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発明の名称 炉心流量測定装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2005−291888(P2005−291888A)
公開日 平成17年10月20日(2005.10.20)
出願番号 特願2004−106706(P2004−106706)
出願日 平成16年3月31日(2004.3.31)
代理人
発明者 五十川 克士
要約 課題
原子炉圧力容器の形状の影響を排除し測定精度を向上させることが可能な炉心流量測定装置を得ることにある。

解決手段
炉心流量演算装置21は、モータ消費電力演算装置25で得られた各々の再循環ポンプ12のポンプモータ部における消費電力Pと、ポンプ回転数演算装置24で得られた各々の再循環ポンプ12の回転数とを入力し、予め試験によって得られた各々の再循環ポンプ12の各種回転数の下でのポンプ吐出流量Wとモータ消費電力Pとの関係を近似した近似式に基づいて、各々の再循環ポンプ12のポンプ吐出流量Qiを求め、その各々の再循環ポンプ12のポンプ吐出流量Qiおよび冷却材の比容積Aから炉心流量Wを演算する。
特許請求の範囲
【請求項1】
原子炉圧力容器内の炉心に複数台の再循環ポンプで冷却材を循環させる沸騰水型原子炉の炉心流量を測定する炉心流量測定装置において、各々の再循環ポンプのポンプモータ部における消費電力を演算するモータ消費電力演算装置と、各々の再循環ポンプの回転数を演算するポンプ回転数演算装置と、前記冷却材の比容積を演算する比容積演算装置と、予め試験によって得られた各々の再循環ポンプの各種回転数の下でのポンプ吐出流量とモータ消費電力との関係を近似した近似式に基づいて各々の再循環ポンプのポンプ吐出流量を求めその各々の再循環ポンプのポンプ吐出流量および前記冷却材の比容積から炉心流量を演算する炉心流量演算装置と、前記炉心流量演算装置で演算された炉心流量を表示する炉心流量表示装置とを備えたことを特徴とする炉心流量測定装置。
【請求項2】
前記炉心流量演算装置で演算された炉心流量および他の炉心流量測定装置で計測された炉心流量に基づいて、他の炉心流量測定装置で計測された炉心流量の校正係数を求める炉心流量校正装置を備えたことを特徴とする請求項1記載の炉心流量測定装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、沸騰水型原子炉の炉心流量を測定する炉心流量測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
沸騰水型原子炉は原子炉内蔵型再循環ポンプ(以下、再循環ポンプという)により、原子炉の炉心流量を調節して原子炉出力を調整するように構成されている。このことから、原子炉の炉心流量を炉心流量測定装置で測定するようにしている。
【0003】
炉心流量測定装置としては、再循環ポンプのポンプ回転数とポンプ部揚程とに基づいて再循環ポンプのポンプ吐出流量を演算する運転ポンプ吐出流量演算手段を設け、運転ポンプ吐出流量演算手段は予め試験によって得られた各種の温度条件下での流量−揚程特性を示した複数の関数を有し、ポンプ部揚程とポンプ吐出流量との関係を示した流量−揚程特性が炉水温度によって変化することに対応するために、炉水温度に応じて最適の関数を選択してポンプ吐出流量を演算するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
図5は、従来の炉心流量測定装置の概略構成図である。原子炉圧力容器11内には再循環ポンプ12が設けられている。図5では1台の再循環ポンプ12しか示していないが、原子炉圧力容器11内には複数台の再循環ポンプ12が設けられている。そして、原子炉圧力容器11内のシュラウド13には、再循環ポンプ12の上部圧力タップ14と下部圧力タップ15とが設けられ、その圧力差ΔP1が圧力差検出器16で検出される。また、原子炉圧力容器11内には、原子炉圧力容器11内の原子炉圧力Pを検出するための原子炉圧力計17、および原子炉圧力容器内11の冷却材の温度Tを計測する炉水温度計18が設けられている。
【0005】
原子炉圧力計17で計測された原子炉圧力Pおよび炉水温度計18で計測された炉水温度Tは比容積演算装置19に入力され、比容積演算装置19は原子炉圧力Pおよび炉水温度Tに基づいて比容積Aが演算され、演算された比容積Aは、ポンプ部揚程演算装置20および炉心流量演算装置21に出力される。
【0006】
ポンプ部揚程演算装置20は、圧力差検出器16で検出された再循環ポンプ12の上部圧力タップ14と下部圧力タップ15との圧力差ΔP1と比容積Aとからポンプ部揚程ΔHが演算され、演算されたポンプ部揚程ΔHは運転ポンプ吐出流量演算装置22および停止ポンプ吐出流量演算装置23に出力される。
【0007】
一方、ポンプ回転数演算装置24は再循環ポンプ12の回転数Nを計測するものであり、ポンプ回転数演算装置24で計測された運転ポンプの回転数Nは運転ポンプ吐出流量演算装置22に入力される。
【0008】
運転ポンプ吐出流量演算装置22では、ポンプ部揚程演算装置20からのポンプ部揚程ΔH、原子炉圧力計17からの炉水温度T、ポンプ回転数演算装置24からの運転ポンプの回転数Nに基づき、予め試験で得られているQ−ΔH特性(ポンプ吐出流量Q−運転ポンプのポンプ部差圧ΔH特性)の相関式を用いてポンプ吐出流量Qiが演算され炉心流量演算装置21に出力される。また、停止ポンプ吐出流量演算装置23では、複数台の再循環ポンプ12のうち一部が停止している場合、ポンプ部揚程演算装置20からのポンプ部揚程ΔHに基づいて、予め試験で得られているポンプ吐出流量Q−停止ポンプのポンプ部差圧ΔHの関係を用いてポンプ吐出流量Qi’が演算され炉心流量演算装置21に出力される。炉心流量演算装置21では、各ポンプ吐出流量Qi、Qi’および比容積Aから炉心流量Wが演算される。
【0009】
図6は、運転ポンプ吐出流量演算装置22の予め試験で得られているQ−ΔH特性(ポンプ吐出流量Q−運転ポンプのポンプ部差圧ΔH特性)の説明図である。運転ポンプ吐出流量演算装置22では、図6に示されるように、ポンプ部揚程ΔH、炉水温度T、運転ポンプの回転数Nに基づき、予め試験で得られているQ−ΔH特性曲線S(ポンプ吐出流量Q−運転ポンプのポンプ部差圧ΔH特性曲線S)の相関式を用いてポンプ吐出流量Qiが演算される。この場合、Q−ΔH特性曲線Sはポンプ回転数Nおよび炉水温度Tをパラメータとした複数のQ−ΔH特性曲線Sが用意されており、ポンプ回転数Nおよび炉水温度Tに一致するQ−ΔH特性曲線Sが選択されてポンプ吐出流量Qiが演算される。
【特許文献1】特開平11-190791号公報(図1、図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかし、従来の炉心流量測定装置で演算に使用されるQ−ΔH特性Sは、工場試験で測定されたQ−TDH特性(ポンプ流量−ポンプ全揚程特性)から算出されているので、実機プラントで測定されたものではない。そのため、試験装置と実機プラントとの再循環ポンプが設置された容器差(形状の違い)により炉心流量の測定誤差が大きくなってしまう。
【0011】
図7は、従来の炉心流量測定装置において演算に使用されるQ−ΔH特性曲線Sの説明図である。図7に示される工場試験で測定されたQ−TDH特性S1から下記算出式を用いてQ−ΔH特性曲線Sを予め算出している。
【0012】
ΔH=TDH−K(Q/3600)
ΔH :実機ポンプ部揚程(m)
TDH :工場試験より算出したポンプ全揚程(m)
K :圧力損失係数(s/m
Q :RIP1台当りの吐出流量(m3/h)
ここで使用される圧力損失係数Kは、2台の再循環ポンプ12が設置された試験装置による試験で決定された値であり、実機プラントで測定されたものではないため、試験装置と実機プラントの容器差(形状の違い)により炉心流量の測定誤差が大きくなってしまう。通常、実機プラントでは2台以上の再循環ポンプ12を用いている。
【0013】
本発明の目的は、原子炉圧力容器の形状の影響を排除し測定精度を向上させることが可能な炉心流量測定装置を得ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の炉心流量測定装置は、原子炉圧力容器内の炉心に複数台の再循環ポンプで冷却材を循環させる沸騰水型原子炉の炉心流量を測定する炉心流量測定装置において、各々の再循環ポンプのポンプモータ部における消費電力を演算するモータ消費電力演算装置と、各々の再循環ポンプの回転数を演算するポンプ回転数演算装置と、前記冷却材の比容積を演算する比容積演算装置と、予め試験によって得られた各々の再循環ポンプの各種回転数の下でのポンプ吐出流量とモータ消費電力との関係を近似した近似式に基づいて各々の再循環ポンプのポンプ吐出流量を求めその各々の再循環ポンプのポンプ吐出流量および前記冷却材の比容積から炉心流量を演算する炉心流量演算装置と、前記炉心流量演算装置で演算された炉心流量を表示する炉心流量表示装置とを備えたことを特徴とする。また、必要に応じて、前記炉心流量演算装置で演算された炉心流量および他の炉心流量測定装置で計測された炉心流量に基づいて、他の炉心流量測定装置で計測された炉心流量の校正係数を求める炉心流量校正装置を備えてもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、予め試験によって得られた各々の再循環ポンプの各種回転数の下でのポンプ吐出流量とモータ消費電力との関係を近似した近似式に基づいて各々の再循環ポンプのポンプ吐出流量を求め、その各々の再循環ポンプのポンプ吐出流量および冷却材の比容積から炉心流量を演算するので、演算を行う過程において原子炉圧力容器の形状による要因を有していない。従って、原子炉圧力容器の形状による影響は排除され、測定精度を向上させた炉心流量を算出することができる。また、精度良く測定された炉心流量を校正源として、他の炉心流量測定装置を校正することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係わる炉心流量測定装置の構成図である。原子炉圧力容器11内には複数台の再循環ポンプ12が設けられている。図1では2台の再循環ポンプ12を示しているが、通常、2台以上の再循環ポンプ12が設けられる。そして、再循環ポンプ12は原子炉圧力容器11内のシュラウド13に沿って冷却材を上昇させる。また、原子炉圧力容器11内には、原子炉圧力容器11内の原子炉圧力Pを検出するための原子炉圧力計17、および原子炉圧力容器11内の冷却材の温度Tを計測する炉水温度計18が設けられている。
【0017】
原子炉圧力計17で計測された原子炉圧力Pおよび炉水温度計18で計測された炉水温度Tは比容積演算装置19に入力され、比容積演算装置19は原子炉圧力Pおよび炉水温度Tに基づいて比容積Aが演算され、演算された比容積Aは炉心流量演算装置21に出力される。
【0018】
ポンプ回転数演算装置24は、原子炉圧力容器11内に設置された各々の再循環ポンプ12の回転数を演算するものであり、再循環ポンプ12の回転軸の回転数Nをパルス検出器で検出し、ポンプ回転数演算装置24で計測されたポンプ回転数Nは炉心流量演算装置21に出力される。また、モータ消費電力演算装置25は各々の再循環ポンプ12のポンプモータ部における消費電力を演算するものであり、モータ消費電力演算装置25で演算された再循環ポンプモータ12で消費された電力Pは炉心流量演算装置21に出力される。
【0019】
炉心流量演算装置21は、予め試験によって得られた各々の再循環ポンプ12の各種回転数Nの下でのポンプ吐出流量Qとモータ消費電力Pとの関係を近似した近似式に基づいて、各々の再循環ポンプ12のポンプ吐出流量Qiを求め、その各々の再循環ポンプ12のポンプ吐出流量Qiおよび冷却材の比容積Aから炉心流量Wを演算する。そして、その炉心流量Wは炉心流量表示装置26に表示される。
【0020】
すなわち、ポンプ回転数N、モータ消費電力Pおよび比容積Aに基づいて、複数台の再循環ポンプ12の各々の再循環ポンプ12のポンプ吐出流量Qiを演算し、各ポンプ吐出流量Qの合計が炉心流量Wとして炉心流量表示装置26に出力され表示される。
【0021】
図2は炉心流量演算装置21の演算内容の説明図である。炉心流量演算装置21では、ポンプ回転数演算装置24で計測される各ポンプの回転数Nと、モータ消費電力演算装置25で計測されるモータ消費電力Pと、比容積演算装置20で計測される比容積Aを入力し、ポンプ吐出流量Qとモータ消費電力Pとの関係を近似したQ−P特性曲線S11によって各ポンプ吐出流量Qiが算出される。すなわち、Q−P特性曲線S11はポンプ回転数Nをパラメータとした複数のQ−P特性曲線S11が用意されており、ポンプ回転数Nに一致するQ−P特性曲線S11が選択されてポンプ吐出流量Qiが演算される。そして、複数台の再循ポンプ12のポンプ吐出流量Qiの合計値として炉心流量Wが演算される。なお、その際に各ポンプ吐出流量Qiに対して比容積Aが加味される。
【0022】
図3は、ポンプ吐出流量Qとモータ消費電力Pとの関係を近似したQ−P特性曲線S11の説明図である。炉心流量演算装置21には、予め試験で測定された複数個のQ−P特性データ27を近似する近似式(Q−P特性曲線S11)が装備されており、実機プラントのモータ消費電力演算装置25で測定されたモータ消費電力Pに基づきポンプ吐出流量Qが演算される相関式として使用される。
【0023】
第1の実施の形態によれば、炉心流量の演算を行う過程において容器形状による要因を有していないため、形状による影響は排除され測定精度を向上させた炉心流量を算出することができる。
【0024】
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。図4は本発明の第2の実施の形態に係わる炉心流量測定装置の構成図である。この第2の実施の形態は、図1に示した第1の実施の形態に対し、炉心流量演算装置21で演算された炉心流量Wおよび他の炉心流量測定装置で計測された炉心流量Waに基づいて、他の炉心流量測定装置で計測された炉心流量Waの校正係数Kaを求める炉心流量校正装置28を追加して設けたものである。
【0025】
炉心流量演算装置21で演算された炉心流量Wは炉心流量校正装置28に送られ、他の炉心流量測定装置によって演算された炉心流量Waを校正するための校正係数Ka(Ka=W/Wa)が演算される。従って、他の炉心流量計測装置の炉心流量Waに校正係数Kaを乗じることにより、他の炉心流量計測装置12の炉心流量は精度良く測定されたWに校正される。
【0026】
第2の実施の形態によれば、精度良く測定された炉心流量Wを校正源として、他の炉心流量測定装置の炉心流量Waを校正することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係わる炉心流量測定装置の構成図。
【図2】本発明の第1の実施の形態における炉心流量演算装置の演算内容の説明図。
【図3】本発明の第1の実施の形態における炉心流量演算装置のポンプ吐出流量Qとモータ消費電力Pとの関係を近似したQ−P特性曲線の説明図。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係わる炉心流量測定装置の構成図。
【図5】従来の炉心流量測定装置の概略構成図。
【図6】従来の炉心流量測定装置における予め試験で得られているQ−ΔH特性(ポンプ吐出流量Q−運転ポンプのポンプ部差圧ΔH特性)の説明図。
【図7】従来の炉心流量測定装置において演算に使用されるQ−ΔH特性曲線Sの説明図。
【符号の説明】
【0028】
11…原子炉圧力容器、12…再循環ポンプ、13…シュラウド、14…上部圧力タップ、15…下部圧力タップ、16…圧力差検出器、17…原子炉圧力計、18…炉水温度計、19…比容積演算装置、20…ポンプ部揚程演算装置、21…炉心流量演算装置、22…運転ポンプ吐出流量演算装置、23…停止ポンプ吐出流量演算装置、24…ポンプ回転数演算装置、25…モータ消費電力演算装置、26…炉心流量表示装置、27…Q−P特性データ、28…炉心流量校正装置




 

 


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