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発明の名称 保温槽
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2006−43021(P2006−43021A)
公開日 平成18年2月16日(2006.2.16)
出願番号 特願2004−226432(P2004−226432)
出願日 平成16年8月3日(2004.8.3)
代理人 【識別番号】100097445
【弁理士】
【氏名又は名称】岩橋 文雄
発明者 芦田 弥恵 / 神庭 隆男
要約 課題
従来よりも保温性が良好であり、省エネ効果の高い保温槽を提供する。

解決手段
真空断熱材1と保温槽の内容器2の間に空気層を設け、さらにその空気層の一部に対流遮断部材3を設置すると、真空断熱材1の平均温度が低下するので熱伝導率が密着時よりも向上し、さらに対流遮断部材3を設置することにより加熱手段6周囲からの上昇熱を低減することが可能となる。また、真空断熱材1の内面に赤外線反射性フィルムを適用し、対流遮断部材3を設けることにより、空気層の対流を抑制しながら輻射による伝熱量を低減するので、高い省エネ効果が得られる。さらに吸着剤を具備した真空断熱材1を適用することにより、真空断熱材1の内部水分量を低減するので温度上昇に伴う水分の熱伝導率上昇量を低減し、真空断熱材1の温度依存性による熱伝導率の悪化を抑制するので、高い省エネ効果が得られる。
特許請求の範囲
【請求項1】
少なくとも内容器と、前記内容器内の被収容物を加熱する加熱手段と、前記内容器の外側に配置し、外袋に芯材を内包し、内部を減圧して得られる真空断熱材と、前記真空断熱材の外側に位置するボデーとを有し、前記真空断熱材と前記内容器間に空気層を設け、空気層の少なくとも一部に対流遮断部材を配設した保温槽。
【請求項2】
対流遮断部材は、真空断熱材の上端部の内側に配設した請求項1に記載の保温槽。
【請求項3】
対流遮断部材は、真空断熱材の内側と、下端部の外側に配設した請求項1または2に記載の保温槽。
【請求項4】
真空断熱材の内面に、赤外線反射特性を有するフィルムを設置した請求項1に記載の保温槽。
【請求項5】
対流遮断部材は、前記真空断熱材の内側の上端隙間に配設した請求項4に記載の保温槽。
【請求項6】
対流遮断部材は、前記真空断熱材の内側と、下端部の外側に配設した請求項4または5に記載の保温槽。
【請求項7】
真空断熱材に吸着剤を具備した請求項1から6のいずれか一項に記載の保温槽。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、真空断熱材を搭載した保温槽に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の保温槽は、内容器の外側に真空断熱材を設置しており、その結果内容器から漏洩する熱量を低減し、高い省エネ効果を有している(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
図10は、特許文献1に記載された従来の電気湯沸し器を示すものである。図10に示すように、外側部を構成する機体21と、水などの被収容物22を収容する容器23と、容器23の周囲に装着させた、芯材32と外袋33からなり内部を減圧して得られる真空断熱材31と、容器23の外底面部に設置した加熱手段26とから構成されている。
【0004】
以上の様に構成された電気湯沸し器では、被収容物22は加熱手段26により一定温度に加熱・保温され、保温中は真空断熱材31により容器23側面からの放熱を抑え保温時のエネルギー量を低減していた。
【特許文献1】特開平11−290210号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来の構成では、真空断熱材31の温度依存性により実使用時は常温時よりも熱伝導率の悪化が生じていた。また、真空断熱材31と内容器23が密着することにより、端部にわずかながらヒートリークが生じ、断熱の妨げとなっていたが、真空断熱材31と内容器23間に空気層を設けた場合には、端部のヒートリークは低減できるものの空気層内で対流が生じるため、密着時よりも熱漏洩の増大が生じていた。
【0006】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、真空断熱材の温度依存性に起因する性能低下を抑制しながら空気層の対流熱の影響を低減することにより、従来よりも省エネ効果の高い保温槽を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記従来の課題を解決するために、本発明の保温槽は真空断熱材と保温槽の内容器の間に空気層を設け、さらにその空気層の一部に対流遮断部材を設置したものである。
【0008】
これによって、内容器と真空断熱材間で空気断熱が生じるので真空断熱材の平均温度が密着時よりも低下し、それにより温度依存性による熱伝導率の悪化を低減できる。さらに対流遮断部材を設置することにより、内容器と真空断熱材間の空気層の対流を抑制するとともにヒーター周囲からの上昇熱を低減することが可能となる。
【0009】
また、真空断熱材の内面に、赤外線反射性フィルムを設置しながら対流遮断部材を設けることにより、空気層の対流を抑制しながら輻射による伝熱量を低減することができる。
【0010】
さらに、吸着剤を挿入した真空断熱材を適用することにより真空断熱材の内部の水分量を低減するため、温度上昇に伴う水分の熱伝導率上昇量を低減することができ、真空断熱材の温度依存性による熱伝導率の悪化を低減できる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の保温槽は、装着した真空断熱材の温度依存性による熱伝導率の悪化を低減することができるので、従来よりも少量のエネルギーで内容器中の被収容物を保温することができる。
【0012】
また、本発明の保温槽は、空気の対流による上昇熱の漏洩を低減することができるので、従来よりも少量のエネルギーで内容器中の被収容物を保温することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
請求項1に記載の保温槽の発明は、少なくとも内容器と、前記内容器内の被収容物を加熱する加熱手段と、前記内容器の外側に配置し、外袋に芯材を内包し、内部を減圧して得られる真空断熱材と、前記真空断熱材の外側に位置するボデーとを有し、前記真空断熱材と前記内容器間に空気層を設け、空気層の少なくとも一部に対流遮断部材を配設したものであり、真空断熱材の平均温度が密着時よりも低下するため、温度依存性による熱伝導率の悪化を低減することができる。また、平均温度の低下により外袋からの侵入ガス量が従来よりも低減するので、真空断熱材の経時信頼性が向上し、省エネ性能の劣化を従来よりも低減することができる。また、空気の対流による上昇熱の漏洩を低減することができる為、従来よりも少量のエネルギーで内容器中の被収容物を保温することができる。
【0014】
請求項2に記載の保温槽の発明は、請求項1の発明における対流遮断部材を、真空断熱材の上端部の内側に配設したものであり、これにより真空断熱材と内容器の間隔を保持するとともに、空気の対流による上昇熱の漏洩を低減することができる為、従来よりも少量のエネルギーで内容器中の被収容物を保温することができる。また、真空断熱材の平均温度が低下するので外袋からの侵入ガス量が従来よりも低減し、真空断熱材の経時信頼性が向上する為、省エネ性能の劣化を従来よりも低減することができる。
【0015】
請求項3に記載の保温槽の発明は、請求項1または2に記載の発明における対流遮断部材を、真空断熱材の内側と、下端部の外側に配設したものであり、これにより真空断熱材と内容器の間隔を保持するとともに、空気の対流により加熱手段の熱がボデー側へ直接熱漏洩することを抑制するので、従来よりも少量のエネルギーで内容器中の被収容物を保温することができる。また、真空断熱材の平均温度が低下するので外袋からの侵入ガス量が従来よりも低減し、真空断熱材の経時信頼性が向上する為、省エネ性能の劣化を従来よりも低減することができる。
【0016】
請求項4に記載の保温槽の発明は、請求項1に記載の発明における真空断熱材の内面に、赤外線反射特性を有するフィルムを設置したものであり、輻射に由来する伝熱を低減するとともに、対流遮断部材によって真空断熱材と内容器の間隔を保持しながら空気の対流による上昇熱の漏洩を低減することができる為、従来よりも少量のエネルギーで内容器中の被収容物を保温することができる。また、真空断熱材の平均温度が更に低下することにより経時信頼性が向上する為、省エネ性能の劣化の恐れがない。
【0017】
請求項5に記載の保温槽の発明は、請求項4に記載の発明における対流遮断部材を、前記真空断熱材の内側の上端隙間に配設したものであり、これにより輻射に由来する伝熱を低減するとともに、真空断熱材と内容器の間隔を保持しながら空気の対流による上昇熱の漏洩を低減することができる為、従来よりも少量のエネルギーで内容器中の被収容物を保温することができる。また、輻射の反射効果と空気層断熱の効果により真空断熱材の平均温度が低下し、外袋からの侵入ガス量が従来よりも低減するので、真空断熱材の経時信頼性が向上し、省エネ性能の劣化を従来よりも低減することができる。
【0018】
請求項6に記載の保温槽の発明は、請求項4または5に記載の発明における対流遮断部材を、真空断熱材の内側と、下端部の外側に配設したものであり、これにより輻射に由来する伝熱を低減するとともに、真空断熱材と内容器の間隔を保持しながら空気の対流によって加熱手段の熱がボデー側へ直接熱漏洩することを抑制するので、従来よりも少量のエネルギーで内容器中の被収容物を保温することができる。また、輻射の反射効果と空気層断熱の効果により真空断熱材の平均温度が低下し、外袋からの侵入ガス量が従来よりも低減するので、真空断熱材の経時信頼性が向上し、省エネ性能の劣化を従来よりも低減することができる。
【0019】
請求項7に記載の保温槽の発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載の発明における真空断熱材に、吸着剤を具備したものであり、芯材に残存する水分、経時的に侵入する水分を吸着することにより気体成分の熱伝導を低減する為、真空断熱材の温度依存による性能劣化を経時的に低減でき、従来よりも少量のエネルギーで内容器中の被収容物を保温することができる。また、真空断熱材の経時信頼性が向上する為、省エネ性能の劣化の恐れがない。吸着剤としては、アルカリ土類酸化物やアルカリ金属土類酸化物など水分吸着効果を有する物質を含む吸着剤が好ましい。
【0020】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によってこの発明が限定されるものではない。
【0021】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における保温槽の一つである電気湯沸し器の断面図を示すものである。図2は本発明による実施の形態1の保温槽における真空断熱材の縦断面図である。図3は本発明による実施の形態1の保温槽における真空断熱材の外袋のラミネートフィルムの断面図である。
【0022】
図1から図3に示すように、真空断熱材1は、例えばヒュームドシリカとカーボン粉末の混合物等から構成される芯材9をガスバリア性を有する金属箔または金属蒸着層を含んだラミネートフィルムからなる外袋10中に挿入し、内部を減圧して封止したものであり、その熱伝導率は0.003〜0.008W/mK(24℃)程度と、優れた断熱性能を有している。
【0023】
真空断熱材1の外袋10を構成するラミネートフィルムの最上層には、保護層12、その下にはガスバリア層13が設けられており、以下、熱溶着層14と、それら各層を接着する接着剤15から構成されている。
【0024】
真空断熱材1は内容器2の外側に位置しており、真空断熱材1と内容器2の間には対流遮断部材3が存在する。内容器2の底外部には加熱手段6と給水経路7が、上部には蓋9が有り、外側にはボデー5が配設されている。
【0025】
以上のように構成された保温槽の一つである電気湯沸し器において、以下その動作、作用を説明する。
【0026】
内容器2の中の被収容物4は、加熱手段6により加温・保温され、保温中は真空断熱材1により内容器2の側面からの放熱を抑制している。このとき、真空断熱材1と内容器2との間に空気層が存在することにより、密着時よりも真空断熱材1の高温面の温度が低下する。外袋10のガス透過度は温度に比例して増大することから、高温面のガス透過度は密着時よりも良化し、外袋10から経時的に侵入するガス量が低減する。これにより、省エネ効果を経時的に保持できる。
【0027】
また、真空断熱材1の芯材9中には、わずかながら残存水分が存在しており、温度上昇に伴い、これら水分が活性化し、真空断熱材1の熱伝導率の増大を引き起こしていた。真空断熱材1と内容器2の間に空気層を設けることにより、真空断熱材1の温度が低下する為、従来よりも芯材9中の残存水分の活性化を低減するので、真空断熱材1は熱伝導率が良好な状態を保持できる。そのため従来よりも高い断熱効果が得られ、保温時の省エネ性能が良好な電気湯沸し器が得られる。
【0028】
しかし、真空断熱材1と内容器2との間の空気層では対流が生じるため、加熱手段6の熱が上昇し、熱が漏洩する恐れがあるが、この空気層の対流による上昇熱は、真空断熱材1と内容器2の間に設置した対流遮断部材3により上昇を抑制されるので、熱漏洩が従来よりも大きくなることはない。
【0029】
この対流遮断部材3としては、空間層に挿入することが可能であり、さらに100℃程度の温度に対する耐熱性と、柔軟性とを有するものであれば、有機材料、無機材料を問わず使用でき、中でもメラミン樹脂等の耐熱性を有した樹脂や、熱伝導率の小さいガラスウールなどが好ましいが、特に指定するものではない。
【0030】
以上のように、本実施の形態では、真空断熱材1と内容器2の間に空気層を設け、さらに対流遮断部材3を設置したことにより、真空断熱材1と内容器2との間の空気断熱の効果により、密着時よりも真空断熱材1の高温面の温度が低下する。このため外袋10のガス透過度が良化し外袋から経時的に侵入するガス量が従来よりも低減する。これにより、省エネ効果の経時的な劣化を抑制できる。
【0031】
さらに、真空断熱材1の温度が低下することにより、従来よりも芯材9中の残存水分の活性化を低減するので、真空断熱材1は熱伝導率が良好な状態を保持できる。そのため従来よりも高い断熱効果が得られ、保温時の省エネ効果が良好な電気湯沸し器が得られる。
【0032】
また、真空断熱材1と内容器2の間に設置した対流遮断部材3により空気層で生じた対流による熱漏洩の増大を抑制することができる。
【0033】
なお、内容器2の形状としては、円柱や多角柱形状をなし、真空断熱材1は内容器2に沿うような円柱または多角柱形状が好ましいが、特に限定するものではない。
【0034】
なお、本実施の形態では保温槽を電気湯沸し器としたが、特に限定するものではなく、炊飯器や保温調理器、給湯器、また電気・ガス機器に限らず貯湯容器など保温を目的とする機器類であれば適用することが可能であり、保温効果の向上を図ることができる。
【0035】
(実施の形態2)
図4は本発明による実施の形態2の保温槽の一つである電気湯沸し器の縦断面図である。
【0036】
図4において、対流遮断部材3は内容器2と真空断熱材1の間の最上部に設置されている。
【0037】
これにより、加熱手段6の漏洩熱や内容器2自身からの漏洩熱の対流による上昇を、最も熱漏洩しやすい蓋8とボデー5の継ぎ目部分へ到達することを防ぐことができ、高い断熱効果が得られるものである。これにより、継ぎ目部分からの熱漏洩が少なく、省エネ効果の大きな保温槽が得られる。
【0038】
(実施の形態3)
図5は本発明による実施の形態3の保温槽の一つである電気湯沸し器の縦断面図である。
【0039】
図5において、対流遮断部材3は内容器2と真空断熱材1の間と、真空断熱材1の下端部とボデー5との間に設置されている。加熱手段6により加熱された周囲の空気は内容器2の底部周辺で上昇熱となり、真空断熱材1の内側、外側へ漏洩していく。対流遮断部材を真空断熱材1の内側、外側へ設置したことによりこの上昇熱がボデー5側へ直接漏洩することを抑制できる。
【0040】
以上の構成により、従来よりもボデー5からの熱漏洩が小さく、省エネ効果の大きな電気湯沸し器が得られる。
【0041】
(実施の形態4)
図6は本発明による実施の形態4の保温槽の一つである電気湯沸し器における真空断熱材の外袋のラミネートフィルムの断面図である。
【0042】
図6において、真空断熱材1の外袋10を構成するラミネートフィルムの最上層には赤外線反射性フィルム16が設けられており、以下熱溶着層14と、それら各層を接着する接着剤15とから構成されている。
【0043】
赤外線反射性フィルム16については、赤外線反射性の高い金属箔や金属蒸着膜からなるもので、その金属としては金、銀、胴、ニッケル、アルミニウムなどが挙げられるが特に指定するものではない。一般にアルミニウム箔が安価であり汎用性が高い。
【0044】
以上のように構成された電気湯沸し器において、以下その動作、作用を説明する。真空断熱材1の表層に輻射エネルギーが照射すると、輻射は赤外線反射性フィルム16にて、その大部分が反射されるので、輻射による伝熱を大幅に低減することができる。
【0045】
赤外線反射性フィルム16としては、例えばアルミ箔など反射率が0.5以上の素材を使用するのが好ましく、また金属箔や金属蒸着フィルムを用いることにより、ガスバリア機能を有する為、ガスバリア層13を設ける必要がない。
【0046】
この真空断熱材を装着した電気湯沸し器は、内容器2から放出される輻射エネルギーの大部分を反射することが可能となるため、従来よりも高い省エネ効果が得られる。また、真空断熱材1と内容器2の間に空気層を設け、対流遮断部材3を設けることにより、加熱手段6からの上昇熱や、空気層の対流熱の漏洩を低減することができる。
【0047】
なお、赤外線反射性フィルム16が金属箔である場合においては、これを真空断熱材1の外袋10の全面に適用した場合、金属箔を通じての熱漏洩が増大する為、赤外線反射性フィルム16は真空断熱材1の高温面にのみ適用するのが好ましい。
【0048】
以上の構成により、輻射による伝熱を低減するとともに空気層の対流による熱漏洩を低減した、省エネ性能の大きな電気湯沸し器が得られる。
【0049】
(実施の形態5)
図7は本発明による実施の形態5の保温槽の一つである電気湯沸し器の縦断面図である。
【0050】
図7において、対流遮断部材3は内容器2と真空断熱材1の間の最上部に設置されており、また、この真空断熱材1の外袋の最上層に赤外線反射性フィルム16が設置されている。
【0051】
これにより、加熱手段6の漏洩熱や内容器2自身からの漏洩熱の対流による上昇を、最も熱漏洩しやすい蓋とボデー5の継ぎ目部分へ到達することを防ぐことができる。また真空断熱材1は輻射エネルギーの大部分を反射するので、従来よりも輻射による伝熱を低減することができる。
【0052】
以上の構成により、継ぎ目部分からの熱漏洩が少ないとともに、輻射による伝熱を低減した、省エネ効果の大きな電気湯沸し器が得られる。
【0053】
(実施の形態6)
図8は本発明による実施の形態6の保温槽の一つである電気湯沸し器の縦断面図である。
【0054】
図8において、対流遮断部材3は内容器2と真空断熱材1の間と、真空断熱材1の下端部とボデー5との間に設置されている。また、この真空断熱材1の外袋10の最上層に赤外線反射性フィルム16が設置されている。
【0055】
この構成では、加熱手段6により加熱された周囲の空気は、内容器2の底部周辺で上昇熱となり、真空断熱材1の内側、外側へ漏洩していく。対流遮断部材を真空断熱材1の内側、外側へ設置したことにより、この上昇熱がボデー5側へ直接漏洩することを抑制できる。また、真空断熱材1は輻射エネルギーの大部分を反射するので、従来よりも輻射による伝熱を低減することができる。
【0056】
以上の構成により、ボデー5からの熱漏洩が小さいとともに、輻射による伝熱を低減した、省エネ効果の大きな電気湯沸し器が得られる。
【0057】
(実施の形態7)
図9は本発明による実施の形態7の保温槽における真空断熱材1の縦断面図である。
【0058】
図9において、真空断熱材1は芯材9とガスバリア性を有した金属箔または金属蒸着層を含むラミネートフィルムからなる外袋10と、水分の吸着効果を有した酸化カルシウム等を含む吸着剤11とから構成されている。
【0059】
吸着剤11は、水分吸着効果を有するアルカリ土類酸化物や、アルカリ土類金属酸化物などを含むもので、酸化カルシウムや酸化マグネシウム、酸化リチウムや酸化バリウムなどが挙げられるが、特に指定するものではない。一般に酸化カルシウムが安価であり汎用性が高い。
【0060】
以上のように構成された保温槽における真空断熱材1において、以下その動作、作用を説明する。真空断熱材1の加熱手段6により内容器2が暖められると真空断熱材1の温度が上昇し、それに伴い芯材9中に残存した水分の運動エネルギーは増大するので熱伝導率の増大を引き起こすが、吸着剤11の存在により水分が吸着されるので、温度上昇に伴う熱伝導率の悪化を低減することができる。
【0061】
また、吸着剤11は外袋10より経時的に侵入する水分を吸着するため、真空断熱材1の経時劣化を低減できる。よって、従来よりも真空断熱材1の断熱性能が良好となるので、従来よりも省エネ効果が大きく、経時劣化の小さい電気湯沸し機が得られる。
【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明は、高温条件下における真空断熱材の性能悪化を低減することができるので、保温を目的とする機器、例えば、電気湯沸し器や炊飯器、給湯器、貯湯槽、保温調理器などに適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の実施の形態1における電気湯沸し器の縦断面図
【図2】本発明の実施の形態1における真空断熱材の断面図
【図3】本発明の実施の形態1における真空断熱材の外袋のラミネートフィルムの断面図
【図4】本発明の実施の形態2における電気湯沸し器の縦断面図
【図5】本発明の実施の形態3における電気湯沸し器の縦断面図
【図6】本発明の実施の形態4における真空断熱材の外袋のラミネートフィルムの断面図
【図7】本発明の実施の形態5における電気湯沸し器の縦断面図
【図8】本発明の実施の形態6における電気湯沸し器の縦断面図
【図9】本発明の実施の形態7における真空断熱材の断面図
【図10】従来の電気湯沸し器の縦断面図
【符号の説明】
【0064】
1 真空断熱材
2 内容器
3 対流遮断部材
4 被収容物
5 ボデー
6 加熱手段
7 吸水経路
8 蓋
9 芯材
10 外袋
11 吸着剤
12 保護層
13 ガスバリア層
14 熱融着層
15 接着剤
16 赤外線反射性フィルム




 

 


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