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発明の名称 穀粒貯留量検出装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−82421(P2007−82421A)
公開日 平成19年4月5日(2007.4.5)
出願番号 特願2005−272245(P2005−272245)
出願日 平成17年9月20日(2005.9.20)
代理人
発明者 十亀 治光 / 土居原 純二 / 吉邨 文夫
要約 課題
穀粒貯留タンク内における穀粒の貯留レベルを段階的に連続して的確に把握でき難いこと、及び投入穀粒がタンクから溢れるという不具合の解決。

解決手段
穀粒貯留タンク1内に貯留する穀粒の貯留レベルを、適宜距離で相対する一対の電極2間における静電容量の変化により検出する貯留量検出手段Aに、静電容量の変化に対し検出信号の感度を切り替える感度切替部3を設けると共に、該貯留量検出手段Aを穀粒貯留タンク1内に貯留する投入穀粒の直撃を避けた近傍位置に上下方向に配置して設けたことを特徴とする穀粒貯留量検出装置の構成とする。
特許請求の範囲
【請求項1】
穀粒貯留タンク(1)内に貯留する穀粒の貯留レベルを、適宜距離で相対する一対の電極(2)間における静電容量の変化により検出する貯留量検出手段Aに、静電容量の変化に対し検出信号の感度を切り替える感度切替部(3)を設けたことを特徴とする穀粒貯留量検出装置。
【請求項2】
前記貯留量検出手段Aを、穀粒貯留タンク(1)内に貯留する投入穀粒の直撃を避けた近傍位置に上下方向に配置して設けたことを特徴とする請求項1記載の穀粒貯留量検出装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、穀粒貯留量検出装置に関し、穀粒貯留タンク内に貯留する穀粒量の貯留レベルを検出するもの等の分野に属する。
【背景技術】
【0002】
穀粒を貯留するグレンタンク内の穀粒量を検出するものにおいて、このグレンタンクの内側壁面に沿って上下方向に一対の電極を配設し、この一対の電極によってグレンタンク内の穀粒量に比例して変化する静電容量を電気信号に変換して穀粒の貯留量を連続的に検出すると共に、該一対の電極に対する電線接続用端子をグレンタンクの内側壁面を貫通して外部に突設させることを特徴とした穀粒量検出装置が開示されている。(例えば、特許文献1参照)
【特許文献1】特開平10ー136769号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、このような穀粒量検出装置における穀粒量の検出は、従来、一対の電極における静電容量の変化を高周波の交流電圧印加による電流値の変化により検出する電流型検出回路や、発振器による発振周波数を電圧に変換して検出する周波数型検出回路等によって検出が行われるが、これらの電極では穀粒水分値の多少により影響を受けて静電容量の値が変化し、連続した穀粒量の検出値が所定の基準値に対してズレを生じるため、穀粒の貯留レベルを段階的に連続して的確に把握することが不可能な状態であった。
【0004】
また、一対の電極は、従来、グレンタンクの内側壁面に沿って上下方向に配置されており、穀粒水分値が高いものではタンク内へ穀粒を投入する投入位置を中心に山形に形成されることから、該タンクの内側壁面に沿って配置された電極では貯留レベルが実際より低い位置を検出することになるため、投入穀粒がタンクから溢れるという不具合が発生していた。
【0005】
そこで、このような、穀粒の貯留レベルを段階的に連続して的確に把握でき難いという不具合、及び投入穀粒がタンクから溢れるという不具合を解決しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の発明は、穀粒貯留タンク1内に貯留する穀粒の貯留レベルを、適宜距離で相対する一対の電極2間における静電容量の変化により検出する貯留量検出手段Aに、静電容量の変化に対し検出信号の感度を切り替える感度切替部3を設けたことを特徴とする穀粒貯留量検出装置の構成とする。
【0007】
このような構成により、貯留量検出手段Aにおいて、穀粒の状態による静電容量の変化により、例えば、穀粒の実入りが悪いものでは誘電率が小さく検出信号の変化も小さくなることから、このような状態のときは感度切替部3により検出信号の感度を切り替え補正を行うことによって、検出信号による連続した穀粒量の検出値が所定の基準値に対し生じるズレを極力小さくすることができる。
【0008】
請求項2の発明は、前記貯留量検出手段Aを、穀粒貯留タンク1内に貯留する投入穀粒の直撃を避けた近傍位置に上下方向に配置して設けたことを特徴とする請求項1記載の穀粒貯留量検出装置の構成とする。
【0009】
このような構成により、穀粒貯留タンク1内に貯留するために投入する穀粒の直撃を避けた(直接干渉しない)近傍位置に貯留量検出手段Aを配置していることにより、水分値の高い穀粒等がその投入位置を中心に山形に形成される場合でも、穀粒貯留レベルを山形部の裾野ではなく頂点近傍位置で検出することができるから、常に貯留穀粒の上面位置における検出を可能とすることができる。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明では、上記作用の如く、貯留量検出手段Aにおいて、穀粒の状態により変化する誘電率の影響を受け静電容量の検出信号が変化するときは、感度切替部(3)による検出信号の感度を切り替え補正を行うことによって、検出信号による連続した穀粒量の検出値が所定の基準値に対し生じるズレを極力小さくすることができるから、連続した穀粒貯留レベルの確認を的確に行うことができる。
【0011】
請求項2の発明では、上記作用の如く、穀粒貯留タンク1内への投入穀粒の直撃を避けた近傍位置に配置した貯留量検出手段Aにより、投入穀粒がその投入位置を中心に山形に形成される場合でも、貯留レベルを山形部の頂点近傍の上面位置にて検出することができるから、貯留穀粒の満杯状態を的確に把握して投入穀粒が該タンク1から溢れるという不具合を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
穀粒貯留タンク1内に貯留する穀粒の貯留レベルを静電容量により検出する貯留量検出手段Aにおいて、穀粒の状態により変化する誘電率の影響を受け静電容量の検出信号が変化したときは、感度切替部3により検出信号の感度を切り替えて補正を行う。また、穀粒貯留タンク1内への投入穀粒の直撃を避けた近傍位置に配置した貯留量検出手段Aにおいて、投入穀粒がその投入位置を中心に山形に形成されたときは、山形部の頂点近傍の上面位置にて貯留レベルの検出を行う。
【0013】
以下に、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図21はコンバインの全体構成を示すもので、車台5の下部側に土壌面を走行する左右一対の走行クローラ6を張設した走行装置7を配設すると共に、該車台5上に、フィードチェン8に挟持して搬送供給される穀稈を脱穀処理した穀粒を選別回収して一時貯留する穀粒貯留タンク1と、この貯留タンク1に貯留された穀粒を機外へ排出する排穀オーガ9を備えた脱穀装置10を載置配設し、この脱穀装置10の後端部に排藁処理装置11を装架して構成させる。
【0014】
該脱穀装置10の前方に、前端側から未刈穀稈を分草する分草体12と、分草した穀稈を引き起こす引起部13と、引き起こした穀稈を刈り取る刈刃部14と、刈り取った穀稈を掻き込むと共に搬送途上において扱き深さを調節して該フィードチェン8へ引き継ぎを行う供給調節搬送部15等を有する刈取装置16を、刈取昇降シリンダ17により土壌面に対して昇降自在なるよう該車台5の前端部へ懸架配設して構成させる。
【0015】
該刈取装置16の一側にコンバインの操作制御を行う操作装置18と、操作のための操作席19を設け、この操作席19の下方側にエンジン20を搭載し、後方側に前記穀粒貯留タンク1を配置すると共に、該操作装置18と操作席19を覆うキャビン21を設け、これらの走行装置7,脱穀装置10,刈取装置16,操作装置18,エンジン20,キャビン21等によってコンバインの車体22を構成させる。
【0016】
該穀粒貯留タンク1は、図3に示す如く、底部に沿って貯留穀粒を後方へ搬送する底部搬送螺旋23を延設し、この底部搬送螺旋23の後端部を、この底部搬送螺旋23によって搬送される穀粒を、縦送り搬送に方向変換する排穀ギヤケース24に接続すると共に、この排穀ギヤケース24を該タンク1の後部外壁1aに固定して構成させる。
【0017】
該排穀ギヤケース24に、穀粒を縦送り搬送する縦排穀螺旋25aを内装した縦排穀基筒25を該後部外壁1aに沿って鉛直方向で回動可能に支承すると共に、この縦排穀基筒25の上端部を基部として、穀粒を横送り搬送させる横排穀螺旋26aを内装した横排穀筒26を車体22の前後長に亘って配設させ、これらの縦排穀基筒25及び横排穀筒26による左右旋回作用と上下回動作用とにより穀粒を機外へ排出可能に連動連結して前記排穀オーガ9を構成させる。
【0018】
図4に示す如く、該穀粒貯留タンク1内に貯留した穀粒の貯留レベルを静電容量の変化により検出する貯留量検出手段Aの一対の電極2を、該タンク1内に貯留するために投入する穀粒の直撃を避けて干渉しない近傍位置に上下方向に延設して構成させる。
【0019】
このような構成により、該穀粒貯留タンク1内において水分値の高い穀粒等がその投入位置tを中心に山形に形成される場合でも、投入位置tの近傍に一対の電極2を配置していることによって、穀粒貯留レベルを山形部の裾野ではなく頂点近傍位置で検出することができるから、常に貯留穀粒の上面位置uにおける検出を可能とし、貯留穀粒の満杯状態を的確に把握して投入穀粒が該タンク1から溢れる状態を回避することができる。
【0020】
なお、該電極2を投入穀粒の直撃を避けて干渉しない近傍位置に配置していることにより、投入穀粒による該電極2の摩耗を防止することができる。(投入穀粒の経路に反射板等が設けられている場合は、反射による穀粒の飛散位置を避けた近傍位置に配設する)
該一対の電極2は、図5(a),(b),(c)に示す如く、断面を幅広のU字状に形成した適宜量のフランジ部fを外向きとして適宜間隔により相対配置させた広面積電極部として、適宜の縦長方形状で絶縁塗装を施した薄板による略同一形状の二枚の電極板2a,2aを、上下方向の複数個所に適宜距離をおいて段階的に縦列配設させる。
【0021】
この適宜距離をおいて段階的に縦列配設した各両電極板2a,2bを、適宜の幅で断面コ字状に形成した各極板保持金具27の両端部27aに各々取り付けるため、適宜の複数個所を絶縁材からなる適宜長さの極板保持カラー28を介在させて小ネジ29により絶縁可能に締め付けると共に、これらの各極板保持金具27の中央外側部を連結保持板30によって各々固着連結させる。31は、静電容量により穀粒の貯留量を検出する貯留量検出センサ、32は、該電極2を前記穀粒貯留タンク1内に支持する上部支持ステーを示す。
【0022】
更に、上下方向の複数個所に段階的に縦列配設させた各両電極板2a,2aと、この各両電極板2a,2aと各極板保持金具27の両端部27aとを各々締め付ける縦列配置状態の各小ネジ29間に、狭面積電極部として圧着端子33によりAV電線等を絶縁可能に接続配設した二本の電極線2b,2bとによって、広面積電極部の各両電極板2a,2aと狭面積電極部の各両電極線2b,2bとを交互に段階的に配置させて一対の電極2として構成させる。4は、一対の電極2の一方側適宜位置に設けた貯留穀粒の一定量を検出する一定量センサを示す。
【0023】
このように一対の電極2を構成する場合、面積を広狭に変化させる構造の該電極2を一体的に構成するものでは、面積の狭い部分において、強度不足のため部品搬送時や組立時及び作業時等の加重により、変形を起こしたり絶縁部材が剥がれたりする不具合が発生するが、これらの不具合を、広面積電極部としての電極板2aと狭面積電極部としての電極線2bとの組合せ構成により防止することができる。
【0024】
なお、該一対の電極2において、上下方向の複数個所に段階的に縦列配設させた各両電極板2a,2aを適宜間隔により相対配置させて固定する各極板保持金具27を、該各両電極板2a,2aから一定距離d離れた位置を保持して固定させる構成としていることにより、穀粒の流下時に、各両電極板2a,2a間の静電容量検出領域に穀粒や枝梗及び稈切れ等による夾雑物が詰まって、穀粒の貯留レベルを実際より多く検出するという不具合を抑止することができる。
【0025】
なお、該一対の電極2の組立時における各部材を、絶縁性を有する部材、又は導電性を有する部材であれば部材表面の絶縁処理を行うことにより、広面積電極部としての各両電極板2a,2a間の絶縁、及び狭面積電極部としての各両電極線2b,2b間の絶縁を保持できる構造としているから、絶縁の甘さにより検出が不安定になることなく、精度の高い静電容量の検出を行うことができる。
【0026】
なお、上下方向の複数個所に縦列配設させた各両電極板2a,2aと各極板保持金具27の両端部27aとを、各々締め付ける縦列配置状態の各小ネジ29間に接続配設した各両電極線2b,2bを、図6に示す如く、該各両電極板2a,2aの上端位置で極線保持具34によって固定する構成としていることにり、該各両電極板2a,2aと各両電極線2b,2bとの間に挟まる穀粒や夾雑物によって各両電極線2b,2bの接続部に力が掛かり、前記圧着端子33やカシメ部等が変形して絶縁性が劣化し、検出精度が低下するという不具合を防止することができる。
【0027】
また、該一対の電極2の各両電極板2a,2aと各極板保持金具27の両端部27aとを各々締め付ける際に介在させる極板保持カラー28を、図7に示す如く、該極板保持カラー28と異なる極板保持調節カラー35と樹脂ワッシャー35aを用いて組付けることにより、水分の影響はもとより穀粒の形状等により電極間の穀粒密度の影響を受け静電容量が変化する不具合等が発生するときは、該調節カラー35の長さを変更し穀粒に応じた電極間隙となるよう調節することができる。
【0028】
また、該一対の電極2の両電極板2a,2aの各上端部に、図8に示す如く、該両電極板2a,2aの絶縁塗膜を保護する保護部材36を設けて構成させることにより、流下する穀粒中に含まれる石や金属片等によって両電極板2a,2aの絶縁塗膜が剥離し、金属の錆びの進行による更なる剥離の発生によって絶縁性が劣化し、検出精度が低下するという不具合を防止することができる。
【0029】
また、該一対の電極2の各両電極板2a,2aを各々組付け固定させる各極板保持金具27と連結保持板30との固着連結位置を、図9に示す如く、前記のような各極板保持金具27の中央外側部ではなく、断面コ字状に形成した各極板保持金具27の折曲による一方側のコーナー部cに各々固着連結して構成させることにより、相対する各両電極板2a,2aの側面に空間を確保することができるから、穀粒の流下時において穀粒や夾雑物によるブリッジの発生を防止することができる。
【0030】
また、該一対の電極2の各両電極板2a,2aを各々組付け固定させる各極板保持金具27を、図10に示す如く、該極板保持金具27と異なる極板保持金具37を用い、皿小ネジ38により両電極板2a,2aの電極面sを略フラット面となるよう各々組付け固定して構成させることにより、穀粒や夾雑物の引っ掛かりを防止することができる。
【0031】
また、該一対の電極2における一方の電極板2aの最上端近傍位置に配設した、該電極2により発生する静電容量を電圧に変換して連続的に穀粒の貯留量検出を行う前記貯留量検出センサ31の電子回路として、図1に示す如く、発振部31aからパルス幅調整部31bを経て一対の電極2の静電容量を受けバイアス調整部31c及び増幅部31dを経て検出値の出力を行うべく接続すると共に、マイナス(接地)側として該電極2を支持する上部支持ステー32等により接続して構成させる。
【0032】
このような構成により、該穀粒貯留タンク1内に貯留された穀粒の貯留レベルは、一対の電極2として交互に段階的に配置された各両電極板2a,2aと各両電極線2b,2bとによる静電容量の変化状態を、該貯留量検出センサ31によって検出した検出値が、広面積電極部の電極板2a部では電圧変化が大きく、狭面積電極部の電極線2b部では電圧変化が小さくなるという段階的な電圧変化を利用することができるから、穀粒水分の多少によって左右され誤差を生じることがなく、穀粒の貯留レベルを順次段階的に的確に把握することができる。
【0033】
なお、該一対の電極2による静電容量の検出は誘電率によって変化するため、該貯留量検出センサ31内又はコネクター31e端等に、前記図1に示す如く、検出信号の感度を切り替えて補正を行う感度切替部3を設けて構成させる。
【0034】
このような構成により、穀粒の状態による静電容量の変化によって、例えば、穀粒の実入りが悪いものでは誘電率が小さく検出信号の変化も小さくなることから、このような状態のときは、図2の線図に示す如く、予め設定した一定位置の貯留レベルに達したときの検出電圧が予め設定した値以下の場合、該貯留量検出センサ31の感度切替部3により検出信号の感度を切り替え補正を行うことにより、検出信号による連続した穀粒量の検出値が所定の基準値に対し生じるズレを極力小さくすることができる。
【0035】
また、穀粒水分が低くなるにつれて誘電率が小さくなるため、該貯留量検出センサ31において一対の電極2に接続する前段に、図11(a)に示す如く、パルス幅を設定するパルス設定部39と緩衝回路としてのバッファー40を設けて構成させる。
【0036】
このような構成により、穀粒水分により誘電率が小さくなるときは、穀粒の貯留レベルに対する検出信号の変化も小さくなるため、図11(b)の線図に示す如く、該電極2に加えるパルス幅pを小さくすることによって、相対的な変化を大きくして変化率の低下を防ぐことができるから、水分値の低い穀粒の貯留レベルを安定して検出することができる。
【0037】
また、穀粒水分や濡れ等によって穀粒の貯留レベルに対する直線性が変化することから、穀粒の状態に応じた直線の算出を行う必要があるため、該貯留量検出センサ31により、複数の基準点における検出信号から穀粒の貯留レベルと検出信号の関係を算出するものにおいて、図12の線図に示す如く、少なくとも穀粒が空の状態を基準点の一つとして設定することにより、前記適宜位置に設けられた一定量検出用の一定量センサ4以外に基準点を決定するセンサが不要となり低コスト化を図ることができる。
【0038】
また、穀粒の貯留レベルの検出は水分の影響が大きく、穀粒の状態に応じた検出出力と貯留レベルの関係を求めることが必要となるため、該一定量センサ4のONにより穀粒の貯留レベルと該貯留量検出センサ31の検出出力との関係が算出できるまでの間、コンバイン等において、図13のフローチャート及び図14の線図に示す如く、刈取状態における車速を検出して穀粒流量等により穀粒の貯留レベルを推定表示させることが可能となるから、コストを増大させることなく近似的な貯留レベルの算出を行うことができる。
【0039】
また、該一対の電極2による静電容量の変化が水分の影響を受け穀粒水分や濡れの程度が大きい程、該貯留量検出センサ31による検出出力の変化率が大きくなることから、図15のフローチャート及び図16の線図に示す如く、穀粒水分の違いにより検出信号の変化率が異なることを利用して(高水分のものほど線図の傾斜角度が大きくなる)、別途水分センサ等を用いなくとも濡れや高水分の判定を行うことができるため、システムの簡素化及び低コスト化を図ることができる。
【0040】
なお、前記の如く、穀粒水分の違いにより検出信号の変化率が異なることを利用して濡れや高水分の判定を行うことができるから、コンバイン等において、唐箕の風量及び揺動選別棚の揺動数や振幅等、選別に関わる部分の制御を行わせることができる。
【0041】
また、穀粒の貯留レベルを算出するために必要な該貯留量検出センサ31からのデーターやレベル算出値等を、常に、不揮発性メモリー等にバックアップを行うことにより、前記穀粒貯留タンク1に穀粒が貯留されている状態でシステムへの電源供給がキーOFF等により絶たれても、該データーやレベル算出値等が消滅してしまうことがないから、貯留レベルの検出ができないというトラブルの発生を防止することができる。
【0042】
また、該一対の電極2に印加する印加信号の立上り又は立ち下がりのどちらの変化時にも電流が流れるため、穀粒の貯留レベルに応じた電圧を検出することができないため、図17に示す如く、該貯留量検出センサ31において一対の電極2に対する後段に、一方向のみの信号を抽出して平滑する整流部41を接続する回路構成とすることによって、該電極2に加えられる信号の一方向のみの変化をもとに貯留レベルを検出することができるため、精度の高い検出を行うことができる。
【0043】
また、穀粒の貯留レベルによって発生する静電容量の変化により波形が歪むが、このときの波形の歪には直線性がないため、該貯留量検出センサ31において一対の電極2に接続する前段に、図18(a)に示す如く、静電容量と検出出力値との間に直線性を持たせたリニアライザー42を接続する回路構成とすることにより、静電容量の変化に対する波形の歪みに、図18(b)の線図に示す如く、極力直線性を持たせることができるから、貯留レベルの検出精度を向上させることができる。
【0044】
また、穀粒の貯留レベルに応じた電圧を検出する該貯留量検出センサ31において、一対の電極2に接続する後段に、図19(a)に示す如く、低水分穀粒(静電容量が小さい)に対する特性を改善する補正部43を接続した回路構成とすることにより、該電極2に加わる波形が整形され貯留レベルを検出した平滑電圧は、図19(b)の線図に示す如く、低水分穀粒の場合でも直線性のある変化となり、検出精度の向上を図ることができる。
【0045】
また、穀粒による静電容量の変化は非常に小さいため、この変化に対して大きく変化する特性とその直線性を、該貯留量検出センサ31における発振デューティを、図20(a)の線図に示す如く、50パーセント以下となるよう設定することにより、図20(b)の線図に示す如く、限られた電圧範囲で変化を大きくとることができるから、穀粒の貯留レベルを精度よく検出することができる。
【産業上の利用可能性】
【0046】
穀粒以外の穀物類や粉体等にも利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】穀粒貯留レベルを検出する貯留量検出センサの電子回路を示すブロック図。
【図2】検出信号の感度を切り替え基準値に対するズレを補正する状態を示す線図。
【図3】コンバインの穀粒貯留タンクと排穀オーガとによる構成状態を示す側面図。
【図4】穀粒貯留タンク内における貯留量検出手段の電極配置の状態を示す側面図。
【図5】(a)穀粒量検出手段としての一対の電極の形状及び組付け状態を示す側面図。 (b)穀粒量検出手段としての一対の電極の形状及び組付け状態を示す正面図。 (c)穀粒量検出手段としての一対電極の形状と組付け状態を示す拡大平面図。
【図6】狭い電極の電極線を極線保持具により電極板へ固定する状態を示す斜視図。
【図7】電極保持用の極板保持カラーによる電極間隙の調節状態を示す部分拡大図。
【図8】広い電極の電極板の上端部を保護する保護部材を設けた状態を示す斜視図。
【図9】電極板保持用の極板保持金具折曲部と連結保持板の連結状態を示す平面図。
【図10】電極板の電極面を皿小ネジにて組付けフラットとした状態を示す側面図。
【図11】(a)貯留量検出センサにパルス設定部と緩衝部の配設状態を示すブロック図。 (b)電極に加えるパルス幅の大小によって貯留レベルの変化状態を示す線図。
【図12】穀粒の空状態位置と一定量センサ位置とを基準点とした状態を示す線図。
【図13】刈取時車速検出により穀粒貯留レベルの推定表示を行うフローチャート。
【図14】穀粒の空状態位置と一定量センサ位置とを基準点とした状態を示す線図。
【図15】穀粒水分による変化率の違いで濡れ高水分の判定を行うフローチャート。
【図16】穀粒の空状態位置と一定量センサ位置とを基準点とした状態を示す線図。
【図17】貯留量検出センサに一方向信号整流部を配設した状態を示すブロック図。
【図18】(a)貯留量検出センサにリニアライザーを配設した状態を示すブロック図。 (b)静電容量の変化に対する波形の歪みを直線的に修正する状態を示す線図。
【図19】(a)貯留量検出センサに波形を改善する補正部の配設状態を示すブロック図。 (b)低水分穀粒に対して直線性を有する波形に整形する補正状態を示す線図。
【図20】(a)貯留量検出センサの発振デューティを50パーセント以下とする線図。 (b)小さいデューティ比により電圧範囲の変化を大きくした状態を示す線図。
【図21】コンバインにおける全体構成を示す側面図。
【符号の説明】
【0048】
1. 穀粒貯留タンク
2. 一対の電極
3. 感度切替部
A. 貯留量検出手段




 

 


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