米国特許情報 | 欧州特許情報 | 国際公開(PCT)情報 | Google の米国特許検索
 
     特許分類
A 農業
B 衣類
C 家具
D 医学
E スポ−ツ;娯楽
F 加工処理操作
G 机上付属具
H 装飾
I 車両
J 包装;運搬
L 化学;冶金
M 繊維;紙;印刷
N 固定構造物
O 機械工学
P 武器
Q 照明
R 測定; 光学
S 写真;映画
T 計算機;電気通信
U 核技術
V 電気素子
W 発電
X 楽器;音響


  ホーム -> 化学;冶金 -> 株式会社バイオバランス

発明の名称 新規な乳酸菌
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2005−245299(P2005−245299A)
公開日 平成17年9月15日(2005.9.15)
出願番号 特願2004−59912(P2004−59912)
出願日 平成16年3月4日(2004.3.4)
代理人
発明者 宮本 拓 / 内藤 善夫
要約 課題
抗カビ活性を有し、且つ単独で用いてもプロバイオティクス活性に優れる新規な乳酸菌を提供すること。

解決手段
抗カビ活性を有するラクトバチルス・デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii)。ラクトバチルス・デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii)は、ラクトバチルス・デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii)ANTI MUFFA(FERM P-19705)である。ラクトバチルス・デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii)は、ペニシリウム属のカビ類に対する抗カビ活性を有する。
特許請求の範囲
【請求項1】
抗カビ活性を有するラクトバチルス・デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii)。
【請求項2】
ラクトバチルス・デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii)ANTI MUFFA(FERM P-19705)である請求項1に記載のラクトバチルス・デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii)。
【請求項3】
ペニシリウム属のカビ類に対する抗カビ活性である請求項1又は請求項2に記載のラクトバチルス・デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii)。
【請求項4】
請求項1〜請求項3のいずれかに記載のラクトバチルス・デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii)が添加されてなる動物用飼料。
【請求項5】
請求項1〜請求項3のいずれかに記載のラクトバチルス・デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii)が添加されてなる動物用飲料。
【請求項6】
請求項1〜請求項3のいずれかに記載のラクトバチルス・デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii)を有効成分とする乳酸菌生菌剤。
【請求項7】
請求項1〜請求項3のいずれかに記載のラクトバチルス・デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii)を有効成分とする動物用飼料添加剤。
【請求項8】
請求項1〜請求項3のいずれかに記載のラクトバチルス・デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii)を用いる動物飼育の向上方法。
【請求項9】
動物飼育の向上が動物の排泄物の消臭の向上である請求項8に記載の動物飼育の向上方法。
【請求項10】
動物飼育の向上が動物の生存率の向上である請求項8に記載の動物飼育の向上方法。
【請求項11】
動物飼育の向上が採卵鶏の産卵率の向上である請求項8に記載の動物飼育の向上方法。
【請求項12】
動物飼育の向上が乳牛の乳質の向上である請求項8に記載の動物飼育の向上方法。
【請求項13】
請求項1〜請求項3のいずれかに記載のラクトバチルス・デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii)を用いて製造した発酵食品。
【請求項14】
請求項1〜請求項3のいずれかに記載のラクトバチルス・デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii)を用いる発酵食品の製造方法。
【請求項15】
請求項1〜請求項3のいずれかに記載のラクトバチルス・デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii)を用いる食品保存方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、抗カビ活性を有し、且つプロバイオティクス活性に優れる新規な乳酸菌に関する。
【背景技術】
【0002】
乳酸菌は、乳酸、有機酸、揮発性脂肪酸、過酸化水素、安息香酸、バクテリオシン(ナイアシン、コリシンなど)など様々な抗菌性物質(抗細菌性)を産生することが知られており、乳製品のスタータとしてのみならず、抗細菌性を利用して食品の保存(バイオプリザベーション)にも用いられている。しかし、食品の保存中、病原菌や腐敗菌として細菌が繁殖するだけでなくカビ類も繁殖し、ほとんどの乳酸菌はカビの繁殖には有効ではなかった。特に、動物用飼料にはカビが繁殖し易く、カビの繁殖による飼料の発熱や悪臭のため、動物の飼料摂取率の低下を招くことがあった。また、カビの繁殖により飼料用タンクのホッパーの出口が詰まり、飼料が出なくなることがあった。一方、カビの繁殖を防除するため、動物用飼料に抗カビ活性のある抗生物質や蟻酸などの抗カビ剤が添加されることがあったが、抗カビ剤が腐蝕を招くという問題や、抗生物質により動物に下痢や消化不良を招いたり、耐性菌の出現や腸内フローラの異常を招く等の問題があった。従来、抗カビ活性を有する乳酸菌は、ラクトバチルス・サンフランシスエンシス(Lactobacillus sanfranciscencis)(特許文献1参照)、ラクトバチルス・プランタラム(Lactobacillus plantrum)(非特許文献1参照)以外はほとんど知られていない。
また、従来、乳酸菌はプロバイオティクスとして用いられている。このようなものとして、ラクトバチルス・サリバリウスを含有してなる家畜用薬剤(特許文献2参照)、菌数がN×10以上の乳酸球菌及び芽胞菌から主としてなる混合微生物を、少なくとも0.1%含む消臭性飼料(特許文献3参照)、高級有機物に、抗酸化物質と、生菌剤とを加え、密閉容器に入れ、25℃〜37℃の温度下で発酵させた飼料添加物(特許文献4参照)など多くの提案がある。
【特許文献1】特開2002−291466号公報
【非特許文献1】Paola Lavermicocca et al.Applied and Environmental Microbiology, Sept.2000,p4084〜p4090, vol.66,No9)
【特許文献2】特開昭50−132115号公報
【特許文献3】特開平9−322714号公報
【特許文献4】特開2001−299230号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、これまでに抗カビ活を有するラクトバチルス・デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii)についての報告はない。また、従来のプロバイオティクスとして用いられる乳酸菌は、特許文献2に記載のように乳酸菌単独で用いる提案もあるが、十分な効果が得られなかったため、上記のように乳酸菌と他の微生物を併用するものや他の有用物質を併用するものが大半を占め、最近では、単独で十分なプロバイオティクス活性が得られる乳酸菌についての提案はほとんどない。
【0004】
本発明は、上記の事情に鑑みなされたもので、抗カビ活性を有し、且つ単独で用いてもプロバイオティクス活性に優れる新規な乳酸菌を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を解決する本発明は、抗カビ活性を有するラクトバチルス・デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii)を要旨とする。この発明において、ラクトバチルス・デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii)は、ラクトバチルス・デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii)ANTI MUFFA(FERM P-19705)が好ましい。また、この発明において、抗カビ活性は、ペニシリウム属のカビ類に対する。
【0006】
上記の各発明のラクトバチルス・デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii)が添加されてなる動物用飼料。上記の各発明のラクトバチルス・デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii)が添加されてなる動物用飲料。上記の各発明のラクトバチルス・デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii)を有効成分とする乳酸菌生菌剤。上記の各ラクトバチルス・デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii)を有効成分とする動物用飼料添加剤。
【0007】
上記の各発明のラクトバチルス・デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii)を用いる動物飼育の向上方法。この発明において、動物飼育の向上は、動物の排泄物の消臭の向上、動物の生存率の向上、採卵鶏の産卵率の向上あるいは乳牛の乳質の向上である。ここで、動物飼育の向上とは、本発明の乳酸菌の有するプロバオティクス活性により得られる効果を広く包含する。
【0008】
上記の各発明のラクトバチルス・デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii)を用いて製造した発酵食品。上記の各発明のラクトバチルス・デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii)を用いる発酵食品の製造方法。上記の各発明のラクトバチルス・デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii)を用いる食品保存方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明の乳酸菌は、抗カビ活性を有するので、食品の保存中のカビの防除、飼料のカビの防除などに有用であり、抗生物質や抗カビ剤の添加による問題点を回避できる。また、本発明の乳酸菌は、プロバイオティクス活性に優れるので、腸内フローラを改善し、家禽や家畜などの宿主の飼育を向上させる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明のラクトバチルス・デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii)は、ラクトバチルス・デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii)ANTI MUFFA(以下、本菌ということがある)が好ましく、この菌株は財団法人特許寄託センター(日本国茨城県つくば市東1−1−1中央第6)に寄託されており、受託番号はFERM P-19705である。
【0011】
本菌は、乳酸菌の抗菌活性の検索中に見出された。乳酸菌継代用液体培地(グルコース5.0g、ラクトース5.0g、トリプトン10.0g、酵母エキス5.0g、ツイン-80 1.0g、L-システィン塩酸塩9.1gに蒸留水を加えて全量1000mlとし、pH6.8〜7.0に調整後、121℃、15分間高圧滅菌)を用いて培養したラクトバチルス・デルブリッキー(Lactobacillus delbrueckii)ANTI MUFFA(FERM P-19705)の菌学的性質は以下の通りである。なお、糖資化性については、糖類発酵性試験用基礎培地(トリプトン10.0g、酵母エキス5.0g、ブロムクレゾールパープル0.06gに蒸留水を加えて全量1000mlとし、pH6.8に調整後、121℃、15分間高圧滅菌)を用いて培養した。
細胞の形態:桿菌、胞子形成:無、運動性:無、グラム染色:+、酸素に対する態度:通性嫌気性、15℃での生育:−、45℃での生育:+、乳酸発酵:ホモ型、グルコースからのガスの生成:−、アルギニンからのアンモニアの生成:−、馬尿酸ナトリウムの加水分解性:−、4%塩化ナトリウム耐性:−、糖資化性:アラビノース−、キシロース−、ラムノース−、リボース−、グルコース+、マンノース+、フルクトース+、ガラクトース+、スクロース+、マルトース+、セロビオース+、ラクトース+、トレハロース+、メリビオース−、ラフィノース−、メレチトース−、マンニトール−、ソルビトール−、エスクリン+、サリシン+、アミグダリン−、グルコン酸ナトリウム−、生成乳酸:D乳酸
【0012】
本菌は、乳酸菌の培養に一般的な、MRS培地、TYLG培地、ミルク培地などを用いて培養できる。培養温度は、20〜50℃、好ましく30〜40℃、培養pHはpH3.5〜9.0、好ましくは4.5〜7.0、培養時間は6〜30時間が好ましい。本菌は、抗カビ活性を有し、特にペニシリウム属のカビ類に対する抗カビ活性を有し、動物用飼料に繁殖し易いペニシリウム・オルソニー(Penicillium olsonii)の阻止作用を有する。また、カビ毒マイコトキシン産生能を有するペニシリウム・クリソゲナム(Penicillium chrysogenum)及びペニシリウム・ロックフォルティ(Penicillium roquefortii)の阻止作用を有する。
【0013】
本菌は、家禽用飼料や牛や豚などの家畜用飼料、犬や猫などのペット用飼料、ウナギなど魚類の養殖用飼料などに添加して用い、抗カビ活性により飼料のカビを防除できる。また、本菌は家禽や家畜、ペットに与える飲料水などの飲料に添加しても良い。
【0014】
本菌は、これを有効成分とする乳酸菌生菌剤として用いることができる。乳酸菌生菌剤は、通常本菌のみで調製しても良いが、とうもろこし、ふすま、米ぬかなど本菌の栄養源となる物質を混合しても良い。また、乳酸菌生菌剤は、本菌の生育を阻害しない他の微生物や他の有用物質を併用しても良い。乳酸菌生菌剤は、動物用飼料や動物用飲料に加えて用いることができる。
【0015】
本菌は、安全性があり発酵食品のスターターとして用いることができる。また、抗カビ活性を有することにより、食品に添加して病原菌や腐敗菌を防除し、食品の保存に用いることもできる。
【0016】
また、本菌は有用なプロバイオティクスとして用いることができる。プロバイティクスとは、宿主の腸内フローラを改善して宿主に有益な効果をもたらす経口摂取可能な微生物をいう。宿主にもたらす有益な効果は、動物が摂取することにより得られる、動物の成長の促進、飼料要求率の改善、腸疾患の予防・改善、排泄物の消臭、生存率の改善、採卵鶏の産卵率の向上、乳牛の乳質の向上など様々なものをいい、動物飼育の向上と同義である。本菌は、これを有効成分とする動物用飼料添加剤が添加された動物用飼料を動物に摂取させ、プロバイオティクス活性により動物飼育の向上を図ることができる。
【実施例】
【0017】
次いで、本発明を実施例を挙げて詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0018】
〔製造例〕
MRS液体培地に本菌を接種し、30〜40℃で24時間1次培養した。培養液を滅菌されたふすまに噴霧し、30〜40℃で3日間2次培養して乳酸菌生菌剤を得た。得られた乳酸菌生菌剤に含まれる本菌の菌数は5.3×109/gであった。
【0019】
〔抗カビ活性の検討1〕
脱脂乳寒天平板(滅菌10%スキムミルク10ml、BCP(100mg/l)溶解2%寒天5ml、TYLG培養液(本菌を106/ml含む)150μl)上に表1の被検菌種のカビ胞子を塗抹後、TYLG培養液(本菌を106/ml含む)を50μl加えた0.15%軟寒天5mlを重層し、30℃で2日間培養した。培養後、カビ胞子を塗抹しない対照と比較し、カビの増殖阻止作用について判定した。結果は、表1に示すように、ペニシリウム属のカビに対して強い阻止作用を示した。
【0020】
【表1】


【0021】
〔抗カビ活性の検討2〕
本菌を家畜用飼料に添加し、家畜用飼料のカビの繁殖を防除できるかについて試験を行った。家畜用飼料(穀類(とうもろこし、ライ麦)60wt%、植物性油かす類26wt%、そうこう類2wt%、その他(菓子屑、糖蜜など)12wt%)20gに上記の製造例で得た乳酸菌生菌剤を1g(5.3×109個)を添加し、これに蒸留水20mlを加えたものをカップに入れて常温で377日間放置した(実施例1)。同様の家畜用飼料20gに蒸留水20mlのみを加えたものを同様に放置した(比較例1)。結果は、図1と図2に示すように、比較例1においては、家畜用飼料の汚染カビのペニシリウム・オルソニー(Penicillium olsonii)が繁殖し、青緑色に変色していた。一方、実施例1ではペニシリウム・オルソニー(Penicillium olsonii)の繁殖を阻止していた。なお、図1の比較例1は、放置から31日後のものであり、図2の実施例1は放置から377日後のものである。
【0022】
〔家禽、家畜の排泄物の消臭作用についての検討〕
豚舎内、鶏舎内及び牛舎内のアンモニア濃度をそれぞれ測定して、本菌の消臭作用を以下のように検討した。
【0023】
対照は、豚用飼料(穀類(とうもろこし、ライ麦)60wt%、植物性油かす類26wt%、そうこう類2wt%、その他(菓子屑、糖蜜、リン酸カルシウムなど)12wt%)に納豆菌を0.2wt%添加したものを離乳後子豚飼育舎、育成舎、母豚舎の各々で飼育されている総計2000頭の各豚に摂取させ、豚舎内のアンモニア濃度を測定した。アンモニア濃度は、豚舎内の高さ1.5mの位置にアンモニア検知管(株式会社ガステック製、3DL)を設置して測定した。実施例2は、前記の豚用飼料に上記の製造例で得た乳酸菌生菌剤を1頭当たり1日4g(2.12×1010)摂取できるように添加したものを2000頭の各豚に摂取させ、20日後と40日後のアンモニア濃度を対照と同様に測定した。なお、実施例2の試験は、対照の試験の終了後、一定期間無添加の豚用飼料を摂取させ、その後行った。結果は、表2に示すように、実施例2が対照に比べ顕著な消臭作用を示し、特に40日後はほとんどアンモニア臭を発生していなかった。
【0024】
【表2】


【0025】
対照は、採卵鶏用飼料(とうもろこし59wt%、植物性油かす類23wt%、そうこう類3wt%、動物性飼料(魚粉)1%、その他(炭酸カルシウム、動物性油脂、コーンスチープリカーなど)14wt%)に市販の乳酸菌資材(組成は乳酸菌、酵母菌、糸状菌等。A社製)を2.0wt%添加し、12000羽の採卵鶏(イサブラウン)に摂取させ、鶏舎内のアンモニア濃度を測定した。また、実施例3は、前記と同様の採卵鶏用飼料に上記の製造例で得た乳酸菌生菌剤を1.0wt%添加し、12000羽の採卵鶏(イサブラウン)に摂取させ、鶏舎内のアンモニア濃度を測定した。結果は、表3に示した。また、実施例4は、乳酸菌生菌剤の添加後5日、18日、25日、37日のアンモニア濃度を測定した。結果は、表4に示した。アンモニア濃度の測定は、上記の豚の場合と同様の方法で行った。また、実施例3の試験は、対照の試験を15ヶ月に亘り行い、その後3ヶ月間無添加の採卵鶏用飼料を摂取させた後、15ヶ月間に亘り行ったものである。表3は、対照と実施例3の各15ヶ月の間に定期的に測定した結果の平均値を示す。結果は、表3に示すように、家禽においても本菌の消臭作用が優れていた。また、表4に示すように、経時的に消臭作用が高くなっていた。
【0026】
【表3】


【0027】
【表4】


【0028】
対照は、乳牛用飼料(とうもろこし5kg、大麦3kg、ビート1.5〜2.0kg、綿実2kg、脱脂大豆1.2〜1.3kg、大豆0.8kg〜1kg、乾燥草8〜10kg、水150〜200l)に市販の乳酸菌資材(組成は乳酸菌、酵母菌、麹菌等。B社製)を乳牛1頭当たり1日200gを摂取できるように添加し、乳牛(ホルスタイン)130頭に摂取させ、牛舎内のアンモニア濃度を測定した。また、実施例5は前記と同様の乳牛用飼料に上記の製造例で得た乳酸菌生菌剤を乳牛1頭当たり1日40g摂取できるように添加し、130頭の各乳牛に摂取させ、牛舎内のアンモニア濃度を測定した。実施例5は、対照の試験の終了後、一定期間無添加の乳牛用飼料を摂取させ、その後行ったものである。アンモニア濃度の測定は、上記の豚の場合と同様の方法で行った。結果は、表5に示すように、乳牛においても本菌の消臭作用が優れていた。
【0029】
【表5】


【0030】
〔採卵鶏の生存率、産卵率の検討〕
上記の消臭作用の検討で行った各15ヶ月間に亘る試験において、消臭作用の試験と共に生存率と産卵率についても検討した。対照は、上記の家禽用飼料に市販の乳酸菌資材を添加したものを家禽に摂取させたものであり、実施例6及び実施例7は上記の家禽用飼料に乳酸菌生菌剤を添加したものを家禽に摂取させたものである。結果は、表6に示すように、本菌を摂取した採卵鶏の生存率は極めて高かった。また、表7に示すように、本菌を摂取した採卵鶏は、産卵率にも優れていた。
【0031】
【表6】


【0032】
【表7】


【0033】
〔乳質の向上作用の検討〕
上記の消臭作用の検討で行った乳牛用飼料と市販の乳酸菌資材及び製造例で得た乳酸菌生菌剤を用い、10日間隔で17回に亘り搾乳し、牛乳の乳脂肪率、乳蛋白質率及び無脂乳固形分率について検討した。対照は、乳牛(ホルスタイン)130頭に乳牛用飼料に市販の乳酸菌資材を添加したものを摂取させた。また、実施例8は対照の試験の終了後、一定期間無添加の乳牛用飼料を摂取させ、その後、乳牛(ホルスタイン)130頭に乳牛用飼料に製造例で得た乳酸菌生菌剤を添加したものを摂取させた。乳牛から搾られた各牛乳の乳脂肪率、乳蛋白質率及び無脂乳固形分率は、乳成分分析装置(ミルコスキャンFT120、富士平株式会社製)を用いて測定した。表8は、試験を行った17回の測定値の平均を示す。結果は、表8に示すように、本菌を摂取した乳牛から生産される牛乳の乳脂肪率、乳蛋白質率及び無脂乳固形分率はいずれも対照に比べ高く、乳質が向上していた。
【0034】
【表8】


【0035】
以上の結果より、本菌は家禽や家畜の腸内への定着性が高く、消化吸収を向上させ、本菌単独で用いても優れたプロバイオティクス活性を有するものと思われる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】実施例1の家畜用飼料を示す写真像である。
【図2】比較例1の家畜用飼料を示す写真像である。




 

 


     NEWS
会社検索順位 特許の出願数の順位が発表

URL変更
平成6年
平成7年
平成8年
平成9年
平成10年
平成11年
平成12年
平成13年


 
   お問い合わせ info@patentjp.com patentjp.com   Copyright 2007-2013