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コンバイン - ヤンマー株式会社
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発明の名称 コンバイン
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−75031(P2007−75031A)
公開日 平成19年3月29日(2007.3.29)
出願番号 特願2005−268381(P2005−268381)
出願日 平成17年9月15日(2005.9.15)
代理人 【識別番号】100079131
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 暁夫
発明者 津島 茂 / 嶋田 耕治郎 / 林 順二
要約 課題
走行機体の前部に設けられた刈取前処理装置に、穀稈引起装置が備えられたコンバインにおいて、穀稈引起ケースの組み付け・取り外しの手間を低減して、刈取前処理装置のメンテナンス性を向上させる。

解決手段
引起駆動スプロケット、テンションスプロケット、従動ローラ、引起タイン21付きの無端チェーン67、前蓋61及び裏板63等を、1つの穀稈引起ケース22としてユニット化する。引起ギヤケース71に内蔵された引起側ベベルギヤ83のスプライン孔に、引起駆動軸46のスプライン部をスプライン嵌合させる。穀稈引起ケース22の裏面上部と引起ギヤケース71とを締結具にて締結する。
特許請求の範囲
【請求項1】
走行機体の前部に設けられた刈取前処理装置に、穀稈移送装置が備えられたコンバインであって、
前記穀稈移送装置は、少なくとも2つの伝動車と該伝動車群に巻き掛けられたタイン付きの無端帯とをケース体に組み込んでユニット化され、
前記穀稈移送装置及びこれに対する動力伝達部のうちいずれか一方に設けられた雄型嵌合体と、他方に設けられた雌型嵌合体とは、動力伝達可能で且つ着脱可能に嵌合するように構成され、
前記穀稈移送装置は前記動力伝達部に対して着脱可能に締結されていることを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
前記穀稈移送装置は、引起タインを前記走行機体の進行方向と交差する横方向に突出させる穀稈引起ケースであることを特徴とする請求項1に記載のコンバイン。
【請求項3】
前記雄型嵌合体は、前記伝動車の1つである引起駆動スプロケットに固定された引起駆動軸であり、前記引起駆動軸は、前記穀稈引起ケースのケース体に回転可能に軸支され、且つ前記ケース体から外向きに突出している一方、
前記雌型嵌合体は、前記動力伝達部に内蔵されたギヤ機構のうち、挿入穴を有する引起側ギヤであり、
前記引起駆動軸の先端部が前記引起側ギヤの前記挿入穴に対して摺動可能で且つ一体的に回転するように差し込まれていることを特徴とする請求項2に記載のコンバイン。
【請求項4】
前記穀稈引起ケースの前記ケース体と前記動力伝達部とは、前記動力伝達部側から前記ケース体の背面に向けてねじ込まれる締結手段にて締結されていることを特徴とする請求項3に記載のコンバイン。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、走行機体の前部に設けられた刈取前処理装置に、未刈穀稈を引き起こしたり刈取穀稈を前記走行機体上の脱穀装置に向けて搬送したりするための穀稈移送装置が備えられたコンバインに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、コンバインの走行機体には、その前部に設けられた刈取前処理装置に、走行機体の進行方向と交差する横方向に沿って配置された横回し型の穀稈引起ケースが複数個備えられている。これら各穀稈引起ケースは、刈取前処理装置の骨組を構成する要素である前方斜め上向き傾斜状の引起駆動パイプの先端部(上端部)に、ベベルギヤケースを介して取り付けられている(例えば特許文献1等参照)。
【0003】
各穀稈引起ケースには、その作用側の下部から横一側上部にかけての外周側部を外向きの突出姿勢で回行する複数個の引起タインが備えられている。これら引起タインは、穀稈引起ケース内の上部側に設けられた引起駆動スプロケット及びテンションスプロケットと、下部側に設けられた従動ローラとに巻き掛けられた無端チェーンに対して、適宜間隔で起伏揺動可能に取り付けられている。
【0004】
一方、ベベルギヤケースには、穀稈引起ケースの裏面板を貫通して該穀稈引起ケース内の駆動スプロケットに連結される駆動軸付きの引起側ベベルギヤと、引起駆動パイプ内における引起伝動軸の上端部に連結されたパイプ側ベベルギヤとが、互いに噛み合った状態で内蔵されている。
【0005】
この場合、穀稈引起ケース内の引起駆動スプロケットは、引起駆動パイプ内の引起伝動軸から両ベベルギヤを経由して引起駆動軸に伝達された動力にて、該引起駆動軸回りに回転する。これにより、無端チェーンに取り付けられた複数個の引起タインは、穀稈引起ケースの外周側部に沿って回行する。
【特許文献1】特開2003−79220号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、従来の穀稈引起ケースを刈取前処理装置に組み付けるに際しては、例えば次のような手順を踏んでいた。まず、ベベルギヤケースから外向きに突出する引起駆動軸に、穀稈引起ケースの裏面板を介して引起駆動スプロケットを被嵌してから、裏面板とベベルギヤケースとを締結する。次いで、裏面板の内面側(前面側)に設けられた引起駆動スプロケットと従動ローラとに引起タイン付きの無端チェーンを巻き掛けたのち、テンションスプロケットにて無端チェーンの張り具合を調節する。そして、引起駆動スプロケット及び従動ローラや無端チェーンを覆う前面板を、裏面板に対して前方から被せて固定するのである。
【0007】
しかし、前記従来の構成では、コンバインの製造に当たって前述のような手順を踏まなければ、穀稈引起ケースを組み付けることができないので、製造ライン中での組付け工数が多くなり、コストアップを招来するという問題があった。また、穀稈引起ケースの組み付けのたびに、穀稈引起ケースの裏面板とベベルギヤケースとを位置合わせしたり、無端チェーンの張り具合を一々調節し直したりしなければならないため、穀稈引起ケースの組み付け・取り外し、ひいては刈取前処理装置のメンテナンス作業に手間がかかるという問題があった。このような問題は、穀稈引起ケースばかりでなく、刈取穀稈を走行機体上の脱穀装置に向けて搬送するための穀稈搬送装置にも共通するものであった。
【0008】
そこで、本発明は、前記従来の欠点を解消することを技術的課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この技術的課題を達成するため、請求項1の発明は、走行機体の前部に設けられた刈取前処理装置に、穀稈移送装置が備えられたコンバインであって、前記穀稈移送装置は、少なくとも2つの伝動車と該伝動車群に巻き掛けられたタイン付きの無端帯とをケース体に組み込んでユニット化され、前記穀稈移送装置及びこれに対する動力伝達部のうちいずれか一方に設けられた雄型嵌合体と、他方に設けられた雌型嵌合体とは、動力伝達可能で且つ着脱可能に嵌合するように構成され、前記穀稈移送装置は前記動力伝達部に対して着脱可能に締結されているというものである。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1に記載のコンバインにおいて、前記穀稈移送装置は、引起タインを前記走行機体の進行方向と交差する横方向に突出させる穀稈引起ケースであるというものである。
【0011】
請求項3の発明は、請求項2に記載のコンバインにおいて、前記雄型嵌合体は、前記伝動車の1つである引起駆動スプロケットに固定された引起駆動軸であり、前記引起駆動軸は、前記穀稈引起ケースのケース体に回転可能に軸支され、且つ前記ケース体から外向きに突出している一方、前記雌型嵌合体は、前記動力伝達部に内蔵されたギヤ機構のうち、挿入穴を有する引起側ギヤであり、前記引起駆動軸の先端部が前記引起側ギヤの前記挿入穴に対して摺動可能で且つ一体的に回転するように差し込まれているというものである。
【0012】
請求項4の発明は、請求項3に記載のコンバインにおいて、前記穀稈引起ケースの前記ケース体と前記動力伝達部とは、前記動力伝達部側から前記ケース体の背面に向けてねじ込まれる締結手段にて締結されているというものである。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明によると、刈取前処理装置に備えられた穀稈移送装置は、少なくとも2つの伝動車と該伝動車群に巻き掛けられたタイン付きの無端帯とをケース体に組み込んでユニット化され、前記穀稈移送装置及びこれに対する動力伝達部のうちいずれか一方に設けられた雄型嵌合体と、他方に設けられた雌型嵌合体とは、動力伝達可能で且つ着脱可能に嵌合するように構成され、前記穀稈移送装置は前記動力伝達部に対して着脱可能に締結されているので、例えば穀稈移送装置を刈取前処理装置に組み付けるに際しては、前記雄型嵌合体と前記雌型嵌合体とを嵌合させてから、前記穀稈移送装置を前記動力伝達部に対して締結すればよい。この場合は、前記動力伝達部及び前記雌雄嵌合体を経由した駆動力により、前記穀稈移送装置の前記無端帯が駆動する。
【0014】
逆に、前記穀稈移送装置を取り外すに際しては、前記穀稈移送装置と前記動力伝達部との連結を解除してから、前記穀稈移送装置ごと引っ張って、前記雄型嵌合体を前記雌型嵌合体から引き抜けばよい。
【0015】
従って、請求項1の構成を採用すると、コンバインの製造に際して、穀稈移送装置を先行して組み立てておいてから、該穀稈移送装置をユニットで前記刈取前処理装置に組付けることができる。これにより、コンバインの製造ライン中において、前記穀稈移送装置の組付け工数を低減することができ、製造コストの低減に寄与することができるという効果を奏する。また、前記穀稈移送装置の組み付け・取り外し作業の手間が著しく軽減され、前記刈取前処理装置内の清掃や整備等のメンテナンス作業がし易いという効果も奏する。
【0016】
請求項2の発明によると、前記穀稈移送装置は、引起タインを前記走行機体の進行方向と交差する横方向に突出させる穀稈引起ケースであるから、前記穀稈引起ケースをユニット単位で手軽に組み付けたり取り外したりできるから、前記刈取前処理装置内の清掃や整備等のメンテナンス作業が格段にし易くなるという効果を奏する
請求項3の発明によると、前記雄型嵌合体としての引起駆動軸の先端部が前記雌型係合体としての引起側ギヤの前記挿入穴に対して摺動可能で且つ一体的に回転するように差し込まれているので、ユニット化された前記穀稈引起ケースと前記動力伝達部との着脱の容易性を損なうことなく、前記動力伝達部からの動力を、前記引起側ギヤ及び前記引起駆動軸を介して、引起駆動スプロケットに確実に伝達できるという効果を奏する。
【0017】
請求項4の発明によると、前記穀稈引起ケースの前記ケース体と前記動力伝達部とは、前記動力伝達部側から前記ケース体の背面に向けてねじ込まれる締結手段にて締結されているので、前記穀稈引起ケースの前記動力伝達部に対する取り付・取り外しが簡単に行えるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下に、本発明を具体化した実施形態を図面(図1〜図17)に基づいて説明する。図1はコンバインの左側面図、図2はコンバインの平面図、図3はコンバインの正面図、図4は刈取前処理装置の平面図、図5は刈取前処理装置の側面図、図6は刈取前処理装置の動力伝達系統を示すスケルトン図、図7は中央穀稈引起ケースの内部を示す概略正面図、図8は中央穀稈引起ケースと左穀稈引起ケースとを左後方から見た概略斜視図、図9は中央穀稈引起ケースと左穀稈引起ケースとを長手方向上方から見た概略平面図、図10は左穀稈引起ケースと左引起駆動パイプとの連結構造を示す分離斜視図、図11は左右引起ギヤケースを斜め前面側から見た概略斜視図、図12は左右引起ギヤケースを斜め後面側から見た概略斜視図、図13は左右引起ギヤケースの断面側面図、図14は中央引起ギヤケースを前面側から見た概略斜視図、図15は中央引起ギヤケースを後面側から見た概略斜視図、図16は中央引起ギヤケースの断面側面図、図17は右上部搬送ケースと縦駆動ギアケースとの連結構造を示す分離斜視図である。なお、以下の説明では、走行機体1の進行方向と交差する方向を横方向と称する。
【0019】
はじめに、図1〜図3を参照しながら、コンバインの全体構造について説明する。
【0020】
本実施形態における3条刈り用のコンバインは、左右一対の走行クローラ2,2にて支持された走行機体1を備えている。走行機体1の前部には、穀稈を刈り取りながら取り込む刈取前処理装置3が単動式の油圧シリンダ4にて昇降調節可能に装着されている。走行機体1には、フィードチェーン6付きの脱穀装置5と、脱穀後の穀粒を貯留する穀粒タンク7とが横並び状に搭載されている。本実施形態では、脱穀装置5が走行機体1の進行方向左側に、穀粒タンク7が走行機体1の進行方向右側に配置されている。穀粒タンク7は、走行機体1の後部に設けられた縦軸(実施形態では排出オーガ8の縦オーガ筒9、図1及び図2参照)回りに水平回動可能に構成されている。刈取前処理装置3と穀粒タンク7との間には、操向レバーや運転座席等を有する運転部10が設けられている。運転部10の下方には、動力源としてのエンジン11が配置されている。刈取前処理装置3にて刈り取りられた刈取穀稈はフィードチェーン6に受け継ぎ搬送され、脱穀装置5にて脱穀処理される。
【0021】
脱穀装置5における扱室の下方には、扱網やチャフシーブ等による搖動選別を行うための揺動選別機構(図示せず)と、唐箕ファンによる風選別を行うための風選別機構(図示せず)が配置されている。これら両選別機構にて選別されて一番受け樋(図示せず)に集められた穀粒は、一番コンベヤ及び揚穀コンベヤ(図示せず)を介して穀粒タンク7に集積される。穀粒タンク7内の一番物は排出オーガ8を介して機外に搬出される。
【0022】
なお、フィードチェーン6の後端から排稈チェーン18(図2参照)に受け継がれた排稈は、長い状態で走行機体1の後方に排出されるか、又は排稈カッタ(図示せず)にて適宜長さに短く切断されたのち、走行機体1の後方に排出される。
【0023】
次に、図4及び図5を参照しながら、刈取前処理装置の構成について説明する。
【0024】
刈取前処理装置3は、脱穀装置5の前方に位置する刈取架台(図示せず)に対して回動可能に軸支された横長の刈取入力パイプ35(図1、図4及び図5参照)回りに上下回動可能に構成されている。刈取入力パイプ35の中途部には、前方斜め下向きに延びる縦伝動パイプ36が設けられている。該縦伝動パイプ36の中途部と走行機体1の前端部とが、単動式の油圧シリンダ4を介して連結されている。
【0025】
縦伝動パイプ36の先端部(下端部)には、横長の横伝動パイプ37が設けられている。該横伝動パイプ37には、前向きに突出する4本の刈取フレーム38が横伝動パイプ37の長手方向に沿って適宜間隔で並設されている。該刈取フレーム38群の下方には、バリカン式の刈刃装置12が設けられている。各刈取フレーム38の先端部には分草体15が突設されている。
【0026】
また、横伝動パイプ37には、刈り取り条数に合わせて3つの引起駆動パイプ39が前方斜め上向きに延びるように立設されている。該引起駆動パイプ39群は、横伝動パイプ37の長手方向(走行機体1の横幅方向)に沿って適宜間隔で並んでいる。各引起駆動パイプ39には、圃場に植立した未刈穀稈を引き起こすための穀稈引起装置13が取り付けられている。本実施形態では、刈取前処理装置3の前部に3条分の穀稈引起装置13が備えられている。穀稈引起装置13とフィードチェーン6の前端部との間には、穀稈搬送装置14が配置されている。
【0027】
穀稈引起装置13は、分草体15を介して取り込んだ未刈穀稈を起立させる引起タイン21を有する穀稈移送装置としての横回し型の穀稈引起ケース22と、これら各穀稈引起ケース22の後方下部に配置されたスターホイル23及び掻き込みベルト24により構成されている。スターホイル23及び掻き込みベルト24は、これらの組に対応する引起タイン21にて引き起こされた未刈穀稈の根元部を後方に掻き込むためのものである。これらスターホイル23及び掻き込みベルト24にて掻き込まれた未刈穀稈の根元部がバリカン式の刈刃装置12にて切断される。
【0028】
穀稈搬送装置14は、右2条分の刈取穀稈を左斜め後方に搬送する右下部搬送チェーン25と、左1条分の刈取穀稈を右斜め後方に搬送してその根元部を右下部搬送チェーン25の送り終端位置近傍に合流させる左下部搬送チェーン27と、右2条分の刈取穀稈の穂先部を左斜め後方に搬送する右上部搬送タイン31と、左1条分の刈取穀稈の穂先部を右斜め後方に搬送して右上部搬送タイン31に合流させる左上部搬送タイン28と、右下部搬送チェーン25の送り終端位置近傍にて合流した3条分の刈取穀稈の根元部をフィードチェーン6に受け継ぎ搬送するための縦搬送チェーン30とを備えている。縦搬送チェーン30に送られた3条分の刈取穀稈の根元部は、その後フィードチェーン6に受け継がれて挟持搬送される。そして、この刈取穀稈の穂先部が脱穀装置5における扱室内の扱胴17にて脱穀される。
【0029】
次に、図6を参照しながら、コンバインの動力伝達系統について説明する。
【0030】
エンジン11から刈取前処理装置3に向けての動力は、扱胴入力軸や刈取変速機構(いずれも図示せず)及び刈取入力プーリ40(図4及び図5参照)等を介して、まず刈取入力パイプ35に内装された刈取入力軸41に伝達される。刈取入力軸41に伝達された動力は、縦伝動パイプ36内の縦伝動軸42を介して横伝動パイプ37内の横伝動軸43に伝達され、次いで、横伝動軸43から、引起駆動パイプ39に内装された引起伝動軸44(本実施形態では3つ)と刈刃駆動軸45とに動力伝達される。各引起伝動軸44に伝達された動力は、引起駆動軸46及びこれに連結された引起駆動スプロケット47を介して、穀稈引起装置13の各引起タイン21を駆動させる。刈刃駆動軸45に伝達された動力は刈刃装置12を駆動させる。
【0031】
左右の引起伝動軸44からは、隣接する引起伝動軸44,44の間に配置された下部搬送駆動軸48にも動力が分岐して伝達される。左下部搬送駆動軸48に伝達された動力は、これに連結された左主動スプロケット49を介して、穀稈搬送装置14の左下部搬送チェーン27、穀稈引起装置13における左側のスターホイル23及び掻き込みベルト24を駆動させる。右下部搬送駆動軸48に伝達された動力は、これに連結された右主動スプロケット49を介して、穀稈搬送装置14の右下部搬送チェーン25、穀稈引起装置13における右側と中央とのスターホイル23及び掻き込みベルト24を駆動させる。
【0032】
また、刈取入力軸41に伝達された動力は、縦駆動軸50を経由して、穀稈搬送装置14の縦搬送チェーン30、右上部搬送タイン31、及び穂先搬送タイン29にも分岐して伝達される。
【0033】
次に、図4〜図9を参照しながら、穀稈引起装置を構成する穀稈引起ケース群の配置等の概略について説明する。
【0034】
本実施形態における3条分の穀稈引起ケース22は、刈取前処理装置3の前部に対して走行機体1の横幅方向に沿って適宜間隔で、且つそれぞれが後方斜め上向きの傾斜状に配置されている。各穀稈引起ケース22には、その作用側の下部から横一側上部にかけての外周側部を外向きの突出姿勢で回行して未刈穀稈を起立させる引起タイン21が備えられている。すなわち、本実施形態の各穀稈引起ケース22はいわゆる横回し型のものである。なお、説明の便宜上、図4以降の各図において各穀稈引起ケース22及びその構成要素には、走行機体1の進行方向右側のものから順に符号a,b,cを添えている。
【0035】
図5及び図9に示すように、横伝動パイプ37に前方斜め上向き傾斜状に立設された各引起駆動パイプ39の上端部には、動力伝達部としての引起ギヤケース71を介して、穀稈引起ケース22の裏面上部が着脱可能に締結されている。これら各穀稈引起ケース22の裏面下部は、その下方に位置する刈取フレーム38に立設された逆L字型の分岐フレーム52(図8の二点鎖線参照)に着脱可能に締結されている。
【0036】
走行機体1の進行方向右側に位置する右穀稈引起ケース22aと、中央に位置する中央穀稈引起ケース22bとは、それぞれの引起タイン21a,21bが突出する作用側の横一側部同士を相対向させている。一方、走行機体1の進行方向左側に位置する単独穀稈引起ケースとしての左穀稈引起ケース22cは、その作用側の右側部を中央穀稈引起ケース22bの非作用側である左側部に対向させている。
【0037】
換言すると、右穀稈引起ケース22aと中央穀稈引起ケース22bとの配置関係は、引起タイン21a,21bの突出する向きが左右対称状となるように設定されている。中央穀稈引起ケース22bを挟んで右穀稈引起ケース22aと反対側に位置する左穀稈引起ケース22cは、その引起タイン21cが中央穀稈引起ケース22bの引起タイン22bと同じ向きに突出するように配置されている。
【0038】
ここで、各穀稈引起ケース22の作用側とは、該穀稈引起ケース22の外周側部のうち引起タイン21が外向きの突出状態で回行する領域のことをいう。右穀稈引起ケース22aの作用側は、その下部寄りの右側端部から下底部を経て左側上部までの領域である。中央穀稈引起ケース22bの作用側は、その下部寄りの左側端部から下底部を経て右側上部までの領域である。また、左穀稈引起ケース22cの作用側は、中央穀稈引起ケース22bと同様に、その下部寄りの左側端部から下底部を経て右側上部までの領域である。従って、各穀稈引起ケース22の引起タイン21は、図3に二点鎖線で示すような移動軌跡を通ることになる。
【0039】
右穀稈引起ケース22aと中央穀稈引起ケース22bとは、走行機体1の横幅方向に沿って並列状に並べて配置されている。正面視において右穀稈引起ケース22aと中央穀稈引起ケース22bとの間は、互いの引起タイン21a,21bが干渉しない程度の間隔TD1が空いている。この間隔TD1は、圃場における未刈穀稈の条間隔(300mm程度)に対応して、穀稈引き起こしの際に右及び中央穀稈引起ケース22a,22bとが一対で機能し易い(右2条分の未刈穀稈を引き起こし易い)幅寸法になっている。
【0040】
一方、正面視において中央穀稈引起ケース22bと左穀稈引起ケース22cとの間は、左穀稈引起ケース22cの引起タイン21cが中央穀稈引起ケース22bにおける非作用側の左側部に接触しない程度の間隔TD2が空いている。
【0041】
すなわち、左穀稈引起ケース22cは、その引起タイン21cが正面視で中央穀稈引起ケース22bにおける非作用側の右側部に接触しない程度に、中央穀稈引起ケース22bに近接させて配置されている。従って、正面視において中央穀稈引起ケース22bと左穀稈引起ケース22cとの間の間隔TD2は、左穀稈引起ケース22cにおける引起タイン21cの突出長さより若干長い程度の寸法になっている。この間隔TD2も、圃場における未刈穀稈の条間隔に対応して、穀稈引き起こしの際に左穀稈引起ケース22cが単独で機能し易い(左1条分の未刈穀稈を引き起こし易い)幅寸法になっている。
【0042】
また、左穀稈引起ケース22cの配置位置は、その引起タイン21cと中央穀稈引起ケース22bにおける下部寄りの左側端部から現れる突出初期の引起タイン21bとが互いに干渉しない程度に、中央穀稈引起ケース22bよりも後方に間隔RDだけずらされている(図4、図5及び図9参照)。
【0043】
なお、中央穀稈引起ケース22bの左側部には、中央穀稈引起ケース22bの長手方向に沿って延びる長い引起ガイド板51が取り付けられている。この場合、引起ガイド板51は、中央穀稈引起ケース22bの左側部における非作用側の箇所と作用側の箇所とに跨って延びている。正面視においては、左穀稈引起ケース22cの左側部から中央穀稈引起ケース22bに向けて突出した引起タイン21cの先端部は、引起ガイド板51の後方に隠れることになる。
【0044】
右及び中央穀稈引起ケース22a,22bは一対で2条分の未刈穀稈を引き起こすように構成されているのに対して、左穀稈引起ケース22cは単独で1条分の未刈穀稈を引き起こすように構成されている。すなわち、田植時の条方向に沿って未刈穀稈を刈り取る(条刈り)に際しては、走行機体1の前方にある3条分の未刈穀稈のうち右2条分は、右及び中央穀稈引起ケース22a,22bにおける引起タイン21a,21bの対にて引き起こされ、右及び中央穀稈引起ケース22a,22bの間に取り込まれる。左1条分の未刈穀稈は、左穀稈引起ケース22cの引起タイン21cだけで引き起こされ、中央及び左穀稈引起ケース22b,22cの間に取り込まれることになる。
【0045】
以上の構成によると、左穀稈引起ケース22cの配置位置は、その引起タイン21cが正面視で中央穀稈引起ケース21bに接触しない程度に中央穀稈引起ケース22bに近接し、且つ前記引起タイン21cと中央穀稈引起ケース22bにおける下部寄りの左側端部から現れる突出初期の引起タイン21bとが互いに干渉しない程度に、中央穀稈引起ケース22bより後方にずれているので、3条分の穀稈引起ケース22全部が、圃場における未刈穀稈の条間隔に対応して穀稈引き起こしに最適な配置位置になる。これにより、条刈りに際しての穀稈引き起こしを3条分全ての穀稈引起ケース22の引起タイン21にて適切に行えるから、穀稈引起ケース22全体としての引き起こし性能を向上させることができるのである。
【0046】
次に、図7〜図9を参照しながら、各穀稈引起ケースの構成について説明する。各穀稈引起ケース22は、右穀稈引起ケース22aと中央穀稈引起ケース22bとは左右対称状であるとか、中央穀稈引起ケース22bだけに引起ガイド板51が設けられている等の細かな違いはあるものの、基本的に同じ構成である。そこで、中央穀稈引起ケース22bを例として、その詳細構造を以下に説明する。
【0047】
中央穀稈引起ケース22は、引起タイン21bの非作用域の周囲に囲い壁62を一体形成してなる合成樹脂板製の前蓋61と、該前蓋61の裏面側に装着された金属板製の裏板63とにより、上下に長い中空状に形成されている。前蓋61の囲い壁62のうち下部寄りの左側端部から下底部を経て右側上部までの領域には、引起タイン21bを外向きに突出させるためのタイン溝穴64が開口している(図8に一部のみ示す)。この囲い壁62におけるタイン溝穴64の箇所が中央穀稈引起ケース22bの作用側と合致することになる。前蓋61及び裏板62の組合せが特許請求の範囲に記載したケース体に相当する。
【0048】
中央穀稈引起ケース22bの内部のうち上部側に設けられた引起駆動スプロケット47及びテンションスプロケット65と、下部側に設けられた従動ローラ66とには、無端帯としての無端チェーン67が巻き掛けられている。引起駆動スプロケット47に固着された引起駆動軸46は、その中途部が裏板63に回転可能に軸支されている。引起駆動軸46の先端部は裏板63から外向きに突出している。無端チェーン67には、複数個の引起タイン21bが適宜間隔で起伏揺動可能に取り付けられている。引起駆動パイプ39内の引起伝動軸44から引起駆動軸46に伝達された動力にて回転する引起駆動スプロケット47により、無端チェーン67に取り付けられた複数個の引起タイン21bは、正面視で時計回りに回行するように構成されている。引起駆動スプロケット47、テンションスプロケット65及び従動ローラ66は特許請求の範囲に記載した伝動車に相当する。
【0049】
中央穀稈引起ケース22bの内部のうち従動ローラ66の上方箇所には、引起タイン21bが中央穀稈引起ケース22bにおける下部寄りの左側端部に到達したとき(非作用側から作用側に移行するとき)に、該引起タイン21bの回動基端部に当接する突出案内部材68が設けられている。中央穀稈引起ケース22bにおける下部寄りの左側端部に到達した引起タイン21bの回動基端部が突出案内部材68に当接することにより、該引起タイン21bは囲い壁62に形成されたタイン溝穴64の始端箇所から外向きに突出する姿勢に切り替わるように構成されている。従動ローラ66の箇所においては、引起タイン21bの回動基端部が従動ローラ66の外周縁部に当接したときに、該引起タイン21bは従動ローラ66の回転中心から見て放射状に外向き突出する姿勢となる(図7参照)。
【0050】
中央穀稈引起ケース22bの内部のうち作用側寄りの箇所には、引起タイン21bを外向きの突出状態に保持するためのタインガイド69が、無端チェーン67の長手方向に沿って延びるように設けられている。従って、中央穀稈引起ケース22bにおける作用側の箇所(下部寄りの左側端部から下底部を経て右側上部までの領域)では、各引起タイン21bがタイン溝穴64に沿って外向きの突出状態で回行するように構成されている。
【0051】
また、中央穀稈引起ケース22bにおける非作用側の箇所(右側上部から上部を経て下部寄りの左側端部までの領域)では、引起タイン21bの先端部を囲い壁62の内壁等に当接させる等して、該引起タイン21bを引起ケース3内に倒れた姿勢(無端チェーン67に寄り添った姿勢)で収納するように構成されている。なお、テンションスプロケット65は、裏板63に対して、無端チェーン67が緊張・弛緩する方向に移動可能となるように設けられている。
【0052】
図8及び図10に示すように、引起駆動スプロケット47、テンションスプロケット65、従動ローラ66、引起タイン21付きの無端チェーン67、前蓋61、及び裏板63等は、1つの穀稈引起ケース22としてユニット化されている。
【0053】
次に、中央穀稈引起ケースにのみ設けられた規制部材の構成について説明する。
【0054】
中央穀稈引起ケース22bにおける作用側の下部、すなわち中央穀稈引起ケース22bにおける下部寄りの左側端部には、断面く字状の規制部材70が溶接又はボルト止め等で固定されている。
【0055】
この規制部材70は、中央穀稈引起ケース22bにおける下部寄りの左側端部に到達した引起タイン21bがタイン溝穴64の始端箇所から外向きに突出する姿勢に切り替わるときに、該引起タイン21bにおける基端部回りの立ち上がり回動を規制するためのものである。
【0056】
また、本実施形態では、中央穀稈引起ケース22bに対する左穀稈引起ケース22cの配置関係上、引起ガイド板51の裏面と、左穀稈引起ケース22cの右側部から外向きに突出した引起タイン21cの先端部との間に、前後方向の隙間が空くことになる(図9参照)。この隙間を空けたままにしておくと、左1条分の未刈穀稈の根元部が当該隙間に入り込む可能性が懸念される。この点、規制部材70は、前記隙間をなくして、未刈穀稈の根元部の侵入を防止する役割も果たしている。
【0057】
本実施形態の規制部材70は、引起ガイド板51の裏面側に、タイン溝穴64の始端箇所を外側から囲うようにして取り付けられている。この規制部材70と引起ガイド板51とで囲われた空間は上下方向に貫通している。
【0058】
図7〜図9に示すように、引起タイン21bの突出初期の段階(引起タイン21bが中央穀稈引起ケース22bにおける下部寄りの左側端部に到達した段階)においては、外向きの突出姿勢に切り替わろうとする引起タイン21bの先端部が規制部材70の内壁面に突き当たって、該引起タイン21bは途中まで立ち上がり回動した姿勢に保持される。
【0059】
すなわち、引起タイン21bが規制部材70の箇所を通り過ぎるまでの突出初期の段階では、無端チェーン67に対する引起タイン21bの立ち上がり角度θ(図7参照)が小さい状態に規制される。引起タイン21bが規制部材70の箇所を通り過ぎると、該引起タイン21bはその回動基端部が従動ローラ66の外周縁部に当接することで完全に外向きの突出姿勢に切り替わり、タイン溝穴64に沿って回行するのである。
【0060】
以上のように、中央穀稈引起ケース22bにおける作用側の下部に、該中央穀稈引起ケース22bにおける下部寄りの突出初期の引起タイン21bの姿勢を規制するための規制部材70を設けるという構成を採用すると、中央穀稈引起ケース22bの引起タイン21bが突出初期の段階で左穀稈引起ケース22cにおける作用側の右側部に向けて突き出た姿勢になるのを確実に規制することができる。
【0061】
これにより、中央穀稈引起ケース22bにおける突出初期の引起タイン21bが左穀稈引起ケース22cに対応する左1条分の未刈穀稈を誤って掻き下げてしまう(倒伏させてしまう)おそれを著しく抑制することができる。
【0062】
従って、本実施形態の構成によると、中央穀稈引起ケース22bの引起タイン21bにて邪魔されることなく、左1条分の未刈穀稈を、左穀稈引起ケース22cの引起タイン21c単独で確実に引き起こして、中央及び左穀稈引起ケース22b,22cの間に取り込むことができるのである。
【0063】
また、本実施形態の規制部材70の存在により、引起ガイド板51の裏面と左穀稈引起ケース22cにおける引起タイン21cの先端部との間における前後方向の隙間がなくなるので、左1条分の未刈穀稈の根元部が前記隙間に入り込むことに起因する稈詰まりを未然に防止することもできるのである。
【0064】
図8及び図9に詳細に示すように、規制部材70には、左穀稈引起ケース22cにおける引起タイン21cの先端部と対峙する外側面を、平面視で後方斜め右向きに傾斜した案内面70aに形成している。この規制部材70の案内面70aは、左穀稈引起ケース22cの引起タイン21cと協働して、左1条分の未刈穀稈の根元部を後方のスターホイル23等に向けて誘い込むためのものである。
【0065】
以上のように、規制部材70のうち、左穀稈引起ケース22cにおける引起タイン21cの先端部と対峙する箇所に、左1条分の未刈穀稈の根元部を後方に誘い込むための傾斜状の案内面70aを形成すると、規制部材70の案内面70aと左穀稈引起ケース22cの引起タイン21cとの協働により、左1条分の未刈穀稈の根元部が後方のスターホイル23等に向けてスムーズに案内(ガイド)されることになり、穀稈引き起こし時の稈こぼれや搬送乱れ等の発生を防止することができる。特に、いわゆる中割り作業時のように多量の未刈穀稈を穀稈引起ケース群にて引き起こす場合に、規制部材70における傾斜状の案内面70aは高いガイド機能を発揮する。
【0066】
次に、図10〜図13を参照しながら、左右の引起駆動パイプ39b,39cと、左右の引起ギヤケース71b,71cと、左右の穀稈引起ケース22a,22cとの連結構造について説明する。
【0067】
本実施形態においては、左右の引起駆動パイプ39b,39cに左右の引起伝動軸44b,44cが配置された引起駆動ユニット構造と、左右の穀稈引起ケース22a,22cに左右の引起駆動軸46a,46cが配置された引起ケースユニット構造とが採用されている。
【0068】
図11〜図13に示すように、左右の引起ギヤケース71b,71cは、鋳造加工にて側面視略く字形の円筒構造に形成されている。左右の引起駆動パイプ39b,39cの一端側にはフランジ体72が溶接等にて固設されている。左右の引起ギヤケース71b,71cの一端側フランジ部74には、フランジ体72のフランジ側合せ面73に接合可能な第1平面合せ面75が形成されている。左右の引起ギヤケース71b,71cの第1平面合せ面75とフランジ側合せ面73とが、複数本の締結具76によって着脱可能に締結されている。なお、締結具76のネジは一端側フランジ部74に螺着している。
【0069】
また、左右の引起ギヤケース71b,71cの他端側フランジ部77には、左右の穀稈引起ケース22a,22cのケース合せ面79に接合可能な第2平面合せ面78が形成されている。左右の引起ギヤケース71b,71cの第2平面合せ面78とケース合せ面79とが、複数本の締結具80(締結手段)によって着脱可能に締結されている。なお、締結具80のネジは、裏板63における前面側(内面側)の被締結具81に螺着している。
【0070】
一方、左右の引起ギヤケース71b,71cには、左右の引起駆動パイプ39b,39cにおける引起伝動軸44b,44cに被嵌させるパイプ側ベベルギヤ82と、左右の穀稈引起ケース22a,22cの引起駆動軸46a,46cに被嵌させる引起側ベベルギヤ83とを有するギヤ機構84が内蔵されている。左右の引起ギヤケース71b,71cは、パイプ側ベベルギヤ82及び引起側ベベルギヤ83が内蔵されたギヤケースユニット構造に構成されている。パイプ側ベベルギヤ82と引起側ベベルギヤ83とは、引起ギヤケース71b,71c内で常時噛み合わされている。
【0071】
本実施形態では、パイプ側ベベルギヤ82に形成されたスプライン孔98に対して、引起伝動軸44b,44cの先端部に形成されたスプライン部が摺動可能で且つ一体的に回転するように差し込まれている(スプライン嵌合している)。また、引起側ベベルギヤ83に形成された挿入穴としてのスプライン孔99に対しては、引起駆動軸46a,46cの先端部に形成されたスプライン部が摺動可能で且つ一体的に回転するように差し込まれている(スプライン嵌合している)。従って、引起伝動軸44b,44cに伝達された動力は、ギヤ機構84及び引起駆動軸46a,46cを介して引起駆動スプロケット47a,47cを回転駆動させることになる。左右の穀稈引起ケース22a,22cの引起駆動軸46a,46cは特許請求の範囲に記載した雄型嵌合体に相当し、動力伝達部としての左右引起ギヤケース71b,71cに内蔵された引起側ベベルギヤ83は特許請求の範囲に記載した雌型嵌合体に相当する。
【0072】
なお、引起駆動軸46a,46cのスプライン部に代えて、断面が六角等の多角形軸部を採用し、これに対応する多角形穴付きの引起側ギヤに前記多角形軸部を嵌めることにより、引起駆動軸46a,46cを引起側ギヤに対して摺動可能で且つ一体的に回転するように構成してもよい。
【0073】
パイプ側ベベルギヤ82のボス部85にはベアリング軸受86が被嵌されている。該ベアリング軸受86はスナップリング形の止め輪87を介してボス部85に着脱可能に係止されている。ベアリング軸受86は、左右の引起ギヤケース71b,71c内のベアリング受け部95に対しても、スナップリング形の止め輪88を介して着脱可能に係止されている。
【0074】
他方、引起側ベベルギヤ83のボス部89にはベアリング軸受90が被嵌されている。該ベアリング軸受90はスナップリング形の止め輪91を介してボス部89に着脱可能に係止されている。ベアリング軸受90は、左右の引起ギヤケース71b,71c内のベアリング受け部96に対しても、スナップリング形の止め輪92を介して着脱可能に係止されている。
【0075】
次に、図14〜図16を参照しながら、中央引起駆動パイプ39a、中央引起ギヤケース71a、及び中央穀稈引起ケース22bの連結構造について説明する。
【0076】
この場合においても、中央引起駆動パイプ39aに中央引起伝動軸44aが配置された引起駆動ユニット構造と、中央穀稈引起ケース22bに中央の引起駆動軸46bが配置された引起ケースユニット構造とが採用されている。
【0077】
図14〜図16に示すように、中央引起ギヤケース71aは、鋳造加工にて略円筒構造に形成されている。中央引起駆動パイプ39aの一端側にはフランジ体102が溶接等にて固設されている。中央引起ギヤケース71aの一端側フランジ部104には、フランジ体102のフランジ側合せ面103に接合可能な第1平面合せ面105が形成されている。中央引起ギヤケース71aの第1平面合せ面105とフランジ側合せ面103とが、複数本の締結具106によって着脱可能に締結されている。なお、締結具106のネジは、一端側フランジ部104に螺着している。
【0078】
また、中央引起ギヤケース71aの他端側フランジ部107には、中央穀稈引起ケース22bのケース合せ面109に接合可能な第2平面合せ面108が形成されている。中央引起ギヤケース71aの第2平面合せ面108とケース合せ面109とが、複数本の締結具110(締結手段)によって着脱可能に締結されている。なお、締結具110のネジは、裏板63における前面側(内面側)の被締結具111に螺着している。
【0079】
一方、中央引起ギヤケース71aには、中央引起駆動パイプ39aにおける引起伝動軸44aに被嵌させるパイプ側ベベルギヤ112と、中央穀稈引起ケース22bの引起駆動軸46bに被嵌させる引起側ベベルギヤ113とを有するギヤ機構114が内蔵されている。この場合も、中央引起ギヤケース71aは、パイプ側ベベルギヤ112及び引起側ベベルギヤ113が内蔵されたギヤケースユニット構造に構成されている。パイプ側ベベルギヤ112と引起側ベベルギヤ113とは、中央引起ギヤケース71a内で常時噛み合わされている。
【0080】
本実施形態では、パイプ側ベベルギヤ112に形成されたスプライン孔138に対して、引起伝動軸44aの先端部に形成されたスプライン部が摺動可能で且つ一体的に回転するように差し込まれている(スプライン嵌合している)。また、引起側ベベルギヤ113に形成された挿入穴としてのスプライン孔139に対しては、引起駆動軸46bの先端部に形成されたスプライン部が摺動可能で且つ一体的に回転するように差し込まれている(スプライン嵌合している)。従って、この場合も引起伝動軸44aに伝達された動力は、ギヤ機構114及び引起駆動軸46bを介して引起駆動スプロケット47bを回転駆動させることになる。中央穀稈引起ケース22bの引起駆動軸46bは特許請求の範囲に記載した雄型嵌合体に相当し、動力伝達部としての中央引起ギヤケース71aに内蔵された引起側ベベルギヤ113は特許請求の範囲に記載した雌型嵌合体に相当する。
【0081】
なお、この場合も、引起駆動軸46bのスプライン部に代えて、断面が六角等の多角形軸部を採用し、これに対応する多角形穴付きの引起側ギヤに前記多角形軸部を嵌めることにより、引起駆動軸46bを引起側ギヤに対して摺動可能で且つ一体的に回転するように構成してもよい。
【0082】
パイプ側ベベルギヤ112のボス部115にはベアリング軸受116が被嵌されている。該ベアリング軸受116はスナップリング形の止め輪117を介してボス部115に着脱可能に係止されている。ベアリング軸受116は、中央引起ギヤケース71a内のベアリング受け部125に対しても、スナップリング形の止め輪118を介して着脱可能に係止されている。
【0083】
他方、引起側ベベルギヤ113のボス部119にはベアリング軸受120が被嵌されている。該ベアリング軸受120はスナップリング形の止め輪121を介してボス部119に着脱可能に係止されている。ベアリング軸受120は、中央引起ギヤケース71a内のベアリング受け部126に対しても、スナップリング形の止め輪122を介して着脱可能に係止されている。
【0084】
図15及び図16に示すように、中央引起ギヤケース71aには、中央穀稈引起ケース22bの引起駆動軸46bを挿入するための貫通孔124が形成されている。引起側ベベルギヤ113は、貫通孔124のうち引起駆動軸46bの挿入側とは反対に位置する開口部128を介して、ベアリング受け部126に着脱可能となるように構成されている。開口部128は、着脱可能な蓋体129によって開閉可能に閉塞されている。従って、引起側べベルギヤ113は、開口部128からベアリング受け部126に装着されたり、開口部128を介してベアリング受け部126から取り出されたりすることになる。
【0085】
以上の構成によると、穀稈引起ケース22が引起駆動スプロケット47、テンションスプロケット65及び従動ローラ66に引起タイン21付きの無端チェーン67を巻き掛けた状態でユニット化されているので、穀稈引起ケース2を刈取前処理装置3に組み付けるに際しては、穀稈引起ケース22側の引起駆動軸46を引起ギヤケース71における引起側ベベルギヤ83(113)のスプライン孔99(139)に差し込み、次いで、穀稈引起ケース22の裏面上部と引起ギヤケース71とを締結具80(110)にて締結すると共に、穀稈引起ケース22の裏面下部と分岐フレーム52とを締結すればよい。
【0086】
逆に、穀稈引起ケース22を取り外すに際しては、穀稈引起ケース22の裏面上部と引起ギヤケース71とを締結する締結具80(110)を緩めると共に、穀稈引起ケース22の裏面下部と分岐フレーム52とを締結する締結具を緩めて、穀稈引起ケース22と、引起ギヤケース71及び分岐フレーム52との連結を解除し、次いで、穀稈引起ケース22ごと前向きに引っ張って、穀稈引起ケース22側の引起駆動軸46を引起ギヤケース71における引起側ベベルギヤ83(113)のスプライン孔99(139)から引き抜けばよい。
【0087】
従って、かかる構成を採用すると、コンバインの製造に際して、穀稈引起ケース22を先行して組み立てておいてから、該穀稈引起ケース22をユニットで刈取前処理装置3に組付けることができる。これにより、コンバインの製造ライン中において、穀稈引起ケース22の組付け工数が低減され、製造コストの低減に寄与できる。
【0088】
また、穀稈引起ケース22の組み付けのたびに、穀稈引起ケース22の裏板63と引起ギヤケース71とを位置合わせしたり、穀稈引起ケース22の無端チェーン67の張り具合を一々調節し直したりする必要がなく、穀稈引起ケース22の組み付け・取り外し作業の手間を著しく軽減することができる。その上、刈取前処理装置3内の清掃といったメンテナンス作業もし易くなるのである。本実施形態のような穀稈引起ケース22をユニット単位で着脱する機能は、例えば穀稈引起装置13より後方に位置する穀稈搬送装置14の箇所で稈詰まり等が生じた場合に、特に有効である。
【0089】
さらに、本実施形態では、引起側ベベルギヤ83(113)のスプライン孔99(129)に対して、引起駆動軸46の先端部に形成されたスプライン部を摺動可能で且つ一体的に回転するように差し込む(スプライン嵌合させる)という構成が採用されているので、ユニット化された穀稈引起ケース22と引起ギヤケース71との着脱の容易性を損なうことなく、引起伝動軸44からの動力を、ギヤ機構84(114)及び引起駆動軸46を介して、引起駆動スプロケット47に伝達することができる。
【0090】
図17は、右上部搬送タイン31を有する右上部搬送ケース150と縦駆動ギヤケース154との連結構造を示した別例である。
【0091】
この別例における穀稈移送装置としての右上部搬送ケース150は、前述の穀稈引起ケース22と同様に、伝動車としての搬送駆動スプロケット及び従動ローラ(いずれも図示せず)に、無端帯としての右上部搬送タイン31付きのタインチェーン(図示せず)を巻き掛け、これらを上下一対のカバー板151,152で挟み込んでユニット化した構造になっている。上下一対のカバー板151,152は特許請求の範囲に記載したケース体に相当する。
【0092】
右上部搬送ケース150内の搬送駆動スプロケットには、縦駆動軸50の先端部(上端部)に被嵌させるスプライン筒体153が固着されている。該スプライン筒体153の中途部は下カバー板152に回転可能に軸支されている。スプライン筒体153の下端部は下カバー板152から外向き(下向き)に突出している。
【0093】
一方、縦駆動軸50は、ギヤ機構(図示せず)が内蔵された動力伝達部としての縦駆動ギヤケース154から上向きに突出している。該縦駆動軸50には、ギヤ機構を介して刈取入力軸41からの動力が伝達されるように構成されている。
【0094】
搬送駆動スプロケットのスプライン筒体153に対しては、縦駆動軸50の上端部に形成されたスプライン部が摺動可能で且つ一体的に回転するように差し込まれている(スプライン嵌合している)。そして、縦駆動軸50からスプライン筒体153を経由して搬送駆動スプロケットを回転させる駆動力により、タインチェーンに取り付けられた右上部搬送タイン31が回行駆動するように構成されている。この場合、縦駆動軸50が特許請求の範囲に記載した雄型嵌合体に相当し、搬送駆動スプロケットのスプライン筒体153が特許請求の範囲に記載した雌型嵌合体に相当する。
【0095】
なお、この場合も、縦駆動軸50のスプライン部に代えて、断面が六角等の多角形軸部を採用し、これに対応する多角形穴付きの筒体に前記多角形軸部を嵌めることにより、縦駆動軸を搬送駆動スプロケットの筒体に対して摺動可能で且つ一体的に回転するように構成してもよい。
【0096】
右上部搬送ケース150の下カバー板152と縦駆動ギヤケース154とは、スプライン筒体153に縦駆動軸50を挿入する方向と交差する横方向から締結具155及び被締結具156を用いて着脱可能に締結されている。
【0097】
このように構成した場合も、コンバインの製造の際に、右上部搬送ケース150を予め組み立てておいてから、該右上部搬送ケース150をユニットで刈取前処理装置3に組付けることができる。これにより、コンバインの製造ライン中において、右上部搬送ケース150の組付け工数を低減することができる。また、右上部搬送ケース150を縦駆動ギヤケース154に対して手軽に組み付けたり取り外したりでき、右上部搬送ケース150やその周辺に対する清掃や整備等のメンテナンス性を向上させることができる。
【0098】
なお、本発明における各部の構成は図示の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】コンバインの左側面図である。
【図2】コンバインの平面図である。
【図3】コンバインの正面図である。
【図4】刈取前処理装置の平面図である。
【図5】刈取前処理装置の側面図である。
【図6】刈取前処理装置の動力伝達系統を示すスケルトン図である。
【図7】中央穀稈引起ケースの内部を示す概略正面図である。
【図8】中央穀稈引起ケースと左穀稈引起ケースとを左後方から見た概略斜視図である。
【図9】中央穀稈引起ケースと左穀稈引起ケースとを長手方向上方から見た概略平面図である。
【図10】左穀稈引起ケースと左引起駆動パイプとの連結構造を示す分離斜視図である。
【図11】左右引起ギヤケースを斜め前面側から見た概略斜視図である。
【図12】左右引起ギヤケースを斜め後面側から見た概略斜視図である。
【図13】左右引起ギヤケースの断面側面図である。
【図14】中央引起ギヤケースを前面側から見た概略斜視図である。
【図15】中央引起ギヤケースを後面側から見た概略斜視図である。
【図16】中央引起ギヤケースの断面側面図である。
【図17】縦搬送ケースと縦駆動軸との連結構造を示す分離斜視図である。
【符号の説明】
【0100】
1 走行機体
2 走行クローラ
3 刈取前処理装置
13 穀稈引起装置
14 穀稈搬送装置
21 引起タイン
22 穀稈引起ケース
31 右上部搬送タイン
35 刈取入力パイプ
36 縦伝動パイプ
37 横伝動パイプ
38 刈取フレーム
39 支持パイプ
41 刈取入力軸
42 縦伝動軸
43 横伝動軸
44 引起伝動軸
46 引起駆動軸
47 引起駆動スプロケット
61 前蓋
62 囲い壁
63 裏板
64 タイン溝穴
66 従動ローラ
67 無端チェーン
71 引起ギヤケース
83,113 引起側ベベルギヤ
84,114 ギヤ機構
99,139 スプライン孔




 

 


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