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発明の名称 脱穀選別装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2006−6205(P2006−6205A)
公開日 平成18年1月12日(2006.1.12)
出願番号 特願2004−188299(P2004−188299)
出願日 平成16年6月25日(2004.6.25)
代理人
発明者 大崎 正美 / 宮本 章史
要約 課題
脱穀装置において、扱室から引き継いだ藁屑類を処理室で高性能で脱穀処理する。

解決手段
扱胴の軸心が前後方向に軸架されている扱室の側方に、処理胴の軸心が前後方向に軸架されている処理室を設け、扱室及び処理室の下方に唐箕から後側に向けて送風される選別風路を設け、選別風路には揺動選別棚を前後往復揺動自在に設け、選別風路の終端側に塵埃類排出用の横断流ファンを設ける。処理室の後処理室の前端部と扱室の後端部を送塵通路で連通し、後処理室に軸架している後処理胴の前端部の前処理歯を、回転下手側が後側に後退する後退角を形成し、後処理室の後処理胴の後端部に設ける後処理歯を、回転下手側が後側に後退する後退角を形成し、後処理胴の中間部の中間処理歯を、回転軸心に対して略直交するような板体で側面視四辺形状に構成し、この中間処理歯の回転側面に切り刃を接近するように設ける。
特許請求の範囲
【請求項1】
扱胴3の軸心が前後方向に軸架されている扱室2の側方に処理胴11の軸心が前後方向に軸架されている処理室8を設け、前記扱室2及び処理室8の下方に唐箕14から後側に向けて送風される選別風路16を設け、該選別風路16には揺動選別棚17を前後往復揺動自在に設け、前記選別風路16の終端側に塵埃類排出用の横断流ファン13を設け、処理室8の後処理室8bの始端部と扱室2の終端部とを送塵通路9により連通し、後処理室8bに軸架している後処理胴11bの前記送塵通路9に対応する始端部の板体の前処理歯28,…を回転下手側が終端側に後退する後退角を形成するように構成し、後処理室8bの終端側の前記選別風路16の終端部に対応する後処理胴11bの終端部の板体の後処理歯29,…を回転下手側が終端側に後退する後退角を形成するように構成し、後処理胴11bの中間部の中間処理歯31,…を回転軸心に対して略直交する板体で構成し、且つ、中間処理歯31,…の回転側面に接近する切り刃32,…を設けたことを特徴とする脱穀選別装置。
【請求項2】
後処理室11bの始端部から終端部にかけて藁屑類を終端側に案内するガイド板33,…を設け、後処理胴11bの前処理歯28,…及び中間処理歯31,…を板体で側面視略四辺形に構成したことを特徴とする請求項1に記載の脱穀選別装置。
【請求項3】
処理室8を扱室2の側方に位置する前処理胴11aの設けられている前処理室8aと前処理室8aの後端部から後方に延長され且つ後処理胴11bの設けられている後処理室8bにより構成し、揺動選別棚17で選別された二番物を前処理室8aの始端側に供給可能に構成し、扱室2の受網4を側方の前処理室8aに対向する上受網4aと下方の揺動選別棚17に対向する下受網4bとに分割すると共に、上受網4aの目合いを下受網4bの目合いよりも大きく構成し、前記前処理室8aの前処理胴11aの下方には穀粒の漏下しない孔無しの処理樋37に配置したことを特徴とする請求項1に記載の脱穀選別装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、脱穀選別装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
扱室で脱穀した脱穀物を送風唐箕からの送風と揺動選別棚の揺動により風選処理する風選室を設け、風選室の終端側には塵埃類を機外に排出する横断流ファンを設け、扱室の側方に処理胴内装の処理室を設けて、扱室からの藁屑類を処理室に取り込み処理胴で脱穀処理した脱穀物を処理室の終端側から風選室の終端部に排出するように構成したものは公知である(特許文献1)。
【特許文献1】特開2002−315428号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
扱室で脱穀した脱穀物を送風唐箕からの送風と揺動選別棚の揺動により風選処理する風選室を設け、風選室の終端側には塵埃類を機外に排出する横断流ファンを設け、扱室の側方に処理胴内装の処理室を設けて、扱室からの藁屑類を処理室に取り込み処理胴で脱穀処理した脱穀物を処理室の終端側から風選室の終端部に排出するように構成したものにおいて、扱室からの藁屑類を処理室に円滑に引き継ぐと共に、処理室での脱穀処理室能力を高め耐久性を向上させる脱穀処理装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前記問題点を解決するために、この発明は次のような技術的手段を講じた。
【0005】
請求項1の発明は、扱胴3の軸心が前後方向に軸架されている扱室2の側方に処理胴11の軸心が前後方向に軸架されている処理室8を設け、前記扱室2及び処理室8の下方に唐箕14から後側に向けて送風される選別風路16を設け、該選別風路16には揺動選別棚17を前後往復揺動自在に設け、前記選別風路16の終端側に塵埃類排出用の横断流ファン13を設け、処理室8の後処理室8bの始端部と扱室2の終端部とを送塵通路9により連通し、後処理室8bに軸架している後処理胴11bの前記送塵通路9に対応する始端部の板体の前処理歯28,…を回転下手側が終端側に後退する後退角を形成するように構成し、後処理室8bの終端側の前記選別風路16の終端部に対応する後処理胴11bの終端部の板体の後処理歯29,…を回転下手側が終端側に後退する後退角を形成するように構成し、後処理胴11bの中間部の中間処理歯31,…を回転軸心に対して略直交する板体で構成し、且つ、中間処理歯31,…の回転側面に接近する切り刃32,…を設けたことを特徴とする脱穀選別装置とする。
【0006】
前記構成によると、扱胴3で脱穀された脱穀物は扱室2の受網4から漏下して下方の揺動選別棚17に落下し、処理胴11で脱穀処理された脱穀物は処理室8の処理網12から漏下して揺動選別棚17に落下して唐箕14からの選別風を受けながら揺動選別され、穀粒及び二番物は下方に落下選別され、浮上した塵埃類は選別風路16の終端側から横断流ファン13により吸引排出され、藁屑類は揺動選別棚17の後端から機外に排出される。また、扱室2の終端部に送られた藁屑類は送塵通路9を経て処理室8の後処理室8b始端部に引き継がれ、後処理胴11b始端側の板体で回転下手側に後退角の形成されている前処理歯28,…により掻き込まれて終端側に送られ、次いで、後処理胴11bの中間部の回転軸心に対して略直交するように回転する板体の中間処理歯31,…と切り刃32,…により脱穀処理され、次いで、後処理胴11bの終端側の板体で回転下手側に後退角の形成されている後処理歯29,…により選別風路16の終端部に掻き出され、揺動選別棚17の終端部で選別される。
【0007】
請求項2の発明は、後処理室11bの始端部から終端部にかけて藁屑類を終端側に案内するガイド板33,…を設け、後処理胴11bの前処理歯28,…及び中間処理歯31,…を板体で側面視略四辺形に構成したことを特徴とする請求項1に記載の脱穀選別装置とする。
【0008】
前記構成によると、請求項1の発明の前記作用に加えて、前処理歯28,…、中間処理歯31,…と後処理室11bの始端部から終端部にかけ設けられているガイド板33,…とにより、扱室2からの藁屑類は円滑に引き継がれて終端側へ移送されながら脱穀処理され、板体で側面視略四辺形の前処理歯28,…及び中間処理歯31,…により耐久性を高めながら切り刃32による藁屑類の切断能力を高めつつ脱穀処理することができる。
【0009】
請求項3の発明は、処理室8を扱室2の側方に位置する前処理胴11aの設けられている前処理室8aと前処理室8aの後端部から後方に延長され且つ後処理胴11bの設けられている後処理室8bにより構成し、揺動選別棚17で選別された二番物を前処理室8aの始端側に供給可能に構成し、扱室2の受網4を側方の前処理室8aに対向する上受網4aと下方の揺動選別棚17に対向する下受網4bとに分割すると共に、上受網4aの目合いを下受網4bの目合いよりも大きく構成し、前記前処理室8aの前処理胴11aの下方には穀粒の漏下しない孔無しの処理樋37に配置したことを特徴とする請求項1に記載の脱穀選別装置とする。
【0010】
前記構成によると、請求項1の発明の前記作用に加えて、扱室2の脱穀物は大きな目合いの上受網4aから前処理室8aに漏下供給され、前処理室8aの始端側に二番物が供給されて終端側に送られながら脱穀処理され、前処理室8aでの脱穀処理物は孔無しの処理樋37上を終端側に送られて、まとめて下方の揺動選別棚17に落下供給されて選別される。
【発明の効果】
【0011】
請求項1の発明は、扱室2の終端側から処理室8の後処理室8bの始端部への藁屑類の引継ぎが円滑になり、後処理室8bでの脱穀処理能力を高めて脱穀処理物の後処理室8bから揺動選別棚17への漏下を多くし、揺動選別棚17の選別性能を高めることができる。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1の発明の前記効果に加えて、後処理胴11bの前処理歯28,…及び中間処理歯31,…の耐久性を高めながら藁屑類の引継ぎ及び終端側への送り効果を高め、円滑に脱穀処理することができる。
【0013】
請求項3の発明は、請求項1の発明の前記効果に加えて、扱室2から前処理室8aへの脱穀物の漏下供給が円滑化し、前処理室8aの底部には孔無しの処理樋37を設けたので、前処理室8aで脱穀処理された穀粒と未脱穀の枝梗付き穀粒が処理樋37上を共に終端側に移動しながら脱穀処理され、処理樋37上に溜った穀粒により枝梗付き穀粒の移動が遅くなって脱穀処理が促進され二番物の脱穀処理性能を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下本発明の実施の一形態を図面に基づき説明する。
【0015】
図1〜図3は本発明を具備するコンバインの脱穀部を示している。脱穀部は、フィードチエン1により穀稈の株元を挟持しながら搬送して穂先部を扱室2内に挿入して回転駆動される扱歯3a,…付きの扱胴3により脱穀するように構成し、脱穀処理されて受網4を漏下した脱穀処理物は下方の選別部6で一番穀粒、枝梗付き穀粒等の二番物及び藁屑類の三番物に選別され、選別された一番穀粒は一番揚穀機(図示省略)によりグレンタンク(図示省略)に揚穀貯溜され、選別された二番物は二番揚穀機7により処理室8に還元されて再度脱穀処理され、選別された三番物の藁屑類の一部は後部から横断流ファン13により機外に排出され、残部の藁屑類は選別部6の後端部から機外に排出される構成である。
【0016】
また、扱室2の右側方には前後方向に沿わせて処理室8を配置している。この処理室8を扱室2の右側方に沿う小径の前処理室8aと、前処理室8aの後端部から後方に伸びるように配置されている大径の後処理室8bで構成されていて、前処理室8aには小径の処理胴11aを回転自在に軸架し、後処理室8bには大径の処理胴11bを同一軸心回りに回転するように軸架している。
【0017】
そして、前処理室8aの後側端部には二番揚穀機7からの二番物が揚穀還元され、二番物は小径の処理胴11aにより前側に送りながら再度の脱穀処理がなされる。また、後処理室8bの前側端部と扱室2の後側端部とを送塵通路9により連通し、扱室2の未脱穀物が送塵通路9から後処理室8bに送り込まれ、大径の処理胴11bにより後側に送られながら脱穀処理され、後処理室8bの後側端部から藁屑類は選別部6の後部に落下排出され選別される構成である。
【0018】
次に、選別部6について更に具体的に説明する。選別部6は、唐箕14から後側に向けて選別風の送られる選別風路16と、選別風路16に前後に往復揺動自在に支持されていて扱室2からの脱穀物を後側に揺動移送しながら比重選別する揺動選別棚17と、選別された一番穀粒を受ける一番ラセン18a付き一番受樋18と、選別された二番物を受ける二番ラセン19a付き二番受樋19と、揺動選別棚17で選別されて後側に吹き飛ばされた藁屑類の一部を機外に排出する横断流ファン13等により構成されている。
【0019】
次に、揺動選別棚17について説明する。揺動選別棚17の平面長方形状の中抜き揺動選別枠体17aは、スライド支持機構(図示省略)とクランク揺動機構(図示省略)により機体に前後往復揺動自在に支持されていて、揺動選別枠体17aの内側上部には、前側部から後側部にかけて移送突起付きの穀粒移送板21、網体のグレンシーブ22、チャフシーブ23、ストローラック24からなる粗選別部Aを設け、揺動選別枠体aの内側下部には前側部から後側部にかけて下穀粒移送板26と、網体の下グレンシーブ27からなる精選別部Bを設けている。
【0020】
しかして、扱室2の受網4及び処理室8の処理網12から漏下した脱穀物は揺動選別棚17の穀粒移送板21に受けられて後側に移送され、穀粒はグレンシーブ22から漏下して下方の精選別部Bに落下し、藁屑類はグレンシーブ22上を通って後側のチャフシーブ23に移送され、扱室2の排塵口2aからストローラック23上に落下した藁屑類と共に選別され、藁屑類に混じっている穀粒は下方の精選別部Bに落下選別され、更に、藁屑類はチャフシーブ23から後側のストローラック24に移送されながら選別され、枝梗付き穀粒の二番物は下方の二番受樋19に落下選別され、藁屑類はストローラック24の後側端部から後機外に排出される。また、精選別部Bに落下し穀粒や小さな藁屑類は下穀粒移送板26により後側に揺動移送され、穀粒は下グレンシーブ27から漏下し一番受樋18に落下選別され、小さな藁屑類は下グレンシーブ27上を後側に送られて選別風路16の後側端部から機外に排出される。
【0021】
また、横断流ファン13の吸入部にゴム等の弾性材からなる横断流ファンガイド44を揺動選別棚17の左右全幅にわたって垂下し、その下端部を揺動選別棚17のチャフシーブ23とストローラック24の境界部上方に接近するように設け、揺動選別棚17のチャフシーブ23とストローラック24の境界部の左右両側には横断流ファン13に向けて選別風を案内する左右のサイドガイド46,46を設け、揺動選別棚17のストローラック24の後端部後方にはゴム等の柔軟性材からなる後カバー47を揺動選別棚17の左右全幅にわたって垂下し、この後カバー47の下端部を揺動選別棚17の後端上部後方に位置するように延長し、後カバー47により選別風路16の後端部を閉鎖するように構成している。そして、一番受樋18と二番受樋19との間に第二唐箕48を配設し、補助選別風が横断流ファン13に向けて流れるように構成している。
【0022】
しかして、唐箕14及び第二唐箕48から選別風路16に流れた選別風は横断流ファンガイド44及び左右のサイドガイド46、46により横断流ファン13に向けて案内され、揺動選別棚17から浮上した塵埃類は横断流ファン13に円滑に流入し機外に排出される。また、揺動選別棚17のチャフシーブ23上に多くの藁屑類が揺動移送されると、横断流ファンガイド44により藁屑類は受け止められて一時的に停滞し十分な揺動選別作用を受け藁屑類の刺さり粒が落下選別される。また、横断流ファンガイド44は柔軟性材で構成されているので、藁屑類が所定量溜ると横断流ファンガイド44の下部を押し上げながら後側に移動し、藁屑類の詰まりを防止しながら選別される。次いで、ストローラック24に送られた藁屑類は後カバー47により一時的に受けとめられながら揺動選別され、刺さり粒が落下されて機外に排出される。
【0023】
従って、揺動選別棚17上に藁屑類が大量に発生した場合にも、藁屑類と穀粒の分離が促進されて穀粒の三番飛散が少なくなり、藁屑類の詰まりを防止しながら一番穀粒の選別精度を向上させることができる。
【0024】
また、選別部6を図4に示すように構成してもよい。即ち、選別部6の前側上部に第三唐箕49を追加して設け、第三唐箕49により揺動選別棚17の上方に後側に向けて選別風を送りながら選別する。
【0025】
また、選別部6を図5に示すように構成してもよい。即ち、横断流ファン13の吸入部にはゴム等の弾性材からなる横断流ファンガイド44を全幅にわたって垂下し、その下端部を揺動選別棚17のチャフシーブ23とストローラック24の境界部上方に接近するようにし、揺動選別棚17のチャフシーブ23とストローラック24の境界部左右両側に左右のサイドガイド46,46を設けて、選別風を横断流ファン13に向けて案内するように構成し、選別部6の前側上部に第三唐箕49を設けて、揺動選別棚17の上方に後側に向けて選別風を送るように構成する。
【0026】
しかして、唐箕14及び第三唐箕49から後側に流れた選別風は横断流ファンガイド44及び左右のサイドガイド46、46により掬い取るように横断流ファン13に向けて案内され、この選別風により揺動選別棚17から浮上した塵埃類は横断流ファン13に吸い込まれ機外に排出される。また、揺動選別棚17のチャフシーブ23上の藁屑類は横断流ファンガイド44により受け止められて一時的に停滞しながら揺動選別され、藁屑類の刺さり粒が良好に落下選別される。
【0027】
また、選別部6を図6のように構成してもよい。即ち、横断流ファン13の吸入部にはゴム等の弾性材からなる横断流ファンガイド44を垂下して設け、その下端部を揺動選別棚17のストローラック24の後端部後方に接近するようにして側面視後下がりの傾斜状に構成している。また、揺動選別棚17のチャフシーブ23とストローラック24の境界部左右両側には、左右のサイドガイド46,46を設けて選別風を横断流ファン13に向けて案内するように構成する。
【0028】
一番受樋18と二番受樋19との間に第二唐箕48を配設し、補助選別風が横断流ファン13に向けて流れるように構成する。そして、揺動選別棚17のストローラック24の後端部後方にはゴム等の柔軟性材からなる後カバー47を左右全幅にわたって垂下し、この後カバー47の下端部を揺動選別棚17の後端上部から少し下方まで延長し、且つ、横断流ファンガイド44の下端部より下方まで延長し、後カバー47により選別風路16の後端部を閉鎖するようにしている。
【0029】
しかして、唐箕14及び第二唐箕48から二番受樋19に流れた選別風は、揺動選別棚17のストローラック24を通過した後横断流ファンガイド44により前上りの傾斜面に沿って横断流ファン13に案内される。従って、ストローラック24上の藁屑類は横断流ファンガイド44により受け止められて一時的に停滞しながら揺動選別され、藁屑類の刺さり粒が良好に落下選別され、穀粒の三番飛散を少なくすることができる。また、横断流ファンガイド44に多くの藁屑類が溜り横断流ファンガイド44が後側に持ち上げられて変形しても、後側の後カバー47により選別風の流れは遮断されているので穀粒の三番飛散を少なくすることができる。
【0030】
また、選別部6を図7に示すように構成してもよい。即ち、揺動選別棚17のチャフシーブ23とストローラック24の境界部左右両側には、左右のサイドガイド46,46を設けて選別風を横断流ファン13に向けて案内するように構成し、一番受樋18と二番受樋19との間に第二唐箕48を配設し、補助選別風が二番受樋19を通って横断流ファン13に流れるように構成し、揺動選別棚17のストローラック24の後端部後方にはゴム等の柔軟性材からなる後カバー47を左右全幅にわたって垂下し、後カバー47の下端部を揺動選別棚17の後端上部から少し下方まで延長し、後カバー47により選別風路16の後端部を閉鎖するようにしている。
【0031】
しかして、揺動選別棚17のチャフシーブ23上を通過してストローラック24に送られた藁屑類は、唐箕14と第二唐箕48からの豊富な選別風により揺動選別され、しかも、ストローラック24の後側部に到達した藁屑類は後カバー47により受けとめられて一時的に停滞しながら選別され、藁屑類が所定量になると後カバー47を押し上げながら排出されるので、刺さり粒の選別が促進され穀粒の三番飛散を少なくすることができる。
【0032】
また、選別部6を図8に示すように構成してもよい。即ち、横断流ファン13の吸入部にはゴム等の弾性材からなる横断流ファンガイド44を左右全幅にわたって垂下し、その下端部を揺動選別棚17のチャフシーブ23とストローラック24の境界部上方に接近するように臨ませている。揺動選別棚17のストローラック24の後端部後方にはゴム等の柔軟性材からなる後カバー47を左右全幅にわたって垂下し、この後カバー47の下端部を揺動選別棚17の後端上部よりも少し下方まで延長し、後カバー47により選別風路16の後端部を閉鎖している。そして、揺動選別棚17のチャフシーブ23とストローラック24の境界部における左右両側に左右のサイドガイド46,46を設け、選別風を横断流ファン13に向けて案内するように構成している。
【0033】
しかして、揺動選別棚17のチャフシーブ23に送られた藁屑類は横断流ファンガイド44により一時的に受けとめられて唐箕14からの選別風により揺動選別される。また、揺動選別棚17のストローラック24に送られた藁屑類は後カバー47により一時的に受け止められて揺動選別されて刺さり粒の選別が促進され、穀粒の三番飛散を少なくすることができる。
【0034】
また、選別部6を図9に示すように構成してもよい。即ち、横断流ファン13の吸入部にはゴム等の弾性材からなる横断流ファンガイド44を左右全幅にわたって垂下し、その下端部を揺動選別棚17のチャフシーブ23とストローラック24の境界部上方に接近するように臨ませている。また、揺動選別棚17のチャフシーブ23とストローラック24の境界部左右両側に左右のサイドガイド46,46を設けて、選別風を横断流ファン13に向けて案内するように構成し、一番受樋18と二番受樋19との間に第二唐箕48を配設し、補助選別風が横断流ファン13に向けて流れるように構成する。
【0035】
しかして、揺動選別棚17のチャフシーブ23に送られた藁屑類は横断流ファンガイド44に一時的に受け止められて、唐箕14と第二唐箕48からの豊富な選別風により揺動選別され、刺さり粒の選別が促進され穀粒の三番飛散を少なくすることができる。
【0036】
次に、図10〜図12に基づき揺動選別棚17の他の実施例について説明する。
【0037】
揺動選別棚17の平面長方形状の中抜き揺動選別枠体17aの内側上部には、前側部から後側部にかけて移送突起付きの穀粒移送板21、網体のグレンシーブ22、チャフシーブ23、ストローラック24、チャフシーブ23の上方に位置する前側ストローラック51からなる粗選別部Aを設け、揺動選別枠体aの内側下部には前側部から後側部にかけて下穀粒移送板26と、網体の下グレンシーブ27からなる精選別部Bを設けている。
【0038】
そして、前側ストローラック51の前側部を扱室2の排塵口2aの下方に対向して配置し、前側ストローラック51の前側部を、受け板51aと、受け板51aに左右に所定間隔を空けて前後方向に沿わせて取り付けられているストローラック体51b,…と、受け板51aのストローラック体51b,…の間に設けられている移送突起51c,…とにより構成し、後側部を長短の篩い線51d,…を交互に並列して構成し、前側ストローラック体51b,…及び移送突起51c,…の扱室2の挿入側に対応する部分のみ、即ち図11の(1)の下側部分のみを後側部が内側に位置するように傾斜状に配設している。
【0039】
前側ストローラック51を前記のように構成することにより、扱室2の排塵口2aから落下した外側の藁屑類を揺動選別棚17の中央寄りに集めながら揺動選別棚17から落下することなく円滑に選別することができる。
【0040】
次に、図2、図13〜図16に基づき後処理室8bの後処理胴11bの処理刃について説明する。
【0041】
後処理室8bの前側端部と扱室2の後側端部とを送塵通路9により連通し、後処理室8bの始端側である後処理胴11bの送塵通路9に対応する入口部には、図13に示すように、板体で側面視略四辺形状の前処理歯28,…を回転下手側ほど後側に位置するように後退角を形成するように取り付け、扱歯3の扱歯3aから送り込まれる藁屑類を引継ぎ後側に送るように構成している。また、後処理室8bの出口部に対応する後処理胴11bの後側端部の選別風路16への排出部には、図15に示すように、板体で側面視略四辺形状の後処理歯29,…を回転下手側ほど後側に位置するように後退角を形成するように取り付け、後側に送られた藁屑類を斜め後方に掻き出し選別風路16の終端部に送るように構成している。
【0042】
また、後処理胴11bの入口部から出口部までの中間部には、板体で側面視略四辺形状の中間処理歯31,…を軸心に対して処理歯板面が略直交して回転するように取り付け、中間処理歯31,…の回転側面に接近するように切り刃32,…を設け、藁屑類の後側への移送を遅らせながら中間処理歯31a,…と切り刃32,…により切断し脱穀処理性能を高めるように構成している。
【0043】
そして、後処理室11bの入口部から出口部にかけてガイド板33,…を設けている。このガイド板33は中間処理歯31,…に対向するように後処理室8bの扱室2の反対側に設けらられていて、後側ほど内側に位置するような傾斜状に構成し、藁屑類を後側に案内するように構成している。しかして、中間処理歯31,…と一緒に回転している藁屑類はガイド板33,…により剥ぎ取り後側へ送られる。
【0044】
また、前処理歯28,…は板体で側面視で略四辺形として先端部の回転方向前後を角形に構成して耐久性を高め、藁屑類の掻込性能の向上を図りながら後側への送り性能を向上させている。
【0045】
また、中間処理歯31,…は、板体で側面視略四辺形として先端部の回転方向前後部を角形にして処理歯の耐久性を向上させ、また、中間処理歯31,…を切り刃32,…に対して接近して回転させることにより、藁屑類の挾み角を大きくして切断性能を良好にし、脱穀穀粒の処理網12からの漏下の向上を図っている。また、その中央部に例えば略四辺形の開口部31aを構成して、処理歯の軽量化を図っている。また、後処理歯29,…は板体で側面視略四辺形にしその先端の回転方向前後部に円み形成している。
【0046】
次に、図17に基づき扱室2の受網4の他の実施例について説明する。
【0047】
扱室2と処理室8を前後方向に並行に配置して受網4により仕切り、この受網4を上受網4aと下受網4bとで上下に二分割し、円弧状の上受網4aの下端部と円弧状の下受網4bの上端部とを連結し、上受網4aと下受網4bを円弧状の嵌合溝34に嵌合して、扱胴3の扱歯3a,…の周面に沿うように配置し、上受網4a及び下受網4bの端部を上下の取付具36,36を介して機体に支持している。
【0048】
そして、前処理室8a及び後処理室8b側に脱穀物の漏れる上受網4aの目合いを、下側の揺動選別棚17側に脱穀物の漏れる下受網4bの目合いよりも大きく構成している。また、前処理室8aの前処理胴11aの下方には穀粒の漏下しない孔無しの処理樋37に配置し、二番揚穀機7により二番物を前処理室8aの後端部に揚穀還元し、前処理胴11aにより前側に送りながら脱穀処理するように構成している。しかして、前処理胴11aにより脱穀処理された脱穀処理物は処理樋37により受けられて後側から前側まで送られ、前処理室8aの前側の排塵口38から揺動選別棚17の前側部に落下還元されて再選別される。
【0049】
前処理室8aの底部を穀粒の漏下する処理網により構成すると、処理網からの穀粒の漏下が多くなると、枝梗付き穀粒の前側への移動が速くなり脱穀処理が十分にできないという不具合が発生していた。しかし、前記のように前処理室8aの前処理胴11a下部に穀粒の漏下しない処理樋37を設けることにより、前処理室8aで脱穀処理された穀粒と未脱穀の枝梗付き穀粒が共に前側に移動し、処理樋37上に溜った穀粒により枝梗付き穀粒にブレーキがかけられて脱穀処理が十分になされる。また、脱穀処理物を前処理室8aの前側の排塵口38から揺動選別棚17の前側部に還元し再選別するので、穀粒の回収を確実化し穀粒の三番飛散を少なくすることができる。
【0050】
次に、図18及び図19により扱室2の脱穀構成の他の実施例について説明する。
【0051】
扱室2の扱胴3を軸架している前後の側板39,39をフレーム41で連結して強化し、このフレーム41に脱穀ガイド板42を取り付け、この脱穀ガイド板42には扱歯3a,…の嵌入回転する凹溝42a,…を櫛状に形成している。
【0052】
しかして、扱胴3の扱歯3a,…が脱穀ガイド板42の凹溝42a,…に嵌入しながら回転すると、脱穀物が凹溝42a,…を通過する際に穀稈に付着している穀粒が掻き取られて穀稈と分離し、穀稈の刺さり粒を少なくすることができる。また、剛性のあるフレーム41に脱穀ガイド板42を取り付けることにより、脱穀ガイド板42の変形が防止されて前記効果を長期にわたって保持することができる。
【0053】
また、フレーム41に脱穀ガイド板42を取り付けるにあたり、図20及び図21に示すように、ボルト・ナット間にバネ等の緩衝材43を介装して取り付け、脱穀過負荷時に脱穀ガイド板42が外側に退避可能に取り付けるようにしてもよい。脱穀過負荷時には脱穀ガイド板42が退避し扱胴3の詰まりを解消することができる。
【0054】
また、脱穀ガイド板42を図22に示すように構成してもよい。即ち、脱穀ガイド板42の凹溝42a,…を後側の扱歯3a,…に対応するものほど例えば回転方向手前側に偏位させて配設してもよい。このように構成することにより、前後の凹溝42a,…により扱歯3a,…からの脱穀物を順次ずらしながら掻き取ることにより、脱穀負荷を均等化し穀稈の刺さり粒を掻き取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】脱穀装置の切断平面図。
【図2】脱穀装置の切断側面図。
【図3】脱穀装置の切断正面図。
【図4】脱穀装置の切断側面図。
【図5】脱穀装置の切断側面図。
【図6】脱穀装置の切断側面図。
【図7】脱穀装置の切断側面図。
【図8】脱穀装置の切断側面図。
【図9】脱穀装置の切断側面図。
【図10】脱穀装置の切断側面図。
【図11】(1)揺動選別棚の平面図。
【0056】
(2)揺動選別棚の側面図。
【図12】揺動選別棚の斜視図。
【図13】後処理胴の入口部の切断正面図。
【図14】後処理胴の中間部の切断正面図。
【図15】後処理胴の出口部の切断正面図。
【図16】扱室の切断背面図。
【図17】扱室及び前処理室の切断正面図。
【図18】扱室の切断側面図。
【図19】扱室の切断背面図。
【図20】扱室の切断側面図。
【図21】扱室の切断背面図。
【図22】脱穀ガイド板の側面図。
【符号の説明】
【0057】
2 扱室
3 扱胴
4 受網
4a 上受網
4b 下受網
8 処理室
8a 前処理室
8b 後処理室
9 送塵通路
11 処理胴
11a 前処理胴
11b 後処理胴
13 横断流ファン
14 唐箕
16 選別風路
17 揺動選別棚
28 前処理歯
29 後処理歯
31 中間処理歯
32 切り刃
33 ガイド
37 処理樋




 

 


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