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発明の名称 コンバインの刈取装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−29025(P2007−29025A)
公開日 平成19年2月8日(2007.2.8)
出願番号 特願2005−218615(P2005−218615)
出願日 平成17年7月28日(2005.7.28)
代理人 【識別番号】100080621
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 寿一郎
発明者 中原 剛 / 嶋田 耕治郎 / 新福 勇一 / 林 順二 / 津島 茂
要約 課題
従来のコンバインでは、合流部での刈取穀稈の詰まり解除に大変な労力を必要としていた。

解決手段
左右の下部搬送装置30・31の後部に位置する合流部Xに、少なくとも左右一側の下部搬送装置31のテンション機構101を設け、該テンション機構101の解除方向と合流部Xの開き方向が一致するように構成し、前記テンション機構101を、下部搬送装置31を緊張させる後ガイド103と、操作用の解除バー104を一体的に形成し、前記解除バー104を稈元搬送経路に沿って配置した。
特許請求の範囲
【請求項1】
複数条の穀稈を分草・引起し後に刈り取って、下部搬送装置、上部搬送装置、縦搬送装置を介して脱穀部へ搬送するコンバインの刈取装置において、
左右の下部搬送装置の後部に位置する合流部に、少なくとも左右一側の下部搬送装置のテンション機構を設け、該テンション機構の解除方向と合流部の開き方向が一致するように構成したことを特徴とするコンバインの刈取装置。
【請求項2】
前記テンション機構を、下部搬送装置を緊張させる後ガイドと、操作用の解除バーを一体的に形成したことを特徴とする請求項1に記載のコンバインの刈取装置。
【請求項3】
前記解除バーを稈元搬送経路に沿って配置したことを特徴とする請求項1若しくは請求項2に記載のコンバインの刈取装置。
【請求項4】
複数条の穀稈を分草・引起し後に刈り取って、下部搬送装置、上部搬送装置、縦搬送装置を介して脱穀部へ搬送するコンバインの刈取装置において、
左右の該下部搬送装置の後部に位置する合流部において、該下部搬送装置間の搬送経路が略平行となるように構成し、
少なくとも左右一側の下部搬送装置を該搬送経路の幅が広がる方向へ移動可能としたことを特徴とするコンバインの刈取装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、圃場の穀稈を刈取装置で刈り取り、刈取穀稈を脱穀部に搬送して脱穀するコンバインの刈取装置の技術に関し、より詳しくは下部搬送機構(稈元搬送機構)の詰まり防止の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、コンバインの刈取装置には、機台前部に上下回動自在に取り付けられた刈取フレームに、刈取条数に応じた分草引起装置や掻込装置、刈刃装置、搬送機構等が取り付けられており、圃場の未刈穀稈を分草後に引き起しながら掻込み、その掻込時に未刈穀稈の稈元を刈刃で切断し、圃場の未刈穀稈を刈り取る構成となっている。刈り取られた穀稈は、穂先側を上部搬送装置や穂先搬送タインによって挟持されながら、稈元を突起付ベルトや下部搬送装置やガイド体等によって挟持されて、刈取装置後部の縦搬送装置へと送られる構成となっている。
【0003】
詳しくは、刈取穀稈の稈元を突起付ベルト及び左右下部搬送装置によって後方へ搬送し、左右一方の下部搬送装置の後方且つ他方の下部搬送装置後部において、左右の条の刈取穀稈の稈元を合流させてから、縦搬送装置へと受け継ぐように構成されている。そして、従来の刈取装置では、前記刈取穀稈の稈元合流部において、左右の下部搬送装置の間隔が固定されており、前記稈元が前記左右下部搬送装置の間で詰まると、下部搬送装置を分解するか、または鎌等を用いて詰まった稈元を除去する必要があった。
【0004】
そこで、左右一方の稈元搬送チェンの後端部を巻回支持する回転輪を、左右他方の稈元搬送チェンに対する遠近方向に位置変位可能に設け、前記回転輪を接近位置に位置保持する位置保持機構を設け、合流部にて刈取穀稈の詰まりが発生した場合、回転輪の接近位置での位置保持を解除して離隔位置に後退させることで、合流部における稈元合流搬送チェンの間隔を拡大して、合流部からの刈取穀稈の引抜き、即ち合流部での刈取穀稈の詰まり解除を行うようにしている。
【特許文献1】特開平11−127663号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、前記位置保持機構として、特許文献1に記載されているような操作バー付きのカムによるものを用いると、ボルトとナットを用いるものに比べ詰まり解除後に回転輪を元の接近位置に容易に位置保持できるという利点はあるが、次のような不具合がある。
即ち、カムを回転操作して、回転輪の接近位置での位置保持を解除するためには、合流部における刈取穀稈の詰まり反力に抗して、回転輪を一旦接近位置からさらに前進させる必要がある。ここで、詰まり反力とは、合流部における稈元合流搬送チェンの間に固く詰まっている刈取穀稈により、合流部における稈元合流搬送チェンにこれらの間隔を拡大する方向に働く力、即ち回転輪にこれを後退させる方向に働く力のことである。また、回転輪を一旦接近位置からさらに前進させる、とは、合流部における稈元合流搬送チェンの間隔を縮小させる、ことを意味する。
【0006】
したがって、カムの回転に多大な操作力が必要となり、カムを手で回転させることなど行い得ず、実際にはハンマーなどで操作バーを叩きカムを回転させることで、回転輪の接近位置での位置保持を解除するものとなっている。以上のように、合流部での刈取穀稈の詰まり解除には大変な労力を必要としていた。
そこで、本発明は、回転輪の接近位置での位置保持及びその解除を容易に行えて、合流部での刈取穀稈の詰まり解除を、作業性良く楽に行うことができる詰まり解除装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0008】
即ち、請求項1においては、複数条の穀稈を分草・引起し後に刈り取って、下部搬送装置、上部搬送装置、縦搬送装置を介して脱穀部へ搬送するコンバインの刈取装置において、
左右の下部搬送装置の後部に位置する合流部に、少なくとも左右一側の下部搬送装置のテンション機構を設け、該テンション機構の解除方向と合流部の開き方向が一致するように構成したものである。
【0009】
請求項2においては、前記テンション機構を、下部搬送装置を緊張させる後ガイドと、操作用の解除バーを一体的に形成したものである。
【0010】
請求項3においては、前記解除バーを稈元搬送経路に沿って配置したものである。
【0011】
請求項4においては、複数条の穀稈を分草・引起し後に刈り取って、下部搬送装置、上部搬送装置、縦搬送装置を介して脱穀部へ搬送するコンバインの刈取装置において、
左右の該下部搬送装置の後部に位置する合流部において、該下部搬送装置間の搬送経路が略平行となるように構成し、
少なくとも左右一側の下部搬送装置を該搬送経路の幅が広がる方向へ移動可能としたものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0013】
請求項1においては、合流部にて刈取穀稈の稈元が詰まった際に、後ガイドを回動させて下部搬送装置後部の形状を変化させる、即ち左右下部搬送装置間の形状を変化させることにより、詰まった稈元を取り除き易くすることが可能となる。特に、合流部において、上流側の間隔を広げることができるので、詰まった穀稈をよりスムーズに取除くことができるようになる。
【0014】
請求項2においては、作業者が後ガイドを容易に回動することができるので、合流部にて刈取穀稈の稈元が詰まった際に、詰まった稈元を容易に除去することができる。解除操作が容易にできる。
【0015】
請求項3においては、稈元搬送ガイドを別体として設ける必要がなく、コスト低減化が図れる。
【0016】
請求項4においては、合流部にて刈取穀稈の稈元が詰まった際に、下部搬送装置後部の形状を変化させる、即ち左右下部搬送装置間の形状を変化させることにより、詰まった稈元を取除き易くすることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の一実施例に係るコンバイン100の全体的な構成を示す側面図、図2は本発明の刈取装置8を示す平面模式図、図3は刈取装置8を示す側面図、図4は下部搬送機構21を示す平面図、図5は図4におけるA−A矢視断面図、図6はテンション機構101を示す平面図、図7は同じく後方斜視図、図8は解除バー104を示す平面図、図9は同じく正面図、図10は係止部材102を示す平面図、図11は同じく正面図、図12は刈取装置8の駆動力伝達を示すスケルトン図である。
【0018】
まず、本発明に係るコンバイン100の全体構成について説明する。
図1において、1は左右走行クローラ2を装設するトラックフレーム、3はトラックフレーム1上に架設する機台、4はフィードチェン5を左側に張架し扱胴6や図示しない処理胴を内蔵している脱穀部、8は脱穀部4の前方に装備する3条用の刈取装置、9は図示しない排藁チェンの終端を臨ませる排藁処理部、11は脱穀部4からの穀粒を揚穀筒20を介して搬入する穀粒タンク、13は穀粒タンク11の穀粒を搬出する排出オーガ、14は運転席15の前側にステアリングコラム16を介して丸形の操向ハンドル17を装備すると共に運転席15の左側のサイドコラム18に主変速レバー19及び図示しない副変速レバー及び脱穀クラッチレバ−及び刈取クラッチレバ−等を配設する運転操作部、23は運転席15の下側に配設するエンジンである。このように、コンバイン100は、前記刈取装置8で圃場の未刈穀稈を分草後に引き起しながら掻込み、後述する刈刃29によって前記穀稈の稈元を切断し、前記刈り取った穀稈を前記脱穀部4へ搬送して脱穀するように構成されている。
【0019】
次に刈取装置8の構成について説明する。
図1、図2に示すように、刈取装置8は複数条を刈り取る構成としており、本実施例では3条用の刈取装置8について説明する。刈取装置8は、機台3前方に刈取フレーム43を上下回動可能に支持し、前記刈取フレーム43の前端に4つの分草板24・24・24・24を突出し、前記刈取フレーム43の前部に縦刈取フレーム43bを介して3条分の未刈穀稈を引起すための3つの引起ケース25L・25R・25Cが後傾姿勢で左右方向に並べて立設されている。そして、進行方向に向かって左側の左引起ケース25Lと中央引起ケース25Cの間に左側1条分の未刈穀稈を取入れ、左引起ケース25Lから右向きに突出して下から上に移動する図示しない引起タインによって、左側1条分の未刈穀稈の引起しを行う。また、右引起ケース25Rと中央引起ケース25Cの間に残りの右側2条分の未刈穀稈を取入れ、右引起ケース25Rから左向きに突出して下から上に移動する引起タインと中央引起ケース25Cから右向きに突出して下から上に移動する引起タインによって、前記右側2条分の未刈穀稈の引起しを行う。
【0020】
左引起ケース25Lの下部後方には左スターホイル27L及び左掻込み用の左突起付ベルト28Lを配設し、前記左スターホイル27L及び左突起付ベルト28Lによって、前記のように引起こされた左側1条分の未刈穀稈の稈元を右斜め後方に掻込んでいる。また、右引起ケース25Rの下部後方に右スターホイル27R及び右掻込み用の右突起付ベルト28Rを配設し、前記右スターホイル27R及び右突起付ベルト28Rによって、前記のように引起こされた右側1条分の未刈穀稈の稈元を左斜め後方に掻込む。また、中央引起ケース25Cの下部後方に中央スターホイル27C及び中央掻込み用の中央突起付ベルト28Cを配設し、前記中央スターホイル27C及び中央突起付ベルト28Cによって、前記のように引起こされた中央1条分の未刈穀稈の稈元を右斜め後方に掻込む。そして、右側1条分と中央1条分の穀稈とが右スターホイル27Rと中央スターホイル27Cとが噛み合う部分で合流する。こうして掻込装置を構成し、この掻込装置によって、未刈穀稈を掻き込んでその下方の稈元を刈刃29で切断する。
【0021】
そして、右側2条分の刈取穀稈の稈元を右前方から左後方に搬送する右下部搬送装置30と、左側1条分の刈稈の稈元を右斜め後方に搬送して前記右下部搬送装置30の送り終端部近傍において右側2条分と合流させる左下部搬送装置31とが、後述する刈取フレーム43に支持されている。詳しくは、右下部搬送装置30後部の直前、且つ左下部搬送装置31の後方において(以下、合流部Xとする。)、右側2条分の刈取穀稈と左側1条分の刈取穀稈が合流している。
そして、左側1条分の刈取穀稈の穂先側を右斜め後方へ搬送する左上部搬送装置32と、右下部搬送装置30の送り終端部近傍にて合流した3条分の刈稈の稈元及び穂先側を脱穀部4のフィードチェン5の送り始端に受継ぎ搬送させる縦搬送装置34及び右上部搬送装置35とが、ステー6・7や支持フレーム12・12b等を介して図示しない縦搬送駆動ケースに支持されている。
【0022】
右下部搬送装置30と縦搬送装置34の搬送面は、平面視において、略一直線状に設けられて、右引起ケース25Rの下部後方からフィードチェン5の送り始端部に略一直線状の下部搬送経路を形成している。一方、右上部搬送装置35を右引起ケース25Rの後方にまで延ばし、右引起ケース25Rの後方からフィードチェン5の送り始端部に上部搬送経路を形成し、これらの上下搬送経路の途中に、左下部搬送装置31及び左上部搬送装置32によって形成されて左引起ケース25Lの後方から右斜め後方に延ばす左側の上下搬送経路の終端部を臨ませて、平面視において小文字「y」字状となるような穀稈搬送経路によって、前記3条分の刈稈を刈取装置8から脱穀部4のフィードチェン5に搬送させて脱穀処理させるように構成している。なお、本実施例では左右の下部搬送装置30・31と縦搬送装置34はチェン30a・31a・34aと挟扼杆30b・31b・34bによる挟扼搬送とし、左右の上部搬送装置32・35は突起付ベルトとガイド杆による挟持搬送としている。
【0023】
図1乃至図3に示すように、脱穀部4の前方からは、前方斜め下方に向って、刈取主フレームである縦伝動ケース37を突出させており、前記縦伝動ケース37の上端部にベベルギヤケースを設け、前記ベベルギヤケースの側面から機体左右方向に水平に刈取装置8の上下回動支点である左右刈取入力ケース40L・40Rを同一軸芯上で突出固定して、前記刈取入力ケース40L・40Rを機台3の前端に立設固定する左右軸受け台41L・41Rに回動自在に支持させる。前記刈取入力ケース40L・40R内には、刈取入力軸55を支持し、前記刈取入力軸55の一端に入力プーリ70を固設して、エンジンから図示しない伝動系を介して動力を伝達するように構成している。
【0024】
前記縦伝動ケース37の下端には、刈取装置8の底部で機体左右方向に水平に横架させる横伝動ケース42の中間部が一体連結されている。前記横伝動ケース42と平行にその前部に支持体45が横設される。
前記横伝動ケース42と支持体45から前方に4本の刈取フレーム43・43・43・43を平行に機体前方に向けて一体的に延出している。それぞれの刈取フレーム43の前端に前記分草板24が取り付けられている。
【0025】
そして、前記横伝動ケース42から前上方に引起伝動ケース47L・47C・47Rを立設し、ベベルギヤケース49L・49C・49R内のベベルギヤを介して引起ケース25L・25C・25R内の引起タイン駆動軸に動力を伝達し、引起タインを駆動する構成としている。
また、前記縦伝動ケース37の略中央部と機台3前部との間には、図示しない刈取昇降シリンダを介装している。このように構成することによって、刈取昇降シリンダを伸縮させることにより、突起付ベルト28L・28C・28Rや左右下部搬送装置30・31や縦搬送装置34や左右上部搬送装置32・35や引起ケース25L・25C・25Rや刈刃29等、刈取装置8全体を左右刈取入力ケース40L・40Rを支点として昇降可能に構成している。
【0026】
図1、図3に示すように、前記刈取入力ケース40L・40Rの左右中央部にチェンケース39を設けて前上方に突設させ、前記チェンケース39の前部に筒軸76を横架し、前記筒軸76に縦搬送装置34及び右上部搬送装置35の後部を連結している。更に、縦搬送装置34に左上部搬送装置32を連結している。こうして、前記縦搬送装置34と右上部搬送装置35と左上部搬送装置32とを、筒軸76を支点に上下に揺動させて、扱深調節を可能としている。以下では、縦搬送装置34と右上部搬送装置35と左上部搬送装置32等を合わせて、上部搬送機構10とする。
【0027】
次に、刈取穀稈の稈元側を搬送する下部搬送機構21について説明する。
図2及び図4に示すように、下部搬送機構21はスターホイル27L・27C・27Rや、左右下部搬送装置30・31等によって構成され、前方から前記突起付ベルト28L・28C・28Rによって送られてくる刈取穀稈の稈元を後方へ搬送し、後述する解除バー104等によって案内しながら縦搬送装置34によってフィードチェン5へ送られる。
【0028】
図1、図3、図7に示すように、前記支持体45若しくは刈取フレーム43の上方、且つ引起ケース25L・25C・25Rの後方には、略上下方向へ向かってスプロケット軸22L・22C・22Rが枢支されている。
詳しくは、支持フレーム48が、前記縦刈取フレーム43bの上部から、後述する下部搬送駆動ケース36L・36C・36Rまで延設されて、ステー54・54・54等によって下部搬送駆動ケース36L・36C・36R上面に固設されており、該支持フレーム48によって前記スプロケット軸22L・22C・22Rが上方から吊り下げられて配設されている。更に詳しくは、該スプロケット軸22L・22C・22Rを枢支しているハウジング等が該支持フレーム48によって支持されている。
【0029】
中央スプロケット軸22Cは、下部が前記支持体45若しくは刈取フレーム43上部に枢支され、上部に前記中央スターホイル27Cが固設されている。
右スプロケット軸22Rは、下部が前記支持体45若しくは刈取フレーム43上部に枢支され、中部に前記右スターホイル27Rが固設され、上部に右従動スプロケット26Rが固設されている。前記右従動スプロケット26Rには、右下部搬送装置30の前部が巻回されている。
ここで、前記スターホイル27C・27Rは、前記スプロケット軸22C・22Rを介して略同じ高さに枢支されて、共に噛み合うように構成されている。
【0030】
前記横伝動ケース42には後述する第二軸82が収納されており、前記横伝動ケース42から前上方に向って延設される引起伝動ケース47L・47C・47Rには後述する引起軸83L・83C・83Rが収納されている。前記第二軸82には、ベベルギアを介して前記引起軸83L・83C・83Rが連動連結されている。前記左引起軸83L及び左引起伝動ケース47Lの中間部は左下部搬送駆動ケース36Lに覆われており、前記左下部搬送駆動ケース36L内において、左引起軸83Lからチェン等を介して左下部搬送駆動軸38Lへと駆動力が伝達される。前記左下部搬送駆動軸38Lは、左下部搬送駆動ケース36Lから下方へ突出し、前記左下部搬送駆動軸38Lの下端には左駆動スプロケット44Lが固設されている。そして、前記左駆動スプロケット44Lには、左下部搬送装置31後部が巻回されている。
【0031】
同様に、前記右引起軸83R及び右引起伝動ケース47Rの中間部は右下部搬送駆動ケース36Lに覆われており、前記右下部搬送駆動ケース36L内において、右引起軸83Rからチェン等を介して右下部搬送駆動軸38Rへ駆動力が伝達される。前記右下部搬送駆動軸38Rは、右下部搬送駆動ケース36Lから下方へ突出し、前記右下部搬送駆動軸38Rの下端には右駆動スプロケット44Rが固設されている。そして、前記右駆動スプロケット44Rには、右下部搬送装置30が巻回されている。
【0032】
次に、刈取装置8の動力伝達機構について図2乃至図5及び図12より説明する。
右刈取入力ケース40R内の刈取入力軸55からベベルギヤを介して縦伝動ケース37内の第一軸81に動力が伝達され、前記第一軸81からベベルギヤを介して横伝動ケース42内の第二軸82に動力が伝達される。そして、前記第二軸82より、引起伝動ケース47L・47C・47R内の引起軸83L・83C・83Rを介して、引起ケース25L・25R・25C内の複数の引起タインが取付けられたチェンを駆動し、前記引起タインを駆動する。
【0033】
前記刈取入力軸55からチェンケース39内のスプロケット、チェンを介して横伝動軸78に動力を伝達する。横伝動軸78からベベルギヤを介して縦搬送入力軸85に動力を伝達し、前記縦搬送入力軸85の上部より右上部搬送装置35を駆動し、縦搬送入力軸85の下部に固設されている駆動スプロケット51によって縦搬送装置34を駆動する。
【0034】
そして、前記縦搬送装置34の前端部には従動スプロケット軸56が回転自在に支持されており、前記従動スプロケット軸56の下部に従動スプロケット52が固設されている。
前記従動スプロケット軸56の上端に固設されている駆動スプロケット59によって駆動チェン58が駆動され、駆動チェン58の後端部に巻回される後従動スプロケット60が駆動される。駆動チェン58が駆動されると前記後従動スプロケット軸64の下部に固設されている駆動スターホイル53が回動するようになっている。
【0035】
前記駆動スターホイル53が回動すると、前記駆動スターホイル53と噛合している従動スターホイル57が回動し、左上部搬送駆動プーリ軸87の上端部に固設されている左上部搬送駆動プーリ88が左上部搬送装置32のベルトを駆動する。
【0036】
このようにして、刈取入力軸55から縦搬送装置34に伝えられた動力は、前記縦搬送装置34の前部に配置した従動スプロケット52を回動し、従動スプロケット軸56に固設されている駆動スプロケット59が回動されて駆動チェン58が駆動され、後従動スプロケット軸64に固設されている駆動スターホイル53が回動される。そして、前記駆動スターホイル53に噛合する従動スターホイル57が回動し、前記従動スターホイル57の回動により左上部搬送装置32が駆動されるようになっている。
【0037】
そして、前記引起軸83L・83Rは、中途部よりスプロケットやチェン等を介して左右の下部搬送装置30・31を駆動する。
即ち、前述したように、前記左引起軸83Lの駆動力はチェン等を介して、左下部搬送駆動軸38Lへと伝達され、前記左下部搬送駆動軸38L下端に固設された左駆動スプロケット44Lによって左下部搬送装置31が駆動される。
同様に、前記右引起軸83Rの駆動力はチェン等を介して、右下部搬送駆動軸38Rへと伝達され、前記右下部搬送駆動軸38R下端に固設された右駆動スプロケット44Rによって右下部搬送装置30が駆動される。
【0038】
前記左下部搬送装置31が駆動されると、左下部搬送装置31の前部が巻回されている左従動スプロケット26Lが駆動され、前記左従動スプロケット26Lの同軸上に固設されている左ベルト駆動プーリ46Lが左突起付ベルト28Lを駆動する。前記左ベルト駆動プーリ46Lの下方には、同軸上に左スターホイル27Lが固設されており、左突起付ベルト28Lが駆動されると同時に前記左スターホイル27Lが平面視時計方向に駆動されて、稈元を後方へ搬送する役割を担っている。
同様に、前記右下部搬送装置30が駆動されると、右下部搬送装置30の前部が巻回されている右従動スプロケット26Rが駆動され、前記右従動スプロケット26Rの同軸上に固設されている右ベルト駆動プーリ46Rが右突起付ベルト28Rを駆動する。
【0039】
前記右ベルト駆動プーリ46Rの下方には、同軸上に右スターホイル27Rが固設されており、右突起付ベルト28Rが駆動されると同時に前記右スターホイル27Rが平面視反時計方向に駆動されて、稈元を後方へ搬送する役割を担っている。
中央突起付ベルト28Cの中央ベルト駆動プーリ46Cの下方には、同軸上に中央スターホイル27Cが固設されており、前記中央スターホイル27Cは前記右スターホイル27Rと噛み合っている。
即ち、右突起付ベルト28Rが駆動されると同時に、右スターホイル27Rが平面視反時計方向に駆動され、中央スターホイル27Cが平面視時計方向に駆動されて、結果中央突起付ベルト28Cが駆動される。
【0040】
下部搬送機構21においての刈取穀稈の搬送方法について説明する。
左側1条分の刈取穀稈は、左突起付ベルト28Lと図示しない案内杆によって掻込まれ、左スターホイル27Lと左下部搬送装置31のチェン31aと挟扼杆31bの間を通って、後方の稈元の合流部Xへと搬送される。右及び中央の2条分の刈取穀稈は、中央突起付ベルト28Cと右突起付ベルト28Rと図示しない案内杆によって掻込まれ、中央スターホイル27Cと右スターホイル27R、そして右下部搬送装置30のチェン30aと挟扼杆30bの間を通って後方の合流部Xへと搬送される。
合流部X手前で合流した3条分の刈取穀稈は合流部Xを通過して、下部搬送装置30・31の後方の縦搬送装置34へと搬送される。
【0041】
次に、稈元の合流部Xのテンション機構101について説明する。
図4乃至図7に示すように、刈取装置8の下部には、前記合流部Xにおいて、穀稈の詰まりを解除するための手段となる、テンション機構101が左右一側の下部搬送装置に設けられている。本実施例では合流部Xにおける左下部搬送装置31にテンション機構が設けられている。
【0042】
図4乃至図7に示すように、テンション機構101は左下部搬送装置31を緊張することにより、合流部Xを所定の幅に設定し、緊張を解除することにより合流部Xの幅を広げるようにしている。
具体的構成を説明すると、テンション機構101は係止部材102と後ガイド103と解除バー104とスプリング107等を備えている。図10及び図11に示すように、前記係止部材102は、板状部材を左下部搬送装置31と干渉しないように折り曲げられて、平面視において左右方向に細長い略三角形状に形成されている。該係止部材102の左右中央部には軸孔102aが開口され、右部(図10において右側、進行方向に対して右側、つまり、合流部X側)に2つのボルト孔102b・102bが形成されて後述する後ガイド103を固定できるようにし、左部にはガイド側係止孔102cが開口されて、後部端面を後述するピン106の当接面として位置決め用としている。こうして前記係止部材102の軸孔102aに、前記左下部搬送駆動ケース36Lの下面から下方に突出した左下部搬送駆動軸パイプ36bが挿通されて、係止部材102が左下部搬送駆動軸パイプ36bを中心に回動可能に構成されている。
【0043】
図4乃至図7に示すように、前記係止部材102の右部下面には後ガイド103がボルト105・105等により固設されており、前記後ガイド103が前記左下部搬送駆動軸パイプ36bを中心に回動可能となっている。図8及び図9に示すように、後ガイド103は、略四角形状の板状部材の前部左右に2つのボルト孔103b・103bが開口されて、後部外周面には左下部搬送装置31の後部内側を案内するためのガイド面103aが形成され、該ガイド面103aはテンション緊張時に右下部搬送装置30の搬送面と適宜間隔を開けて略平行となるように配設され、テンション解除時にはガイド面103aの前部が外方向に回動して合流部Xの前部が開くように構成している。ここで、ガイド面103aは、左下部搬送装置31を構成するチェン31aのローラを内側から外側へ向けて支持するものである。
【0044】
つまり、後ガイド103には、左下部搬送装置31のチェン31aが外れないように緊張するためのガイド面103aが形成されている。後ガイド103の下面には解除バー104の右端部が溶接等により固設されている。解除バー104は、鋼製のパイプや丸棒等を略「く」字状に折り曲げて形成されたものであり、解除バー104の一側は左下部搬送装置31の緊張用ガイド取付部とし、他側を稈元の搬送ガイドとして、左下部搬送装置31の緊張時に稈元搬送経路に沿うように配設されている。
【0045】
そして、前記係止部材102のボルト孔102b・102bと、前記後ガイド103のボルト孔103b・103bにボルト105・105が嵌入されて、係止部材102と後ガイド103が固設され、一体化されている。つまり、係止部材102と後ガイド103と解除バー104とが一体的に、前記左下部搬送駆動軸パイプ36bを中心に回動するように構成されている。
【0046】
図6及び図7に示すように、前記左下部搬送駆動ケース36L上面には、前記係止部材102を位置決め(固定)するためのピン106を挿入するピン支持部材108が溶接等によって固設されている。図7に示すように、ピン支持部材108は、縁部108aの一端にパイプ108bを固設した鋼製部材であり、平面視においてパイプ108bが前記左下部搬送駆動ケース36Lから左後方へ突出するようにして、前記縁部108a下面が左下部搬送駆動ケース36L上面に固設されている。該パイプ108bの側面には切欠108cが設けられ、後述するピン106を挿入した状態でスナップピンをピン106側面に挿入し切欠108cに位置させることで抜け止めとすることができる。
そして、ピン支持部材108のパイプ108bの位置は、前記係止部材102を左下部搬送駆動軸38Lを中心に回動した時にガイド側係止孔102cが一致するようにしている。つまり、前記左下部搬送駆動軸38Lからパイプ108bまでの距離とガイド側係止孔102cまでの距離が、等しくなるように形成されている。
【0047】
こうして、ピン106を抜いた状態で解除バー104を持って解除方向(反時計回り方向)に回動すると、該解除バー104と一体的に前記係止部材102は前記左下部搬送駆動軸38Lを中心に回動して、平面視においてガイド側係止孔102cとパイプ108bが略一致する状態(以下、テンション解除状態とする。)となり(図4及び図6の2点鎖線、参照。)、この状態で、ガイド側係止孔102cとパイプ108bにピン106を嵌入することにより、前記係止部材102及び後ガイド103をテンション解除状態で固定することが可能となっている。
【0048】
図6及び図7に示すように、ピン106は、棒状部材を略L字状に折り曲げて形成されたものである。ピン106は、ピン106がガイド側係止孔102cとパイプ108bに嵌入されピン106の折り曲げ部がピン支持部材108に当接した状態において、ピン106の下端部がガイド側係止孔102cの上端部より下方に位置するように形成されている。
【0049】
左下部搬送駆動ケース36Lの下面にはスプリング107の前端が連結されており、前記スプリング107の後端は前記係止部材102の左端部に形成した係止孔102dに連結されている。詳しくは、係止部材102の左端部を下方へと折り曲げて、前記折り曲げ部に形成した係止孔102dにスプリング107の後端を掛止している。スプリング107は、セット時において自然長より長い状態で保持されており、係止部材102を平面視において時計方向に回動するように付勢されている。つまり、前記スプリング107によって、係止部材102及び後ガイド103は平面視において時計方向に回動するように付勢されており、換言すれば、後ガイド103が左下部搬送装置31のチェン(若しくはベルトやタイン)のテンションを高める方向に付勢されている。ピン106をガイド側係止孔102cから抜くと、スプリング107によって後ガイド103が平面視時計方向へ付勢され、自動的に左下部搬送装置31にテンションがかかった状態(以下、テンション付加状態とする。)となる。
【0050】
図6及び図7に示すように、係止部材102の左部は左下部搬送装置31の外側に突出しており、テンション付加状態において、ピン106をピン支持部材108に挿入すると、係止部材102左部の後面がピン106下部の前端より前方に位置するように構成されている。このため、係止部材102及び後ガイド103が平面視反時計方向に回動しないように、即ち、左下部搬送装置31のテンションを緊張させた状態に維持するようになっている。
【0051】
通常は、ピン106をピン支持部材108のパイプ108bのみに挿入し、テンション機構101をテンション付加状態にして、左下部搬送装置31を駆動して稈元を搬送する。そして、稈元が合流部Xで詰まった際には、係止部材102左部の後面の当接面がピン106へ強く当接した状態となる。そこで、作業者が解除バー104を平面視時計方向へ少し回動して前記当接状態を緩めて、ピン106をピン支持部材108のパイプ108bから一旦抜いてから、スプリング107の復元力に反して、解除バー104を平面視反時計方向(下部搬送装置31の内側方向)に回動させてテンション解除状態とし、再度ピン106をピン支持部材108とガイド側係止孔102cに挿入する。
このようにして、合流部Xの上流側を幅広にし、詰まった稈元を取除き易く、或いは流れ易くすることできる。そして、合流部Xの稈元の詰まりがなくなると、再度ピン106を抜いてテンション付加状態へと戻すことができる。
【0052】
このように、複数条の穀稈を分草・引起し後に刈り取って、下部搬送装置30・31、上部搬送装置32・35、縦搬送装置34を介して脱穀部4へ搬送するコンバイン100の刈取装置8において、
左右の下部搬送装置30・31の後部に位置する合流部Xに、少なくとも左右一側の下部搬送装置31のテンション機構101を設け、該テンション機構101の解除方向と合流部Xの開き方向が一致するように構成したので、
合流部Xにて刈取穀稈の稈元が詰まった際に、後ガイド103を回動させて下部搬送装置31後部の形状を変化させる、即ち左右下部搬送装置30・31間の形状を変化させることにより、詰まった稈元を取除き易くすることが可能となる。特に、合流部Xにおいて、上流側の間隔を広げることができるので、詰まった穀稈をよりスムーズに取除くことができるようになる。
【0053】
また、前記テンション機構101を、下部搬送装置31を緊張させる後ガイド103と、操作用の解除バー104を一体的に形成したので、
作業者が後ガイド103を容易に回動することができるので、合流部Xにて刈取穀稈の稈元が詰まった際に、詰まった稈元を容易に除去することができる。解除操作が容易にできる。
【0054】
また、前記解除バー104を稈元搬送経路に沿って配置したので、
稈元搬送ガイドを別体として設ける必要がなく、コスト低減化が図れる。
【0055】
また、複数条の穀稈を分草・引起し後に刈り取って、下部搬送装置30・31、上部搬送装置32・35、縦搬送装置34を介して脱穀部4へ搬送するコンバイン100の刈取装置8において、
左右の該下部搬送装置30・31の後部に位置する合流部Xにおいて、該下部搬送装置30・31間の搬送経路が略平行となるように構成し、
少なくとも左右一側の下部搬送装置30・31を該搬送経路の幅が広がる方向へ移動可能としたので、
合流部Xにて刈取穀稈の稈元が詰まった際に、後ガイド103を回動させて下部搬送装置31後部の形状を変化させる、即ち左右下部搬送装置30・31間の形状を変化させることにより、詰まった稈元を取除き易くすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の一実施例に係るコンバイン100の全体的な構成を示す側面図。
【図2】本発明の刈取装置8を示す平面模式図。
【図3】刈取装置8を示す側面図。
【図4】下部搬送機構21を示す平面図。
【図5】図4におけるA−A矢視断面図。
【図6】テンション機構101を示す平面図。
【図7】同じく後方斜視図。
【図8】解除バー104を示す平面図。
【図9】同じく正面図。
【図10】係止部材102を示す平面図。
【図11】同じく正面図。
【図12】刈取装置8の駆動力伝達を示すスケルトン図。
【符号の説明】
【0057】
4 脱穀部
8 刈取装置
30 右下部搬送装置
31 左下部搬送装置
32 左上部搬送装置
35 右上部搬送装置
36L 下部搬送駆動ケース
100 コンバイン
101 テンション機構
102 係止部材
102c ガイド側係止孔
103 後ガイド
104 解除バー
106 ピン
108 ピン支持部材
108b パイプ
X 合流部




 

 


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