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発明の名称 トラクタの走行制御装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−20443(P2007−20443A)
公開日 平成19年2月1日(2007.2.1)
出願番号 特願2005−205346(P2005−205346)
出願日 平成17年7月14日(2005.7.14)
代理人 【識別番号】100077779
【弁理士】
【氏名又は名称】牧 哲郎
発明者 上路 仁志 / 上間 健弘 / 木下 覚 / 村上 達三 / 中村 太樹
要約 課題
不均一な耕土環境における対地作業機のアンバランスな牽引負荷による操向調整に煩わされることなく、対地作業機を安定して稼動することができるトラクタの走行制御装置を提供する。

解決手段
トラクタの走行制御装置は、対地作業機(W)を牽引走行するために牽引側機体に設けた左右のリンクアーム(8)と、牽引側機体を走行支持する左右の走行部(3)と、これら左右の走行部(3)の走行速度を個別に制御する制御部(15)とを備えて構成され、上記左右のリンクアーム(8)のそれぞれについての牽引負荷検出手段(8t)とその両負荷について比較する比較手段(15c)とを設け、左右の走行負荷の差を小さくする方向に上記走行部(3)の少なくとも一方の回転数を上記制御部(15)により調整するものである。
特許請求の範囲
【請求項1】
対地作業機(W)を牽引走行するために牽引側機体に設けた左右のリンクアーム(8、8)と、牽引側機体を走行支持する左右の走行部(3,3)と、これら左右の走行部(3、3)の走行速度を個別に制御する制御部(15)とを備えるトラクタの走行制御装置において、上記左右のリンクアーム(8、8)のそれぞれについての牽引負荷検出手段(8t、8t)とその両負荷について比較する比較手段(15c)とを設け、左右の走行負荷の差を小さくする方向に上記走行部(3、3)の少なくとも一方の回転数を上記制御部(15)により調整することを特徴とするトラクタの走行制御装置。
【請求項2】
左右の牽引負荷検出手段(8t、8t)による牽引負荷を対比表示するモニタ(14)を備えることを特徴とする請求項1記載のトラクタの走行制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、左右のリンクアームを介して対地作業機を牽引するトラクタの走行制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に示される牽引負荷検出装置は、昇降動作可能な左右のリンクアームを介して対地作業機の牽引負荷を検出することができる。この牽引負荷検出装置により、過大負荷が偏心して対地作業機に作用した場合を含め、不均一な耕土環境において所定値以上の過大負荷を受けた時に対地作業機を上昇させて対地作業機および牽引機体への過大負荷を回避することができ、その後のスムーズな復帰稼動が可能となる。
【0003】
しかしながら、上記構成の牽引負荷検出装置による対地作業機の取扱いでは、偏心負荷が所定値になるまでの範囲においては、偏心負荷を受ける側に引っ張られて機体が旋回作用を受けることから、目的の方向に直進するためには、偏心負荷と対抗するべく負荷と反対の側にオペレータが操舵操作せざるを得ず、この作業負担の増加によって対地作業機の操作に専念することが困難となるという問題があった。
【特許文献1】特開平6−261603号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
解決しようとする問題点は、不均一な耕土環境における対地作業機のアンバランスな牽引負荷による操向調整に煩わされることなく、対地作業機を安定して稼動することができるトラクタの走行制御装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に係る発明は、対地作業機(W)を牽引走行するために牽引側機体に設けた左右のリンクアーム(8)と、牽引側機体を走行支持する左右の走行部(3)と、これら左右の走行部(3)の走行速度を個別に制御する制御部(15)とを備えるトラクタの走行制御装置において、上記左右のリンクアーム(8)のそれぞれについての牽引負荷検出手段(8t)とその両負荷について比較する比較手段(15c)とを設け、左右の走行負荷の差を小さくする方向に上記走行部(3)の少なくとも一方の回転数を上記制御部(15)により調整することを特徴とする。上記制御により、左右の走行部の速度が調整されて機体の走行負荷の左右の差が抑えられる。
【0006】
請求項2に係る発明は、請求項1の構成において、左右の牽引負荷検出手段(8t)による牽引負荷を対比表示するモニタ(14)を備えることを特徴とする。上記モニタによって左右の牽引負荷が対比表示される。
【発明の効果】
【0007】
請求項1の左右の走行部の速度調整、たとえば、左右の走行部の牽引負荷の小さい側を減速し、または、その反対側を増速する等によって左右間の走行負荷の差が小さくなることから、機体走行の直進性が改善される。したがって、不均一な耕土環境における対地作業機のアンバランスな牽引負荷による操向調整に煩わされることなく、対地作業機を安定して稼動することができる。
【0008】
請求項2のモニタによって左右の牽引負荷が対比表示されることから、牽引対象の負荷状況を把握することができる。したがって、オペレータは、その負荷状況に応じて作業速度や作業内容を調節することにより、対地作業機を最適稼動することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
上記技術思想に基づいて具体的に構成された実施の形態について以下に図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明に係るトラクタの側面図である。
トラクタ(作業車両)1は、前輪2、2と後輪3、3とを備えた機体の前部を覆うボンネット4b内にエンジン4を搭載し、このエンジン4の回転動力をミッションケース5c内の変速装置5に伝達し、この変速装置5で適宜減速された動力を個別制動可能な走行部として機能する操舵用の左右の前輪2、2と左右の後輪3、3とに伝達するとともに後部のPTO軸6に伝達する。また、ミッションケース5cの後部には、シリンダ7により回動されて上下動作可能な左右のリフトアーム7a,7aを設け、このリフトアーム7a,7aと連結した左右のリンクアームとなるロアリンク8,8を介してプラウ等の対地作業機Wを昇降可能に牽引するように構成している。
【0010】
また、機体に取付けたロプスフレーム11の近傍に操縦席12を配置し、この操縦席12の前方に、ステアリングハンドル13、運転状態を表示するモニタ14、同ステアリングハンドル13の下側に前後進切替レバー5r、アクセルレバー4h、床部にはブレーキペダル5b、アクセルペダル4f等、操縦席12の脇に変速レバー5c、5s等の操作具類が配置され、さらに牽引走行制御および作業機制御を行うための制御部15等を備えて構成される。
【0011】
また、リフトアーム7aの構成は、図8の要部平面図に示すように、シリンダケース31の内部にメインシリンダ7の伸縮動作を受けるリフトクランク7cが機体中央から一定寸法Aの位置にオフセットして配置され、このリフトクランク7cと一体のリフトアーム軸7bの両端部に左右のリフトアーム7a,7aを取付け、その一方にアシストシリンダ9を設ける構成となっている。このアシストシリンダ9はリフトクランク7cからのスパンの長い方のリフトアーム7aに配置する。このようにアシストシリンダ9を配置することにより、リフトアーム軸7bの捩れによる応力を減少させることができる。
【0012】
制御部となるコントローラ15は操縦席側方に設けられ、または、分散配置の複数のコントローラを通信回線で接続して構成され、その入出力構成図を図2に示すように、急旋回操向制御を可能とする制御装置として左右の後輪ブレーキ用制御弁ソレノイド3vを左右個別に制御する構成とし、これに加え、作業機昇降レバーの操作を検出するポテンショメータ7p、リフトアーム角センサ7u、左右のロアリンク歪センサ8t、前輪切角センサ2a、車速センサ1v等の信号を受け、制御出力としてメインシリンダ7の伸縮用制御弁ソレノイド7v、サブシリンダ9の伸縮用制御弁ソレノイド9v、液晶表示器等によるモニタ14、ブザー14b等を接続し、走行制御および作業機制御によりドラフト制御可能に構成する。
【0013】
ドラフト制御は、図3(a)のシステム構成図に示すように、左右の後輪3、3を制動するブレーキシリンダ3b、3bは制御弁ソレノイド3vにより制動力を油圧制御し、左右のロアリンク8,8の連結部にそれぞれロアリンク歪センサ8t、8tを取り付けて左右の牽引負荷検出手段を構成した上で、左右のロアリンク8,8にプラウやロータリ等の対地作業機Wを連結する。
【0014】
ロアリンク歪センサ8t、8tの検出負荷信号を制御部15に受け、図3(b)の表示例に示すように、左右の負荷をモニタ14に対比して表示する。具体的なドラフト制御処理は、そのフローチャートを図4に示すように、両負荷を比較する比較手段15cによって両負荷の差が所定値を超えた場合に、負荷の小さい側の後輪3、3に制動を掛ける(S1〜S4)。
また、この時、左右牽引差が所定内で平均値が所定値以上であれば、メインシリンダ7の伸長によって作業機Wを上昇する(S4,S5)。この作業機Wの上昇によって過大な牽引負荷を回避することができる。
【0015】
このように、左右の牽引加重が大きく異なる場合に、そのまま作業を続けると、負荷の軽い側のグリップ力が勝り、負荷の重い側に機体が傾くので、負荷の軽い側の車輪に片ブレーキ制動を掛けることにより、牽引負荷と後輪の制動負荷が合計されて左右の負荷の差が小さくなり、機体の直進性を向上することができる。
【0016】
左右の牽引負荷の表示は、図5のメーターパネル21に構成した横長状のモニタ部14に左右の過重を表示するモードを設け、負荷の大きさをバーグラフで表示する。その具体的な表示態様は、図6のグラデーションタイプ(a)や他の表示事項と同時表示させる箱積みタイプ(b)等により行う。グラデーションタイプは、負荷が大きい程、長いバーを点灯していく表示方式であり、箱積みタイプは、1本のバーグラフを負荷が大きい程、伸ばしていく表示方式である。このような左右の牽引負荷のバーグラフ表示によって現在の牽引力と左右のバランスが分かり、左右の負荷の差によって車体が振られそうであること等をオペレータに視覚で報知することができる。
【0017】
これを見て負荷に余裕があると判断される場合は、車速を上げたり、プラウをさらに深く突っ込んだりといった作業の対応ができる。このように、表示を見ながら作業機Wのサブソイラの突っ込み量を調整できるので、オペレータが最大能力を自己監視しながら牽引作業ができる。
また、上記ドラフト制御において、牽引荷重が一定値以上の範囲においてデフロックを作動させる構成とすることにより、デフロックの入切操作を要することなく、必要に応じてデフロックが自動的に働くので、操作忘れすることなく、牽引力を確保して直進性が維持される。
【0018】
なお、上記牽引負荷検出手段8tは、歪センサの形態のほかに、別の形態として、ポテンショメータ式のセンサを用いたり、その設置場所もロアリンク基部に代えて、ロアリンクの先端部やリフトアームの基部に備える構成としてもよい。
【0019】
次に、ロプスフレームについて説明する。
シリンダケース31の両側部には、図7の要部正面図(a)および側面図(b)に示すように、後輪の左右のアクスルケース32,32に下端部を取付けたロプスフレーム11のアンダーフレーム11c,11cを配置する。これらアンダーフレーム11c,11cの内側には、チューブ34,34を溶接固定し、この両チューブ34,34にフランジ34f、34fを設けてシリンダケース31にマウントする。
上記ロプスフレーム11のマウント構成により、ロプスフレーム11の横方向荷重F1、前後方向荷重F2に対する剛性を上げることができる。
【0020】
次に、PTOオイルシールについて説明する。
PTOオイルシール部の縦断面図を図9に示すように、PTO軸6に2連のオイルシール41,42を設けてある場合に、外側のオイルシール41を保持するメタル43の孔径D1に対して、PTO軸6のスリーブ44の外径D2を大きく構成する。スリーブ44は、2連のオイルシール41,42を受け、かつ、メタル43の孔から突出しないように大径に構成することにより、外からの異物の侵入を抑えることができる。
【0021】
次に、前記対地作業機としてロータリ作業機を備えたトラクタについて説明する。
トラクタには、ハンドルの切れ角が一定以上となると、リフトアームを上回動させて、ロータリを自動で上昇させる機能を備える一方で、作業者がレバー操作によりロータリの下降を行っている。また、作業者の後方で作業機を自動下降することは、ハンドル切れ角等の条件のみで安全性を確保することが極めて困難である。
【0022】
この安全性の問題を解決するために、トラクタの本体後部には、その側面図(a)および背面図(b)を図10に示すように、安全枠取付け用のフレーム51を伸ばし、このフレーム51の先にロータリ作業機W’をとり囲む安全枠52を備える構成となっている。これにより、作業機近傍の危険領域への誤進入を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】トラクタの側面図である。
【図2】ドラフト制御の入出力構成図である。
【図3】ドラフト制御のシステム構成図(a)および負荷の対比表示例(b)である。
【図4】ドラフト制御のフローチャートである。
【図5】メーターパネルの構成図である。
【図6】グラデーションタイプ(a)および箱積みタイプ(b)の表示例である。
【図7】シリンダケースの要部正面図(a)および側面図(b)である。
【図8】リフトアームの駆動構成を示す要部平面図である。
【図9】PTOオイルシール部の縦断面図である。
【図10】トラクタの本体後部の側面図(a)および背面図(b)である。
【符号の説明】
【0024】
2 前輪
3 後輪
3b ブレーキシリンダ
3v ブレーキ用制御弁ソレノイド
4 エンジン
5 変速装置
8 ロアリンク(リンクアーム)
8t ロアリンク歪センサ(牽引負荷検出手段)
14 モニタ部
15 制御部
15c 比較手段
21 メーターパネル
W 対地作業機




 

 


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