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発明の名称 施肥ユニット
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−75064(P2007−75064A)
公開日 平成19年3月29日(2007.3.29)
出願番号 特願2005−270507(P2005−270507)
出願日 平成17年9月16日(2005.9.16)
代理人 【識別番号】100109427
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 活人
発明者 加藤 祐一 / 竹田 裕一 / 三宅 康司
要約 課題
施肥装置における残留肥料の排出作業やメンテナンス作業の容易化を図ると共に、作業者が作業車本機の後方ステップに載って作業する際に、作業者が後方ステップから後方へ滑ることを有効に防止し、且つ、作業者の足によって施肥ユニットのエア配管が損傷することを有効に防止できる構造簡単な施肥ユニットを提供する。

解決手段
施肥装置130を作業車本機1の駆動源6に作動連結させる施肥作業位置と、施肥装置130を施肥作業位置より車輌幅方向外方に位置させるメンテナンス位置とをとり得るように、作業車本機1に対して車輌幅方向に沿って相対移動可能とされる可動部材1200を備えた施肥ユニット100において、可動部材1200における可動側前方レール120’は、エア配管150の軸線Pを基準にして車輌前方側に配設され、且つ、正面視においてエア配管150とオーバーラップするように配設されている。
特許請求の範囲
【請求項1】
田植機の作業車本機に付設可能な施肥ユニットであって、
車輌幅方向に沿って並列された複数の施肥装置であって、収容する肥料を供給し得るように構成された複数の施肥装置と、
前記複数の施肥装置を支持する可動部材であって、前記施肥装置を前記作業車本機の駆動源に作動連結させる施肥作業位置と、前記施肥装置を施肥作業位置より車輌幅方向外方に位置させるメンテナンス位置とをとり得るように、前記作業車本機に対して車輌幅方向に沿って相対移動可能とされる可動部材と、
前記複数の施肥装置に流体接続されるように車輌幅方向に沿った状態で前記可動部材に支持されたエア配管と、
前記エア配管に肥料圧送風を供給する施肥送風機とを備え、
前記可動部材は、車輌幅方向移動可能とされた可動側前方レールを有しており、
前記可動側前方レールは、前記エア配管の軸線を基準にして車輌前方側に配設され、且つ、正面視において前記エア配管とオーバーラップするように配設されていることを特徴とする施肥ユニット。
【請求項2】
前記可動側前方レールは、正面視において、前記作業車本機に備えられる後方ステップの上面とオーバーラップするように配設されていることを特徴とする請求項1に記載の施肥ユニット。
【請求項3】
前記可動部材は、前記可動側前方レールに加えて、前記エア配管の軸線を基準にして車輌後方側において車輌幅方向移動可能とされた可動側後方レールを有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の施肥ユニット。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は田植機に関し、詳しくは、田植機に適用される施肥ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
田植機の作業車本機に施肥装置及び施肥送風機を付設し、施肥装置から繰り出された肥料を施肥送風機によって施肥すべき箇所に供給することは、従来から公知である。
詳しくは、前記施肥装置は、肥料を収容する施肥ホッパと、該施肥ホッパの下端開口に連通された施肥繰り出し体と、該施肥繰り出し体に連通された施肥ホースとを有している。
そして、前記施肥送風機は、前記施肥繰り出し体から繰り出された肥料を前記施肥ホースを介して施肥すべき箇所へ圧送し得るように、前記施肥装置に流体接続されている。
【0003】
ところで、前記施肥装置は、通常、運転席と苗載台との間のスペースを利用して、田植機の植付条数(苗載台の数)に応じた数だけ車輌幅方向に沿って並設される。
即ち、4条植の田植機においては4台の施肥装置が車輌幅方向に並設され、8条植の田植機においては8台の施肥装置が車輌幅方向に並設される。
従って、前記施肥装置が固定設置されている場合、特に、車輌幅方向中央に位置する施肥装置においては、前記施肥ホッパ内の残留肥料の排出作業や、メンテナンス作業が困難になる。
【0004】
このような観点から、前記施肥装置を作業車本機に対して昇降可能に設置することが提案されている(下記特許文献1参照)。
しかしながら、斯かる従来の構成においては、施肥装置を昇降させる為に複雑な構造が必要となり、コスト高を招くという問題がある。
さらに、施肥装置を上昇させても、該施肥装置の下方には作業車本機が存在する為、車輌幅方向中央に配置される施肥装置については、依然として、残留肥料の排出作業やメンテナンス作業の困難性が残る。
【0005】
又、前記施肥装置が車輌幅方向に沿って複数並設される場合には、該複数の施肥装置からそれぞれ繰り出された肥料を単一の施肥送風機によって圧送するように構成されている。
詳しくは、前記施肥装置は、施肥ホッパと、該施肥ホッパの下端開口に接続された施肥ケースと、該施肥ケース内に配設された施肥繰り出し機構と、前端部及び後端部の間の中間領域が前記施肥繰り出し機構の下方において前記施肥ケースの下端開口に接続された接続管とを有している。
そして、前記複数の施肥装置における各接続管の前端部を流体接続するように車輌幅方向に沿ってエア配管が設けられ、且つ、該エア配管の一端部に前記施肥送風機が連結されている。
【0006】
ところで、前記複数の施肥装置,前記エア配管及び前記施肥送風機を含む施肥ユニットは、前述の通り、運転席と苗載台との間のスペースを利用して、作業車本機に付設される。即ち、該施肥ユニットは、作業車本機の後方ステップの近傍に配設される。
従って、作業者が作業車本機の後方ステップに載って作業する際に、該作業者の足が前記エア配管に当接し易いという問題があった。
特に、前記エア配管が樹脂製とされている場合などにおいては、作業者の足が誤って該エア配管に接触すると、これにより、エア配管が破損するという不都合が生じる。
【特許文献1】特開平10−290611号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前記従来技術に鑑みなされたものであり、田植機の作業車本機に付設可能な施肥ユニットであって、施肥装置における残留肥料の排出作業やメンテナンス作業の容易化を図ると共に、作業者が作業車本機の後方ステップに載って作業する際に、作業者が後方ステップから後方へ滑ることを有効に防止し、且つ、作業者の足によって施肥ユニットのエア配管が損傷することを有効に防止できる構造簡単な施肥ユニットの提供を、一の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、前記目的を達成するために、田植機の作業車本機に付設可能な施肥ユニットであって、車輌幅方向に沿って並列された複数の施肥装置であって、収容する肥料を供給し得るように構成された複数の施肥装置と、前記複数の施肥装置を支持する可動部材であって、前記施肥装置を前記作業車本機の駆動源に作動連結させる施肥作業位置と、前記施肥装置を施肥作業位置より車輌幅方向外方に位置させるメンテナンス位置とをとり得るように、前記作業車本機に対して車輌幅方向に沿って相対移動可能とされる可動部材と、前記複数の施肥装置に流体接続されるように車輌幅方向に沿った状態で前記可動部材に支持されたエア配管と、前記エア配管に肥料圧送風を供給する施肥送風機とを備え、前記可動部材は、車輌幅方向移動可能とされた可動側前方レールを有しており、前記可動側前方レールは、前記エア配管の軸線を基準にして車輌前方側に配設され、且つ、正面視において前記エア配管とオーバーラップするように配設されていることを特徴とする施肥ユニットを提供する。
【0009】
本発明に係る施肥ユニットでは、前記可動部材を前記メンテナンス位置に位置させる一方、前記可動部材を前記施肥作業位置に位置させることができる。そして、前記可動部材においては、前記エア配管の軸線を基準にして車輌前方側に配設され、且つ、正面視において前記エア配管とオーバーラップするように配設された前記可動側前方レールを有している。
【0010】
このように本発明に係る施肥ユニットによれば、前記可動部材を前記施肥作業位置に位置させることで施肥作業を可能としつつ、前記可動部材を前記メンテナンス位置に位置させることで、前記複数の施肥装置における残留肥料の排出作業や該施肥装置のメンテナンス作業を簡単、容易に行うことができる。さらに、例えば、作業者によって前記施肥装置における残留肥料の排出作業やメンテナンス作業が行われる際に、該作業者の足が前記エア配管に接触し易いところ、前記可動部材における前記可動側前方レールが、前記エア配管の軸線を基準にして車輌前方側に配設され、且つ、正面視において前記エア配管とオーバーラップするように配設されているので、該可動側前方レールにて該作業者の足によって前記エア配管が損傷することを有効に防止することができる。また、前記可動側前方レールを前記エア配管の損傷防止用ガード部材として兼ねているので、前記可動側前方レールとは別に損傷防止用ガード部材を設ける場合に比べ、重量及びコストを低減でき、それだけ施肥ユニットを軽量且つ安価にすることができる。また、前記エア配管は前記可動側前方レールにてガードされるので、前記エア配管として、例えば、樹脂製のものを適用することができ、これにより、さらなる重量及びコストの低減を図ることができる。
【0011】
本発明に係る施肥ユニットにおいて、前記可動側前方レールは、正面視において、前記作業車本機に備えられる後方ステップの上面とオーバーラップするように配設されていることが好ましい。こうすることで、例えば、前記作業車本機における前記後方ステップに載った作業者によって前記施肥装置における残留肥料の排出作業やメンテナンス作業が行われる際に、該可動側前方レールにて該作業者が前記後方ステップから後方へ滑ることを有効に防止することができる。また、前記可動側前方レールを前記後方ステップからの滑り防止用滑り止め部材として兼ねているので、前記可動側前方レールとは別に滑り防止用滑り止め部材を設ける場合に比べ、重量及びコストを低減でき、それだけ施肥ユニットを軽量且つ安価にすることができる。
【0012】
なお、前記可動部材は、前記可動側前方レールに加えて、前記エア配管の軸線を基準にして車輌後方側において車輌幅方向移動可能とされた可動側後方レールを有していてもよい。
【発明の効果】
【0013】
以上説明したように本発明によると、田植機の作業車本機に付設可能な施肥ユニットであって、施肥装置における残留肥料の排出作業やメンテナンス作業の容易化を図ると共に、作業者が作業車本機の後方ステップに載って作業する際に、作業者が後方ステップから後方へ滑ることを有効に防止し、且つ、作業者の足によって施肥ユニットのエア配管が損傷することを有効に防止できる構造簡単な施肥ユニットを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明に係る実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施の形態に係る施肥ユニット100が適用された田植機Aの側面図を示す。
【0015】
まず、図1を参照しつつ、前記田植機Aの全体構成について説明する。
該田植機Aは、作業車本機1と、該作業車本機1の後方に付設される植付装置3と、前記植付装置3の前方に位置するように前記作業車本機1の後部に付設される施肥ユニット100とを備えている。
【0016】
前記作業車本機1は、図1に示すように、車体フレーム5と、該車体フレーム5の前部に載置される駆動源6と、該駆動源6に作動連結された状態で該駆動源6の後方に配設されるミッションケース8と、該ミッションケース8の車輌幅方向両側に配設された一対のフロントアクスルケース9と、該一対のフロントアクスルケース9に前車軸10Aを介してそれぞれ支持された一対の水田走行用前輪10と、前記ミッションケース8の後部に連結フレーム11を介して連結されるリヤアクスルケース12と、該リヤアクスルケース12の車輌幅方向両側に後車軸13Aを介して支持された一対の水田走行用後輪13とを備えている。
【0017】
さらに、該作業車本機1は、前記駆動源6を覆うボンネット7と、前記ミッションケース8を覆うように前記車体フレーム5上に張設された車体カバー14と、前記車体カバー14上に備えられた運転席21と、運転席21の前方で且つ前記ボンネット7の後部に配設された操向ハンドル20と、前記ボンネット7の車輌幅方向両側に設けられた予備苗載台50とを備えている。
【0018】
前記車体カバー14は、前記ボンネット7の車輌幅方向両側に配置された補助ステップ15と、前記ボンネット7の後方に配置された主ステップ16と、前記主ステップ16の後方に配置された運転席ステップ17と、前記運転席ステップ17の後方に配置された後方ステップ18とを備えている。
なお、前記運転席ステップ17及び前記後方ステップ18は、前記車体フレーム5に立設された後部フレーム25を介して設けられている。
【0019】
前記植付装置3は、植付ケース38と、苗載台33と、該苗載台33に載置された苗マットを下方へ搬送させ得るように該苗載台に装着された苗送りベルト(図示せず)と、前記植付ケース38に回転可能に支持されたロータリケース31と、該ロータリケース31に支持された爪ケース32であって、植付爪を有する爪ケース32とを備えている。
【0020】
本実施の形態においては、前記植付装置3は、1条分の苗マットを載置可能な1条用苗載台33が車輌幅方向に8台並設された8条用とされている。
前記植付ケース38の車輌幅方向両側に前記ロータリケース31が一対設けられている。
即ち、本実施の形態においては、前記植付装置3は、2条用の植付ケース38を4台有し、且つ、前記ロータリケース31を8台有している。
【0021】
前記植付装置3は、前記作業車本機1に設けられた植付用PTO軸(図示せず)に作動連結される植付入力軸(図示せず)を有する植付駆動ケース26と、車輌幅方向に延びるように前記植付駆動ケース26に連結された横パイプケースであって、前記植付入力軸に作動連結される植付駆動軸が内挿された横パイプケース(図示せず)と、前記横パイプケースに立設された左右一対のサイドフレーム34と、前記左右一対のサイドフレーム34の上部間を連結するように車輌幅方向に延びるローリングフレーム(図示せず)とをさらに備えている。
【0022】
さらに、前記植付装置3は、前記植付ケース38の下方に配設されたセンターフロート35及びサイドフロート36を有している。
【0023】
斯かる構成の植付装置3は、前記車体フレーム5と前記植付駆動ケース26との間に介挿された昇降リンク機構2を介して、前記作業車本機1に対して昇降自在に連結されている。
詳しくは、該昇降リンク機構2は、前記機体フレーム5と前記植付駆動ケース26との間に延びる昇降リンク27と、該昇降リンク27と前記連結フレーム11の間に介挿された昇降用油圧シリンダ28とを有している。
斯かる構成を備えることにより、前記昇降用油圧シリンダ28を進退動作させることにより、前記植付装置3は作業車本機1に対して昇降されるようになっている。
【0024】
図2に、前記施肥ユニット100近傍の一部断面を含む概略左側面図を示す。又、図3に、前記施肥ユニット100の概略正面図を示す。
前記施肥ユニット100は、図1〜図3に示すように、前記運転席21と前記苗載台33との間に位置するように、施肥支持機枠39を介して前記車体フレーム5に支持されている。
【0025】
該施肥ユニット100は、前記作業車本機1に対して車輌幅方向に沿って移動可能に連結された可動部材1200と、前記可動部材1200に支持された施肥装置130と、前記施肥装置130から繰り出された肥料を圧送するターボブロワ型の施肥送風機140とを備えている。本実施の形態では、前記施肥ユニット100は、前記作業車本機1に対して相対移動不能とされた固定側レール110をさらに備えており、前記可動部材1200は可動側レール120を有していて、この可動側レール120が前記固定側レール110に車輌幅方向に沿って移動可能に連結されると共に前記施肥装置130を支持している。さらに説明すると、前記可動部材1200としての第1及び第2可動部材1210,1220は、それぞれ前記可動側レール120としての第1及び第2可動側レール120a,120bを有している。この第1及び第2可動側レール120a,120bが、それぞれ、前記固定側レール110としての第1及び第2固定側レール110a,120bに車輌幅方向に沿って移動可能に連結されると共に前記施肥装置130としての第1及び第2施肥装置130a,130bを支持している。
【0026】
前記施肥ユニット100は、田植機Aの植付条数に応じた複数の前記施肥装置130を備えており、各施肥装置130から繰り出される肥料を単一の前記施肥送風機140によって圧送し得るように構成されている。
具体的には、前記施肥ユニット100は、前記構成に加えて、複数の前記施肥装置130に流体接続されたエア配管150を備えており、前記エア配管150の基端(図1中矢印の進行方向に向かう作業者から視て車輌幅方向左端)に前記施肥送風機140が接続されていて、該施肥送風機140が該エア配管150を介して複数の前記施肥装置130から繰り出された肥料を圧送するようになっている。
なお、本実施の形態においては、前記田植機は8条型とされている。従って、前記施肥ユニット100は、前記施肥装置130を8台備えている。
【0027】
複数の前記施肥装置130は、収容する肥料を供給し得るように構成されたものであり、図1及び図2に示すように、前記運転席21の後方に車輌幅方向に沿って並設されていて、何れも同様の構成とされている。
【0028】
図4は前記施肥ユニット100における前記施肥装置130部分を中心に示す概略断面図であり、図5は該施肥装置130の要部分解斜視図である。
【0029】
図4及び図5に示すように、前記施肥装置130は、上端131a及び下端131bが開口とされた施肥ホッパ131と、前記施肥ホッパ131の下端131b開口に接続された施肥ケース135と、前記施肥ケース135内に収容される施肥繰り出し機構136(図4では図示省略、図5参照)と、前記施肥ケース135における後述する下ケース45の内周面に付着した肥料を払い落とすクリーナー機構138(図4では図示省略、図5参照)と、一端部133a及び他端部133bの間の中間領域133cが前記施肥繰り出し機構136の下方(さらには前記クリーナー機構138の下方)において前記施肥ケース135における前記下ケース45の下端135b開口に接続された接続管133と、基端部が前記接続管133の肥料放出口として作用する前記他端部133bに連通され且つ先端部が対応するフロート35,36の側方に位置された施肥ホース134とを備えている。
【0030】
前記施肥ホッパ131は、肥料を収容するものであり、下端131bが接合部材137を介して前記施肥ケース135の上端135aに接離可能に連結されている。前記接合部材137は、ケース側筒状接合部137aと、ホッパ側筒状接合部137bと、シール部材137cとからなっている。前記ケース側筒状接合部137aは、一端部が前記施肥ケース135の上端135aに取り付けられており、他端部の頂部が比較的広い面積を有する当接部137a’とされている。前記ホッパ側筒状接合部137bは、一端部が前記施肥ホッパ131の下端131bに取り付けられており、他端部が前記ケース側筒状接合部137aの他端部の外径より大きい内径とされた開口を有していて、該開口において、前記当接部137a’と前記シール部材137cを介して当接する台座部137b’を有している。また、前記シール部材137cはリング状のゴム素材からなっており、前記当接部137a’及び前記台座部137b’のうち何れか一方に設けられている。これにより、前記当接部137a’が前記台座部137b’に前記シール部材137cを介して当接されることで、前記施肥ホッパ131の下端131b開口を前記シール部材137cによってシールされた状態で前記施肥ケース135に流体接続することができる。なお、前記施肥ホッパ131は、後述するように、アーム部材400によって前記施肥ケース135に接離可能に保持されている。
【0031】
前記施肥ケース135は、前記施肥ホッパ131の下端開口131bに接続されることで該施肥ホッパ131内の粉粒状の肥料を導入できる肥料受け口44(図5参照)及び該肥料受け口44に連通される肥料供給口41を有するものであり、中ケース42と、前記肥料受け口44を有する上ケース43と、前記肥料供給口41を有する漏斗状(下窄まり状)の下ケース45とを有している。前記上ケース43及び前記下ケース45は、前記中ケース42に着脱可能に連結され、それぞれ、前記中ケース42の上方及び下方に設けられている。前記中ケース42は、後述する可動側フレーム180に支持されており(後述する図6も参照)、前記上ケース43は、前記繰り出し機構136の上流側において前記施肥ホッパ131の下端131b開口に連通する排出口73であって、該施肥ホッパ131の残留肥料を排出させ得る排出口73を有している。なお、前記施肥ホッパ131,前記上ケース43及び前記下ケース45は、本実施の形態では、透過性部材によって形成されている。
【0032】
前記上ケース43の上部には、前記肥料受け口44の車輌後方に隣接して収納部48(図5参照)が設けられており、後述する伝動軸160が貫通する横軸受部46と、枢軸としての後述する繰り出し駆動軸55が貫通する縦軸受部47とを備えている。この収納部48には、前記伝動軸160に取り付けられた傘歯車91と前記繰り出し駆動軸55上端部に取り付けられた傘歯車75とが噛み合わされた状態で内装されており(図5参照)、上開口部にはゴム等の弾性を有する合成樹脂製の蓋体49で封止されている(図4参照)。
【0033】
また、図4に示すように、前記施肥ホッパ131の外表面には、前記したアーム部材400が設けられている。このアーム部材400は、前記下端131b開口が前記肥料受け口44に接続される施肥供給位置と、前記上ケース43の上方への脱離を許容する退避位置とをとり得るように、前記可動側後方フレーム180”に揺動軸Qを支点として揺動可能に支持されている。これにより、前記施肥ホッパ131が前記施肥供給位置に位置するときには前記施肥ホッパ131を前記施肥ケース135に確実に保持でき、また前記施肥ホッパ131が前記退避位置に位置するときには前記施肥ホッパ131を前記可動側フレーム180に支持された前記施肥ケース135から離間させることでメンテナンス作業や清掃作業を簡単、容易に行うことができる。
【0034】
図5に示すように、前記繰り出し機構136は、前記肥料受け口44及び前記肥料供給口41の間を遮るように配設される上カバー体51と、前記上カバー体51の下方において前記肥料受け口44及び前記肥料供給口41の間を遮るように配設される下カバー体58と、前記上カバー体51及び前記下カバー体58の間に介挿された目皿体56と、前記上カバー体51及び前記下カバー体58に対して相対回転自在且つ前記目皿体56に対して相対回転不能とされた前記繰り出し駆動軸55とを備えており、前記上ケース43と共に前記中ケース42から脱離されるように、該上ケース43内に収容されていて、前記作業車本機1の前記駆動源6からの動力によって作動的に駆動されるようになっている。
【0035】
即ち、前記上カバー体51は、上面及び下面の間を連通する受入孔54であって、前記肥料受け口44に連通し且つ周方向に沿って略半周に亘って延びる受入孔54と、前記繰り出し駆動軸55を貫通する平面視円形状の中心開口51aとを有し、前記上ケース43の上部に回転不能且つ着脱可能に固定されている。前記下カバー体58は、上面及び下面の間を連通する通過孔59であって、前記繰り出し駆動軸55の回転中心を基準にして前記受入孔54とは相対するように周方向に沿って切り欠かれた通過孔(切欠き孔)59と、前記繰り出し駆動軸55を貫通する平面視円形状の中心開口58aとを有し、前記上ケース43の下部に回転不能且つ着脱可能に固定されている。また、前記上カバー体51と前記下カバー体58との間には、上面及び下面の間を連通する繰り出し孔57であって、前記上カバー体51の周方向に延びる前記受入孔54と同じ回転半径位置に対応する位置に周方向に沿って全周に亘って設けられた複数個の繰り出し孔57と、前記繰り出し駆動軸55を貫通する平面視矩形状の中心開口56aとを有する目皿体56が、前記繰り出し駆動軸55によって回転可能に配置されている。
【0036】
このように構成された、前記上カバー体51、前記目皿体56及び前記下カバー体58は、前記回転中心を基準にして前記肥料受け口44側では、該上カバー体51の前記受入孔54と該目皿体56の前記繰り出し孔57とが連通する一方、前記回転中心を基準にして前記肥料受け口44側とは反対側では、該目皿体56の前記繰り出し孔57と該下カバー体58の前記通過孔59とが連通するように、前記上ケース43内に収容されている。
【0037】
前記繰り出し駆動軸55は、横断面視矩形状に形成された貫通部が、前記上カバー体51、前記目皿体56及び前記下カバー体58における中心開口51a,56a,58aを貫通して下方に延びており、これらのうち前記目皿体56に形成された平面視矩形状の中心開口56aにのみ係合している。これにより、前記繰り出し駆動軸55の回転にて該繰り出し駆動軸55と前記目皿体56とが一体的に回転することができる。このように前記目皿体56を回転させることで、前記上ケース43の前記肥料受け口44から前記上カバー体51の前記受入孔54を介して前記目皿体56の前記繰り出し孔57に到来してくる肥料を前記下カバー体58の前記通過孔59に移動させて、前記下ケース45へ落下させることができる。
【0038】
前記クリーナー機構138は、前記繰り出し駆動軸55の下端係合部55aに軸線回り相対回転不能且つ軸線方向離間可能に被嵌されるクリーナー駆動軸64と、前記クリーナー駆動軸64に設けられたフランジ部材65と、上端部が前記フランジ部材65と係合する付勢部材67(本実施の形態ではコイルばね)と、前記コイルばね67の下端部を保持するように前記下ケース45に連結されたクリーナー支持部材66と、前記クリーナー駆動軸64の下端部に取り付けられるクリーナー部材69とを有しており、前記下ケース45と共に前記中ケース42から脱離されるように、該下ケース45内に収容されていて、該クリーナー機構138が収容された下ケース45が前記繰り出し機構136が収容された前記中ケース42に連結されることで、前記繰り出し機構136からの動力が作動的に伝達されるようになっている。
【0039】
さらに説明すると、前記クリーナー支持部材66は、前記クリーナー駆動軸64の下端部が貫通される貫通孔66aを有しており、前記下ケース45の上端部内側において対向するように設けられた2つの固定部45a,45aに取り付けられている。前記クリーナー部材69は、前記クリーナー駆動軸64の軸線回りの回転に伴って前記下ケース45の内周面上を摺動するような略鉤状の形状とされている。前記繰り出し駆動軸55の下端係合部55aに被嵌される前記クリーナー駆動軸64は、上端部に被係合部64aを有しており、前記下ケース45内の前記固定部45a,45a間に装架された前記クリーナー支持部材66を貫通している。このクリーナー駆動軸64は、上端寄りに前記フランジ部材65が設けられている。また、前記クリーナー駆動軸64は、前記フランジ部材65と前記クリーナー支持部材66との間において、当該クリーナー駆動軸64の外周に嵌まる前記コイルばね67が介設されていて、前記下ケース45に下端部が保持された前記コイルばね67の弾性付勢力で、前記フランジ部材65を介して前記繰り出し駆動軸55に押し付けられることにより、上端被係合部64aが前記繰り出し駆動軸55の下端係合部55aに係合され、且つ、前記繰り出し駆動軸55とともに回転するようになっている。
【0040】
さらに、前記クリーナー駆動軸64の下端部には、既述したように、略鉤状の前記クリーナー部材69が取り付けられている。これにより、前記クリーナー部材69は、前記繰り出し駆動軸55の回転による前記クリーナー駆動軸64の回転に連動して前記下ケース45の内周面に略沿うように回転し、前記下ケース45の内周面に付着した肥料を払い落とすことができ、従って、肥料詰まりを確実に防ぐことができる。
【0041】
図4に示すように、前記上ケース43における前記肥料受け口44の車輌前後方向前側下方には、前方下向き傾斜状の排出案内筒72が一体的に突設されており、この排出案内筒72内には、手動操作に基づき開閉回動可能に構成した開閉弁(図示省略)が取り付けられている。また、前記排出案内筒72には前記排出口73を有する軟質合成樹脂製の排出筒74が被嵌されている。これにより、前記開閉弁を開き方向に回動させることで、前記上ケース43の前記肥料受け口44内から前記排出案内筒72を介して前記排出筒74へ導かれた残留肥料を該排出筒74の前記排出口73から排出することができる。
【0042】
この施肥装置130は、さらに、前記上ケース43を前記中ケース42に連結保持する上ケース係止機構410と、前記下ケース45を前記中ケース42に連結保持する下ケース係止機構420とを備えている。
【0043】
図6は前記上ケース43が前記上ケース係止機構410により前記中ケース42に連結保持され、前記下ケース45が前記下ケース係止機構420により前記中ケース42に連結保持される状態を示す斜視図である。
【0044】
図6に示すように、前記上ケース支持機構410は、前記上ケース43又は前記中ケース42の一方(本実施の形態では前記中ケース42)の外表面に外方に延びるように且つ相対するように設けられた一対の第1枢支軸411,411と、基端部412a,412aが前記一対の第1枢支軸411,411に揺動可能にそれぞれ支持され且つ自由端部412b,412bに第1係合部413,413がそれぞれ設けられた一対の第1係合アーム412,412と、前記上ケース43又は前記中ケース42の他方(本実施の形態では前記上ケース43)の外表面に前記第1係合部413,413にそれぞれ係合されるように設けられた一対の第1被係合部414,414とを有している。この上ケース支持機構410では、前記第1係合部413,413及び前記第1被係合部414,414を係合させることにより、前記上ケース43の前記中ケース42からの脱離を防止している。
【0045】
前記下ケース支持機構420は、前記下ケース45又は前記中ケース42の一方(本実施の形態では前記中ケース42)の外表面に外方に延びるように且つ相対するように設けられた一対の第2枢支軸421,421(本実施の形態では前記第1枢支軸411と一体化された一対の第2枢支軸421,421)と、基端部422a,422aが前記一対の第2枢支軸421,421に揺動可能にそれぞれ支持され且つ自由端部422b,422bに第2係合部423,423がそれぞれ設けられた一対の第2係合アーム422,422と、前記下ケース45又は前記中ケース42の他方(本実施の形態では前記下ケース45)の外表面に前記第2係合部423,423にそれぞれ係合されるように設けられた一対の第2被係合部424,424とを有している。この下ケース支持機構420では、前記第2係合部423,423及び前記第2被係合部424,424を係合させることにより、前記下ケース45の前記中ケース42からの脱離を防止している。
【0046】
図4に示すように、前記接続管133は、前記中間領域133cにおいて前記肥料供給口41からの肥料を受けるように配設され、前記一端部133aが前記エア配管150に流体接続されており、また前記他端部133bが前記施肥ホース134に流体接続されている。これにより、前記繰り出し機構136から繰り出される肥料を前記施肥ホース134に供給することができる。なお、前記接続管133は、本実施の形態では、前記施肥ケース135の前記下ケース45に一体的に形成されている。
【0047】
前述の通り、本実施の形態においては、前記施肥ユニット100は車輌幅方向に並設された8台の前記施肥装置130を有している。
そして、各施肥装置130は、車輌幅方向に沿って配設された前記伝動軸160から前記ミッションケース8に後ろ向き突設した作業用PTO軸(図示せず)を介して前記駆動源6に作動連結されるようになっている。
【0048】
詳しくは、前記施肥ユニット100は、前記構成に加えて、図3に示すように、前記駆動源6に前記作業用PTO軸を介して作動連結される入力部171(後述する図10参照)を有する施肥用動力伝達機構170を有している。
【0049】
前記動力伝達機構170は、車輌幅方向略中央に固定支持されており、該動力伝達機構170を基準にして車輌幅方向一方側に位置する1又は2以上(本実施の形態では4台)の施肥装置(以下、第1施肥装置130aという)と、該動力伝達機構170を基準にして車輌幅方向他方側に位置する1又は2以上(本実施の形態では4台)の施肥装置(以下、第2施肥装置130bという)の双方に対して、駆動力を出力するように構成されている。
【0050】
具体的には、前記動力伝達機構170は、前記入力部171と、前記駆動源6から前記作業用PTO軸を介して該入力部171に入力された動力を車輌幅方向一方側及び他方側へ向けて出力可能な出力部172(さらに言えば車輌幅方向一方側及び他方側へ向けて回転動力をそれぞれ出力する第1及び第2出力部172a,172b)とを有している(下記図10参照)。
なお、本実施の形態においては、前記動力伝達機構170として、ギヤボックスを採用しているが、当然ながら、これに代えて、ワンウェイクラッチを有するリンク機構を採用することも可能である。
【0051】
そして、前記施肥ユニット100は、前記伝動軸160として、前記第1出力部172aからの動力を前記第1施肥装置130aに伝達する第1伝動軸160aと、前記第2出力部172bからの動力を前記第2施肥装置130bに伝達する第2伝動軸160bとを有している。
【0052】
さらに、該施肥ユニット100は、前記エア配管150として、前記動力伝達機構170を挟んで車輌幅方向一方側及び他方側にそれぞれ配置された第1及び第2エア配管150a,150bであって、前記第1及び第2施肥装置130a,130bにそれぞれ流体接続されるように車輌幅方向に沿った状態で前記第1及び第2可動部材1210,1220にそれぞれ支持された第1及び第2エア配管150a,150bを有している。
【0053】
前記第1エア配管150aは、前記第1施肥装置130aに流体接続された状態で前記第1可動部材1210に支持されており、車輌幅方向内端部及び外端部がそれぞれ開口とされていて、車輌幅方向外端部において前記施肥送風機140の送風口が連結されている。
また、前記第2エア配管150bは、前記第2施肥装置130bに流体接続された状態で前記第1エア配管150aと同一軸線P上に位置するように前記第2可動部材1220に支持されており、前記第1及び第2可動部材1210,1220が共に後述する施肥作業位置に位置された際に前記第1エア配管150aと流体接続されるように、車輌幅方向内端部が開口とされ、且つ、車輌幅方向外端部は密封されている。なお、前記施肥送風機140は、前記第1エア配管150a及び第2エア配管150bの少なくとも一方に肥料圧送風を供給するように構成すればよいが、本実施の形態では、前記第1エア配管150aに肥料圧送風を供給するように構成している。
【0054】
さらに、該第1及び第2エア配管150a,150b(150)は、それぞれ、車輌幅方向内端部と外端部との間の中途部において、前記第1及び第2施肥装置130a,130b(130)における前記接続管133が連通されている(図4参照)。
【0055】
前記第1及び第2可動部材1210、1220は、前記した第1及び第2可動側レール120a,120bの他、それぞれ、前記可動側フレーム180としての第1及び第2可動側フレーム180a,180bと、把持部124としての第1及び第2把持部124a,124bとを有している。
【0056】
前記第1及び第2可動側レール120a,120b並びに前記第1及び第2可動側フレーム180a,180bは、前記動力伝達機構170を挟んで車輌幅方向一方側及び他方側にそれぞれ位置しており、該第1及び第2可動側フレーム180a,180bが、それぞれ、該第1及び第2可動側レール120a,120bに支持されている。前記動力伝達機構170の出力部172を挟んで車輌幅方向一方側に配設された前記第1施肥装置130aと、該第1施肥装置130aに駆動力を伝達する前記第1伝動軸160aと、該第1施肥装置130aに流体接続された前記第1エア配管150aと、前記施肥送風機140とは、前記第1可動側フレーム180aを介して前記第1可動側レール120aに支持されており、また、前記動力伝達機構170の出力部172を挟んで車輌幅方向他方側に配設された前記第2施肥装置130bと、該第2施肥装置130bに駆動力を伝達する前記第2伝動軸160bと、該第2施肥装置130bに流体接続された前記第2エア配管150bとは、前記第2可動側フレーム180bを介して前記第2可動側レール120bに支持されている。
【0057】
本実施の形態では、図4に示すように、前記第1及び第2可動側レール120a,120b(120)は、前後一対のものであり、前記エア配管150の軸線Pを基準にして車輌前方側において車輌幅方向移動可能とされた一方の可動側前方レール120’と、前記エア配管150の軸線Pを基準にして車輌後方側において車輌幅方向移動可能とされた他方の可動側後方レール120”とからなっており、前記第1及び第2可動側フレーム180a,180b(180)も、前後一対のものであり、前記繰り出し駆動軸55の軸線を基準にして車輌前方側において車輌幅方向移動可能とされた一方の可動側前方フレーム180’と、前記繰り出し駆動軸55の軸線を基準にして車輌後方側において車輌幅方向移動可能とされた他方の可動側後方フレーム180”とからなっている。
【0058】
図2に示すように、前記可動側レール120のうち可動側前方レール120’は、前記エア配管150の軸線Pを基準にして車輌前方側に配設され、且つ、正面視において前記エア配管150とオーバーラップするように配設されていると共に、正面視において、前記後方ステップ18の上面とオーバーラップするように配設されている。
【0059】
また、前記第1及び第2固定側レール110a,110b(110)は、前記動力伝達機構170を挟んで車輌幅方向一方側及び他方側に配設されており、該第1及び第2固定側レール110a,110b(110)に前記第1及び第2可動側レール120a,120bが車輌幅方向移動可能にそれぞれ係合されている。さらに言えば、前記固定側レール110は、前後一対のものであり、前記可動側前方レール120’に対応する一方の可動側前方レール120’と、前記可動側後方レール120”に対応する他方の可動側後方レール120”とからなっており、前記固定側前方レール110’及び前記固定側後方レール110’にそれぞれ前記可動側前方レール120’及び前記可動側後方レール120”が車輌幅方向移動可能に係合されている。
【0060】
図7(a)及び図7(b)はそれぞれ車輌幅方向に沿って移動可能に連結される前記第1及び第2可動側レール120a,120b(120)の前記固定側レール110a,110b(110)との連結状態を概略的に示す正面図であり、また、図7(c)は前記第1及び第2可動側レール120a,120b(120)の前記第1及び第2固定側レール110a,110b(110)との係合状態を示す概略断面図である。なお、本実施の形態では、各レールは前後一対のものであるが、図7においては、一方のみを示し、他方は図示を省略してある。
【0061】
図7に示すように、本実施の形態においては、前記固定側レール110は、車輌幅方向内方側(図7(a)においては左側、図7(b)においては右側)の端部に位置する取付フランジ111であって、前記施肥支持機枠39に連結される取付フランジ111と、該取付フランジ111から車輌幅方向外方側(図7(a)においては右側、図7(b)においては左側)へ延びる固定レール本体112と、該固定レール本体112の車輌幅方向外方側の端部に設けられた固定側ローラ取付フランジ113と、前記第1可動側レール120と係合するように車輌幅方向の外方寄りに配設された固定側ローラ114,114であって、前記固定側ローラ取付フランジ113の可動側レール120側に車輌幅方向に沿って所定の間隔をおいて離間するように且つ回転自在に支持された一対の固定側ローラ114,114とを有している。
【0062】
前記可動側レール120は、車輌幅方向内方側(図7(a)においては左側、図7(b)においては右側)の端部に位置する可動側ローラ取付フランジ121と、前記可動側ローラ取付フランジ121に前記固定レール本体112を上下方向両側から狭持係合するように且つ回転自在に支持された一対の可動側ローラ122,122と、前記可動側ローラ取付フランジ121の前記一対の可動側ローラ122,122より外方寄りに前記固定レール本体112の下面と係合するように且つ回転自在に支持された可動側ローラ122’と、前記可動側ローラ取付フランジ121から車輌幅方向外方側(図7(a)においては右側、図7(b)においては左側)へ前記固定側レール110を覆うように延び且つ下面が前記一対の固定側ローラ114,114に係合される可動レール本体123とを有している。
【0063】
このように、前記可動側レール120は、前記固定側レール110に対して、前記固定レール本体112が前記一対の可動側ローラ122,122に挟持係合されると共に前記可動側ローラ122’に係合され、且つ、前記固定側ローラ114が前記可動レール本体123に係合された状態で車輌幅方向移動自在に連結されている。
【0064】
なお、本実施の形態では、前記固定側レール110における前記固定レール本体112は、図7(c)に示すように、断面視半径rの円形状とされ、前記可動側ローラ122,122’は、前記固定レール本体112と係合する外表面が曲率Rの凹状とされており、前記曲率Rが前記半径rより大きくなっている。
【0065】
このように構成された施肥ユニット100では、前記第1可動部材1210は、前記第1施肥装置130aを前記作業車本機1の駆動源6(さらに言えば前記施肥用動力伝達機構170の前記第1出力部172a)に作動連結させる施肥作業位置(図3参照)と、前記第1施肥装置130aを施肥作業位置より車輌幅方向一方側外方に位置させるメンテナンス位置(図8参照)とをとり得るように、前記作業車本機1における前記第1固定側レール110aに対して車輌幅方向に沿って相対移動可能とされている。また、前記第2可動部材1220は、前記第2施肥装置130bを前記作業車本機1の駆動源6(さらに言えば前記施肥用動力伝達機構170の前記第2出力部172b)に作動連結させる施肥作業位置(図3参照)と、前記第2施肥装置130bを施肥作業位置より車輌幅方向他方側外方に位置させるメンテナンス位置(図8参照)とをとり得るように、前記作業車本機1における前記第2固定側レール110bに対して車輌幅方向に沿って相対移動可能とされている。このように前記第1及び第2可動部材1210,1220を前記第1及び第2固定側レール110a,110bに対して相対移動可能とすることで、例えば、前記第1及び第2可動部材1210,1220を前記メンテナンス位置に移動させる際には、前記作業車本機1の中央部(具体的には、前記昇降リンク機構2、前記苗載台33や前記植付装置3を臨む部分)に空間を設けることができ、該中央部の空間において、前方や上方から組立作業やメンテナンス作業を簡単に行うことができ、それだけ組立作業やメンテナンス作業を向上させることができる。なお、図8は前記第1及び第2可動側レール120a,120bがメンテナンス位置に位置されている状態の前記施肥ユニット100を示す正面図である。
【0066】
好ましくは、前記第1可動側レール120aをメンテナンス位置に位置させると、4台の前記第1施肥装置130aのうち車輌幅方向最内方に位置する第1施肥装置130a’が作業車本機1の一側端近傍に位置し、且つ、前記第2可動側レール120bをメンテナンス位置に位置させると、4台の前記第2施肥装置130bのうち車輌幅方向最内方に位置する第2施肥装置130b’が作業車本機1の他側端近傍に位置するように、構成し得る。
【0067】
本実施の形態においては、図8に示すように、前記第1可動側レール120aをメンテナンス位置に位置させた際に、車輌幅方向最内方に位置する前記第1施肥装置130a’における排出口73が前記作業車本機1の前記後輪13の外側面の略上方に位置し、且つ、前記第2可動側レール120bをメンテナンス位置に位置させた際に、車輌幅方向最内方に位置する前記第2施肥装置130b’における排出口73が前記作業車本機1の前記後輪13の外側面の略上方に位置するように構成されている。
【0068】
図9(a)に前記第1把持部124aの取付状態を車輌幅方向一方側後方から視た斜視図を示し、図9(b)に前記第2把持部124bの取付状態を車輌幅方向他方側前方から視た斜視図を示す。
【0069】
図9に示すように、前記把持部124は前記可動側フレーム180に連結されている。図9(a)に示すように、前記把持部124としての前記第1把持部124aは、前記可動側フレーム180及び前記可動側レール120の車輌幅方向外方端部を固定支持する第1固定板40aに隣接するように、前記可動側前方フレーム180’及び前記可動側前方レール120’に架設された第1前方把持部124a’と、前記第1固定板40aに隣接するように、前記可動側後方フレーム180”及び前記可動側後方レール120”に架設された第1後方把持部124a”とを有している。また、図9(b)に示すように、前記把持部124としての前記第2把持部124bは、前記可動側フレーム180及び前記可動側レール120の車輌幅方向外方端部を固定支持する第2固定板40bに隣接するように、前記可動側前方フレーム180’及び前記可動側前方レール120’に架設された第2前方把持部124b’と、前記第2固定板40bに隣接するように、前記可動側後方フレーム180”及び前記可動側後方レール120”に架設された第2後方把持部124b”とを有している。
【0070】
なお、本実施の形態では、図9(a)に示すように、前記可動側前方フレーム180’に設けられた前記第1前方把持部124a’は、車輌幅方向に関し前記施肥送風機140と前記作業車本機1との間に配設され、前記可動側後方フレーム180”に設けられた前記第1後方把持部124a”は、車輌幅方向に関し前記施肥送風機140と前記接続管133との間に配設されている。
【0071】
図10(a)に、前記第1及び第2可動側レール120a,120bを共に施肥作業位置に位置させた状態の前記動力伝達機構170近傍を背面から視た断面図を示し、図10(b)に、図10(a)におけるV(b)−V(b)線に沿った断面図を示す。
【0072】
図10に示すように、本実施の形態においては、前記第1伝動軸160a及び第1出力部172aの軸線方向を前記第1可動側レール120aのスライド方向と同一とし、且つ、前記第2伝動軸160b及び第2出力部172bの軸線方向を前記第2可動側レール120bのスライド方向と同一としており、前記第1伝動軸160a及び前記第1出力部172aは、前記第1可動側レール120aが施肥作業位置に位置されると、互いの対向端部が軸線回り相対回転不能に係合され、且つ、前記第2伝動軸160b及び前記第2出力部172bは、前記第2可動側レール120bが施肥作業位置に位置されると、互いの対向端部が軸線回り相対回転不能に係合されるように構成されている。
【0073】
本実施の形態においては、前記伝動軸160の車輌幅方向内端部に軸線を基準にして外方に突出された4個の爪部161aを有する断面視十字形状の被係合部材161が設けられている。
【0074】
また、前記出力部172には、内端部に設けられた車輌幅方向外方への抜け防止用止め部材Eの内側に車輌幅方向にスライド自在に外嵌された係合部材173であって、前記被係合部材161の前記爪部161aに対応して周方向に沿って並設された車輌幅方向に延びる4個の爪部173aを有する係合部材173と、該係合部材173を車輌幅方向外方に向けて付勢する付勢部材(本実施の形態では該係合部材173の内側に設けられたフランジ部Q及び該フランジ部Qと該係合部材173との間に外嵌されたコイルバネS)が設けられている。これにより、前記第1及び第2可動側レール120a,120bが施肥作業位置に位置される際に、前記被係合部材161と前記係合部材173とが係合状態になり、或いは前記第1及び第2出力部172a,172bの回転に伴って前記コイルバネSの付勢力で係合状態になり、前記第1及び第2伝動軸160a,160bと前記第1及び第2出力部172a,172bとを、互いの対向端部が軸線回り相対回転不能に係合させることができる。
【0075】
斯かる構成を備えることにより、可動側レール120をスライド移動させるだけで、前記駆動源6から前記施肥装置130への動力伝達を係合/遮断させることができ、操作性の向上を図ることができる。
【0076】
なお、図10に示すように、前記動力伝達機構170には、前記入力部171から前記第1及び第2出力部172a,172bへの動力伝達を選択的に接続又は遮断させるクラッチ機構175を設けることができる。
斯かるクラッチ機構175を設けることにより、前記複数の施肥装置130全体の作動及び停止の切り換えを簡便に行うことができる。
【0077】
この施肥ユニット100は、さらに、前記第1及び第2可動部材1210,1220を前記施肥作業位置に保持する手動操作可能なロック機構200と、前記第1及び第2可動部材1210,1220の前記施肥作業位置における姿勢を画する位置決め機構300とを備えている。
【0078】
図11乃至図14は前記ロック機構200及び前記位置決め機構300の構成を説明するための図であって、図11に前記施肥ユニット100の中央部分の概略正面図を示し、図12に前記施肥ユニット100の車輌幅方向一方側部分の概略正面図を示し、図13に前記施肥ユニット100の車輌幅方向他方側部分の概略正面図を示し、また、図14に前記施肥ユニット100の中央部分の概略平面図を示す。
【0079】
前記ロック機構200は、前記第1及び第2可動部材1210,1220を前記施肥作業位置に保持するものであり、図3に示すように、前記作業車本機1の車輌幅方向略中央に配設された中央ロック装置210と、前記作業車本機1の車輌幅方向一方側に配設された第1外方ロック装置220と、前記作業車本機1の車輌幅方向他方側に配設された第2外方ロック装置230とを備えている。
【0080】
前記中央ロック装置210は、図11及び図14に示すように、前記第1及び第2可動部材1210,1220の双方を前記施肥作業位置に保持し得るように両者を互いに連結するものであり、本実施の形態では、中央ロック用係合部材211と、中央ロック用被係合部材212とを有する汎用タイプのもの(所謂パッチン錠と呼ばれるもの)が採用されている。この中央ロック装置210では、前記中央ロック用係合部材211及び前記中央ロック用被係合部材212の何れか一方(本実施の形態では係合部材211)が前記第1可動部材1210(本実施の形態では第1可動側前方フレーム180a(180’))の車輌幅方向内端部に設けられ、他方(本実施の形態では被係合部材212)が前記第2可動部材1220(本実施の形態では第2可動側前方フレーム180b(180’))の車輌幅方向内端部に設けられていて、前記被係合部材212が前記係合部材211に係合される際に前記第1及び第2可動部材1210,1220を連結するように張設されることで、該第1及び第2可動部材1210,1220の連結がロックされ、前記被係合部材212の前記係合部材211との係合が解除されることで、前記第1及び第2可動部材1210,1220の連結ロックが解除される。これにより、前記第1及び第2可動部材1210,1220に対するロック及びロック解除を簡単、容易且つ安価に行うことができる。なお、前記中央ロック装置210は、本実施の形態では、前記第1エア配管150a及び第2エア配管150bの軸線P位置より車輌前方側に配設されている(図14参照)。
【0081】
前記第1外方ロック装置220は、図12に示すように、前記第1可動部材1210を前記施肥作業位置に保持するものであり、本実施の形態では、第1外方ロック用係合部材221と、第1外方ロック用被係合部材222とを有する汎用タイプのもの(所謂パッチン錠と呼ばれるもの)が採用されている。この第1外方ロック装置220では、前記第1外方ロック用係合部材221及び前記第1外方ロック用被係合部材222の何れか一方(本実施の形態では一対の被係合部材222,222)が前記第1可動部材1210(本実施の形態では前記第1可動側前方レール120a(120’)及び前記第1可動側後方レール120a(120”))の車輌幅方向一方側端部に設けられ、他方(本実施の形態では一対の係合部材221,221)が前記第1固定側レール110a(本実施の形態では前記第1固定側前方レール110a(110’)及び前記第1固定側後方レール110a(110”))の前記固定側ローラ取付フランジ113に設けられていて、前記被係合部材222が前記係合部材221に係合される際に前記第1可動部材1210を前記第1固定側レール110a(110’,110”)に保持するように張設されることで、該第1可動部材1210の該第1固定側レール110a(110’,110”)との保持がロックされ、前記被係合部材222の前記係合部材221との係合が解除されることで、前記第1可動部材1210の前記第1固定側レール110a(110’,110”)との保持ロックが解除される。これにより、前記第1可動部材1210及び前記第1固定側レール110a(110’,110”)に対するロック及びロック解除を簡単、容易且つ安価に行うことができる。
【0082】
前記第2外方ロック装置230は、図13に示すように、前記第2可動部材1220を前記施肥作業位置に保持するものであり、本実施の形態では、第2外方ロック用係合部材231と、第2外方ロック用被係合部材232とを有する汎用タイプのもの(所謂パッチン錠と呼ばれるもの)が採用されている。この第2外方ロック装置230では、前記第2外方ロック用係合部材231及び前記第2外方ロック用被係合部材232の何れか一方(本実施の形態では一対の被係合部材232,232)が前記第2可動部材1220(本実施の形態では前記第2可動側前方レール120b(120’)及び前記第2可動側後方レール120b(120”))の車輌幅方向一方側端部に設けられ、他方(本実施の形態では一対の係合部材231,231)が前記第2固定側レール110b(本実施の形態では前記第2固定側前方レール110b(110’)及び前記第2固定側後方レール110b(110”))の前記固定側ローラ取付フランジ113に設けられていて、前記被係合部材232が前記係合部材231に係合される際に前記第2可動部材1220を前記第2固定側レール110b(110’,110”)に保持するように張設されることで、該第2可動部材1220の該第2固定側レール110b(110’,110”)との保持がロックされ、前記被係合部材232の前記係合部材231との係合が解除されることで、前記第2可動部材1220の前記第2固定側レール110b(110’,110”)との保持ロックが解除される。これにより、前記第2可動部材1220及び前記第2固定側レール110b(110’,110”)に対するロック及びロック解除を簡単、容易且つ安価に行うことができる。
【0083】
なお、前記第1及び第2外方ロック装置220,230は、本実施の形態では、それぞれ、前記第1及び第2エア配管150a,150bの軸線Pを基準にして、前記中央ロック装置210とは周方向に変位されている。さらに具体的に言えば、図18に示すように、前記第1及び第2外方ロック装置220,230が、それぞれ、前記第1及び第2エア配管150a,150bの軸線Pを基準にして周方向に変位された複数のロック部220’,230’を有しており、前記中央ロック装置210及び前記複数のロック部220’,230’は、前記第1及び第2エア配管150a,150bの軸線Pを基準にして周方向に略等間隔に配設されている。なお、前記第1及び第2外方ロック装置220,230がそれぞれ単一の場合には、前記第1及び第2エア配管150a,150bの軸線Pを基準にして、前記中央ロック装置210から周方向に略180°変位されていてもよい。
【0084】
また、前記ロック機構200における前記第1及び第2外方ロック装置220,230は、それぞれ、前記第1及び第2可動部材1210,1220を施肥作業位置に位置させた際に、前記作業車本機1の後輪13よりも車輌幅方向外方に配設されている(図3参照)。
【0085】
前記位置決め機構300は、前記可動部材1200の前記施肥作業位置における姿勢を画するものであり、前記作業車本機1に対して相対移動不能とされた固定側係合部材310と、前記可動部材1200を施肥作業位置に位置させた際に前記固定側係合部材310と凹凸係合するように前記可動部材1200に設けられた可動側係合部材320とを有している。
【0086】
さらに具体的に言えば、前記固定側係合部材310は、図12に示すように、車輌幅方向に関し前記一対の第1固定側ローラ114aの間に移動不能に配設された第1外方固定側係合部材(本実施の形態では前記一対の第1固定側ローラ114aの間に配置され且つ車輌幅方向に沿って貫通する位置決め孔311aを有する位置決め部材311であって、前記固定側ローラ取付フランジ113に配設された位置決め部材311)と、図13に示すように、車輌幅方向に関し前記一対の第2固定側ローラ114bの間に移動不能に配設された第2外方固定側係合部材(本実施の形態では前記一対の第2固定側ローラ114bの間に配置され且つ車輌幅方向に沿って貫通する位置決め孔312aを有する位置決め部材312であって、前記固定側ローラ取付フランジ113に配設された位置決め部材312)とを有している。
【0087】
前記可動側係合部材320は、図12に示すように、前記第1可動部材1210が施肥作業位置に位置された際に前記第1外方固定側係合部材311における前記位置決め孔311aと凹凸係合するように該第1可動部材1210に(本実施の形態では前記第1可動側フレーム180aに支持部材321aを介して)設けられた第1外方可動側係合部材(本実施の形態では車輌幅方向に沿って延びる位置決めピン321)と、図13に示すように前記第2可動部材1220が施肥作業位置に位置された際に前記第2外方固定側係合部材312における前記位置決め孔312aと凹凸係合するように該第2可動部材1220に(本実施の形態では前記第2可動側フレーム180bに支持部材322aを介して)設けられた第2外方可動側係合部材(本実施の形態では車輌幅方向に沿って延びる位置決めピン322)とを有している。
【0088】
また、図14に示すように、前記可動側係合部材320は、さらに、前記第1可動側フレーム180aの車輌幅方向内端面に設けられた第1内方可動側係合部材(本実施の形態では前記可動側フレーム180及び前記可動側レール120の車輌幅方向内方端部を固定支持する第1固定部材40a’に設けられた第1位置決めピン323であって、車輌幅方向に沿って延びる第1位置決めピン323)と、前記第2可動側フレーム180bの車輌幅方向内端面に設けられた第2内方可動側係合部材(本実施の形態では前記可動側フレーム180及び前記可動側レール120の車輌幅方向内方端部を固定支持する第2固定部材40b’に設けられた第2位置決めピン324であって、車輌幅方向に沿って延びる第2位置決めピン324)とを有し、前記固定側係合部材310は、さらに、前記第1及び第2可動部材1210,1220が施肥作業位置に位置された際に前記第1及び第2内方可動側係合部材323,324とそれぞれ凹凸係合する中央固定側係合部材(本実施の形態では前記第1及び第2位置決めピン323,324とそれぞれ凹凸係合する位置決め孔111a,111bを有する前記取付フランジ111)とを有している。なお、前記第1固定部材40a’には、前記第2固定部材40b’に設けられた前記第2位置決めピン324を貫通する逃げ孔40a”が設けられており、前記第2固定部材40b’には、前記第1固定部材40a’に設けられた前記第1位置決めピン323を貫通する逃げ孔40b”が設けられている。
【0089】
図15に、前記第1及び第2可動側レール120a,120bを共に施肥作業位置に位置させた状態の前記第1及び第2エア配管150a,150bの対向端部近傍の拡大図を示す。又、図16に、前記第1及び第2可動側レール120a,120bを施肥作業位置からメンテナンス位置へ向けて移動させた状態の前記第1及び第2エア配管150a,150bの対向端部近傍の拡大図を示す。
【0090】
図15及び図16に示すように、本実施の形態においては、前記第1及び第2エア配管150a,150bの対向端部には、弾性を有する一対の第1パッキン部材250及び第2パッキン部材260が設けられている。
図17に、前記一対の第1及び第2パッキン部材250,260の正面図を示す。
【0091】
詳しくは、本実施の形態においては、前記第1エア配管150aの車輌幅方向内端部の開口には、該第1エア配管150aに装着される第1パッキン部材250と、該第1パッキン部材250を前記第1エア配管150aにボルト等の締結部材によって固定する第1パッキン押さえ板259とが設けられている。
該第1パッキン部材250は、図15〜図17に示すように、対応するエア配管150の開口端部に、外方から弾性嵌合される中空の第1本体部251と、該第1本体部251から外方へ延びる中空の凸部255とを一体的に有している。
詳しくは、前記中空の第1本体部251は、図16及び図17に示すように、対応する前記エア配管150における周壁151の外周面側に延びる外周部252と、該周壁の内周面側に延びる内周部253と、前記外周部252及び内周部253を連結する連結部254とを有しており、前記外周部252,内周部253及び連結部254によって画される空間に、対応するエア配管150の開口端部が嵌入されるようになっている。
前記中空凸部255は、前記内周部253から外方へ延びており、先端部が前記第1パッキン押さえ板259の開口259’を貫通して外方へ突出している。
【0092】
これに対し、前記第2エア配管150bの車輌幅方向内端部の開口には、該第2エア配管150bに装着される第2パッキン部材260と、該第2パッキン部材260を前記第2エア配管150bにボルト等の締結部材によって固定する第2パッキン押さえ板269とが設けられている。
該第2パッキン部材260は、図15〜図17に示すように、対応するエア配管150の開口端部に、外方から弾性嵌合される中空の第2本体部261を有している。
該中空の第2本体部261は、図16及び図17に示すように、対応する前記エア配管150における周壁151の外周面側に延びる外周部262と、該周壁の内周面側に延びる内周部263と、前記外周部262及び内周部263を連結する連結部264とを有しており、前記外周部262,内周部263及び連結部264によって画される空間に、対向するエア配管150の開口端部が嵌入されるようになっている。
【0093】
前記第2パッキン押さえ板269は、前記第1パッキン部材250の前記中空凸部255の先端部が圧接されるような形状寸法とされている。
即ち、該第2パッキン押さえ板269は、前記第1パッキン押さえ板259の開口259’に連通される開口269’と、該開口269’を囲繞する当接領域269”とを有しており、前記第1パッキン部材250の前記中空凸部255の先端部が該当接領域269”に圧接されるようになっている。
【0094】
本実施の形態においては、斯かる一対のパッキン部材250,260を備えることにより、前記第1及び第2可動側レール120a,120bを施肥作業位置に位置させた際に、前記第1及び第2エア配管150a,150bの接続部分から圧送空気が漏れ出ることを有効に防止している。
【0095】
即ち、斯かる構成を備えることにより、前記第1及び第2可動側レール120a,120bを施肥作業位置に位置させた際に、前記第1パッキン部材250の前記中空凸部255が前記第2パッキン押さえ板269の当接領域269”に弾性変形状態で圧接されることになり、これにより、前記第1及び第2エア配管150a,150bの接続部分から圧送空気が漏れ出ることを有効に防止している。
【0096】
なお、本実施の形態の施肥ユニット100において、前記可動側レール120、前記可動側フレーム180及び前記固定側レール110は、前後一対のもので構成されているが、それに限定されるものではなく、一のもので構成されていてもよい。
【0097】
また、本実施の形態の施肥ユニット100において、前記施肥装置130における前記施肥ケース135は、前記上ケース43、前記中ケース42及び前記下ケース45で構成され、前記上ケース43及び前記下ケース45が前記支持部材180に支持された前記中ケース42に着脱可能に連結され且つ前記繰り出し機構136が前記上ケース45と共に前記支持部材180に支持された前記中ケース42から脱離されるように構成されているが、例えば、前記施肥ケース135が前記上ケース43及び前記下ケース45で構成される場合には、前記上ケース43が前記支持部材180に支持された前記下ケース45に着脱可能に連結され且つ前記繰り出し機構136が前記上ケース45と共に前記支持部材180に支持された前記下ケース45から脱離されるように構成される場合を例示できる。
【0098】
以上説明した施肥ユニット100では、前記第1及び第2可動部材1210,1220の双方を前記メンテナンス位置に位置させる一方、前記第1及び第2可動部材1210,1220を前記施肥作業位置に位置させることができる。具体的に言えば、車輌幅方向中央に配設された前記動力伝達機構170を基準にして、車輌幅方向一方側及び他方側に配置された前記第1及び第2施肥装置130a,130bについて、前記施肥作業位置から前記メンテナンス位置に位置させる際には車輌幅方向一方側及び他方側に配置された前記第1及び第2施肥装置130a,130bが、それぞれ、前記第1及び第2可動側レール120(120a,120b)によって車輌幅方向一方側及び他方側へ引き出される一方、前記メンテナンス位置から前記施肥作業位置に位置させる際には車輌幅方向一方側及び他方側に配置された前記第1及び第2施肥装置130a,130bが、それぞれ、前記第1及び第2可動側レール120(120a,120b)によって車輌幅方向他方側及び一方側に向けて押し戻される。
【0099】
そして、前記可動部材1200(1210,1220)においては、前記エア配管150(150a,150b)の軸線Pを基準にして車輌前方側に配設され、且つ、正面視において前記エア配管150(150a,150b)とオーバーラップするように配設された前記可動側前方レール120’を有している。
【0100】
このように前記施肥ユニット100によれば、前記可動部材1200(1210,1220)を前記施肥作業位置に位置させることで施肥作業を可能としつつ、前記可動部材1200(1210,1220)を前記メンテナンス位置に位置させることで、前記複数の施肥装置130(130a,130b)における残留肥料の排出作業や該施肥装置130(130a,130b)のメンテナンス作業を簡単、容易に行うことができる。さらに、例えば、作業者によって前記施肥装置130(130a,130b)における残留肥料の排出作業やメンテナンス作業が行われる際に、該作業者の足が前記エア配管150(150a,150b)に接触し易いところ、前記可動部材1200(1210,1220)における前記可動側前方レール120’が、前記エア配管150(150a,150b)の軸線Pを基準にして車輌前方側に配設され、且つ、正面視において前記エア配管150(150a,150b)とオーバーラップするように配設されているので、該可動側前方レール120’にて該作業者の足によって前記エア配管150(150a,150b)が損傷することを有効に防止することができる。また、前記可動側前方レール120’を前記エア配管150(150a,150b)の損傷防止用ガード部材として兼ねているので、前記可動側前方レール120’とは別に損傷防止用ガード部材を設ける場合に比べ、重量及びコストを低減でき、それだけ施肥ユニット100を軽量且つ安価にすることができる。また、前記エア配管150(150a,150b)は前記可動側前方レール120’にてガードされるので、前記エア配管150(150a,150b)として、例えば、樹脂製のものを適用することができ、これにより、さらなる重量及びコストの低減を図ることができる。
【0101】
また、前記可動側前方レール120’は、正面視において、前記後方ステップ18の上面とオーバーラップするように配設されているので、例えば、前記後方ステップ18に載った作業者によって前記施肥装置130(130a,130b)における残留肥料の排出作業やメンテナンス作業が行われる際に、該可動側前方レール120’にて該作業者が前記後方ステップ18から後方へ滑ることを有効に防止することができる。また、前記可動側前方レール120’を前記後方ステップ18からの滑り防止用滑り止め部材として兼ねているので、前記可動側前方レール120’とは別に滑り防止用滑り止め部材を設ける場合に比べ、重量及びコストを低減でき、それだけ施肥ユニット100を軽量且つ安価にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0102】
【図1】図1は、本実施の形態に係る施肥ユニットが適用された田植機の側面図である。
【図2】図2は、図1に示す田植機の施肥ユニット近傍の一部断面を含む概略左側面図である。
【図3】図3は、図1及び図2に示す田植機における施肥ユニットの概略正面図であって、該施肥ユニットにおける第1及び第2可動側レールが施肥作業位置に位置されている状態を示す図である。
【図4】図4は、前記施肥ユニットにおける施肥装置部分を中心に示す概略断面図である。
【図5】図5は、前記施肥ユニットにおける施肥装置の要部分解斜視図である。
【図6】図6は、前記施肥装置において、上ケースが上ケース係止機構により中ケースに連結保持され、下ケースが下ケース係止機構により中ケースに連結保持される状態を示す斜視図である。
【図7】図7(a)及び図7(b)は、それぞれ車輌幅方向に沿って移動可能に連結される第1及び第2可動側レールの固定側レールとの連結状態を概略的に示す正面図であり、図7(c)は第1及び第2可動側レールの第1及び第2固定側レールとの係合状態を示す概略断面図である。
【図8】図8は、前記第1及び第2可動側レールがメンテナンス位置に位置されている状態の前記施肥ユニットを示す正面図である。
【図9】図9(a)は、前記施肥ユニットに設けられた第1把持部の取付状態を車輌幅方向一方側後方から視た斜視図を示し、図9(b)に前記施肥ユニットに設けられた第2把持部の取付状態を車輌幅方向他方側前方から視た斜視図を示す。
【図10】図10(a)は、前記第1及び第2可動側レールを共に施肥作業位置に位置させた状態の動力伝達機構近傍を背面から視た断面図であり、図10(b)は、図10(a)におけるV(b)−V(b)線に沿った断面図である。
【図11】図11は、前記施肥ユニットの中央部分の概略正面図である。
【図12】図12は、前記施肥ユニットの車輌幅方向一方側部分の概略正面図である。
【図13】図13は、前記施肥ユニットの車輌幅方向他方側部分の概略正面図である。
【図14】図14は、前記施肥ユニットの中央部分の概略平面図である。
【図15】図15は、前記施肥ユニットにおける第1及び第2エア配管の接合部分の拡大正面図であって、前記第1及び第2可動側レールが施肥作業位置に位置されている状態を示す図である。
【図16】図16は、前記第1及び第2エア配管の接合部分の拡大正面図であって、前記第1及び第2可動側レールが施肥作業位置からメンテナンス位置へ向けて移動されている途中の状態を示す図である。
【図17】図17は、前記第1及び第2エア配管の対向端部に装着される一対の弾性パッキン部材の正面図である。
【図18】図18は、第1及び第2外方ロック装置が 第1及び第2エア配管の軸線を基準にして、前記中央ロック装置とは周方向に変位されている状態を左側面から視た概略説明図である。
【符号の説明】
【0103】
1…作業車本機 18…後方ステップ 100…施肥ユニット
120’…可動側前方レール 120”…可動側後方レール 130…複数の施肥装置
140…施肥送風機 150…エア配管 1200…可動部材 A…田植機




 

 


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