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発明の名称 燃料集合体
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2005−69731(P2005−69731A)
公開日 平成17年3月17日(2005.3.17)
出願番号 特願2003−296559(P2003−296559)
出願日 平成15年8月20日(2003.8.20)
代理人
発明者 師岡 慎一
要約 課題
疎密配列の沸騰水型原子炉用燃料集合体における限界出力の低下を防ぐ。

解決手段
複数の燃料棒13と、内部を水が上昇するウォータロッド11と、燃料棒13およびウォータロッド11の上端部および下端部をそれぞれ保持して複数の流路穴を有する上部タイプレートおよび下部タイプレートと、燃料棒13およびウォータロッド11を間隔をあけて保持するために上部タイプレートと下部タイプレートの間で上下方向に相互に間隔をあけて複数個配置されたスペーサ12と、を有して、冷却材が上方に向かって内部を流れるように構成された沸騰水型原子炉用燃料集合体である。ウォータロッド11のスペーサ12の下側の位置に貫通穴14を設けた。
特許請求の範囲
【請求項1】
鉛直方向に向けられて所定間隔に配列された複数の燃料棒と、前記燃料棒に平行に配置されて内部を水が上昇するように構成された管状の少なくとも1本のウォータロッドと、前記燃料棒およびウォータロッドのうちの少なくとも一部の上端部および下端部をそれぞれ保持するとともにそれぞれに複数の流路穴を有する上部タイプレートおよび下部タイプレートと、前記燃料棒およびウォータロッドを相互の水平方向に間隔をあけて保持するために前記上部タイプレートと下部タイプレートの間で上下方向に相互に間隔をあけて複数個配置されたスペーサと、を有して、冷却材が上方に向かって内部を流れるように構成された沸騰水型原子炉用燃料集合体において、
前記ウォータロッドの前記スペーサの下側の位置に貫通穴を設けたこと、
を特徴とする燃料集合体。
【請求項2】
請求項1に記載の燃料集合体において、前記貫通穴が、前記複数のスペーサのうちの上から1番目と2番目のものの下端から下方の位置に設けられていること、を特徴とする燃料集合体。
【請求項3】
鉛直方向に向けられて所定間隔に配列された複数の燃料棒と、前記燃料棒に平行に配置されて内部を水が上昇するように構成された管状の少なくとも1本のウォータロッドと、前記燃料棒およびウォータロッドの上端部および下端部をそれぞれ保持するとともにそれぞれに複数の流路穴を有する上部タイプレートおよび下部タイプレートと、前記燃料棒およびウォータロッドを相互の水平方向に間隔をあけて保持するために前記上部タイプレートと下部タイプレートの間で上下方向に相互に間隔をあけて複数個配置されたスペーサと、を有して、冷却材が上方に向かって内部を流れるように構成された沸騰水型原子炉用燃料集合体において、
前記ウォータロッドは、前記スペーサの下端の下側の位置で分割されていること、
を特徴とする燃料集合体。
【請求項4】
請求項3に記載の燃料集合体において、前記ウォータロッドの前記分割位置の下側部分の内部に、前記ウォータロッドの軸方向に向かってねじれた壁面を有するねじり部材が取り付けられていること、を特徴とする燃料集合体。
【請求項5】
請求項3に記載の燃料集合体において、前記ウォータロッドの前記分割位置の下側部分の上端部に、前記ウォータロッドの軸方向に向かってねじれた壁面を有するねじり部材が取り付けられていること、を特徴とする燃料集合体。
【請求項6】
請求項1に記載の燃料集合体において、前記ウォータロッドは前記上部タイプレートに支持され、且つそのウォータロッドの下端が開放されていていること、を特徴とする燃料集合体。
【請求項7】
請求項1に記載の燃料集合体において、前記ウォータロッドの下端が開放されていて、しかもその開放位置が下部タイプレートのウォータロッド保持部よりも下方に位置していること、を特徴とする燃料集合体。
【請求項8】
鉛直方向に向けられて配列された複数の燃料棒と、前記燃料棒に平行に配置されて内部を水が上昇するように構成された管状の少なくとも1本のウォータロッドと、前記燃料棒およびウォータロッドのうちの少なくとも一部の上端部および下端部をそれぞれ保持するとともにそれぞれに複数の流路穴を有する上部タイプレートおよび下部タイプレートと、前記燃料棒およびウォータロッドを相互の水平方向に間隔をあけて保持するために前記上部タイプレートと下部タイプレートの間で上下方向に相互に間隔をあけて複数個配置されたスペーサと、を有して、冷却材が上方に向かって内部を流れるように構成された沸騰水型原子炉用燃料集合体において、
前記燃料棒間の相互間隔が比較的狭い部分と燃料棒間の相互間隔が比較的広い部分とが存在し、
前記燃料棒間の相互間隔が比較的広い部分が水平断面内で十字状に形成され、
前記燃料棒間の相互間隔が比較的広い部分の燃料棒間に、前記上部タイプレートの下面から下方に前記スペーサより上方まで延びる水平断面が十字状の偏向板が配置されていること、
を特徴とする燃料集合体。
【請求項9】
請求項8に記載の燃料集合体において、前記偏向板の下端が下方に向かって次第に薄く形成されていること、を特徴とする燃料集合体。
【請求項10】
請求項8に記載の燃料集合体において、前記上部タイプレートの流路穴が外周部周辺に偏って配置されていること、を特徴とする燃料集合体。
【請求項11】
鉛直方向に向けられて配列された複数の燃料棒と、前記燃料棒に平行に配置されて内部を水が上昇するように構成された管状の少なくとも1本のウォータロッドと、前記燃料棒およびウォータロッドのうちの少なくとも一部の上端部および下端部をそれぞれ保持するとともにそれぞれに複数の流路穴を有する上部タイプレートおよび下部タイプレートと、前記燃料棒およびウォータロッドを相互の水平方向に間隔をあけて保持するために前記上部タイプレートと下部タイプレートの間で上下方向に相互に間隔をあけて複数個配置されたスペーサと、を有して、冷却材が上方に向かって内部を流れるように構成された沸騰水型原子炉用燃料集合体において、
前記燃料棒間の相互間隔が比較的狭い部分と比較的広い部分とが存在し、
前記燃料棒間の相互間隔が比較的広い部分が水平断面内で十字状に形成され、
前記燃料棒間の相互間隔が比較的広い部分に、前記下部タイプレートの上面から上方に前記スペーサより下方まで延びる水平断面が十字状の隔離板が配置されていること、
を特徴とする燃料集合体。
【請求項12】
請求項11に記載の燃料集合体において、前記下部タイプレートの流路穴が外周部周辺に偏って配置されていること、を特徴とする燃料集合体。
【請求項13】
請求項11に記載の燃料集合体において、前記隔離板側面の上端部付近が該燃料集合体の周辺部に向かって傾斜していること、を特徴とする燃料集合体。
【請求項14】
請求項11に記載の燃料集合体において、沸騰水型原子炉の通常運転時にその原子炉内に装荷された該燃料集合体内部の所定の沸騰開始高さから上で冷却材が沸騰するように構成されており、前記隔離板側面の上端部高さ位置が、前記沸騰開始高さに合わせてあること、を特徴とする燃料集合体。
【請求項15】
鉛直方向に向けられて配列された複数の燃料棒と、前記燃料棒に平行に配置されて内部を水が上昇するように構成された管状の少なくとも1本のウォータロッドと、前記燃料棒およびウォータロッドのうちの少なくとも一部の上端部および下端部をそれぞれ保持するとともにそれぞれに複数の流路穴を有する上部タイプレートおよび下部タイプレートと、前記燃料棒およびウォータロッドを相互の水平方向に間隔をあけて保持するために前記上部タイプレートと下部タイプレートの間で上下方向に相互に間隔をあけて複数個配置されたスペーサと、を有して、冷却材が上方に向かって内部を流れるように構成された沸騰水型原子炉用燃料集合体において、
前記燃料棒間の相互間隔が比較的狭い部分と燃料棒間の相互間隔が比較的広い部分とが存在し、
前記燃料棒間の相互間隔が比較的広い部分に面する前記燃料棒の直径が他の燃料棒の直径よりも太いこと、
を特徴とする燃料集合体。

発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は沸騰水型原子炉用燃料集合体に関し、特に、燃料棒間隔が疎の部分と密の部分が混在する燃料集合体に関する。
【背景技術】
【0002】
沸騰水型原子炉では、その発電量の増加に伴い、発電経済性の向上が強く要求されている。そこで優れた経済性を有する燃料集合体が種々提案されている。その代表的な燃料集合体を図14に示す。図に示されるように、燃料棒13によって複数のブロックが構成されており、これらのブロックが、水平断面が正方形状のチャンネルボックス53内に収容されている。
【0003】
また、チャンネルボックス53の中央部には、ブロックに相当する大きさの外径を有するウォータロッド11が配置されている。なお、異なるブロックに属しかつ隣接する燃料棒13間の間隔G2は同一ブロック内で隣接する燃料棒13同士の間隔G1よりも大きくなっている。
このように燃料棒13間の間隔が広い箇所と狭い箇所を設けることにより、反応度が増加し、運転期間を延長させ、経済性の向上を図ることができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来燃料に比べて反応度が高くなるよう燃料棒を疎密に配列した燃料集合体では、均等配列燃料に比べ、冷却材流量が燃料棒間隔の疎な部分が多く、密の部分が少なくなる。そのため均等配列燃料に比べて密の部分が熱的に厳しくなり、限界出力が低下してしまいやすい。
【0005】
そこで本発明の目的は、疎密配列の燃料集合体における限界出力の低下を防ぎ、従来の均等配列燃料集合体と同等もしくはそれ以上の限界出力となる燃料集合体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は上記目的に沿うものであって、請求項1に記載の発明は、鉛直方向に向けられて所定間隔に配列された複数の燃料棒と、前記燃料棒に平行に配置されて内部を水が上昇するように構成された管状の少なくとも1本のウォータロッドと、前記燃料棒およびウォータロッドのうちの少なくとも一部の上端部および下端部をそれぞれ保持するとともにそれぞれに複数の流路穴を有する上部タイプレートおよび下部タイプレートと、前記燃料棒およびウォータロッドを相互の水平方向に間隔をあけて保持するために前記上部タイプレートと下部タイプレートの間で上下方向に相互に間隔をあけて複数個配置されたスペーサと、を有して、冷却材が上方に向かって内部を流れるように構成された沸騰水型原子炉用燃料集合体において、前記ウォータロッドの前記スペーサの下側の位置に貫通穴を設けたこと、を特徴とする。
【0007】
また、請求項3に記載の発明は、鉛直方向に向けられて所定間隔に配列された複数の燃料棒と、前記燃料棒に平行に配置されて内部を水が上昇するように構成された管状の少なくとも1本のウォータロッドと、前記燃料棒およびウォータロッドの上端部および下端部をそれぞれ保持するとともにそれぞれに複数の流路穴を有する上部タイプレートおよび下部タイプレートと、前記燃料棒およびウォータロッドを相互の水平方向に間隔をあけて保持するために前記上部タイプレートと下部タイプレートの間で上下方向に相互に間隔をあけて複数個配置されたスペーサと、を有して、冷却材が上方に向かって内部を流れるように構成された沸騰水型原子炉用燃料集合体において、前記ウォータロッドは、前記スペーサの下端の下側の位置で分割されていること、を特徴とする。
【0008】
また、請求項8に記載の発明は、鉛直方向に向けられて配列された複数の燃料棒と、前記燃料棒に平行に配置されて内部を水が上昇するように構成された管状の少なくとも1本のウォータロッドと、前記燃料棒およびウォータロッドのうちの少なくとも一部の上端部および下端部をそれぞれ保持するとともにそれぞれに複数の流路穴を有する上部タイプレートおよび下部タイプレートと、前記燃料棒およびウォータロッドを相互の水平方向に間隔をあけて保持するために前記上部タイプレートと下部タイプレートの間で上下方向に相互に間隔をあけて複数個配置されたスペーサと、を有して、冷却材が上方に向かって内部を流れるように構成された沸騰水型原子炉用燃料集合体において、前記燃料棒間の相互間隔が比較的狭い部分と燃料棒間の相互間隔が比較的広い部分とが存在し、前記燃料棒間の相互間隔が比較的広い部分が水平断面内で十字状に形成され、前記燃料棒間の相互間隔が比較的広い部分の燃料棒間に、前記上部タイプレートの下面から下方に前記スペーサより上方まで延びる水平断面が十字状の偏向板が配置されていること、を特徴とする。
【0009】
また、請求項11に記載の発明は、鉛直方向に向けられて配列された複数の燃料棒と、前記燃料棒に平行に配置されて内部を水が上昇するように構成された管状の少なくとも1本のウォータロッドと、前記燃料棒およびウォータロッドのうちの少なくとも一部の上端部および下端部をそれぞれ保持するとともにそれぞれに複数の流路穴を有する上部タイプレートおよび下部タイプレートと、前記燃料棒およびウォータロッドを相互の水平方向に間隔をあけて保持するために前記上部タイプレートと下部タイプレートの間で上下方向に相互に間隔をあけて複数個配置されたスペーサと、を有して、冷却材が上方に向かって内部を流れるように構成された沸騰水型原子炉用燃料集合体において、前記燃料棒間の相互間隔が比較的狭い部分と比較的広い部分とが存在し、前記燃料棒間の相互間隔が比較的広い部分が水平断面内で十字状に形成され、前記燃料棒間の相互間隔が比較的広い部分に、前記下部タイプレートの上面から上方に前記スペーサより下方まで延びる水平断面が十字状の隔離板が配置されていること、を特徴とする。
【0010】
また、請求項15に記載の発明は、鉛直方向に向けられて配列された複数の燃料棒と、前記燃料棒に平行に配置されて内部を水が上昇するように構成された管状の少なくとも1本のウォータロッドと、前記燃料棒およびウォータロッドのうちの少なくとも一部の上端部および下端部をそれぞれ保持するとともにそれぞれに複数の流路穴を有する上部タイプレートおよび下部タイプレートと、前記燃料棒およびウォータロッドを相互の水平方向に間隔をあけて保持するために前記上部タイプレートと下部タイプレートの間で上下方向に相互に間隔をあけて複数個配置されたスペーサと、を有して、冷却材が上方に向かって内部を流れるように構成された沸騰水型原子炉用燃料集合体において、前記燃料棒間の相互間隔が比較的狭い部分と燃料棒間の相互間隔が比較的広い部分とが存在し、前記燃料棒間の相互間隔が比較的広い部分に面する前記燃料棒の直径が他の燃料棒の直径よりも太いこと、を特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、限界出力が低下する恐れのある疎密配列の燃料集合体の限界出力低下を防ぎ、従来燃料と同等以上の限界出力が得られる燃料集合体を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。なお、これらの説明において、同一または類似の部分には共通の符号を付して、重複説明は省略する。
図1は、本発明に係る燃料集合体の第1の実施の形態を示したものである。燃料集合体は、中心に位置するウォータロッド11と、その周囲に格子配列とされている複数本の燃料棒13およびチャンネルボックス53(図14参照。図1では省略)で構成され、燃料棒13間の間隔を、軸方向に数個設置したスペーサ12によって保持している。図14に示すように、疎密配列燃料集合体は複数の燃料棒13を数個のブロックに分け、ブロック内の燃料棒間隔は従来燃料より小さく、各ブロック間の間隔はブロック内の燃料棒間隔より大きく配置されている。冷却材は各燃料棒13間およびブロック間を上昇する。
【0013】
通常、スペーサ12の上流でドライアウトが発生しやすい。したがって、この部分に水を供給することによりドライアウト出力を上げることができる。本燃料集合体のように中央に疎の流路が存在する場合はその疎の部分に燃料棒13の冷却に寄与しない冷却材が流れてしまう。一方、燃料部分にはウォータロッド11が存在し、この内部を流れる冷却材も燃料棒の冷却に寄与していない。このウォータロッド11内部を流れる水を燃料棒の冷却に使用するというのが本実施の形態である。
【0014】
すなわちこの実施の形態では、スペーサ12直上流(下方)の燃料棒13に貫通穴14をあける。こうすると、ウォータロッド11内部より冷却材が貫通穴14を通じて噴出し、燃料棒13の冷却に寄与することにより、限界出力を増大することが可能となる。
【0015】
一般に、スペーサ12下端より約6mmの位置が最もドライアウトしやすい。そこで、ウォータロッド11に貫通穴14を開ける位置をスペーサ下端から6mmよりもさらに上流の位置に開けるのが好ましい。こうすることにより、燃料棒13をさらに効率よく冷却することが可能となり、限界出力を増大することができる。
【0016】
また、一般に、ドライアウトが発生する位置は加熱部上端から数えて1,2番目のスペーサ12上流である。ウォータロッド11に貫通穴14を開ける位置を加熱部上端から1,2番目のスペーサ12下端から上流の位置に開けるのが好ましい。こうすることにより、ウォータロッド11内部に冷却材を燃料棒13の冷却に有効に使用でき、限界出力を増大することができる。
【0017】
図2は、本発明に係る燃料集合体の第2の実施の形態を示したものである。この実施の形態では、スペーサ12上流部分で、ウォータロッド11が分割されていて、ウォータロッド11は上部ウォータロッド11aと下部ウォータロッド11bとからなっている。このようにすることにより、ウォータロッド11の全ての方向に冷却材を供給することができ、限界出力を増大することができる。
【0018】
図3は、本発明に係る燃料集合体の第3の実施の形態を示したものである。この実施の形態は第2の実施の形態(図2)の変形例であって、下部ウォータロッド11b内にねじりテープ104などのねじり部材を挿入している。すなわち、ねじりテープ104は下部ウォータロッド11bの軸方向に向かってねじれた壁面を有する部材である。
【0019】
この実施の形態によれば、下部ウォータロッド11b内の水に旋回力を与えることができ、下部ウォータロッド11bの上部より吹き出した水に旋回力が与えられ、周囲の燃料棒13の冷却がより良くなり、限界出力を増大することができる。なお、下部ウォータロッド11b内に挿入するねじり部材は、流れを旋回させるものであればよく、ねじりテープには限らない。
【0020】
図4は、本発明に係る燃料集合体の第4の実施の形態を示したものである。この実施の形態は第2または第3の実施の形態の変形例であって、下部ウォータロッド11bの先端にねじりテープ114などのねじり部材を取り付けている。すなわち、ねじりテープ114は下部ウォータロッド11bの軸方向に向かってねじれた壁面を有する部材である。
【0021】
この実施の形態によれば、下部ウォータロッド11bからの水に旋回力を与えることができ、下部ウォータロッド11bの上部より吹き出した水に旋回力が与えられ、周囲の燃料棒13の冷却がより良くなり、限界出力を増大することができる。
【0022】
図5は、本発明に係る燃料集合体の第5の実施の形態を示したものである。この実施の形態では、ウォータロッド11に流れる流量は、疎の部分の流路の抵抗とウォータロッド11の抵抗の兼ね合いより決定する。この実施の形態では、できるかぎり、ウォータロッド11の抵抗を小さくすることにより、ウォータロッド11に流れる流量が増大し、最終的には限界出力を増大させる。ウォータロッド11の入口抵抗を減少させるためには、ウォータロッド11内の水に流れ方向と同じ方向で流入させること(流れの偏向により圧損を減少させる)、入口流路面積をできる限り大きくすることが有効である。
【0023】
本実施の形態では、上部タイプレート21にウォータロッド11を固定し、下部を広く開放している。ウォータロッド11の下部より水を流入させている。図5に示すように、ウォータロッド11の水出口101が上部タイプレート21の下方に設けられている。さらに、第1の実施の形態(図1)と同様に貫通孔14を設けてもよい。
このような構成によりウォータロッド11に流れる流量を増大させることができ、最終的には限界出力を増大させることができる。
【0024】
図6は、本発明に係る燃料集合体の第6の実施の形態を示したものである。この実施の形態は第5の実施の形態を変形したものであって、上部タイプレート21にウォータロッド11を固定し、下部を開放している。さらに、ウォータロッド11の下部より水を流入させる位置を下部タイプレート22のネットワーク部より下方にしている。ネットワーク部は、燃料棒13およびウォータロッド11の下端部が貫通して固定される部分であって、冷却材流路が最も絞られる部分である。
【0025】
この実施の形態によれば、ウォータロッド11内を通る冷却材は、下部タイプレート22のネットワーク部での流路の縮小・拡大を通らないので、下部タイプレート22の圧損が無くなり、よりウォータロッド11に流れる流量を増大させることができ、最終的には限界出力を増大させることができる。
【0026】
図7は、本発明に係る燃料集合体の第7の実施の形態を示したものである。この実施の形態では、ウォータロッドと複数の燃料棒13と、それらを保持するスペーサ12から構成される。そして、燃料棒13間隔が狭い(密な)部分と広い(疎な)部分とを有するように格子状に配列される。燃料棒13間隔が疎な部分は水平断面が十字状に形成されており、この疎の部分に、上部タイプレート21の下端から下方に延びる水平断面形状が十字状の偏向板31を取り付けている。
【0027】
このようにすると、この偏向板31により疎の流路の冷却材の流動が阻害され、図に示したように、燃料棒13の方へ流れが偏向する。こうすることにより、燃料棒13の冷却性能が向上し、限界出力が向上する。
【0028】
図8は、本発明に係る燃料集合体の第8の実施の形態を示したものである。この実施の形態では、第7の実施の形態の変形例であって、十字状の偏向板31の下端部分が、下方ほど薄く形成されている。好ましくは、下端部が下方に向かって尖っている。このような構成により圧力損失を低減できる。
【0029】
図9は、本発明に係る燃料集合体の第9の実施の形態を示したものである。この実施の形態では、第7(または第8)の実施の形態の燃料集合体において、下部タイプレート22の流路穴42を外周のみに取り付けている。通常は、図7にも示したように、流路穴42は多数開いており、偏向板31で燃料棒13の方向へ流れた冷却材が、燃料棒13の冷却に有効に使用される前に上部タイプレート21から外側に流れ出てしまう。そこで、この実施の形態のように下部タイプレート22の流路穴42を外周のみに取り付けていることにより、偏向された冷却材が全燃料棒13の冷却に有効に利用でき、限界出力が向上する。
【0030】
図10は、本発明に係る燃料集合体の第10の実施の形態を示したものである。この実施の形態では、ウォータロッドと複数の燃料棒13と、それらを保持するスペーサ12から構成される。そして、燃料棒13間隔が狭い(密な)部分と広い(疎な)部分とを有するように格子状に配列される。燃料棒13間隔が疎な部分は水平断面が十字状に形成されており、この疎の部分に、下部タイプレート22の上端から上方に延びる水平断面が十字状の隔離板41を取り付けている。隔離板41の上端の高さは、好ましくは、通常運転時の沸騰開始位置とする。
【0031】
下部タイプレート22の流路穴42から流入した冷却材は、燃料棒13間を流れる間に次第に、抵抗の少ない疎の流路へ移動していく傾向がある。そこで、この隔離板41により冷却材の疎の部分への移動を防ぐことができ、これにより限界出力が向上する。
【0032】
図11は、本発明に係る燃料集合体の第11の実施の形態を示したものである。この実施の形態は第10の実施の形態に類似しているが、下部タイプレート22の流路穴42を外周のみに取り付けている。こうすることにより、疎の流路へ冷却材が移動する時間が長くかかかり、より多くの冷却材をドライアウトが発生する燃料上部でも保持することができ、これにより限界出力が向上する。
【0033】
図12は、本発明に係る燃料集合体の第12の実施の形態を示したものである。この実施の形態は第11の実施の形態に類似しているが、燃料集合体において、十字状の隔離板41の先端部分を外側に傾斜を持つような流れ偏向板43を取り付けている。これにより隔離板41近傍の冷却に寄与しない冷却材を流れ偏向板43により燃料棒13側へ移動させ、冷却向上を図ることができる。これにより限界出力が向上する。
【0034】
図13は、本発明に係る燃料集合体の第13の実施の形態を示したものである。この実施の形態では、ウォータロッド11と複数の燃料棒51、52と、それらを保持するスペーサを有し、燃料棒間隔が狭い(密な)部分と広い(疎な)部分とを有するように格子状に配列される燃料集合体において、疎の流路54に面した燃料棒52の他の燃料棒51より太くしている。疎の流路54に面した燃料棒52が太いため、ギャップが狭く、このギャップを通過し難くくなり、冷却材の水平方向移動量が減り、これにより限界出力が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明に係る燃料集合体の第1の実施の形態を示す図であって、(a)は模式的部分立面図、(b)は(a)のB部拡大立面図。
【図2】本発明に係る燃料集合体の第2の実施の形態を示す要部拡大立面図。
【図3】本発明に係る燃料集合体の第3の実施の形態を示す要部拡大立断面図。
【図4】本発明に係る燃料集合体の第4の実施の形態を示す要部拡大立面図。
【図5】本発明に係る燃料集合体の第5の実施の形態におけるウォータロッドとその付近を示す模式的立断面図。
【図6】本発明に係る燃料集合体の第6の実施の形態におけるウォータロッドとその付近を示す模式的立断面図。
【図7】本発明に係る燃料集合体の第7の実施の形態を示す図であって、(a)は模式的部分立面図、(b)は(a)の上部タイプレートおよび偏向板の拡大立面図、(c)は(a)の上部タイプレートおよび偏向板のC−C線矢視模式的底面図。
【図8】本発明に係る燃料集合体の第8の実施の形態を示す図であって、(a)は模式的部分立面図、(b)は(a)の上部タイプレートおよび偏向板の拡大立面図。
【図9】本発明に係る燃料集合体の第9の実施の形態を示す図であって、(a)は模式的部分立面図、(b)は(a)の上部タイプレートおよび偏向板の拡大立面図、(c)は(a)の上部タイプレートおよび偏向板のC−C線矢視模式的底面図。
【図10】本発明に係る燃料集合体の第10の実施の形態を示す図であって、(a)は模式的部分立面図、(b)は(a)の下部タイプレートおよび隔離板の拡大立面図、(c)は(a)の上部タイプレートおよび偏向板のC−C線矢視模式的平面図。
【図11】本発明に係る燃料集合体の第11の実施の形態を示す図であって、(a)は模式的部分立面図、(b)は(a)の下部タイプレートおよび隔離板の拡大立面図、(c)は(a)の上部タイプレートおよび偏向板のC−C線矢視模式的平面図。
【図12】本発明に係る燃料集合体の第12の実施の形態を示す図であって、(a)は模式的部分立面図、(b)は(a)の下部タイプレートおよび隔離板の拡大立面図、(c)は(a)の上部タイプレートおよび偏向板のC−C線矢視模式的平面図。
【図13】本発明に係る燃料集合体の第13の実施の形態の模式的部分平断面図。
【図14】従来の燃料集合体の全体平断面図。
【符号の説明】
【0036】
11…ウォータロッド、11a…上部ウォータロッド、11b…下部ウォータロッド、12…スペーサ、13…燃料棒、14…貫通穴、21…上部タイプレート、22…下部タイプレート、31…偏向板、41…隔離板、42…流路穴、43…流れ偏向板、51…細い燃料棒、52…太い燃料棒、53…チャンネルボックス、54…疎の流路、101…水出口、104…ねじりテープ(ねじり部材)、114…ねじりテープ(ねじり部材)。




 

 


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