米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 農業 -> ヤンマー株式会社

発明の名称 コンバイン
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−14287(P2007−14287A)
公開日 平成19年1月25日(2007.1.25)
出願番号 特願2005−200352(P2005−200352)
出願日 平成17年7月8日(2005.7.8)
代理人 【識別番号】100080621
【弁理士】
【氏名又は名称】矢野 寿一郎
発明者 乙倉 進 / 新福 勇一
要約 課題
既存の構成を利用することができ、フィードチェンにおける穀稈の搬送状態に即した手扱ぎプレートの位置変更を可能とするとともに、手扱ぎ作業時における安全性を向上することができるコンバインを提供する。

解決手段
フィードチェン9の搬送上流側に設けられる供給ガイド30と、フィードチェン9の搬送始端部の少なくとも横外側に配置され上端がフィードチェン9よりも低くなる非作用位置及び上端がフィードチェン9よりも上側に突出する作用位置に位置変更可能に設けられる手扱ぎプレート50とを備え、供給ガイド30が、フィードチェン9との間に穀稈を挟持可能な挟持位置と、上方に回動してフィードチェン9の搬送上流側を開放する非挟持位置とに位置変更操作可能なコンバインにおいて、供給ガイド30の非挟持位置への位置変更にともない、手扱ぎプレート50を作用位置に位置変更する連動機構を設けた。
特許請求の範囲
【請求項1】
脱穀用穀稈を搬送するフィードチェンと、前記フィードチェンの搬送上流側に設けられ穀稈を該フィードチェンに供給する供給ガイドと、前記フィードチェンの搬送始端部の少なくとも横外側に配置され上端が該フィードチェンよりも低くなる非作用位置及び上端が該フィードチェンよりも上側に突出する作用位置に位置変更可能に設けられる手扱ぎプレートと、を備え、前記供給ガイドが、前記フィードチェンとの間に穀稈を挟持可能な挟持位置と、上方に回動して前記フィードチェンの搬送上流側を開放する非挟持位置とに位置変更操作可能なコンバインであって、
前記供給ガイドの非挟持位置への位置変更にともない、前記手扱ぎプレートを作用位置に位置変更する連動機構を設けたことを特徴とするコンバイン。
【請求項2】
前記連動機構は、前記供給ガイドの挟持位置への位置変更にともない、作用位置にある前記手扱ぎプレートを非作用位置に位置変更することを特徴とする請求項1記載のコンバイン。
【請求項3】
前記連動機構は、前記供給ガイドにその一端側が連動連結されるワイヤ部材と、
本機側に設けられるとともに前記ワイヤ部材の他端側が連結され前記供給ガイドの位置変更と連動する本機側操作部材と、
前記フィードチェン側に設けられるとともに前記本機側操作部材と係合可能に配置され作動することで前記手扱ぎプレートを位置変更させるフィードチェン側被操作部材と、
を備えることを特徴とする請求項1または請求項2記載のコンバイン。
【請求項4】
前記フィードチェンは、本機に対して位置変更可能であり、
前記本機側操作部材を、前記フィードチェン側被操作部材に対して、前記供給ガイドを非挟持位置に位置変更する場合にのみ、係合作用可能に構成したことを特徴とする請求項3記載のコンバイン。
【請求項5】
前記手扱ぎプレートに、該手扱ぎプレートが非作用位置にあるときに前記フィードチェンの側面に沿って近接する突出部を設けたことを特徴とする請求項1〜4いずれかの項記載のコンバイン。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、フィードチェンの搬送上流側に設けられ刈取部で刈り取られた穀稈を該フィードチェンに供給する供給ガイドと、フィードチェンに対して位置変更可能に設けられる手扱ぎプレートとを有するコンバインの技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、コンバインにおいては、脱穀部の一側方に脱穀用穀稈を搬送するフィードチェンを備え、該フィードチェンによって挟扼杆とともに刈取部で刈り取った穀稈の株元側を挟扼しながら後方へ搬送するとともに脱穀を行う構成のものがある。このような構成のコンバインには、フィードチェンの搬送上流側に、刈取部で刈り取られた穀稈のフィードチェンへの供給を円滑に行うために、例えば、前部が上方へ湾曲した丸棒材などから構成される供給ガイドを備えるものがある。この供給ガイドは、フィードチェンとの間に穀稈を挟持可能な挟持位置と、上方に回動してフィードチェンの搬送上流側を開放する非挟持位置とに位置変更可能に設けられる。
そして、この供給ガイドの位置変更操作は、コンバインにおける運転部近傍に設けられる回動操作具により行われる構成のものが公知となっている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、一般にコンバインでは、走行しながら刈取装置で刈り取った穀稈を搬送装置によりフィードチェンまで搬送して、該フィードチェンにより搬送しながら脱穀を行う刈取作業に加えて、予め手作業などにより刈り取った穀稈を、手作業でフィードチェンの搬送始端部より供給して脱穀を行う手扱ぎ作業を可能としている。
【0004】
こうした手扱ぎ作業を行うに際し、手扱ぎ穀稈をフィードチェンに投入するときに作業者の手や衣服などがフィードチェンに巻き込まれること等を防止するため、フィードチェンの搬送始端部の横側方を覆う板状の部材である手扱ぎプレートを設け、フィードチェンの露出範囲を狭める技術は周知となっている。すなわち、この手扱ぎプレートは、フィードチェンの始端部において、その上端がフィードチェンよりも低くなる非作用位置と、その上端がフィードチェンよりも高くなる作用位置とに位置変更可能に設けられ、手扱ぎ作業時に作用位置に位置変更される。このような手扱ぎプレート(始端カバー)に関し、その位置変更を刈取クラッチの入切に連動させて行う構成のコンバインがある(例えば、特許文献2参照。)。
【特許文献1】特開2005−102562号公報
【特許文献2】特許第3499519号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
確かに、特許文献1に示されている構成においては、刈取作業(刈取脱穀作業)と手扱ぎ作業(枕扱ぎ作業)との移行時に行われる刈取クラッチの入切にともなって手扱ぎプレートを自動的に位置変更することができる点では便利である。しかし、本構成では、良好な手扱ぎ作業を行うため、刈取クラッチの切り操作時に、刈取部に残存する搬送穀稈がフィードチェン始端部に連続して搬送されている場合に、穀稈が搬送されフィードチェン始端部から無くなると手扱ぎプレートを自動的に作用位置に切り換えるための牽制手段や、穀稈を多目に乗せた場合に手扱ぎプレートが下がることを防止するためのストッパである一方向阻止機構などを設ける必要があり、構造が複雑となることが考えられる。
【0006】
一方、手扱ぎ作業を行う際には、穀稈を詰まりなく良好にフィードチェンに供給するために、前述した供給ガイドは上方に回動され非挟持位置とされる。つまり、手扱ぎ作業は、刈取部で刈り取られて搬送されフィードチェンの始端部にある穀稈が搬送された後、供給ガイドを上方に回動してから行われる。また、供給ガイドを上方に回動して手扱ぎ作業を行おうとした際、手扱ぎプレートが非作用位置にあると、作業者の手や衣服などをフィードチェンに巻き込むことが考えられる。
【0007】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、既存の構成を利用することができ、フィードチェンにおける穀稈の搬送状態に即した手扱ぎプレートの位置変更を可能とするとともに、手扱ぎ作業時における安全性を向上することができるコンバインを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0009】
即ち、請求項1においては、脱穀用穀稈を搬送するフィードチェンと、前記フィードチェンの搬送上流側に設けられ穀稈を該フィードチェンに供給する供給ガイドと、前記フィードチェンの搬送始端部の少なくとも横外側に配置され上端が該フィードチェンよりも低くなる非作用位置及び上端が該フィードチェンよりも上側に突出する作用位置に位置変更可能に設けられる手扱ぎプレートと、を備え、前記供給ガイドが、前記フィードチェンとの間に穀稈を挟持可能な挟持位置と、上方に回動して前記フィードチェンの搬送上流側を開放する非挟持位置とに位置変更操作可能なコンバインであって、前記供給ガイドの非挟持位置への位置変更にともない、前記手扱ぎプレートを作用位置に位置変更する連動機構を設けたものである。
【0010】
請求項2においては、前記連動機構は、前記供給ガイドの挟持位置への位置変更にともない、作用位置にある前記手扱ぎプレートを非作用位置に位置変更するものである。
【0011】
請求項3においては、前記連動機構は、前記供給ガイドにその一端側が連動連結されるワイヤ部材と、本機側に設けられるとともに前記ワイヤ部材の他端側が連結され前記供給ガイドの位置変更と連動する本機側操作部材と、前記フィードチェン側に設けられるとともに前記本機側操作部材と係合可能に配置され作動することで前記手扱ぎプレートを位置変更させるフィードチェン側被操作部材と、を備えるものである。
【0012】
請求項4においては、前記フィードチェンは、本機に対して位置変更可能であり、前記本機側操作部材を、前記フィードチェン側被操作部材に対して、前記供給ガイドを非挟持位置に位置変更する場合にのみ、係合作用可能に構成したものである。
【0013】
請求項5においては、前記手扱ぎプレートに、該手扱ぎプレートが非作用位置にあるときに前記フィードチェンの側面に沿って近接する突出部を設けたものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0015】
請求項1においては、手扱ぎ作業を行う際にかならず行われる操作である供給ガイドの非挟持位置への位置変更を行うことにより、自動的に手扱ぎプレートがその作用位置へ位置変更されるので、作業者が供給ガイドを上方に回動して非挟持位置に位置変更し手扱ぎ作業を行おうとした際、手扱ぎプレートが非作用位置のままで作業者の手や衣服などがフィードチェンに巻き込まれることを防止することができる。すなわち、フィードチェンにおける穀稈の搬送状態に即した手扱ぎプレートの位置変更を可能とするとともに、手扱ぎ作業時における安全性を向上することができる。
【0016】
請求項2においては、作業者が手扱ぎプレートを作用位置にしたまま刈取作業に入ろうとした場合でも、供給ガイドを挟持位置へ戻すだけで手扱ぎプレートを非作用位置に位置変更することができるので、作業者が手扱ぎプレートを非作用位置に位置変更する手間が省け、スムーズに刈取作業へ移行することができる。
また、目線に入り易く気付き易い供給ガイドの位置状態から、該供給ガイドの位置状態と比べて見分けにくい手扱ぎプレートの位置状態を容易に把握することができる。
【0017】
請求項3においては、既存の供給ガイドに対してワイヤの一端を連動連結するという簡単な構成で連動機構を構成することができる。
また、連動機構の構成要素としてワイヤ部材を用いることにより、脱穀部における扱室カバーの開閉状態と供給ガイドの位置状態とを互いに独立して変更することができるので、扱室内のメンテナンスを行う際や供給ガイドの位置変更を行う際の作業性を向上することができる。
【0018】
請求項4においては、フィードチェンが本機に対して位置変更可能なコンバインであっても、フィードチェンの位置状態及び供給ガイドの位置状態に関わらず、連動機構の機能を維持することができる。
【0019】
請求項5においては、フィードチェンがずれたり脱線したりすることを防止することができ、刈取部で刈り取られた穀稈が搬送されるフィードチェンの搬送始端部における穀稈の良好な搬送を維持することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
次に、発明の実施の形態を説明する。
まず、本発明に係るコンバインの全体構成について、図1を用いて説明する。なお、以下の説明における左・右は、コンバインの機体進行方向における左・右を指すものとする。
本発明に係るコンバインにおいて、クローラ式走行装置1上には機体フレーム2が載置され、この機体フレーム2の前端には刈取部3が昇降可能に配設されている。この刈取部3の前端からは穀稈を分草するための分草板4が突出しており、この分草板4の後部には引起しケース5(引起し装置)が立設されている。そして、引起しケース5からはタイン6が突出しておいり、このタイン6が引起しケース5の周りを回動することにより穀稈を引き起し、前記分草板4後部に配設される刈刃7により穀稈の株元を刈り取る構成となっている。
【0021】
機体側方(左側方)には、脱穀用穀稈を搬送するフィードチェン9が設けられており、刈取部3で刈り取られた穀稈は、下部搬送装置8a、上部搬送装置8b、縦搬送装置8cにより後方へ搬送され、株元が縦搬送装置8cの上端からフィードチェン9に受け継がれて脱穀部12内に搬送される。
すなわち、フィードチェン9の上方には、搬送される穀稈を挟扼する挟扼杆21が複数の弾性支持体22・22・・・を介して下方に付勢された状態で設けられており(図2等参照)、縦搬送装置8cからフィードチェン9の搬送始端部に供給された穀稈は、フィードチェン9において挟扼杆21とともに株元側を挟扼されながら後方へ搬送されながら、脱穀部12において機体前後方向を回転軸方向として設けられる扱胴12aにより脱穀される。扱胴12aは、脱穀部12における扱室内に設けられており、該扱室は左側方を開放可能な扱室カバー25に覆われている(図7参照)。
また、フィードチェン9の後端には排藁チェン10が配設されており、この排藁チェン10の後部下方には排藁カッター装置、拡散コンベア等からなる排藁処理部(図示略)が形成されている。この排藁処理部により、排藁を切断して藁片にした後、拡散しながら圃場に均一放出、あるいは切断せずに放出するようにしている。
【0022】
前記脱穀部12の下方には選別部が配設されており、この選別部によって脱穀部12から流下する穀粒や藁屑などから穀粒を選別し、選別後の穀粒を脱穀部12の側方に配設されるグレンタンク13に搬送して貯溜したり、藁屑などを機外に排出したりするようにしている。このグレンタンク13後方には穀粒排出装置15が構成されて縦排出オーガ17が立設されている。この縦排出オーガ17を中心にしてグレンタンク13が側方へ回動可能とされており、機体内部側に配置される駆動系や油圧系のメンテナンスが容易に行われるようになっている。グレンタンク13の底部には排出コンベア(図示略)が前後方向に配設されており、この排出コンベアから前記穀粒排出装置15に動力を伝達することで、穀粒排出装置15に設けられた排出口19から外部へグレンタンク13内の穀粒を排出できるようにしている。前記穀粒排出装置15は、主に、下端が前記排出コンベアと連通され穀粒を縦送りする前記縦排出オーガ17と、この縦排出オーガ17の上端に連通されて穀粒を横送りする横排出オーガ18とからなり、グレンタンク13の後側に立設された縦排出オーガ17の上端に、横排出オーガ18の基端側が上下回動可能に枢着されている。縦排出オーガ17は、機体フレーム2に対して旋回可能に枢着されている。これらにより、任意の場所へ穀粒を排出することが可能となっている。
また、グレンタンク13の前方には運転部14が構成されており、この運転部14においては、操向ハンドル16、走行変速レバー、刈取クラッチレバー、脱穀クラッチレバー等が配設されるとともにシート20が設けられている。
【0023】
前記フィードチェン9の搬送上流側には、縦搬送装置8cから搬送される穀稈を、フィードチェン9に供給する供給ガイド30が設けられている。供給ガイド30について、図2〜図5を用いて説明する。
供給ガイド30は、穀稈を押さえるガイド体31、該ガイド体31を支持する支持フレーム32、ガイド体31と支持フレーム32とを連結する連結棒33・34等からなる。
【0024】
ガイド体31は、その前端部が上方に湾曲された湾曲部を有し側面視ソリ状に構成される棒状の部材であり、フィードチェン9の搬送上流側に沿うように配置された状態で前記湾曲部により穀稈を案内してフィードチェン9との間に穀稈を供給する。このガイド体31は、その上方に配設される支持フレーム32に対して、前後に配置される連結棒33・34を介して支持される。
支持フレーム32は、側面視略三角形状に構成されるとともにその上辺部が断面視略門状に折曲げ形成された板状の部材であり、前記挟扼杆21を弾性支持体22・22・・・を介して支持する支持杆23の先端部に設けられるブラケット24に回転可能に支持される。すなわち、支持フレーム32は、その後端部がブラケット24に対して機体左右方向に設けられる回動支軸35を介して支持され、該回動支軸35を中心に上下回動可能に設けられる。
【0025】
前側の連結棒33は、支持フレーム32の前端部において回動可能に取り付けられている。後側の連結棒34は、支持フレーム32の前後略中央部に設けられるステー32aにおいて、該連結棒34の上部に外嵌されるバネ36を介して長手方向(上下方向)に移動可能に弾性支持される(図4参照)。つまり、連結棒34は、支持フレーム32に対してバネ36を介して弾性支持されることによりガイド体31を下方付勢する。なお、支持フレーム32の上面には、連結棒34の上端部が挿通可能な孔32bが設けられており、連結棒34の弾性移動を許容している。
これら前後の連結棒33・34により、ガイド体31が支持フレーム32に対して揺動可能に支持される。これにより、ガイド体31は、フィードチェン9との間の穀稈の量、即ちフィードチェン9の搬送上流側に供給される穀稈の量に応じて揺動する。
【0026】
このように構成される供給ガイド30は、前記回動支軸35を中心に回動可能であり、フィードチェン9との間に穀稈を挟持可能な挟持位置(図2参照)と、上方に回動してフィードチェン9の搬送上流側を開放する非挟持位置(図3参照)とに位置変更可能となっている。すなわち、刈取部3で刈り取られた穀稈がフィードチェン9に供給される刈取作業時においては、供給ガイド30は挟持位置とされ、手作業により刈り取った穀稈をフィードチェン9に供給する手扱ぎ作業時においては、供給ガイド30は上方に回動され非挟持位置とされる。そして、刈取作業時においては、供給ガイド30とフィードチェン9との間で挟持される穀稈量の多少にともなって供給ガイド30が回動支軸35を中心に回動し、穀稈量の部分的な変動に対してはガイド体31が揺動する。
【0027】
この供給ガイド30の位置変更は、コンバインのフィードチェン9側に位置する作業者による手動操作により行われるほか、運転部14の運転者によっても行われる。運転者による供給ガイド30の位置変更は、運転部14近傍に設けられる回動操作具である操作レバー37が操作されることにより行われる。操作レバー37は、本実施形態においては、運転部14の後方であって、運転者の手の届く範囲内に設けられる。具体的には、運転部14の左後方であって扱室カバー25の右前方に、該扱室カバー25から突出した状態で配される。なお、操作レバー37の配置位置は、運転者の手の届く範囲であれば特に限定されない。
【0028】
ここで、操作レバー37と供給ガイド30とを連動連結するリンク機構40について説明する。リンク機構40は、操作レバー37側から順に、連結ロッド41、回動プレート42、連結アーム43、連結プレート44及び操作アーム46等が連動連結されて構成されている。
【0029】
連結ロッド41は、扱室カバー25の前端部において、右側端部に設けられる支持プレート25a及び左側端部に設けられる正面視U字状のブラケット25bに回動自在に支持されるとともに機体左右方向に架設される。つまり、連結ロッド41は、支持プレート25a及びブラケット25bを介して扱室カバー25の前端において回動自在に横架されている。連結ロッド41は、その右端部が支持プレート25aよりも右側に突出しており、この右側の突出部に操作レバー37が固設されている。また、連結ロッド41の左端部は、ブラケット25bよりも左側に突出しており、この左側の突出部に回動プレート42が固設されている。つまり、操作レバー37及び回動プレート42は、それぞれ連結ロッド41に固設されており、操作レバー37を、連結ロッド41を軸として回動することにより、該連結ロッド41とともに回動プレート42が一体的に回動する。
【0030】
前記回動プレート42の端部には、連結アーム43の一端部が枢支されるとともに、該連結アーム43の他端部には、連結プレート44がその前後中途部において枢支されている。連結プレート44の前端部には、機体左右方向の連結軸45を介して操作アーム46の後端部が支持されており、該操作アーム46の前端部は支持フレーム32に支持されている。つまり、連結軸45は、連結プレート44及び操作アーム46それぞれに対して固設されており、連結プレート44と操作アーム46とは連結軸45を介して相対回転不能に連結されている。
【0031】
このように構成されるリンク機構40により、操作レバー37と供給ガイド30とが連動連結される。操作レバー37の回動操作による供給ガイド30の位置変更は、次のようにして行われる。すなわち、図2に示す供給ガイド30が挟持位置にある状態から、操作レバー37を後方に回動操作することにより、連結ロッド41の回動にともない回動プレート42が左側面視で時計回りに回動される。この回動プレート42の回動にともない、連結アーム43が下方に移動されるとともに連結プレート44が回動されて連結軸45が左側面視で時計回りに回動される。これにより、操作アーム46が操作レバー37の回動方向と同じ方向(左側面視で時計回り)に回動され、支持フレーム32が持ち上げられて略垂直状態になるまで上方に回動されて、供給ガイド30が、図3に示す非挟持位置に位置変更される。
【0032】
逆に、図3に示す供給ガイド30の非挟持位置にある状態から、操作レバー37を前方に回動操作することにより、連結ロッド41の回動にともない回動プレート42が左側面視で反時計回りに回動される。この回動プレート42の回動にともない、連結アーム43が上方に移動されるとともに連結プレート44が回動されて連結軸45が左側面視で反時計回りに回動される。これにより、操作アーム46が操作レバー37の回動方向と同じ方向(左側面視で反時計回り)に回動されるにともない、支持フレーム32が前方に倒されるように回動されて、供給ガイド30が、図2に示す挟持位置に位置変更される。
【0033】
このように、供給ガイド30は、リンク機構40を介して運転部14近傍に設けられる回動操作具である操作レバー37の操作により操作可能であり、運転部14から供給ガイド30に直接手が届かない場合であっても、該運転部14から位置変更可能に構成されている。なお、供給ガイド30の回動操作具は操作レバー37に限定されるものではなく、例えば、リンク機構40にモータやシリンダ等のアクチュエータを介在させ、このアクチュエータをスイッチ等の操作部材と接続するとともにボタン操作などで切り換えるような構成とした場合におけるボタン等であってもよい。
【0034】
また、フィードチェン9の搬送始端部の横外側(本実施形態においては左外側)には、手扱ぎプレート50が設けられている。手扱ぎプレート50は、その上端がフィードチェン9よりも低くなる非作用位置(図2・図8参照)と、その上端がフィードチェン9よりも上側に突出する作用位置(図3・図9参照)とに位置変更可能に設けられる。つまり、手扱ぎプレート50は、側面視においてフィードチェン9の搬送始端部の形状に沿う形状を有する板状部材であり、図2等に示すその非作用位置では、左側面視でフィードチェン9の搬送始端部の搬送面を露出させ、図3等に示すその作用位置では、側面視でフィードチェン9の搬送始端部の搬送面を覆うように位置変更される。
【0035】
手扱ぎプレート50は、フィードチェン9を機体前後方向に亘って支持するメインフレーム26の先端部に固設される正面視逆U字状のブラケット27に対して、前後一対の前揺動アーム51及び後揺動アーム52からなる平行リンクを介して前後方向に揺動可能に設けられている。すなわち、両揺動アーム51・52は、互いに平行に配置された状態で、それぞれの下端部がブラケット27に対して回動可能に支持されるとともに、それぞれの上端部が手扱ぎプレート50に枢支されている。そして、図2等に示す手扱ぎプレート50が非作用位置にある状態から、各揺動アーム51・52が、下端部の支持部を中心として左側面視で反時計回りに回動することにより、手扱ぎプレート50が前上方に揺動し、図3等に示す手扱ぎプレート50の作用位置へと位置変更する。逆に、手扱ぎプレート50が作用位置にある状態から、各揺動アーム51・52が、下端部の支持部を中心として左側面視で時計回りに回動することにより、手扱ぎプレート50が後下方に揺動し、図2等に示す手扱ぎプレート50の非作用位置へと位置変更する。
ここで、後揺動アーム52の下端部は、ブラケット27に機体左右方向に架設される回動支軸54によって支持されており、この回動支軸54と、前揺動アーム51の長手方向中途部との間には、バネ53が架設されている。このバネ53が前揺動アーム51を回動支軸54に対して引張方向に付勢することにより、手扱ぎプレート50は、非作用位置へと付勢された状態で設けられている。
【0036】
このように、位置変更可能に設けられる手扱ぎプレート50を有するコンバインにおいて、供給ガイド30の非挟持位置への位置変更にともない、手扱ぎプレート50を作用位置に位置変更する連動機構60(図4)が設けられている。
すなわち、連動機構60を設けることで、前述したような運転部14の運転者による操作レバー37の操作、あるいはコンバインの側方に位置する作業者による手動操作によって、挟持位置にある供給ガイド30を上方に回動させて非挟持位置に位置変更することにより、これに連動して、非作用位置にある手扱ぎプレート50が自動的に作用位置へと位置変更される構成となっている。
【0037】
このような構成とすることにより、手扱ぎ作業を行う際にかならず行われる操作である供給ガイド30の非挟持位置への位置変更を行うことにより、自動的に手扱ぎプレート50がその作用位置へ位置変更されるので、作業者が供給ガイド30を上方に回動して非挟持位置に位置変更し手扱ぎ作業を行おうとした際、手扱ぎプレート50が非作用位置のままで作業者の手や衣服などがフィードチェン9に巻き込まれることを防止することができる。すなわち、フィードチェン9における穀稈の搬送状態に即した手扱ぎプレート50の位置変更を可能とするとともに、手扱ぎ作業時における安全性を向上することができる。
【0038】
また、前記連動機構60は、供給ガイド30の挟持位置への位置変更にともない、作用位置にある手扱ぎプレート50を非作用位置に位置変更する。
すなわち、運転部14の運転者による操作レバー37の操作、あるいはコンバインの側方に位置する作業者による手動操作によって、非挟持位置にある供給ガイド30を前方に回動させて挟持位置に位置変更することにより、これに連動して、作用位置にある手扱ぎプレート50が自動的に非作用位置へと位置変更される構成としている。
【0039】
このような構成とすることにより、作業者が手扱ぎ作業を終え、供給ガイド30を非挟持位置にしたまま運転部14に戻った場合であっても、運転部14から操作可能な操作レバー37を操作して供給ガイド30を挟持位置へ位置変更することにより、手扱ぎプレート50を自動的に非作用位置へと位置変更することが可能となる。つまり、手扱ぎプレート50を作用位置としたまま運転部14に戻ったとしても、運転部14から操作可能な操作レバー37による、非挟持位置にある供給ガイド30の挟持位置への位置変更にともない、手扱ぎプレート50を自動的に非作用位置に位置変更することが可能となる。
これにより、作業者が手扱ぎプレート50を作用位置にしたまま運転部14に戻った場合であっても、該運転部14から操作可能な操作レバー37を操作することによって手扱ぎプレート50を非作用位置に位置変更することができるので、作業者が手扱ぎプレート50を非作用位置に位置変更するために移動する手間が省け、スムーズに刈取作業へ移行することができる。
また、作業者が手扱ぎ作業を終え、供給ガイド30を刈取作業に適した挟持位置へ位置変更するだけで、手扱ぎプレート50も非作用位置へ位置変更することから、目線に入り易く気付き易い供給ガイド30の位置状態から、該供給ガイド30の位置状態と比べて見分けにくい手扱ぎプレート50の位置状態を容易に把握することができる。
【0040】
以下、供給ガイド30と手扱ぎプレート50とを連動連結する連動機構60の具体的な構成について、図6〜図11を加えて説明する。
連動機構60は、前記供給ガイド30にその一端側が連動連結されるワイヤ部材61と、本機側に設けられるとともにワイヤ部材61の他端側が連結され供給ガイド30の位置変更と連動する本機側操作部材である本機側回動アーム62と、フィードチェン9側に設けられるとともに本機側回動アーム62と係合可能に配置され作動することで手扱ぎプレート50を位置変更させるフィードチェン側被操作部材であるフィードチェン側回動アーム63とを備えている。すなわち、本機側に設けられる本機側回動アーム62に対して、後述するように本機に対して開閉可能に構成されるフィードチェン9側にフィードチェン側回動アーム63が設けられ、フィードチェン9が閉じた状態で本機側回動アーム62とフィードチェン側回動アーム63とが係合可能となるように構成されている。
【0041】
供給ガイド30に一端が連動連結されるワイヤ部材61は、具体的には、その一端側が、前記リンク機構40を構成する連結プレート44の後端部にバネ64を介して連結されている。つまり、連結プレート44は、その前後中途部が連結アーム43の下端部に枢支されるとともに、前端部に連結軸45が固設されており、後端部にバネ64を介してワイヤ部材61の一端側が連結されている。
このワイヤ部材61は、連結プレート44に対する連結部から、上方に延設とともに扱室カバー25において連結ロッド41の左側端部を支持するブラケット25bを貫通し、連結ロッド41に沿うようにして扱室カバー25の前端部を伝って、正面視で扱胴12aが収容される扱室の外周側を迂回して配される。つまり、穀稈の搬送通路を迂回して配される。そして、ワイヤ部材61の他端側は、本機側回動アーム62に連結される。
【0042】
本機側回動アーム62は、本機側に設けられる左右方向の回動軸65に回動可能に枢支され、ワイヤ部材61の他端側が連結される連結アーム66を有している。この連結アーム66に連結されたワイヤ部材61が後方に引っ張られることにより、本機側回動アーム62は、左側面視(図2等参照)において時計回りに回動される。本機側回動アーム62は、その回動軸65から前下方に向けた状態で設けられるとともに、回動軸65から前上方に延設される連結アーム66を有し、該連結アーム66と基部62aとにより側面視で略く字状(左側面視略「>」状)に構成されている。
【0043】
また、本機側回動アーム62の基部62aの先端に、左右方向に設けられる支軸67に回動可能に支持される係合アーム68を有し、該係合アーム68が支軸67を中心に回動することにより、基部62aに対して係合アーム68が屈曲可能に構成されている。すなわち、図6等に示すように、本機側回動アーム62の基部62aは、断面視で下方を開口するコ字状に形成されるとともに、その前部の上面が切り欠かれて左右両側面が前部に突出した状態に形成され、その左右両側面間に前記支軸67が架設される。そして、この支軸67に、断面視コ字状の係合アーム68が、その開口側を下方にした状態で回動可能に支持される。
【0044】
図6や図8等に示すように、前述の如く構成される本機側回動アーム62は、その後方において本機側に固設される支持プレート69にバネ71を介して回動軸65を中心に下方に左側面視で反時計回りに付勢されている。具体的には、支持プレート69は、左右方向に突設される係止ピン69aを有しており、この係止ピン69aに前記バネ71の一端側が係止される。バネ71の他端側は、本機側回動アーム62において回動軸65から後下方に突設される係止アーム72に係止されている。このような構成により、本機側回動アーム62は、バネ71によって回動軸65を中心として左側面視で反時計回りに付勢された状態で設けられている。
【0045】
フィードチェン側回動アーム63は、手扱ぎプレート50を揺動可能に支持する後揺動アーム52の下端部を支持するとともに前記ブラケット27に左右方向に架設される前記回動支軸54に支持されている。すなわち、回動支軸54の右側端部は、ブラケット27から突出しており、この突出部分にフィードチェン側回動アーム63の一端部が固設される。これにより、後揺動アーム52とフィードチェン側回動アーム63とは、回動支軸54を介して相対回転不能に構成されている。
従って、手扱ぎプレート50が非作用位置にある状態から、フィードチェン側回動アーム63が回動支軸54を中心に左側面視で反時計回りに回動されることにより、後揺動アーム52も左側面視で反時計回りに回動して前揺動アーム51とともに手扱ぎプレート50を持ち上げて作用位置へと位置変更させる。
【0046】
このフィードチェン側回動アーム63は、前記本機側回動アーム62と係合可能に配置された状態で設けられる。つまり、本機側回動アーム62が回動軸65を中心に回動することにより、フィードチェン側回動アーム63と係合して該フィードチェン側回動アーム63を回動させ、手扱ぎプレート50を位置変更させる。
具体的には、フィードチェン側回動アーム63の端部には、係合ピン63aが設けられており、該係合ピン63aが本機側回動アーム62の回動軌道内に位置するように突出している。これにより、本機側回動アーム62が回動軸65を中心に回動することにより、係合アーム68が係合ピン63aに係合し、フィードチェン側回動アーム63を回動させる。
【0047】
これら本機側回動アーム62とフィードチェン側回動アーム63との位置関係、並びに供給ガイド30及び手扱ぎプレート50の位置変更の連動関係は、次のようになっている。
すなわち、図2に示すように、供給ガイド30が挟持位置にあり、手扱ぎプレート50が非作用位置にある状態では、フィードチェン側回動アーム63の係合ピン63aの下方に本機側回動アーム62が位置する(図8参照)。
この状態から、運転部14の運転者による操作レバー37の操作、あるいはコンバインの側方に位置する作業者による手動操作によって、挟持位置にある供給ガイド30が非挟持位置に位置変更されることで、連結プレート44が連結軸45を中心に左側面視で時計回りに回動される。これにより、連結プレート44の後端部にその一端側が連結されているワイヤ部材61が下方に引っ張られる。
【0048】
前記の如くワイヤ部材61が引っ張られることにより、該ワイヤ部材61の他端側が連結されている本機側回動アーム62の連結アーム66を後方に引っ張り、該本機側回動アーム62を左側面視で時計回りに回動させる。これに従い、本機側回動アーム62の係合アーム68が係合ピン63aに対して下方から係合し、該係合ピン63aを介してフィードチェン側回動アーム63を左側面視で反時計回りに回動させる。このフィードチェン側回動アーム63の回動にともない、回動支軸54を介して後揺動アーム52が回動し、前揺動アーム51とともに手扱ぎプレート50が持ち上げられ、該手扱ぎプレート50が作用位置へと位置変更される。
【0049】
このように、手扱ぎプレート50が作用位置にある状態においては、本機側回動アーム62が左側面視で反時計回りに付勢されるとともに、該手扱ぎプレート50がその非作用位置側へと付勢された状態となっている。つまり、前述したように、本機側回動アーム62はバネ71により回動軸65を中心に左側面視で反時計回りに付勢され、手扱ぎプレート50はバネ53によりその非作用位置へと付勢されているため、本機側回動アーム62は、ワイヤ部材61により引っ張られることにより、バネ71の付勢力に抗してフィードチェン側回動アーム63を持ち上げて回動させ、手扱ぎプレート50は、回動支軸54と前揺動アーム51との間に架設されるバネ53の付勢力に抗して作用位置へと移動する。
そして、この供給ガイド30が非挟持位置にあって手扱ぎプレート50が作用位置にある状態は、図示せぬストッパ等により構成される保持手段により保持可能となっている。
【0050】
以上のように、供給ガイド30と手扱ぎプレート50とは、連動機構60により連動しており、供給ガイド30の位置変更にともなって手扱ぎプレート50が位置変更する構成となっている。
【0051】
また、操作レバー37及び供給ガイド30は、ともに扱室カバー25側に設けられているため、扱室の左側方を開放する際の扱室カバー25を開く操作にともなって該扱室カバー25と一体的に移動する。つまり、前述したように、操作レバー37は、扱室カバー25の前端に横架される連結ロッド41の右端部に固設されており、供給ガイド30は、該連結ロッド41の左端部から連結される回動プレート42、連結アーム43、連結プレート44及び操作アーム46等を介して設けられており、これら操作レバー37及び供給ガイド30は扱室カバー25側に配設されている。
【0052】
そして、図7に示すように、扱室カバー25は、その右上方において機体前後方向に設けられる回動支軸25cを中心に回動可能に構成されており、該回動支軸25cを中心に扱室カバー25を上方に回動して開いた場合、該扱室カバー25にともなって操作レバー37及び供給ガイド30も移動する構成となっている。
この際、供給ガイド30と手扱ぎプレート50とを連動連結する連動機構60は、その構成要素としてワイヤ部材61が用いられているため、前記の如く扱室カバー25を回動したとしても、この回動を許容することができる。つまり、連動機構60を構成するワイヤ部材61の一端側は、操作レバー37と供給ガイド30とを連動連結するリンク機構40(具体的には連結プレート44の後端部)に連結されており、扱室カバー25の回動により影響を受けることとなるが、ワイヤ部材61が変形することによって連動機構60の機能には影響を及ぼさないこととなる。
【0053】
さらに、操作レバー37及び供給ガイド30が扱室カバー25側に設けられるとともに、供給ガイド30と手扱ぎプレート50とを連動連結する連動機構60にワイヤ部材61が用いられているため、供給ガイド30の位置状態(挟持位置・非挟持位置)に関わらず、扱室カバー25を開閉することができる。逆に言うと、扱室カバー25を開いた状態でも、操作レバー37を操作すること等により供給ガイド30の位置変更を行うことができる。
【0054】
以上のようにして連動機構60を構成することにより、既存の供給ガイド30に対してワイヤの一端を連動連結するという簡単な構成で連動機構60を構成することができる。つまり、本実施形態では、操作レバー37と供給ガイド30とを連動連結するリンク機構40という既存の構成を利用することができ、簡単な構成で連動機構60を構成することができる。
また、連動機構60の構成要素としてワイヤ部材61を用いることにより、扱室カバー25の開閉状態と供給ガイド30の位置状態とを互いに独立して変更することができるので、扱室内のメンテナンスを行う際や供給ガイド30の位置変更を行う際の作業性を向上することができる。
なお、本実施形態においては、本機側操作部材を本機側回動アーム62により構成し、フィードチェン側被操作部材をフィードチェン側回動アーム63により構成して、各操作部材をアーム部材により構成しているが、これに限定するものではなく、例えば、各操作部材を棒状の部材やプレート部材などにより構成することもできる。
【0055】
ところで、フィードチェン9は、その後側に設けられる回動支軸75により本機に対して外側方(本実施形態においては左側方)に開閉可能に構成されている。すなわち、図4に示すように、フィードチェン9の後端部は、本機側に上下方向に設けられる回動支軸75に対して支持体76を介して回動可能に支持されており、該回動支軸75を支点として本機左側方に開閉可能に構成されている。なお、本実施形態においては、フィードチェン9はその後側に設けられる回動支軸75により本機に対して開閉可能に構成されているが、これに限定されず、例えば、フィードチェン9がその前側に設けられる回動支軸や前後略水平方向に設けられる回動支軸により本機に対して開閉可能な構成や、フィードチェン9が本機に対して着脱可能な構成などのように、フィードチェン9が本機に対して位置変更可能であればよい。
【0056】
このため、供給ガイド30が挟持位置にある状態で、フィードチェン9が閉じられた場合は連動機構60の機能に影響を与えることはないが、供給ガイド30が非挟持位置にある状態で、フィードチェン9が開閉された場合、本機側回動アーム62とフィードチェン側回動アーム63との位置関係が変わり、本機側回動アーム62がフィードチェン側回動アーム63に係合作用できない状態(以下、「逆配置状態」という。)となる。すなわち、前述したように、本機側回動アーム62は、その係合アーム68によってフィードチェン側回動アーム63の係合ピン63aを下側から持ち上げることによって該フィードチェン側回動アーム63を回動させて手扱ぎプレート50を位置変更させるが、供給ガイド30が非挟持位置にある状態では本機側回動アーム62は上方に回動した状態となる一方、手扱ぎプレート50はバネ53によりその非作用位置に付勢された状態で設けられているため、供給ガイド30が非挟持位置にある状態で、開状態のフィードチェン9を閉じることにより、本機側回動アーム62の係合アーム68の下方にフィードチェン側回動アーム63の係合ピン63aが位置した状態となる。これは、供給ガイド30が挟持位置にある状態では、フィードチェン9のプレートにガイド体31が干渉してフィードチェン9を開放しにくいため、フィードチェン9の開放は通常供給ガイド30が非挟持位置にある状態で行われるということに起因する。
【0057】
そこで、本機側回動アーム62とフィードチェン側回動アーム63とが逆配置状態となっても、供給ガイド30を挟持位置に位置変更することにより、本来の位置関係の状態、即ち本機側回動アーム62の係合アーム68がフィードチェン側回動アーム63の係合ピン63aの下方に位置する状態(図8参照)に復帰することができる構成となっている。
つまり、本機側回動アーム62は、フィードチェン側回動アーム63に対して、供給ガイド30を非挟持位置に位置変更する場合にのみ、係合作用可能に構成されている。
【0058】
図10に示すように、係合アーム68を回動させることにより屈曲可能に構成される本機側回動アーム62は、一方向(図中(イ)の方向)にのみ屈曲可能に構成されている。
具体的には、前述の如く断面視で下方を開口するコ字状に形成されるとともに、その前部の上面が切り欠かかれて左右両側面が前部に突出した状態に形成される基部62aに対して、係合アーム68はその後部に突出部68aを有しており、係合アーム68が支軸67を中心に回動することにより突出部68aが基部62aの上面に内側から当接する構成となっている。従って、係合アーム68は、基部62aに対して上方(本機側回動アーム62が屈曲する方向)への回動が許容されるとともに、係合アーム68の突出部68aが基部62aの上面に内側から当接した状態(本機側回動アーム62が略直線状となる状態)からの下方への回動が規制されている。これにより、本機側回動アーム62は、一方向にのみ屈曲可能とされている。
【0059】
このような構成において、本機側回動アーム62とフィードチェン側回動アーム63との逆配置状態から、供給ガイド30を挟持位置に位置変更することにより、本機側回動アーム62の係合アーム68が、フィードチェン側回動アーム63の係合ピン63aに対して上方から当接するとともに係合アーム68が回動して本機側回動アーム62が屈曲することで係合ピン63aを乗り越えることができ、本機側回動アーム62とフィードチェン側回動アーム63とが本来の位置関係に復帰することができる。
一方、本来の位置関係から、本機側回動アーム62が回動してフィードチェン側回動アーム63に係合する場合は、係合アーム68の回動が規制されるので、本機側回動アーム62が、その係合アーム68をフィードチェン側回動アーム63の係合ピン63aに係合作用可能となる。
【0060】
このように、本機側回動アーム62を、フィードチェン側回動アーム63に対して一方向にのみ係合作用可能に構成することにより、フィードチェン9の開閉状態及び供給ガイド30の位置状態に関わらず、連動機構60の機能を維持することができる。すなわち、供給ガイド30が挟持位置にある状態でのフィードチェン9の開閉操作が連動機構60に影響を与えることはないことに加え、供給ガイド30が非挟持位置にある状態で、開状態にあるフィードチェン9が閉じられた場合であっても、その状態から供給ガイド30を挟持位置に位置変更することにより、本機側回動アーム62がフィードチェン側回動アーム63に対して係合作用可能な状態に復帰することができ、連動機構60の機能を維持することができる。
【0061】
また、本機側回動アーム62において、係合アーム68は、基部62aに対して回動が規制される方向(図10において時計回り)に付勢されており、本機側回動アーム62は、係合アーム68の突出部68aが基部62aの上面に内側から当接した状態である略直線状態を保持する構成となっている。
すなわち、図10等に示すように、基部62aに対して係合アーム68を支持する支軸67には、トーションバネ等により構成されるバネ部材73が外嵌されており、該バネ部材73が係合アーム68を基部62aに対して回動が規制される方向に付勢している。これにより、本機側回動アーム62が略直線状態となるように保持されている。
【0062】
このように、バネ部材73を用いて本機側回動アーム62を略直線状態に保持することにより、例えば錆びや藁屑などにより係合アーム68が回動しにくい状態であったとしても、逆配置状態から本来の位置関係に復帰する際における本機側回動アーム62の屈曲を、確実に元の略直線状態に戻すことができる。これにより、本機側回動アーム62とフィードチェン側回動アーム63との位置関係の復帰を確実なものとすることができる。
【0063】
一方、図11に示すように、手扱ぎプレート50には、該手扱ぎプレート50が非作用位置にあるときにフィードチェン9の側面に沿って近接する突出部50aが設けられている。
具体的に本実施形態においては、フィードチェン9の左側に配置される手扱ぎプレート50の上辺端部をフィードチェン9側(右側)に折り曲げることにより突出部50aを設けている。これにより、手扱ぎプレート50が非作用位置にある状態で、突出部50aがフィードチェン9搬送始端部におけるの左側面9aに沿って近接した状態となる。
【0064】
このように、手扱ぎプレート50に突出部50aを設けることにより、メインフレーム26上に載った状態で機体前後方向に亘って支持されるフィードチェン9がずれたり脱線したりすることを防止することができ、刈取部3で刈り取られた穀稈が搬送されるフィードチェン9の搬送始端部における穀稈の良好な搬送を維持することができる。
つまり、手扱ぎプレート50が非作用位置にあるコンバインの刈取作業時においては、刈取部3で刈り取られ搬送装置により搬送される穀稈が、フィードチェン9の搬送始端部においてその右側から受け継がれることとなるので、挟持位置にある供給ガイド30との間に多量の穀稈が供給された場合など、フィードチェン9に対して左側への力が作用し易くなる。そこで、前述の如く手扱ぎプレート50に突出部50aを設け、該突出部50aをフィードチェン9の搬送始端部における左側面9aに沿って近接させることにより、フィードチェン9が左側にずれたり脱線したりすることを防止している。
また、手扱ぎプレート50の上端部が折り曲げられることによって形成される突出部50aは、手扱ぎプレート50の上端にて平面部として存在するので、手扱ぎプレート50の上端が面端部である場合に比べて、手扱ぎプレート50が作用位置にあるときに該手扱ぎプレート50に作業者の手が当たった場合でも手に優しく安全性を向上することができる。
なお、突出部50aは、手扱ぎプレート50の上辺端部を折り曲げて形成する場合に限らず、手扱ぎプレート50の上部に突条を設けることにより形成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明に係るコンバインの全体構成を示す左側面図。
【図2】供給ガイドが挟持位置にある状態を示す左側面図。
【図3】供給ガイドが非挟持位置にある状態を示す左側面図。
【図4】連動機構を示す斜視図。
【図5】リンク機構を示す図4の部分拡大図。
【図6】連動機構を示す図4の部分拡大図。
【図7】連動機構を示す正面図。
【図8】手扱ぎプレートが非作用位置にある状態を示す右側面図。
【図9】手扱ぎプレートが作用位置にある状態を示す右側面図。
【図10】本機側回動アームの構成を示す右側面図。
【図11】フィードチェンと手扱ぎプレートとの位置関係を示す正面一部断面図。
【符号の説明】
【0066】
3 刈取部
9 フィードチェン
12 脱穀部
14 運転部
30 供給ガイド
37 操作レバー
40 リンク機構
50 手扱ぎプレート
50a 突出部
60 連動機構
61 ワイヤ部材
62 本機側回動アーム
63 フィードチェン側回動アーム
63a 係合ピン
67 係合アーム
75 回動支軸




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013