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発明の名称 原子炉炉内構造物の表面改質方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2005−195460(P2005−195460A)
公開日 平成17年7月21日(2005.7.21)
出願番号 特願2004−2052(P2004−2052)
出願日 平成16年1月7日(2004.1.7)
代理人
発明者 久保 達也 / 伊藤 幹郎 / 小畑 稔 / 菊池 正明 / 田中 徳彦
要約 課題
従来の原子炉炉内構造物の表面改質方法は、残留応力改善工事(表面改質)の施工前に対象部の欠陥検査を行い、欠陥が発見された場合にはき裂欠陥の除去を行ってから残留応力改善工事を施工する。このため工事の工程が多くなり、保全作業を長期化させ、プラントの運転効率を低下させる。

解決手段
過去のプラントの欠陥発生事例を基にした予測や、原子炉の使用環境など(S20)から欠陥検査省略の可否を判定し(S21)、欠陥検査を省略する方法や、欠陥検査を実施した場合でもき裂の程度によってき裂を残留させたまま(S10)残留応力改善工事を施工(S5)する。
特許請求の範囲
【請求項1】
原子炉炉内構造物の残留応力改善対象部への連絡を確保する手段と、上部炉内構造物を取出す手段と、過去のプラントの欠陥発生事例を基にした予測や、原子炉の使用環境などに基いて前記原子炉炉内構造物の残留応力改善対象部の欠陥検査を省略の可否を判定し、可と判定された場合、前記対象部の欠陥検査を省略して原子炉炉内構造物に表面改質のための残留応力改善工事を施工する手段とからなる原子炉炉内構造物の表面改質方法。
【請求項2】
原子炉炉内構造物の残留応力改善対象部への連絡を確保する手段と、上部炉内構造物を取出す手段と、過去のプラントの欠陥発生事例を基にした予測や、原子炉の使用環境などに基いて前記原子炉炉内構造物の残留応力改善対象部の欠陥検査省略の可否を判定する手段と、前記欠陥検査省略の可否を判定する手段により判定され、原子炉炉内構造物の残留応力改善対象部のき裂欠陥の有無を検査する欠陥検査手段と、前記欠陥検査手段の結果、き裂欠陥が発見された場合にき裂深さを同定する手段と、き裂の深さが応力改善深さより浅いか、あるいはき裂が進展したとしてもその進展速度は残留応力改善を行わない場合に比べて低く抑制されると予測される場合にはき裂欠陥を残留させたまま原子炉炉内構造物に表面改質のための残留応力改善工事を施工する手段とからなる原子炉炉内構造物の表面改質方法。
【請求項3】
原子炉炉内構造物の残留応力改善対象部への連絡を確保する手段と、上部炉内構造物を取出す手段と、過去のプラントの欠陥発生事例を基にした予測や、原子炉の使用環境などに基いて前記原子炉炉内構造物の残留応力改善対象部の欠陥検査省略の可否を判定する手段と、前記欠陥検査省略の可否を判定する手段により判定され、原子炉炉内構造物の残留応力改善対象部のき裂欠陥の有無を検査する欠陥検査手段と、前記欠陥検査手段の結果、き裂欠陥が発見された場合にき裂深さを同定する手段と、き裂の深さが応力改善深さより深い場合にはき裂欠陥を除去した後に原子炉炉内構造物に表面改質のための残留応力改善工事を施工する手段とからなる原子炉炉内構造物の表面改質方法。
【請求項4】
前記き裂欠陥を除去した後の確認検査を省略して前記残留応力改善工事を施工することを特徴とする請求項3記載の原子炉炉内構造物の表面改質方法。
【請求項5】
前記残留応力改善として前記原子炉炉内構造物の表面残留応力を改質前と比較して少なくとも圧縮側に改善することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の原子炉炉内構造物の表面改質方法。
【請求項6】
前記残留応力改善手段として、レーザピーニング、ショットピーニング、ウォータージェットピーニング、超音波駆動ハンマリング処理、研磨仕上げの内の少なくともいずれか1つの手段を用いたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の原子炉炉内構造物の表面改質方法。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば原子炉炉内構造物を構成するオーステナイト系ステンレス鋼、叉はニッケル基合金の残留応力改善を行うための原子炉炉内構造物の表面改質方法に関する。
【背景技術】
【0002】
原子力発電プラントにおける例えばシュラウドなどの軽水炉炉内構造物、または配管などはオーステナイト系ステンレス鋼またはニッケル基合金などの高温高圧環境下において十分な耐食性と高温強度を有する材料で構成されている。
しかしながら、交換不可能な構造物に対してはプラントの長期に亘る運転により長期間高温高圧環境下に曝され、しかも炉心材料は中性子照射を受ける。
【0003】
そのため、それらが原因となって起こる材料劣化の問題が懸念されている。特に炉内構造物溶接部近傍は溶接入熱による材料の鋭敏化、および引張り残留応力が形成されているため潜在的な応力腐食割れの発生の可能性を有している。
【0004】
最近、プラントの運転期間の長期化に対応して予防保全技術対策として種々の材料方面改質技術の開発が行われている。
その一環として、構造物の表面残留応力を積極的に現在の引張り応力から圧縮応力に変えることによって材料の応力腐食割れを未然に防止するための対策工法の開発が検討されている。
【0005】
このような材料の応力腐食割れを抑止する技術として、従来からこれらの材料に対して、ピーニング処理などを施して応力腐食割れを発生しにくくし、残留応力改善をする各種の表面改質技術が開発されてきている(例えば、特許文献1または2または3参照。)。
【0006】
従来の表面改質方法の施工手順は図6に示すごとく、まず原子炉開放などによる残留応力改善対象部(以下単に対象部と称する)への連絡を確保する工程(S1)と、上部炉内構造物(気水分離器、蒸気乾燥器)を取出す工程(S2)と、残留応力改善(表面改質)工事の施工前に目視検査あるいは超音波探傷などの手段により対象部のき裂欠陥の有無を検査する欠陥検査を行う工程(S3)とを備えている。
【0007】
欠陥検査の結果、対象部にき裂欠陥が発見されなければ(S4)直ちに表面改質のための残留応力改善工事(S5)を施工し、万一対象部にき裂欠陥が発見された場合には(S6)残留応力改善工事の施工前にき裂欠陥部を除去する工程(S7)と、き裂欠陥が除去されたことを確認検査する工程(S8)とを設け、その後残留応力改善工事を施工(S5)するようにしている。
【0008】
ただし従来の表面改質方法における残留応力改善は、いずれも原子炉炉内構造物の応力腐食割れの発生を未然に防止することを目的として行われている。
【特許文献1】特開平07−266230号公報
【特許文献2】特開平08−174422号公報
【特許文献3】特開平10−113871号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
このように従来の原子炉炉内構造物の表面改質方法では、残留応力改善がいずれも原子炉炉内構造物の応力腐食割れの発生を未然に防止することだけを目的としていることから、残留応力改善工事の施工前には必ず対象部の欠陥検査工程(S3)を設け、対象部にき裂欠陥が発見された場合(S6)にはき裂欠陥の除去(S7)を行ってから残留応力改善工事を施工(S5)するようにしている。
【0010】
このため、欠陥検査やき裂欠陥の除去など残留応力改善工事の工程が多くなり、原子力発電プラントの保全作業に長期間を要し、原子力発電プラントの運転効率が低下するという課題があった。
【0011】
一方で、近く運転開始予定の原子力発電プラントの維持規格においては、欠陥許容の概念が導入され始めている。
これは、原子力発電プラントの構造物に割れなどが生じた場合においても、その進展、破壊評価の結果、構造物の破壊の可能性がないと評価され、なおかつ、割れが残留していても炉内構造物としての性能を損なうことがないと評価された場合については、この割れを残留させた状態で、機器の運転を行うことができるようになっている。
【0012】
したがって、原子力発電プラントの原子炉炉内構造物に応力腐食割れなどの欠陥が存在する場合でも、その進展を完全に抑止するか、あるいはその進展速度を著しく低下させることが可能であれば、直ちに補修を行う必要性がなくなり、原子力発電プラントとしてより効率的に運転することができる。
【0013】
本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、残留応力改善工事の工程を減らし、原子力発電プラントの保全作業が短期間に行え、原子力発電プラントの運転の効率を向上させた原子炉炉内構造物の表面改質方法を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、原子炉炉内構造物の残留応力改善対象部への連絡を確保する手段と、上部炉内構造物を取出す手段と、過去のプラントの欠陥発生事例を基にした予測や、原子炉の使用環境などに基いて原子炉炉内構造物の残留応力改善対象部の欠陥検査を省略の可否を判定し、可と判定された場合、前記対象部の欠陥検査を省略して原子炉炉内構造物に表面改質のための残留応力改善工事を施工する手段とからなることを特徴とする。
【0015】
請求項2に記載の発明は、原子炉炉内構造物の残留応力改善対象部への連絡を確保する手段と、上部炉内構造物を取出す手段と、過去のプラントの欠陥発生事例を基にした予測や、原子炉の使用環境などに基いて前記原子炉炉内構造物の残留応力改善対象部の欠陥検査省略の可否を判定する手段と、前記欠陥検査省略の可否を判定する手段により判定され、原子炉炉内構造物の残留応力改善対象部のき裂欠陥の有無を検査する欠陥検査手段と、前記欠陥検査手段の結果、き裂欠陥が発見された場合にき裂深さを同定する手段と、き裂の深さが応力改善深さより浅いか、あるいはき裂が進展したとしてもその進展速度は残留応力改善を行わない場合に比べて低く抑制されると予測される場合にはき裂欠陥を残留させたまま原子炉炉内構造物に表面改質のための残留応力改善工事を施工する手段とからなることを特徴とする。
【0016】
請求項3に記載の発明は、原子炉炉内構造物の残留応力改善対象部への連絡を確保する手段と、上部炉内構造物を取出す手段と、過去のプラントの欠陥発生事例を基にした予測や、原子炉の使用環境などに基いて前記原子炉炉内構造物の残留応力改善対象部の欠陥検査省略の可否を判定する手段と、前記欠陥検査省略の可否を判定する手段により判定され、原子炉炉内構造物の残留応力改善対象部のき裂欠陥の有無を検査する欠陥検査手段と、前記欠陥検査手段の結果、き裂欠陥が発見された場合にき裂深さを同定する手段と、き裂の深さが応力改善深さより深い場合にはき裂欠陥を除去した後に原子炉炉内構造物に表面改質のための残留応力改善工事を施工する手段とからなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、原子炉炉内構造物の表面改質方法としての残留応力改善工事の工程を減らし、原子力発電プラントの保全作業が短期間に行え、原子力発電プラントの運転の効率を向上することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、以下の実施の形態の説明において、図6に示す従来の表面改質方法と同一工程には同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0019】
図1は本発明の第1の実施の形態による原子炉炉内構造物の表面改質方法を示すフローチャートである。図1において、本実施の形態による表面改質方法は、原子炉開放などによる対象部への連絡を確保する工程(S1)と、上部炉内構造物を取出す工程(S2)と、前記上部炉内構造物を取出す工程(S2)の後、従来の対象部の欠陥検査を行う工程を省略して、表面改質のための残留応力改善工事を施工する工程(S5)とからなる。
【0020】
対象部の欠陥検査を省略するかどうかの判定は、図2の判定フローチャートに示すように、同型プラントの過去の欠陥発生事例を基に予測される損傷状態(例えば、割れ深さ最大XX(mm))や、原子炉の使用環境などの調査(S20)を基に行われる。
【0021】
この予測、調査に基き欠陥検査省略の可否の判定(S21)が行われ、き裂欠陥の発生がないと予測される場合、またはき裂欠陥の発生が予測されるが、そのき裂欠陥が残留応力改善深さに比べて浅く、残留応力改善後はその効果により、き裂の進展が停止するか、あるいはき裂が進展したとしてもその進展速度が残留応力改善を行わない場合に比べて非常に低く抑制されると期待される場合には欠陥検査を省略してもよいと判定し、直ちに残留応力改善工事の施工(S5)が行われる。
【0022】
図3は、本発明による残留応力改善の効果を模式的に表した特性図である。図3において、横軸はプラントの運転時間、縦軸は対象部のき裂深さ/板厚比を示している。
図示するように、まずプラントの運転がある時間経過した時刻t1で原子炉炉内構造物に対して表面改質のための残留応力改善工事を施工し、以後、時刻t2〜t5の各時点でき裂欠陥進展の監視を行う。
【0023】
これにより、特性曲線1に示すように、以後のプラント運転継続中に対象部の残留応力を改善し、残留応力改善工事を施工しなかった場合の特性曲線2に比較して新たな応力腐食割れによるき裂の発生を防止することができる。
【0024】
また、対象部にき裂欠陥がある場合においても、既存欠陥が残留応力改善深さに比べて浅く、残留応力改善後はき裂の進展が停止するか、あるいはき裂が進展したとしてもその進展速度が残留応力改善を行わない場合に比べて非常に低く抑制されると予想される場合においても欠陥検査の工程を省略し、プラントの運転がある時間経過した時刻t1で原子炉炉内構造物に対して表面改質のための残留応力改善工事の施工を行う。
【0025】
これにより、特性曲線1に示すように、以後のプラント運転継続中に対象部の残留応力を改善し、残留応力改善工事を施工しなかった場合の特性曲線2に比較して応力腐食割れによるき裂の進展を防止することができる。
【0026】
また、図には示されないが、原子炉炉内構造物にき裂欠陥が発見された場合、原子炉炉内構造物の表面層の残留応力改善により、原子炉炉内構造物の表面方向へのき裂進展を抑制することができる。
【0027】
このように、対象部にき裂欠陥が残存している場合にも、その後のき裂進展量を低く抑えることができると予測されるため、残留応力改善を実施しない場合に比べて、欠陥検査などの炉内点検の頻度を少なくすることができる。
【0028】
前記の残留応力改善の手段としては、図4に示すように、既知の対象部にレーザ光を照射して応力の改善を図るレーザピーニング10、対象部に投射材(鉄粒等)を高速度で投射して応力の改善を図るショットピーニング11、高圧水を対象部に与え衝撃圧によって応力の改善を図るウォータージェットピーニング12、対象部に超音波を与え応力の改善を図る超音波駆動ハンマリング処理13、対象部を研磨して応力の改善を図る研磨仕上げ14などがある。
【0029】
以上のように本実施の形態による原子炉炉内構造物の表面改質方法によれば、残留応力改善工事の施工前の対象部の欠陥検査を省略することにより、残留応力改善工事の工程を低減でき、原子力発電プラントの保全作業が短期間に行え、原子力発電プラントの運転の効率を向上させることができる。
【0030】
次に、本発明の第2の実施の形態について図2および図5を参照して説明する。本実施の形態による表面改質方法は、原子炉開放などによる対象部への連絡を確保する工程(S1)と、上部炉内構造物を取出す工程(S2)と、従来と同様に残留応力改善工事の施工前に、目視検査あるいは超音波探傷などの手段により対象部の欠陥検査を行う工程(S3)とを備えている。
【0031】
対象部の欠陥検査を行うかどうかの判定は、第1の実施の形態と同様に図2の判定フローチャートに示すように、同型プラントの過去の欠陥発生事例を基に予測される損傷状態(例えば、割れ深さ最大XX(mm))や、原子炉の使用環境などの調査(S20)を基に行われる。
【0032】
この予測、調査に基き欠陥検査省略の可否の判定(S21)が行われ、き裂欠陥の発生があると予測される場合には欠陥検査を行う必要があると判定し、残留応力改善工事の施工前に欠陥検査の工程(S3)が行われる。
【0033】
欠陥検査の結果(S22)、対象部にき裂欠陥が発見されなければ(S4)、図5に示すように直ちに表面改質のための残留応力改善工事を施工(S5)する。
万一対象部にき裂欠陥が発見された場合(S6)には残留応力改善工事の施工前にき裂深さの同定を行う(S9)。
【0034】
き裂深さの同定の結果、き裂の深さが応力改善深さより浅いか、あるいはき裂が進展したとしてもその進展速度は残留応力改善を行わない場合に比べて非常に低く抑制されると判定した場合にはき裂を残留させたまま(S10)残留応力改善工事を施工(S5、S23)する。
【0035】
逆に、き裂の深さが応力改善深さより深く、き裂欠陥部を除去する必要があると判定した場合には、残留応力改善工事の施工前にき裂欠陥部を除去し(S7)、その後残留応力改善工事を施工(S5、S24)する。
【0036】
図3は、本発明の第1の実施の形態による残留応力改善の効果を模式的に表すとともに第2の実施の形態による残留応力改善の効果も模式的に表している。
図示するようにまずプラントの運転がある時間経過した時刻t1で欠陥検査を行うと共に、き裂欠陥の有無に応じて原子炉炉内構造物に対して表面改質のための残留応力改善工事を施工し、以後、時刻t2〜t5の各時点でき裂欠陥進展の監視を行う。
【0037】
これにより、以後のプラント運転継続中に特性曲線1に示すように対象部の残留応力を改善し、残留応力改善工事を施工しなかった場合の特性曲線2に比較して応力腐食割れによるき裂の進展を防止することができる。
【0038】
このように、対象部に欠陥が残存していた場合にも、その後のき裂進展量を低く抑えることができると予測されるため、残留応力改善を実施しない場合に比べて欠陥検査などの炉内点検の頻度を少なくする効果を得ることができる。
【0039】
以上のように本実施の形態によれば、欠陥検査の結果、き裂欠陥が発見された場合、そのき裂の深さを同定し、き裂の深さにより、き裂の残存/除去を決定するため、き裂を残留させたまま残留応力改善工事の施工を行った場合、き裂欠陥除去の工程を省略できるので残留応力改善工事の工程を低減でき、原子力発電プラントの保全作業が短期間に行え、原子力発電プラントの運転の効率を向上させることができる。
また、本実施の形態においては、き裂欠陥除去(S7)の後の欠陥が除去されたことの確認検査は省略している。
【0040】
次に、本発明の第3の実施の形態について図5を参照して説明する。本実施の形態による表面改質方法は、前記第2の実施の形態において、対象部に残留応力改善工事の施工(S5)を行う場合、き裂深さの同定結果に基いて、き裂の深さと、対象部、目標残留応力改善深さ、表面改質手段の応力改善能などを比較し、図4に示す表面改質手段10〜14の中から最適な手段を選択して残留応力改善工事の施工を行う。
これにより、応力改善後のき裂抑制効果をより確実に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の第1の実施の形態による原子炉炉内構造物の表面改質方法を示すフローチャート。
【図2】本発明の第1の実施の形態による原子炉炉内構造物の表面改質方法における欠陥検査を省略するかどうかを判定する判定フローチャート。
【図3】本発明の第1および第2のの実施の形態による原子炉炉内構造物の表面改質方法の効果を示す特性図。
【図4】残留応力改善の既知の手段を説明するための説明図。
【図5】本発明の第2の実施の形態による原子炉炉内構造物の表面改質方法を示すフローチャート。
【図6】従来の原子炉炉内構造物の表面改質方法を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0042】
S1…アクセス確保工程、S2…上部炉内構造物取出し工程、S3…欠陥検査工程、S5…残留応力改善工事の施工工程、S7…き裂欠陥除去工程、S9…き裂深さ同定工程、1…応力改善をした場合の特性曲線、2…応力改善をしない場合の特性曲線、10…レーザピーニング、11…ショットピーニング、12…ウォータージェットピーニング、13…超音波駆動ハンマリング処理、14…研磨仕上げ。




 

 


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