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発明の名称 原子燃料被覆管およびその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2005−114513(P2005−114513A)
公開日 平成17年4月28日(2005.4.28)
出願番号 特願2003−348335(P2003−348335)
出願日 平成15年10月7日(2003.10.7)
代理人
発明者 斉藤 宣久 / 阿部 由美子 / 鹿野 文寿 / 片岡 一芳
要約 課題
高温強度、耐クリープ特性、耐照射性、耐食性の優れた原子燃料被覆管を提供する。

解決手段
内部に原子燃料ペレット11を装填するための原子燃料被覆管12であって、ニッケル基合金からなる内層13と、内層13の外側に配置されてチタンを主成分とする金属からなる外層14と、を有する。初めに管状の内層13を製造し、内層13の外側に金属の微細粉末を高速で噴射して内層13の外表面に圧着させて外層14を形成する。外層は、セラミックス製としてもよい。
特許請求の範囲
【請求項1】
内部に原子燃料ペレットを装填するための原子燃料被覆管において、ニッケル基合金からなる内層と、前記内層の外側に配置されてチタンを主成分とする金属からなる外層と、を有すること、を特徴とする原子燃料被覆管。
【請求項2】
請求項1に記載の原子燃料被覆管において、前記外層は、0.15%以上のパラジウムを含有するチタン合金からなること、を特徴とする原子燃料被覆管。
【請求項3】
請求項1または2に記載の原子燃料被覆管において、前記外層は、厚さが0.2mm以下の膜であること、を特徴とする原子燃料被覆管。
【請求項4】
内部に原子燃料ペレットを装填するための原子燃料被覆管において、ニッケル基合金からなる内層と、前記内層の外側に配置されてセラミックスからなる外層と、を有すること、を特徴とする原子燃料被覆管。
【請求項5】
請求項4に記載の原子燃料被覆管において、前記外層は、Al、TiO、ZrOからなる群から選択された酸化物系セラミックスからなること、を特徴とする原子燃料被覆管。
【請求項6】
請求項4または5に記載の原子燃料被覆管において、前記外層は、厚さが0.2mm以下の膜であること、を特徴とする原子燃料被覆管。
【請求項7】
請求項1ないし6のいずれかに記載の原子燃料被覆管において、前記ニッケル基合金は、ニッケル含有量45%以上、クロム含有量15%以上の合金であること、を特徴とする原子燃料被覆管。
【請求項8】
内部に原子燃料ペレットを装填するための原子燃料被覆管の製造方法において、ニッケル基合金からなる管である内層を製造する工程と、前記内層の外側にチタンを主成分とする金属の微細粉末を高速で噴射して前記内層の外表面に圧着させて外層を形成する工程と、を有すること、を特徴とする原子燃料被覆管の製造方法。
【請求項9】
内部に原子燃料ペレットを装填するための原子燃料被覆管の製造方法において、ニッケル基合金からなる管である内層を製造する工程と、前記内層の外側に外層セラミックス層を溶射法または蒸着法により形成する工程と、を有すること、を特徴とする原子燃料被覆管の製造方法。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、原子燃料被覆管およびその製造方法に関し、特に、高温強度、耐食性、耐照射性に優れた原子炉燃料被覆管およびその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の軽水炉では、燃料被覆管として耐食性と中性子吸収の点からジルコニウム合金が用いられてきた(特許文献1参照)。しかしながら、現在開発が進められている高効率の超臨界圧炉では冷却水温度が450℃以上となるため、ジルコニウム合金では強度・耐食性が不十分であると認識されている。
【0003】
これに代わる材料として、オーステナイトステンレス鋼、フェライトステンレス鋼、ニッケル基合金、チタン合金が候補材料として挙げられている。しかしながら現有する候補材料のうち、オーステナイトステンレス鋼では耐照射性、フェライトステンレス鋼では高温強度および耐食性、ニッケル基合金ではCo(コバルト)放出による放射能生成、チタン合金では耐クリープ性が不十分とされている。
【特許文献1】特開平7−159566号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
高効率の超臨界圧炉では、通常の軽水炉に比べて冷却水温度が高く、高温強度、耐クリープ特性、耐照射性、耐食性に優れた、極めて高性能な燃料被覆管が必要とされている。これらの性質で、高温強度は最も重要であり、異常時における温度上昇により約800℃となっても破損せず、放射能の放出を防ぐことが求められる。このような高温において強度が高く、最も信頼性が高い合金はニッケルを基本成分とする合金である。
【0005】
超臨界圧炉の燃料被覆管に求められる耐食性は単に健全性が保たれるだけでは不十分である。冷却水中に放出される放射性物質の低減のために、Co放出量を低減させなければならない。ニッケル基合金には不純物として微量のCoが混入するため、これが原因となり冷却水中の放射能量が増加する可能性がある。
本発明は、高温強度、耐クリープ特性、耐照射性、耐食性の優れた原子燃料被覆管およびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は上記目的に沿うものであって、請求項1に記載の発明は、内部に原子燃料ペレットを装填するための原子燃料被覆管において、ニッケル基合金からなる内層と、前記内層の外側に配置されてチタンを主成分とする金属からなる外層と、を有すること、を特徴とする。
【0007】
また、請求項4に記載の発明は、内部に原子燃料ペレットを装填するための原子燃料被覆管において、ニッケル基合金からなる内層と、前記内層の外側に配置されてセラミックスからなる外層と、を有すること、を特徴とする。
【0008】
また、請求項8に記載の発明は、内部に原子燃料ペレットを装填するための原子燃料被覆管の製造方法において、ニッケル基合金からなる管である内層を製造する工程と、前記内層の外側にチタンを主成分とする金属の微細粉末を高速で噴射して前記内層の外表面に圧着させて外層を形成する工程と、を有すること、を特徴とする。
【0009】
また、請求項9に記載の発明は、内部に原子燃料ペレットを装填するための原子燃料被覆管の製造方法において、ニッケル基合金からなる管である内層を製造する工程と、前記内層の外側に外層セラミックス層を溶射法または蒸着法により形成する工程と、を有すること、を特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、高温強度、耐クリープ特性、耐照射性、耐食性に優れた、高性能な原子燃料被覆管が製造可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下に、図面を参照しながら、本発明に係る原子燃料被覆管の実施の形態を説明する。ここで、同一または類似の部分には共通の符号を付して、重複説明は省略する。
図1および図2は、本発明に係る原子燃料被覆管の一実施の形態を適用した燃料棒を示す。燃料被覆管12は中空円筒状(円管状)であって、内部に複数個の円柱状の燃料ペレット11が充填されている。燃料被覆管12内の最上部にはばね16が配置され、燃料ペレット11を下方に付勢している。
【0012】
燃料被覆管12は2層構造で構成されており、内層13はニッケル基合金製の円管状である。外層14は内層13の外側に配置された薄膜状のものであって、チタンまたはチタン合金製である。このような2層構造とすることにより、高温強度、耐食・耐照射性の優れた燃料被覆管12を実現できる。
【0013】
超臨界圧炉のような450℃以上の高温において強度が高く、最も信頼性が高い合金はニッケルを基本成分とする合金である。特に、ニッケル含有量45%〜75%、クロム含有量15%〜40%のニッケル基合金は、耐食性、高温強度が高く信頼性が高い。また、チタン合金は耐食性が高く、超臨界水廃棄物処理の装置においても使用された実績がある。そこで、燃料被覆管に求められる性質のうち、耐食性、特にCo溶出低減に対しては外層14のチタン合金で補うこととした。外層14のチタン合金としては、0.15%以上のパラジウムを含有することが好ましい。
【0014】
ニッケル基合金とチタン合金ではニッケル基合金の方が熱膨張係数が大きいため、高温時には両者は密着した状態となり伝熱性が損なわれることはない。また、冷却時には内層と外層の間にわずかな隙間を生じ、収縮率の違いによるチタン合金の座屈等の損傷を抑制できる。
【0015】
図3により、図1および図2に示した燃料被覆管12の製造方法の例を説明する。すなわち、あらかじめニッケル基合金製の中空円筒である内層13からなる被覆管12を形成し、その後、図3に示すように内層13の外側にチタン合金粉末21を圧着させる。このさい、噴射ガン22と圧縮空気23を用いてチタン合金の微細粉末を高速で噴射し、内層13からなる被覆管12を回転させながら内層13の外表面にチタン合金の微細粉末を圧着させて外層14を形成する。
【0016】
この方法では、高温にならず、低コストで外層14と内層13の間に密着強度が高いTi合金膜の外層14を生成することができる。Ti合金同士の横方向の密着度は比較的低いため、温度上昇時においては隙間を生じるが、ニッケル基合金の露出面積を低下させることにより、Co溶出量は低下することができ、降下時における座屈等の損傷を抑制できる。
【0017】
ここで、伝熱性を高めるためにはなるべく管の肉厚を薄くすることが必要である。外層14は強度を担うわけではないので薄い方が望ましいが、Coの溶出を低下させるために0.05mm以上とし、また伝熱性低下を防ぐためには0.2mm以下とすることが望ましい。この高速噴射法では膜圧制御が容易であり、外層14のTi合金膜の厚さを0.05mm〜0.2mmの薄膜とすることにより伝熱性を低下させることなく2重管を形成することができる。
【0018】
図3に示す方法では、燃料被覆管12の内層13内に燃料ペレット11などを装填した後に外層14を生成する場合を示している。しかし、外層14を生成する工程は、内層13内に燃料ペレット11などを装填する前に行なってもよいことはもちろんである。
【0019】
次に、図4に、本発明に係る原子燃料被覆管の他の実施の形態を適用した燃料棒示す。この燃料被覆管12では、ニッケル基合金製の内層13の外側に、セラミックス製の外層15が配置されている。内層13の構造は図2の場合と同様である。図4の例では、外層15を、高温で耐食性に優れたセラミックスで被覆する構造とした。これにより、超臨界圧炉等の苛酷環境で使用可能な原子力燃料被覆管が実現できる。セラミックスは伝熱製に劣るので、外層セラミックス層の厚さをなるべく薄くする必要がある。ここでは外層を0.02mm〜0.2mm以下の薄膜とすることにより伝熱性を損なわず高耐食・高耐照射性燃料被覆管の製造を可能とした。
【0020】
ここで、セラミックスの例としては、Al、TiO、ZrOなどの酸化物系セラミックスが好適である。また、セラミックスを被覆する方法としては、例えば、溶射法または蒸着法が好適である。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係る原子燃料被覆管の一実施の形態を適用した燃料棒の部分切欠き斜視図。
【図2】図1のA部の拡大縦断面図。
【図3】図1の原子燃料被覆管の製造方法を示す模式的斜視図。
【図4】図1のA部の図2とは異なる例の拡大縦断面図。
【符号の説明】
【0022】
11…燃料ペレット、12…被覆管、13…内層(ニッケル基合金製)、14…外層(チタン合金製)、15…外層(セラミックス製)、21…Ti合金粉末、22…噴射ガン、23…圧縮空気。




 

 


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