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発明の名称 栽培施設
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2007−6780(P2007−6780A)
公開日 平成19年1月18日(2007.1.18)
出願番号 特願2005−191810(P2005−191810)
出願日 平成17年6月30日(2005.6.30)
代理人
発明者 牟田 博一 / 大野 雄三 / 武田 康志 / 吉田 和弘 / 佐藤 秀憲 / 藤原 雅哉 / 矢野 省三
要約 課題

解決手段
作物を栽培するための栽培室1と、該栽培室1に隣接し栽培された作物を出荷するための出荷室2とを備え、該出荷室2内には栽培された作物を出荷前に処理する前処理装置10を設け、作業移動車3が前記栽培室1内から前記前処理装置10へ移動する出荷室2内の移動経路15上に、栽培における処理物を搭載した作業移動車3の重量を計量する計量装置16と、該計量装置16で計量した作業移動車3を判別する作業移動車判別装置とを設けた栽培施設。
特許請求の範囲
【請求項1】
栽培における処理物を搭載した作業移動車(3)の重量を計量する計量装置(16)と、該計量装置(16)で計量した作業移動車(3)を判別する作業移動車判別装置(21)とを設けた栽培施設。
【請求項2】
作物を栽培するための栽培室(1)と、該栽培室(1)に隣接し栽培された作物を出荷するための出荷室(2)とを備え、該出荷室(2)内には栽培された作物を出荷前に処理する前処理装置(10)を設け、作業移動車(3)が前記栽培室(1)内から前記前処理装置(10)へ移動する出荷室(2)内の移動経路(15)上に、計量装置(16)及び作業移動車判別装置(21)を設けた請求項1に記載の栽培施設。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、栽培施設の技術分野に属する。
【背景技術】
【0002】
従来、栽培施設では、栽培室内の栽培条に沿う栽培通路で作業移動車を走行させながら、作業者が栽培条に対して各種作業を行っていた(特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2004−57150号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記背景技術においては、複数の作業者が適宜作業移動車を使用して作業を行っており、作業者の労務管理を正確に行う作業形態ではなかった。従って、栽培作業効率があまり良いものではなかった。
【0004】
また、栽培室内の栽培場所毎に作物の栽培状況を自動的に判断して、栽培管理するものでないので、広い栽培施設の栽培環境を適正に判断できるものではなかった。即ち、適正な作物の栽培環境を判断する手段がなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は、上記課題を解決すべく次のような技術的手段を講じた。
すなわち、請求項1に係る発明は、栽培における処理物を搭載した作業移動車(3)の重量を計量する計量装置(16)と、該計量装置(16)で計量した作業移動車(3)を判別する作業移動車判別装置(21)とを設けた栽培施設とした。
【0006】
従って、請求項1に記載の栽培施設は、計量装置16により、作業移動車3を使用して作業者が栽培管理作業(収穫作業、葉欠き作業、葉取り作業、腐れ果取り作業、芽欠き作業等)をした結果となる作業処理物を搭載した作業移動車3の重量を計量でき、従って前記作業処理物の重量を測定できる。また、作業移動車判別装置21により、前記計量装置16と相俟って作業移動車3毎の作業処理物の重量を認識できる。
【0007】
また、請求項2に係る発明は、作物を栽培するための栽培室(1)と、該栽培室(1)に隣接し栽培された作物を出荷するための出荷室(2)とを備え、該出荷室(2)内には栽培された作物を出荷前に処理する前処理装置(10)を設け、作業移動車(3)が前記栽培室(1)内から前記前処理装置(10)へ移動する出荷室(2)内の移動経路(15)上に、計量装置(16)及び作業移動車判別装置(21)を設けた請求項1に記載の栽培施設とした。
【0008】
従って、請求項2に記載の栽培施設は、請求項1に記載の栽培施設の作用に加えて、栽培室1内で作業移動車3を移動させながら作業者が作物を収穫し、作業移動車3が、搭載した収穫物を搭載して移動経路15上を移動し、隣接する出荷室2内の前処理装置10の位置まで収穫物を搬送できる。その後、前処理装置10で収穫物を処理して出荷準備をし、収穫物を出荷できる。そして、出荷室2内の移動経路15上に計量装置16及び作業移動車判別装置21を設けているので、作業移動車3の重量の計量や作業移動車3の判別のために作業移動車3を格別の位置に移動させる必要がない。また、計量装置16及び作業移動車判別装置21が栽培のために温度や湿度等の環境が管理される栽培室1内に配置されないので、高温や多湿等の特異な環境により計量装置16及び作業移動車判別装置21の計測精度が悪化したりこれらの装置16,21に故障が生じたりするようなことを防止できる。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に係る発明によると、各々の作業者が栽培管理作業(収穫作業、葉欠き作業、葉取り作業、腐れ果取り作業、芽欠き作業等)をした結果となる作業処理物の量が計測できるので、各作業者の労務管理に用いることができて、栽培施設での効率の良い作業形態・作業時間割りの計画が立てることができ、効率良く栽培管理が行える。そして、栽培室1内の栽培場所毎に作業移動車3を割り当てて作業を行うようにすれば、各栽培場所毎の栽培管理作業(収穫作業、葉欠き作業、葉取り作業、腐れ果取り作業、芽欠き作業)での処理物の重量が判るので、そのデータで以後の栽培施設の環境管理を修正して、適正な栽培が行えるようになる。よって、労務管理が適正に行えて作業効率が良い。また、広い面積の栽培施設の栽培管理が精度良く適正に行えて、適正な栽培が行えて収量の増大が図れる。
【0010】
また、請求項2に係る発明によると、請求項1に係る発明の効果に加えて、作業移動車3の重量の計量や作業移動車3の判別のために作業移動車3を格別の位置に移動させる必要がないので、作業移動車3の重量の計量や作業移動車3の判別を容易に行えて作業能率の向上が図れると共に、高温や多湿等の特異な環境により計量装置16及び作業移動車判別装置21の計測精度が悪化したりこれらの装置16,21に故障が生じたりするようなことを防止でき、作業移動車3の重量の計量や作業移動車3の判別を精度良く行える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
この発明の実施の一形態を図面に基づき説明する。
図1は栽培施設の一例を示すものであり、この栽培施設は、暖房機や加湿機等により温度及び湿度等の室内環境が管理される栽培室1と、該栽培室1に隣接する出荷室2とを備えている。前記栽培室1内の中央には作業者又は作業移動車となる作業台車3あるいは防除作業車等が通過できるメイン通路4を設けており、このメイン通路4は、路面がコンクリートで構成されたコンクリート通路である。メイン通路4の両側の側方位置には、栽培条となる栽培ベッド5を多数列配置した作物を栽培するための栽培スペース6を構成している。尚、前記栽培ベッド5はロックウールで形成され、出荷室2内の養液供給装置7から各栽培ベッド5へ養液が供給される構成となっている。また、メイン通路4の両端には開閉扉を備える栽培室1への出入り口8を設け、一方の出入り口8を介して隣接する出荷室2へ行き来できる構成となっている。尚、他方の出入り口8は、栽培施設の屋外から出入りできる構成となっている。そして、作業移動車をメイン通路4から各栽培条(各栽培ベッド5)の間のサブ通路9に移動させ、該サブ通路9で栽培条(栽培ベッド5)に沿って作業移動車3を移動させながら栽培条に対する各種作業を行うことができる。
【0012】
前記出荷室2内には、前述した養液供給装置7と、収穫されたトマト等の収穫物(果実)を重量や大きさあるいは等級別に選別する選別装置10とを備えている。尚、該選別装置10が、栽培された作物を出荷前に処理する前処理装置となる。選別装置10は、収穫物を搬送して選別する選別コンベア11と、該選別コンベア11の両側の側方に設けられた各階級毎の収穫物収容部12とを備えて構成され、選別コンベア11から各収穫物収容部12へ収穫物を供給して各階級に選別する構成となっている。尚、前記選別コンベア11は、平面視でL字状に屈曲した構成となっている。また、各々の収穫物収容部12には収穫物を収容する収容箱を設けて、この収容箱ごとに収穫物を出荷すればよい。
【0013】
この収容箱13に果実等の収穫物を収容して出荷する際、収穫物の表面に食品添加物等の食用として無害のものを使用して収穫日、生産地、生産者、栽培方式あるいは選別装置により選別された階級等の履歴情報が識別できる印14を付ける(例えば印字する)ようにすれば、仮に箱13の中の収穫物が入れ替わっても当該収穫物の栽培履歴情報表示(トレーサビリテイ)が変化することがないので、消費者の履歴情報表示に対する信頼の向上を図ることができ、ひいては食の安全性を高めることができる。また、箱13の中の収穫物が誤って入れ替わったことを容易に判断でき、収穫物の箱詰め作業の適正化及び容易化が図れる。従来は、収穫物を収容する箱の外面に履歴情報を印字しているので、誤って箱の中の収穫物が入れ替わったり、箱の中の収穫物を入れ替えて履歴情報を改ざんしたりするおそれがあり、消費者の履歴情報表示に対する信頼ひいては食の安全性を確実に得られるものとはいえない。
【0014】
尚、果実等の収穫物の表面に印14を付けるのにあたっては無色透明の素材を使用すれば、その印14があまり目立たないので、従来の農作物(収穫物)との違和感が少なく、また印14で農作物が汚されたという印象を与えにくく、消費者に受け入れられ易くなる。このとき、非可視光等、特定の波長の光を農作物の表面に当てると印14がくっきり浮かび上がるように、特定の波長の光に反応する素材を使用して印14を付ければ、中間卸業者や販売者等が履歴情報の判別を容易に行える。
【0015】
出荷室2内の空いたスペースは、栽培された作物を出荷するための作業スペースとして利用することができる。また、栽培室1と出荷室1との間の出入り口8と選別装置10の選別コンベア11始端部との間で、作業台車3の移動経路15上には、作業台車3の重量を計量する計量装置16を設けている。
【0016】
前記計量装置16は、地面(路面)が周囲より若干起伏する出芽室2内の部分に設けられ、作業台車3を載置する計量台17と、該計量台17の下方に位置する計量器18とを備え、移動経路15上にある前記計量台17に処理物(例えば、コンテナ19に収容した収穫物20)を搭載する作業台車3を載せることにより、搭載した処理物20を含む作業台車3全体の重量を計測できる構成となっている。尚、前記計量台17は、平面視で作業台車3と同等か又は作業台車3より広い面積を有する。尚、前記処理物としては、収穫作業では収穫物、葉欠き作業時や葉取り作業時には取った葉、腐れ果取り作業時には腐れ果、芽欠き作業時には芽等があり、これらの処理物を作業台車3に載置しているコンテナ19に収容しながら作業を行うことになる。従って、予め作業台車3やコンテナ19等の作業台車3全体における処理物以外の重量を設定しておけば、この計量装置16の計測により、処理物の重量を得ることができる。
【0017】
また、移動経路15の側方で計量台17の近傍の位置には、作業台車3を判別するための作業移動車判別装置21を設けている。この作業移動車判別装置21は、作業台車3に取り付けた台車認識タグ22を検出する光反射式の判別センサ23を備え、その近傍を作業台車3が走行することにより当該作業台車3を認識する構成となっている。栽培施設内には、各々の区域(場所)で複数の作業者が同時に作業できるように作業台車3を複数備え、各々の作業台車3で異なる台車認識タグ22を取り付けているため、作業移動車判別装置21によりどの作業台車3が通過したかが判断できる。尚、前記判別センサ23は、作業台車3に取り付けた台車認識タグ22と略同じ高さに設けられている。従って、この作業移動車判別装置21と計量装置16とにより、作業台車3ごとの重量を認識することができる。そして、各作業者ごとに作業区域を割り当てると共に、各作業者ごとに作業台車3を割り当てることにより、各々の作業区域における処理物の量や各々の作業者における処理物の量を認識することができる。
【0018】
各作業台車3における処理物の量のデータは、作業移動車判別装置21と一体で構成した送信装置24により、出荷室2の隅に別途設けた管理室25内の栽培施設管理コンピューター26へ、計量装置16が作業台車3の重量を計測する度に作業台車3の固有番号と共に自動送信される構成となっている。従って、作業者が作業台車3を使用して栽培管理作業(収穫作業、葉欠き作業、葉取り作業、腐れ果取り作業、芽欠き作業)をし、コンテナ19にその作業処理物を入れた状態で計量装置16により作業台車3の重量を計測すると、前記作業処理物の重量と作業台車3の固有番号とが栽培施設管理コンピューター26へ入力されることになる。
【0019】
従って、例えば、作業者Aが1つのサブ通路9で葉取り作業をする場合、その葉取りした葉の重量が栽培施設管理コンピューター26にデータとして保管される。よって、各作業者の作業量が計測できるので、作業者の労務管理に用いることができて、栽培施設での効率の良い作業形態・作業時間割りの計画が立てることができ、効率よく栽培管理が行える。そして、例えば各栽培条の栽培管理作業(収穫作業、葉欠き作業、葉取り作業、腐れ果取り作業、芽欠き作業)での処理物の重量が各々判るので、そのデータで以後の栽培施設の環境管理を修正して、適正な栽培が行えるようになる。即ち、広い面積の栽培施設の栽培管理が精度良く適正に行える。
【0020】
ここで、処理物の重量のデータで、以後の栽培施設の環境管理を修正する方法を説明す
る。
各サブ通路9で収穫作業をした場合は、各サブ通路9(栽培条)別の収穫重量と栽培施設全体の収穫重量が判るので、収穫重量の少ないサブ通路9の栽培ベッド5には果実がより生育する肥料成分とした養液を供給するように栽培施設管理コンピューター26を介して養液供給装置7を自動制御し、栽培室1全体の収穫重量が少ない場合には、栽培室1の室温・湿度・換気・養液・採光管理をより適正なものに制御し直す。
【0021】
サブ通路9で葉取り作業(例えば、ミニトマトの場合では、1枝に3枚の葉がある状態が良くて、それ以上に葉がついた場合は取り除く)や芽欠き作業をした場合は、各サブ通路9(栽培条)別の取った葉や芽の重量が判る。葉や芽の重量が多い場合は、果実が生育する環境ではなくて、葉や茎が生育する環境になっているのが原因であるから、その栽培区域の環境を下記のようにする。
1.温度を上げる。
2.昼と夜の温度差を5度くらいに多くする。
3.養液温度を上げる。
4.湿度を下げる。
5.養液のEC値を上げる。
6.灌水回数を少なくして栽培ベッド5を乾燥ぎみにする。
すると、葉や茎が生育する環境から果実が生育する環境になり、収穫が増える。
【0022】
サブ通路9で腐れ果取り作業(生育せずに腐ってしまった果実を取り除く)をした場合は、各サブ通路9(栽培条)別の取った腐れ果の重量が判る。腐れ果の重量が多い場合は、そのサブ通路9の環境を下記のようにする。
1.天井部に設けた遮光カーテンを閉めて遮光時間を長くする。
2.養液のEC値を下げる。
3.養液の灌水回数を多くする。若しくは、1回の養液供給量を増やす。
4.カルシウムを葉面に散布する。若しくは、養液中のカルシウム濃度を上げる。
5.湿度を上げる。
すると、腐れ果の発生が少なくなって、収穫が増える。
【0023】
以上により、この栽培施設は、作物を栽培するための栽培室1と、該栽培室1に隣接し栽培された作物を出荷するための出荷室2とを備え、該出荷室2内には栽培された収穫物を出荷するために重量や大きさあるいは等級別に選別する選別装置10を設け、栽培における処理物を搭載した作業台車3の重量を計量する計量装置16と、該計量装置16で計量した作業台車3を判別する作業移動車判別装置21とを、作業台車3が前記栽培室1内から前記選別装置10へ移動する出荷室2内の移動経路15上に設けている。
【0024】
従って、計量装置16により、作業台車3を使用して作業者が栽培管理作業(収穫作業、葉欠き作業、葉取り作業、腐れ果取り作業、芽欠き作業等)をした結果となる作業処理物を搭載した作業台車3の重量を計量でき、ひいては前記作業処理物の重量を測定できる。また、作業移動車判別装置21により、前記計量装置16と相俟って作業移動車3毎の作業処理物の重量を認識できる。よって、各々の作業者が栽培管理作業(収穫作業、葉欠き作業、葉取り作業、腐れ果取り作業、芽欠き作業等)をした結果となる作業処理物の量が計測できるので、各作業者の労務管理に用いることができて、栽培施設での効率の良い作業形態・作業時間割りの計画が立てることができ、効率よく栽培管理が行え、労務管理が適正に行えて作業効率が良い。そして、前述のように栽培室1内の栽培場所毎に作業台車3を割り当てて作業を行うようにすれば、各栽培場所毎の栽培管理作業(収穫作業、葉欠き作業、葉取り作業、腐れ果取り作業、芽欠き作業)での処理物の重量が判るので、そのデータで以後の栽培施設の環境管理を修正して、適正な栽培が行え、広い面積の栽培施設の栽培管理が精度良く適正に行えて、収量の増大が図れる。
【0025】
また、栽培室1内で作業台車3を移動させながら作業者が作物を収穫し、作業台車3が搭載した収穫物を搭載して移動経路15上を移動し、隣接する出荷室2内の選別装置10の始端の位置まで収穫物を搬送できる。その後、選別装置10で収穫物を選別して各収容箱13へ供給して出荷準備をし、収穫物を出荷する。そして、出荷室2内の移動経路15上に計量装置16及び作業移動車判別装置21を設けているので、収穫物の重量の計量や作業台車3の判別のために作業台車3を格別の位置に移動させる必要がないため、収穫物の重量の計量や作業台車3の判別を容易に行えて作業能率の向上が図れると共に、計量装置16及び作業移動車判別装置21が栽培のために温度や湿度等の環境が管理される栽培室1内に配置されないので、高温や多湿等の特異な環境により計量装置16及び作業移動車判別装置21の計測精度が悪化したりこれらの装置16,17に故障が生じたりするようなことを防止でき、収穫物等の作業処理物の重量の計量や作業台車3の判別を精度良く行える。
【0026】
尚、前述の作業台車3(作業移動車)に代えて、図4に示すような形態の作業台車3(作業移動車)を使用してもよい。この作業台車3は、処理物等を載置できる載置台を上部台27と下部台28との二段に構成したものである。従って、この上部台27及び下部台28に各々コンテナ19を載置することができる。前記上部台27には該台27から下方に延びる脚部29を固着して設けており、この脚部29ごと上部台27を作業台車3から取り外すことができる。更に、前記上部台27は、前後に2つに分割して構成されており、部分的に取り外すことも可能である。また、この作業台車3は、地面上を走行する前後左右4個のキャスター付きの(操向可能な)走行車輪30の他、左右2本のレール31上を走行するためのレール用車輪32を前後左右に4個設けている。このレール用車輪32は、前記走行車輪30とは左右位置を異ならせて配置されると共に、その下端が前記走行車輪30の下端より高い位置に対地浮上するよう設けられ、例えば栽培室1内の各サブ通路9に設けた左右2本の暖房用の温湯パイプをレール31として、該温湯パイプ上を走行する場合に使用できる。尚、前記温湯パイプは、その内部を温湯ボイラからの熱湯が流れる構成である。また、前後の走行車輪30の間には径が大きい左右各々の固定車輪33を設けており、この固定車輪33も地面上を走行する。作業台車3の前後両端には正面視門型の手すり34を各々設けており、この手すり34により作業者が作業台車3を押して走行させることができるばかりでなく、該手すり34が栽培室1内の通路の端に固定したストッパに当たることで作業台車3の移動を規制することができる。
【0027】
そして、図4の(c)に示すように、上部台27と一方の手すり34を取り外すことにより、作業者が下部台28の手すり34を取り外した側に座って楽に栽培管理作業(収穫作業、葉欠き作業、葉取り作業、腐れ果取り作業、芽欠き作業等)を行うことができる。また、図4の(d)に示すように、上部台27を部分的に取り外すと共にその取り外した側の手すり34を取り外すことにより、上部台27を取り外した部分の下方の下部台28の部分に作業者35が座り、残された上部台27部分とその下方の下部台28の部分とにコンテナ19等を載置することができ、作業者35が座って作業を行いながらも処理物の載置部分は二段に構成して処理物の載置スペースを確保することができる。従来の作業台車は、載置台及び手すりを部分的に取り外すことができるものではなく、作業者が載置台に座って作業を行うことは困難である。
【0028】
また、図5及び図6に示すような作業移動車3を使用してもよい。この作業移動車3は、自走式であり、左右2本のレール31上を走行する前後左右の走行車輪30をバッテリーの電力で駆動して前後進する構成となっており、パンタグラフ36よりなる昇降機構を介して作業台37が昇降可能に装着されている。そして、作業台37に乗る作業者が操作パネル38を操作することで、走行車輪30を制御して前後進の切替や走行速度の変速、走行停止等が行えると共に、作業台37を所望の高さに調節できる構成であり、作業を行う作物の高さに合わせて作業台37を昇降させることができる。尚、作業台37の左右端には、作業者や搭載物の落下を防ぐガード体(手すり)34を設けている。また、車体の後端部には、乗降ステップ39(図6の斜線部分)を設けている。この作業移動車3の車台部分には前後又は左右の傾斜角を検出する傾斜角センサ40を設けており、傾斜角センサ40により検出される傾斜角が作業台37を昇降位置に対応する規定角度以上になると警報を発し、例えば走行速度の減速操作あるいは走行停止操作又は作業台37の下降操作等の車体の転倒防止を促す。これにより、車体の転倒の危険度に応じて警報を出力できるので、不要な警報出力を抑えることができ、作業性の向上が図れる。尚、作業台37の昇降位置が高くなるほど、車体が転倒し易くなるので、警報を発する前記規定角度が小さくなるように設定される。また、傾斜角センサ40により検出される傾斜角が作業台37を昇降位置に対応する規定角度以上になると、走行停止させて転倒を防止する構成としてもよい。尚、この走行停止の制御を切替スイッチ等により入切可能に設けたり、前記規定角度を作業者が変更調節可能な構成としてもよい。
【0029】
ところで、養液供給装置7は、図7に示すように、養液を貯留する第一タンク41並びに第二タンク42、硝酸を貯留する酸タンク43及び原水を貯留する原水タンク44を備え、これらのタンク41〜44内に貯留する液が各主開閉バルブ45〜48を介して混合装置49に供給され、該混合装置49で混合される構成となっている。尚、前記第一タンク41と第二タンク42とは、互いに肥料成分の異なる養液を貯留している。第一タンク41、第二タンク42並びに酸タンク43から混合装置49への供給経路(供給パイプ50〜52)において、前記各主開閉バルブ45〜47の供給上手側には、各々混合前のフィルター53〜55を設けている。更に、該混合前フィルター53〜55の供給上手側には、各々副開閉バルブ56〜58を設けている。混合装置49で混合された養液は、ポンプ59及び混合後のフィルター60を介して給液パイプ61により栽培室1内の各栽培ベッド5へ供給される。
【0030】
そして、酸タンク43からの供給経路(供給パイプ52)において、副開閉バルブ58及び混合前フィルター55より供給下手側で主開閉バルブ47より供給上手側には、分岐パイプ62(分岐経路)を接続している。この分岐パイプ62(分岐経路)は、第一タンク41及び第二タンク42からの供給経路(供給パイプ50,51)における副開閉バルブ56,57及び混合前フィルター53,54より供給下手側で主開閉バルブ45,46より供給上手側の各々の位置に接続され、酸タンク43内の硝酸を第一タンク41及び第二タンク42からの供給経路(供給パイプ50,51)へ供給可能に構成している。尚、前記分岐パイプ62の中途部には、電磁式の分岐用の開閉バルブ63を設けている。第一タンク41及び第二タンク42からの供給パイプ50,51において、分岐パイプ62の接続部より供給下手側で主開閉バルブ45,46より供給上手側には、供給パイプ50,51内の流量を検出する流量センサ64,65を各々設けている。また、ポンプ59及び混合後のフィルター60より供給下手側には栽培室1内の各栽培ベッド5すなわち給液パイプ61へ液を供給せずに排出するための排出パイプ66を接続しており、該排出パイプ66に設けた電磁式の排出用の開閉バルブ67により、ポンプ59から吐出する液を給液パイプ61へ供給する給液状態と排出パイプ66を介して外部に排出する排出状態とに切替可能に構成している。
【0031】
従って、栽培室1内の各栽培ベッド5へ養液を供給する通常状態では、分岐用開閉バルブ63及び排出用開閉バルブ67を閉じ、混合装置49で混合された養液を給液パイプ61へ供給する。この養液供給時に、各々の流量センサ64,65により第一タンク41及び第二タンク42からの供給パイプ50,51内の流量を逐次検出する。そして、養液供給時の供給パイプ50,51内の流量が所定値以下になった場合は、栽培室1内の各栽培ベッド5への養液供給を停止しているときに、制御装置により自動的に分岐用開閉バルブ63及び排出用開閉バルブ67を開いてポンプ59を駆動し、酸タンク43内の硝酸を分岐パイプ62を介して第一タンク41及び第二タンク42からの供給パイプ50,51へ供給し、該硝酸を排出パイプ66を介して外部に排出する。このとき、第一タンク41及び第二タンク42からの供給パイプ50,51において各々の副開閉バルブ56,57を自動的に閉じ、前記供給パイプ50,51に供給される硝酸が該供給パイプ50,51を逆流して第一タンク41及び第二タンク42へ供給されないようにしている。よって、第一タンク41及び第二タンク42からの供給パイプ50,51において、養液中の不溶解物や不純物が詰まるおそれがあるが、流量センサ64,65により供給パイプ50,51内の詰まりを検出すると自動的に該供給パイプ50,51内へ洗浄液となる硝酸を注入して該供給パイプ50,51を自動洗浄することができ、従来のように供給パイプを分解して該パイプ内を洗浄するようなメンテナンスの手間が省けて作業能率が向上する。また、洗浄液(硝酸)は、排出パイプ66を介して外部に排出され、栽培ベッド5に直接供給されないので、上記の洗浄により植物の成育を阻害することがない。
【0032】
また、ポンプ59の供給下手側で混合後のフィルター60の供給上手側には、ポンプ59から吐出される養液を分岐してポンプ59の供給上手側で混合装置49の供給下手側に戻す循環経路(循環パイプ68)を接続している。この循環経路(循環パイプ68)には電磁式の戻り用の開閉バルブ69を設けており、混合後フィルター60の供給下手側に設けた圧力センサ70により給液パイプ61への養液供給における圧力変動が大きいことを検出すると、制御装置により自動的に前記戻り用の開閉バルブ69を開いて養液を循環経路(循環パイプ68)を介して循環させ、給液パイプ61内の圧力を安定させる構成となっている。これにより、ポンプ59起動時やエアがみ等によるウォーターハンマー現象を防止すると共に、ポンプ59供給下手側の配管(給液パイプ61)の破損を防止できる。従来は、ポンプ起動時やエアがみ等によるウォーターハンマー現象が発生して栽培室内の各栽培ベッドへの養液供給量が不適正になったり、ポンプ供給下手側の地下に埋設される配管(給液パイプ)が破損するおそれがある。また、前記循環経路(循環パイプ68)には循環される養液の温度を検出する温度センサ71を設けており、該温度センサ71により養液の温度が所定値以上に上昇したことを検出すると、制御装置により強制的にポンプ59を停止させて循環パイプ68で養液を循環させないようにして養液の温度低下を促すように構成している。これにより、養液の熱で配管内のバルブやパッキン等の構造物が溶解して破損するようなことを防止できる。従来、給液パイプ内の養液の圧力調整のために、栽培室内の各栽培ベッドへ養液を供給する給液パイプを介する長い循環経路を設けて該循環経路の養液の戻り経路部分に圧力調整バルブを設けたものがあるが、循環により養液の温度が上昇すると、養液の熱で配管内のバルブやパッキン等の構造物が溶解して破損したり養液の熱で栽培作物に悪影響を与えたりするおそれがある。
【0033】
また、この栽培施設には、栽培室1内に炭酸ガスを供給する炭酸ガス供給装置80を設けている。この炭酸ガス供給装置80は、栽培施設の屋外に配置した炭酸ガスタンク81と、該炭酸ガスタンク81からの炭酸ガスを栽培室1内へ移送する主供給ガスホース82と、該主供給ガスホース82から分岐してガスが供給される副供給ガスホース83とを備え、該副供給ガスホース83が各栽培ベッド5に沿って多数設けられ、この副供給ガスホース83に等間隔で設けた多数の孔から栽培物へ炭酸ガスを供給して炭酸ガス施肥を行う構成となっている。これにより、栽培条の各苗株の近くから各苗株(各栽培物)へ適切に炭酸ガスを供給することができる。一方、栽培室1内には、該室内の空気を循環させて攪拌するための循環用のファン84を設けている。このファン84にダクト85を接続し、該ダクト85を前記主供給ガスホース82の中途部に接続可能に構成しており、炭酸ガス供給装置80の主供給ガスホース82及び副供給ガスホース83を使用して前記ファン84及びダクト85で回収した空気を副供給ガスホース83の多数の孔から噴出させることができる。尚、前記ダクト85が接続される主供給ガスホース82の中途部には三方向切替バルブ86を設けており、炭酸ガスを炭酸ガスタンク81から主供給ガスホース82を介して副供給ガスホース83へ供給する状態と、ファン84で回収した栽培室1内の空気を主供給ガスホース82を介して副供給ガスホース83へ供給する状態とに切替できる。従って、ファン84で回収した栽培室1内の空気を栽培ベッド5に沿う副供給ガスホース83の多数の孔から噴出させることにより、栽培室1内全体に均一に空気を噴出させることができ、栽培室1内の温度むらや湿度むら等の環境むらを防止して良好な栽培を行うことができる。そして、この空気循環装置を前記炭酸ガス供給装置80と兼用しているので、コストダウンが図れる。従来は、栽培室内の循環用のファンにより栽培室内の空気を循環する構成であったので、環境むらの防止が十分でなく、ファンの容量を大きくすると室内の天井部に設けた保温用又は遮光用のカーテンがばたついて破損するおそれがあり、一方容量の小さいファンを多数設けるとコストアップになるばかりでなくファンが日光を遮るので栽培物への日射量を十分に得られなくなり、良好な栽培が行えなくなるおそれがある。また、従来は、ファンからの強い風が直接特定の植物(栽培物)に当たり続け、当該植物の栽培に悪影響を与えるおそれがあるが、前述の空気循環装置によるとそのおそれが解消される。
【0034】
また、この栽培施設には、栽培室1の屋根90に散水して栽培室1内の冷却を図る冷却装置91(スプリンクラー装置)を設けている。この冷却装置91は、傾斜する屋根90の頂上部で水を噴出する噴出ノズル92と、該噴出ノズル92から噴出するための水を貯留する水貯留タンク93と、該水貯留タンク93から前記噴出ノズル92へ水を移送するための給水パイプ94と、該給水パイプ94の中途部に設けた水を移送するための移送ポンプ95と、前記該給水パイプ94の中途部に設けた水を外部へ排出するための排出バルブ96と、傾斜する屋根90の下端部の樋97で受けられた水を回収パイプ98を介して回収して貯留する水回収タンク99と、該水回収タンク99内の水を前記水貯留タンク93へ供給するための循環供給ポンプ100並びに循環供給パイプ101とを備えている。そして、制御装置により、夏期等に栽培室1内の室温が所望の温度より高くなったとき、前記移送ポンプ95を駆動して噴出ノズル92から栽培室1の屋根90に散水し、栽培室1内の冷却効果を得る構成となっている。また、屋根90に散水した水及び屋根90に降った雨水は、樋97、回収パイプ98、水回収タンク99、循環供給ポンプ100及び循環供給パイプ101等から構成される水循環装置により屋根90への散水用として再利用できる。よって、この冷却装置91は、従来のように鉄分含有量の多い地下水を使用しなくてもよいので、地下水により透明又は半透明で構成される屋根90に色が付いて日光の透過率が低下するようなことを防止でき、栽培室1内での植物の栽培を良好に維持できる。
【0035】
更に、水貯留タンク93には該タンク93内の水を排出できるタンク排水バルブ102と該タンク93内の水位を検出する光電式の水貯留タンク水位センサ103とを設け、水回収タンク99内の所定の高さ位置には該タンク99内の水位を検出するフロート式の水回収タンク水位センサ104を設け、栽培施設の屋外には降雨していることを検出する雨センサ(図示せず)を設けている。そして、図10に示すように、制御装置により、雨センサが降雨していることを検出すると(ステップ1)、タイマ処理(ステップ2)により所定時間経過した後、水貯留タンク水位センサ103が水位B以上であることを検出すると(ステップ3)、タンク排水バルブ102を開いて水貯留タンク93内の水を排出し(ステップ4)、水貯留タンク水位センサ103が水位C以下まで下がったことを検出すると(ステップ5)、タンク排水バルブ102を閉じて排水を止める(ステップ6)。尚、前記水位Cは、前記水位Bより若干下位に設定されている。これにより、降雨に連動して、水貯留タンク93内の水の大部分を排水するようになっている。また、図11に示すように、制御装置により、水貯留タンク水位センサ103が水貯留タンク93内において水位A以下であることを検出し(ステップ7)、且つ水回収タンク99内の水位が所定高さに到達していることを水回収タンク水位センサ104のONにて検出すると(ステップ8)、循環供給ポンプ100を駆動(ON)させて水回収タンク99内の水を水貯留タンク93へ供給し(ステップ9)、水貯留タンク水位センサ103が水貯留タンク93内において水位Aを超える位置まで水位が到達したことを検出するか又は水回収タンク99内の水位が所定より低くなったことを水回収タンク水位センサ104のOFFにて検出すると、循環供給ポンプを停止(OFF)させる(ステップ10)。尚、前記水位Aは、水貯留タンク93がほぼ満水状態となる水位で水貯留タンク93の上部に設定され、前記水位B及び水位Cよりはるかに高い位置に設定されている。よって、水貯留タンク93がほぼ満水状態となるように適宜水回収タンク99内の水を供給しており、降雨時には、一度水貯留タンク93内の水の大部分を排水してから、水回収タンク99に回収された雨水を水貯留タンク93へ供給する構成となっている。従って、降雨を利用することで、冷却用に繰り返し利用して使い古した水を排出し、その代わりに新たな水(雨水)を冷却用として使用するので、使い古した水によりガラス等により透明又は半透明で構成される屋根90が汚れて日光の透過率が低下するようなことを防止でき、栽培室1内での植物の栽培を良好に維持できる。尚、この冷却装置は栽培室1の屋根90に散水する構成であるが、栽培室1の側壁に散水して冷却効果を得るものであってもよく、上述と同様のことがいえる。
【0036】
また、図13及び図14に示すように、噴出ノズル92へ水を移送するための給水パイプ94を、栽培室1の側壁105の内側の近傍で屋根90の位置まで上方へ延出する上昇供給部分94aと、中間部を頂上とするべく山型に傾斜する屋根90に沿って該屋根90の内側で山型に配置された屋根部分94bとで構成することができる。このとき、噴出ノズル92は、前記給水パイプ94の屋根部分94bの適宜位置に複数取り付けられる。この構成において、従来は、図13に示すように、給水パイプ94における屋根部分94bの端が給水パイプ94自体の端となり、この給水パイプ94の端にエンドキャップ106を取り付けて給水パイプ94から水が漏れることなく噴出ノズル92から適確に水を噴出させ、冷却装置91を長期間使用しない場合に給水バイプ94への結露や給水パイプ94内の腐食等の不具合を防止するべく給水パイプ94内の水を排出するときには、給水パイプ94の上昇供給部分94aの中途部から該上昇供給部分94aに沿って下方に延びる排水パイプ107を介して排水する構成となっていた。尚、前記排水パイプ107には、排水状態に切替できる排水バルブ108を設けている。従って、従来のものは、排水バルブ108を開いて給水パイプ94内の水を排出するとき、給水パイプ94の屋根部分94bにおける前記上昇供給部分94aとは反対側に傾斜する部分94cに水が残って完全に給水パイプ94内の水を排出することができず、給水パイプ94への結露や給水パイプ94内の腐食等が発生するおそれがある。また、冷却装置91不使用時に、給水パイプ94内に水又は洗浄水を流して該給水パイプ94内を洗浄(フラッシング)する場合、エンドキャップ106を取り外さなければならず、このエンドキャップ106が屋根90近くの高い位置にあるので取り外しが困難であり、洗浄作業が容易に行えない課題がある。そこで、図14に示すように、上記構成に対して、前記エンドキャップ106を廃止し、給水パイプ94をその屋根部分94bの端から栽培室1の側壁105に沿って更に下方に延出する下降供給部分94dを前記上昇供給部分94aと対向させて設けると共に、該下降供給部分94dに止水用バルブを設けることができる。これにより、通常の冷却装置使用時には、止水用バルブ109で止水することにより、上昇供給部分94aを介して給水パイプ94の屋根部分94bに供給される水が給水パイプ94から漏れることなく噴出ノズル92から適確に噴出し、給水パイプ94内の水を排出するときには、排水バルブ108及び止水用バルブ109を共に開くことにより、給水パイプ94の屋根部分94bの水が二手に分かれて流下して完全に給水パイプ94内の水を排出することができ、給水パイプ94への結露や給水パイプ94内の腐食等の発生を防止できる。また、給水パイプ94内を洗浄(フラッシング)する場合は、排水バルブ108を閉じた状態で止水用バルブ109を開いて給水パイプ94(上昇供給部分94a)に水又は洗浄水を供給すればよく、洗浄作業を容易に行える。尚、前記排水バルブ108及び止水用バルブ109は、それぞれ栽培室1の側壁105近くの排水パイプ107あるいは給水パイプ94の下降供給部分94dに設けられているので、作業者の手が容易に届く高さに設定できる。
【0037】
尚、栽培施設内に、苗箱に土詰めや播種を行う播種機を設けることができる。この播種機を設けるにあたって、播種前に浸種を行う必要があるので、併せて浸種用の水槽を設け、この水槽に種籾を収容する浸種コンテナ111を入れて浸種するようにすればよい。前記浸種コンテナ111は、横方向に配列される複数(4層)の種子収容層112を備え、該種子収容層112へ通水できるようにパンチングメタル等の通水孔を有する素材で構成されている。種子収容層112の上端部には該種子収容層112に種子を供給できるように上方へ向く開口部113を設け、種子収容層112の下端部には浸種後に種子を排出するための排出シャッタ(図示せず)を設けている。従来、この浸種コンテナ111に種子を収容して浸種用の水槽に浸すと、一部の種子が浮き上がって前記開口部113から浸種コンテナ111の外に飛散するおそれがあった。また、浸種後に浸種コンテナ111を温室内に入れたり脱水装置により浸種コンテナ111を回転させたりして種子の脱水を促しているが、種子を十分に脱水することができず、種子が浸種コンテナ111に付着して残ったり、播種機の播種ホッパや種子繰出装置に付着して播種が適正に行えずに苗箱において播種むらが発生するおそれがあった。そこで、種子収容層112の開口部113を塞ぐ板状の種子飛散防止蓋114を設け、該種子飛散防止蓋114により種子が浸種コンテナ111の外に飛散しないようにしている。また、前記種子飛散防止蓋114から下側に延びる複数のエアパイプ115と、該エアパイプ115の適宜位置に多数のエア吐出孔とを設け、前記エアパイプ115が種子収容層112内に突入した状態でコンプレッサ116からの空気が前記エア吐出孔から吐出するように構成し、浸種後に浸種コンテナ111内の種子の脱水を促進している。従って、前記エアパイプ115、エア吐出孔及びコンプレッサ116等により、種子収容層112内で空気を吐出する空気吐出装置を構成している。尚、エアパイプ115の先端(下端)は、種子をかき分けて種子収容層112内に突入できるように尖っている。また、水槽内での浸種中に前記空気吐出装置により種子収容層112内でエアを吐出すれば、種子収容層112内の水の対流を促して浸種むらを抑えて均一な浸種効果を図ることができる。
【0038】
また、図16に示すような種子殺菌設備120を設けることができる。この種子殺菌設備120は、ボイラ121からの温湯が供給される殺菌用の温湯水槽122と、種子を所定量づつ繰り出して供給する種子供給装置123と、種子に冷水のシャワーをかける種子冷却装置124と、前記種子供給装置123から供給される種子を受けて前記温湯水槽122内及び種子冷却装置124を順に通過させて搬送する種子搬送コンベア125とを備えている。尚、前記種子冷却装置124は、種子搬送コンベア125上に上側から冷水を吐出する給水シャワー126と、該給水シャワー126が吐出する冷水を受ける種子搬送コンベア125下方の冷水タンク127と、該冷水タンク127内の水を給水シャワー126へ循環供給する冷水循環ポンプ128とを備えている。また、種子搬送コンベア125は、搬送される種子が前記温湯水槽122内で10乃至15分間浸る程度の搬送速度で駆動し、その搬送終端で種子コンテナ129へ種子を供給する構成となっている。この種子殺菌設備120は、種子搬送コンベア125で種子を連続的に処理できるので、殺菌作業能率の向上が図れる。尚、種子を網状の小さい種子袋に収容した状態で、種子供給装置123で前記種子袋を種子搬送コンベア上に供給して温湯殺菌処理や冷却処理を行うようにしてもよい。従来は、種子搬送コンベアがなく、種子コンテナに種籾を収容した状態で、種子コンテナ毎に温湯殺菌処理や冷却処理を施していた。
【0039】
また、上記の構成に代えて、図17に示すような種子殺菌設備120とすることができる。この種子殺菌設備120は、温湯殺菌装置130、種子冷却装置131及び脱水装置132へ順に丸型の種子収容枠133を昇降可能に吊り下げて横方向へ搬送する吊下搬送具134と、該吊下搬送具134の横方向への搬送を案内する種子搬送レール135とを備えている。温湯殺菌処理、種子冷却処理及び脱水処理を終えた種子は、前記種子収容枠133の底板136を開いて下方の浸種コンテナ111へ供給し、該浸種コンテナ111による浸種行程に移る。尚、前記温湯殺菌装置130は、温湯水槽122内に種子収容枠133を浸して種子に温湯殺菌処理を施す構成となっている。前記種子冷却装置131は、冷水が入った冷水水槽137内に種子収容枠133を浸して種子に冷却処理を施す構成となっている。前記脱水装置132は、脱水槽138内に種子収容枠133を供給して上部蓋139を閉じた状態で種子に脱水処理を施す構成となっている。この脱水処理時には、前記上部蓋139を閉じる必要があるので、吊下搬送具134のフック140から種子収容枠133を外す。尚、温湯殺菌処理時及び種子冷却処理時にも、吊下搬送具134により別の種子収容枠133を吊り下げ搬送する場合は、一旦吊下搬送具134のフック140から種子収容枠133を外す。この種子殺菌設備120には脱水装置132を設けているので、温湯殺菌処理後の種子を直ぐに脱水でき、温湯殺菌処理に起因して種子から芽が出てしまうようなことを抑えられるため、温湯殺菌処理を施した種子をストックできて温湯殺菌作業の作業能率が向上する。また、共通の種子収容枠133を使用して温湯殺菌処理、種子冷却処理及び脱水処理が行えるので、作業効率が良く作業能率が向上する。従来は、脱水装置が設けられていないので、播種機による播種作業に対して種子の温湯殺菌処理を早い時期に行うと、播種時には種子から過度に芽が出てしまって播種に不適正な種子となってしまうため、当日播種分の種子しか温湯殺菌ができなかった。
【0040】
図18には、温湯殺菌装置の温湯水槽122内の温湯を浸種用の水槽141や催芽用の水槽142の水に利用できる温湯利用システムの概略を示す。この温湯利用システムには、温湯殺菌装置の温湯水槽122内の温湯を吐出するポンプ143と、該ポンプ143から吐出する温湯を浸種用水槽141及び催芽用水槽142へ供給する状態に切り替える各々のバルブ144,145と、必要に応じて浸種用水槽141あるいは催芽用水槽142から前記温湯水槽122へ水を回収するための回収配管146とを備え、浸種用水槽141及び催芽用水槽142の水の温度を検出する各々の温度センサ147,148の検出に基づいて、コントローラ149により前記ポンプ143及びバルブ144,145を作動させて浸種用水槽141及び催芽用水槽142の水の温度を所望に維持する構成となっている。尚、温湯水槽122内の温湯の目標温度は約60度であるが、浸種用水槽141及び催芽用水槽142の水の目標温度は、15乃至32度程度であり、前記温湯水槽122内の温湯の目標温度より低い。これにより、温湯水槽122内の温湯用の加温装置(ボイラ)を浸種用水槽141及び催芽用水槽142の水の加温に兼用でき、温湯水槽122内の温湯の熱を浸種用水槽141及び催芽用水槽142の水の加温に利用できるため、省エネルギー化及びコストダウンが図れる。尚、浸種用水槽141及び催芽用水槽142の水を容易に目標温度に近づけるべく、図19に示すように、温湯水槽122内の温湯と冷水とを混合栓150により混合して浸種用水槽141又は催芽用水槽142へ供給できる構成としてもよい。従来は、温湯水槽122内の温湯、浸種用水槽141内の水及び催芽用水槽142内の水を別個に各々の加温装置で加温する構成であり、省エネルギー化及びコストダウン化を十分に考慮したものではなかった。
【0041】
尚、前述した作業移動車3の移動経路15は、作業移動車の走行車輪を案内する走行レールや作業移動車を磁気で誘導する磁気誘導路等により構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】栽培施設を判り易く示す平面図
【図2】計量装置及び作業移動車判別装置を判り易く示す側面図
【図3】収穫物を箱詰めした状態を示す斜視図
【図4】異なる作業台車を判り易く示す図((a)側面図、(b)平面図、(c)上部台と一方の手すりを取り外した状態の側面図、(d)一部の上部台と一方の手すりを取り外した状態の側面図)
【図5】自走式の作業移動車を示す側面図
【図6】自走式の作業移動車を示す平面図
【図7】養液供給装置の養液移送系統を判り易く示す図
【図8】炭酸ガス供給装置及び空気循環装置を判り易く示す図
【図9】冷却装置を判り易く示す図
【図10】降雨時に水貯留タンク内の水を排水する制御に関するフローチャート
【図11】水回収タンク内の水を水貯留タンクへ供給する制御に関するフローチャート
【図12】水貯留タンク及び水回収タンクを判り易く示す図
【図13】従来の冷却装置を判り易く示す図
【図14】本発明の実施の形態における冷却装置を判り易く示す図
【図15】浸種コンテナ、種子飛散防止蓋及び空気吐出装置を示す斜視図
【図16】種子殺菌設備を示す図
【図17】異なる種子殺菌設備を示す図
【図18】温湯利用システムを示す図
【図19】温湯利用システムの一部変形例を示す図
【符号の説明】
【0043】
1:栽培室、2:出荷室、3:作業移動車(作業台車)、10:選別装置(前処理装置)、15:移動経路、16:計量装置、21:作業移動車判別装置




 

 


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