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発明の名称 炊飯器
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2006−187490(P2006−187490A)
公開日 平成18年7月20日(2006.7.20)
出願番号 特願2005−2184(P2005−2184)
出願日 平成17年1月7日(2005.1.7)
代理人 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄
発明者 安信 淑子 / 三島 基道 / 由良 政樹 / 北泉 武 / 大野 英樹
要約 課題
炊飯時間を短縮するとともに炊き上げ状態の良好な米飯を得るようにした炊飯器を提供することを目的とするものである。

解決手段
調理物を収容する略三角形の内鍋10を回動させて内鍋10の底部の面積を切り替えるものである。すなわち、浸水工程においては内鍋10の底部の面積を広くして、米が一粒一粒分離して存在するようにし、水に接触する面積を増加させ、吸水スピードを高めて中心部への吸水を十分な状態にし、炊き上げ工程では、内鍋10の底部の面積を狭くして加熱を行うことで、高火力で炊き上げることができ、ふきこぼれることなく沸騰維持され、短時間で米にさらに水を吸水させるとともに米のβ澱粉をα澱粉に転移させ、米の糊化を行う。最後の蒸らし工程は、再度内鍋10の底部の面積を広くして、鍋底面との接触を増やし、短時間で余分な水分をとばすようにすることができる。
特許請求の範囲
【請求項1】
調理物を収容する内鍋と、この内鍋の底部の面積を切り替える切り替え手段と、内鍋を加熱して調理物の調理を行う加熱手段と、内鍋の温度を測定する温度測定手段と、この温度測定手段が測定した内鍋の温度に基づいて加熱手段に与える電力を制御する制御部とを備えた炊飯器。
【請求項2】
内鍋の底部の面積を切り替える切り替え手段は、内鍋の垂直断面を略三角形の形状とするとともにこの内鍋を反転させる反転手段で構成する請求項1に記載の炊飯器。
【請求項3】
反転手段が作動する時間を制御する制御部を備えた請求項2に記載の炊飯器。
【請求項4】
反転手段が作動するタイミングを制御する制御部を備えた請求項2に記載の炊飯器。
【請求項5】
内鍋の重量を測定する重量測定手段を備え、重量測定手段が測定した内鍋の重量に基づいて、制御部は反転手段を作動させ、内鍋が反転する時間を制御する請求項3に記載の炊飯器。
【請求項6】
内鍋内の調理物の量を設定する設定手段を備え、設定手段で設定した調理物の設定量に基づいて、制御部は反転手段を作動させ、内鍋が反転する時間を制御する請求項3に記載の炊飯器。
【請求項7】
内鍋の重量を測定する重量測定手段を備え、重量測定手段が測定した内鍋の重量と、内鍋の温度を測定する温度測定手段が測定した温度とに基づいて、制御部は反転手段を作動させ、内鍋が反転するタイミングを制御する請求項4に記載の炊飯器。
【請求項8】
内鍋内の調理物の量を設定する設定手段を備え、設定手段で設定した調理物の量と、内鍋の温度を測定する温度測定手段が測定した温度とに基づいて、制御部は反転手段を作動させ、内鍋が反転するタイミングを制御する請求項4に記載の炊飯器。
【請求項9】
反転手段は、内鍋を回転駆動させる回転軸を設けた請求項2〜8のいずれか1項に記載の炊飯器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、炊飯時間を短縮して炊飯する機能を備えた炊飯器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の炊飯器においては、圧力装置によって、炊飯工程中、圧力状態を維持し、米への吸水、熱伝導を良好にして炊飯時間を短縮するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平6−22710号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、前記従来の構成では、炊飯の各工程において、圧力状態を維持していることから、浸水工程、炊き上げ工程、蒸らし工程の各工程時間を短縮し、トータルの炊飯時間が短縮されるが、炊飯終了後得られた米飯の外観は、膨らみが悪く、食感は硬くなる。これは、浸水工程では圧力状態を維持しているので、吸水スピードは促進されるが、米と米の間には隙間がなく、密な状態であるため、浸水工程の時間が短縮された分の吸水を補うだけのスピードは促進されない。その結果、吸水としては不十分な状態で、炊き上げが開始され、中心部への吸水が不足気味となり、硬くなったと考えられる。よって、従来の炊飯方法では、炊飯時間は短縮したが、良好な米飯を得ることはできなかった。
【0004】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、炊飯時間を短縮するとともに炊き上げ状態の良好な米飯を得るようにした炊飯器を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記従来の課題を解決するために、本発明の炊飯器は、調理物を収容する内鍋の底部の面積を切り替え手段により切り替えるようにしたものである。
【0006】
これにより、炊飯中に内鍋の底部の面積を切り替えることで、浸水工程においては内鍋の底部の面積を広くして、米が一粒一粒分離して存在するようにし、水に接触する面積を増加させ、吸水スピードを高めて中心部への吸水を十分な状態にし、炊き上げ工程では、内鍋の底部の面積を狭くして加熱を行うことで、高火力で炊き上げることができ、ふきこぼれることなく沸騰維持され、短時間で米にさらに水を吸水させるとともに米のβ澱粉をα澱粉に転移させ、米の糊化を行うことができる。そして、最後の蒸らし工程は、再度内鍋の底部の面積を広くして、鍋底面との接触を増やし、短時間で余分な水分をとばすようにすることができる。その結果、炊飯時間を短縮するとともに炊き上げ状態の良好な米飯を得ることができる。
【発明の効果】
【0007】
本発明の炊飯器は、炊飯時間を短縮するとともに炊き上げ状態の良好な米飯を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
第1の発明は、調理物を収容する内鍋と、この内鍋の底部の面積を切り替える切り替え手段と、内鍋を加熱して調理物の調理を行う加熱手段と、内鍋の温度を測定する温度測定手段と、この温度測定手段が測定した内鍋の温度に基づいて加熱手段に与える電力を制御する制御部とを備えた炊飯器とすることにより、炊飯中に内鍋の底部の面積を切り替えることで、浸水工程においては内鍋の底部の面積を広くして、米が一粒一粒分離して存在するようにし、水に接触する面積を増加させ、吸水スピードを高めて中心部への吸水を十分な状態にし、炊き上げ工程では、内鍋の底部の面積を狭くして加熱を行うことで、高火力で炊き上げることができ、ふきこぼれることなく沸騰維持され、短時間で米にさらに水を吸水させるとともに米のβ澱粉をα澱粉に転移させ、米の糊化を行うことができる。そして、最後の蒸らし工程は、再度内鍋の底部の面積を広くして、鍋底面との接触を増やし、短時間で余分な水分をとばすようにすることができる。その結果、炊飯時間を短縮するとともに炊き上げ状態の良好な米飯を得ることができる。
【0009】
第2の発明は、特に、第1の発明において、内鍋の底部の面積を切り替える切り替え手段は、内鍋の垂直断面を略三角形の形状とするとともにこの内鍋を反転させる反転手段で構成することにより、内鍋を反転させることで、容易に内鍋の底部の面積を切り替えることができ、短時間で良好な状態の米飯を炊き上げることができる。
【0010】
第3の発明は、特に、第2の発明において、反転手段が作動する時間を制御する制御部を備えたことにより、最適な時間で、反転手段を作動させて内鍋を反転することで、短時間で良好な状態の米飯を炊き上げることができる。
【0011】
第4の発明は、特に、第2の発明において、反転手段が作動するタイミングを制御する制御部を備えたことにより、タイミングよく反転手段を作動させて内鍋を反転することで、短時間で良好な状態の米飯を炊き上げることができる。
【0012】
第5の発明は、特に、第3の発明において、内鍋の重量を測定する重量測定手段を備え、重量測定手段が測定した内鍋の重量に基づいて、制御部は反転手段を作動させ、内鍋が反転する時間を制御することにより、内鍋内の調理物(米+水)の重量にかかわらず、最適な時間で内鍋が反転するので、短時間で良好な状態の米飯を炊き上げることができる。
【0013】
第6の発明は、特に、第3の発明において、内鍋内の調理物の量を設定する設定手段を備え、設定手段で設定した調理物の設定量に基づいて、制御部は反転手段を作動させ、内鍋が反転する時間を制御することにより、調理物の設定量にかかわらず、最適な時間で内鍋が反転するので、短時間で良好な状態の米飯を炊き上げることができる。
【0014】
第7の発明は、特に、第4の発明において、内鍋の重量を測定する重量測定手段を備え、重量測定手段が測定した内鍋の重量と、内鍋の温度を測定する温度測定手段が測定した温度とに基づいて、制御部は反転手段を作動させ、内鍋が反転するタイミングを制御することにより、内鍋内の調理物の重量にかかわらず、タイミングよく反転手段が作動し、内鍋が反転することで、短時間で良好な状態の米飯を炊き上げることができる。
【0015】
第8の発明は、特に、第4の発明において、内鍋内の調理物の量を設定する設定手段を備え、設定手段で設定した調理物の量と、内鍋の温度を測定する温度測定手段が測定した温度とに基づいて、制御部は反転手段を作動させ、内鍋が反転するタイミングを制御することにより、調理物の設定量にかかわらず、タイミングよく反転手段が作動し、内鍋が反転することで、短時間で良好な状態の米飯を炊き上げることができる。
【0016】
第9の発明は、特に、第2〜第8のいずれか1つの発明において、反転手段は、内鍋を回転駆動させる回転軸を設けたことにより、回転軸の回転で内鍋を確実に反転することができる。
【0017】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0018】
(実施の形態1)
図1、図2は、本発明の実施の形態1における炊飯器を示すものである。
【0019】
図に示すように、本実施の形態における炊飯器は、調理物(米+水)を収容する内鍋10と、この内鍋10の底部の面積を切り替える切り替え手段18と、内鍋10を加熱して調理物の調理を行う電磁加熱コイルなどからなる加熱手段17と、内鍋10の温度を測定する温度センサーからなる温度測定手段15と、内鍋10の重量を測定する重量センサーからなる重量測定手段16と、温度測定手段15と重量測定手段16が測定した内鍋10の温度と重量に基づいて加熱手段17に与える電力を制御する制御部23とを備えている。
【0020】
前記内鍋10は、この実施の形態では、垂直断面が略三角形の形状をしており、途中のパッキン111部分で上下に分離することができ、内部に調理物を収容することができるようになっている。また、内鍋10は同形状をした保護枠13により前面部を除きその周囲が覆われており、円筒状をした筐体12内に保護枠13とともに回動して反転できるように設けられている。内鍋10には炊飯中に発生する蒸気を排出する蒸気孔22が設けられ、筐体12には内鍋10への調理物の収容・取り出し時に開閉する扉21が設けられている。なお、筐体12は足14により支持されている。
【0021】
また、内鍋10の底部の面積を切り替える切り替え手段18は、この実施の形態では、内鍋10の垂直断面を略三角形の形状とすることと、図2に詳細を示すように、内鍋10に設けた回転軸24を介して内鍋10を回転駆動させ反転させるモータ25およびギアボックス26を有する反転手段19とで構成し、モータ25により回転軸24を回転させることにより、内鍋10を反転させ内鍋10の底部の面積を広くしたり狭くしたりして切り替えるようにしている。なお、モータ25は制御部23により制御されるものである。
【0022】
上記した炊飯器は、図示していないが、筐体12の一部に設けた炊飯開始ボタンを押すことにより、重量測定手段16で測定した内鍋10の重量に基づいて、内鍋10の温度測定手段15により加熱手段17を制御することで炊飯が行われ、さらに、重量測定手段16で測定した内鍋10に重量に基づいて、制御部23によりモータ25が制御され、回転軸24が回動し、内鍋10が反転して調理物に応じた炊飯が行われる。
【0023】
ここで、米1合(150g)と水225gを内鍋10に収容した場合を例にとって、本実施の形態における炊飯器の炊飯工程を説明する。
【0024】
まず、内鍋10をパッキン11部分で開け、底部の面積が広い方の底面(図に示す状態)に米と水を収容し、炊飯開始ボタンを押すことにより炊飯が開始される。すなわち、重量測定手段16で測定した内鍋10の重量に基づいて、制御部23にて炊飯工程の浸水、炊き上げ、蒸らしの各工程時間とモータ25が作動する時間が決定され、炊飯が開始される。なお、このときのモータ25の作動時間は、炊飯の浸水、炊き上げの各工程時間の終了時間と一致している。また、炊飯の各工程で、内鍋10の加熱温度は温度測定手段15により制御され、さらに、モータ25が決定された時間に作動することにより、炊飯中に内鍋10が反転する。炊飯は、最初に、浸水工程が実行され、内鍋10は温度測定手段15により、制御温度55℃〜60℃で一定時間制御される。この浸水工程が終了すると同時にモータ25が作動し、回転軸24が回動して内鍋10が反転し(90度)、略三角形の形状をした内鍋10は底部の面積が狭い底面に米と水を収容することとなる。次の炊き上げ工程では、さらに、内鍋10の制御温度を水の沸騰温度である100℃まで上昇させ、一定時間100℃維持を行う。炊き上げ工程が終了すると同時に、モータ25により、回転軸24が回転し、再度略三角形の形状をした内鍋10は底部の面積が広い底面に米と水を収容する。そして、最後の蒸らし工程が行われ、この工程では一定時間、内鍋10を100℃で制御し、炊飯が終了する。
【0025】
本実施の形態における炊飯器の各工程時間は、浸水10分、炊き上げ4分、蒸らし3分で、トータルの炊飯時間は17分とかなり短縮でき、その上、外観もふっくらと膨らみ、軟らかく、通常の炊飯器を用いて炊飯時間を約48分かけて炊飯した米飯と同等の状態が実現できた。
【0026】
これは、次の理由によるものである。
【0027】
浸水工程において、内鍋10の底部の面積が広い方の底面で吸水が行われ、米同士は密な状態ではなく、米が一粒一粒分離して存在しているため、水に接触する面積が増加し、吸水スピードが高まり、10分で十分水が吸水された。次の炊き上げ工程では、内鍋10の底部の面積が狭い方の底面で加熱を行うので、高火力で炊き上げることができ、ふきこぼれることなく沸騰維持され、4分と短時間で米にさらに水を吸水させるとともに米のβ澱粉をα澱粉に転移させ、米の糊化を行うことができた。そして、最後の蒸らし工程は、再度内鍋10の底部の面積が広い方の底面で行うことにより、鍋底面との接触を増やすことができ、熱との接触面積が増え、3分と短時間で余分な水分をとばすことができるので、焦げることもなかった。その結果、十分に吸水、糊化し、さらに余分な水分をとばすことにより、良好な米飯を得ることができた。
【0028】
なお、本実施の形態において、内鍋10の底部の面積を切り替える切り替え手段18は、内鍋10の形状と反転手段19とで構成したが、内鍋10を略三角形の形状とすることなく他の形状であってもよく、また、通常の鍋形状としてその底部が変形できるようにして面積を切り替えるものであってもよい。また、反転手段19も回転軸24、モータ25などに限定されるものでない。また、調理物を加熱する加熱手段17は、電磁加熱コイル以外に通常の加熱ヒータを用いてもよい。さらに、内鍋10の温度および重量を測定する温度測定手段15、重量測定手段16は、温度センサーや重量センサーに限定されるものではなく、温度および重量が測定できるものであればよく、さらに、両測定手段を必ずしも併用しなければならないものでもない。
【0029】
以上のように、本実施の形態における炊飯器は、調理物を収容する内鍋の底部の面積を切り替え手段により切り替えるようにしたものである。これにより、炊飯中に内鍋の底部の面積を切り替えることで、浸水工程においては内鍋の底部の面積を広くして、米が一粒一粒分離して存在するようにし、水に接触する面積を増加させ、吸水スピードを高めて中心部への吸水を十分な状態にし、炊き上げ工程では、内鍋の底部の面積を狭くして加熱を行うことで、高火力で炊き上げることができ、ふきこぼれることなく沸騰維持され、短時間で米にさらに水を吸水させるとともに米のβ澱粉をα澱粉に転移させ、米の糊化を行うことができる。そして、最後の蒸らし工程は、再度内鍋の底部の面積を広くして、鍋底面との接触を増やし、短時間で余分な水分をとばすようにすることができる。その結果、炊飯時間を短縮するとともに炊き上げ状態の良好な米飯を得ることができる。
【0030】
また、内鍋の底部の面積を切り替える切り替え手段は、内鍋の垂直断面を略三角形の形状とするとともにこの内鍋を反転させる反転手段で構成することにより、内鍋を反転させることで、容易に内鍋の底部の面積を切り替えることができ、短時間で良好な状態の米飯を炊き上げることができる。
【0031】
また、反転手段が作動する時間を制御する制御部を備えたことにより、最適な時間で、反転手段を作動させて内鍋を反転することで、短時間で良好な状態の米飯を炊き上げることができる。
【0032】
また、内鍋の重量を測定する重量測定手段が測定した内鍋の重量に基づいて、制御部は反転手段を作動させ、内鍋が反転する時間を制御することにより、内鍋内の調理物の重量にかかわらず、最適な時間で内鍋が反転するので、短時間で良好な状態の米飯を炊き上げることができる。
【0033】
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2における炊飯器について説明する。実施の形態1と基本構成は同様であるので、相違点を中心に説明する。
【0034】
本実施の形態における炊飯器は、重量測定手段16を備えておらず、代わりに、図3に示すような、内鍋10内の調理物の量を設定する設定手段27を備えたものである。この設定手段27で設定した調理物の設定量に基づいて、制御部23は反転手段19を作動させ、内鍋10が反転する時間を制御する構成となっている。
【0035】
設定手段27は、筐体12の一部に設けたコントロールパネル30に、調理する調理物である米の量(合数)を入力する入力キー31と、入力した設定量を決定する決定ボタン32と、入力した重量を表示する表示パネル33と、炊飯を開始する開始ボタン34とを備えて構成している。
【0036】
上記した炊飯器は、米と水を内鍋10に収容し、コントロールパネル30の入力キー31により炊飯する米の量(合数)を入力し、決定ボタン32を押すことにより炊飯する米の設定量を決定し、開始ボタン34を押すことにより、米の設定量に応じた炊飯工程の浸水、炊き上げ、蒸らしの各工程時間とモータ25が作動する時間が決定され、炊飯が開始される。
【0037】
ここで、米1合(150g)と水225gを内鍋10に収容した場合を例にとって、本実施の形態における炊飯器の炊飯工程を説明する。
【0038】
まず、内鍋10をパッキン11部分で開け、底部の面積が広い方の底面(図に示す状態)に米と水を収容し、コントロールパネル30の入力キー31により、炊飯する米の量、1合(150g)を入力し、決定ボタン32を押す。その後、開始ボタン34を押すことにより、炊飯が開始し、入力した米の設定量に応じた炊飯工程の浸水、炊き上げ、蒸らしの各工程時間とモータ25が作動する時間が制御され、実施の形態1と同様の各工程時間で炊飯が行われるとともに、実施の形態1と同様、浸水、炊き上げ工程の終了に合わせて内鍋10が反転し、短時間で良好な状態の米飯を炊き上げることができた。
【0039】
以上のように、本実施の形態における炊飯器は、内鍋内の調理物の量を設定する設定手段を備え、設定手段で設定した調理物の設定量に基づいて、制御部は反転手段を作動させ、内鍋が反転する時間を制御することにより、調理物の設定量にかかわらず、最適な時間で内鍋が反転するので、短時間で良好な状態の米飯を炊き上げることができる。
【0040】
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3における炊飯器について説明する。実施の形態1と基本構成は同様であるので、相違点を中心に説明する。
【0041】
本実施の形態における炊飯器は、実施の形態1の構成に加え、制御部23は、反転手段19が作動する時間制御に代え、反転手段19が作動するタイミングを制御するようにしたものである。これにより、タイミングよく反転手段19を作動させて内鍋10を反転することで、短時間で良好な状態の米飯を炊き上げることができるようにしたものである。
【0042】
上記した炊飯器は、実施の形態1と同様、筐体12の一部に設けた炊飯開始ボタンを押すことにより、重量測定手段16で測定した内鍋10の重量に基づいて、内鍋10の温度測定手段15により加熱手段17を制御することで炊飯が行われ、さらに、重量測定手段16で測定した内鍋10に重量に基づいて、制御部23によりモータ25が制御され、回転軸24が回動し、内鍋10が反転して調理物に応じた炊飯が行われる。
【0043】
ここで、米1合(150g)と水225gを内鍋10に収容した場合を例にとって、本実施の形態における炊飯器の炊飯工程を説明する。
【0044】
まず、内鍋10をパッキン11部分で開け、底部の面積が広い方の底面(図に示す状態)に米と水を収容し、炊飯開始ボタンを押すことにより炊飯が開始される。すなわち、重量測定手段16で測定した内鍋10の重量に基づいて、制御部23にて炊飯工程の浸水時間とモータ25が最初に作動する時間が決定され、炊飯が開始される。なお、このときモータ25の最初の作動時間は、炊飯の浸水工程の終了時間と一致している。また、炊飯の炊き上げ、蒸らし工程の終了は、内鍋10の温度を測定する温度測定手段15により制御され、さらにモータ25は、炊き上げ工程の終了のタイミングに合わせて作動し、炊飯中に回転軸24を回動させ、内鍋10が反転するように制御されている。
【0045】
炊飯中は、最初に、浸水工程が実行され、内鍋10は温度測定手段15により、制御温度55℃〜60℃で一定時間制御される。この浸水工程が終了すると同時にモータ25が作動し、回転軸24が回動し、内鍋10が反転し、略三角形の形状をした内鍋10の底部の面積が狭い方の底面に米と水が収容される。次の炊き上げ工程では、さらに内鍋10の制御温度を水の沸騰温度である100℃まで上昇させ、内鍋10内の水がほとんど蒸発し、内鍋10の温度が130℃を検知すると終了し、この終了のタイミングで、モータ25により回転軸24が回動し、再度、略三角形の形状をした内鍋10の底部の面積が広い方の底面に米と水が収容される。そして、最後の蒸らし工程が行われ、この工程でも、再度、内鍋10の温度が130℃を検知すると炊飯が終了する。
【0046】
本実施の形態における炊飯器の各工程時間は、浸水10分、炊き上げ5分、蒸らし1分で、トータルの炊飯時間は16分とさらに短縮でき、その上、外観もふっくらと膨らみ、軟らかく、通常の炊飯器を用いて炊飯時間を約48分かけて炊飯した米飯と同等の状態が実現できた。
【0047】
これは、次の理由によるものである。
【0048】
浸水工程は、実施の形態1、2と同様、内鍋10の底部の面積が広い方の底面で吸水が行われ、米同士は密な状態ではなく、米が一粒一粒分離して存在しているため、水に接触する面積が増加し、吸水スピードが高まり、10分で十分水が吸水された。次の炊き上げ工程では、内鍋10の底部の面積が狭い方の底面で加熱を行うので、高火力で炊き上げることができ、ふきこぼれることなく沸騰維持され、その維持時間も5分と水が蒸発するタイミングまで十分加熱されるので、短時間で米にさらに水を吸水させるとともに米のβ澱粉をα澱粉に転移させ、米の糊化を行うことができた。そして、最後の蒸らし工程は、再度内鍋10の底部の面積が広い方の底面で行うことにより、鍋底面との接触を増やすことができ、熱との接触面積が増え、炊き上げ工程で十分加熱を行っているので、ここでは1分とさらに短時間で余分な水分をとばすことができた。その結果、十分に吸水、糊化し、さらに余分な水分をとばすことにより、良好な米飯を得ることができた。
【0049】
以上のように、本実施の形態における炊飯器は、内鍋の重量を測定する重量測定手段が測定した内鍋の重量と、内鍋の温度を測定する温度測定手段が測定した温度とに基づいて、制御部は炊き上げ工程の終了のタイミングで反転手段を作動するように制御することにより、調理物の重量にかかわらず、タイミングよく反転手段が作動し、内鍋が反転することで、短時間で良好な状態の米飯を炊き上げることができる。
【0050】
(実施の形態4)
次に、本発明の実施の形態4における炊飯器について説明する。実施の形態2と基本構成は同様であるので、相違点を中心に説明する。
【0051】
本実施の形態における炊飯器は、実施の形態2と同様、図3に示したようなコントロールパネル30を有しており、また、実施の形態3と同様、制御部23は、反転手段19が作動するタイミングを制御するようにしたものである。
【0052】
上記した炊飯器は、実施の形態2と同様、米と水を内鍋10に収容し、コントロールパネル30の入力キー31により炊飯する米の量(合数)を入力し、決定ボタン32を押すことにより炊飯する米の設定量を決定し、開始ボタン34を押すことにより、米の設定量に応じた炊飯工程の浸水、炊き上げ、蒸らしの各工程時間とモータ25が作動する時間が決定され、炊飯が開始される。
【0053】
ここで、米1合(150g)と水225gを内鍋10に収容した場合を例にとって、本実施の形態における炊飯器の炊飯工程を説明する。
【0054】
まず、内鍋10をパッキン11部分で開け、底部の面積が広い方の底面に米と水を収容し、コントロールパネル30の入力キー31により、炊飯する米の量、1合(150g)を入力し、決定ボタン32を押す。その後、開始ボタン34を押すことにより、炊飯が開始し、入力した米の設定量に応じて、実施の形態3と同様、炊飯工程の浸水時間とモータ25が最初に作動する時間が決定され、炊飯が開始される。なお、このときモータ25の最初の作動時間は、炊飯の浸水工程の終了時間と一致している。また、炊飯の炊き上げ、蒸らし工程の終了も、実施の形態3と同様、内鍋10の温度を測定する温度測定手段15により制御され、さらに、モータ25は炊き上げ工程の終了のタイミングに合わせて作動し、炊飯中に内鍋10が反転するように制御されている。
【0055】
本実施の形態における炊飯器の各工程時間は、実施の形態3と同様、浸水10分、炊き上げ5分、蒸らし1分で、実施の形態3と同様、十分に吸水、糊化し、さらに余分な水分をとばすことにより、良好な米飯を得ることができた。
【0056】
以上のように、本実施の形態における炊飯器は、内鍋内の調理物の量を設定する設定手段で設定した調理物の量と、内鍋の温度を測定する温度測定手段が測定した温度とに基づいて、制御部は炊き上げ工程の終了のタイミングで反転手段を作動するように制御することにより、調理物の設定量にかかわらず、タイミングよく反転手段が作動し、内鍋が反転することで、短時間で良好な状態の米飯を炊き上げることができる。
【0057】
上記した各実施の形態の効果を明らかにするため、各実施の形態1〜4と、通常の炊飯器、および圧力炊飯器に関するデータを(表1)に示した。
【0058】
【表1】


【産業上の利用可能性】
【0059】
以上のように、本発明にかかる炊飯器は、炊飯時間を短縮するとともに炊き上げ状態の良好な米飯を得ることができるので、食品以外の有機物を水とともに加熱反応させる用途にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の実施の形態1、3における炊飯器の正断面図
【図2】同炊飯器の側断面図
【図3】本発明の実施の形態2、4における炊飯器のコントロールパネル部の平面図
【符号の説明】
【0061】
10 内鍋
15 温度測定手段
16 重量測定手段
17 加熱手段
18 切り替え手段
19 反転手段
23 制御部
24 回転軸
27 設定手段




 

 


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