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発明の名称 原子炉圧力容器の加工装置およびその加工方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2005−345296(P2005−345296A)
公開日 平成17年12月15日(2005.12.15)
出願番号 特願2004−166032(P2004−166032)
出願日 平成16年6月3日(2004.6.3)
代理人
発明者 広瀬 金三 / 日高 幸昭
要約 課題
原子炉圧力容器の下方に位置するペデスタル側から制御棒駆動機構ハウジングの貫通穴を通して挿脱され、内部に切粉回収ホースを収容した加工装置を遠隔操作することにより、炉底部構造物に対し多種類の機械加工を可能とした炉底構造物加工装置およびその加工装置を提供する。

解決手段
原子炉圧力容器の加工対象であるスタブチューブの溶接部を円筒部材で囲繞することによりその円筒部材内部を気中状態にし、前記原子炉圧力容器を下から支持するペデスタル側から当該加工対象の制御棒駆動機構ハウジング内部または制御棒駆動機構ハウジングを貫通させる原子炉圧力容器の貫通穴に加工装置の加工ヘッド部を挿入し、当該加工対象の制御棒駆動機構ハウジングあるいはスタブチューブを環状に切断または、切断後の余肉部を原子炉圧力容器の炉底部形状に倣って機械加工する。
特許請求の範囲
【請求項1】
原子炉圧力容器の炉底部を貫通して固定された制御棒駆動機構ハウジングおよびその周囲のスタブチューブ等で構成された炉底部構造物を加工する加工方法において、
加工対象の炉底部構造物の溶接部を円筒部材で囲繞することによりその円筒部材内部を気中状態にし、制御棒駆動機構ハウジングから制御棒駆動機構部を引き抜いた後、原子炉圧力容器を支持するペデスタル側から当該加工対象の制御棒駆動機構ハウジング内部に加工装置の加工ヘッド部を挿入し、当該加工対象の制御棒駆動機構ハウジングを内径側から環状に切断することを特徴とする原子炉圧力容器の加工方法。
【請求項2】
原子炉圧力容器の炉底部を貫通して固定された制御棒駆動機構ハウジングおよびその周囲のスタブチューブ等で構成された炉底部構造物を加工する加工方法において、
加工対象の炉底部構造物の溶接部を円筒部材で囲繞することによりその円筒部材内部を気中状態にし、制御棒駆動機構ハウジングから制御棒駆動機構部を引き抜いた後、原子炉圧力容器を支持するペデスタル側から当該加工対象の制御棒駆動機構ハウジング内部に加工装置の加工ヘッド部を挿入し、当該加工対象の制御棒駆動機構ハウジングを内径側から環状に切断した後、当該制御棒駆動機構ハウジングの切断下方側を除去し、次にスタブチューブを内径側から環状に切断し、切断後の切断上方側を除去した後下側余肉部を原子炉圧力容器の炉底部形状に倣って機械加工することを特徴とする原子炉圧力容器の加工方法。
【請求項3】
原子炉圧力容器の炉底部を貫通して固定された制御棒駆動機構ハウジングおよびその周囲のスタブチューブ等で構成された炉底部構造物を、前記原子炉圧力容器のペデスタル側から当該加工対象の制御棒駆動機構ハウジング内部または制御棒駆動機構ハウジングを貫通させる原子炉圧力容器の貫通穴から挿入した加工装置の加工ヘッド部で環状に切断または、切断後の余肉部を原子炉圧力容器の炉底部形状に倣って機械加工するように構成した原子炉圧力容器の加工装置において、
当該加工対象の制御棒駆動機構ハウジング内部または原子炉圧力容器に設けられた制御棒駆動機構ハウジングの貫通穴に挿入されて当該炉底部構造物を機械加工するカッター、このカッターを回転させる回転軸およびカッターの回転軸を出し入れする切込み軸を有する加工ヘッド部と、当該加工対象物に隣接する制御棒駆動機構ハウジングの下端のベースプレートに支持され、旋回軸と昇降軸を有する本体駆動機構部と、前記加工ヘッド部および本体駆動機構部を連結して本体駆動機構部の駆動トルクを加工ヘッド部に伝達する支柱部とから構成したことを特徴とする原子炉圧力容器の加工装置。
【請求項4】
前記本体駆動機構部と前記支柱部とを共用化して、前記加工ヘッド部を着脱可能な構成とし、加工対象構造物に合わせて加工ヘッド部または加工工具を取替えることができるようにしたことを特徴とする請求項3記載の原子炉圧力容器の加工装置。
【請求項5】
前記加工ヘッド部の据付挿入時にカッターを加工ヘッド部内に収納し、切削時に加工ヘッド部からカッターを突出させるように前記切込み軸の位置を遠隔制御することを特徴とする請求項3記載の原子炉圧力容器の加工装置。
【請求項6】
前記加工ヘッド部の先端にカッターが鉛直方向に直角な水平軸で回転することが可能で、前記本体駆動機構部の旋回軸と昇降軸を制御して、原子炉圧力容器の炉底部構造物の据付角度に倣って環状面を加工することを特徴とする請求項3記載の原子炉圧力容器の加工装置。
【請求項7】
前記加工ヘッド部が制御棒駆動機構ハウジング内または圧力容器の貫通穴へ挿入されると、加工ヘッド部外周部に複数の配置された芯出しガイドが径方向へ同等に張り出し、かつ芯出しガイド接触部がすべり部材で回動可能な突っ張り芯だし機能を具備したことを特徴とする請求項3記載の原子炉圧力容器の加工装置。
【請求項8】
前記カッター取付け部の近傍に監視カメラおよび切粉吸引口を設け、カッターの摩損、切削加工状態および切粉量の状態を遠隔監視するとともに、前記切粉吸引口に連通する吸引ホースを介して切粉を外部回収装置に回収することを特徴とする請求項3記載の原子炉圧力容器の加工装置。
【請求項9】
機械加工時に発生する振動で加工ヘッド部が振れを防止するために、隣接する制御棒駆動機構ハウジングに固定した台座の上に前記加工ヘッド部を周方向から押しながら回動可能に支持するガイド治具を備えたことを特徴とする請求項3記載の原子炉圧力容器の加工装置。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、原子炉圧力容器の炉底部に形成された構造物を修理あるいは取替えのための加工装置およびその加工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
図15および図16は従来の技術による原子炉圧力容器の炉底部構造物を修理加工する状態を示す図である。図15は図示しない炉内上方のオペレーションフロア側からアクセスし、水中で高圧水ジェット装置51を遠隔操作して原子炉圧力容器1の炉底部を貫通して設けた制御棒駆動機構ハウジング3およびこの制御棒駆動機構ハウジング3の貫通部に設けたスタブチューブ4を切断加工する様子を示し、図16は同じくオペレーションフロア側からアクセスして、水中で電解放電加工装置52を遠隔操作してスタブチューブ4の据付け部を放電加工する様子を示す。
【0003】
また、下記特許文献1には炉底側から中性子束モニタハウジングを補修する技術が記載されている。
【特許文献1】特開平2−98697号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した図15および図16で示す従来の加工装置を用いて炉底部構造物を機械加工する場合、オペレーションフロアから炉底部の作業個所まで長尺となり、しかも水中で切粉を回収する装置が必要であることから加工装置自体が大掛かりな設備になる欠点があった。
また、図15,図16や特許文献1に記載された従来の加工装置は、単一機能しか備えていないため、それぞれ炉底部構造物に対し限られた加工しかできないという欠点があった。
【0005】
本発明は、上記従来の事情に鑑みてなされたもので、原子炉圧力容器を支持するペデスタル側から制御棒駆動機構ハウジングの貫通穴を通して挿脱され、内部にカッター、切粉回収ホースを収容した加工装置を遠隔操作することにより、炉底部構造物に対し多種類の機械加工を可能にした原子炉圧力容器の加工装置およびその加工方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、請求項1に係る原子炉圧力容器の加工方法の発明は、原子炉圧力容器の炉底部を貫通して固定された制御棒駆動機構ハウジングおよびその周囲のスタブチューブ等で構成された炉底部構造物を加工する方法において、加工対象の炉底部構造物の溶接部を円筒部材で囲繞することによりその円筒部材内部を気中状態にし、制御棒駆動機構ハウジングから制御棒駆動機構部を引き抜いた後、原子炉圧力容器を支持するペデスタル側から当該加工対象の制御棒駆動機構ハウジング内部に加工装置の加工ヘッド部を挿入し、当該加工対象の制御棒駆動機構ハウジングを内径側から環状に切断することを特徴とする。
【0007】
また、請求項2に係る原子炉圧力容器の加工方法の発明は、原子炉圧力容器の炉底部を貫通して固定された制御棒駆動機構ハウジングおよびその周囲のスタブチューブ等で構成された炉底部構造物を機械加工する方法において、加工対象の炉底部構造物の溶接部を円筒部材で囲繞することによりその円筒部材内部を気中状態にし、制御棒駆動機構ハウジングから制御棒駆動機構部を引き抜いた後、原子炉圧力容器を支持するペデスタル側から当該加工対象の制御棒駆動機構ハウジング内部に加工装置の加工ヘッド部を挿入し、当該加工対象の制御棒駆動機構ハウジングを内径側から環状に切断した後、当該制御棒駆動機構ハウジングの切断下方側を除去し、次にスタブチューブを内径側から環状に切断し、切断後の切断上方側を除去した後下側余肉部を原子炉圧力容器の炉底部形状に倣って加工することを特徴とする。
【0008】
また、請求項3に係る原子炉圧力容器の加工装置の発明は、原子炉圧力容器の炉底部を貫通して固定された制御棒駆動機構ハウジングおよびその周囲のスタブチューブ等で構成された炉底部構造物を、前記原子炉圧力容器のペデスタル側から当該加工対象の制御棒駆動機構ハウジング内部または制御棒駆動機構ハウジングを貫通させる原子炉圧力容器の貫通穴から挿入した加工装置の加工ヘッド部で環状に切断または、切断後の余肉部を原子炉圧力容器の炉底部形状に倣って機械加工するように構成した原子炉圧力容器の加工装置において、当該加工対象の制御棒駆動機構ハウジング内部または原子炉圧力容器に設けられた制御棒駆動機構ハウジングの貫通穴に挿入されて当該炉底部構造物を機械加工するカッター、このカッターを回転させる回転軸およびカッターの回転軸を出し入れする切込み軸を有する加工ヘッド部と、当該加工対象物に隣接する制御棒駆動機構ハウジングの下端のベースプレートに支持され、旋回軸と昇降軸を有する本体駆動機構部と、前記加工ヘッド部および本体駆動機構部を連結して本体駆動機構部の駆動トルクを加工ヘッド部に伝達する支柱部とから構成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の原子炉圧力容器の加工装置およびその加工方法は、原子炉圧力容器下方のペデスタル側から作業員がアクセスして手工具や治具を使用して加工するといった方法を採用せずに、加工ヘッド部をペデスタル内の制御棒駆動機構ハウジングの貫通穴から挿脱させ、さらにペデスタル内でカッターの交換、加工ヘッド部の取替えを行うようにしたので、作業中に放射線に被曝する危険性はなく、しかも炉底部構造物に対し多種類の機械加工を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明は、加工対象部位の制御棒駆動機構ハウジングに対して、炉下のペデスタル側から加工装置を挿入し、その先端部に取替え可能に固定した加工ヘッド部で制御棒駆動機構ハウジングやスタブチューブなどの炉底構造物を環状に切断または、底部形状に倣って平面または傾斜面となるように機械加工することができるようにした原子炉圧力容器の加工装置およびその加工方法に関するものである。
【0011】
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。なお、各図を通じて同一部分には同一符号を付けて重複した説明は省略する。
【0012】
なお以下の説明は、本発明の理解を容易にするために加工装置の搬入・据付方法に先だって加工装置自体の構造ならびにこの加工装置を用いて原子炉圧力容器の炉底部構造物を修理する状況について説明する。
【0013】
図1は加工装置の構成図であり、図2は図1のA−A矢視図、図3は図1のB部詳細図、図4は原子炉圧力容器の炉底部構造物を修理加工する状況を説明する図である。図1において、1は水を張った状態の原子炉圧力容器1の炉底部、3は原子炉圧力容器1の炉底部を貫通して固定された制御棒駆動機構ハウジング、4は制御棒駆動機構ハウジング3の貫通部と炉底部とを溶接するスタブチューブである。本実施例の場合、まず制御棒駆動機構ハウジング3から制御棒駆動機構を引き抜いてハウジング3を中空の管とした状態で、前記スタブチューブ4をほぼ同心状に囲むように密閉円筒部材2を溶接により固定する。
【0014】
このように、スタブチューブ4を同心状に密閉円筒部材2で囲むように溶接した結果、原子炉圧力容器1に張った水は密閉円筒部材2の内部に入らないため、制御棒駆動機構ハウジング3やスタブチューブ4の切削等の機械加工を水中ではなく、気中で行うことができる。
【0015】
以上の準備が整ってからハウジング3の中空管に対して炉下のペデスタル(後述する)側から加工装置20のカッターや加工工具を挿入する。なお、制御棒駆動機構ハウジング3は実際には多数本設けられているが、図1では複雑になるのを避けるため1本だけ描いている。
【0016】
前記加工装置20は大きく分けて次の3個の要素から構成されている。すなわち、加工装置20は、制御棒駆動機構ハウジング3やスタブチューブ4を切断するカッター24等の加工工具を取着する加工ヘッド部21と、図中最下部に位置して前記カッター等の加工工具24を駆動するための駆動トルクを出力する駆動機構部23と、前記加工ヘッド部21、駆動機構部23間を連結するとともに駆動トルクを加工工具24に伝達し、旋回ならびに上下動可能に構成された支柱部22とから構成されている。
【0017】
なお、前記駆動機構部23は加工対象の制御棒駆動機構ハウジング3に隣接するハウジング3a、3bの下端部に設けられたベースプレート40に固定され、このベースプレート40によって全重量を支持されている。
【0018】
また、前記加工ヘッド部21は加工対象の制御棒駆動機構ハウジング3内部に炉下のペデスタル側から挿入されるように構成され、先端部に図2で示すように、加工工具としてのカッター24、このカッター24の切削加工状況や摩損状況および切削の際生じた切粉の量を遠隔部で監視するための監視カメラ26、および切粉を外部の回収装置まで送るための切粉吸引口28を設けている。
【0019】
また、カッター24はカッター回転軸24−1により回転駆動され、切込軸24−2によってカッターの突出し状態を調整可能に構成されており、加工ヘッド部21をハウジング3内部の所定位置まで挿入するときおよび所定位置からペデスタルまで引き抜くときは切込軸24−2の位置を加工ヘッド部21の内部に移動させることによってカッター24自体を内部に収納し、切削作業時にはカッター24の突出し量を調整しながら切込みができるようになっている。
【0020】
また、図3(a)の横断面図で示すように、加工ヘッド部21は外周部に円周方向に等間隔に複数個の芯出しガイド25を設けており、加工ヘッド部21を制御棒駆動機構ハウジング3の内部空間や圧力容器の貫通穴に挿入したとき、径方向に対して均等に張り出して芯だし機能が生じるように構成してあり、さらに、加工ヘッド部21は図3(b)の縦断面図で示すように、環状の油圧シリンダー21Jを設けることにより、カッター24を上下に調整できるように構成している。なお、この芯出しガイド25は加工ヘッド部21の挿脱をスムースにするために接触部にすべり部材を設けている。
【0021】
ところで、加工装置20は支柱部22および駆動機構部23を共用にしており、加工工具24あるいは加工ヘッド21を取替えるだけで多種類の機械加工が行えるように構成されている。
【0022】
前記支柱部22は内部に動力伝達部の他に切粉回収ホース27を設けており、加工ヘッド部21の切粉吸引口28で吸い取った切粉を、この切粉回収ホース27を介して外部回収装置へ回収するようになっている。
【0023】
また、切削作業時に生ずる振動によって加工ヘッド部21が振れるのを防止するために、図4で示すように、原子炉圧力容器1の炉底部の直下に前記隣接する制御棒駆動機構ハウジング3a、3bに三角形状の台座30を固定し、さらにこの台座30上にガイド治具31を固定し、このガイド治具31によって加工ヘッド部21および支柱部22を周方向から押えながら回動可能に支持している。
【0024】
なお、この加工ヘッド部21は監視制御用ケーブル29Cを通じてペデスタル5の外部に設置した制御操作盤29により遠隔操作される。
以上のように構成した加工装置20によって既設あるいは新設の炉底部構造物を除去加工する場合について図3および図4を参照して説明する。
【0025】
(I.既設の炉底部構造物の除去加工)
既設の炉底部構造物の除去加工を場合、次の工程で行う。
(I−1).まず図5において、制御棒駆動機構ハウジング3の内部空間部に収まる外径寸法に設計された加工ヘッド部21aの先端部にカッター24aを取付け、このカッター24aの位置を前記ベースプレート40で支持された本体駆動機構部23の昇降軸で高さを調整し、所定の切断高さに設定する。
【0026】
(I−2).次に、カッター24aを回転させながら切込軸(図示せず)で制御棒駆動機構ハウジング3の肉厚分の所定寸法まで突出させ、然る後加工ヘッド部21aを本体駆動機構部23の旋回軸(図示せず)で360度旋回させることにより、制御棒駆動機構ハウジング3を圧力容器1の溶接部近傍で3−1、3−2の上下に切断する。
【0027】
(I−3).この状態では制御棒駆動機構ハウジング3の切断部よりも上方側に位置する部分3−1はスタブチューブ4に固定されているが、切断部よりも下方側に位置する部分3−2はフリーになるので、下方のペデスタル側に引き抜くことにより除去することができる。
【0028】
(I−4).次に、図6において、加工ヘッド部21aを制御棒駆動機構ハウジング3の外径寸法、すなわち圧力容器1の貫通穴の寸法に見合う外径寸法に設計された加工ヘッド部21bに取替え、前記制御棒駆動機構ハウジング3の切断加工の場合と同様にして、カッター24がスタブチューブ4内を一周するように旋回させて切断し、その切断部の上方側4−1をオペレーションフロアから吊り上げて除去する。
【0029】
(I−5).さらに、スタブチューブ4の切断加工後に圧力容器1上に残った下側余肉部4−2を除去するために、図4のようにオペレーションフロアから加工ヘッド部21bの先端部に設けているカッター24bを鉛直方向に直角な水平軸で回転する構造ユニットおよびエンドミルのカッター24cに取替えた後、本体駆動機構部23の旋回軸と昇降軸とを制御して、炉底部のスタブチューブ4据付部の傾斜角に倣って平面加工することにより行う。
【0030】
なお、工程(I−4)の場合、加工ヘッド部21aを21bに取替えて切断加工をしたが、加工ヘッド部21aと貫通穴との間に振動が発生しないように芯出しガイド25が機能することと、スタブチューブ4を環状に切断できるようにカッター24aの切込み量を調節することができる場合は、加工ヘッド部21aを21bに取替える必要はない。
【0031】
(II.新設の炉底部構造物の除去加工)
(II−1).新設の炉底部構造物を形成加工する場合も前述したスタブチューブ4の下部余肉部4bの除去加工の場合と同様にして、新設のスタブチューブ4据付の傾斜角に倣う環状の座面を加工する(図7参照)。
【0032】
(II−2).次に、加工ヘッド部21bを円錐形状の開先加工用カッター24dに取替え、上記と同様にして形成されたスタブチューブ4の環状の座面に開先溶接用の傾斜加工を行う(図8参照)。
以上で、加工装置20による炉底部構造物の除去の加工作業についての説明を終る。
【0033】
(III.加工装置の据付方法)
次に、加工装置20を原子炉圧力容器の炉底部への据付方法について図9、図10を用いて説明する。
【0034】
図9において、5は原子炉圧力容器1を支持するためにほぼ筒状に形成されたペデスタルであり、原子炉圧力容器1の直下部に制御棒駆動機構および制御棒駆動機構ハウジング3を収容する収容部5aを有するとともに、側部に制御棒駆動機構ハウジングを搬入・搬出するための搬出入口5bを有している。
【0035】
原子炉圧力容器の炉底部の加工を行う場合、次の工程で行う。
(III−1).まず始めに圧力容器1に水を張った状態で加工対象制御棒駆動機構ハウジング3の環状溶接部の外周を囲むように密閉円筒部材2を圧力容器1に溶接により固定する。
【0036】
(III−2).隣接する制御棒駆動機構ハウジング3a、3bの下端部にベースプレート40を取付ける。なお、ベースプレート40の制御棒駆動機構ハウジング3a、3bの下端部への取付けは事前に行ってもよい。
【0037】
(III−3).その後、炉外で加工ヘッド部21および支柱部22を連結し、その連結状態を維持したまま既設の制御棒駆動機構ハウジング搬出入用カート11に搭載し、ペデスタル5の前記搬出入口5bから収容部5a内へ搬入する(図9参照)。
【0038】
(III−4).搬入した加工ヘッド部21および支柱部22をその後、既設の制御棒駆動機構ハウジング用交換機12へ移載して起立させ、この状態で加工ヘッド部21および支柱部22をX−Y平面上の軸制御棒駆動機構ハウジング3の内部または圧力容器1の貫通穴へ挿入できる位置まで移動させる。
【0039】
(III−5).位置が決まったら制御棒駆動機構ハウジング用交換機12で加工ヘッド部21および支柱部22を上昇させる(図10参照)。
(III−6).加工ヘッド部21および支柱部22をベースプレート40上に保持し仮置きした後、制御棒駆動機構ハウジング用交換機12を退避させる。
【0040】
(III−7).一方、本体駆動機構部23をリフター台車41に搭載して、炉外からペデスタル5内へ搬入し、ベースプレート40に設置する(図11参照)。このとき、支柱部22と本体駆動機構部23の旋回軸フランジ(図示せず)とを連結させる。
【0041】
(III−8).リフター台車41を退避させ、炉外にある装置制御盤29と本体駆動機構部23および支柱部22からの配線、配管を接続して据付完了となる(図12参照)。この状態を拡大して示したのが図1である。
以上で加工装置を原子炉圧力容器の炉底部への据付方法の説明を終る。
【0042】
(IV.カッターの交換、加工ヘッド部の取替え)
次に、加工作業時のカッターの交換や加工ヘッド部の取替える場合の工程を図13および図14を参照して説明する。
【0043】
(IV−1).本体駆動機構部23の旋回軸フランジを支柱部22と切離し、この支柱部22をベースプレート40上に保持して仮置きする(図14参照)。
(IV−2).本体駆動機構部23をベースプレート40から取外してリフター台車41に搭載し、退避させる(図13参照)。
【0044】
(IV−3).制御棒駆動機構ハウジング用交換機12で支柱部22を受け、下降させる。
加工ヘッド部21が下降した状態において、カッターの交換や加工ヘッド部の取替えを行う(図13参照)。
【0045】
(IV−4).スタブチューブ4の既設の余肉部除去や、新設に座面を形成加工する加工ヘッド部21bの取付ける場合は、着脱可能な吊具を用いてオペレーションフロア側から加工ヘッド部21を吊下げ、密閉円筒部材2の中を通して圧力容器1の貫通穴へ挿入し、ベースプレート40に本体駆動機構部23と支柱部22が据え付いた状態で、加工ヘッド部21と支柱部22を連結させる(図14参照)。
【0046】
以上述べたように、本実施例によれば、加工作業の環境を気中として炉底部構造物に対し環状に切断、または炉底部傾斜に倣った環状に形成する平面、傾斜面などの加工作業の環境を気中で行うことができ、しかもアクセスが容易な圧力容器下方のペデスタル側から据付挿入して遠隔操作するようにしたので、作業者の放射線による被曝を従来よりも低減することができる。
【0047】
また、加工の際生じた切粉は加工ヘッドに設けた切粉吸引口から吸引して加工装置内部に収容した切粉回収ホースを介して外部の切粉回収装置で回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明による加工装置の1実施例を示す構成図。
【図2】図1のA−A矢視図。
【図3】図1のB部詳細図であり、図3(a)は横断面図、図3(b)は縦断面図。
【図4】図1の振れ防止治具を示す図。
【図5】既設の炉底部構造物を除去加工の様子を示す図。
【図6】既設の炉底部構造物を除去加工の様子を示す図。
【図7】新設の炉底部構造物を形成加工の様子を示す図。
【図8】新設の炉底部構造物を形成加工の様子を示す図。
【図9】本発明による加工装置の据付手順を示す図。
【図10】本発明による加工装置の据付手順を示す図。
【図11】本発明による加工装置の据付手順を示す図。
【図12】本発明による加工装置の据付手順を示す図。
【図13】加工ヘッド部の取替方法を示す図。
【図14】加工ヘッド部の取替方法を示す図。
【図15】従来の炉底部構造物修理における加工方法1を示す図。
【図16】従来の炉底部構造物修理における加工方法2を示す図。
【符号の説明】
【0049】
1…圧力容器、2…密閉円筒部、3,3a,3b…制御棒駆動機構ハウジング、4…スタブチューブ、5…ペデスタル、5a…収容部、5b…搬出入口、20…加工装置、21,21a,21b…加工ヘッド部、21J…油圧ジャッキ、22…支柱部、23…本体駆動機構部、24,24a,24b,24c…カッター、25…芯出しガイド、26…監視カメラ、27…切粉回収ホース、29…制御操作盤、29C…監視制御用ケーブル、31…ガイド治具、40…ベースプレート。





 

 


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