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農作業機の耕耘制御装置 - ヤンマー株式会社
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発明の名称 農作業機の耕耘制御装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−89(P2007−89A)
公開日 平成19年1月11日(2007.1.11)
出願番号 特願2005−184538(P2005−184538)
出願日 平成17年6月24日(2005.6.24)
代理人 【識別番号】100079131
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 暁夫
発明者 三輪 敏之 / 山口 雄司 / 丹生 秀和
要約 課題
耕耘機の耕耘作業を簡単にできるものでありながら、耕耘爪の耕耘深さを略一定に維持する耕耘深さ自動制御を、高精度に実行できる農作業機の耕耘制御装置を提供するものである。

解決手段
前車輪及び後車輪にて走行自在に支持された作業車両に、耕耘機をリンク機構を介して昇降可能に装着し、前記耕耘機を昇降動する昇降制御アクチュエータと、前記耕耘機の耕耘爪の耕耘深さを検出する耕耘深さセンサと、前記昇降制御アクチュエータを作動させる耕耘制御手段とを備えてなる農作業機の耕耘制御装置において、前記耕耘爪の耕耘深さを演算するための前記耕耘制御手段の制御ゲインを無段階に変更するための制御ゲインダイヤルを備え、前記耕耘制御手段は、前記制御ゲインを前記制御ゲインダイヤル値に基づいて変更して、前記耕耘爪の耕耘深さを、設定された耕耘深さにすべく、変更後の前記制御ゲインで制御するものである。
特許請求の範囲
【請求項1】
前車輪及び後車輪にて走行自在に支持された作業車両に、耕耘機をリンク機構を介して昇降可能に装着し、
前記耕耘機を昇降動する昇降制御アクチュエータと、前記耕耘機の耕耘爪の耕耘深さを検出する耕耘深さセンサと、前記昇降制御アクチュエータを作動させる耕耘制御手段とを備えてなる農作業機の耕耘制御装置において、
前記耕耘爪の耕耘深さを演算するための前記耕耘制御手段の制御ゲインを無段階に変更するための制御ゲインダイヤルを備え、
前記耕耘制御手段は、前記制御ゲインを前記制御ゲインダイヤル値に基づいて変更して、前記耕耘爪の耕耘深さを、設定された耕耘深さにすべく、変更後の前記制御ゲインで制御することを特徴とする農作業機の耕耘制御装置。
【請求項2】
圃場の土質条件または作業条件などの選択が可能な表記を、前記制御ゲインダイヤルの設置部に表示したことを特徴とする請求項1に記載の農作業機の耕耘制御装置。
【請求項3】
前記制御ゲインダイヤルは、オペレータがワンタッチ操作可能な復帰機構の操作によって標準位置に戻るように構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の農作業機の耕耘制御装置。
【請求項4】
前記耕耘制御手段は、前記耕耘爪の耕耘深さ自動制御の不感帯幅を、前記制御ゲインを決定した前記制御ゲインダイヤル値に基づき、変更するように制御することを特徴とする請求項1ないし3に記載の農作業機の耕耘制御装置。
【請求項5】
前記耕耘機のリヤカバーの回動角度を検出するリヤカバーセンサを備え、
前記耕耘制御手段は、前記リヤカバーセンサの検出値と、前記制御ゲインダイヤル値によって決定された制御ゲイン及び不感帯幅とに基づき、前記昇降制御アクチュエータを作動させるように制御することを特徴とする請求項1ないし4に記載の農作業機の耕耘制御装置。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、トラクタ等の作業車両に牽引されたロータリ耕耘機の姿勢を制御するための装置に係り、より詳しくは、前記ロータリ耕耘機の耕耘深さを自動制御する農作業機の耕耘制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種のロータリ耕耘機は、耕耘深さを調節するため、前記作業車両にリンク機構を介して昇降動可能に連結されている。また、前記ロータリ耕耘機における耕耘爪の回転軌跡の上側を耕耘カバーにて覆う。前記耕耘カバーの後端部にはリヤカバーを連結している。そして、特許文献1に示されているように、前記ロータリ耕耘機の対本機高さを検出するリフトアーム角センサと、前記ロータリ耕耘機の対地高さを検出するリヤカバーセンサとを備え、上下回動可能で所定圧力にて接地するリヤカバーを、前記耕耘爪の耕耘深さの検出手段として利用する。そして、前記リヤカバーセンサの検出値が目標耕耘深さと一致するように、前記耕耘爪の耕耘深さを制御していた(耕耘深さ自動制御)。
【0003】
また、特許文献2に示されているように、前記耕耘爪の耕耘深さをリヤカバーセンサの検出値に基づいて演算するための制御ゲイン(比例定数)を、前記作業車両の機関負荷または車速などに応答して変化させ、耕耘機を自動的に昇降させて耕耘深さを制御することも公知である。
【特許文献1】特開2000−41415号公報
【特許文献2】特開2000−92913号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、前記耕耘機の耕耘深さは、前記リヤカバーセンサの検出値と、予め設定された一定の制御ゲイン(耕耘深さを検出する機構及び電気回路などの特性によって決定された比例定数)とから演算されていた。そのため、特許文献2に示されているように、前記制御ゲインを、前記作業車両の機関負荷または車速などに基づいて補正しても、前記耕耘爪が耕耘した土塊の大きさまたは圃場の土質などの土質条件、または藁草などの残渣物の量などの作業条件が原因で、前記リヤカバーの沈下量が異なった場合、実際の耕耘深さ(オペレータが希望した耕耘深さ)に適応していない目標耕耘深さが算出され、その誤った目標耕耘深さに基づいて、前記耕耘爪の耕耘深さ自動制御が実行される等の問題があった。
【0005】
例えば、前記耕耘爪の実際の耕耘深さ変化が同一であっても、圃場の状態(土質条件または作業条件など)が原因で、前記リヤカバーセンサの検出値が異なった場合、実際の耕耘深さ変化に適応していない耕耘深さ自動制御が実行される等の問題があった。土質条件または作業条件に適応した効果的な耕耘深さ自動制御を実行するものが無かった。
【0006】
本発明の目的は、前記耕耘機の耕耘作業を簡単にできるものでありながら、前記耕耘爪の耕耘深さを略一定に維持する耕耘深さ自動制御を、高精度に実行できる農作業機の耕耘制御装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するため、請求項1に係る発明の農作業機の耕耘制御装置は、前車輪及び後車輪にて走行自在に支持された作業車両に、耕耘機をリンク機構を介して昇降可能に装着し、前記耕耘機を昇降動する昇降制御アクチュエータと、前記耕耘機の耕耘爪の耕耘深さを検出する耕耘深さセンサと、前記昇降制御アクチュエータを作動させる耕耘制御手段とを備えてなる農作業機の耕耘制御装置において、
前記耕耘爪の耕耘深さを演算するための前記耕耘制御手段の制御ゲインを無段階に変更するための制御ゲインダイヤルを備え、前記耕耘制御手段は、前記制御ゲインを前記制御ゲインダイヤル値に基づいて変更して、前記耕耘爪の耕耘深さを、設定された耕耘深さにすべく、変更後の前記制御ゲインで制御するものである。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の農作業機の耕耘制御装置において、圃場の土質条件または作業条件などの選択が可能な表記を、前記制御ゲインダイヤルの設置部に表示したものである。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の農作業機の耕耘制御装置において、前記制御ゲインダイヤルは、オペレータがワンタッチ操作可能な復帰機構の操作によって標準位置に戻るように構成されているものである。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3に記載の農作業機の耕耘制御装置において、前記耕耘制御手段は、前記耕耘爪の耕耘深さ自動制御の不感帯幅を、前記制御ゲインを決定した前記制御ゲインダイヤル値に基づき、変更するように制御するものである。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4に記載の農作業機の耕耘制御装置において、前記耕耘機のリヤカバーの回動角度を検出するリヤカバーセンサを備え、前記耕耘制御手段は、前記リヤカバーセンサの検出値と、前記制御ゲインダイヤル値によって決定された制御ゲイン及び不感帯幅とに基づき、前記昇降制御アクチュエータを作動させるように制御するものである。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に係る発明によれば、前車輪及び後車輪にて走行自在に支持された作業車両に、耕耘機をリンク機構を介して昇降可能に装着し、前記耕耘機を昇降動する昇降制御アクチュエータと、前記耕耘機の耕耘爪の耕耘深さを検出する耕耘深さセンサと、前記昇降制御アクチュエータを作動させる耕耘制御手段とを備えてなる農作業機の耕耘制御装置において、前記耕耘爪の耕耘深さを演算するための前記耕耘制御手段の制御ゲインを無段階に変更するための制御ゲインダイヤルを備え、前記耕耘制御手段は、前記制御ゲインを前記制御ゲインダイヤル値に基づいて変更して、前記耕耘爪の耕耘深さを、設定された耕耘深さにすべく、変更後の前記制御ゲインで制御するものである。即ち、前記制御ゲインを前記制御ゲインダイヤル値に基づいて変更して、前記耕耘深さセンサ値と、変更後の前記制御ゲインとから、前記耕耘爪の耕耘深さを演算して制御するものであるから、前記制御ゲインダイヤルをオペレータが無段階に操作し、前記制御ゲインを圃場の土質または作業条件などに適応できる。したがって、前記耕耘爪の耕耘深さ自動制御における目標耕耘深さが、圃場の土質または作業条件などに適応した前記制御ゲインと、前記耕耘深さセンサ値とに基づき、実際の耕耘深さ(オペレータが希望した耕耘深さ)と一致するように算出できる。前記耕耘深さ自動制御を、土質または作業条件などに適応した目標耕耘深さに基づいて実行できる。前記耕耘爪が圃場を耕耘する深さを所定深さに維持する耕耘深さ自動制御の性能を向上できるものである。
【0013】
請求項2に係る発明によれば、圃場の土質条件または作業条件などの選択が可能な表記を、前記制御ゲインダイヤルの設置部に表示したものであるから、オペレータが前記制御ゲインダイヤルを操作する場合、前記表記を前記制御ゲインの変更操作の目安にできる。前記制御ゲインを圃場の土質条件または作業条件などに適応させるための制御ゲインダイヤル操作を簡単にできるものである。
【0014】
請求項3に係る発明によれば、前記制御ゲインダイヤルは、オペレータがワンタッチ操作可能な復帰機構の操作によって標準位置に戻るように構成されているものであるから、オペレータが前記制御ゲインダイヤルを操作する場合、前記制御ゲインダイヤルを標準位置に戻してからオペレータが希望する任意位置に操作できる。例えば、圃場の土質条件または作業条件などが耕耘作業中に頻繁に変化した場合でも、また前記制御ゲインダイヤルの操作位置の土質条件または作業条件をオペレータが忘れた場合でも、また土質条件または作業条件が相違する複数の圃場を耕耘する場合でも、前記制御ゲインを、前記制御ゲインダイヤルの標準位置を調節基準にして、簡単に調節できるものである。
【0015】
請求項4に係る発明によれば、前記耕耘制御手段は、前記耕耘爪の耕耘深さ自動制御の不感帯幅を、前記制御ゲインを決定した前記制御ゲインダイヤル値に基づき、変更するように制御するものであるから、オペレータが前記制御ゲインダイヤルを操作するだけで、前記制御ゲインと、耕耘深さ自動制御の不感帯幅とを、圃場の土質条件または作業条件などに簡単に適応させることができ、前記耕耘爪の耕耘深さ自動制御を高精度に実行できる。例えば、昇降制御アクチュエータの制御遅れまたはハンチング作動などを低減できるものである。
【0016】
請求項5に係る発明によれば、前記耕耘機のリヤカバーの回動角度を検出するリヤカバーセンサを備え、前記耕耘制御手段は、前記制御ゲインダイヤル値によって決定された制御ゲイン及び不感帯幅と、前記リヤカバーセンサの検出値とに基づき、前記昇降制御アクチュエータを作動させるように制御するものであるから、前記リヤカバーの回動角度に基づいた耕耘深さ自動制御を、圃場の土質または作業条件などに簡単に適応させることができるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を、作業車両としての農作業用トラクタに適用した場合の図面について説明する。図1はトラクタの側面図、図2は同平面図、図3は油圧式の作業機用昇降機構の側面説明図、図4は同平面説明図、図5は図2のロータリ耕耘機のV−V線矢視側断面図、図6は同背面説明図、図7はトラクタの油圧回路図、図8は制御手段の機能ブロック図、図9は耕耘深さ自動制御のフローチャート、図10は制御ゲインダイヤルの説明図、図11は制御ゲインと制御ゲインダイヤルの回転角度との関係を表した線図、図12は不感帯幅と制御ゲインダイヤルの回転角度との関係を表した線図である。
【0018】
図1乃至図4に示す如く、作業車両としてのトラクタ1は、走行機体2を左右一対の前車輪3と同じく左右一対の後車輪4とで支持し、前記走行機体2の前部に搭載したエンジン5にて後車輪4及び前車輪3を駆動することにより、前後進走行するように構成される。エンジン5はボンネット6にて覆われる。また、前記走行機体2の上面にはキャビン7が設置され、該キャビン7の内部には、操縦座席8と、かじ取りすることによって前車輪3を左右に動かすようにした操縦ハンドル(丸ハンドル)9とが設置される。キャビン7の外側部には、オペレータが乗降するステップ10が設けられ、該ステップ10より内側で且つキャビン7の底部より下側には、エンジン5に燃料を供給する燃料タンク11が設けられている。
【0019】
また、図1乃至図4に示されるように、前記走行機体2は、前バンパ12及び前車軸ケース13を有するエンジンフレーム14と、エンジンフレーム14の後部にボルトにて着脱自在に固定する左右の機体フレーム16とにより構成される。機体フレーム16の後部には、前記エンジン5の回転を適宜変速して後車輪4及び前車輪3に伝達するためのミッションケース17が連結されている。この場合、後車輪4は、前記ミッションケース17に対して、当該ミッションケース17の外側面から外向きに突出するように装着された後車軸ケース18を介して取付けられている。
【0020】
図3及び図4に示されるように、前記ミッションケース17の後部における上面には、作業機としてのロータリ耕耘機24を昇降動するための油圧式の作業機用昇降機構20が着脱可能に取付けられている。ロータリ耕耘機24は、ミッションケース17の後部に、一対の左右ロワーリンク21及びトップリンク22からなる3点リンク機構を介して連結される。左右ロワーリンク21の前端側を、ミッションケース17の後部の左右側面にロワーリンクピン25を介して回動可能に連結する。トップリンク22の前端側は、作業機用昇降機構20の後部のトップリンクヒッチ26にトップリンクピン27を介して連結する。さらに、ミッションケース17の後側面に、前記ロータリ耕耘機24にPTO駆動力を伝達するためのPTO軸23が後向きに突出するように設けられている。
【0021】
図3及び図4及び図7に示されるように、油圧式の作業機用昇降機構20には、後述する単動形の昇降制御油圧シリンダ28にて回動させるための1対の左右リフトアーム29が設置されている。進行方向に向かって左側のロワーリンク21とリフトアーム29とが、左リフトロッド30を介して連結されている。進行方向に向かって右側のロワーリンク21とリフトアーム29とは、右リフトロッド31、及びそのロッド31の一部を形成する複動形の傾斜制御油圧シリンダ32、及びそのシリンダ32のピストンロッド33とを介して連結されている。
【0022】
図1に示すように、ロータリ耕耘機24における下リンクフレーム34の前端と左右一対のロワーリンク21とが、下ヒッチピン35aを介して連結され、トップリンク22の各後端側と上リンクフレーム34の前端側とが、上ヒッチピン34aを介して連結されている。
【0023】
図1、図2、図5及び図6に示すように、ロータリ耕耘機24は、横長筒状のメインビーム36と、メインビーム36の左右側端部にそれぞれ上端側が連結されたチェンケース37及び軸受板38と、チェンケース37及び軸受板38の下端側に左右両端部が回転自在に軸支された耕耘爪軸39と、耕耘爪軸39に放射状にて着脱可能に取付く複数の耕耘爪40と、耕耘爪40の回転軌跡の上方を覆うように配置された耕耘上面カバー41と、耕耘爪40の回転軌跡の左右側方を覆うように配置された左右耕耘サイドカバー42と、耕耘爪40の回転軌跡の後方を覆うように配置された耕耘リヤカバー43と、メインビーム36に前端側が取付けられて後方に長く伸びる耕深調節フレーム44と、上リンクフレーム34の後端側と耕深調節フレーム44の前後方向の中間部とに連結された伸縮調節可能な耕深調節軸45等からなる。
【0024】
なお、下リンクフレーム35はメインビーム36に一体的に連結され(図2及び図6参照)。トップリンク22は、ターンバックル22aの回転にて伸縮させて、そのリンク22の長さを変更調節可能となるように構成されている(図3及び図4参照)。上リンクフレーム34の前後方向の中間部は、耕深調節支点軸34bを介してメインビーム36に連結されている(図1参照)。耕深調節フレーム44の前端側をメインビーム36に連結する。耕深調節ハンドル45aの回転操作にて耕深調節軸45を伸縮させたときには、ロワーリンク21及びトップリンク22にて支持されるロータリ耕耘機24が前傾姿勢または後傾姿勢に変化して、耕耘爪40による耕耘深さが変更可能に構成されている。
【0025】
図1、図5及び図6に示されるように、メインビーム36の左右中央部には、PTO軸23からの駆動力を入力するためのギヤケース46が配置されている。PTO軸23と、ギヤケース46の前面側のPTO入力軸46aとを、両端に自在継手が備えられた伸縮自在な伝動軸46bを介して連結する。PTO軸23からの動力が、ギヤケース46に内蔵したベベルギヤ(図示省略)、メインビーム36に内蔵した回転軸(図示省略)、チェンケース37に内蔵したスプロケット及びチェン(図示省略)等を介して耕耘爪軸39に伝えられ、耕耘爪40を図1及び図5において反時計方向に回転させることになる。
【0026】
図5及び図6に示されるように、耕耘上面カバー41の後端部には、枢着軸47を介して耕耘リヤカバー43の前端側が連結されている。走行機体1の幅方向に長い耕耘上面カバー41の上面の後部には、後傾姿勢の一対の左右ハンガーフレーム48が立設されている。耕耘リヤカバー43の上面の後端側と左右ハンガーフレーム48とは1対の左右ハンガー機構49を介して上下動可能に連結されている。各ハンガーフレーム48の上端部には、受圧軸体48aが水平軸線(中心線)回りに回動可能に配置されている。
【0027】
各ハンガー機構49における細長い丸棒形のハンガーロッド50は、受圧軸体48aに水平軸線(中心線)と直交する方向に摺動可能に貫通しており、図5に示されるように、ハンガーロッド50の下端部は、支軸53を介して、耕耘リヤカバー43の後部上面のブラケット54に回動自在に連結されている。ハンガーロッド50の上端側には、下降規制ピン51が設けられ、受圧軸体48aと下降規制ピン51の間のハンガーロッド50には、ドーナツ形の下降規制板52がハンガーロッド50の軸線方向に摺動可能に被嵌されている。また、ハンガーロッド50の下部側(支軸53より上側)には、上昇規制ピン55が配置され、受圧軸体48aと上昇規制ピン55との間のハンガーロッド50には、ドーナツ形の上下座板56,57を介して、耕耘リヤカバー43に鎮圧力を付与するための鎮圧用圧縮バネ58が被嵌されている。
【0028】
この構成により、ロータリ耕耘機24が地表面から離れた高さに持上げられたときには、耕耘リヤカバー43の後端側が枢着軸47回りに下方側に回動し、下降規制ピン51が下降規制板52に当接し、下降規制板52が受圧軸体49に当接し、耕耘リヤカバー43がこの後端側を最下降させた姿勢に維持されることになる。一方、ロータリ耕耘機24が耕地上面に降ろされて、耕耘爪40が着地しているときや、耕耘作業中では、耕耘リヤカバー43の後端側が、耕耘された耕土との接地圧にて枢着軸47回りに上方に回動することになる。また、耕耘リヤカバー43の後端側が枢着軸47回りに上方に回動したときには、上昇規制ピン55及び下座板57を介して鎮圧用圧縮バネ58が圧縮されて、耕耘リヤカバー43の後端側の上方への回動が鎮圧用圧縮バネ58の付勢力にて規制されることになる。そのため、耕耘爪40から耕耘リヤカバー43の後方に排出される耕土量が制限されたり、耕土表面が耕耘リヤカバー43の移動にて均平に均されることになる。
【0029】
図7は本実施形態のトラクタ1の油圧回路100を示し、エンジン5の回転力により作動する作業機用油圧ポンプ101を備える。作業機用油圧ポンプ101は、作業機用昇降機構20における昇降制御油圧シリンダ28に作動油を供給制御するための電磁比例弁構造の上昇制御電磁弁102及び下降制御電磁弁103と、傾斜制御油圧シリンダ32に作動油を供給制御するための傾斜制御電磁弁104とに、分流弁105を介して接続している。昇降制御油圧シリンダ28の作動油の圧力を電気的信号に変換して検出するためのダイヤフラム式油圧センサ106と、昇降制御油圧シリンダ28の作動油の温度を電気的信号に変換して検出するための熱電対式油温センサ107とを備える。この油圧回路100には、図7に示すように、リリーフ弁や流量調整弁、チェック弁、オイルクーラ、オイルフィルタ等を備えている。
【0030】
次に、本実施形態のロータリ耕耘機24の耕耘制御(左右方向の傾斜角度制御、耕耘爪40の耕耘深さ制御)について説明する。図8は、ロータリ耕耘機24の耕耘制御手段の機能ブロック図であり、制御プログラムを記憶したROMと各種データを記憶したRAMとを備えたマイクロコンピュータ等の耕耘制御コントローラ110は、電源印加用キースイッチ111を介してバッテリ112に接続される。キースイッチ111は、エンジン5を始動するためのスタータ113に接続される。
【0031】
また、図8に示されるように、耕耘制御コントローラ110には、エンジン5の回転を制御する電子ガバナコントローラ114が接続されている。電子ガバナコントローラ114には、エンジン5の燃料を調節するガバナ115と、エンジン5の回転数を検出するエンジン回転センサ116とが接続される。ガバナ115に設けた燃料調節ラック(図示省略)が、手動操作するスロットルレバー117にて位置調節される。一方、スロットルレバー117の回動位置をスロットルポテンショメータ118にて検出し、その検出値に基づいて、エンジン5の回転数が設定されたとき、電子ガバナコントローラ114からの信号にてスロットルレバー117の設定回転数とエンジン5の回転数が一致するように、ガバナ115の燃料調節ラックが、スロットルソレノイド119を介して自動的に位置調節され、負荷変動などによってエンジン5の回転が変化するのを防ぐ、換言すると、負荷の変動に拘らずエンジン5の回転数が略一定回転を保持するように構成されている。
【0032】
さらに、耕耘制御コントローラ110には、図8に示すように、入力系の各種センサ及びスイッチ類、即ち、トラクタ1の左右方向の傾斜角を検出する振子式のローリングセンサ120と、トラクタ1が左右方向に傾動開始したときの角速度を検出するガスレート式のローリングジャイロセンサ121と、トラクタ1に対するロータリ耕耘機24の相対的な左右方向の傾斜角を検出するポテンショメータ型の作業機ポジションセンサ122と、トラクタ1に対するロータリ耕耘機24の左右方向の相対傾斜角をオペレータが設定する傾斜設定ダイヤル123と、耕耘爪40の耕耘深さ変動にて変化する耕耘リヤカバー43の回動角度を検出するポテンショメータ型のリヤカバーセンサ124と、リヤカバーセンサ124の出力から限定された帯域の信号出力を取出すローパスフィルタまたはノッチフィルタ等のフィルタ125と、耕耘爪40の耕耘深さをオペレータが設定する耕深設定ダイヤル126と、前記耕耘爪40の耕耘深さ演算用の制御ゲインGv(図11参照)及び不感帯幅Nv(図12参照)を無段階に変更するための制御ゲインダイヤル127と、リフトアーム29の回動角度を検出するポテンショメータ型のリフト角センサ129とが接続されている。
【0033】
耕耘制御コントローラ110には、図8に示すように、出力系の各種電磁弁、即ち、上昇制御電磁弁102と、下降制御電磁弁103と、傾斜制御電磁弁104とが接続されている。そして、上昇制御電磁弁102または下降制御電磁弁103のいずれかを切換えて、昇降制御油圧シリンダ28を作動させ、耕耘爪40の耕耘深さが耕深設定ダイヤル126の耕耘深さ設定値になるように、耕耘爪40の耕耘深さを自動的に制御するための耕耘深さ自動制御が実行されることになる。一方、ローリングジャイロセンサ121の検出結果と、ローリングセンサ120の検出結果に基づき、傾斜制御電磁弁104を切換えて、ロータリ耕耘機24の左右方向の傾斜角を自動的に制御する傾斜角自動制御が実行されることになる。
【0034】
本実施形態では、図1及び図2及び図8に示されるように、運転部(キャビン)7内の操縦座席8の前方の床板59から突出する操縦コラム60上に丸ハンドル型の操縦ハンドル9が配置され、操縦コラム60より右方にスロットルレバー117と左右ブレーキペダル61とが配置されている。また、操縦コラム60より左方にクラッチペダル62が配置されている。操縦座席8の右側コラム上には、作業機昇降レバー63と、PTO変速レバー64と、傾斜設定ダイヤル123と、耕深設定ダイヤル126と、制御ゲインダイヤル127とが配置されている。操縦座席8の左側コラム上には走行変速レバー65が配置されている。操縦座席8の左側コラムの前にはデフロックペダル66が配置されている。操縦座席8の後方側で、作業機用昇降機構20の上面側には、ローリングセンサ120と、ローリングジャイロセンサ121とが配置されている。また、図2及び図5に示されるように、耕耘上面カバー41の後部の上面には、リヤカバーセンサ124が配置されている。耕耘リヤカバー43と、リヤカバーセンサ124とを、センサアーム67及びセンサリンク68等を介して連結する。
【0035】
次に、図10を参照して、制御ゲインダイヤル127の構成について説明する。図10に示されるように、制御ゲインダイヤル127は、オペレータが回動操作する撮み70と、撮み70の回動量を検出するポテンショメータ71とからなる。その撮み70の回動量を表示する目盛72及び表記73を、撮み70を配置するための操作パネル(図示省略)表面に形成する。表記73は、「残渣物:少ない←→多い」、「土質:砂←→粘土」、「土塊:細かい←→荒い」等の圃場の状態を表している。ポテンショメータ71は、図8に示す耕耘制御コントローラ110に電気的に接続させる。
【0036】
図10に示されるように、撮み70を任意の操作位置に維持するブレーキ機構74と、撮み70を任意の操作位置から標準位置に戻す復帰機構75とを備える。ブレーキ機構74は、撮み70を回動可能に配置するためのケース(図示省略)に一体的に連結するブレーキドラム76と、ブレーキドラム76に当接させるブレーキシュー77と、ブレーキシュー77をブレーキドラム76に圧着させるブレーキバネ78と、ブレーキシュー77及びブレーキバネ78を配置するブレーキロッド79と、ブレーキロッド79に連結する解除リンク80とからなる。
【0037】
図10に示されるように、ブレーキロッド79は、撮み70にスライド可能に配置する。ブレーキロッド79の両端部を撮み70の中空部と外周側とに突出させる。ブレーキシュー77及びブレーキバネ78を、撮み70の外周側のブレーキロッド79端部に設置する。解除リンク80を、撮み70の中空部に内設して、その解除リンク80をブレーキロッド79端部に連結する。撮み70には、撮み70の中空部に出入可能な押しボタン81を設置する。ブレーキシュー77がブレーキバネ78によってブレーキドラム76に当接されている場合、押しボタン81が解除リンク80によって上方に押し上げられ、押しボタン81の上端側が撮み70の上面側に突出することになる。
【0038】
図10に示されるように、復帰機構75は、X形に支軸82を介して連結する1対の挟みリンク83,84と、各挟みリンク83,84の一端部間に連結する復帰バネ85と、各挟みリンク83,84の一端部間に復帰バネ85によって挟持させる標準位置ピン86とからなる。1対の挟みリンク83,84は、撮み70設置用のケース(図示省略)に支軸82を介して連結する。標準位置ピン86は、撮み70設置用のケースに一体的に連結する。撮み70の外周側の突起87を、各挟みリンク83,84の他端部間に挟む。撮み70を目盛72の標準位置から正転(時計方向に回動)または逆転(反時計方向に回動)させた場合、撮み70がブレーキ機構74によってその回動位置に維持され、且つ各挟みリンク83,84のいずれか一方を回動状態(標準位置ピン86から離反した位置)に維持することになる。
【0039】
一方、撮み70を目盛72の標準以外の位置に回動している場合、オペレータが指で押しボタン81を押し下げることにより、解除リンク80が押しボタン81によって下方に押されて、ブレーキロッド79をブレーキバネ78に抗して撮み70の中空部側に退入させ、ブレーキシュー77をブレーキドラム76から離反させる。そのようにブレーキ機構74を解除作動したときに、挟みリンク83,84が、回動位置から、標準位置ピン86に当接する位置に、復帰バネ85によって戻される。そして、標準位置ピン86を挟みリンク83,84が挟持し、撮み70を標準位置に復帰させることになる。
【0040】
他方、図11に示されるように、リヤカバーセンサ124値から耕耘深さを演算するときの制御ゲイン(比例定数)Gvと、制御ゲインダイヤル127の回動角度Rxとの関係は、制御ゲインGvを縦軸に採り、回動角度Rxを横軸に採ってみると、図11に実線で示される一次直線であり、回動角度Rxの増大につれて制御ゲインGvが小さくなるように正比例変化する一次直線で表される。図11の制御ゲインGvのパターンは、耕耘制御コントローラ110に記憶させる。
【0041】
また、図12に示されるように、耕耘深さ自動制御の不感帯幅Hvと、制御ゲインダイヤル127の回動角度Rxとの関係は、不感帯幅Hvを縦軸に採り、回動角度Rxを横軸に採ってみると、図12に実線で示される一次直線であり、回動角度Rxの増大につれて不感帯幅Hvが小さくなるように正比例変化する一次直線で表される。図12の不感帯幅Hvのパターンは、耕耘制御コントローラ110に記憶させる。
【0042】
即ち、後述する耕耘深さ自動制御を実行する場合、耕耘する圃場の状態(例えば、残渣物:少ない←→多い、土質:砂←→粘土、土塊:細かい←→荒い)をオペレータが判断し、オペレータがその判断に基づいて制御ゲインダイヤル127を回動操作する。圃場の状態に適応した制御ゲインGvが制御ゲインダイヤル127操作にて設定され、リヤカバーセンサ124の出力値がその制御ゲインGvで補正されるから、リヤカバーセンサ124の出力値に基づく耕耘深さの演算値が、実際の耕耘深さの変化に近似することになる。また、圃場の状態に適応した不感帯幅Hvが制御ゲインダイヤル127の操作にて設定され、耕耘深さ自動制御がその不感帯幅Hvで実行されるから、耕耘深さ自動制御の感度を圃場の状態に適応でき、耕耘深さ自動制御の制御遅れまたはハンチングなどを防止できることになる。
【0043】
次に、耕耘深さ自動制御のフローチャート(図9)を参照しながら、ロータリ耕耘機24の耕耘制御態様を説明する。ロータリ耕耘機24を、ロワーリンク21及びトップリンク22を介してトラクタ1の後側に昇降可能に連結し、トラクタ1のエンジン5が始動され、自動制御作動(図示しない自動制御スイッチのON操作)中は、耕深設定ダイヤル126値と、制御ゲインダイヤル127値とが読み込まれる(S1)。
【0044】
リヤカバーセンサ124値から耕耘深さを演算するときの制御ゲイン(比例定数)Gvを、制御ゲインダイヤル127値に基づき、図11の制御ゲインGvのパターンから求める。(S2)。また、耕耘深さ自動制御の不感帯幅Hvを、制御ゲインダイヤル127値に基づき、図12の不感帯幅Hvのパターンから求める。(S2)。
【0045】
そして、リフト角センサ129値と、リヤカバーセンサ124値とを読み込む(S3)。リフト角センサ129が耕耘機24の着地を検出した場合、現在の耕耘爪40の耕耘深さを、リヤカバーセンサ124値と、上述のステップ2で求められた制御ゲインGvとから演算する(S4)。そして、耕耘爪40の耕耘深さが、耕深設定ダイヤル126の耕耘深さ設定値の不感帯幅Hv内であるか否かを判断する(S5)。
【0046】
上述のステップ4にて演算された耕耘爪40の耕耘深さが、耕深設定ダイヤル126の耕耘深さ設定値の不感帯幅Hv内ではない場合(S5;no)、耕耘深さ制御を実行する(S6)。上昇制御電磁弁102、または下降制御電磁弁103のいずれかを、耕耘爪40の耕耘深さを修正する方向に作動させ、昇降制御油圧シリンダ28を上昇動作または下降動作させ、耕耘爪40の耕耘深さを修正する。
【0047】
一方、上述のステップ4にて演算された耕耘爪40の耕耘深さが、耕深設定ダイヤル126の耕耘深さ設定値の不感帯幅Hv内である場合(S5;yes)、上昇制御電磁弁102及び下降制御電磁弁103を中立位置に維持して(S7)、昇降制御油圧シリンダ28を停止させる。
【0048】
上述したように、オペレータが圃場の状態(土質条件または作業条件)を判断し、制御ゲインGv及び耕耘深さ制御の不感帯幅Hv(耕耘深さ自動制御の感度)が、制御ゲインダイヤル127を無段階に調節操作するだけで変更できる。耕耘作業中、圃場の状態が変化しても、オペレータが制御ゲインダイヤル127を無段階に操作して、土質条件または作業条件などに適応した制御ゲインGv及び不感帯幅Hvを設定できる。オペレータが制御ゲインダイヤル127を操作する場合、オペレータが指で押しボタン81を押すだけで、制御ゲインダイヤル127が標準位置に戻るから、標準位置を基準にして、制御ゲインダイヤル127を無段階に回動操作でき、オペレータが希望した制御ゲインGv及び不感帯幅Hvを簡単に選択できる。
【0049】
上記の記載並びに図8などから明らかなように、前車輪3及び後車輪4にて走行自在に支持された作業車両としてのトラクタ1に、耕耘機24をリンク機構としてのロワーリンク21及びトップリンク22を介して昇降可能に装着し、前記耕耘機24を昇降動する昇降制御アクチュエータとしての昇降制御油圧シリンダ28と、前記耕耘機24の耕耘爪40の耕耘深さを検出する耕耘深さセンサとしてのリヤカバーセンサ124と、前記昇降制御アクチュエータ28を作動させる耕耘制御手段としての耕耘制御コントローラ110とを備えてなる農作業機の耕耘制御装置において、前記耕耘爪40の耕耘深さを演算するための前記耕耘制御手段の制御ゲインGvを無段階に変更するための制御ゲインダイヤル127を備え、前記耕耘制御手段110は、前記制御ゲインGvを前記制御ゲインダイヤル127値に基づいて変更して、前記耕耘爪40の耕耘深さを、設定された耕耘深さにすべく、変更後の前記制御ゲインGvで制御するものである。即ち、前記制御ゲインGvを前記制御ゲインダイヤル127値に基づいて変更して、前記耕耘深さセンサ124値と、変更後の前記制御ゲインGvとから、前記耕耘爪40の耕耘深さを演算して制御するものであるから、前記制御ゲインダイヤル127をオペレータが無段階に操作し、前記制御ゲインGvを圃場の土質または作業条件などに適応できる。したがって、前記耕耘爪40の耕耘深さ自動制御における目標耕耘深さが、圃場の土質または作業条件などに適応した前記制御ゲインGvと、前記耕耘深さセンサ124値とに基づき、実際の耕耘深さ(オペレータが希望した耕耘深さ)と一致するように算出できる。前記耕耘深さ自動制御を、土質または作業条件などに適応した目標耕耘深さに基づいて実行できる。前記耕耘爪40が圃場を耕耘する深さを所定深さに維持する耕耘深さ自動制御の性能を向上できるものである。
【0050】
上記の記載並びに図8などから明らかなように、圃場の土質条件または作業条件などの選択が可能な表記73を、前記制御ゲインダイヤル127の設置部に表示したものであるから、オペレータが前記制御ゲインダイヤル127を操作する場合、前記表記73を前記制御ゲインGvの変更操作の目安にできる。前記制御ゲインGvを圃場の土質条件または作業条件などに適応させるための制御ゲインダイヤル127操作を簡単にできるものである。
【0051】
上記の記載並びに図8などから明らかなように、前記制御ゲインダイヤル127は、オペレータがワンタッチ操作可能な復帰機構75の操作によって標準位置に戻るように構成されているものであるから、オペレータが前記制御ゲインダイヤル127を操作する場合、前記制御ゲインダイヤル127を標準位置に戻してからオペレータが希望する任意位置に操作できる。例えば、圃場の土質条件または作業条件などが耕耘作業中に頻繁に変化した場合でも、また前記制御ゲインダイヤル127の操作位置の土質条件または作業条件をオペレータが忘れた場合でも、また土質条件または作業条件が相違する複数の圃場を耕耘する場合でも、前記制御ゲインGvを、前記制御ゲインダイヤル127の標準位置を調節基準にして、簡単に調節できるものである。
【0052】
上記の記載並びに図8などから明らかなように、前記耕耘制御手段110は、前記耕耘爪40の耕耘深さ自動制御の不感帯幅Hvを、前記制御ゲインGvを決定した前記制御ゲインダイヤル127値に基づき、変更するように制御するものであるから、オペレータが前記制御ゲインダイヤル127を操作するだけで、前記制御ゲインGvと、耕耘深さ自動制御の不感帯幅Hvとを、圃場の土質条件または作業条件などに簡単に適応させることができ、前記耕耘爪40の耕耘深さ自動制御を高精度に実行できる。例えば、昇降制御アクチュエータ28の制御遅れまたはハンチング作動などを低減できるものである。
【0053】
上記の記載並びに図8などから明らかなように、前記耕耘機24のリヤカバー43の回動角度を検出するリヤカバーセンサ124を備え、前記耕耘制御手段110は、前記リヤカバーセンサ124の検出値と、前記制御ゲインダイヤル127値によって決定された制御ゲインGv及び不感帯幅Hvとに基づき、前記昇降制御アクチュエータ28を作動させるように制御するものであるから、前記リヤカバー40の回動角度に基づいた耕耘深さ自動制御を、圃場の土質または作業条件などに簡単に適応させることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】トラクタの側面図である。
【図2】同平面図である。
【図3】油圧式の作業機用昇降機構の側面説明図である。
【図4】同平面説明図である。
【図5】図2のロータリ耕耘機のV−V線矢視側断面図である。
【図6】同背面説明図である。
【図7】トラクタの油圧回路図である。
【図8】制御手段の機能ブロック図である。
【図9】耕耘深さ自動制御のフローチャートである。
【図10】制御ゲインダイヤルの説明図である。
【図11】制御ゲインと制御ゲインダイヤルの回転角度との関係を表した線図である。
【図12】不感帯幅と制御ゲインダイヤルの回転角度との関係を表した線図である。
【符号の説明】
【0055】
1トラクタ(作業車両)
3前車輪
4後車輪
21ロワーリンク(リンク機構)
22トップリンク(リンク機構)
24ロータリ耕耘機
28昇降制御油圧シリンダ(昇降制御アクチュエータ)
40耕耘爪
43リヤカバー
73表記
75復帰機構
110耕耘制御コントローラ(耕耘制御手段)
124リヤカバーセンサ(耕耘深さセンサ)
127制御ゲインダイヤル
Gv制御ゲイン
Hv不感帯幅





 

 


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