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発明の名称 圃場作業車両
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−20518(P2007−20518A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2005−210372(P2005−210372)
出願日 平成17年7月20日(2005.7.20)
代理人 【識別番号】100077779
【弁理士】
【氏名又は名称】牧 哲郎
発明者 重松 文雄 / 小佐野 光 / 大内 建之
要約 課題
簡易な構成で信頼性の高い制御部により自律直進操舵制御の不安定化を回避して異常走行を確実に防止することができる圃場作業車両を提供する。

解決手段
圃場作業車両1は、機体方向を示す機体方位情報9に基づき、別途設定の目標方位に対する機体方位の偏差が小さくなる方向に操向装置の舵角を操作する自律直進操舵制御を行う制御部21を備えて構成され、上記制御部21には、方位偏差の低減に適する走行速度を基準速度として別途設定し、機体の走行速度情報25に基づいて同走行速度が上記基準速度に満たない範囲について上記自律直進操舵制御を強制解除するものである。
特許請求の範囲
【請求項1】
機体方向を示す機体方位情報に基づき、別途設定の目標方位に対する機体方位の偏差が小さくなる方向に操向装置の舵角を操作する自律直進操舵制御を行う制御部を備える圃場作業車両において、
上記制御部には、方位偏差の低減に適する走行速度を基準速度として別途設定し、機体の走行速度情報に基づいて同走行速度が上記基準速度に満たない範囲について上記自律直進操舵制御を強制解除することを特徴とする圃場作業車両。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、目標方位に合わせて操向装置の舵角を操作する自律直進操舵制御を行いつつ、田植作業等の圃場作業をする圃場作業車両に関するものである。
【背景技術】
【0002】
水田走行が可能な機体に苗植装置等の作業機を備え、機体走行とともに田植作業等の圃場作業を行う圃場作業車両において、特許文献1に示すように、目標方位に合わせて自律直進操舵制御を行うものが知られている。
上記圃場作業車両は、機体が向いている方向を示す方位情報に基づいて別途設定による目標方位に対する機体の方位偏差が小さくなる方向に操向装置の舵角を操作する自律直進操舵制御を行う制御部を備えて構成される。この制御部により、圃場の往復作業走行等において、機体を走行支持する走行部に受ける左右の走行抵抗に差があっても機体方向が目標方位に修正される。したがって、場所により凹凸や土壌の硬さ状況が変動する不均一な圃場環境にあっても、圃場作業車両のオペレータは、所定方位に沿った往復走行のための機体の操舵操作を要することなく、作業機の稼動操作に専念することができる。
【0003】
しかしながら、走行開始時を含め、停止状態に近い低速走行においては、左右の走行部に受ける走行抵抗の変動幅が相対的に大きくなるばかりでなく、その左右差による機体の方向変動に対して制御部が修正操舵しても、時間当たりの走行移動量が小さいことから機体方向の修正効果が時間的に遅れるので、この不安定な操舵制御により機体方向がなおさら悪化して異常走行を招くこととなる。
【0004】
これを避けるためには、圃場状況や走行速度に応じて制御パラメータを変更するべく適応制御を組み込む必要があり、その実用化のための複雑な取扱い、および、制御部の構成の複雑化による信頼性の問題等を内包している。
【特許文献1】特開2004−337031号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
解決しようとする問題点は、適応制御のための複雑な取扱いを要することなく、簡易な構成で信頼性の高い制御部により自律直進操舵制御の不安定化を回避して異常走行を確実に防止することができる圃場作業車両を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に係る発明は、機体方向を示す機体方位情報に基づき、別途設定の目標方位に対する機体方位の偏差が小さくなる方向に操向装置の舵角を操作する自律直進操舵制御を行う制御部を備える圃場作業車両において、上記制御部には、方位偏差の低減に適する走行速度を基準速度として別途設定し、機体の走行速度情報に基づいて同走行速度が上記基準速度に満たない範囲について上記自律直進操舵制御を強制解除することを特徴とする。
上記構成の制御部により、所定の基準速度に満たない低速走行では、自律直進操舵制御が行われることなく圃場状況に従って走行される。
【発明の効果】
【0007】
本発明の圃場作業車両は以下の効果を奏する。
請求項1の制御部により、所定の基準速度以上の速度範囲に限って自律直進操舵制御による操向装置の舵角操作が可能となり、同基準速度に満たない低速走行では、自律直進操舵制御が行われることなく圃場状況に応じて機体が走行される。したがって、機体方位の偏差低減に適する走行速度を実測等により確定したものを基準速度として設定することにより、圃場状況や走行速度に応じて制御パラメータを変更する適応制御のための複雑な取扱いを要することなく、簡易な構成で信頼性の高い制御部により自律直進操舵制御の不安定化を回避して異常走行を確実に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の実施の形態について、以下に図面に基づいて詳細に説明する。
本発明の圃場作業車両の一例である田植機の側面図および平面図をそれぞれ図1、図2に示す。田植機1は、操向車輪2、2と後輪3、3とによって四輪駆動可能に機体が走行支持され、旋回操作用の操舵ハンドル4、機体走行および作業機を操作するための操作具を配した操縦席5、機体走行および作業機の動力を供給するエンジン6、機体後部に昇降可能に取付けられた作業機として圃場に苗を植え付ける苗植機7等を備えるほか、操舵ハンドル4の脇に第1の操作パネル8a、操縦席5の後方に第2の操作パネル8b、機体上部に方位センサ9、機体走行を含む各種機器を制御する制御部等を備えて構成される。
【0009】
苗植機7は、機体後部の昇降機構11を介して昇降可能に取付けた作業機であり、図示せぬ植付クラッチを介して機体の走行に合わせて多条植え動作するほか、植付け動作と連動して苗を順次送り出す苗送出部13、均平用のフロート15…等を備える。苗の植付け作業は、苗植機7を下げて直線走行しつつ植付けをし、畦際で苗植機7を上げるとともに機体を旋回した後、再度、苗植機7を下げて隣接領域について復行の植付け走行を繰り返すことにより行う。
【0010】
制御部21の入出力構成は、図3の入出力信号系統図に示すように、走行データ入力指示および自動開始用のティーチングスイッチ22、自律直進操舵制御を解除する自動切スイッチ23、設定方向微調節用の左右のトリムスイッチ24、車速センサ25、進行方位センサ9、ハンドル切れ角センサ4a等の入力信号のほか、各種のスイッチ、センサの信号を受け、また、前輪操舵電磁油圧弁2v、警報を含む表示ランプ類として目標方位ランプ26a、自動ランプ23a、異常ランプ26b、方位修正ランプ24a、音声警報装置26c、ブザー26dの制御動作を出力する。
【0011】
上記制御部21により所定の条件を満たす場合に限定して自律直進操舵制御を可能とする。すなわち、自律直進操舵制御は、機体方向を示す方位情報に基づいて別途設定による目標方位に対する機体の方位偏差が小さくなる方向に操向装置の舵角を操作する。機体の方位情報は、進行方位センサ9の信号による。目標方位は、ティーチングスイッチ22がオンの状態で機体走行した際の方位として別途設定される。
【0012】
また、機体方位の偏差低減に適する走行速度を圃場走行の実測等によって確定した上でこれを基準速度として制御部21に別途設定する。例えば、作業走行速度が略1m/secの田植え走行の場合において、直線走行として許容される限界速度を実車走行で確認し、または、経験則に基づいて基準速度を0.1m/secとし、また、圃場条件等により、略0.3m/secまでの範囲で定められる。
【0013】
上記構成の制御部21による制御処理について、図4のフローチャートにより詳細に説明する。
ティーチングスイッチ22がオンの場合は、走行データが記録されてティーチング処理を行い、オンでない場合は、ティーチング処理の記録データに基づいて直進進行方位を算出する(S1,S2a,S2b)。
【0014】
次いで、自律直進操舵制御の条件(S3〜S6)が満たされている場合に限って進行方位を制御(S7)する。自律直進操舵制御の条件は、植付「入」で、進行方位が一定範囲内に所定時間維持され、車速が所定値以上で、自動走行解除スイッチ23がオンでない場合である。
【0015】
進行方位が所定時間維持されている場合は、ティーチングスイッチ22をオフにして自動走行の開始操作を要することなく、自動走行のための1条件を満たすものとして取扱うことにより、操作性を向上することができる。
そのほか、常時ティーチングを前提としてティーチングスイッチ22のオン操作により、その直前のデータに基づいて自律直進操舵制御を開始するように構成することもできる。
【0016】
一方、車速条件が欠けている場合は、警告ランプと警告音の組み合わせや音声出力の警報(S5a)によりオペレータに知らせて自動操舵を解除し、手動操舵に戻す処理を行う。これにより、自動走行中の停止の際の異常修正のまま再出発したときの蛇行を防止して安全を確保することができる。
同様に、走行開始時の取扱いについても、一定速度以上にならないと自律直進操舵制御を行わないようにすることにより、低速時の異常修正による出発時の蛇行を防止して安全性を向上することができる。
上記警報処理については、音声出力とすることにより、警告ランプと警告音の組み合わせより安価に構成することができる。
【0017】
自律直進操舵制御においては、トリムスイッチの操作に応じて進行方位を修正中である旨の音声出力(S8,S8a)を行う。この音声出力により、方向修正が僅かで確認が困難なことから勘違いによるスイッチの誤操作を防止することができる。
このようにして、自律直進操舵制御の条件(S3〜S6)を満たす場合に限り、所定角度以上のハンドル操作(S9)がされるまでの間、自律直進操舵制御が継続される。
【0018】
上記構成の制御部21により、所定の基準速度以上の速度範囲に限って自律直進操舵制御により操向装置の舵角操作が行われ、同基準速度に満たない低速走行では、自律直進操舵制御が行われることなく圃場状況に応じた走行となる。したがって、機体方位の偏差低減に適する走行速度を実測等により確定した上でこれを基準速度として設定することにより、圃場状況や走行速度に応じて制御パラメータを変更する適応制御のための複雑な取扱いを要することなく、簡易な構成で信頼性の高い制御部により自律直進操舵制御の不安定化を回避して異常走行を確実に防止することができる。
【0019】
また、走行途中から自律直進操舵制御に移行する場合においては、図5のフローチャートに示すように、一定速以下で自動スイッチを押すと、自律直進操舵制御を行うことなく、警告音および異常ランプを点滅させることにより警報出力を行う(S11〜S13)。このようにして、低速における異常修正による蛇行を防止し、そのような状況を警報出力によりオペレータに知らせることができる。上記警報出力は、音声出力することにより、具体的な状況をオペレータに明確に通報することができる。
【0020】
また、別の方向調節方法として、操縦席にオペレータの着座を検出する着座スイッチを設け、かつ、ハンドルに角度位置センサを設けた上で、図6のフローチャートに示すように、着座スイッチがオンで、ハンドル角度位置センサがオンの場合に限り、進行方位を修正(S21〜S23)するように構成する。これにより、左右のトリムスイッチでは押すタイミングの確認ができないという問題を解消するとともに、着座スイッチがオンであれば通常の手動植え付け作業と同様に自動走行中のハンドル操作により方向修正が可能となる。
【0021】
操作パネル8a,8bは、図7の構成図に示すように、ティーチングスイッチ22、「自動」表示ランプ23aを伴う自動切スイッチ23、左右で1組のトリムスイッチ24を中心に、放射状配置のランプによる「目標方位」ランプ群26a、「方位修正」ランプ24a、「異常」ランプ26bを配置して構成し、これをステアリングハンドル4の周辺および操縦席5の後方中央部もしくはその近傍に配置する。特に操縦席5後方に配置することにより、自動走行中の苗継ぎ時に後方を見ながらスイッチ操作ができるので、操作性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の圃場作業車両の一例の側面図である。
【図2】図1の圃場作業車両の平面図である。
【図3】制御部の入出力系統図である。
【図4】自律直進操舵制御のフローチャートである。
【図5】走行途中の操作処理のフローチャートである。
【図6】別の方向調節処理のフローチャートである。
【図7】操作パネルの構成図である。
【符号の説明】
【0023】
1 田植機(圃場作業車両)
2 操向車輪
3 後輪
4 操舵ハンドル
4a ハンドル切れ角センサ
5 操縦席
6 エンジン
7 苗植機(作業機)
9 進行方位センサ(機体方位情報)
21 制御部
25 車速センサ(車速情報)




 

 


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