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発明の名称 コンバインの刈取装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−43996(P2007−43996A)
公開日 平成19年2月22日(2007.2.22)
出願番号 特願2005−233685(P2005−233685)
出願日 平成17年8月11日(2005.8.11)
代理人 【識別番号】100080621
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 寿一郎
発明者 岸 徹
要約 課題
回転輪の接近位置での位置保持及びその解除を容易に行えて、合流部Xでの刈取穀稈の詰まり解除を、作業性良く楽に行うことができる詰まり解除装置を提供する。

解決手段
下部搬送装置30・31の合流部Xに、該合流部Xの外側に回動支点を有して下部搬送装置31のチェンを巻回する可動ローラ104を備えるテンションアーム102と、該テンションアーム102の反合流部側に当接するローラ112を備える解除レバー103とを配置し、前記解除レバー103の一端を下部搬送装置31のフレームに枢支し、他端を前記テンションアーム102の回動支点に固定可能に構成した。また、前記可動ローラ104の回動中心と、前記ローラ112の回動中心と、解除レバー103の回動中心を略一直線上に配置した。また、前記テンションアームを、下部搬送装置の合流部に配置し、巻きつき防止板と一体的に構成した。
特許請求の範囲
【請求項1】
複数条の穀稈を分草、引き起こし後に刈り取って、下部搬送機構、上部搬送機構、を介して脱穀部へ搬送するコンバインの刈取装置において、下部搬送装置の合流部に、該合流部の外側に回動支点を有して下部搬送装置のチェンを巻回する可動ローラを備えるテンションアームと、該テンションアームの反合流部側に当接するローラを備える解除レバーとを配置したことを特徴とするコンバインの刈取装置。
【請求項2】
前記可動ローラの回動中心と、前記ローラの回動中心と、解除レバーの回動中心を略一直線上には配置したことを特徴とする請求項1に記載のコンバインの刈取装置。
【請求項3】
前記解除レバーの一端を下部搬送装置のフレームに枢支し、他端を前記テンションアームの回動支点に固定可能に構成したことを特徴とする請求項1に記載のコンバインの刈取装置。
【請求項4】
前記テンションアームを、下部搬送装置の合流部に配置し、巻きつき防止板と一体的に構成したことを特徴とする請求項1に記載のコンバインの刈取装置。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、圃場の穀稈を刈取装置で刈り取り、刈取穀稈を脱穀部に搬送して脱穀するコンバインの刈取装置の技術に関し、より詳しくは下部搬送機構(稈元搬送機構)の詰まりを容易に解除できるようにする技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、コンバインの刈取装置には、機台前部に上下回動自在に取り付けられた刈取フレームに、刈取条数に応じた分草引起装置や掻込装置、刈刃装置、搬送機構等が取り付けられており、圃場の未刈穀稈を分草後に引き起こしながら掻込み、その掻込時に未刈穀稈の稈元を刈刃で切断し、圃場の未刈穀稈を刈り取る構成となっている。刈り取られた穀稈は、穂先側を上部搬送装置や穂先搬送タインによって挟持されながら、稈元を突起付ベルトや下部搬送装置やガイド体等によって挟持されて、刈取装置後部の縦搬送装置へと送られる構成となっている。
【0003】
詳しくは、刈取穀稈の稈元を突起付ベルト及び左右下部搬送装置によって後方へ搬送し、左右一方の下部搬送装置の後方且つ他方の下部搬送装置後部の直前において、左右の条の刈取穀稈の稈元を合流させてから、縦搬送装置へと受継ぐように構成されている。そして、従来の刈取装置では、前記刈取穀稈の稈元合流部において、左右の下部搬送装置の間隔が固定されており、前記稈元が前記左右下部搬送装置の間で詰まると、鎌等を用いて詰まった稈元を除去する必要があった。
【0004】
そこで、合流部での刈取穀稈の詰まり解除を行うために、左右一方の稈元搬送チェンの後端部を巻回支持する回転輪を、左右他方の稈元搬送チェンに対する遠近方向に位置変位可能に設け、前記回転輪を接近位置に位置保持する位置保持機構を設け、合流部にて刈取穀稈の詰まりが発生した場合、回転輪の接近位置での位置保持を解除して離隔位置に後退させることで、合流部における下部搬送装置の間隔を拡大して、合流部からの刈取穀稈を引き抜く方法がとられていた(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2001−275459号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、前記位置保持機構として、特許文献1に記載されているような操作バー付きのカムによるものを用いると、ボルトとナットを用いるものに比べ詰まり解除後に回転輪を元の接近位置に容易に位置保持できるという利点はあるが、次のような不具合がある。
即ち、カムを回転操作して、回転輪の接近位置での位置保持を解除するためには、合流部における刈取穀稈の詰まり反力に抗して、回転輪を一旦接近位置からさらに前進させる必要がある。ここで、詰まり反力とは、合流部における下部搬送装置の間に固く詰まっている刈取穀稈により、合流部における下部搬送装置にこれらの間隔を拡大する方向に働く力、即ち回転輪にこれを後退させる方向に働く力のことである。また、回転輪を一旦接近位置からさらに前進させる、とは、合流部における下部搬送装置の間隔を縮小させる、ことを意味する。
【0006】
したがって、カムの回転に多大な操作力が必要となり、カムを手で回転させることなど行い得ず、実際にはハンマーなどで操作バーを叩きカムを回転させることで、回転輪の接近位置での位置保持を解除するものとなっている。以上のように、合流部での刈取穀稈の詰まり解除には大変な労力を必要としていた。
そこで、本発明は、回転輪の接近位置での位置保持及びその解除を容易に行えて、合流部での刈取穀稈の詰まり解除を、作業性良く楽に行うことができる詰まり解除装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0008】
即ち、請求項1においては、複数条の穀稈を分草、引き起こし後に刈り取って、下部搬送機構、上部搬送機構、を介して脱穀部へ搬送するコンバインの刈取装置において、下部搬送装置の合流部に、該合流部の外側に回動支点を有して下部搬送装置のチェンを巻回する可動ローラを備えるテンションアームと、該テンションアームの反合流部側に当接するローラを備える解除レバーとを配置したものである。
【0009】
請求項2においては、前記可動ローラの回動中心と、前記ローラの回動中心と、解除レバーの回動中心を略一直線上には配置したものである。
請求項3においては、前記解除レバーの一端を下部搬送装置のフレームに枢支し、他端を前記テンションアームの回動支点に固定可能に構成したものである。
請求項4においては、前記テンションアームを、下部搬送装置の合流部に配置し、巻きつき防止板と一体的に構成したものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0011】
請求項1においては、詰まりが生じた場合に、解除レバーを回動することによりローラがテンションアームより離れ、テンションアームが回動されて合流部の空間を広げることができて、容易に詰まりを除去することができるようになる。
請求項3においては、穀稈が詰まった場合でも回動支点と同軸上に固定された解除レバー固定ボルトには力がかからないため容易にボルトを抜くことができる。
【0012】
請求項2においては、詰まり反力に逆らうことなく解除レバー固定ボルトを抜くことができ、可動ローラの接近位置での位置保持及びその解除を容易に行える。
請求項4においては、テンションアームの回動に付随して巻きつき防止板も回動するため、容易に合流部の空間を広げることができる。また、巻きつき防止板を別体として設ける必要がなく、コスト低減化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の一実施例に係るコンバイン100の全体的な構成を示した側面図、図2はコンバイン100の正面図、図3は刈取装置8の駆動力伝達を示すスケルトン図、図4は上部搬送機構と下部搬送機構を示す平面図、図5は左下部搬送装置の平面図である。
【0014】
まず、本発明に係るコンバイン100の全体構成について説明する。
図1及び図2において、1は左右走行クローラ2や駆動輪や転輪等を装設するトラックフレーム、3はトラックフレーム1上に架設する機台、4は扱胴6や図示しない処理胴等を備える脱穀部、5はフィードチェン、8は脱穀部4の前方に装備する四条用の刈取装置、9は図示しない排藁チェンの終端を臨ませる排藁処理部、11は脱穀後に選別した穀粒を揚穀筒20を介して搬入して貯留する穀粒タンク、13は穀粒タンク11内の穀粒を搬出する排出オーガ、14は運転席15や丸形の操向ハンドル17や図示しない主変速レバーや副変速レバーや脱穀クラッチレバーや刈取クラッチレバー等を配設する運転操作部、23は運転席15の下側に配設するエンジンである。このように、コンバイン100は、前記刈取装置8で圃場の未刈穀稈を分草後に引き起しながら掻込み、後述する刈刃29によって前記穀稈の稈元を切断し、前記刈り取った穀稈を前記脱穀部4へ搬送して脱穀するように構成されている。
【0015】
次に刈取装置8の構成について説明する。
図1、図2、及び図4に示すように、刈取装置8は複数条を刈り取る構成としており、本実施例では四条用の刈取装置8について説明する。刈取装置8は、機台3前部に刈取フレーム43の後部を上下回動可能に支持し、前記刈取フレーム43の前端に五つの分草板24・24・24・24・24を突出し、前記刈取フレーム43の前部に四条分の未刈穀稈を引起こすための四つの引起ケース25a・25b・25c・25dが後傾姿勢で左右方向に並べて立設されている。そして、各引起ケース25a・25b・25c・25dにそれぞれ引起タイン40を設けて、穀稈の引起しを行うようにしている。
【0016】
引起ケース25aの下部後方にはスターホイル27a及び掻込み用の突起付ベルト28aを配設し、前記スターホイル27a及び左突起付ベルト28aによって、引起こされた左側一条分の未刈穀稈の稈元を右斜め後方に掻込んでいる。また、右引起ケース25dの下部後方に右スターホイル27d及び右掻込み用の右突起付ベルト28dを配設し、前記右スターホイル27d及び右突起付ベルト28dによって、引起こされた右側一条分の未刈穀稈の稈元を左斜め後方に掻込む。また、引起ケース25bの下部後方にスターホイル27b及び掻込み用の突起付ベルト28bを配設し、前記スターホイル27b及び突起付ベルト28bによって、引起こされた中央右一条分の未刈穀稈の稈元を右斜め後方に掻込む。また、引起ケース25cの下部後方にスターホイル27c及び掻込み用の突起付ベルト28cを配設し、前記スターホイル27c及び突起付ベルト28cによって、引起こされた中央左一条分の未刈穀稈の稈元を左斜め後方に掻込む。こうして掻込装置を構成し、この掻込装置によって、未刈穀稈を掻き込んでその下方の稈元を刈刃29で切断する。
【0017】
そして、右側二条分の刈取穀稈の稈元を右前方から左後方に搬送する右下部搬送装置30と、左側二条分の刈稈の稈元を右斜め後方に搬送して前記右下部搬送装置30の送り終端部近傍において右側二条分と合流させる左下部搬送装置31とが、後述する刈取フレーム43に支持されている。詳しくは、右下部搬送装置30後部の直前、且つ左下部搬送装置31の後方において(以下、合流部Xとする。)、右側二条分の刈取穀稈と左側二条分の刈取穀稈が合流している。
そして、左側二条分の刈取穀稈の穂先側を右斜め後方へ搬送する左上部搬送装置32と、右下部搬送装置30の送り終端部近傍にて合流した四条分の刈稈の稈元及び穂先側を脱穀部4のフィードチェン5の送り始端に受継ぎ搬送させる縦搬送装置34と、右上部搬送装置35とが、図示しない縦搬送駆動ケースに支持されている。
【0018】
図1に示すように、脱穀部4の前方からは、前方斜め下方に向って、刈取主フレームである縦伝動ケース37を突出させており、前記縦伝動ケース37の上端部にベベルギヤケースを設けている。
【0019】
前記縦伝動ケース37の下端には、刈取装置8の底部で機体左右方向に水平に横架させる図示せぬ横伝動ケースの中間部が一体連結されている。前記横伝動ケースと平行にその前部に支持体45が横設される。
前記横伝動ケースと支持体45から前方に五本の刈取フレーム43・43・43・43・43が平行に機体前方に向けて一体的に延出している。それぞれの刈取フレーム43の前端に前記分草板24が取り付けられている。
【0020】
そして、前記横伝動ケースからベベルギヤを介して引起ケース25a・25b・25c・25dに動力を伝達して、前記引起タイン40を駆動する構成としている。
また、前記縦伝動ケース37の略中央部と機台3前部との間には、図示しない刈取昇降シリンダを介装している。このように構成することによって、刈取昇降シリンダを伸縮させることにより刈取装置8全体を昇降可能に構成している。また、縦搬送装置34を上下に揺動させることにより、扱深調節を可能としている。
【0021】
次に、刈取穀稈の稈元側を搬送する下部搬送機構について説明する。
図4に示すように、下部搬送機構はスターホイル27a・27b・27c・27dや、左右下部搬送装置30・31等によって構成され、前方から前記突起付ベルト28a・28b・28c・28dによって送られてくる刈取穀稈の稈元を後方へ搬送し、後述するテンションアーム102等によって案内しながら縦搬送装置34によってフィードチェン5へ送られる。
【0022】
図1乃至図4に示すように、刈取フレーム43上部には、上方へ向かってスプロケット軸22a・22b・22c・22dが枢支されている。
該スプロケット軸22a上には、前記左スターホイル27aと、その上部に左下部搬送装置31の前部を巻回する左従動スプロケット26Lと、右突起付ベルト28dを巻回するプレートとが固設されている。
【0023】
またスプロケット軸22d上にも同様に、前記右スターホイル27dと、その上部に右下部搬送装置30の前部を巻回する右従動スプロケット26Rと、右突起付きベルト28aを巻回するプレートとが固設されている。
ここで、前記スターホイル27a・27bは、前記スプロケット軸22a・22bを介して略同じ高さに枢支されて、共に噛み合うように構成されている。また、前記スターホイル27c・27dは、前記スプロケット軸22c・22dを介して略同じ高さに枢支されて、共に噛み合うように構成されて回動駆動するようにしている。
【0024】
右下部搬送駆動軸38Rは、駆動ケースから下方へ突出し、前記右下部搬送駆動軸38Rの下端には右駆動スプロケット44Rが固設されている。そして、前記右駆動スプロケット44Rには、右下部搬送装置30が巻回されている。
また、左下部搬送駆動軸38Lは、駆動ケースから下方へ突出し、前記左下部搬送駆動軸38Lの下端には左駆動スプロケット44Lが固設されている。そして、前記左駆動スプロケット44Lには、左下部搬送装置31後部が巻回されている。
【0025】
次に、刈取装置8の動力伝達機構について図3乃至図5により説明する。
エンジンからの動力がベルト伝達機構やクラッチ等を介して入力プーリ70に伝達され、該入力プーリ70から刈取入力軸55上に設けたベベルギヤを介して第一軸81に動力が伝達され、前記第一軸81からベベルギヤを介して第二軸82に動力が伝達される。そして、前記第二軸82より引起軸83a・83b・83c・83dを介して引起ケース25a・25b・25c・25dのチェンを駆動し、前記引起タイン40を駆動する。
【0026】
前記刈取入力軸55からチェンケース39内のスプロケット、チェンを介して横伝動軸78に動力を伝達する。横伝動軸78からベベルギヤを介して縦搬送入力軸85に動力を伝達し、前記縦搬送入力軸85の上部より右上部搬送装置35を駆動し、縦搬送入力軸85の下部に固設されている駆動スプロケット51によって縦搬送装置34を駆動する。
【0027】
また、引起軸83aの中途部よりギア等を介して、動力を上部へ取り出す左上部搬送駆動軸88を設け、左上部搬送駆動軸88の上部に設ける駆動スプロケット89を介して左上部搬送装置32を回転駆動させるとともに、左上部搬送駆動軸88の上端からベベルギヤを介しさらに上向きに動力を取り出して図示せぬ左穂先搬送タインを駆動スプロケット72を介して回転駆動させる左穂先搬送駆動軸73を設けている。
【0028】
そして、前記引起軸83a・83dは、中途部よりギヤ等を介して左右の下部搬送装置30・31を駆動する。
即ち、前述したように、前記左引起軸83aの駆動力はチェン等を介して、左下部搬送駆動軸38Lへと伝達され、前記左下部搬送駆動軸38L下端に固設された左駆動スプロケット44Lによって左下部搬送装置31が駆動される。
同様に、前記右引起軸83dの駆動力はチェン等を介して、右下部搬送駆動軸38Rへと伝達され、前記右下部搬送駆動軸38R下端に固設された右駆動スプロケット44Rによって右下部搬送装置30が駆動される。
【0029】
前記左下部搬送装置31が駆動すると、左下部搬送装置31の前部が巻回されている従動スプロケット26Lが駆動され、前記従動スプロケット26Lの同軸上に固設されている左ベルト駆動プーリ46aが左突起付ベルト28aを駆動する。前記左ベルト駆動プーリ46aの下方には、同軸上に左スターホイル27aが固設されており、左突起付ベルト28aが駆動されると同時に前記左スターホイル27aが平面視時計方向に駆動されて、稈元を後方へ搬送する役割を担っている。
前記中央突起付ベルト28bの中央ベルト駆動プーリ46bの下方には、同軸上に中央スターホイル27bが固設されており、前記中央スターホイル27bは前記右スターホイル27aと噛み合っている。
即ち、右突起付ベルト28aが駆動されると同時に、右スターホイル27aが平面視時計方向に駆動され、中央スターホイル27bが平面視反時計方向に駆動されて、結果中央突起付ベルト28bが駆動される。
同様に、前記右下部搬送装置30が駆動すると、右下部搬送装置30の前部が巻回されている従動スプロケット26Rが駆動され、前記従動スプロケット26Rの同軸上に固設されている右ベルト駆動プーリ46dが右突起付ベルト28dを駆動する。
【0030】
前記右ベルト駆動プーリ46dの下方には、同軸上に右スターホイル27dが固設されており、右突起付ベルト28dが駆動されると同時に前記スターホイル27dが平面視反時計方向に駆動されて、稈元を後方へ搬送する役割を担っている。
前記中央突起付ベルト28cの中央ベルト駆動プーリ46cの下方には、同軸上に中央スターホイル27cが固設されており、前記中央スターホイル27cは前記右スターホイル27dと噛み合っている。
即ち、右突起付ベルト28dが駆動されると同時に、右スターホイル27dが平面視反時計方向に駆動され、中央スターホイル27cが平面視時計方向に駆動されて、結果中央突起付ベルト28cが駆動される。
【0031】
このようにして、下部搬送機構では、左側二条分の刈取穀稈が左スターホイル27aとスターホイル27b及び左下部搬送装置31によって後方の稈元の合流部Xへ搬送され、右及び中央の二条分の刈取穀稈がスターホイル27cと右スターホイル27d及び右下部搬送装置30の間を通って後方の合流部Xへ搬送される。合流部X手前で合流した四条分の刈取穀稈は合流部Xを通過して、下部搬送装置30・31の後方の縦搬送装置34へと搬送される。
【0032】
次に本発明の要部である、詰まり解除装置について説明する。
図5に示すように、前記合流部Xにおいて、穀稈の詰まりを解除するための手段となる、テンション機構101が左右一側の下部搬送装置に設けられている。本実施例では合流部Xにおける左下部搬送装置31にテンション機構101が設けられている。
【0033】
テンション機構101は、テンションアーム102と、解除レバー103とから構成されている。該テンションアーム102は、可動ローラ104、固定ローラ105、ガイドレール108などから構成される。
前記刈取装置8の刈取フレーム43に左下部搬送装置31の構成部材を取り付けるための搬送フレーム114が固設され、該搬送フレーム114の後部に支持プレート115が固設され、該支持プレート115上にパイプ状の回転軸107が貫通して固定されている。該回転軸107に巻きつき防止板109が固設されて外側方(進行方向左側)に突出して設けられている。
一方、テンションアーム102は合流部X近傍の巻きつき防止板を兼ねるように後方に突出して設けられており、突出部分は略船底形に構成されている。前記可動ローラ104はテンションアーム102一側上の合流部Xに近い左下部搬送装置31との接触部分に配置され、該可動ローラ104はテンションアーム102上に固定した枢支軸106に軸支されている。固定ローラ105はテンションアーム102上の前記合流部Xから機体側方(進行方向左側)に離れた位置に配置され、該固定ローラ105は左下部搬送装置31との接触可能として回転軸107に軸支されている。すなわち、テンションアーム102の一端は合流部Xより下流側の離れた位置で枢支され、この枢支する軸は固定ローラ105の回転軸107として、テンションアーム102が回転軸107を回転中心として合流部Xから遠ざかる方向(平面視反時計回り)に回動可能として、大量の穀稈が搬送された場合でも所定の量までは許容可能としている。そして、このテンションアーム102の回動に付随して、左下部搬送装置31は合流部Xから遠ざかる方向に移動する。該テンションアーム102の左右略中央には左下部搬送装置31のチェンの後部をガイドするガイドレール108がボルト等によって固定されている。
【0034】
また、前記搬送フレーム114には支持プレート116が固設され、左下部搬送装置31のチェンの内側(右側)をガイドするようにしている。該支持プレート116上に支点軸113が立設されて、該支点軸113に解除レバー103の一端が枢支され回動可能とし、他端をボルト等で固定可能とし、中途部にローラ112を配置してテンションアーム102と当接可能に配置している。即ち、該解除レバー103は略三角形状に構成されて、一の(第一)頂部が前記支点軸113に枢支されて解除レバー103の回動支点とし、一の(第二)頂部が長く側方に延設されて、その先端にグリップ103aを形成し、該グリップ103aの基部に挿通孔103bを開口し、前記回転軸107の軸心部分に設けたボルト孔111と挿通孔103bを一致させて解除レバー固定ボルト110を両者に螺装して固定可能としている。但し、本実施例ではボルトを使用しているが、固定する手段は限定するものではなく、ピンなどを用いることも可能である。
そして、前記解除レバー103の二つの頂部の間の残りの(第三)頂部には、ベアリング等より構成したローラ112が回転自在に支持され、該ローラ112は前記テンションアーム102の左右(長手方向)中途部の前端に折り曲げ形成した接触部102aに当接可能に構成している。
そして、通常の作業位置では、解除レバー103は回転軸107にボルト等によって固定され、このとき前記ローラ112の中心と、解除レバー103の回動支点となる支点軸113の中心と、可動ローラ104の枢支軸106の中心とは略一直線上に配置されるようにしている。
【0035】
このように構成することにより、合流部Xに稈が詰まった場合に、可動ローラ104は支点軸113方向に押されることになるが、解除レバー103自体は回動されないため、挿入孔103bの位置も殆ど変化しないのである。よって、ボルト孔111に螺嵌されている解除レバー固定ボルト110は簡単に抜くことができ、解除レバー103を軸回り時計方向に回動させることができる。この解除レバー103の回動に伴い、テンションアーム102も同様に軸回り反時計方向に回動することになり合流部Xが拡大され、詰まっていた穀稈を除去することができる。
そして、解除レバー103及びテンションアーム102の回動の際、前記ローラ112が接触部102aを転動することにより、摩擦抵抗が小さく、かじり等が発生せず、容易に元の位置に復帰できる。
【0036】
以上の操作を経て、詰まっていた穀稈を除去した後、再び解除レバー103を元の位置、即ち解除レバー固定ボルト110をボルト孔111に螺嵌した状態に戻すことができる。
【0037】
このように、複数条の穀稈を分草、引き起こし後に刈り取って、下部搬送機構、上部搬送機構、を介して脱穀部へ搬送するコンバインの刈取装置において、下部搬送装置30・31の合流部Xに、一方を可動式、一方を固定式とした二つのローラ104・105を備えたテンションアーム102を設けたことにより、詰まり反力に逆らうことなく解除レバー固定ボルト110を抜くことができ、可動ローラ104の接近位置での位置保持及びその解除を容易に行える。
【0038】
また、可動ローラ104の接近位置での、解除レバー103の支点位置にある支点軸113の中心と、ローラ112の中心と、テンションアーム102に設けられた可動ローラ104の枢支軸106の中心とは、一直線上に構成されている。さらに、穀稈が詰まった際、合流部Xにおける下部搬送装置の間に固く詰まっている刈取穀稈により、合流部Xにおける下部搬送装置にこれらの間隔を拡大する方向に働く力、即ち、詰まり反力の働く方向は、先の中心が並んだ直線と同方向であるように構成されている。
【0039】
穀稈が詰まった際、解除レバーを解除するためには、解除レバー固定ボルト110をボルト孔111より抜かなければならないが、この際に詰まり反力は一切解除レバー固定ボルト110及びボルト孔111には作用しない。そのため、解除レバー固定ボルト110を抜く際にハンマーやスパナなどの工具を要することがない。また穀稈が詰まった際には、解除レバー固定ボルト110を抜き、解除レバー103を時計方向にずらすことにより、詰まり反力の方向と、解除レバー103のローラ112の中心と、支点軸113の中心とを結ぶ直線がずれるので、モーメントが発生し、解除レバー103は容易に時計方向へと回動する。
【0040】
このように、解除レバー103のテンションアーム102との接触箇所にローラ112を設け、前記テンションアーム102に設けた可動ローラ104の枢支軸106の中心と、解除レバー103の前記ローラ112の中心と、解除レバー103の支点位置にある支点軸113の中心とを同一直線状に設け、合流部Xにおける下部搬送装置の間に固く詰まっている刈取穀稈により、合流部Xにおける下部搬送装置30・31にこれらの間隔を拡大する方向に働く力と同一直線上に設けたことにより、穀稈が詰まった場合でも固定ローラ105の回転軸と同軸上に固定された解除レバー固定ボルト110には力がかからないため容易にボルトを抜くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の一実施例に係るコンバイン100の全体的な構成を示した側面図。
【図2】コンバイン100の正面図。
【図3】刈取装置8の駆動力伝達を示すスケルトン図。
【図4】上部搬送機構と下部搬送機構を示す平面図。
【図5】左下部搬送装置の平面図。
【符号の説明】
【0042】
30 右下部搬送装置
31 左下部搬送装置
102 テンションアーム
103 解除レバー
104 可動ローラ
105 固定ローラ
108 ガイドレール
110 解除レバー固定ボルト




 

 


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