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発明の名称 炉内作業システム
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2005−221384(P2005−221384A)
公開日 平成17年8月18日(2005.8.18)
出願番号 特願2004−29663(P2004−29663)
出願日 平成16年2月5日(2004.2.5)
代理人
発明者 安達 弘幸 / 湯口 康弘 / 木村 元比古 / 島村 光明 / 伊藤 智之
要約 課題
炉内作業を行うにあたり、燃料取替機、補助台車、炉内構造物または並行して行われる他の炉内作業に用いられる装置・治具等との干渉を回避することが可能な炉内作業システムを提供する。

解決手段
沸騰水型原子炉において、燃料取替機を用いて行われる作業と干渉しないような作業スペース14を原子炉ウエル内に形成し、原子炉内に投入したケーブル処理手段20および作業手段17を操作する炉内作業システムであり、原子炉ウエル内での作業スペースと、炉内における作業手段およびケーブル処理手段と、炉内における作業手段およびケーブル処理手段の相互の位置を計測する手段と、炉内における作業手段およびケーブル処理手段の周囲の状態を監視することが可能な監視カメラとを具備する。
特許請求の範囲
【請求項1】
沸騰水型原子炉の原子炉ウェル内に、燃料取替機を用いる作業と干渉しない配置で作業スペースを形成し、前記原子炉ウェルの上方から前記作業スペースを介して原子炉圧力容器内にケーブルを導入し、このケーブルに、炉内での水中移動が可能で前記ケーブル位置を可変とするケーブル処理手段と、前記燃料取替機を用いる作業とは異なる炉内における検査、保全または補修工事作業を行う作業手段とを設け、炉外に設けた制御盤により遠隔操作により炉内作業を行うことを特徴とする炉内作業システム。
【請求項2】
前記作業スペースは、前記原子炉圧力容器内における位置変化が可能な可動式作業スペースを備える請求項1記載の炉内作業システム。
【請求項3】
前記ケーブル処理手段または前記作業手段は、前記ケーブルに複数設けられている請求項1記載の炉内作業システム。
【請求項4】
炉内における作業手段およびケーブル処理手段の周囲の状態を監視することが可能な監視カメラを具備する請求項1記載の炉内作業システム。
【請求項5】
前記ケーブル処理手段はケーブルの固定、送り、巻き取りあるいは操りを行う請求項1記載の炉内作業システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、沸騰水型原子力発電プラントにおける原子炉圧力容器内の検査、保全および補修等を行うための炉内作業システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、原子力発電プラントの炉内構造物に対して応力腐食割れの発生が報告され、炉内構造物の溶接部を中心とした各部位について、検査、保全および補修等を行う必要性が高まっている。
【0003】
従来、この種の検査、保全および補修等を行う場合、作業ロボットを遠隔操作することで、水により満たされた原子炉内部でケーブルの巻き取り、繰り出し等を行って上記作業を行うことが提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0004】
ところで、軽水炉、例えば沸騰水型原子炉の炉内構造物の検査、保全および補修等については、燃料取替機、補助台車および炉内構造物等との干渉を避けるため、燃料取替機および補助台車を用いる燃料交換等の炉内作業との並行作業は行わずに、クリチカル工程として行うのが一般的である。このため、炉内作業システムについても、クリチカル工程の確保を前提としたシステムが開発されている。
【特許文献1】特開平10−123287号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかして、原子炉圧力容器内の検査、保全および補修等については、燃料取替機を用いる燃料取扱い、制御棒取扱い等の工程とは別の時期に実施しているため、炉内作業の長期化の原因となっている。また、並行して2つの検査、保全および補修等の工事を行うことは現状では困難であり、炉内作業の長期化の原因となっている。
【0006】
本発明はかかる従来の事情に対処してなされたものであり、炉内作業を行うにあたり、燃料取替機、補助台車、炉内構造物または並行して行われる他の炉内作業に用いられる装置・治具等との干渉を回避することが可能な炉内作業システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記の目的を達成するため、請求項1に係る発明では、沸騰水型原子炉の原子炉ウェル内に、燃料取替機を用いる作業と干渉しない配置で作業スペースを形成し、前記原子炉ウェルの上方から前記作業スペースを介して原子炉圧力容器内にケーブルを導入し、このケーブルに、炉内での水中移動が可能で前記ケーブル位置を可変とするケーブル処理手段と、前記燃料取替機を用いる作業とは異なる炉内における検査、保全または補修工事作業を行う作業手段とを設け、炉外に設けた制御盤により遠隔操作により炉内作業を行うことを特徴とする炉内作業システムを提供する。
【0008】
請求項2に係る発明では、前記作業スペースは、前記原子炉圧力容器内における位置変化が可能な可動式作業スペースを備える請求項1記載の炉内作業システムを提供する。
【0009】
請求項3に係る発明では、前記ケーブル処理手段または前記作業手段は、前記ケーブルに複数設けられている請求項1記載の炉内作業システムを提供する。
【0010】
請求項4に係る発明では、炉内における作業手段およびケーブル処理手段の周囲の状態を監視することが可能な監視カメラを具備する請求項1記載の炉内作業システムを提供する。
【0011】
請求項5に係る発明では、前記ケーブル処理手段はケーブルの固定、送り、巻き取りあるいは操りを行う請求項1記載の炉内作業システムを提供する。
【0012】
なお、本発明において望ましい態様は、以下の構成のものである。
【0013】
沸騰水型原子炉において、燃料取替機を用いて行われる作業と干渉しないような作業スペースを原子炉ウエル内に形成し、原子炉内に投入したケーブル処理手段および作業手段を操作する炉内作業システムであって、前記原子炉ウエル内での作業スペースと、炉内における作業手段およびケーブル処理手段と、炉内における作業手段およびケーブル処理手段の相互の位置を計測する手段と、炉内における作業手段およびケーブル処理手段の周囲の状態を監視することが可能な監視カメラとを具備する炉内作業システム。
【0014】
原子炉内において行われる検査、保全または補修工事作業との干渉を回避することが可能な作業スペースを原子炉ウエル内に形成し、原子炉ウエル内に作業員が立ち入ることを可能とし、原子炉内において行われる検査、保全、補修工事作業または定期検査作業との干渉を回避することが可能で、かつ、移動、設置可能なケーブル処理手段および作業手段を操作することにより、別の炉内作業を並行して行う炉内作業システム。
【0015】
沸騰水型原子炉において、燃料取替機を用いて行われている作業と並行して、炉内作業を行う時に用いるケーブル処理手段および作業手段を複数配置してなる炉内作業システムであって、作業手段およびケーブル処理手段の遠隔操作を実現するための制御盤を有し、前記制御盤とを接続しているケーブルと、前記ケーブルが燃料取替機、補助台車または炉内構造物と干渉することを回避するためのケーブル処理手段と、炉内における作業手段およびケーブル処理手段の相互の位置を計測する手段と、炉内における作業手段およびケーブル処理手段の周囲の状態を監視することが可能な監視カメラとを具備する炉内作業システム。
【0016】
燃料取替機、補助台車または炉内構造物との干渉を回避することが可能である、移動、設置可能なケーブル処理手段および作業手段を複数配置してなる炉内作業システム。
【0017】
ケーブル処理手段は、オペレーションフロア、ドライヤセパレータプール上の架台、原子炉水面、原子炉ウエル、原子炉圧力容器、スタッドボルト、主蒸気ラインプラグ、給水スパージャ、コアスプレーライン、ジェットポンプ、炉心シュラウド等の炉内構造物や原子炉圧力容器の内面やノズルの内面の一部または全てに配置する炉内作業システム。
【0018】
前記作業手段は、位置計測手段を具備し、炉内において作業を行う対象位置の計測が可能である炉内作業システム。
【0019】
作業手段およびケーブル処理手段は、相互の位置関係を計測表示する手段を具備し、本体あるいは原子炉内の機器配置に対して、存在位置を監視可能である炉内作業システム。
【0020】
作業手段およびケーブル処理手段は、本体およびその周囲の状態を、別に設ける監視カメラからの映像により、監視可能である炉内作業システム。
【0021】
ケーブル処理手段は、少なくとも1つのケーブル処理手段が作業手段の位置決め部位に応じて、遠隔操作で移動、設置されケーブルの引き廻し経路を変更できる炉内作業システム。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、炉内の検査、保全および補修等を、燃料交換等燃料取替機によって行う炉内作業と並行して行うことが可能であるため、炉内作業の大幅な時間短縮の達成が可能である。また、炉底部での炉内作業と並行して、本炉内作業システムを用いて原子炉内の比較的上部での作業を行うことも可能であり、炉内作業の大幅な時間短縮の達成が可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明による炉内作業システムの実施形態について、添付図面を参照して説明する。
【0024】
[第1実施形態](図1〜図5)
図1は、本発明が適用される燃料取替機が稼働中の沸騰水型原子炉、燃料プールおよびドライヤセパレータプールの断面図を示す図である。
【0025】
符号1は原子炉ウエル、2はドライヤセパレータプール、3は燃料プールである。これらの上部を燃料交換時は、燃料取替機4が移動している。原子炉ウエル1の下部には、原子炉圧力容器5が存在する。
【0026】
本発明の炉内システムは、燃料取替機またはその補助台車と干渉しないような作業スペースを原子炉ウエル1内に設置し、作業員が本作業スペースに立ち入って後述するケーブル処理手段および作業手段を操ることにより、炉内作業を行うものである。
【0027】
図2は、図1に示した原子炉圧力容器5の詳細を示す拡大断面図である。なお、この図2においては、上蓋および炉内上部機構を取外した状態で示されている。
【0028】
原子炉圧力容器5の上部には、その上蓋を固定するスタッドボルト6が据え付けられている。さらに原子炉圧力容器5の上部には、原子炉稼動時に蒸気を回収する主蒸気ノズル7が存在し、例えば、燃料交換時に、ノズル内に水が入ることを阻止するために、主蒸気ラインプラグ8が据え付けられている。原子炉圧力容器2の内部には、炉心シュラウド9がシュラウドサポート10に対して溶接構造により支持されて存在する。原子炉圧力容器5と炉心シュラウド9の隙間は、冷却水で満たされており、この隙間には、ジェットポンプ11が周方向に複数配置されている。また、炉内を冷却するための給水スパージャ12およびコアスプレーライン13が設置されている。
【0029】
図3は、原子炉ウエル1、ドライヤセパレータプール2および燃料プール3を上方から見た本発明の実施形態に関する図である。なお、図3(A)は真上から、また図3(B)は斜上方から見た状態を示している。
【0030】
これらの図に破線ハッチングを付して示すように、作業スペース14を原子炉ウエル1内に形成する。この作業スペースは、例えば放射線遮蔽部材などにより、作業員が入り込むことが可能なドーナツ状として、原子炉圧力容器内面に沿うリング状配置として構成される。そして、燃料取替機の稼動範囲と干渉しない作業スペース14より炉内作業を行うことにより、燃料交換と並行した炉内作業を行うことが可能である。また、作業対象部に従来より近い箇所から作業を行うことが可能であることから、効率良く炉内作業を行うことが可能である。また、ケーブル処理手段および作業手段の制御系を設置するための架台15がドライヤセパレータプール2の上部に据え付けられている。
【0031】
図4は、本実施形態による炉内作業システムの概要を示す図である。
【0032】
この炉内作業システムは、前述した作業スペース14を原子炉ウエル1内に具備しており、ここで作業員16が作業を行う。また、検査、補修、保全のそれぞれの作業を行う作業手段17を具備している。この作業手段17は、後述するように、自身の炉内における作業対象位置を計測することが可能である位置計測手段18を具備している。この作業手段17は、ケーブル19によりケーブル処理手段20に接続されている。ケーブル処理手段20は、作業手段の位置決めを円滑に行うこと、および原子炉内においてケーブルが炉内構造物との干渉を回避することを目的としている。
【0033】
ケーブル処理手段20は遠隔操作が可能であり、それにより、ケーブル19の引き廻しの変更が可能である。なお、図4では、ケーブル処理手段20は1つしか示されていないが、炉内作業対象個所によっては、複数用いることも可能である。作業手段17およびケーブル処理手段20はケーブル19および作業員16を介して架台15に設置された制御盤21に接続されている。ケーブル処理手段20および作業手段17の遠隔操作を行うときの制御は、制御装置21により行う。また、作業手段17および作業処理手段20は監視カメラ22によりその周辺環境の監視が可能である。監視カメラ22は作業員16が操ることも可能であるし、また、制御盤21により制御することも可能である。なお、ケーブル19が燃料取替機4のレール68に干渉しないように敷設され、かつ、十分なスペースが確保されている場合には、オペレーションフロア上69に制御盤20を設置しても良い。
【0034】
図5は、ケーブル処理手段20の一例を示した横断面図である。ケーブル処理手段20は、水中移動が可能な外殻ケース23を有し、外側部にはスクリュー等の水中推進用の1対の推進機26a、26bが据え付けられている。これらの推進機28a、28bは動力伝達ベルト27a、27bを介して、それぞれモータ25a、25bに接続され、動力を確保している。外殻ケース23の内側には、ベアリング30a〜30dを介して内殻ケース24が存在している。ベアリング30a〜30dの他に、モータ33から動力伝達軸35を介して滑車36、37を据え付けることにより、外殻ケース23は内殻ケース24に対して、任意の角度で回転することが可能である。したがって、以上の機能により、ケーブル処理手段20は炉内を自由に遊泳、壁面に吸着することが可能である。
【0035】
また、ケーブル処理手段20は、モータ32より動力伝達ベルト34を介した能動ローラ29、および受動ローラ28および自在車31a〜31dを内蔵している。したがって、ケーブル19の送り出し、および巻き取りを円滑に行うことが可能である。また、ケーブル19の出口付近には、このケーブル19をガイドする首振り可能なアーム41が据え付けられている。このアームの振り角度42を、ケーブル40を介して接続された内殻ケース24内の振り角度認識器39により認識することが可能となっている。また、内殻ケース24内には、圧力計測器38が内蔵され、水圧測定が可能とされている。前述の振り角度42および水圧より、各ケーブル処理手段20の炉内での位置を把握することが可能である。また、同時に、別に設ける監視カメラ22(図3参照)により、ケーブル処理手段の周辺の状況を確認することが可能である。
【0036】
作業手段17は検査、補修、保全それぞれの作業モジュールを取り付ける事が可能である。また、自身の炉内における位置計測機能18を具備しているので、遠隔で位置計測が可能である。また、同時に、別に設ける監視カメラにより、ケーブル処理手段の周辺の状況を確認することが可能である。
【0037】
作業手段17は、そのとき行う作業に適したものが用いられている。例えば、目視検査を行う時はテレビカメラ、探傷を行う時は、渦電流探触子、超音波探触子、アレイ型超音波探触子、EDM装置またはレーザによる超音波探触装置等である。補修・保全作業を行う時は、レーザによる除染装置、表面改質装置、溶接装置、磨き装置やブラシによる磨き装置等その場に最適な装置が用いられる。
【0038】
[第2実施形態](図6)
本発明の炉内作業システムの第2の実施形態について、図6を参照して説明する。
【0039】
図6は前述した作業スペース14に可動式作業スペース43を接続した構成を示している。この可動式作業スペース43は、作業スペース14の内周側に沿って据え付けられたレール44をガイドとして走行し、原子炉ウエル1をほぼ1周することが可能である。また、可動式作業スペース43には、ホイスト45が設置され、作業対象物の吊上げ等が可能となっている。これにより、作業効率はさらに向上させることが可能となる。
【0040】
以上のように、本実施形態によれば、燃料取替機4の稼働中に炉内の検査、保全、補修を行うことが可能となる。また、炉底部での作業中に、本実施形態のシステムを用いて原子炉上部での炉内作業を並行して行うことが可能である。また、原子炉ウエル内に作業員が入ることが可能となるため、従来の炉内作業と比較して、作業効率が良くなる。かかる効果より、炉内作業工程の短縮を達成することが可能である。
【0041】
[第3実施形態](図7〜図9)
本実施形態は、沸騰水型原子炉において、燃料取替機を用いて行われている作業と並行して、炉内作業を行う時に用いるケーブル処理手段および作業手段を複数配置してなる炉内作業システムであって、作業手段およびケーブル処理手段の遠隔操作を実現するための制御盤を有し、前記制御盤とを接続しているケーブルと、前記ケーブルが燃料取替機または補助台車または炉内構造物と干渉することを回避するためのケーブル処理手段と、炉内における作業手段およびケーブル処理手段の相互の位置を計測する手段と、炉内における作業手段およびケーブル処理手段の周囲の状態を監視することが可能な監視カメラと、を具備している。
【0042】
これにより、炉内の検査、保全、補修を燃料交換等燃料取替機によって行う炉内作業と並行して行うことが可能であるため、炉内作業の大幅な時間短縮の達成が可能である。また、ケーブルや作業手段の操りを行う作業員を減員し、被曝量低減をも可能である。以下、詳述する。
【0043】
本発明が適用される燃料取替機が稼働中の沸騰水型原子炉、燃料プールおよびドライヤセパレータプールの断面図を示す図である。参照符号1は原子炉ウエル、2はドライヤセパレータプール、3は燃料プールである。これらの上部を燃料交換時は、燃料取替機4が移動している。原子炉ウエル1の下部には、原子炉圧力容器5が存在する。本発明の炉内システムは、燃料取替機またはその補助台車または後述する炉内構造物と干渉を回避するために、移動、設置可能なケーブル処理手段および作業手段を提供し、作業員の減員をも達成するものである。
【0044】
図7は、原子炉ウエル1、燃料プール3およびドライヤセパレータプール2を上部より見た図である。ドライヤセパレータプール2の上部には架台14が据え付けられている。
【0045】
図8は、本実施形態による炉内作業システムの概要を示す図である。
【0046】
この炉内作業システムは、検査、補修、保全のそれぞれの作業を行う作業手段17を具備している。この作業手段17は自身の炉内における作業対象位置を計測することが可能である位置計測手段18を具備している。この作業手段17は、ケーブル19を介してドライヤセパレータプール2の上に据え付けられている架台15に設置された制御盤21により制御されている。この際、ケーブル19が燃料取替機4または補助台車または炉内構造物と干渉しないように、ケーブル処理手段20がケーブル19の所々に据え付けられている。また、ケーブル処理手段20は遠隔操作が可能であり、それにより、ケーブル19の引き廻しの変更が可能である。その時の制御は、作業手段17と同様に架台15に設置された制御装置21により行う。また、作業手段17およびケーブル処理手段20は監視カメラ22によりその周辺の監視が可能である。
【0047】
以下、本実施形態による炉内作業システムを構成するケーブル処理手段15および作業手段16を詳細に説明する。
【0048】
図9はケーブル処理手段の具体的な設置位置を示したものである。
【0049】
ケーブル19は制御装置21と第1ケーブル処理手段46をつないでいる。第1ケーブル処理手段46は、ケーブル19の送り出しおよび巻き取り機能を具備しており、後述する第2ケーブル処理手段47、第3ケーブル処理手段ケーブル48または第4ケーブル処理手段49の設置位置によりケーブル19の長さを調整することが可能である。
【0050】
次に、第1ケーブル処理手段46を出たケーブル18は第2ケーブル処理手段47に導かれる。第2ケーブル処理手段47はスタッドボルト6との干渉の回避、燃料取替機の稼動領域との干渉の回避を目的としている。そのため、本装置は後述するように能動的に遊泳することが可能であり、制御装置21により遠隔操作が可能である。また、第1ケーブル処理手段46と後述する第3ケーブル処理手段47の中継点として、ケーブル送り出しおよび巻き取り機構を具備している。
【0051】
第2ケーブル処理手段47を出たケーブル19は第3ケーブル処理手段48に導かれる。第3ケーブル処理手段48は、主蒸気ラインプラグ8との干渉の回避、および作業手段17の垂直方向の位置決めを目的としている。第2ケーブル処理手段47と同様に能動的に遊泳することが可能であり、制御装置21による遠隔操作する事が可能である。
【0052】
第3ケーブル処理手段48を出たケーブルは、作業手段17に直接導かれるか、または、第4ケーブル処理手段49を介して作業手段17に導かれる。第4ケーブル処理手段は、垂直方向および半径方向の移動が可能であり、原子炉圧力容器5または炉心シュラウド等の内壁と着脱が可能である。本装置は、必要であると判断される場合のみ、設置される。特に、ジェットポンプ11または炉心シュラウド9の内外部等へのアクセスには不可欠であると考えられる。
【0053】
[第4実施形態](図10〜図13)
図10は、本発明の第4実施形態における、原子炉ウエル1、ドライヤセパレータプール2、および燃料プール3を上方から見た構成を示す図である。
【0054】
この図10に示すように、本実施形態では、ケーブル19を処理するためのケーブル処理用の制御装置21および第1ケーブル処理手段46が、燃料プール3の側方に設置される。
【0055】
図11は原子炉ウエル1、ドライヤセパレータプール2、燃料プール3および原子炉圧力容器5の断面図である。
【0056】
制御盤21から作業手段17を前述の第2実施形態と同様に、ケーブル19に連結する。この際、第2ケーブル処理手段52および第3ケーブル処理手段53をレール50,51に沿うレール走行式の構成とし、原子炉圧力容器5の上縁および主蒸気ラインプラグ8の周方向に取り付けられたレール50、51上に沿って走行させることにより、燃料取替機4、補助台車および炉内構造物との干渉を防ぐようにする。
【0057】
図12は、前述の走行式ケーブル処理手段の横断面図である。据え付けられたレール63a,63bをモータ56a、56bより回転軸58a〜58lおよび動力伝達機構55a〜55tを介して動力が伝達された車輪54a〜54dが走ることにより、レール63を走行する。ケーブル19の送り出しおよび巻き上げは、図6に示したケーブル処理手段と同様である。
【0058】
必要であれば、図13に示したように、前述した走行式ケーブル処理手段の外殻ケース62の外側にカメラ65を取り付けることも可能である。これにより、他のケーブル処理手段の監視をすることが可能であり、第1実施形態で示したような、監視カメラは不要となる。
【0059】
[第5実施形態](図14、図15)
図14は本発明の第5実施形態によるケーブル処理手段にカメラを据え付けた場合の図である。
【0060】
例えば、第2ケーブル処理手段52は第3ケーブル処理手段53の監視カメラ66a、第3ケーブル処理手段53は第4ケーブル処理手段の監視カメラ66b、第4ケーブル処理手段49は作業手段17の監視カメラ66cを具備し、それらの周辺の状況を監視することが可能である。また、監視の方向は、逆にすることも可能である。
【0061】
なお、以上説明した第4実施形態および第5実施形態では、全てのケーブル処理手段が能動的役割を持っていたが、場合によっては、受動的役割を持つケーブル処理手段を据えることもできる。例えば、2つの能動的役割を具備するケーブル処理手段に挟まれたロケーションに位置するケーブル処理手段を、図15に示すような受動的な役割を具備するケーブル処理手段としてもよい。これは、受動的に回転する軸67a〜dによりケーブル19を図15のように押さえ、炉内で弛ませないようにするためのものである。また、本装置は、受動的に回転する滑車を用いたもの(図示せず)にしてもよい。
【0062】
また、以上説明した第4実施形態および第5実施形態では、ケーブル処理手段20の設置場所をスタッドボルト、主蒸気ラインプラグおよびその垂直下方向としたが、これに限らず、作業手段の設置場所によっては、コアスプレー配管、給水スパージャ、炉心シュラウド、およびジェットポンプ等に据え付けることも可能である。
【0063】
以上のように、本実施形態によれば、燃料取替機を用いた作業と並行して、安全に干渉せずに炉内の検査、保全、補修を行うことが可能となり、炉内作業工程の短縮を達成することが可能である。また、作業手段等のケーブルの操りを行う作業員の削減を達成することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】本発明の第1実施形態による炉内作業システムが適用される沸騰水型原子炉の断面を示す図。
【図2】図1の原子炉の断面図。
【図3】(A)、(B)は、本発明の第1実施形態における原子炉ウエル、燃料プールおよびドライヤセパレータプールを上方から見た図。
【図4】本発明の第1実施形態による炉内作業システムの概要を示す原子炉の断面図。
【図5】本発明の第1実施形態によるケーブル処理手段の断面図。
【図6】本発明の第2実施形態を示す図。
【図7】本発明の第3実施形態における原子炉ウエル、燃料プールおよびドライヤセパレータプールを上方から見た図。
【図8】本発明の第3実施形態の概要を示す原子炉の断面図。
【図9】本発明の第3実施形態におけるケーブル処理手段の具体的配置図。
【図10】本発明の第4実施形態における原子炉ウエル、燃料プールおよびドライヤセパレータプールを上方から見た図。
【図11】本発明の第4実施形態の概要を示す原子炉の断面図。
【図12】本発明の第4実施形態に用いるケーブル処理手段(レール走行型)の断面図。
【図13】本発明の第4実施形態に用いるケーブル処理手段(レール走行型)の外形図。
【図14】本発明の第5実施形態におけるケーブル処理手段の具体的配置図。
【図15】本発明の第5実施形態における受動的役割を具備するケーブル処理手段の外形図。
【符号の説明】
【0065】
1 原子炉ウエル
2 ドライヤセパレータプール
3 燃料プール
4 燃料取替機
5 原子炉圧力容器
6 スタッドボルト
7 主蒸気ノズル
8 主蒸気ラインプラグ
9 炉心シュラウド
10 シュラウドサポート
11 ジェットポンプ
12 給水スパージャ
13 コアスプレーライン
14 作業スペース
15 架台
16 作業員
17 作業手段
18 位置計測手段
19 ケーブル
20 ケーブル処理手段
21 制御盤
22 監視カメラ
23 外殻ケース
24 内殻ケース
25a,b モータ
26a,b 推進機
27a,b 動力伝達ベルト
28 受動ローラ
29 能動ローラ
30a〜d ベアリング
31a〜d 自在車
32 モータ
33 モータ
34 動力伝達ベルト
35 動力伝達軸
36 滑車
37 滑車
38 圧力測定器
39 振り角度認識器
40 ケーブル
41 アーム
42 アームの振り角度
43 可動式作業スペース
44 レール
45 ホイスト
46 第1ケーブル処理手段
47 第2ケーブル処理手段
48 第3ケーブル処理手段
49 第4ケーブル処理手段
50 レール
51 レール
52 第2ケーブル処理手段(レール走行型)
53 第3ケーブル処理手段(レール走行型)
54a〜d 車輪
55a〜t 動力伝達機構
56a,b モータ
57 モータ
58a〜l 回転軸
59 能動ローラ
60 受動ローラ
61a〜d 自在車
62 外殻ケース
63a,b レール
64 動力伝達ベルト
65 カメラ
66 カメラ
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69 オペレーションフロア




 

 


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