
【0034】
扱胴入力軸38から刈取前処理装置3への分岐動力は、一旦刈取変速機構41に伝達され、その一部が揺動軸42及びフィードチェーン軸43を経て、フィードチェーン6の前端に動力伝達される。残りの分岐動力は、刈取軸44から刈取クラッチ45を介して刈取入力軸46に伝達され、該刈取入力軸46から刈取前処理装置3に動力伝達される。
【0035】
扱胴入力軸38から扱胴39への分岐動力は、扱胴39の回転軸47及び排稈チェーン17に伝達される。扱胴入力軸38から二番処理胴40への分岐動力は、処理胴入力軸48を経由して、ベルト49及びプーリ50,51伝動にて二番処理胴40の回転軸52に伝達される。
【0036】
出力軸21から排出オーガ8に向けての分岐動力は、動力継断用のオーガクラッチ53及びタンク入力軸54を介して、グレンタンク7内の底コンベヤ55及び排出オーガ8における縦筒61(詳細は後述する)内の縦コンベヤ56に動力伝達され、次いで、後述する受継ぎスクリュー58を介して排出オーガ8における横筒62(詳細は後述する)内の排出コンベヤ57に動力伝達される。
【0037】
次に、主に図5を参照しながら、排出オーガの詳細構造について説明する。
【0038】
グレンタンク7内の穀粒を機外へ排出するための排出オーガ8は、走行機体1の後部に縦軸線Y回りに旋回可能に立設された縦筒61と、該縦筒61の上端に連設された受継ぎケース63と、この受継ぎケース63の継手部箇所に起伏揺動可能に連結された横筒62とからなるものである。縦筒61には縦コンベヤ56が内蔵され、横筒62には排出コンベヤ57が内蔵されている。受継ぎケース63内には、縦コンベヤ56から排出コンベヤ57への穀粒の受け渡しをする受継ぎスクリュー58が設けられている。
【0039】
縦筒61は、その長手中途部の外周側に配置されたギヤ機構64と旋回用アクチュエータとしての駆動モータ65とにより縦軸線Y回りに旋回(水平旋回)するように構成されている。この場合、縦筒61の上端に位置する受継ぎケース63及び横筒62も、該縦筒61と共に水平旋回する。
【0040】
駆動モータ65は、減速用ギヤボックス66と、ロータリエンコーダやロータリポテンショメータ等の旋回角センサ67とを備えている。旋回角センサ67により、縦筒61の水平旋回角度θ(図2参照)ひいては横筒62の水平旋回位置が検出される。なお、減速用ギヤボックス66内には、縦筒61の旋回を停止させるための電磁ブレーキ(図示せず)が設けられている。
【0041】
横筒62は、縦筒61との間に装架された起伏用アクチュエータとしてのオーガ用油圧シリンダ68により、受継ぎケース63回りに起伏揺動して上下傾斜角度φ(図5参照)を変更するように構成されている。
【0042】
オーガ用油圧シリンダ68には、ポテンショメータ等の上下回動角センサ69が設けられている。この上下回動角センサ69により、横筒62の上下傾斜角度φひいては横筒62の先端排出部の高さ位置が検出される。
【0043】
排出オーガ8を使用しない場合は、脱穀装置5の上面に設けられたオーガレスト70(図1〜図3参照)に横筒62が載置(収納)される。このオーガレスト70には、横筒62の有無を検出するための接触センサ等のレスト検出器71(図5参照)が設けられている。以下、オーガレスト70に横筒62が載るときの排出オーガ8(縦筒61及び横筒62)の位置を収納位置と称する。
【0044】
次に、図2及び図6〜図11を参照しながら、本願発明に係る排出オーガの操作手段と自動復帰スイッチの構成について説明する。
【0045】
運転部10における運転座席79の左方には、前後に長いサイドコラム80が配置されている。このサイドコラム80における後ろ寄りの箇所には、排出オーガ8の横筒62を起伏揺動操作するための横筒操作手段と、排出オーガ8の縦筒61を水平旋回操作するための縦筒操作手段とが設けられている。
【0046】
第1実施形態では、サイドコラム80内に配置された横支軸82回りに傾動操作可能な手動操作レバー81が横筒操作手段に相当する。この手動操作レバー81は、サイドコラム80の上面に形成された前後長手のガイド溝83に沿って前後傾動するように構成されている。また、手動操作レバー81は、その縦長のレバー軸部84回りにも水平回動操作可能に構成されていて縦筒操作手段の機能をも兼ね備えている。換言すると、1本の手動操作レバー81が横筒操作手段と縦筒操作手段との両方を兼ねている。
【0047】
この場合、サイドコラム80内にボルト締結された平面視矩形状のブラケット枠85のうち左右一方の側板に、横向き筒状の軸受体86が溶接等にて固着されている。この軸受体86に横支軸82を回動可能で且つ抜け不能に軸支させることにより、手動操作レバー81は前後傾動操作可能になっている。この構成から明らかなように、横支軸82はブラケット枠85における左右一方の側板に軸受体86を介して片持ち梁的に支持されている。また、横支軸82のうち軸受体86と反対側の先端部には、横支軸82の長手方向と交差する縦向き筒状のボス体87が取り付けられている。該ボス体87にレバー軸部84を回動可能で且つ抜け不能に嵌挿することにより、手動操作レバー81がそのレバー軸部84回りにも水平回動操作可能になっている。
【0048】
ここで、手動操作レバー81において横筒62を起伏揺動させるための構成の詳細を説明する。横支軸82の長手中途部には、横支軸82から前後外向きに突出した傾動板88が溶接等にて固着されている。一方、傾動板88における長手一端部の下方には、手動操作レバー81を前傾操作しているか否かを検出するための前傾センサ89が、ブラケット枠85における前後一方の側板に固定されたブラケット片93を介して設けられている。また同様に、傾動板88における長手他端部の下方には、手動操作レバー81を後傾操作しているか否かを検出するための後傾センサ90が、ブラケット枠85における前後他方の側板に固定されたブラケット片94を介して設けられている。
【0049】
第1実施形態の傾動検出手段としての前傾及び後傾センサ89,90は、各センサ89,90から突出した感知体91,92が傾動板88の下面に接触しているか否か(図10(a)〜(c)参照)により、傾動板88における横支軸82回りの回動の有無、すなわち手動操作レバー81を傾動操作しているか否かを検出する接触式(リミットスイッチ式)のものである。
【0050】
図6〜図9に示すように、軸受体86の外周部のうちブラケット枠85の内側に突出した部分には、コイル状の傾動中立ばね95が被嵌されている。この傾動中立ばね95の両端部は交差しながら下方に延びていて、ブラケット枠85における左右一方の側板に固定された内向き突出ピン96と、傾動板88に固着されたL型アーム97の横アーム部97aとを挟み込んでいる。
【0051】
このため、傾動板88と共に横支軸82回りに回動可能なL型アーム97の横アーム部97aは、傾動中立ばね95の弾性付勢力により、平面視で横支軸82及び内向き突出ピン96に重なる位置(図10(a)参照)に向けて常時付勢されている。その結果、手動操作レバー81は、傾動中立ばね95の弾性付勢力にて、図10(a)に示す中立位置(図11(a)も同じ)に戻る方向に常時付勢されている。
【0052】
オペレータが手動操作レバー81を前傾操作して傾動板88の長手方向一端部を前傾センサ89の感知体91に当接させると(図10(b)参照)、前傾センサ89がこの状態を感知している間はオーガ用油圧シリンダ68が短縮して、横筒62が受継ぎケース63回りに下向き揺動する。手動操作レバー81を後傾操作して傾動板88の長手方向他端部を後傾センサ90の感知体92に当接させると(図10(c)参照)、後傾センサ90がこの状態を感知している間はオーガ用油圧シリンダ68が伸長して、横筒62が受継ぎケース63回りに上向き揺動する。オペレータが手動操作レバー81から手を離すと、該手動操作レバー81は図10(a)に示す中立位置(図11(a)も同じ)に自動復帰して、オーガ用油圧シリンダ68ひいては横筒62の駆動が停止する。
【0053】
続いて、手動操作レバー81において縦筒61を水平旋回させるための構成の詳細を説明する。手動操作レバー81のレバー軸部84のうち横支軸82のボス体87から下向きに突出した部分には、平面視略三角形状の水平回動板101が溶接等にて固着されている。この水平回動板101は、ボス体87には固着しておらず(縁が切れた状態になっており)、回動中心であるレバー軸部84と共に水平回動するように構成されている。
【0054】
水平回動板101の下面には、平面視でレバー軸部84を挟んで両側の箇所に、下向きに突出する一対の押圧足板102,103が設けられている。一方、水平回動板101の下方のうち一方の押圧足板102寄りの箇所には、手動操作レバー81を右回り(図11の平面視で時計方向)に水平回動操作しているか否かを検出するための右回りセンサ104が、ブラケット枠85における前後一方の側板に固定されたブラケット片108を介して設けられている。また同様に、水平回動板101の下方のうち他方の押圧足板103寄りの箇所には、手動操作レバー81を左回り(図11の平面視で反時計方向)に水平回動操作しているか否かを検出するための左回りセンサ105が、ブラケット枠85における前後他方の側板に固定されたブラケット片109を介して設けられている。
【0055】
第1実施形態の水平回動検出手段としての右回り及び左回りセンサ104,105も、前述した前傾及び後傾センサ89,90と同様に接触式(リミットスイッチ式)のものである。すなわち、各センサ104,105から突出した感知部106,107がそれぞれ対応する押圧足板102,103に接触しているか否か(図11(a)〜(c)の破線参照)により、水平回動板101におけるレバー軸部84回りの回動の有無、ひいては手動操作レバー81を水平回動操作しているか否かを検出するというものである。
【0056】
図8、図9及び図11に示すように、ボス体87の外周部のうち横支軸82と水平回動板101との間には、コイル状の水平回動中立ばね110が被嵌されている。この水平回動中立ばね110の両端部は交差しながら横支軸82のある側に延びていて、水平回動板101のうち横支軸82寄りの箇所に固定された上向き突出ピン111と、傾動板88に固着されたL型アーム97の縦アーム部97bとを挟み込んでいる。
【0057】
このため、水平回動板101と共にレバー軸部84回りに回動可能な上向き突出ピン111は、水平回動中立ばね110の弾性付勢力により、平面視でL型アーム97の縦アーム部97bと一列状に並ぶ位置(図11(a)参照)に向けて常時付勢されている。その結果、手動操作レバー81は、水平回動中立ばね110の弾性付勢力にて、図11(a)に示す中立位置(図10(a)も同じ)に戻る方向に常時付勢されている。
【0058】
オペレータが手動操作レバー81を右回り(図11の平面視で時計方向)に回動操作して一方の押圧足板102を右回りセンサ104の感知部106に当接させると(図11(b)参照)、右回りセンサ104がこの状態を感知している間は、駆動モータ65の駆動により、縦筒61及び横筒62が縦軸線Y回りに図2の平面視で時計方向に水平旋回(右旋回)する。手動操作レバー81を左回り(図11の平面視で反時計方向)に回動操作して他方の押圧足板103を左回りセンサ105の感知部107に当接させると(図11(c)参照)、左回りセンサ105がこの状態を感知している間は、駆動モータ65の駆動により、縦筒61及び横筒62が縦軸線Y回りに図2の平面視で反時計方向に水平旋回(左旋回)する。オペレータが手動操作レバー81から手を離すと、該手動操作レバー81は図11(a)に示す中立位置(図10(a)も同じ)に自動復帰して、駆動モータ65ひいては排出オーガ8(縦筒61及び横筒62)の駆動が停止する。すなわち第1実施形態では、手動操作レバー81を水平回動操作したときに、縦筒61及び横筒62が駆動モータ65の駆動にて手動操作レバー81の水平回動操作方向と同じ方向に旋回するように設定されている。
【0059】
第1実施形態の手動操作レバー81は、中立位置以外の操作位置に傾動操作しているとき(図10(b)(c)参照)は水平回動操作が不能であり、且つ、中立位置以外の操作位置に水平回動操作しているとき(図11(b)(c)参照)は傾動操作が不能になっている。
【0060】
かかる操作を行うための構成(規制手段)として第1実施形態では、ブラケット枠85のうち左右他方の側板(軸受体86がない方の側板)に、ブラケット枠85の内側に突出した一対の係合片121,121が、横支軸82の長手方向から見た側面視で該横支軸82を挟んで両側に位置するように設けられている一方、水平回動板101のうち上向き突出ピン111と反対側の側辺部を上向きに折り曲げてなる折り曲げ片部101aには、手動操作レバー81の水平回動操作時に各々対応する係合片121が係脱し得る係合溝穴122の対が形成されている(図8及び図9参照)。
【0061】
手動操作レバー81が中立位置(回転方向)にあるときは、係合片121は両方とも係合溝穴122に嵌っておらず(図8参照)、係合片121の存在が手動操作レバー81の横支軸82回りの傾動操作を妨げることはない(図10(b)(c)参照)。
【0062】
中立位置にある手動操作レバー81を水平回動操作したときは、水平回動板101のレバー軸84回りの水平回動により、一方の係合片121がこれに対応する係合溝穴122に入り込むため、係合片121の存在が手動操作レバー81のレバー軸部84回りの水平回動操作を妨げることもない(図11(b)(c)参照)。
【0063】
一方、手動操作レバー81を水平回動操作した状態で横支軸82回りに傾動操作したときは、いずれか一方の係合片121がこれに対応する係合溝穴122に入り込んでいて、折り曲げ片部101aが係合片121に引っ掛かるため、手動操作レバー81の傾動操作が阻止される。
【0064】
手動操作レバー81を傾動操作した状態でレバー軸部84回りに水平回動操作したときは、係合片121と係合溝穴122との位置関係がずれていて、水平回動板101の折り曲げ片部101aが係合片121の先端に当るため、手動操作レバー81の水平回動操作が阻止されるのである。
【0065】
図6に示すように、手動操作レバー81の握り部81aの上端には、排出オーガ8(縦筒61及び横筒62)を前述した収納位置に戻し操作するための自動復帰スイッチ123が設けられている。第1実施形態の自動復帰スイッチ123は、スイッチの1回の押下にて1つのONパルス信号が出るいわゆるプッシュスイッチであり、且つノンロックタイプのものである。この自動復帰スイッチ123を押下したときは、横筒62がオーガレスト70に収容される(載る)収納位置まで自動的に戻るように設定されている。なお、自動復帰スイッチ123の配置位置は、握り部81aの上端に限るものではなく、オペレータが握り部81aを掴んだ手の親指の位置に配置するのが好ましい。
【0066】
次に、図5を参照しながら、排出オーガの制御を行うための構成について説明する。
【0067】
制御手段としての電子式制御装置130は、各種演算処理や制御を実行する中央処理装置(CPU)、制御プログラムや各種データを記憶させるための読み出し専用メモリ(ROM)、制御プログラムや各種データを一時的に記憶させるための随時読み書き可能メモリ(RAM)、各入出力系機器(センサやアクチュエータ等)にデータを伝送する入出力インターフェイス(いずれも図示せず)等を備えている。
【0068】
制御装置130の入力インターフェイスには、手動操作レバー81の操作状態を検出するための前傾センサ89、後傾センサ90、右回りセンサ104及び左回りセンサ105、旋回角センサ67、上下回動角センサ69、自動復帰スイッチ123、レスト検出器71等がそれぞれ接続されている。他方、出力インターフェイスには、駆動モータ65のモータ駆動回路72や、オーガ用油圧シリンダ68の駆動を制御する電磁制御弁68aの制御弁駆動回路73等がそれぞれ接続されている。
【0069】
以上の構成によると、手動操作レバー81がレバー軸部84回りに水平回動操作可能に構成されていて、オペレータが該手動操作レバー81を水平回動操作したときは、縦筒61及び横筒62が駆動モータ65の駆動にて手動操作レバー81の水平回動操作方向と同じ方向に旋回するように設定されているので、排出オーガ8(縦筒61及び横筒62)を縦軸線Y回りに右旋回(図2の平面視で時計方向の旋回)させたい場合は、手動操作レバー81を右回り(図11の平面視で時計方向)に回動操作すればよいし、排出オーガ8を縦軸線Y回りに左旋回(図2の平面視で反時計方向の旋回)させたい場合は、手動操作レバー81を左回り(図11の平面視で反時計方向)に回動操作すればよい。
【0070】
すなわち、排出オーガ8を水平旋回させる際に横筒62や手動操作レバー81の位置を目視で一々チェックしたりしなくても、手動操作レバー81の水平回動操作をオペレータの感覚に合わせた形で直感的に実行すれば、排出オーガ8をオペレータの意図する水平旋回方向に的確に旋回させることができる。このため、オペレータにとって手動操作レバー81の操作性が向上し、排出オーガ8を旋回させたい方向と逆向きに旋回させるような誤操作を防止できる。
【0071】
第1実施形態では、1本の手動操作レバー81が横筒操作手段と縦筒操作手段との両方を兼ねているので、オペレータは排出オーガ8に対する水平旋回操作及び起伏揺動操作を片手で簡単に実行できる。その上、手動操作レバー81の握り部81aに、排出オーガ8を収納位置に戻し操作するための自動復帰スイッチ123を設けることにより、排出オーガ8関連の操作手段を1本の手動操作レバー81に集約しているので、操作性が格段に向上するのである。排出オーガ8関連の操作手段の集約化は、運転部10周りの省スペース化にも寄与する。
【0072】
また、第1実施形態では、ブラケット枠85に設けられた一対の係合片121,121と、水平回動板101の折り曲げ片部101aに形成された係合溝穴122の対との組合せにより、手動操作レバー81を中立位置以外の操作位置に傾動操作しているときは水平回動操作を不能とし、且つ、中立位置以外の操作位置に水平回動操作しているときは傾動操作を不能にしているので、オペレータの意図に反して排出オーガ8が予想外の作動をするおそれを著しく低減できる。従って、排出オーガ8に対する水平旋回操作及び起伏揺動操作時の安全性が向上する。
【0073】
次に、図12〜図16を参照しながら、本願発明に係る排出オーガの操作手段の第2実施形態について説明する。ここで、第2実施形態において構成及び作用が第1実施形態と変わらないものは、第1実施形態と同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0074】
第2実施形態では、前傾及び後傾センサ89,90に代わる傾動検出手段として1個の傾動センサ131を採用した点と、右回り及び左回りセンサ104,105に代わる水平回動検出手段として1個の水平回動センサ134を採用した点において、第1実施形態のものと相違している。その他の構成は概ね第1実施形態と同様である。
【0075】
第2実施形態では、ブラケット枠85における左右一方の側板のうちL型アーム97の下方に、手動操作レバー81を前後傾動操作しているか否かを検出するための傾動センサ131が取り付けられている。傾動センサ131は、ブラケット枠85の内側に面する箇所に、L型アーム97の横アーム部97aを挟持する二股状感知体132が備えられている。この傾動センサ131は、L型アーム97の横アーム部97aに連動して回動する二股状感知体132の回動量(回動角度)に基づいて、手動操作レバー81を前後傾動操作しているか否かを検出するロータリポテンショメータ式又はロータリエンコーダ式等のものである。
【0076】
L型アーム97における横アーム部97aの先端は、ブラケット枠85における左右一方の側板に形成された案内溝穴133に差し込まれている。該案内溝穴133は横支軸を中心とした略円弧状に形成されており、横アーム部97aの横支軸82回りの回動量、ひいては手動操作レバー81の前後傾動範囲を規制する役割を担っている。
【0077】
一方、手動操作レバー81を水平回動操作しているか否かを検出するための水平回動センサ134は、横支軸82の中途部にセンサ座を介して固定されている。水平回動センサ134の下面側には、水平回動板101に固定された下向き突状の挟持ピン136を挟持する二股状感知体135が備えられている。この水平回動センサ134も、前述の傾動センサ131と同様にロータリポテンショメータ式又はロータリエンコーダ式等のものである。すなわち、水平回動板101の挟持ピン136に連動して回動する二股状感知体135の回動量(回動角度)に基づいて、手動操作レバー81を水平回動操作しているか否かを検出するというものである。この水平回動センサ134及び傾動センサ131は制御装置130の入力インターフェイスに接続されている(図12参照)。
【0078】
なお、ブラケット枠85における左右一方の側板には、水平回動センサ134自身の横支軸82回りの回動を規制するための上下一対の規制ピン137,137がブラケット枠85の内側に突出するように設けられている。これら両規制ピン137は、L型アーム97の横アーム部97aと案内溝穴133との組合せと同様に、手動操作レバー81の前後傾動範囲を規制する役割を担っている。
【0079】
また、第2実施形態における水平回動中立ばね110の両端部は、水平回動板101に固定された上向き突出ピン111と、横支軸82の中途部に固着された下向き突出ピン138とを挟み込んでいる。この下向き突出ピン138が第1実施形態におけるL型アーム97の縦アーム部97bと同様に機能する。
【0080】
さらに、第2実施形態における水平回動板101の折り曲げ片部101aは、第1実施形態と違って下向きに折り曲げ形成されているが、この折り曲げ片部101aに係合溝穴122の対が形成されていることに変わりはない。
【0081】
以上のように構成した場合も、手動操作レバー81を前後傾動操作すれば、横筒62がオーガ用油圧シリンダ68の駆動にて受継ぎケース63回りに起伏揺動し、手動操作レバー81を水平回動操作すれば、縦筒61及び横筒62が駆動モータ65の駆動にて手動操作レバー81の水平回動操作方向と同じ方向に旋回する。手動操作レバー81から手を離すと、該手動操作レバー81は図15(a)に示す中立位置(図16(a)も同じ)に自動復帰して、排出オーガ8(縦筒61及び横筒62)の駆動が停止する。
【0082】
従って、第2実施形態の場合も、第1実施形態と同様に、オペレータにとって手動操作レバー81の操作性が向上し、排出オーガ8を旋回させたい方向と逆向きに旋回させるような誤操作を防止できるという作用効果を奏する。
【0083】
また、排出オーガ8関連の操作手段の集約化による操作性の更なる向上という作用効果や、排出オーガ8に対する水平旋回操作及び起伏揺動操作時の安全性の向上という作用効果についても、第1実施形態の場合と同様に発揮できるのである。
【0084】
特に、第2実施形態において水平回動センサ134をロータリエンコーダ式のものにした場合は、該水平回動センサ134にて検出される二股状感知体135の回動量(回動角度)に比例して縦筒61の水平旋回速度が増速するように設定することが可能になる。かかる設定を採用すると、例えば排出オーガ8(縦筒61及び横筒62)を大きく水平旋回させたい場合は、手動操作レバー81をレバー軸部84回りに大きく回せば、排出オーガ8を所定の水平旋回位置まですばやく水平旋回させることができる。また、手動操作レバー81をレバー軸部84回りに少し回せば、排出オーガ8は縦軸線Y回りにゆっくりと水平旋回することになるから、例えばグレンタンク7内の穀粒を籾袋やタンク等に排出するに際して、横筒62の水平旋回位置の微調節を簡単に行える。すなわち、排出オーガ8を目標の水平旋回位置に効率よくスムーズに移動させることができるから、作業性が向上するのである。
【0085】
なお、傾動センサ131をロータリエンコーダ式のものにした場合も、該傾動センサ131にて検出される二股状感知体132の回動量(回動角度)に比例して横筒62の起伏揺動速度が増速するように設定することが可能になり、排出オーガ8(横筒62)を目標の起伏揺動位置に効率よくスムーズに移動させることができるから、作業性の向上に寄与し得る。
【0086】
本発明は、前述の実施形態に限らず、様々な態様に具体化できる。例えば縦筒操作手段や横筒操作手段の操作量を検出するセンサ手段(傾動検出手段や水平回動検出手段を含む)をロータリポテンショメータ式のものとし、各操作手段の操作量及び操作の向きに比例して縦筒を水平旋回させたり横筒を起伏揺動させたりするように設定してもよい。この場合の各操作手段は、手を離しても中立位置に復帰せず操作位置でロックされるロック式のものになる。縦筒操作手段や横筒操作手段の操作量を検出するセンサ手段の種類は特に限定する必要はなく、様々な変位センサ、位置センサ、速度センサ等を採用できる。
【0087】
また、横筒操作手段や縦筒操作手段の配置箇所はコンバインの特定箇所に限定されるものではなく、横筒操作手段や縦筒操作手段を無線又は有線によるリモートコントロール装置に設けるという構成も、請求項1〜5に係る発明の技術的範囲に含まれることはいうまでもない。
【0088】
その他、各部の構成は図示の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】第1実施形態におけるコンバインの側面図である。
【図2】コンバインの平面図である。
【図3】コンバインの正面図である。
【図4】コンバインの動力伝達系統を示すスケルトン図である。
【図5】排出オーガの作動態様を示す側面図である。
【図6】手動操作レバーの平面図である。
【図7】手動操作レバー関連の詳細構造を左斜め後ろの下方から見た斜視図である。
【図8】図6のVIII−VIII視側断面図である。
【図9】図6のIX−IX視側断面図である。
【図10】手動操作レバーの前後傾動操作の態様を説明する側断面図であり、(a)は手動操作レバーが中立位置にある場合、(b)は手動操作レバーを前傾操作した場合、(c)は手動操作レバーを後傾操作した場合である。
【図11】手動操作レバーの水平回動操作の態様を説明する平断面図であり、(a)は手動操作レバーが中立位置にある場合、(b)は手動操作レバーを右回り操作した場合、(c)は手動操作レバーを左回り操作した場合である。
【図12】第2実施形態における排出オーガの作動態様を示す側面図である。
【図13】手動操作レバー関連の詳細構造を左斜め前の下方から見た斜視図である。
【図14】図13のXIV−XIV視側断面図である。
【図15】手動操作レバーの前後傾動操作の態様を説明する側断面図であり、(a)は手動操作レバーが中立位置にある場合、(b)は手動操作レバーを前傾操作した場合、(c)は手動操作レバーを後傾操作した場合である。
【図16】手動操作レバーの水平回動操作の態様を説明する平断面図であり、(a)は手動操作レバーが中立位置にある場合、(b)は手動操作レバーを右回り操作した場合、(c)は手動操作レバーを左回り操作した場合である。
【符号の説明】
【0090】
1 走行機体
2 走行クローラ
7 グレンタンク
8 排出オーガ
10 運転部
11 エンジン
61 縦筒
62 横筒
63 受継ぎケース
65 駆動モータ
68 オーガ用油圧シリンダ
70 オーガレスト
71 レスト検出器
79 運転座席
80 サイドコラム
81 手動操作レバー
81a 握り部
82 横支軸
84 レバー軸部
85 ブラケット枠
87 ボス体
88 傾動板
89 傾動検出手段としての前傾センサ
90 傾動検出手段としての後傾センサ
101 水平回動板
102,103 押圧足板
104 水平回動検出手段としての右回りセンサ
105 水平回動検出手段としての左回りセンサ
123 自動復帰スイッチ
130 電子式制御装置
131 傾動検出手段としての傾動センサ
134 水平回動検出手段としての水平回動センサ




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013