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発明の名称 IH調理器用鍋
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2006−61298(P2006−61298A)
公開日 平成18年3月9日(2006.3.9)
出願番号 特願2004−245583(P2004−245583)
出願日 平成16年8月25日(2004.8.25)
代理人 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄
発明者 清水 聡 / 横野 政廣
要約 課題
安価で丈夫で、土鍋としても外観に風味があり、しかも蓋からの放熱を低減でき、また、調理面の非粘着性を確保し、フッ素樹脂層が蓋との摩擦によって剥離や傷を受けることを防止できること。

解決手段
陶器基材からなる蓋4と、アルミニウム合金基材あるいはアルミニウム基材からなるボデー1と、ボデー1の底部に発熱体2とを備え、ボデー1に当接する蓋4の部分に釉薬層5を形成し、ボデー1に当接する蓋4の部分の表面粗さを2μm以下としている。
特許請求の範囲
【請求項1】
陶器基材からなる蓋と、前記蓋に当接する部分と調理面と外側面とにフッ素樹脂層を形成したアルミニウム合金基材あるいはアルミニウム基材からなるボデーと、前記ボデー底部に発熱体とを備え、少なくとも前記ボデーに当接する前記蓋の部分に釉薬層を形成し、前記ボデーに当接する前記蓋の部分の表面粗さを2μm以下としたIH調理器用鍋。
【請求項2】
陶器基材を一度焼成後に、蓋裏面の複数箇所で支えてボデーに当接する前記蓋の部分に釉薬を塗布後に、前記ボデーに当接する前記蓋の部分を浮かせて設置させないで二度目の焼成をし、前記鍋と当接する前記蓋の部分に釉薬層を形成した請求項1に記載のIH調理器用鍋。
【請求項3】
釉薬層を蓋全面に形成した請求項2に記載のIH調理器用鍋。
【請求項4】
蓋は、200℃以上の耐熱衝撃性を有する陶器基材を用いた請求項2記載のIH調理器用鍋。
【請求項5】
上下に貫通した穴からなる蒸気口を有する蓋と、前記蓋を設置するべくボデー上部のフランジ部上に形成され、前記フランジより高くした複数の設置部を備えた請求項1に記載のIH調理器用鍋。
【請求項6】
鉛直方向より蓋中心方向と反対向きに0〜10°の範囲内で上下に貫通した穴からなる蒸気口を有する蓋を設けた請求項5に記載のIH調理器用鍋。
【請求項7】
磁性ステンレスからなる発熱体をインサート成形により、ボデーと一体化した請求項1に記載のIH調理器用鍋。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、IH調理器の被加熱物として調理に使用し、特に安価で丈夫で、土鍋としても外観に風味があるIH調理器用鍋に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、風味や保温性などの面で好ましいこともあり、陶器製の鍋(以下、土鍋と呼ぶ)を求めるニーズがあった。
【0003】
さらに近年、200VのシステムキッチンにビルトインされるIH調理器が普及していることもあり、安価で長く使用できる丈夫な電磁誘導加熱に適した鍋が望まれている。
【0004】
そして従来のIH調理器用鍋としては、例えば、特許文献1に記載した電磁誘導加熱調理器用の被加熱調理具のようにアルミニウム合金製ボデーに発熱体層を形成した鍋があり、陶器製の鍋と比べて安価で長く使用できる丈夫な鍋であった。
【特許文献1】特開平6−215862号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のアルミニウム合金製ボデーは、ボデーを覆う蓋にガラス製やアルミニウム合金製の蓋が使用され、土鍋としては外観に風味がないものであった。
【0006】
さらにアルミニウム合金製ボデーは熱伝導がよく、アミニウム合金製ボデーから蓋へ熱が伝わりやすいため、蓋から外気への放熱が大きくなり、及び、蓋取っ手部が熱くなるという課題があった。
【0007】
また、ガラス製の蓋では、ガラスで取っ手の形状を作成するのは困難なので、通常、樹脂製の取っ手を取り付ける必要があり、土鍋としての風味を損なうという課題があった。
【0008】
また、ガラス製の蓋は、蓋に当接するボデーに傷がつくことを防止するためのステンレス製のカバーを当接部に取り付けることでさらに風味が出にくく、コストも高くなるという課題があった。
【0009】
一方、アルミニウム合金製蓋では、蓋に当接するボデーに傷がつくため、フッ素コートなどの有機皮膜をボデーの調理面に形成することが困難であるという課題があった。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記従来の課題を解決すために、本発明のIH調理器用鍋は、陶器基材からなる蓋と、前記蓋に当接する部分と調理面と外側面とにフッ素樹脂層を形成したアルミニウム合金基材あるいはアルミニウム基材からなるボデーと、前記ボデー底部に発熱体とを備え、少なくとも前記ボデーに当接する前記蓋の部分に釉薬層を形成し、前記ボデーに当接する前記蓋の部分の表面粗さを2μm以下としたIH調理器用鍋としたことにより、調理面の非粘着性を確保し、フッ素樹脂層が蓋との摩擦によって剥離や傷を受けることを防止でき、安価で丈夫で、土鍋としても外観に風味があり、しかも蓋からの放熱を低減できるIH調理器用鍋を提供することが可能となる。
【発明の効果】
【0011】
請求項1、7の発明によれば安価で丈夫で、土鍋としても外観に風味があるIH調理器用鍋を提供することが可能となる。
【0012】
また、熱伝導率が小さい陶器基材を用いることで、蓋からの放熱を低減できる。
【0013】
請求項1、2、3、4の発明によれば、ボデーは、調理面の非粘着性を確保し、フッ素樹脂層が蓋との摩擦によって剥離や傷を受けることを防止でき、このことにより、質感のある陶器製蓋を用いて風味を演出すことが可能となる。
【0014】
請求項5の発明によればフランジ上での湯の飛び散り及び吹きこぼれを低減できる。
【0015】
請求項6の発明によれば安全に鍋を使用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
第1の発明は、陶器基材からなる蓋と、前記蓋に当接する部分と調理面と外側面とにフッ素樹脂層を形成したアルミニウム合金基材あるいはアルミニウム基材からなるボデーと、ボデー底部に発熱体とを備え、少なくとも前記ボデーに当接する前記蓋の部分に釉薬層を形成し、前記ボデーに当接する前記蓋の表面粗さを2μm以下とすることにより、安価で丈夫で、土鍋としても外観に風味があるIH調理器用鍋を提供することが可能となる。
【0017】
また、アミニウム合金製ボデーのため、ボデーから蓋へ伝わる熱が多くなるが、蓋に熱伝導率が小さい陶器基材を用いることで、蓋からの放熱を低減できる。
【0018】
また、ボデーのフッ素樹脂層が蓋との摩擦によって剥離や傷を受けることが防止できるようになり、質感のある陶器製蓋を用いて風味を演出すことが可能となる。
【0019】
第2の発明は、特に、第1の発明の陶器基材を一度焼成後に、蓋裏面の複数箇所で支えてボデーに当接する前記蓋の部分に釉薬を塗布後に、前記ボデーに当接する前記蓋の部分を浮かせて設置させないで二度目の焼成をし、前記ボデーに当接する前記蓋の部分に釉薬層を形成したことにより、蓋の変形を抑えてしかも平滑な釉薬層を鍋と当接する蓋の部分に形成できるようになり、蓋の表面粗さを2μm以下とすることが可能となる。
【0020】
第3の発明は、特に、第2の発明の釉薬層を蓋全面に形成したことにより、テーブルなどに蓋を置いた時にテーブルに傷がつくことを防止できる。
【0021】
第4の発明は、特に、第1の発明の蓋に、200℃以上の耐熱衝撃性を有する陶器基材を用いることにより、一度目の焼成で蓋外周下面を設置して陶器基材に変形が出ないように焼成した上で、鍋と当接する蓋の部分に釉薬を塗布し、二度目の焼成により平滑な釉薬層を形成できる。
【0022】
第5の発明は、特に、第1の発明を、上下に貫通した穴からなる蒸気口を有する蓋と、前記蓋を設置するべくボデー上部のフランジ部上に形成され、前記フランジより高くした複数の設置部を形成したことにより、フランジ上での湯の飛び散り及び吹きこぼれを低減できる。
【0023】
第6の発明は、特に、第5の発明を、鉛直方向より蓋中心方向と反対向きに0〜10°の範囲内で上下に貫通した穴からなる蒸気口を有する蓋を設けたことにより、蒸気が蓋取っ手及び鍋把手方向に噴出しにくくなるため、安全に鍋を使用することができる。
【0024】
第7の発明は、特に、第1の発明を、磁性ステンレスからなる発熱体をインサート成形してボデーと一体化したことにより、安価で丈夫なIH調理器用鍋を提供できるようになる。
【0025】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0026】
(実施の形態1)
以下、本発明のIH調理器用鍋の第1の実施の形態について図1に基づいて説明する。
【0027】
図1は、IH調理器用鍋の断面図であり、図2は、IH調理器用鍋本体の上方図である。
【0028】
IH調理器用鍋本体1(以下ボデーと呼ぶ)はアルミダイカスト(ADC1)からなり、ボデー1の底面には、磁性ステンレスSUS430からなる発熱体2がインサート成形され、ボデー1の内面及び外側面には厚さが25〜40μmのフッ素樹脂層3を形成している。
【0029】
尚、発熱体2の形成方法については、インサートではなく、鉄溶射や圧入などで形成してもよいが、インサート成形によりボデー1に一体化したので安価に丈夫な鍋を提供できるようになる。
【0030】
そして、フッ素樹脂層3は、プライマー層とトップ層(図示せず)からなり、PTPE樹脂と、顔料と、バインダー樹脂と、溶剤とを含むプライマー塗料をスプレー塗装後100℃で乾燥し、PTPE樹脂と、顔料と、溶剤とを含むトップ塗料をさらにスプレー塗装後、乾燥後390℃で焼成して形成している。
【0031】
尚、フッ素樹脂層3のフッ素樹脂は、PTFE樹脂以外にPFA樹脂あるいはFEP樹脂などを使用しても、滑り性をよくすることができるのでよい。
【0032】
また、ボデー1を覆う陶器基材からなる蓋4は、ケイ素及びアルミニウムを主成分とする酸化物からできており、ボデー1に当接する蓋4の部分以外の箇所に酸化ケイ素を主成分とする釉薬を塗布後、1,200℃で一度焼成を行っている。
【0033】
そして次に、蓋4裏面の3箇所4aで支えてボデー1と当接する蓋4の部分に釉薬を塗布後、ボデー1と当接する蓋4の部分を浮かせて蓋4をボデー1に設置させないで二度目の焼成をし、ボデー1と当接する蓋4の部分に釉薬層5を形成している。
【0034】
これにより、変形及び付着物を防止し、ボデー1と当接する蓋4の部分に表面粗さが2μm以下の釉薬層5を形成でき、フッ素樹脂層3が蓋4との摩擦によって剥離や傷を受けることを防止できる。
【0035】
また、この釉薬形成方法により、蓋4の全面に釉薬層5を形成できるが、一度目の焼成時には、釉薬を塗布せずにボデー1と当接する蓋4の部分のみに釉薬層5を形成するようにしてもよい。
【0036】
この場合、全面に釉薬層5を形成することで、テーブルなどに蓋4を置いた時に傷をつけることを防止できる。
【0037】
加えて、ボデー1に当接する蓋4の部分の陶器基材を平滑にし、釉薬層5を形成すると表面粗さを1μm以下にすることが可能となり、よりフッ素樹脂層3の傷が抑えられる。
【0038】
そして、陶器基材には2度目の焼成時の昇温に耐えるため、200℃以上の耐熱衝撃性を有する陶器基材を用いて、陶器基材の変形あるいは割れを防止している。
【0039】
以上のようにフッ素樹脂層3が蓋4との摩擦によって剥離や傷を受けることを防止することで、安価なアルミダイカスト製のボデー1に陶器製の蓋4を使用したIH調理器用鍋が提供できるようになり、外観に土鍋としての風味を持たせることができる。
【0040】
さらに、陶器の熱伝導率が1.1〜1.7W/(m・K)程度であるので、陶器基材の蓋4からの放熱を低減でき、また、成形後に切削で作成している蓋取っ手4bは、蓋と一体化しても熱伝導率の小さい陶器基材なので蓋取っ手4bの温度も高くならず安全で便利に使用できる。
【0041】
また、蓋4に上下に貫通した穴からなる蒸気口6と、ボデー1の上部に蓋4の外周下面に位置するフランジ7を形成し、フランジ7上に蓋4を設置する平滑な面を有し、フランジ7より5mm高い設置部8をボデー1内面中央を中心として図2に示したように120°間隔に3個形成することで、ボデー1内部の蒸気を3個の設置部8の間のボデー1と蓋4との隙間からスムーズに出すことができるので、吹きこぼれを低減している。
【0042】
また、アルミダイカストなどの熱伝導がよいボデーの場合は、フランジ7に溜まった湯が、フランジ7で加熱されて飛び散り危険であるが、フランジ7と蓋4とに設置部8を形成し隙間を設けることで、湯をボデー1の内側に戻し、水がフランジ7に溜まらないようにできるので安全である。
【0043】
さらに、鉛直方向より蓋中心方向と反対向きに0〜10°の範囲内で上下に貫通した穴からなる蒸気口を有する蓋を設けることで蒸気の噴出し方向を定め、蒸気が蓋取っ手及び鍋把手方向に噴出しにくくなるため、使用者に触れにくく安全に鍋を使用することができる。
【0044】
また、蒸気口6があると蒸気口6から出る蒸気量により火力感が確かめられるため、早めに火力を調節できる。
【0045】
また、ボデー1を移動させるための把手9をボデー1外側面上部に形成し、ボデー1の熱伝導を抑えて、使い勝手を向上している。
【産業上の利用可能性】
【0046】
以上のように、本発明にかかるIH調理器用鍋は、安価で丈夫で、土鍋としても外観に風味があるので、他の調理器具用の鍋等の用途にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】実施の形態1に示したIH調理器用鍋の断面図
【図2】実施の形態1に示したIH調理器用鍋本体の上方図
【符号の説明】
【0048】
1 ボデー
2 発熱体
3 フッ素樹脂層
4 蓋
5 釉薬層
6 蒸気口
7 フランジ
8 設置部




 

 


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