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発明の名称 フルボ酸を用いるI型アレルギー抑制剤及びI型アレルギーの発症抑制方法。
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2006−232785(P2006−232785A)
公開日 平成18年9月7日(2006.9.7)
出願番号 特願2005−53656(P2005−53656)
出願日 平成17年2月28日(2005.2.28)
代理人 【識別番号】100112874
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 薫
発明者 礒田 博子 / 山田 パリーダ / 安部 征雄
要約 課題
腐植物質に含まれるフルボ酸とI型アレルギーの発症機序との関係を解明し、フルボ酸によってI型アレルギーの発症を抑制する。

解決手段
抗原感作段階又は/及び抗体感作段階や細胞の脱顆粒段階をフルボ酸によって抑制するI型アレルギーの抑制剤や前記フルボ酸を少なくとも含む組成物を提供する。また、フルボ酸を用いて特異的減感作を行うことによりI型アレルギーの発症を抑制する方法、特に抗原感作段階又は/及び抗体感作段階をフルボ酸によってI型アレルギーの発症を抑制する方法を提供する。あるいは、フルボ酸を用いて非特異的減感作を行うことによりI型アレルギーの発症を抑制する方法を提供する。
特許請求の範囲
【請求項1】
抗原感作段階又は/及び抗体感作段階をフルボ酸によって抑制するI型アレルギーの抑制剤。
【請求項2】
細胞の脱顆粒段階をフルボ酸によって抑制するI型アレルギーの抑制剤。
【請求項3】
細胞へのカルシウムイオン流入を阻害することにより前記脱顆粒段階を抑制することを特徴とする請求項3記載のI型アレルギー抑制剤。
【請求項4】
前記フルボ酸は草炭から抽出されたものであることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載されたI型アレルギー抑制剤。
【請求項5】
抗原感作段階又は/及び抗体感作段階においてI型アレルギーを抑制するフルボ酸を少なくとも含む組成物。
【請求項6】
請求項5記載の組成物を配合したことを特徴とする洗顔料。
【請求項7】
請求項5記載の組成物を配合したことを特徴とする化粧品。
【請求項8】
請求項5記載の組成物を配合したことを特徴とする飲食物。
【請求項9】
請求項5記載の組成物を配合したことを特徴とする皮膚外用薬。
【請求項10】
フルボ酸を用いて特異的減感作を行うことによりI型アレルギーの発症を抑制する方法。
【請求項11】
抗原感作段階又は/及び抗体感作段階をフルボ酸によって抑制することを特徴とする請求項10記載の方法。
【請求項12】
フルボ酸を用いて非特異的減感作を行うことによりI型アレルギーの発症を抑制する方法。
【請求項13】
フルボ酸を用いて脱顆粒を阻害することによりI型アレルギーの発症を抑制することを特徴とする請求項12記載の方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、I型アレルギーの発症を抑制する技術に関する。より詳しくは、腐植物質に含まれるフルボ酸の特異的減感作作用に基づくI型アレルギーの発症を抑制する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
「腐植物質」は、植物が腐植することによって生成する有機成分のことである。国際腐植物質学会(International Humic Substances Society、略称IHSS)における定義によると、この腐植物質は、土壌を水酸化ナトリウム等のアルカリで抽出した分画、あるいは天然水でXAD樹脂に吸着し、希アルカリ水溶液で溶出される分画のことであり、その中で、酸により沈殿する分画を「フミン酸(腐植酸)」、沈殿しない分画を「フルボ酸(Fulvic Acid)」、とそれぞれ呼ぶ。
【0003】
ここで、本発明の主題に係わる前記フルボ酸は、鉄と強く結びつく性質を有するため、海中への鉄供給源となること、あるいは、銅などの有害重金属に対する凝集能(錯形成能)、発癌性物質である六価クロムの還元無毒化、有機ハロゲン化物の脱塩素化などのような環境浄化機能を有することが知られている。しかしながら、フルボ酸の多岐にわたると考えられる作用は、未だ詳しく解明されていない。
【0004】
近年では、上記した環境浄化機能以外に、フルボ酸の生体に及ぼす生理的作用に関する研究も、徐々に始まっている。例えば、特許文献1には、フルボ酸(特に、オキシフルボ酸)、その塩、エステル又は誘導体を含む医薬組成物であり、特に、炎症、アクネ、湿疹、細菌又は真菌若しくはウイルスの感染症などの疾病に有効な医薬組成物が開示されている。当該特許文献1に示された実施例では、オキシフルボ酸のヒト好中球によるオキシダント産生に及ぼす作用、マウス炎症部位へのクリーム剤塗布による抗炎症性の評価、ネコ及びイヌの化膿性外傷性皮膚炎に対する評価、実験動物による経口毒性確認試験、オキシフルボ酸を含むフリーム剤を用いた抗微生物確認試験などが行われており、概ね、オキシフルボ酸の皮膚外用薬として抗炎症効果を確認している。
【0005】
特許文献2には、腐植土から溶出される水溶性腐植物質であるフルボ酸、酵素、ビタミン類、アミノ酸類、ミネラル類などを含む多成分系化粧品原料の抗菌、抗アレルギー作用、抗炎症作用、アレルギー肌やアトピー肌への低刺激性、かゆみ軽減などの作用が開示されており、加えて、口中に使用する化粧品原料への用途も開示されている。しかし、当該特許文献2に示された実施例では、皮膚への刺激を確認する試験、抗菌力確認試験、経口投与毒性確認試験、活性酸素消去活性を確認する試験などが開示されているのみである。
【0006】
また、特許文献3には、腐植土から水や希アルコール等によって抽出される抽出液であり、そのpH値が4.0以下である抽出液を有効成分として含有する抗菌水が開示されている。この特許文献3には、前記抽出液が虫歯や歯周病の原因となる口腔細菌や黄色ブドウ状球菌などの食中毒原因菌に対する増殖抑制効果が示されている。
【特許文献1】特表2002−526407号公報。
【特許文献2】特開2003−267821号公報。
【特許文献3】特開平6−87752号公報。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上掲した特許文献1〜3には、フルボ酸の抗菌作用や抗炎症作用が主体的に開示されているに留まっており、フルボ酸とI型アレルギーとの間の直接的な因果関係、より詳しくは、フルボ酸のI型アレルギーの発症機序における減感作に係わる作用については、一切開示されておらず、示唆すらもされていない。
【0008】
そこで、本発明は、腐植物質に含まれるフルボ酸とI型アレルギーの発症機序との関係を解明することによって、フルボ酸による減感作に基づくI型アレルギーの発症抑制技術を提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
まず、本発明の主題である「I型アレルギー」は、アレルギー反応の一類型であり、アナフィラキシー型又は即時型とも呼ばれる。このI型アレルギーは、抗原に曝露されたことにより産生したIgE抗体などの抗体が肥満細胞又は好塩基球表面にあるレセプターに対してFc部分で強く結合すると、前記レセプターが架橋して細胞表面を変形し、各種酵素の活性化やカルシウムイオン(Ca2+)の流入が起きて細胞外に顆粒を放出し(脱顆粒現象)、その顆粒からヒスタミン、セロトニン、β-ヘキソサミニダーゼなどの酵素などのメディエーター(化学伝達物質)が放出される。これらのメディエーターは毛細血管の透過性を亢進させ、鼻粘膜、気管支粘膜、皮膚などで炎症を惹起する。アレルギー性鼻炎、気管支喘息、アトピー性皮膚炎はこのI型アレルギーによって発症する。
【0010】
本発明は、前記I型アレルギーの発生機序とフルボ酸との関係を解明し、フルボ酸による特異的減感作に基づくI型アレルギーの発症抑制技術を提供する。
【0011】
具体的には、本発明は、抗原感作段階又は/及び抗体感作段階をフルボ酸によって抑制するI型アレルギーの抑制剤、あるいは細胞の脱顆粒段階をフルボ酸によって抑制するI型アレルギーの抑制剤、特に、細胞へのカルシウムイオン(Ca2+)の流入を阻害することにより前記脱顆粒段階を抑制するI型アレルギー抑制剤を提供する。これらの抑制剤に用いるフルボ酸は、例えば、草炭から抽出されたものを好適に採用できる。
【0012】
また、本発明では、抗原感作段階又は/及び抗体感作段階においてI型アレルギーを抑制するフルボ酸を少なくとも含む組成物を提供する。この組成物は、例えば、洗顔料、クリーム、パックなどのスキンケア化粧品などの化粧品、皮膚外用薬、貼薬その他の医薬、医薬部外品、飲食物などに配合することによって、その効果を発揮させることができる。なお、商品の配合成分中には、当該商品の目的や用途に応じて、フルボ酸含有組成物以外の成分を添加するのは自由であり、一例を挙げれば、毛穴の汚れを吸着する成分とフルボ酸を組み合わせた洗顔料、コラーゲンなどの保湿成分とフルボ酸を組み合わせたクリームやパック、その他の薬効成分とフルボ酸を組み合わせた医薬、その他の機能性成分とフルボ酸を組み合わせた飲食物などである。
【0013】
さらに、本発明は、フルボ酸を用いて特異的減感作を行うことによりI型アレルギーの発症を抑制する方法、特に抗原感作段階又は/及び抗体感作段階をフルボ酸によってI型アレルギーの発症を抑制する方法を提供する。あるいは、フルボ酸を用いて非特異的減感作を行うことによりI型アレルギーの発症を抑制する方法、特に、フルボ酸を用いて脱顆粒を阻害することによりI型アレルギーの発症を抑制する方法を提供する。この方法の効果は、例えば、薬剤や飲食物などの形態としてフルボ酸を生体内に投与したり、塗布、貼付、スプレーなどの方法でフルボ酸を皮膚へ接触させたりすることによって得ることができる。
【0014】
ここで、本発明に関連する主たる技術用語について説明する。
【0015】
まず、「フルボ酸」とは、国際腐植物質学会(IHSS)が定めた方法(後述の実施例で説明)に準じて、腐植物質である原料から得られる画分中に含まれるフルボ酸を意味する。
【0016】
「草炭(peat)」は、前記フルボ酸を抽出するための好適な原料であって、沼沢や湿地帯において、諸種の植物が成長・枯死し、酸素の供給が不十分な水中で比較的低温の条件下で、数百年から数万年の間、分解不完全な状態で堆積したものである。この草炭は、植物遺体が完全に水中に侵され空気に触れないため酸化され難く、また好気性菌類の作用を受けないし嫌気性菌類の作用があるにしても比較的微弱で、きわめて分解し難い状態に長期間置かれた結果生成される。この過程を泥炭化と呼び、その本質は十分に明らかにはされていないが化学的には加水分解が主であり、脱炭酸も起こっていると考えられている。草炭の有機質成分は炭素、水素、酸素、窒素、硫黄の五種類の元素から主として構成されている。草炭の元素組成が草炭形成過程における有機物の分解特性を反映している。一般には、草炭の分解が進めば、草炭有機質成分の炭素、水素、硫黄および窒素含有量が増加し、酸素含有量が減少する。草炭有機質成分の元素組成に関しては充分研究が行われ、木材と褐炭の中間に位置することが確認されている。分解が弱い草炭有機質成分の元素組成が木材に近く、分解が進んだ草炭の有機質元素組成は褐炭に近い。
【0017】
「抗原感作段階」とは、上述したI型アレルギー発生機序過程における抗原抗体反応の段階を意味する。
【0018】
「抗体感作段階」とは、上述したI型アレルギー発生機序過程においてIgE抗体がレセプターと結合する段階を意味する。
【0019】
「特異的減感作」とは、抗原によって産生したIgE抗体などの抗体から肥満細胞や好塩基球に対して刺激を伝える過程におけるいずれかの段階を抑制したり、遮断したりすることを言う。
【0020】
「非特異的減感作」とは、肥満細胞や好塩基球の脱顆粒現象を抑制又は阻害すること、即ち肥満細胞や好塩基球からのメディエーター(化学伝達物質)の放出を抑制又は阻害することを言う。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、I型アレルギーの発症を抑制することができる。特に、I型アレルギー反応の抗原感作段階又は/及び抗体感作段階をフルボ酸によって抑制したり、細胞の脱顆粒段階をフルボ酸によって抑制したりすることができる。
【0022】
このフルボ酸を含む組成物を、洗顔料、化粧品などの皮膚に作用する商品に使用した場合は、I型アレルギーの発症抑制効果に加えて、美白効果、保湿効果、化粧水の水分浸透促進効果、化粧成分の浸透促進効果、乾燥防止効果などの効果も得ることができる。
【実施例1】
【0023】
<フルボ酸の抽出方法>。
【0024】
実験には、図1に示す国際腐植物質学会(IHSS)が定めた方法に準じて、草炭からXAD-7樹脂吸着画分のフルボ酸を抽出した。草炭としてカナダ産草炭(Sphagnum(moss) peat, Fisons Horticulture, Inc.)を用いた。
【0025】
まず原料である前記カナダ産草炭を、0.1mol L-1の塩酸(HCL)で酸処理し、その不溶成分を1mol L-1の水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液で抽出し、続いて遠心分離により得られた上澄み液に6mol L-1の塩酸を加えてフミン酸(HA)を析出させた。
【0026】
その全ての過程で得られる水溶液を、XAD−7樹脂(ORGANO Co.)を用いて吸着させ、AG MP-50陽イオン交換樹脂(Bio-Rad Laboratories)にて脱塩を行った後に凍結乾燥させたものをフルボ酸とした。なお、原料である前記カナダ産草炭からのフルボ酸の抽出率を乾燥原料に対する抽出後の乾燥フルボ酸との重量比から算出した結果、6.4%であった。
【実施例2】
【0027】
<フルボ酸の分析>。本発明に係るフルボ酸の性質を把握するために、排かん水、風化炭、カナダ産草炭、黒ぼく土のそれぞれから得られるフルボ酸の化学分析を行った。
【0028】
(1)元素組成についての分析。
【0029】
フルボ酸の炭素(C)、水素(H)、窒素(N)は、CHN分析器(YANACO CHN CORDER MT-5)を用いて測定し、全灰分を差し引いた(全)量当たりの(組成)重量百分率として求め、酸素についてはその残りとして求めた。元素組成の値は、無水・無灰ベース(d.a.f)で表示した。
【0030】
図2には、元素組成に関する上記分析結果を示した。なお、図2において、「KsW」は排かん水、「WC」は風化炭、「CP」はカナダ産草炭、「AS」は黒ぼく土をそれぞれ表している。
【0031】
(2)赤外線吸収スペクトル(FT-IR)分析。
【0032】
フルボ酸の赤外線吸収スペクトルの測定は、JASCO FT/IR-3分光計により公知のKBr錠剤法に基づいて行った。試料1mgとKBr100mgを用いて錠剤にし、400-4000cm-1の吸収スペクトルを測定した。
【0033】
図3に、異なる原料から抽出されたフルボ酸(FA)の赤外線吸収スペクトル(FT-IR)を示した。この図3において、「Ks」は原かん水、「KsW」は排かん水、「WC」は風化炭、「CP」はカナダ産草炭、「AS」は黒ぼく土をそれぞれ表している。
【0034】
この図3を見ると、3400cm-1付近の吸収は、水素結合したOH基に由来し殆どのフルボ酸では強い吸収を示したが、風化炭FA(WC-FA)の吸収が比較的弱いものであった。脂肪族炭素に起因すると思われる2900cm-1付近の吸収において、土壌(AS)、草炭(CP)、風化炭(WC)の各フルボ酸では大きな違いが認められなかったのに対し、かん水FA(Ks-FA、KsW-FA)のでは明らかな吸収が認められている。1720cm-1と1620cm-1付近に二つの吸収がみられるが、前者は主にカルボキシル基のC=O伸縮による吸収を示し、若干カルボニル基による吸収も示すと考えられる。後者は、水素結合したカルボニル基と芳香族構造の共役C=Cに由来した吸収の二つの構造がそれぞれ貢献していると思われる。1720cm-1付近の吸収は,草炭FA(CP-FA)に比べ風化炭FA(WC-FA)の方が若干強い吸収を示し、かん水FAの吸収が著しいものであった。1620cm-1付近の吸収は,ほとんどの試料で比較的弱い吸収しか認めることができなく、これはフミン酸に比べフルボ酸にキノン基が少ない事実と一致している。1400cm-1付近の吸収スペクトルと1300〜1200cm-1区域の比較的広いスペクトルはカルボキシル基のC-O伸縮振動とOHの変角振動に由来するものであると考えられている。全てのフルボ酸において吸収が認められているが、草炭、土壌および風化炭FAに比べかん水FAの吸収強度が比較的強い。800cm-1付近の小さい谷間はほとんどの試料で明確にみられている。これは芳香環上のC-H変角振動ではないかと考えられている。このように赤外線吸収スペクトルの結果から、異なる原料から抽出されるフルボ酸(FA)は、同一の基本的化学構造を有する一連の化合物の集合体であると結論される。
【0035】
図4は、原料の異なるフルボ酸(FA)の水素磁気共鳴(H−NMR)スペクトルを示している。スペクトルのパラメータは、0-1.9ppmは脂肪族プロトン、1.9-3.2ppmは主にカルボキシル炭素へつながる水素、3.2−6.2ppmは炭化水素炭素など帰属の水素、6.2-8.6ppmは芳香族炭素帰属水素をそれぞれ示している。
【0036】
この測定の結果から、原カン水由来のフルボ酸(Ks−FA)や排かん水由来のフルボ酸(KsW−FA)は、0-1.9ppm付近に現れる脂肪族水素帰属のピークが顕著であるので、脂肪族が多く含まれているのに対して、風化炭由来のフルボ酸(WC−FA)は、芳香族水素帰属を示す6.2-8.6ppm付近のピークが比較的強く、芳香族が多く含まれていることが明らかになった(図4参照)。
【0037】
また、カナダ産草炭由来のフルボ酸(CP-FA)では、黒ぼく土由来のフルボ酸(AS-FA)と同様に、比較的多くの複合スペクトルが得られた。したがって、カナダ産草炭由来のフルボ酸(CP-FA)は、排かん水由来のフルボ酸(KsW−FA)には及ばないが、風化炭由来のフルボ酸(WC−FA)に比べて脂肪族水素と炭水化物水素を多く含む、腐植物資としては比較的若い分解段階のフルボ酸であることがわかった(図4参照)。
【0038】
(3)13C核磁気共鳴スペクトル(13C-NMR)分析。
【0039】
13C核磁気共鳴スペクトルは、BRUKER AMX-400分光計を用いて、公知の交差分極・マジック角回転(CP/MAS)法で粉体測定を行った。測定周波数は炭素に対し100.0MHzであった。微粉砕試料約200mgを専用セルに入れ25〜26℃の室温で、パルスくり返し時間は5秒とし、10,000回の積算を行った。この分析結果を、図5に示した。
【0040】
この図5は、カナダ産草炭と風化炭のそれぞれから抽出されたフミン酸(HA)とフルボ酸(FA)の13C-CP/MAS NMRスペクトルを示す図である。この図5では、結合型別の炭素種の相対的含量を知るために、スペクトルのδ0-230の範囲を炭素種別の7領域に区分している。即ち、未置換脂肪族性C(アルカン、脂肪酸)(δ0-50)、N-アルキル(アミノ酸、ペプチド、タンパク性)+メトキシC(δ50-60)、脂肪族C-O(特に炭化水素)(δ60-110)、芳香族C(δ110-150)、フェノール性C(δ150-160)、カルボキシルC(δ160-190)、ケトンC=O(δ190-230)である。
【0041】
スペクトル曲線と上記各領域の境界線および基線で囲まれた面積の全面積に対する百分率を計算して相対的炭素含量を求めると、原料の違いによってフミン酸(HA)およびフルボ酸(FA)の分子構造に多少の違いが存在する。
【0042】
カナダ産草炭由来のフミン酸(CP−HA)は、風化炭由来のフミン酸(WC−HA)より脂肪族Cが多く、芳香族Cが少ない。カナダ産草炭由来のフルボ(CP−FA)は、風化炭由来のフルボ酸(WC−FA)より脂肪族C-Oが多く、フェノール性C、カルボキシルCおよびケトンC=Oが少ない。また、カナダ産草炭由来のフミン酸、フルボ酸ともに、風化炭由来のフミン酸、フルボ酸に比べてアルキル+メトキシ基が多い。これは、草炭の腐植化過程と石炭の酸化過程が異なることに起因するものと考えられる。
【0043】
(4)分子量分析。
【0044】
分子量の測定は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC,Waters 600,Millipore Co.)を用いて行った。カラムはゲル浸透クロマトグラフィー用TOHSOH TSKgel G 2000 SWXL+G3000 SWXLを用い、溶離液には0.05mol L-1リン酸緩衝液(pH 7) + 0.05mol L-1塩化ナトリウムを用いた。試料は溶離液に溶解したもの(0.1mg mL-1)を10μL注入し、分画液の吸光度はWaters 490E (Millipore Co.)を用いて波長280nmと400nmで測定した。その測定結果を、図6に示した。
【0045】
この図6は、原かん水、排かん水、風化炭、カナダ産草炭、黒ぼく土の各原料からの抽出フルボ酸を対象とする物性評価分析結果をまとめた図面代用表である。この図6に示すように、原かん水、排かん水、風化炭、カナダ産草炭、黒ぼく土の各原料からの抽出フルボ酸の分子量は、順に740810920780680であった。
【0046】
原料の異なる各フルボ酸の分子量、元素組成、水素および炭素の帰属結果を基に、フルボ酸を一つの分子と仮定し、平均化学構造式を求めた。フルボ酸は混合物であり絶対分子量の測定が難しいことから、同一フルボ酸の分子量も測定方法によって異なるので、いまのところ正確な化学構造は存在しない。したがって、図6中の推定平均化学構造式(Average molecular formura)は、あくまでも原料の異なるフルボ酸を区別するときに有用である。
【0047】
(5)カルボキシル基含有量分析。
【0048】
フルボ酸のカルボキシル基の定量は、公知の酢酸カルシウム法(Blom et al., 1957)に基づいて行った。その結果、草炭フルボ酸のカルボキシル基含有量は3.98mmol/gであった。
【0049】
(6)電子スピン共鳴(ESR)スペクトル分析。
【0050】
フルボ酸粉末を直径0.5mmの石英管に採り、電子スピン共鳴(ESR)装置(BRUKER, ESR 300E)を用いて、フルボ酸に含まれるフリーラジカル濃度を測定した。決定はMn2+標準マーカーを用い、スピン濃度の測定はDPPH(1.1-Diphenil-2picrylhydrazyl, 分子量 394, ESR 3.1×1020spins/g)を用いた。その結果、草炭フルボ酸のフリーラジカル含有量は7.27×1015spins/gであった。
【実施例3】
【0051】
<フルボ酸の抗アレルギー効果検証実験>。フルボ酸の抗アレルギー効果の有無およびその具体的な作用機序の解明を目的とするバイオアッセイを行った。まず、本バイオアッセイに用いたカナダ産草炭由来のフルボ酸の特性について説明する。
【0052】
まず、図7は、以下のバイオアッセイで用いたカナダ産草炭フルボ酸(CP−FA)の特性を示した図面代用表である。
【0053】
カナダ産草炭フルボ酸(CP−FA)の元素組成(d.a.f.%)を図7に提示する。炭素(C)は47.8、水素(H)は4.6、窒素(N)は0.3、酸素(O)は47.3、フェノール性水酸基(Ph-OH)は0.75mmolg-1、カルボキシル基(COOH)は3.98mmolg-1であった。
【0054】
図7中に示すfa1とfa2は、腐植物質の芳香族化度を表す指標である。fa113C-NMRスペクトルより全炭素に対する芳香族Cの割合で求め、fa2はカルボキシルC以外の炭素に対する芳香族Cの割合で求める。fa1とfa2の値が高ければ高いほど腐植化が進んだことを意味する。図7に示したように、カナダ産草炭由来のフルボ酸(CP−FA)は、該草炭の腐植化が進んだ成分である。
【0055】
続いて、図8は、カナダ産草炭のフミン酸(HA)、フルボ酸(FA)の13C-CP/MAS NMRスペクトルを示す図(グラフ)である。
【0056】
この図8からは、原料であるカナダ産草炭(Peat)に比べて、そのフミン酸(HA)とフルボ酸(FA)が多くの画分に分解されていることがわかる。これは、抽出段階における塩化水素および水酸化ナトリウムなどの分解作用によるものであると思われる。
【0057】
また、草炭の水溶性成分であるフルボ酸(FA)がアルカリ可溶酸不溶成分であるフミン酸(HA)に比べて、アルキルとメトキシ基を多く持ち、芳香族性及び炭水化物含有量が高いことがスペクトルから読み取ることができる。以下、実施例3に関するバイオアッセイの手順について説明する。
【0058】
(1)フルボ酸試料調製。
【0059】
抽出したフルボ酸の濃度が1mg mL-1になるように蒸留水に溶かし、0.22μmのフィルター(Millipore,Japan)で滅菌した。
【0060】
(2)細胞および細胞培養。
【0061】
細胞はラット肥満細胞RBL2H3細胞を用いた。RBL2H3細胞は10%ウシ胎児血清(FBS)、2mML-glutamine、60mg L-1カナマイシン含有 Minimum Essential Medium Eagle(MEM、Nissui)で培養した。
【0062】
(3)β-ヘキソサミニダーゼ遊離測定。
【0063】
肥満細胞で起こるI型アレルギー反応において、抗原と抗体の結合はヒスタミンやb-ヘキソサミニダーゼなど細胞内顆粒流出の直接原因になることが知られている。このため、抗原と抗体の結合におけるフルボ酸(CP−FA)の影響を、β−ヘキソサミニダーゼの遊離阻害率を測定することにより確かめた。
【0064】
まず、上記したMEM培地で予め前培養しておいたRBL2H3細胞を5.0×105 cells mL-1になるように調製し、ここに1mg mL-1マウス抗DNP IgE抗体(Sigma Co.)を最終濃度0.3μg mL-1になるように加えて、よくサスペンドした。
【0065】
これを96wellプレート(Falcon Co.)に100μL well-1ずつ播き、37℃、5%CO2濃度のインキュベーターに一晩おき、細胞感作を行った。翌日、細胞を0.02%EDTA・2Na/PBS(-)100μL well-1で2回洗浄した後、Releasing Mixture(116.9mM NaCl、5.4mM KCl、0.8mM MgSO4・7H2O、5.6mM Glucose、25mM HEPES、2.0mM CaCl2、1mg mg-1 BSA、pH 7.7)を60μL well-1添加し、さらにサンプル(FA 0.01, 0.1, 1.0, 10.0μg mL-1に調整した)を5μL well-1暴露し、CO2インキュベーターに10分間放置した。このとき、ポジティブコントロールとしてサンプルの代わりに6.3mMケトチフェン(Sigma, Co.)を、ネガティブコントロールとして滅菌水を加えた。10分後、抗原4μL mL-1DNP-BSA(コスモバイオ)を5μL well-1加え、37℃、5.0% CO2インキュベーターに1時間おいた。10分間氷冷して反応を止めた後、上清20μLを新しい96wellプレートに移し、そこに基質溶液(50mM-クエン酸bufferに溶解した5mM 4-Nitrophenyl N-acetyl-β-D-glucosaminide)を80μL well-1ずつ加えて、37℃、5.0% CO2インキュベーターにて30分間反応させた。
【0066】
この反応溶液に200μL well-1の反応停止液(0.1M NaHO3、pH 10.0)を加えて反応を止めた後、マイクロプレートリーダーで(Powerscan HT 大日本製薬(株))405nmの吸光度測定を行った。
【0067】
図9は、前記測定結果を示す図であって、フルボ酸(CP−FA)のβ-ヘキソサミニダーゼ遊離阻害率に与える影響を調べた結果を示す図(グラフ)である。
【0068】
この図9の縦軸は、β-ヘキソサミニダーゼの遊離阻害率(%)、横軸がフルボ酸(CP−FA)の濃度(μg mL-1)をそれぞれ示している。図9中の「Keto.」は、比較のための臨床薬として実用されているケトチフェン(対照区)を示している。
【0069】
この図9で示したように、フルボ酸(CP−FA)は、高いβ-ヘキソサミニダーゼ遊離阻害効果を示した。特に、添加量10μg mL-1において、ケトチフェンの倍近い抗アレルギー効果を示し、添加濃度がそれより高いあるいは低い場合でもケトチフェンと同等かそれよりも高い抗アレルギー効果を示した。
【0070】
したがって、フルボ酸(CP−FA)は、β-ヘキソサミニダーゼ遊離阻害において濃度依存性が高く、I型アレルギー反応の抗原感作段階を抑制する抗アレルギー剤として有効であることを確認できた。
【0071】
(4)レセプターと抗体の結合阻害測定。
【0072】
抗体感作段階でフルボ酸(CP−FA)を加え、細胞膜上のレセプターと抗体の結合阻害による細胞内顆粒の放出抑制効果を調べた。
【0073】
MEM培地で予め前培養しておいたRBL2H3細胞を1.0×106 cells mL-1になるように調製し、50μL well-1ずつ播いた。ここにサンプル(FA 0.01, 0.1, 1.0, 10.0μg mL-1に調整した)を5μL well-1暴露し、37℃、5%CO2濃度のインキュベーターに1時間おいて細胞感作を行った。その後、1mg mL-1マウス抗DNP IgE抗体(Sigma, Co.)を最終濃度0.6μg mL-1になるように加えて、よくサスペンドした。
【0074】
翌日、細胞を0.02%EDTA・2Na/PBS(-)100μL well-1で2回洗浄した後、Releasing Mixture(116.9mM NaCl、5.4mM KCl、0.8mM MgSO4・7H2O、5.6mM Glucose、25mM HEPES,2.0mM CaCl2、1mg mL-1 BSA,pH 7.7)を60μL well-1添加し、37℃、5.0%CO2インキュベーターに10分間放置した。抗原4μL mL-1DNP-BSAを5μL well-1加え37℃、5.0%CO2インキュベーターに1時間おいた。10分間氷冷して反応を止めた後、上清20μLを新しい96wellプレートに移し、そこに基質溶液(50mM-クエン酸bufferに溶解した5mM 4-Nitrophenyl N-acetyl-β-D-glucosaminide)を80μL well-1ずつ加えて、37℃、5.0%CO2インキュベーターに30分間反応させた。
【0075】
この反応溶液に200μL well-1の反応停止液(0.1M NaHO3、pH 10.0)を加えて反応を止めた後、マイクロプレートリーダー(Powerscan HT 大日本製薬(株))で、405nmの吸光度測定を行った。
【0076】
図10は、前記吸光度測定の結果を示した図(グラフ)である。この図10で示したように、フルボ酸(CP−FA)に肥満細胞からのβ-ヘキソサミニダーゼの遊離阻害がみられたが、対照区であるケトチフェンに比べてその程度は低く、濃度依存性は認められなかった。このことから、I型アレルギー反応の抗体感作段階においても、フルボ酸(CP−FA)にある程度の抗アレルギー効果を期待できることが明らかになった。
【0077】
(5)細胞内カルシウムイオン(Ca2+)濃度の測定。
【0078】
細胞内Ca2+濃度の測定は、Calcium Kit - Fluo 3を用いて行った。MEM培地で予め前培養しておいたRBL2H3細胞を1.5×105cellsmL-1になるように調製し、ここに1mg mL-1マウス抗DNP IgE抗体(Sigma, Co.)を最終濃度0.3μL mL-1になるように加えよくサスペンドした。37℃、5%CO2インキュベーターに一晩おき、細胞感作行った。
【0079】
翌日、細胞をPBS(-)200μL well-1で2回洗浄した後、Loading bufferを100μL添加し、37℃、5%CO2インキュベーターに1時間おいた後、細胞をPBS(-)200μL well-1で2回洗浄し、残留Fluo3-AMを取り除いた。
【0080】
Recording mediumを100 μL well-1添加し、さらにサンプル(FA 0.01, 0.01, 0.1, 1.0, 10.0μg mL-1に調整した)を8.3μL well-1暴露し、37℃、5.0%CO2インキュベーターにて1時間放置した。このとき、ポジティブコントロールとしてサンプルの代わりに6.3mMケトチフェン(Sigma, Co.)を、ネガティブコントロールには滅菌水を用いた。1時間後、抗原4μL mL-1 DNP-BSA(コスモバイオ)を67μL well-1加えながら、マイクロプレートリーダー(Powerscan HT 大日本製薬(株))で波長485nm,530nmの蛍光測定を行った。
【0081】
図11は、フルボ酸の抗原刺激によるCa2+流入阻害に与える影響を調べた結果を示す図(グラフ群)である。図11の縦軸がコントロール(滅菌水添加)の細胞内Ca2+濃度1.0に対する、抗原刺激によるCa2+の細胞内流入率を、横軸が抗原刺激からの時間(秒)の経過を示している。
【0082】
フルボ酸添加は、いずれも抗原刺激によるCa2+流入を阻害することが明らかになった。また、その活性は、Ca2+流入阻害剤であるケトチフェン(対照区)と同等なものであり、抗原刺激直後にそのCa2+流入阻害効果が働くことが確認された。フルボ酸の抗原刺激によるCa2+流入阻害効果に濃度依存性は認められなかった。
【0083】
以上の実施例の結果から、フルボ酸に高い抗アレルギー効果があることがわかった。図12は、フルボ酸のI型アレルギーの発生機序との関係を模式的に説明するための図である。
【0084】
フルボ酸は、I型アレルギーの発生機序において、三つの段階において作用している。まず、第一には、図12中に矢印Xで示す抗原感作段階、第二には、図12中に矢印Yで示す抗体感作段階、第三には、カルシウムイオン流入によって起こる細胞の脱顆粒段階(図12の矢印Zに示す段階)ある。フルボ酸は、これらの段階を抑制又は遮断することによってI型アレルギーの発症を抑制する。
【産業上の利用可能性】
【0085】
本発明は、I型アレルギーの発症予防や防止に有用である。例えば、I型アレルギーの発症予防や防止を目的とする経口投与剤、注射液、皮膚外用薬、貼薬などの医薬品、医薬部外品、あるいはI型アレルギーの発症予防や防止に係わる機能を有する入浴剤、洗顔料、クリーム、パックなどのスキンケア化粧品などの化粧品、清涼飲料などの飲料、インスタント食品、飴やガムなどのお菓子類、パン類、麺類、ベビーフード、調味料などの飲食品などに広く利用できる。なお、フルボ酸は、日本国厚生労働省から食品添加物成分として認可されている(食安基発第0601001号)。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】国際腐植物質学会(IHSS)が定めたフルボ酸を抽出方法のフロー図である。
【図2】フルボ酸の元素組成に関する分析結果を示す図面代用表である。
【図3】原料の異なるフルボ酸(FA)のFT-IRスペクトルを示す図(グラフ)である。
【図4】原料の異なるフルボ酸(FA)の水素磁気共鳴(H−NMR)スペクトルを示す図(グラフ)である。
【図5】カナダ産草炭と風化炭のそれぞれから抽出されたフミン酸(HA)とフルボ酸(FA)の13C-CP/MAS NMRスペクトルを示す図である。
【図6】原かん水、排かん水、風化炭、カナダ産草炭、黒ぼく土の各原料からの抽出フルボ酸を対象とする物性評価分析結果をまとめた図面代用表である。
【図7】実施例3に係わるバイオアッセイで用いたカナダ産草炭フルボ酸(CP−FA)の特性を示した図面代用表である。
【図8】カナダ産草炭のフミン酸(HA)、フルボ酸(FA)の13C-CP/MAS NMRスペクトルを示す図(グラフ)である。
【図9】フルボ酸(CP−FA)のβ-ヘキソサミニダーゼ遊離阻害率に与える影響を調べた結果を示す図(グラフ)である。
【図10】レセプターと抗体の結合阻害測定の結果を示した図(グラフ)である。
【図11】フルボ酸の抗原刺激によるCa2+流入阻害に与える影響を調べた結果を示す図(グラフ群)である。
【図12】フルボ酸のI型アレルギーの発生機序との関係を模式的に説明するための図である。




 

 


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