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発明の名称 電気接続箱
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2004−140956(P2004−140956A)
公開日 平成16年5月13日(2004.5.13)
出願番号 特願2002−304996(P2002−304996)
出願日 平成14年10月18日(2002.10.18)
代理人
発明者 伊藤 法生
要約 課題
車両のボディに縦置きに直付け固定して放熱性を向上し、エンジンルーム内に水が入ってきても電子回路板に水の浸入を防止することのできる電気接続箱を提供すること。

解決手段
電子素子及び電装品13を回路基板14上に配置して構成される電子回路板15を収納するメインカバー30をアンダーカバー11に重畳し、回路基板14に搭載してある電子素子及び電装品13を保護するアッパーカバー12をメインカバー30とアンダーカバー11に装着し、縦置き状態で取り付けてなる電気接続箱10において,アンダーカバー11の鉛直方向上端部にアッパーカバー12を固定する位置決め構造を設け,アッパーカバー12の鉛直方向上端部に、アンダーカバー11との隙間を塞ぐ防水部材20を設けて構成し,アンダーカバー11を車両のボディに直付け固定するようにする。
特許請求の範囲
【請求項1】
電子素子及び電装品を回路基板上に配置して構成される電子回路板を収納するメインカバーをアンダーカバーに重畳し、前記回路基板に搭載してある電子素子及び電装品を保護するアッパーカバーを前記メインカバーとアンダーカバーに装着し、縦置き状態で取り付けてなる電気接続箱において,
前記アンダーカバーの鉛直方向上端部に前記アッパーカバーを固定する位置決め構造を設け,
前記アッパーカバーの鉛直方向上端部に、前記アンダーカバーとの隙間を塞ぐ防水部材を設けて構成し,
前記アンダーカバーを車両のボディに直付け固定するようにしたことを特徴とする電気接続箱。
【請求項2】
前記アンダーカバーは、金属で形成したものである請求項1に記載の電気接続箱。
【請求項3】
前記位置決め構造は、前記アンダーカバーの鉛直方向上端部に形成する位置決め部材と、前記アッパーカバーの鉛直方向上端部内側に形成し、前記位置決め部材と嵌合する嵌合筒部からなる請求項1又は2に記載の電気接続箱。
【請求項4】
前記アッパーカバーの鉛直方向下端両側部のそれぞれに断面コの字状に形成され開口部が向かい合うように形成される一対の筒部を形成し,前記メインカバーの鉛直方向下端側部に前記一対の筒部の一方に係合するL字状に形成される係合部材を形成すると共に、前記アンダーカバーの鉛直方向下端側部に前記一対の筒部の他方に係合するL字状に形成される係合部材を形成し、第2の位置決め部材を設けたことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の電気接続箱。
【請求項5】
前記アンダーカバーを形成する金属は、アルミニウム合金である請求項2、3又は4に記載の電気接続箱。
【請求項6】
前記防水部材は、前記アッパーカバーの鉛直方向上端面部と前記アンダーカバーの鉛直方向上端面部との接触部に介在させるゴムパッキンで構成したものである請求項1、2、3、4又は5に記載の電気接続箱。
【請求項7】
前記防水部材は、前記アッパーカバーの前記アンダーカバー装着側端部に、前記アンダーカバーとの接触部の一部又は全部を覆う折込み部で構成したものである請求項1、2、3、4又は5に記載の電気接続箱。
【請求項8】
前記防水部材は、前記アッパーカバーの前記アンダーカバー装着側端部に、前記アンダーカバーとの接触部の一部又は全部に介在させるパテで構成したものである請求項1、2、3、4又は5に記載の電気接続箱。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子素子及び電装品を配置した電子回路板を収納し、自動車のエンジンルーム等に設置される電気接続箱に係り、特に、車両のボディに直付け固定するのに適した電気接続箱に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ジャンクションボックス(JB)等の電気接続箱は、電子素子及び電装品を配置した電子回路板を収納すると共に、ワイヤーハーネス等の配線類の接続分岐点としての役目を果たしている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
技術文献として明確に示されたものはないが、特許文献1に記載される電気接続箱と異なる構成の電気接続箱が図9に示されている。この図9に図示の電気接続箱1は、ケース本体2と、そのケース本体2に収容され電子素子及び電装品を配置した電子回路板3と、ケース本体2の開口部2Aをカバーするカバー4とによって構成されている。
【0004】
このケース本体2の底部外面2Bには、開口部2Aと反対する方向に向かって突出する外部接続部2Cが形成されている。このように構成された電気接続箱1は、従来、外部接続部2Cを自動車に対して水平に配設されたパネル5に設けられた貫通孔6に貫挿し横置きした状態でエンジンルームに取り付けられていた。このように設置される場合には、電気接続箱1のケース本体2がカバー4にてカバーされているため、エンジンルーム内に入ってきた水(例えば、雨水等)が掛かっても水はケース本体2内に浸入することはなかった。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−289540号公報(第2頁、第8図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年の自動車は、多様を極め、エンジンルームのレイアウトなどの変更によって、図9に示すように、外部接続部2Cをエンジンルームと車室との間の隔壁、すなわち垂直に配設されたパネル5に設けられた貫通孔6に貫挿して、電気接続箱1を縦置きした状態でエンジンルームに取り付けることが多くなってきた。
【0007】
この図9に示すように電気接続箱1を縦置きした状態でエンジンルームに取り付けると、エンジンルーム内に入ってきた水(例えば、雨水等)が電気接続箱1に掛かった場合、水は上方(図9に図示の点S)からカバー4とケース本体2との嵌合部分に沿って流れ、その流れていくときにケース本体2とカバー4との隙間を浸入する恐れがあった。
さらに、図9に図示の電気接続箱1にあっては、ケース本体2の開口部2Aにカバー4を取り付け、覆っているため放熱性が悪いという問題がある。
【0008】
本発明の目的は、車両のボディに縦置きに直付け固定して放熱性を向上し、エンジンルーム内に水が入ってきても電子回路板に水の浸入を防止することのできる電気接続箱を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため請求項1記載の電気接続箱は、電子素子及び電装品を回路基板上に配置して構成される電子回路板を収納するメインカバーをアンダーカバーに重畳し、前記回路基板に搭載してある電子素子及び電装品を保護するアッパーカバーを前記メインカバーとアンダーカバーに装着し、縦置き状態で取り付けてなる電気接続箱において,
前記アンダーカバーの鉛直方向上端部に前記アッパーカバーを固定する位置決め構造を設け,
前記アッパーカバーの鉛直方向上端部に、前記アンダーカバーとの隙間を塞ぐ防水部材を設けて構成し,
前記アンダーカバーを車両のボディに直付け固定するようにしたことを特徴とするものである。
このように構成することにより、請求項1に記載された本発明によれば、車両のボディに縦置きに直付け固定して放熱性を向上し、エンジンルーム内に水が入ってきても電子回路板に水の浸入を防止することができる。
【0010】
上記課題を解決するため請求項2記載の電気接続箱は、アンダーカバーを、金属で形成したものである。
このように構成することにより、請求項2に記載された本発明によれば、放熱性を向上することができる。
【0011】
上記課題を解決するため請求項3記載の電気接続箱は、位置決め構造を、アッパーカバーの鉛直方向上端部内側に形成し、位置決め部材と嵌合する嵌合筒部とで構成したものである。
このように構成することにより、請求項3に記載された本発明によれば、車両のボディに縦置きに直付けで固定した際に確実に位置決めすることができる。
【0012】
上記課題を解決するため請求項4記載の電気接続箱は、アッパーカバーの鉛直方向下端両側部のそれぞれに断面コの字状に形成され開口部が向かい合うように形成される一対の筒部を形成し,
メインカバーの鉛直方向下端側部に一対の筒部の一方に係合するL字状に形成される係合部材を形成すると共に、アンダーカバーの鉛直方向下端側部に一対の筒部の他方に係合するL字状に形成される係合部材を形成し、第2の位置決め部材を設けたものである。
このように構成することにより、請求項4に記載された本発明によれば、車両のボディに縦置きに直付けで固定した際により確実に位置決めすることができる。
【0013】
上記課題を解決するため請求項5記載の電気接続箱は、アンダーカバーを形成する金属を、アルミニウム合金で構成したものである。
このように構成することにより、請求項5に記載された本発明によれば、電子回路板に搭載してある電子素子及び電装品から発生する熱を車両のボディに容易に逃がすことができ、放熱性の向上を図ることができる。
【0014】
上記課題を解決するため請求項6記載の電気接続箱は、防水部材を、アッパーカバーの鉛直方向上端面部とアンダーカバーの鉛直方向上端面部との接触部に介在させるゴムパッキンで構成したものである。
このように構成することにより、請求項6に記載された本発明によれば、縦置きした状態でエンジンルームに取り付けた電気接続箱にエンジンルーム内に入ってきた水(例えば、雨水等)が電気接続箱に掛かっても電子回路板に水の浸入を防止することができる。
【0015】
上記課題を解決するため請求項7記載の電気接続箱は、防水部材を、アッパーカバーのアンダーカバー装着側端部に、アンダーカバーとの接触部の一部又は全部を覆う折込み部で構成したものである。
このように構成することにより、請求項7に記載された本発明によれば、縦置きした状態でエンジンルームに取り付けた電気接続箱にエンジンルーム内に入ってきた水(例えば、雨水等)が電気接続箱に掛かっても電子回路板に水の浸入を防止することができる。
【0016】
上記課題を解決するため請求項8記載の電気接続箱は、防水部材を、アッパーカバーのアンダーカバー装着側端部に、アンダーカバーとの接触部の一部又は全部に介在させるパテで構成したものである。
このように構成することにより、請求項8に記載された本発明によれば、縦置きした状態でエンジンルームに取り付けた電気接続箱にエンジンルーム内に入ってきた水(例えば、雨水等)が電気接続箱に掛かっても電子回路板に水の浸入を防止することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1〜図6には本発明に係る電気接続箱の一実施の形態が示されている。
【0018】
図1において、電気接続箱10は、アンダーカバー11と、このアンダーカバー11に着脱可能に取り付けられるメインカバー30と、このメインカバー30の上からメインカバー30、アンダーカバー11を覆うアッパーカバー12とを有している。このメインカバー30には、図2に示す如き電子素子及び電装品13を回路基板14上に配置して構成される電子回路板15と、バスバーや電線が配策される絶縁板が収納される。また、メインカバー30の表面31には、図示されない、リレー、ヒューズ等の電子部品やコネクタの装着部が形成されている。
【0019】
このメインカバー30に収納される電子回路板15に収納される回路基板14上に配置される電子素子及び電装品13及びバスバーは通電すると発熱し、この発生した熱は、アンダーカバー11とアッパーカバー12内(電気接続箱10内)に充満する。このアンダーカバー11とアッパーカバー12で構成されるケース内に熱を充満させたままにしておくと、この熱によって回路基板14上に配置される電子素子及び電装品13が破壊されることがある。
【0020】
そこで、本実施の形態では、アンダーカバー11を車両のボディに縦置きに直付け固定して、電子素子及び電装品13が発生する熱をアンダーカバー11を介して車両のボディに放熱している。このため、このアンダーカバー11は、車両のボディに縦置きに直付け固定するため、金属で形成されており、この金属で形成されるアンダーカバー11は、例えば、加工のし易さからアルミニウム合金で構成されている。
【0021】
また、このアンダーカバー11には、アッパーカバー12を装着したときの位置決めを正確に行うため、鉛直方向上端側面部11Gに突起状の位置決め部材11Aと、アンダーカバー11を車両のボディに取り付けるため、鉛直方向上端側面部11Gに突起状の取付部材11Bが設けられている。また、アンダーカバー11の両側端部11C、11Dのそれぞれの鉛直方向下端部に、L字状に形成される係合部材11E、11Fが設けられている。
そして、メインカバー30には、メインカバー30の両側端部33、34のそれぞれの鉛直方向下端部に、L字状に形成される係合部材35、36が設けられている。
【0022】
また、アッパーカバー12には、図1に示す如く、メインカバー30の表面31に装着される図示されない電子部品やコネクタに応じて突部12Aが形成される。このアッパーカバー12の内側は、図3に示す如く、内側に外面に合わせた形状の凹みである凹部12Bが形成されている。この凹部12Bには、メインカバー30の表面31に装着され図示されない電子部品やコネクタが収納されるようになっている。また、このアッパーカバー12には、図1に示す如く、鉛直方向上端側面部12Nに、アンダーカバー11の位置決め部材11Aと取付部材11Bを装着する蓋状突起の装着部材12Cが設けられている。
【0023】
この蓋状突起の装着部材12Cは、図3に示す如く、内側にアンダーカバー11とアッパーカバー12との位置決めを正確に行うため、アンダーカバー11の位置決め部材11Aを嵌合する嵌合筒部12Dが設けられている。この嵌合筒部12Dは、アッパーカバー12の解放端側が下方に突出するベロ部12Eを有している。この嵌合筒部12Dのベロ部12Eは、アンダーカバー11の位置決め部材11Aが嵌合筒部12Dに嵌合したときにアッパーカバー12が解放端側に開くのを防止し、アンダーカバー11とアッパーカバー12との位置決めを正確に行う作用をしている。
【0024】
さらに、アッパーカバー12の一方の側部12Fの鉛直方向下部内側には、図3に示す如く断面コの字状に形成される2つの筒部12G、12Hが設けられている。この筒部12G、12Hは、それぞれの開口部が向かい合うように形成されている。そして、この筒部12Gと筒部12Hとの間には、鉛直方向に複数本(図1、図3では2本)のスリット12Iが形成されている。
【0025】
また、アッパーカバー12の他方の側部12Jの鉛直方向下部内側には、図3に示す如く断面コの字状に形成される2つの筒部12K、12Lが設けられている。この筒部12K、12Lは、それぞれの開口部が向かい合うように形成されている。そして、この筒部12K、12Lとの間には、鉛直方向に複数本(図1、図3では2本)のスリット12Mが形成されている。
【0026】
このアッパーカバー12の筒部12Gと筒部12Kには、メインカバー30の両側端部33、34に設けられているL字状の係合部材35、36が嵌合するようになっている。また、アッパーカバー12の筒部12Hと筒部12Lには、アンダーカバー11の両側端部11C、11Dに設けられているL字状の係合部材11E、11Fが嵌合するようになっている。すなわち、アッパーカバー12を重ね合わせたアンダーカバー11とメインカバー30に装着するに当たっては、アンダーカバー11にメインカバー30を重ね合わせ、アンダーカバー11の係合部材11E、11Fをアッパーカバー12の筒部12Hと筒部12Lに嵌め込み、メインカバー30の係合部材35、36をアッパーカバー12の筒部12Gと筒部12Kに嵌め込むことにより行う。このようにアンダーカバー11の係合部材11E、11Fをアッパーカバー12の筒部12Hと筒部12Lに、メインカバー30の係合部材35、36をアッパーカバー12の筒部12Gと筒部12Kに嵌め込むと、アンダーカバー11とメインカバー30とがアッパーカバー12の筒部12G、筒部12Kと筒部12H、筒部12Lとによって上下に締め付けられ固定される。
【0027】
そして、アンダーカバー11とメインカバー30とを重ね合わせた上からアッパーカバー12を装着する際に、アンダーカバー11とメインカバー30とを上下に締め付けて固定するため、アンダーカバー11にメインカバー30を重ね合わせたときのアンダーカバー11の係合部材11E、11FのL字上突起部の先端とメインカバー30の係合部材35、36のL字上突起部の先端の距離が、アッパーカバー12の筒部12H、筒部12Lの筒内定底部と筒部12G、筒部12Kの筒内定底部の距離が略同一に形成されている。そこで、アンダーカバー11とメインカバー30を重ね合わせ、アンダーカバー11の係合部材11E、11Fをアッパーカバー12の筒部12G、筒部12Kに挿入し、メインカバー30の係合部材35、36をアッパーカバー12の筒部12H、筒部12Lに挿入する際に、アッパーカバー12の側部12Fの筒部12Gと筒部12Hとの間に形成されたスリット12Iによってアッパーカバー12の側部12Fの端部が筒部12Gと筒部12Hが広がる方向に撓み、アッパーカバー12の側部12Jの筒部12Kと筒部12Gとの間に形成されたスリット12Mによってアッパーカバー12の側部12Jの端部が筒部12Kと筒部12Gが広がる方向に撓むため、スムーズに装着することができる。
【0028】
この電気接続箱10の車両のボディへの取り付けは、電子素子及び電装品13を回路基板14に配置した電子回路板15及びバスバー等が配策される絶縁板を収納したメインカバー30をアンダーカバー11に重ね合わせ図示しない方法で固定する。そして、アンダーカバー11を車両のボディに当て、取付部材11Bにボルトを通して固定する。しかる後、アッパーカバー12を電気接続箱本体37(重ね合わせた状態のアンダーカバー11とメインカバー30)に取り付ける。この電気接続箱本体37を車両のボディにボルト止めした上にアッパーカバー12を被せるに当たっては、電気接続箱本体37の周囲が広く、全くの自由が利く広さを有していれば、アッパーカバー12の電気接続箱本体37への取り付けは、電気接続箱本体37の鉛直方向上方からスライドさせて行うのが最も最適な方法である。
【0029】
しかしながら、通常、電気接続箱本体37が設置される場所は、エンジンルーム内のようなスペースの少ない場所となっている。このため、電気接続箱本体37の鉛直方向上方からアッパーカバー12を電気接続箱本体37の上にスライドさせて被せる方法は、採れないのが実状である。
【0030】
また、電気接続箱本体37の水平方向正面からアッパーカバー12を電気接続箱本体37の上に被せる方法では、電気接続箱本体37とアッパーカバー12との位置決めするのが難しく、車両のボディへ取り付け走行中の振動によって外れたりして防水性に問題があり、実状にそぐわない。
【0031】
そこで、アッパーカバー12の取り付けは、まず、電気接続箱本体37の少し上の位置でアッパーカバー12を電気接続箱本体37に被せ、図4に示す状態(図4においては、便宜上、アンダーカバー11のみを示してあり、このアンダーカバー11にアッパーカバー12を被せた状態に示してある)にする。しかる後、図4に図示の矢印Rに示す如くアッパーカバー12をアンダーカバー11の上の位置までスライドさせる。このアッパーカバー12をスライドしていくと、アッパーカバー12の筒部12Gと筒部12Kにメインカバー30の係合部材35、36が嵌合し、アッパーカバー12の筒部12Hと筒部12Lにアンダーカバー11の係合部材11E、11Fが嵌合する。
【0032】
このようにアンダーカバー11の係合部材11E、11Fをアッパーカバー12の筒部12Hと筒部12Lに、メインカバー30の係合部材35、36をアッパーカバー12の筒部12Gと筒部12Kに嵌め込むことにより、アンダーカバー11とメインカバー30とは、アッパーカバー12の筒部12G、筒部12Kと筒部12H、筒部12Lとによって上下に締め付けられ固定される。この締付固定と同時に、アッパーカバー12の装着部材12Cがアンダーカバー11の位置決め部材11A、取付部材11Bに嵌合してアンダーカバー11とアッパーカバー12の鉛直方向上端部での位置決めと、重ね合わせた状態のアンダーカバー11とメインカバー30との位置決めが行われる。
【0033】
このように、アッパーカバー12が重ね合わせた状態のアンダーカバー11とメインカバー30に被さった状態が図5に示された状態である。このように電気接続箱本体37にアッパーカバー12が装着された状態の電気接続箱10の車両のボディ取付側から見た図が図6に示されている。エンジンルームに水(例えば、雨水等)が浸入した場合、この電気接続箱10には、図6に図示のアッパーカバー12とアンダーカバー11との接触部から水(例えば、雨水等)が浸入する。そこで、図6に図示のアンダーカバー11にアッパーカバー12装着した際のアンダーカバー11とアッパーカバー12との接触面には、アンダーカバー11とアッパーカバー12との隙間を塞ぐ防水部材20が設けられている。
【0034】
この図6に図示の電気接続箱10の場合、特に、図6に図示のアンダーカバー11とアッパーカバー12とが接しているアンダーカバー11の鉛直方向上端面部11Gとアッパーカバー12の鉛直方向上端面部12Nの内面との接触部から内部に水(例えば、雨水等)が浸入する可能性が大きい。そこで、図6に図示の電気接続箱10では、アンダーカバー11の鉛直方向上端面部11Gとアッパーカバー12の鉛直方向上端面部12Nの内面との接触部にアンダーカバー11とアッパーカバー12との隙間を塞ぐ防水部材20を設けている。
【0035】
図6には、アンダーカバー11とアッパーカバー12との隙間を塞ぐ防水部材20の第1の実施の形態が示されている。
図6において、アンダーカバー11とアッパーカバー12とが接しているアンダーカバー11の鉛直方向上端面部11Gとアッパーカバー12の鉛直方向上端面部12Nの内面との接触部には、防水部材20として、ゴムパッキン20Aが介在されている。このように防水部材20にゴムパッキン20Aを使用することにより、縦置きした状態でエンジンルームに取り付けた電気接続箱10にエンジンルーム内に入ってきた水(例えば、雨水等)が掛かっても電子回路板15に水が浸入するのを防止することができる。このゴムパッキン20Aは、ゴム状に弾性のあるパッキンの意味であって原材料がゴムであるということではない。ウレタンゴムのような合成樹脂ゴム等も含まれることは明らかである。
【0036】
図7には、アンダーカバー11とアッパーカバー12との隙間を塞ぐ防水部材20の第2の実施の形態が示されている。
本実施の形態は、防水部材20に折込み部20Bを用いて構成したものである。すなわち、図7において、アッパーカバー12の鉛直方向上端面部12N、側部12F、側部12Jのアンダーカバー11装着側端部には、折込み部20Bが設けられている。この折込み部20Bは、アッパーカバー12の鉛直方向上端面部12Nの内面、側部12Fの内面、側部12Jの内面と、アンダーカバー11の鉛直方向上端面部11Gの外面、側端部11Cの外面、側端部11Dの外面との接触部を覆うように構成されている。
【0037】
図7に図示の電気接続箱10の組立に当たっては、電気接続箱を縦置きした状態で図4に図示のアンダーカバー11の上の位置で、アッパーカバー12を被せ、アッパーカバー12の側部12Fの端部に形成される折込み部20B及び側部12Jの端部に形成される折込み部20B内にアンダーカバー11が収納されるように、図4に図示の矢印Rに示す如くアッパーカバー12をアンダーカバー11の上の位置までスライドさせる。このアッパーカバー12がアンダーカバー11の上に完全に装着される位置までスライドすると、アッパーカバー12の鉛直方向上端面部12N、側部12F、側部12Jのアンダーカバー11装着側端部に形成した折込み部20Bがアンダーカバー11の下面の一部を覆い、アンダーカバー11が折込み部20B内に嵌着された状態となる。すると、アンダーカバー11とアッパーカバー12とが接している接触部は折込み部20Bで包み込まれるようになる。
【0038】
このように防水部材20をアッパーカバー12の鉛直方向上端面部12N、側部12F、側部12Jのアンダーカバー11装着側端部にアンダーカバー11の鉛直方向上端面部11Gの外面、側端部11Cの外面、側端部11Dの外面との接触部を覆う折込み部20Bによって構成することにより、縦置きした状態でエンジンルームに取り付けた電気接続箱10にエンジンルーム内に入ってきた水(例えば、雨水等)が掛かっても電子回路板15に水が浸入するのを防止することができる。
【0039】
また、図7においては、防水部材20として、アッパーカバー12の鉛直方向上端面部12N、側部12F、側部12Jのアンダーカバー11装着側端部にアンダーカバー11の鉛直方向上端面部11Gの外面、側端部11Cの外面、側端部11Dの外面との接触部を覆うように折込み部20Bを設ける例を説明したが、アッパーカバー12の鉛直方向上端面部12Nのアンダーカバー11装着側端部にアンダーカバー11の鉛直方向上端面部11Gの外面との接触部を覆うように折込み部20Bを設けるのでもよい。この場合、アッパーカバー12の鉛直方向上端面部12Nに形成した折込み部20Bがアンダーカバー11の鉛直方向上端面部11Gに嵌着された状態となり、アンダーカバー11の鉛直方向上端部は折込み部20Bで包み込まれるようになる。
【0040】
このように防水部材20をアッパーカバー12の鉛直方向上端面部12Nにアンダーカバー11の鉛直方向上端面部11Gの一部を覆う折込み部20Bによって構成することにより、電気接続箱10を縦置きした状態でエンジンルームに取り付けるため、エンジンルーム内に入ってきた水(例えば、雨水等)が掛かっても電子回路板15に水が浸入するのを防止することができる。
【0041】
図8には、アンダーカバー11とアッパーカバー12との隙間を塞ぐ防水部材20の第3の実施の形態が示されている。
本実施の形態は、防水部材20にパテ20Cを用いて構成したものである。すなわち、図8において、アッパーカバー12の鉛直方向上端面部12Nの内面、側部12Fの内面、側部12Jの内面と、アンダーカバー11の鉛直方向上端面部11Gの外面、側端部11Cの外面、側端部11Dの外面との接触部には、隙間を塞ぐようにパテ20Cが埋め込まれている。
【0042】
図8に図示の電気接続箱10の組立に当たっては、図4に図示のアンダーカバー11の少し上の位置でアッパーカバー12を被せ、しかる後、図4に図示の矢印Rに示す如くアッパーカバー12をアンダーカバー11の上の位置までスライドさせて、アッパーカバー12がアンダーカバー11の上に完全に装着される位置までスライドすると、アッパーカバー12の鉛直方向上端面部12N、側部12F、側部12Jの内面と、アンダーカバー11の鉛直方向上端面部11Gの外面、側端部11Cの外面、側端部11Dの外面が接触する。
【0043】
このアッパーカバー12とアンダーカバー11の接触部にパテ20Cを介在させる。このように防水部材20をアッパーカバー12の鉛直方向上端面部12N、側部12F、側部12Jのアンダーカバー11装着側端部にアンダーカバー11の鉛直方向上端面部11Gの外面、側端部11Cの外面、側端部11Dの外面との接触部を塞ぐパテ20Cを埋め込むことにより、縦置きした状態でエンジンルームに取り付けた電気接続箱10にエンジンルーム内に入ってきた水(例えば、雨水等)が掛かっても、アッパーカバー12の鉛直方向上端面部12Nの内面とアンダーカバー11の鉛直方向上端面部11Gの外面との接触部だけではなく、アッパーカバー12の側部12Fの内面、側部12Jの内面とアンダーカバー11の側端部11Cの外面、側端部11Dの外面との接触部から電気接続箱10内に水の浸入を防止することができる。
【0044】
また、図8においては、防水部材20として、アッパーカバー12の鉛直方向上端面部12N、側部12F、側部12Jのアンダーカバー11装着側端部にアンダーカバー11の鉛直方向上端面部11Gの外面、側端部11Cの外面、側端部11Dの外面との接触部を塞ぐようにパテ20Cを設ける例を説明したが、アッパーカバー12の鉛直方向上端面部12Nのアンダーカバー11装着側端部にアンダーカバー11の鉛直方向上端面部11Gの外面との接触部を塞ぐようにパテ20Cを埋め込むのでもよい。
【0045】
このように防水部材20をアッパーカバー12の鉛直方向上端面部12Nにアンダーカバー11の鉛直方向上端面部11Gの一部を塞ぐパテ20Cを埋め込むことによって構成することにより、電気接続箱10を縦置きした状態でエンジンルームに取り付けるため、エンジンルーム内に入ってきた水(例えば、雨水等)が掛かっても電子回路板15に水が浸入するのを防止することができる。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように構成されているので、以下のような効果を奏する。
【0047】
請求項1に記載の発明によれば、車両のボディに縦置きに直付け固定して放熱性を向上し、エンジンルーム内に水が入ってきても電子回路板に水の浸入を防止することができる。
【0048】
請求項2に記載の発明によれば、放熱性を向上することができる。
【0049】
請求項3に記載の発明によれば、車両のボディに縦置きに直付けで固定した際に確実に位置決めすることができる。
【0050】
請求項4に記載の発明によれば、車両のボディに縦置きに直付けで固定した際により確実に位置決めすることができる。
【0051】
請求項5に記載の発明によれば、電子回路板に搭載してある電子素子及び電装品から発生する熱を車両のボディに容易に逃がすことができ、放熱性の向上を図ることができる。
【0052】
請求項6に記載の発明によれば、縦置きした状態でエンジンルームに取り付けた電気接続箱にエンジンルーム内に入ってきた水(例えば、雨水等)が電気接続箱に掛かっても電子回路板に水の浸入を防止することができる。
【0053】
請求項7に記載の発明によれば、縦置きした状態でエンジンルームに取り付けた電気接続箱にエンジンルーム内に入ってきた水(例えば、雨水等)が電気接続箱に掛かっても電子回路板に水の浸入を防止することができる。
【0054】
請求項8に記載の発明によれば、縦置きした状態でエンジンルームに取り付けた電気接続箱にエンジンルーム内に入ってきた水(例えば、雨水等)が電気接続箱に掛かっても電子回路板に水の浸入を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電気接続箱の一実施の形態を示す全体分解斜視図である。
【図2】図1に図示のアンダーカバーに装着される電子回路板の全体斜視図である。
【図3】図1に図示のアッパーカバーの下面斜視図である。
【図4】図1に図示のアンダーカバーに図1に図示のアッパーカバーを装着する動作を示す図である。
【図5】図1に図示のアンダーカバーに図1に図示のアッパーカバーを装着した状態を示す電気接続箱の斜視図である。
【図6】図1に図示のアンダーカバーと図1に図示のアッパーカバーを装着した状態のアンダーカバーとアッパーカバーが接する接触部に設ける防水部材の第1の実施の形態を示す電気接続箱の背面図である。
【図7】図1に図示のアンダーカバーと図1に図示のアッパーカバーが接する接触部に設ける防水部材の第2の実施の形態を示す図である。
【図8】図1に図示のアンダーカバーと図1に図示のアッパーカバーが接する接触部に設ける防水部材の第3の実施の形態を示す図である。
【図9】図1に図示のアンダーカバーに図1に図示のアッパーカバーを装着した状態の電気接続箱の背面図である。
【符号の説明】
10…………………………電気接続箱
11…………………………アンダーカバー
11A………………………位置決め部材
11B………………………取付部材
11C,11D……………側端部
11E,11F……………係合部材
11G………………………鉛直方向上端面部
12…………………………アッパーカバー
12A………………………突部
12B………………………凹部
12C………………………装着部材
12D………………………嵌合筒部
12E………………………ベロ部
12F,12J……………側部
12G,12H……………筒部
12K,12L……………筒部
12I,12M……………スリット
12N………………………鉛直方向上端面部
13…………………………電子素子及び電装品
14…………………………回路基板
15…………………………電子回路板
20…………………………防水部材
20A………………………ゴムパッキン
20B………………………折込み部
20C………………………パテ
30…………………………メインカバー
31…………………………表面
32…………………………下面側収納部
33,34…………………両側端部
35,36…………………係合部材
37…………………………電気接続箱本体




 

 


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