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発明の名称 トンネル用照明器具
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2004−311259(P2004−311259A)
公開日 平成16年11月4日(2004.11.4)
出願番号 特願2003−104481(P2003−104481)
出願日 平成15年4月8日(2003.4.8)
代理人
発明者 伊東 勇人 / 尾身 隆
要約 課題
片側配列でも規定の壁面輝度比を確保することが可能な照明器具の提供する。

解決手段
器具本体1の内部にはランプ10とその点灯回路11が納装され、トンネル内の壁面に当該トンネルの幅方向における中心位置に対して片側に寄せて設置される。また器具本体1の内部には、ランプ10の光を反射して、器具本体1の設置された側の壁面に第1の照射光を照射させる第1の反射板13と、ランプ10の光を反射して、トンネルの中心位置に対して器具本体1の設置された側と反対側の壁面の下部及び車道面に、第1の照射光よりも明るい第2の照射光を照射させる第2の反射板14とを一体に形成した反射部材12が収納されている。
特許請求の範囲
【請求項1】
ランプとその点灯回路を収納し、トンネル内の壁面に当該トンネルの幅方向における中心位置に対して片側に寄せて設置される器具本体を備え、トンネルの断面方向における上記ランプの配光を制御し、器具本体の設置された側の壁面に第1の照射光を照射させるとともに、トンネルの上記中心位置に対して器具本体の設置された側と反対側の壁面の下部及び車道面に上記第1の照射光よりも明るい第2の照射光を照射させる配光制御手段を器具本体に設けて成ることを特徴とするトンネル用照明器具。
【請求項2】
ランプとその点灯回路を収納し、トンネル内の壁面に当該トンネルの幅方向における中心位置に対して片側に寄せて設置される器具本体を備え、トンネルの断面方向における上記ランプの配光を制御し、器具本体の設置された側の壁面に第1の照射光を、車道面に上記第1の照射光よりも明るい第2の照射光を、トンネルの上記中心位置に対して器具本体の設置された側と反対側の壁面の下部に第3の照射光をそれぞれ照射させる配光制御手段を器具本体に設けて成ることを特徴とするトンネル用照明器具。
【請求項3】
上記配光制御手段は、第1の照射光の配光曲線が、器具本体の設置された側の壁面の下部付近にピークをもつように配光を制御することを特徴とする請求項1又は2記載のトンネル用照明器具。
【請求項4】
上記配光制御手段は、第2の照射光の配光曲線が、トンネルの上記中心位置に対して器具本体の設置された側と反対側の壁面付近にピークをもつように配光を制御することを特徴とする請求項1〜3の何れか1つに記載のトンネル用照明器具。
【請求項5】
上記配光制御手段は、第3の照射光の配光曲線が、トンネルの上記中心位置に対して器具本体の設置された側と反対側の壁面の下部にピークをもつように配光を制御することを特徴とする請求項1〜4の何れか1つに記載のトンネル用照明器具。
【請求項6】
上記配光制御手段を、上記ランプの光を反射して上記第1の照射光を照射させる第1の反射板と、上記ランプの光を反射して上記第2の照射光を照射させる第2の反射板とで構成したことを特徴とする請求項1記載のトンネル用照明器具。
【請求項7】
上記配光制御手段を、上記ランプの光を反射して上記第1の照射光を照射させる第1の反射板と、上記ランプの光を反射して上記第2の照射光を照射させる第2の反射板と、上記ランプの光を反射して上記第3の照射光を照射させる第3の反射板とで構成したことを特徴とする請求項2記載のトンネル用照明器具。
【請求項8】
上記第2の反射板の反射面を、上記第1の反射板の反射面よりも大きくしたことを特徴とする請求項6又は7記載のトンネル用照明器具。
【請求項9】
上記第1及び第2の反射板が複数の反射面の組み合わせからなることを特徴とする請求項6又は8記載のトンネル用照明器具。
【請求項10】
上記第1〜第3の反射板が複数の反射面の組み合わせからなることを特徴とする請求項7又は8記載のトンネル用照明器具。
【請求項11】
上記器具本体を、前面が開口した箱状のボディと、背面が開口した箱状であって、前面に設けた開口が透光性のカバーで閉塞され、ボディの開口に被着される枠体とで構成し、ボディ及び枠体の一側壁を蝶番を介して連結するとともに、蝶番で連結された一側壁と対向するボディ及び枠体の側壁を互いにラッチするラッチ手段を設け、第1の反射板を、第2の反射板に対して、蝶番で連結された一側壁側に配置したことを特徴とする請求項6〜10の何れか1つに記載のトンネル用照明器具
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トンネル内の照明に使用されるトンネル用照明器具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、トンネル内の道路を照明するトンネル用照明器具が提供されており、トンネル用照明器具の配列には向合せ配列、千鳥配列、片側配列などの配列方式があった。また、例えば特許文献1に示されるように光源の光を所望の方向に配光する調色照明装置も提供されている。
【0003】
このようなトンネル用照明器具には、安全性や走行快適性を確保するために質の高い照明環境が要求されている。特に、重大事故の発生する可能性が高い高速道路のトンネルでは高水準の照明環境が要求されており、高速道路のトンネル照明設計の基準である「設計要領」には、路上障害物の視認性を良くしたり、運転者の不安感を軽減するために、トンネル内の両壁面の路上1mの範囲における平均輝度と平均路面輝度との比(この比を壁面輝度比と言う。)が1.5倍以上となることが基準化されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−134910号公報(第3頁、及び、第1図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、交通量の比較的少ない山間部のトンネルでは、高速道路のトンネルに比べて重大事故の発生する可能性が低いので、壁面輝度比の基準値が高速道路の場合に比べて緩やかであり、照明器具を片側の壁面のみに配列して、電源ケーブルの配線を片側のみとすることで、コストダウンを図っている。
【0006】
それに対して、高速道路のトンネルでは壁面輝度比の基準値が高いため、両側の壁面に照明器具を向かい合わせに配列(向合せ)する場合が殆どである。この場合はトンネル内の両側の壁面に電源ケーブルを配線しておく必要があるから、配線コストが高くつくという問題があった。また、両側の壁面に照明器具を設置してあるため、配線の点検や清掃などのメンテナンス作業を、両側の壁面について行う必要があり、メンテナンス作業の手間がかかるという問題があった。
【0007】
ところで、図11は従来の照明器具の配光曲線を示しており、トンネルの断面方向において光束の中心に対して両側に均等に拡がるような配光曲線を有している(図中のイがトンネルの断面方向における配光曲線を示す)。このような照明器具をトンネル内の片側の壁面に設置し(片側配列)、その取付け角度を変化させた場合に、以下のような計算条件で両壁面の壁面輝度比を求めると、図12に示すような計算結果が得られ、両壁面の壁面輝度比が同時に1.5倍以上となるような取付け角度は存在しないことが判明した。尚、図12中のイは照明器具の設置された側の壁面の壁面輝度比、ロは反対側の壁面の壁面輝度比をそれぞれ示し、取付け角度を大きくするにつれて、照明器具の設置された側の壁面では壁面輝度比が徐々に低下し、反対側の壁面では壁面輝度比が徐々に増加する。
【0008】
<計算条件>
・路面舗装:アスファルト舗装(平均照度換算係数が18lx/cd/m
・壁面:路上3.0mまで内装板(60%)設置
・照明器具の設置条件:片側配列、設置高さ5.0m、オーバーハング0.75m
このように従来のトンネル用照明器具を片側配列として、その取付け角度を調整した場合、片側の壁面輝度比が1.5倍以上となる取付け角度は存在するものの、両側の壁面の壁面輝度比を共に1.5倍以上とすることはできないため、高速道路のトンネル照明では規定の壁面輝度を得ることができず、照明器具を向合せ配列にする必要があった。
【0009】
本発明は上記問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、片側配列でも規定の壁面輝度比を確保することが可能な照明器具の提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明では、ランプとその点灯回路を収納し、トンネル内の壁面に当該トンネルの幅方向における中心位置に対して片側に寄せて設置される器具本体を備え、トンネルの断面における上記ランプの配光を制御し、器具本体の設置された側の壁面に第1の照射光を照射させるとともに、トンネルの中心位置に対して器具本体の設置された側と反対側の壁面の下部及び車道面に上記第1の照射光よりも明るい第2の照射光を照射させる配光制御手段を器具本体に設けて成ることを特徴とする。
【0011】
請求項2の発明では、ランプとその点灯回路を収納し、トンネル内の壁面に当該トンネルの幅方向における中心位置に対して片側に寄せて設置される器具本体を備え、トンネルの断面における上記ランプの配光を制御し、器具本体の設置された側の壁面に第1の照射光を、車道面に上記第1の照射光よりも明るい第2の照射光を、トンネルの中心位置に対して器具本体の設置された側と反対側の壁面の下部に第3の照射光をそれぞれ照射させる配光制御手段を器具本体に設けて成ることを特徴とする。
【0012】
請求項3の発明では、請求項1又は2の発明において、上記配光制御手段は、第1の照射光の配光曲線が、器具本体の設置された側の壁面の下部付近にピークをもつように配光を制御することを特徴とする。
【0013】
請求項4の発明では、請求項1〜3の何れか1つの発明において、上記配光制御手段は、第2の照射光の配光曲線が、トンネルの中心位置に対して器具本体の設置された側と反対側の壁面付近にピークをもつように配光を制御することを特徴とする。
【0014】
請求項5の発明では、請求項1〜3の何れか1つの発明において、上記配光制御手段は、第3の照射光の配光曲線が、トンネルの中心位置に対して器具本体の設置された側と反対側の壁面の下部にピークをもつように配光を制御することを特徴とする。
【0015】
請求項6の発明では、請求項1の発明において、上記配光制御手段を、上記ランプの光を反射して上記第1の照射光を照射させる第1の反射板と、上記ランプの光を反射して上記第2の照射光を照射させる第2の反射板とで構成したことを特徴とする。
【0016】
請求項7の発明では、請求項2の発明において、上記配光制御手段を、上記ランプの光を反射して上記第1の照射光を照射させる第1の反射板と、上記ランプの光を反射して上記第2の照射光を照射させる第2の反射板と、上記ランプの光を反射して上記第3の照射光を照射させる第3の反射板とで構成したことを特徴とする。
【0017】
請求項8の発明では、請求項6又は7の発明において、上記第2の反射板の反射面を、上記第1の反射板の反射面よりも大きくしたことを特徴とする。
【0018】
請求項9の発明では、請求項6又は8の発明において、上記第1及び第2の反射板の反射面を1つの曲面、又は、1乃至複数の平面の組み合わせの何れかとしたことを特徴とする。
【0019】
請求項10の発明では、請求項7又は8の発明において、上記第1〜第3の反射板の反射面を1つの曲面、又は、1乃至複数の平面の組み合わせの何れかとしたことを特徴とする。
【0020】
請求項11の発明では、請求項6〜10の何れか1つの発明において、上記器具本体を、前面が開口した箱状のボディと、背面が開口した箱状であって、前面に設けた開口が透光性のカバーで閉塞され、ボディの開口に被着される枠体とで構成し、ボディ及び枠体の一側壁を蝶番を介して連結するとともに、蝶番で連結された一側壁と対向するボディ及び枠体の側壁を互いにラッチするラッチ手段を設け、第1の反射板を、第2の反射板に対して、蝶番で連結された一側壁側に配置したことを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明に係るトンネル用照明器具の実施形態について図面を参照して説明する。
【0022】
(実施形態1)
本発明の実施形態1を図1〜図6に基づいて説明する。このトンネル用照明器具の器具本体1は、図1及び図2に示すように、前面が開口した箱状のボディ2と、背面が開口した箱状であって、ボディ2の開口に被着される枠体3とで構成され、ボディ2及び枠体3の一側壁を蝶番6を介して連結するとともに、蝶番6で連結された一側壁と対向するボディ2の側壁に、対応する枠体3の側壁に設けた係止突起7と係止離脱自在に係止する留め具8を設けてある。ここに、係止突起7と留め具8とで、ボディ2及び枠体3の側壁をラッチするラッチ手段が構成される。
【0023】
またボディ2は、トンネル内の壁面に固定される取付ベース9に取付ねじ(図示せず)を用いてねじ止めされており、取付ベース9を介してトンネル20内の壁面21に取り付けられる。なお、器具本体1は、長手方向が車輌の走行方向と略平行し、且つ、トンネル20内の壁面21に当該トンネル20の幅方向における中心位置に対して片側に寄せて設置されている(図5参照)。また器具本体1は、蝶番6で連結された側壁を上側、留め具8の設けられた側壁を下側にして設置されている。
【0024】
器具本体1の内部には、直管形の蛍光ランプからなる2灯のランプ10,10と、電子式安定器からなるランプ10の点灯回路11とが収納されている。2灯のランプ10,10は、軸方向が器具本体1の長手方向に沿うようにして並行に配置されている。カバー3の前面には、ランプ10,10に対向する部位に角穴状の開口4が貫設され、この開口4を透光性のカバー5で閉塞しており、ランプ10,10の光はカバー5を通して外部に放射される。また、各々のランプ10の後側には、ランプ10の光を反射して所望の方向に配光する反射部材12がそれぞれ配置されている。各反射部材12は、図1及び図3に示すように、それぞれ反射面が一つの曲面で構成された第1及び第2の反射板13,14の一端側を連続一体に連結することによって、断面形状が逆U字状に形成されており、第1の反射板13を蝶番6側(上側)、第2の反射板14を留め具8側(下側)にして、器具本体1の内部に納装されている。
【0025】
図4は反射部材12によって配光が制御された本実施形態の配光特性を示している。図中の実線はトンネルの断面方向における配光曲線であり、第1の反射板13がランプ10の光を反射することによって、器具本体1の設置された側の壁面21に第1の照射光Aを照射させるとともに、第2の反射板14がランプ10の光を反射することによって、トンネル20の中心位置に対して器具本体1の設置された側と反対側の壁面21の下部及び車道面22に第2の照射光Bを照射させている。なお第2の反射板14は、第1の反射板13に比べて反射面を大きく形成してあるので、第1の照射光Aよりも明るい第2の照射光Bを照射させることができる。
【0026】
ここに、第1の反射板13と第2の反射板14とで配光制御手段が構成され、第1の反射板13は、第1の照射光Aの配光曲線が、器具本体1の設置された側の壁面21の下部付近にピークをもつように配光を制御している。また、第2の反射板14は、第2の照射光Bの配光曲線が、トンネル20の中心位置に対して器具本体1の設置された側と反対側の壁面21付近にピークをもつように配光を制御している。なお、図5中の矢印F1は第1の照射光Aの最大光度の方向を示し、矢印F2は第2の照射光Aの最大光度の方向を示している。また図5中のHは車道面22から1mの高さ位置を示している。
【0027】
ここで、本実施形態の照明器具をトンネル20内の片側の壁面21に設置した場合に、以下のような計算条件で両側の壁面の平均壁面輝度(平均路面輝度に対する比率(壁面輝度比)を示す)を求めると、器具本体1の設置された側の壁面では1.80、反対側の壁面では1.75となり、高速道路のトンネル照明に要求される壁面輝度比の要求値を両側の壁面とも満足することができた。
【0028】
<計算条件>
・路面舗装:アスファルト舗装(平均照度換算係数が18lx/cd/m
・壁面:路上3.0mまで反射率が60%の内装板を設置
・照明器具の設置条件:片側配列、設置高さ5.0m、設置角度35度、オーバーハング0.75m
従来のトンネル用照明器具では、主に車道面と、照明器具の設置された側と反対側の壁面とを明るく照明するように配光が制御されているので、車道面を挟んで両側の壁面に照明器具を向い合せに配列することで、両側の壁面の壁面輝度比を基準値以上にしているが、本実施形態では第1及び第2の反射板13,14によりランプ10の光を反射して、器具本体1の設置された側の壁面21と、器具本体1の設置された側と反対側の壁面21の下部及び車道面22とに光を照射させているので、車道面を挟んで片側の壁面に照明器具を設置したとしても、両側の壁面の壁面輝度比を基準値以上とすることができる。したがって、照明器具を片側の壁面のみに設置することができ、向合せ配列の場合に比べて両側の壁面に電源ケーブルを配線する必要がないから、配線コストを低減でき、また配線の点検や清掃などのメンテナンス作業も一方の壁面だけで済むので、メンテナンス作業が低減されるという効果もある。
【0029】
また、図6は一定の路上障害物の視認性を確保するための平均路面輝度L(cd/m)と輝度均斉度Uとの関係を示しており(日本道路協会、道路照明施設設置基準・同解説参照)、両者が高いほど視認性が高まる傾向があるから、輝度均斉度Uが低い場合は平均路面輝度Lを高くすることで、所望の視認性を確保することができ、その逆も成り立つ。本実施形態のように照明器具を片側配列する場合には、照明器具を向合せ配列する場合と同等の路面輝度を確保するために、向合せ配列に比べて照明器具の設置間隔を略(1/2)に短くする必要があり、その結果高い輝度均斉度が得られる。したがって、図6に示す関係から、照明器具を向合せ配列する場合に比べて平均路面輝度を低減させても所望の視認性を確保することができ、消費電力を低減したり、電力設備の小型化を図ることができる。また、照明器具の設置間隔を短くした場合は走行快適性に影響を与える車線軸均斉度も向上するため、走行快適性も向上することが期待できる。
【0030】
(実施形態2)
本発明の実施形態2について図7及び図8を参照して説明する。上述の実施形態1では反射部材12を、第1及び第2の反射板13,14を連続一体に形成することで構成しているのに対して、本実施形態では反射部材12を、それぞれ反射面が1つの曲面で構成された第1〜第3の反射板13〜15を連続一体に連結することで、断面形状が逆U字状に形成してある(図7参照)。ここで、第2の反射板14の両側縁からそれぞれ第1、第3の反射板13,15が一体に延出しており、第1の反射板13を蝶番6側(上側)、第2の反射板14を留め具8側(下側)にして、器具本体1の内部に納装されている。尚、反射部材12以外の構成は実施形態1と同様であるので、共通する構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0031】
図8は反射部材12によって配光が制御された本実施形態の配光特性を示している。図中の実線はトンネルの断面方向における配光曲線であり、第1の反射板13がランプ10の光を反射することによって、器具本体1の設置された側の壁面21に第1の照射光Aを照射させ、第2の反射板14がランプ10の光を反射することによって、車道面22に第2の照射光Cを照射させるとともに、第3の反射板15がランプ10の光を反射することによって、トンネル20の中心位置に対して器具本体1の設置された側と反対側の壁面21の下部に第3の照射光Dを照射させている。なお第2の反射板14は、第1の反射板13に比べて反射面を大きく形成してあるので、第1の照射光Aよりも明るい第2の照射光Cを照射させることができる。
【0032】
ここに、第1〜第3の反射板13〜15によって配光制御手段が構成され、第1の反射板13は、第1の照射光Aの配光曲線が、器具本体1の設置された側の壁面21の下部付近にピークをもつように配光を制御している。また、第2の反射板14は、第2の照射光Cの配光曲線が、トンネル20の中心位置に対して器具本体1の設置された側と反対側の壁面21付近にピークをもつように配光を制御している。また更に、第3の反射板15は、第3の照射光Dの配光曲線が、トンネル20の中心位置に対して器具本体1の設置された側と反対側の壁面21の下部にピークをもつように配光を制御している。
【0033】
ここで、本実施形態の照明器具をトンネル20内の片側の壁面に設置した場合に、実施形態1と同様の計算条件で両壁面の平均壁面輝度(平均路面輝度に対する比率(壁面輝度比)を示す)を求めると、器具本体1の設置された側の壁面では1.56、反対側の壁面では1.62となり、高速道路のトンネル照明に要求される壁面輝度比の要求値を両側の壁面とも満足することができ、実施形態1と同様の効果が得られる。
【0034】
(実施形態3)
本発明の実施形態3について図9及び図10を参照して説明する。上述の実施形態1では、第1及び第2の反射板13,14の反射面を1つの曲面でそれぞれ構成しているのに対して、本実施形態では第2の反射板14の反射面を、1つの平面からなる反射面14aと、1つの曲面からなる反射面14bとの組み合わせで構成している。尚、第2の反射板14以外は実施形態1と同様であるので、共通する構成要素には同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0035】
図10は本実施形態の反射部材12によって配光が制御された本実施形態の配光特性を示している。図中の実線はトンネルの断面方向における配光曲線であり、第1の反射板13がランプ10の光を反射することによって、器具本体1の設置された側の壁面21に第1の照射光Aを照射させるとともに、第2の反射板14の反射面14a,14bがランプ10の光を反射することによって、トンネル20の中心位置に対して器具本体1の設置された側と反対側の壁面21の下部及び車道面22に第1の照射光Aよりも明るい第2の照射光Bを照射させている。
【0036】
ここで、本実施形態の照明器具をトンネル20内の片側の壁面に設置した場合に、実施形態1と同様の計算条件で両壁面の平均壁面輝度(平均路面輝度に対する比率(壁面輝度比)を示す)を求めると、器具本体1の設置された側の壁面では1.59、反対側の壁面では1.75となり、高速道路のトンネル照明に要求される壁面輝度比の要求値を両側の壁面とも満足することができ、実施形態1と同様の効果が得られる。また、第2の反射板14を複数の反射面14a,14bで構成しているので、第2の反射板14により第2の照射光Bの配光をより細かく制御することができる。
【0037】
尚、本実施形態では、第2の反射板14を複数の反射面で構成しているが、第1の反射板13を複数の反射面で構成しても良いし、実施形態2のトンネル用照明器具において第1〜第3の反射板13〜15を複数の反射面で構成しても良い。
【0038】
【発明の効果】
上述のように、請求項1の発明は、ランプとその点灯回路を収納し、トンネル内の壁面に当該トンネルの幅方向における中心位置に対して片側に寄せて設置される器具本体を備え、トンネルの断面における上記ランプの配光を制御し、器具本体の設置された側の壁面に第1の照射光を照射させるとともに、トンネルの中心位置に対して器具本体の設置された側と反対側の壁面の下部及び車道面に上記第1の照射光よりも明るい第2の照射光を照射させる配光制御手段を器具本体に設けて成ることを特徴とし、配光制御手段により、器具本体の設置された側の壁面に第1の照射光を照射させるとともに、トンネルの中心位置に対して器具本体の設置された側と反対側の壁面の下部及び車道面に第1の照射光よりも明るい第2の照射光を照射させているので、1台のトンネル用照明器具で、器具本体の設置された側の壁面と反対側の壁面、及び車道面を照明することができるから、トンネル用照明器具をトンネル内の片側の壁面のみに設置したとしても、必要な明るさを確保することができ、照明器具を片側配列する場合は、両側の壁面に配設する場合のように両側の壁面に電源ケーブルを配線しておく必要がなく、電源ケーブルを片側の壁面のみに配線すれば良いから、配線コストを低減できる。また、照明器具を片側配列する場合は、配線の点検や清掃などのメンテナンス作業が片側の壁面だけで済むから、メンテナンス作業を軽減できるという効果もある。また、照明器具を片側配列する場合には、照明器具を両側の壁面に向合せ配列する場合と同等の明るさを得るためには、照明器具の設置間隔を短くする必要があり、その結果路面輝度の均斉度が向上するので、平均路面輝度を低減させても所望の視認性を確保することができ、消費電力の低減を図ることもできる。
【0039】
請求項2の発明は、ランプとその点灯回路を収納し、トンネル内の壁面に当該トンネルの幅方向における中心位置に対して片側に寄せて設置される器具本体を備え、トンネルの断面における上記ランプの配光を制御し、器具本体の設置された側の壁面に第1の照射光を、車道面に上記第1の照射光よりも明るい第2の照射光を、トンネルの中心位置に対して器具本体の設置された側と反対側の壁面の下部に第3の照射光をそれぞれ照射させる配光制御手段を器具本体に設けて成ることを特徴とし、配光制御手段により、器具本体の設置された側の壁面に第1の照射光を、車道面に第2の照射光を、トンネルの中心位置に対して器具本体の設置された側と反対側の壁面の下部に第3の照射光をそれぞれ照射させているので、1台のトンネル用照明器具で、器具本体の設置された側の壁面と反対側の壁面、及び車道面を照明することができるから、トンネル用照明器具をトンネル内の片側の壁面のみに設置したとしても、必要な明るさを確保することができ、照明器具を片側配列する場合は、両側の壁面に配設する場合のように両側の壁面に電源ケーブルを配線しておく必要がなく、電源ケーブルを片側の壁面のみに配線すれば良いから、配線コストを低減できる。また、照明器具を片側配列する場合は、配線の点検や清掃などのメンテナンス作業が片側の壁面だけで済むから、メンテナンス作業を軽減できるという効果もある。また、照明器具を片側配列する場合には、照明器具を両側の壁面に向合せ配列する場合と同等の明るさを得るためには、照明器具の設置間隔を短くする必要があり、その結果路面輝度の均斉度が向上するので、平均路面輝度を低減させても所望の視認性を確保することができ、消費電力の低減を図ることもできる。
【0040】
請求項3の発明は、請求項1又は2の発明において、上記配光制御手段は、第1の照射光の配光曲線が、器具本体の設置された側の壁面の下部付近にピークをもつように配光を制御することを特徴とし、請求項1又は2の発明と同様の効果が得られる。
【0041】
請求項4の発明は、請求項1〜3の何れか1つの発明において、上記配光制御手段は、第2の照射光の配光曲線が、トンネルの中心位置に対して器具本体の設置された側と反対側の壁面付近にピークをもつように配光を制御することを特徴とし、請求項1〜3の何れか1つの発明と同様の効果が得られる。
【0042】
請求項5の発明は、請求項1〜3の何れか1つの発明において、上記配光制御手段は、第3の照射光の配光曲線が、トンネルの中心位置に対して器具本体の設置された側と反対側の壁面の下部にピークをもつように配光を制御することを特徴とし、請求項1〜3の何れか1つの発明と同様の効果が得られる。
【0043】
請求項6の発明は、請求項1の発明において、上記配光制御手段を、上記ランプの光を反射して上記第1の照射光を照射させる第1の反射板と、上記ランプの光を反射して上記第2の照射光を照射させる第2の反射板とで構成したことを特徴とし、第1及び第2の反射板により配光を制御することができる。
【0044】
請求項7の発明は、請求項2の発明において、上記配光制御手段を、上記ランプの光を反射して上記第1の照射光を照射させる第1の反射板と、上記ランプの光を反射して上記第2の照射光を照射させる第2の反射板と、上記ランプの光を反射して上記第3の照射光を照射させる第3の反射板とで構成したことを特徴とし、第1〜第3の反射板により配光を制御することができる。
【0045】
請求項8の発明は、請求項6又は7の発明において、上記第2の反射板の反射面を、上記第1の反射板の反射面よりも大きくしたことを特徴とし、第2の反射板で反射された第2の照射光を、第1の反射板で反射された第1の照射光よりも明るくできる。
【0046】
請求項9の発明は、請求項6又は8の発明において、上記第1及び第2の反射板の反射面を1つの曲面、又は、1乃至複数の平面の組み合わせの何れかとしたことを特徴とし、請求項6又は8の発明と同様の効果を奏する。
【0047】
請求項10の発明は、請求項7又は8の発明において、上記第1〜第3の反射板の反射面を1つの曲面、又は、1乃至複数の平面の組み合わせの何れかとしたことを特徴とし、請求項7又は8の発明と同様の効果を奏する。
【0048】
請求項11の発明は、請求項6〜10の何れか1つの発明において、上記器具本体を、前面が開口した箱状のボディと、背面が開口した箱状であって、前面に設けた開口が透光性のカバーで閉塞され、ボディの開口に被着される枠体とで構成し、ボディ及び枠体の一側壁を蝶番を介して連結するとともに、蝶番で連結された一側壁と対向するボディ及び枠体の側壁を互いにラッチするラッチ手段を設け、第1の反射板を、第2の反射板に対して、蝶番で連結された一側壁側に配置したことを特徴とし、請求項6〜10の何れか1つの発明と同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1のトンネル用照明器具の断面図である。
【図2】同上を示し、(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は側面図である。
【図3】同上の要部拡大図である。
【図4】同上の配光曲線の説明図である。
【図5】同上をトンネル内に設置した状態の説明図である。
【図6】路上障害物の視認性を確保するための平均路面輝度と輝度均斉度との関係を示す図である。
【図7】実施形態2のトンネル用照明器具の断面図である。
【図8】同上の配光曲線の説明図である。
【図9】実施形態3のトンネル用照明器具の要部拡大図である。
【図10】同上の配光曲線の説明図である。
【図11】従来のトンネル用照明器具の配光曲線の説明図である。
【図12】同上の器具取付け角度と壁面輝度比との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 器具本体
10 ランプ
11 点灯回路
12 反射部材
13 第1の反射板
14 第2の反射板




 

 


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