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発明の名称 放射性廃棄物の固化処理方法および固化処理装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2005−195497(P2005−195497A)
公開日 平成17年7月21日(2005.7.21)
出願番号 特願2004−3105(P2004−3105)
出願日 平成16年1月8日(2004.1.8)
代理人
発明者 宮本 真哉 / 佐藤 龍明 / 三倉 通孝 / 西久保 勝
要約 課題
放射性廃棄物を固化処理して安定性の優れた固化体を得ることのできる放射性廃棄物の処理方法および固化処理装置を開発する。

解決手段
両性金属を含有する放射性廃棄物を水と混合して混濁液とし、この混濁液にオゾンを注入し、混濁液中の放射性廃棄物が含有する両性金属を安定な形態に化学変化させ、このオゾン処理された混濁液をセメントと混練して混練物とし、この混練物を成形し固化して固化処理物を得る。
特許請求の範囲
【請求項1】
放射性廃棄物を水と混合して混濁液を得る混合工程と、
前記混濁液にオゾンを注入するオゾン処理工程と、
オゾン処理された前記混濁液をセメントと混練して混練物を得る混練工程と、
前記混練物を成形し固化して固化処理物を得る固化工程と
を有することを特徴とする放射性廃棄物の固化処理方法。
【請求項2】
前記オゾン処理工程における混濁液の温度は、65℃以上95℃以下であることを特徴とする請求項1記載の放射性廃棄物の固化処理方法。
【請求項3】
前記オゾン処理工程における前記混濁液に、過酸化水素水を助剤として含有させることを特徴とする請求項1または2記載の放射性廃棄物の固化処理方法。
【請求項4】
前記混濁液は、アルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物を添加することによりpH7〜13にすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の放射性廃棄物の固化処理方法。
【請求項5】
前記固化工程は、前記混練物を処分容器に流し込み、この処分容器内で固化体とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の放射性廃棄物の固化処理方法。
【請求項6】
放射性廃棄物を供給する放射性廃棄物供給部と、
水を供給するための水供給部と、
オゾンを供給するオゾン供給部と、
前記放射性廃棄物供給部から供給される放射性廃棄物と前記水供給部から供給される水とを混合して混濁液とする混合部と、
前記オゾン供給部から供給されるオゾンを前記混濁液に注入し、オゾン処理を行なうオゾン処理部と、
セメントを供給するセメント供給部と、
前記オゾン処理部から供給される処理後の混濁液と前記セメント供給部から供給されるセメントとを混練して混練物とする混練部と
を備えたことを特徴とする放射性廃棄物の固化処理装置。
【請求項7】
前記混練部は、前記オゾン処理部から排出される処理後の混濁液と前記セメント供給部から供給されるセメントとを投入して混練するための混合容器を載置する混合容器載置台と、前記混合容器に収容された前記処理後の混濁液と前記セメントとを混合する混合機構とを備えたことを特徴とする請求項6項記載の放射性廃棄物の固化処理装置。
【請求項8】
前記載置台は、載置された混合容器を自転軸のまわりに自転させるための自転手段を備え、前記混合機構は、前記混合容器内に配置され前記混合容器の自転軸に対し傾斜した回転軸のまわりに回転する攪拌翼を備えたことを特徴とする請求項7記載の放射性廃棄物の固化処理装置。
【請求項9】
前記混合機構は、前記攪拌翼を昇降させる昇降手段を備えたことを特徴とする請求項8記載の放射性廃棄物の固化処理装置。
【請求項10】
前記混合機構は、前記攪拌翼の回転軸を前記混合容器の自転軸に対し傾斜させながら前記自転軸のまわりを公転させる公転手段を備えたことを特徴とする請求項9記載の放射性廃棄物の固化処理装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は放射性廃棄物の固化処理方法および固化処理装置に係り、特に原子力発電所などの放射性物質取扱施設から発生する可燃性の物質を焼却して得られる焼却灰や、粉状、粒状およびその他の不燃性放射性廃棄物を固化処理する固化処理方法および固化処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
原子力発電所などの施設で発生する放射性廃棄物は、最終的に地下に埋設するなどして処分する必要がある。放射性廃棄物は、このような処分に適した状態にするため、可燃物を焼却して焼却灰にするなどの方法で減容した上で、長時間が経過しても放射性元素が外部に拡散せず、安定に保持されるようにするための各種の処理が施されている。
【0003】
このような放射性廃棄物に対する各種の処理方法の一つとして、セメントを用いて放射性廃棄物を固化するセメント固化法がある。セメントは広く一般に用いられている材料であって、安価であり、取り扱いが容易であることに加え、高い強度が得られるなどの多くの利点を有している。このためセメント固化法は、放射性廃棄物を固化して固定する方法として特に有用な方法である。しかしながら、セメントを用い、放射性廃棄物を固化する従来のセメント固化法には、処理後の長期安定性について、以下に述べるような問題点が残されてきた。
【0004】
放射性廃棄物を焼却した焼却灰中には、アルミニウムなどの両性金属が含まれている。このため、放射性廃棄物をセメントで固めて固化体にすると、これらの両性金属がセメント中の主なアルカリ成分である水酸化カルシウムと反応して水素ガスを発生する。
【0005】
ここに両性金属はアルミニウムや亜鉛などで代表される金属であって、酸化物や水酸化物などにおいて、酸性とアルカリ性との両方の性質を示す。両性金属は周期律表の右下端から左上端に引いた対角線付近に位置する元素であり、アルミニウムや亜鉛のほか、カドミウム、ガリウム、インジウム、ケイ素、ゲルマニウム、スズ、鉛、ヒ素、アンチモン、ビスマス、遷移金属などがある。
【0006】
セメント中の主なアルカリ成分である水酸化カルシウムは、セメントが硬化する際の水和反応により生成するため、放射性廃棄物の焼却灰中のアルミニウムなどの両性金属と反応して発生した水素ガスは、固化体内に蓄積され、この水素ガスによって固化体には膨張やひび割れあるいは空隙などが発生する。
【0007】
このような水素ガスの発生を抑制する方法として、焼却灰をセメントで固化するのに先立って、焼却灰とアルカリとを予め混合し、固化前に水素ガスの発生をある程度終了させておくことにより、セメントと焼却灰との混合後の水素ガスの発生を抑制する方法が提案されている(特許文献1参照)。
【0008】
また、アルミニウムを含有する放射性廃棄物をセメントで固化するのに先立って、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ土類金属の水酸化物、および過酸化水素のいずれかの水溶液に浸漬する処理をしておくことにより、セメントと放射性廃棄物との混合後の水素ガスの発生を抑制する方法も提案されている(特許文献2参照)。
【0009】
これらの水素ガス発生の抑制方法を用いる場合には、処理時間を例えば24時間にするなどの長時間を設定しなければならない。焼却灰などの廃棄物では、両性金属など処理の必要な物質の含有量には変動があるため、最大の含有量を想定し処理条件を設定する必要があり、それだけ処理時間は長時間に設定され、処理がコスト高になるという問題があった。
【0010】
また、このような水素ガスの発生を防ぐ方法として、セメント材料中に硝酸リチウムなどのリチウム化合物を添加しておき、両性金属の表面に皮膜を形成して水素ガスの発生を防ぐことが開示されている(特許文献3参照)。
【0011】
また両性金属の表面に不溶性の沈殿皮膜を生成する薬剤または静電気的あるいは化学的に吸着し皮膜を形成する薬剤をセメントに配合して、これと両性金属を含む放射性廃棄物とを混合して固化することにより、両性金属の表面に保護皮膜を形成し水素ガスの発生を抑制する方法が提案されている(例えば、特許文献4参照。)。
【0012】
しかし、これらの方法では、形成された皮膜の内側には両性金属が存在しており、このため、これらの方法を実施するあたっては、長期間にわたってこの皮膜が内側の両性金属のアルカリとの反応を防止し得るという固化体の安定性や健全性を示す必要があるという大きな課題が伴う。
【特許文献1】特開昭61−32000(特公平2−62200号公報)
【特許文献2】特開平4−287000号公報
【特許文献3】特開平6−102395号公報
【特許文献4】特開平6−102397号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
このように、上述した従来の放射性廃棄物の固化処理方法は、実施する上で問題点をそれぞれに有しており、これら問題点の解決が強く望まれてきた。
【0014】
本発明は、こうした従来の放射性廃棄物の固化処理方法における問題点を解決し、放射性廃棄物を固化処理し、安定性の優れた固化体を得ることのできる放射性廃棄物の処理方法および放射性廃棄物の固化処理装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
よく知られているように、原子力発電所などの施設で発生する放射性廃棄物の焼却灰にはアルミニウムなどの両性金属が含まれている。アルミニウムなどの両性金属は、アルカリ性の雰囲気下では下記の反応により、水素を発生する。
【化1】


【0016】
焼却灰をセメントを用いて固化体とする場合には、セメントの主成分として水酸化カルシウムを有するため、上記の化学反応が生じ、セメント固化体中で水素ガスが発生する。こうして発生する水素ガスが、固化体の膨張、ひび割れや、空隙などの発生原因となる。これらアルミニウムなどの両性金属は、Alなど、両性金属の酸化物にしておけば、酸やアルカリにはほとんど溶けない安定な状態となり、水素ガスの発生による固化体の膨張などの問題が回避できる。
【0017】
セメントを用いて放射性廃棄物の焼却灰を固化して固化体とする際に、放射性廃棄物を水と混合して混濁液とし、これにオゾンを注入する処理を行なって両性金属を酸化させた後にセメント固化すると、固化体の膨張、ひび割れや、空隙などが発生しないことを見出した。このオゾン処理により、放射性廃棄物の焼却灰に含まれているアルミニウムなどの両性金属を酸化することにより、焼却灰とセメントとの反応による水素発生をなくすことができたのである。本発明はこうした知見に基づいてなされた発明である。
【0018】
本発明の放射性廃棄物の固化処理方法は、放射性廃棄物を水と混合して混濁液を得る混合工程と、この混濁液にオゾンを注入するオゾン処理工程と、オゾン処理された混濁液をセメントと混練して混練物を得る混練工程と、混練物を成形し固化して固化処理物を得る固化工程とを有することを特徴とする。
【0019】
本発明の放射性廃棄物の固化処理方法においては、濁液中の放射性廃棄物の含有する両性金属をオゾンの注入により安定な形態に化学変化させるためのオゾン処理工程における混濁液の温度は、特に制限されるものではない。しかし、温度を上昇させることにより、オゾンの酸化反応を促進することができることから、温度を65℃以上、より好ましくは70℃以上に保つことが、効率よく処理を行なう上で望ましい。しかし温度が高くなると水の蒸発が激しくなるため、温度を95℃以下、より好ましくは90℃以下に制限することが装置を簡便化する上で望ましい。
【0020】
本発明の放射性廃棄物の固化処理方法によれば、放射性廃棄物の懸濁液にオゾンを注入して処理するものであり、基本的にはアルカリ処理を必要としないので、セメント固化物として高い圧縮強度を得ることができる。また放射線廃棄物の処理場にこのセメント固化物を埋設した後に、地下水の浸入があった場合に、処分場の人工バリア材として用いられるベントナイトの溶解が抑えられる。
【0021】
また本発明の放射性廃棄物の固化処理方法によれば、放射性廃棄物の懸濁液にオゾンを注入して処理するものであることから、基本的には薬剤の添加を必要としていないので、放射線廃棄物処理場において、このセメント固化物を埋設した後に、地下水の浸入があった場合に、セメント間隙中の塩濃度が抑えられるので、セメントへの放射線廃棄物の固定が保たれる。
【0022】
本発明の放射性廃棄物の固化処理方法においては、オゾン処理工程における混濁液中に過酸化水素水を助剤として含有させることもできる。
【0023】
過酸化水素水を混濁液中に助剤として含有させると、オゾン処理によって両性金属を安定な形態に化学変化させるための反応を促進することができる。
【0024】
また、本発明の放射性廃棄物の固化処理方法においては、混濁液にアルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物を添加することにより、pHを7〜13に調整することもできる。
【0025】
混濁液にアルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物を添加pHを7〜13に調整すると、オゾン処理によって両性金属を安定な形態に化学変化させるための反応を促進することができる。
【0026】
さらに本発明の放射性廃棄物の固化処理方法は、固化工程において、混練物をドラム缶などの処分容器に流し込み、この処分容器内でそのまま固化体とすれば、そのままの形で固化処理物のユニットとして扱うことができる。
【0027】
本発明の放射性廃棄物の固化処理装置は、放射性廃棄物を供給する放射性廃棄物供給部と、水を供給するための水供給部と、オゾンを供給するオゾン供給部と、放射性廃棄物供給部から供給される放射性廃棄物と水供給部から供給される水とを混合する混合部と、オゾン供給部から供給されるオゾンをこの混濁液に注入し、オゾン処理を行なうオゾン処理部と、セメントを供給するセメント供給部と、オゾン処理部から供給される処理後の混濁液と前記セメント供給部から供給されるセメントとを混練して混練物とする混練部とを備えたことを特徴とする。
【0028】
本発明の放射性廃棄物の固化処理装置において、混練部は、オゾン処理部から供給される処理後の混濁液とセメント供給部から供給されるセメントとを投入して混練するための混合容器を載置するための混合容器載置台と、混合容器に収容された前記処理後の混濁液とセメントとを混合する混合機構とを備えることが好ましい。
【0029】
また本発明の放射性廃棄物の固化処理装置において、混練部の載置台は載置された混合容器を自転軸のまわりに自転させる自転機構を備え、また混練部の混合機構は、混合容器内に配置され混合容器の自転軸に対し傾斜した回転軸のまわりを回転機構によって回転する攪拌翼を備えたものであることが好ましい。またこの混練部は、攪拌翼を昇降させる昇降手段を備えていることが好ましく、また攪拌翼の回転軸を処分容器の自転軸に対し傾斜させながら自転軸のまわりを公転させる公転手段を備えていることがさらに好ましい。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、放射性廃棄物が含有するアルミニウムなどの両性金属を酸化物にすることにより安定化した上で固化処理することができ、安定性の優れた固化体を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照し、具体的に説明する。
【0032】
図1は、本発明による放射性廃棄物の固化処理の一実施形態の概要を示す流れ図である。図1において、放射性廃棄物1は、原子力発電所などの放射性物質取扱施設から発生する可燃性の物質を焼却して得られる焼却灰や、粉状、粒状およびその他の不燃性放射性廃棄物である。
【0033】
放射性廃棄物1は、必要な量の水2とともに混合工程3にて混合されて混濁液4となる。この混濁液4は、オゾン処理工程5にてオゾン6が注入されて処理され、アルミニウムなどの両性金属が安定な酸化物の状態に転換され、オゾン処理混濁液7となる。このオゾン処理混濁液7は、混練工程8にてセメント9とともに混練され、混練物10となる。この混練物10は、ドラム缶などの容器に注入され、固化工程11にて固化され、安定性の良好な固化処理物12となる。
【0034】
図1において固化処理に用いられるセメント9には、CaO、SiO、Alを主成分とする通常のポルトランドセメントや各種のポルトランドセメントのほか、高炉セメントやフライアッシュセメントなどの各種のセメントを用いることができる。また,必要に応じて砂や砂利などの骨材を加えることもできる。
【0035】
なお、上記混濁液に助剤として過酸化水素水13を添加し、混濁液4中のアルミニウムなどの両性金属を安定な酸化物の状態に転換するのを促進することができる。また混濁液4にアルカリ14を水溶液にするなどして添加し、懸濁液4をアルカリ性にすることにより、オゾン6によるアルミニウムなどの両性金属の安定な酸化物の状態への転換を促進させることができる。また、温度調整15によりオゾン6注入時のオゾン処理工程5の中の懸濁液の温度を調節して反応を促進させることができる。
【0036】
図2は本発明の一実施形態における放射性廃棄物処理装置の構成を示す図である。図2において、焼却して減容した放射性廃棄物の焼却灰を貯えた焼却灰貯槽21およびこれに添加する水を貯えた添加水貯槽22から、それぞれ計量槽23で投入量を計量し、反応容器24に送り込んで混合し、混濁液とする。図2においては、焼却灰貯槽21と計量槽23が放射性廃棄物供給部を構成し、また添加水貯槽22と計量槽23が水供給部を構成している。
【0037】
次に、オゾン供給部であるオゾン発生装置25から、オゾンガスを混合部およびオゾン処理部とを一体として構成している反応容器24の混濁液に注入し、オゾンガスを混濁液と反応させる。反応容器24から排出される気相はオゾン分解部であるオゾン分解塔26を通過させてオゾンを分解した後に排出する。
【0038】
反応容器24で反応させてオゾン処理した混濁液はポンプ27でミキサー28に移送する。これと同時にセメント槽29から、計量槽23で計量したセメントをミキサー28に投入し、ミキサー28にて十分に混練し、これをドラム缶30に注入して固化し、セメント固化体を得る。ここでセメント槽29と計量槽23がセメント供給部を構成し、ミキサー28が混練部を構成している。
【0039】
図3は図2に示した反応容器24とのその周辺の構成の詳細を示した図である。図3において、焼却灰と水との混濁液を収容した反応容器24内に、オゾン発生装置25で発生させたオゾンを送り込んでガス噴射管24aから噴射し、反応容器24内にて混濁液とオゾンガスとを反応させる。反応の際の混濁液は、ヒーター24bとミキシングポンプ24cを備えた温度制御系により温度を制御する。反応容器24から排出される気相はトラップ24dを経由させてオゾン分解塔26に送り、ここで残存するオゾンを分解する。
【0040】
図4は図2に示したミキサー28の一実施形態を模式的に示す図である。図3において、固定架台31を構成する混合機固定板32には混合機用モータ33が取り付けられ、これに混合機34が固定されている。この混合機34には、撹拌翼35が取り付けられ、傾斜した状態で混合容器36内に挿入され、混合機構を構成している。
【0041】
混合機固定板32は油圧シリンダ37により昇降することができ、リミットスイッチ38により昇降時の上部位置と下部位置が設定できる。攪拌翼を上下させる必要がない場合には油圧シリンダーの作動を停止しておけばよい。なお、油圧シリンダ37をエアーシリンダや他のいかなる上下駆動方式に置き換えても、同様の効果が得られる。
【0042】
混合容器36は、台車39上の混合容器固定台40に固定され、この混合容器固定台40を混合容器回転用モータ41と連動させることにより混合容器36を回転させることができる。
【0043】
なお、混合機用モータ33および混合容器回転用モータ41は、いずれもインバータなどの回転数調節機能を設けることで回転数の制御が自在となる。
【0044】
これらの機能を連動して起動し、混合容器36を回転させながら攪拌翼35により攪拌し、またこれに攪拌翼35の昇降を加えることにより、混濁液とセメントとをむらなく混合させることができる。
【0045】
図5は図4の変形であって、図4と同様に図2に示したミキサー28の一実施形態を模式的に示す図である。なお、図5において図4と同じ部材には同一の符号を付している。固定架台31の混合機固定板32に混合機用モータ33が取り付けられた混合機34が固定されており、混合機34に取り付けられた撹拌翼35が傾斜した状態で混合容器36内に挿入されている。
【0046】
混合機用モータ33と撹拌翼35の接続は、自転軸52と公転軸53からなり、これをいずれも回転させることで、撹拌翼35が混合容器36内を自転及び公転しながら回転させることが可能となる。混合機固定板32は油圧シリンダ37により昇降することができ、リミットスイッチ38により昇降時の上部位置と下部位置が設定できる。
【0047】
なお、油圧シリンダ37をエアーシリンダや他のいかなる上下駆動方式に置き換えても、同様の効果が得られる。なお、混合機用モータ33は、インバータなどの回転数調節機能を設けることで自転および公転の回転数の制御が自在となる。
【0048】
これらの機能を連動して起動し、回転させた撹拌翼35を昇降させ、且つ混合容器36を自転および公転させることにより、混合容器35に投入した混濁液とセメントとの混合をさらにむらなく行なうことができる。
【0049】
[実施例1]
アルミニウムなどの両性金属を約2重量%含む焼却灰30に対し水を75の重量比で混合し、混濁液を得た。この混濁液にオゾンを注入し、オゾン処理した。処理条件は、混濁液の温度を80℃に管理し、混濁液500mlにつきオゾン1.05g/時間の割合で4時間注入を行なって混濁液をオゾン処理した。このオゾン処理された混濁液105に対し、セメント100の重量比でセメントを加えて混合し、この混合物を固化した。得られた固化体を調べたところ、亀裂などの発生はみられず、良好な固化体が得られていることがわかった。
【0050】
[実施例2]
上記焼却灰と水との混濁液にオゾンを注入するオゾン処理条件として、混濁液の温度を70℃に管理し、混濁液500mlにつきオゾン1.05g/時間の割合で4時間注入を行なって混濁液をオゾン処理した。このオゾン処理された混濁液105に対し、セメント100の重量比でセメントを加えて混合し、この混合物を固化し、得られた固化体を調べた。その結果、亀裂などの発生はみられず、良好な固化体が得られていることがわかった。
【0051】
[実施例3]
上記焼却灰と水との混濁液にオゾンを注入するオゾン処理条件として、混濁液の温度を90℃に管理し、混濁液500mlにつきオゾン1.05g/時間の割合で2時間注入を行なって混濁液をオゾン処理した。このオゾン処理された混濁液105に対し、セメント100の重量比でセメントを加えて混合し、この混合物を固化し、得られた固化体を調べた。その結果、亀裂などの発生はみられず、良好な固化体が得られていることがわかった。
【0052】
[比較例1]
実施例1〜3との比較をするために、上記焼却灰30に対し水を75の重量比で混合して得た混濁液をオゾン処理せず、この混濁液105に対し、セメント100の重量比でセメントを加えて混合し、この混合物を固化した。得られた固化体を調べたところ、亀裂の発生がみられた。
【0053】
[実施例4]
上記焼却灰100に対し、水を120の重量比で混合し、混濁液を得た。この混濁液にオゾンを注入し、オゾン処理した。処理条件は、混濁液の温度を70℃に管理し、混濁液500mlにつきオゾン1.05g/時間の割合で4時間注入を行なって混濁液をオゾン処理した。このオゾン処理された混濁液220に対し、セメント100の重量比でセメントを加えて混合し、この混合物を固化した。得られた固化体を調べたところ、亀裂などの発生はみられず、良好な固化体が得られていることがわかった。
【0054】
[実施例5]
次に上記焼却灰100に対し、水を120の重量比で混合し、混濁液を得た。この混濁液にオゾンを注入し、オゾン処理した。処理条件は、混濁液の温度を90℃に管理し、混濁液500mlにつきオゾン1.05g/時間の割合で2時間注入を行なって混濁液をオゾン処理した。このオゾン処理された混濁液220に対し、セメント100の重量比でセメントを加えて混合し、この混合物を固化した。得られた固化体を調べたところ、亀裂などの発生はみられず、良好な固化体が得られていることがわかった。
【0055】
[比較例2]
次に実施例4〜5との比較をするために、上記焼却灰100に対し水を120の重量比で混合し、混濁液を得た。この混濁液にオゾンをせず、この混濁液220に対し、セメント100の重量比でセメントを加えて混合し、この混合物を固化した。得られた固化体を調べたところ、亀裂の発生がみられた。
【0056】
表1は本実施例とその比較例について、オゾン処理条件と得られた固化体の検査結果を表に示したものである。本実施例のオゾン酸化処理を前処理として施した懸濁液をセメント固化した固化体では、亀裂などの発生は見られず、良好な固化体が得られる一方で、前処理を施さなかった懸濁液をセメント固化した固化体には亀裂が見られることがわかった。
【表1】


【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の放射性廃棄物の固化処理方法の一実施形態を示した流れ図である。
【図2】本発明の一実施例における放射性廃棄物処理装置の構成を示す図である。
【図3】図2に示した反応容器とその周辺の構成の詳細を示した図である。
【図4】本発明の一実施例における放射性廃棄物処理装置装置を模式的に示した図である。
【図5】本発明の他の一実施例における放射性廃棄物処理装置装置を模式的に示した図である。
【符号の説明】
【0058】
1…放射性廃棄物、2…水、3…混合工程、4…混濁液、5…オゾン処理工程、6…オゾン、7…オゾン処理混濁液、8…混練工程、9…セメント、10…混練物、11…固化工程、12…固化処理物、13…過酸化水素水、14…アルカリ、15…温度調整、21…焼却灰貯槽、22…添加水貯槽、23…計量槽、24…反応容器、24a…ガス噴射管、24b…ヒーター、24c…ミキシングポンプ、24d…トラップ、25…オゾン発生装置、26…オゾン分解塔、27…ポンプ、28…ミキサー、29…セメント槽、30…ドラム缶、31…固定架台、32…混合機固定板、33…混合機用モータ、34…混合機、35…撹拌翼、36…混合容器、37…油圧シリンダ、38…リミットスイッチ、39…台車、40…混合容器固定台、41…混合容器回転用モータ、52…自転軸、53…公転軸




 

 


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