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発明の名称 原子力用自動機器
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2005−30771(P2005−30771A)
公開日 平成17年2月3日(2005.2.3)
出願番号 特願2003−192772(P2003−192772)
出願日 平成15年7月7日(2003.7.7)
代理人
発明者 島村 光明 / 木村 元比古 / 伊藤 智之
要約 課題
原子力発電プラントにおいて、炉内構造物の点検、保守、補修作業などを行う自動検査装置やロボットなどの自動機器は、炉内構造物に対して相対的移動距離を測定するための距離測定手段を有している。この距離測定手段は、遠隔、非接触で、より高精度に距離を測定することが望まれている。

解決手段
炉内構造物2に対してレーザ光5aを照射し、反射レーザ光5bから得られるスペックルパターンから相対移動量を演算処理し、自動機器10の炉内構造物2に対する相対的移動距離を測定する。
特許請求の範囲
【請求項1】
原子炉の炉内構造物の保守点検作業を行う作業装置と、炉内構造物との相対的移動距離を測定する距離測定装置とを有する原子力用自動機器において、前記距離測定装置は、炉内構造物に対して所定距離を保って配置された水密容器と、この水密容器に収められたレーザ照射装置と、前記水密容器に収められ、前記レーザ照射装置からの反射光によるスペックルパターンを撮像する撮像装置と、この撮像装置の出力から炉内構造物に対する相対移動量を演算処理することにより相対的移動距離を測定する相対移動量演算処理装置とからなることを特徴とする原子力用自動機器。
【請求項2】
前記レーザ照射装置が半導体レーザ発振器であり、前記撮像装置がCCD素子であることを特徴とする請求項1記載の原子力用自動機器。
【請求項3】
前記レーザ照射装置が光ファイバーおよび照射光学素子から成り、前記撮像装置が受光光学素子および光ファイバーから成ることを特徴とする請求項1記載の原子力用自動機器。
【請求項4】
前記撮像装置がCID素子であることを特徴とする請求項1記載の原子力用自動機器。
【請求項5】
前記撮像装置が撮像管であることを特徴とする請求項1記載の原子力用自動機器。
【請求項6】
前記原子力用自動機器は、原子炉内の水中で移動することを特徴とする請求項1記載の原子力用自動機器。
【請求項7】
前記水密容器と原子炉内構造物との間に清浄水を供給するためのノズルを設けたことを特徴とする請求項6記載の原子力用自動機器。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば原子力発電プラントにおいて、原子炉圧力容器内、または炉内構造物の点検、保守、補修作業などを行う自動検査装置やロボットなどの自動機器に関し、特に炉内構造物に対しての相対的移動距離を測定する距離測定機能を有する原子力用自動機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
原子力発電プラントでは、定期検査時や補修作業を行う際の作業員の被爆量を低減し、作業効率を上げ、安全の確保を図る目的で原子力用の自動検査装置やロボットなどの自動機器が導入されている。
【0003】
例えば、原子炉圧力容器内、または炉内構造物の洗浄、点検、検査等の保守作業や切断、溶接等の補修作業を行う際には前記自動機器が用いられる。特に溶接構造物である原子炉圧力容器内のシュラウドにおいては、シュラウド壁面に対し、溶接線に沿って移動するような点検用の自動機器が導入されている。
【0004】
従来、上述のような炉内作業を行うための各種作業装置を搭載した自動機器としては、遊泳移動装置や壁面吸着移動装置、もしくはアーム先端に各種作業装置を取付けて遠隔で搬送、移動する炉内遠隔作業ロボット等の自動機器が用いられている。
【0005】
これらの自動機器はその作業を行う上で原子炉内おいて各種作業対象となる炉内構造物に対して相対的移動距離を測定するための距離測定手段を有している。
従来の距離測定手段としては大きく分けて、以下の3つの手段が挙げられる。
【0006】
第1には内界センサによる手段であり、回転ローラを炉内構造物に接触させてその回転数を検出することにより直接的に移動距離を測定する手段や、ジャイロセンサ、加速度センサにより動作量を演算し移動距離を測定する手段、また深さのみであれば水深センサにより測定する手段がある。
【0007】
第2には外界センサによる手段であり、各種作業装置にカメラを搭載して画像処理により炉内構造物の特徴点を抽出し相対移動距離を測定する手段がある。 第3には各種作業装置とは別個に固定設置した検出センサによる手段であり、例えば炉外部に設置されたカメラにより各種作業装置の映像をとらえ、画像処理によって作業装置の相対移動距離を測定する手段や、各種作業装置にランプや発振器等のマーカを搭載し、このマーカを外部に固定設置された各々の検出センサによりとらえて相対移動距離を測定する手段などがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の内界センサによる距離測定手段においては、回転ローラが滑ってしまい検出不可能になったり、炉内構造物との接触反力により搬送、移動装置の移動が阻害されるといった問題点がある。
【0009】
また直交する2方向の移動距離を測定するために互いに回転軸を直交させたローラを配置しても、互いに他方の回転を阻害する接触反力が作用してしまい測定が困難である。ジャイロセンサや加速度センサにより測定する手段においても精度が劣るとった課題がある。
【0010】
外界センサによる距離測定手段では、原子炉内の狭隘部においては目標パターンとしての炉内構造物の特徴点抽出が困難であったり、処理速度が遅い、検出精度が劣るといった課題がある。
【0011】
また、固定設置した検出センサによる距離測定手段では、原子炉内の狭隘部において作業カメラや検出センサの設置そのものや固定、保持が困難であるといった課題がある。
【0012】
本発明はこのような従来の欠点を除去し、炉内構造物に対して搬送、設置される自動機器と炉内構造物との相対的移動距離を遠隔、非接触で高精度に測定することのできる距離測定装置を備えた原子力用自動機器を得ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1記載の原子力用自動機器の発明は、原子炉の炉内構造物の保守点検作業を行う作業装置と、炉内構造物との相対的移動距離を測定する距離測定装置とを有する原子力用自動機器において、前記距離測定装置は、炉内構造物に対して所定距離を保って配置された水密容器と、この水密容器に収められたレーザ照射装置と、前記水密容器に収められ、前記レーザ照射装置からの反射光によるスペックルパターンを撮像する撮像装置と、この撮像装置の出力から炉内構造物に対する相対移動量を演算処理することにより相対的移動距離を測定する相対移動量演算処理装置とからなることを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態による原子力用自動機器の距離測定装置を示す図である。
図1において、1は距離測定機能を有する自動機器の距離測定装置で、相対移動距離の測定対象である炉内構造物2に対して一定距離を保ち正対して設置される。3は水密容器で、この水密容器3の中には前記炉内構造物2の壁面2aに対して半導体レーザ発振器4からのレーザ光5aを所定の角度で照射するレーザ照射装置6と、このレーザ照射装置6から照射され、炉内構造物2の壁面2aから反射してくる反射レーザ光5bを撮影するCCD素子(電荷結合素子)などの撮像装置7が収められている。8は相対移動量演算装置で、撮像装置7からの出力が入力され、距離測定装置1と炉内構造物2との相対移動量を逐次演算処理し、相対的移動距離を測定する。
【0015】
このような距離測定装置1は図2(a)、(b)に示すように、例えば原子炉内水中で遊泳または炉内構造物2の壁面2a上を吸着するなどしながら移動するように構成された各種作業装置9に搭載されて全体として自動機器10を構成する。そして、作業装置9が炉内構造物2の壁面2aと平行に移動する時の両者の相対移動量を測定する。
【0016】
図2において、距離計測装置1はこの作業装置9の下部に取付けられている。11は作業装置9に設けられた一対の上下スラスタ、12は同じく一対の水平スラスタである。作業装置9は、原子炉内を遊泳移動し、作業対象である炉内構造物2の壁面2aに対し上下スラスタ11や水平スラスタ12により接触する。作業装置9に設けられた走行車輪13は、作業装置9が炉内構造物2の壁面2aに接触した状態で車輪駆動モータ14を回転させることにより、炉内構造物2の壁面2a上を走行移動する。走行車輪13は図示しないステアリングモータにより車輪駆動モータ14と共に旋回可能であり、走行車輪13による走行方向を任意に設定することにより作業装置9を任意の位置に移動・位置決めさせ必要な作業を行わせることができる。
【0017】
次に本発明の原子力用自動機器における距離測定装置1の相対移動量測定方法について説明する。本実施の形態において、半導体レーザ発振器4からレーザ照射装置6を介して照射されたレーザ光5aは、炉内構造物2に照射される。レーザ光5aは炉内構造物2の壁面2aに反射し、反射レーザ光5bは反射、散乱、干渉してスペックルパターンを生じる。スペックルパターンとは、レーザ光を物体に照射した時に物体表面の粗面状態に基づき乱反射して生成する不定形粒状集合模様である。この不定形粒状集合模様は、物体が上下あるいは左右に移動するとこれに比例して平行移動する性質を持つ。したがって、このスペックルパターンをCCD素子で構成した撮像装置7により撮像し、その出力である画素単位の変化を相対移動量演算装置8により逐次演算処理することで、自動機器10の炉内構造物2に対する上下方向、左右方向、回転方向などの相対的移動距離を測定することができる。
【0018】
以上述べた本発明の第1の実施の形態によれば、距離測定装置1はレーザ光5aを炉内構造物2に照射するだけで自動機器と炉内構造物との相対的移動量を測定することが可能であることから、原子炉内水中において使用される遊泳移動装置や壁面吸着移動装置、もしくは炉内遠隔作業ロボットのアーム先端に取付けられた各種作業装置9の炉内構造物2に対する相対的移動距離を、遠隔、非接触で高精度に測定することが可能である。
また、接触ローラを用いた接触式計測では困難であった任意方向の移動量が測定可能である。
【0019】
さらに、非接触計測であることから作業装置9の動きを阻害しないので、原子炉内で各種作業を行う場合に作業装置9の位置決めが容易になり、効率的な作業が可能になり、位置決め後の位置や姿勢の精度が向上し作業品質向上につながる。
【0020】
次に本発明の第2の実施の形態について図3を参照して説明する。なお、以下の実施の形態の説明において、図1に示す本発明の第1の実施の形態と同一部分は同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0021】
本実施の形態においては、レーザ照射装置を光ファイバー15および照射光学素子16で構成し、撮像装置を受光光学素子17および光ファイバー18で構成する。
【0022】
本実施の形態においても第1の実施の形態と同様にレーザ発振器4から出力されたレーザ光5aを光ファイバー15、照射光学素子16により炉内構造物2に対して照射する。炉内構造物2に反射して生成されるスペックルパターンを受光光学素子17で受け、光ファイバー18で伝送する。光ファイバー18から得られる画像出力を、光電変換装置19を介して相対移動量演算装置8に入力し、光ファイバーの画素単位の出力変化を逐次演算処理することで、自動機器10の炉内構造物2に対する上下あるいは左右方向、回転方向の相対的移動距離を測定することができる。
【0023】
以上述べた本発明の第2に実施の形態によれば、原子炉内における距離測定装置1の使用環境が高放射線環境下であってもレーザ光の照射光学素子16、受光光学素子17および光ファイバー15、18の放射線による劣化度合いが小さいので、原子炉内においてシュラウド中間部胴の内外表面のように放射線線量率が高い領域においても劣化することなく適用可能である。
またCCD素子に比べて構成部品が小さいので、距離測定装置1全体を小型に構成することができる。
【0024】
次に本発明の第3の実施の形態について説明する。
本実施の形態においては、図3に示す第2の実施の形態と同様にレーザ照射装置を光ファイバー15および照射光学素子16で構成し、撮像装置としてCID素子(二次元電荷注入型素子)を使用する。CID素子はCCD素子に比べて耐放射線性が高いので、CCD素子が適用できない放射線線量の高い領域でも距離測定装置が使用可能である。
【0025】
また第2の実施の形態のように光ファイバーを用いた場合に、光ファイバーの剛性が高くて取扱いに問題が生じる場合にはCCD素子と同様にケーブルの処理を行えば良いので作業性が優れる。
【0026】
次に本発明の第4の実施の形態について説明する。
本実施の形態においては、図3に示す第2の実施の形態と同様にレーザ照射装置を光ファイバー15および照射光学素子16で構成し、撮像装置として撮像管を使用する。撮像管はCCD素子やCID素子に比べて耐放射線性がより高いので、CCD素子やCID素子が適用できない放射線線量がより高い領域でも距離測定装置が使用可能である。
【0027】
また第2の実施の形態のように光ファイバーを用いた場合に、光ファイバーの剛性が高くて取扱いに問題が生じる場合にはCCD素子などと同様にケーブルの処理を行えば良いので作業性が優れる。
【0028】
次に本発明の第5の実施の形態について図4を参照して説明する。
本実施の形態においては、水ノズル20を水密容器3と炉内構造物2の間に配置し、貯水装置21から水チューブ22を介して水ノズル20に清浄水を供給し、レーザ光およびスペックルパターンの導光路23に噴射、供給する。
【0029】
一般に、原子炉内の水中においては、炉内構造物2に放射化物質が生成され、この放射化生成物(ソフトクラッド)が剥離、離脱して水中に浮遊し、導光路23を濁らせる場合がある。
【0030】
本実施の形態においては、水ノズル20から噴射、供給される清浄水により、炉内構造物2から剥離、離脱して導光路23に浮遊する放射化生成物(ソフトクラッド)を排除することができる。その結果、炉内水中において放射化生成物(ソフトクラッド)が多量に存在し浮遊する環境でも安定したスペックルパターンを取得することができ、正確な距離測定が可能となる。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、炉内構造物に対して搬送、設置される自動機器と炉内構造物との相対的移動距離を遠隔、非接触で高精度に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による原子力用自動機器の距離測定装置を示す平面図。
【図2】本発明の第1の実施の形態による原子力用自動機器を示す図で、(a)は正面図、(b)は側面図。
【図3】本発明の第2の実施の形態による原子力用自動機器の距離測定装置を示す平面図。
【図4】本発明の第5の実施の形態による原子力用自動機器の距離測定装置を示す平面図。
【符号の説明】
1…距離測定装置、2…炉内構造物、2a…炉内構造物の壁面、3…水密容器、4…半導体レーザ発振器、5a…レーザ光、5b…反射レーザ光、6…レーザ照射手段、7…撮像装置、8…相対移動量演算装置、9…作業装置、10…自動機器、15、18…光ファイバー、16…照射光学装置、17…受光光学素子、19…光電変換装置、20…水ノズル、21…貯水装置、22…水チューブ、23…導光路。




 

 


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