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発明の名称 照明用カバーおよびこの照明用カバーを用いた照明器具
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2004−192908(P2004−192908A)
公開日 平成16年7月8日(2004.7.8)
出願番号 特願2002−358195(P2002−358195)
出願日 平成14年12月10日(2002.12.10)
代理人
発明者 田中 渉
要約 課題
形成された模様において、点灯時と消灯時とのイメージの差による演出効果を得ることができる照明用カバーおよびこの照明用カバーを用いた照明器具を提供することにある。

解決手段
カバー基材(1)の片面に蓄光剤を配合した蓄光層(2)を設けるとともに、この蓄光層(2)が複層から形成されており、同蓄光層(2)を所定の模様(3)に形成されてなる照明用カバーにおいて、前記蓄光層(2)のうち、最表層のものが白系の蓄光剤を配合した白系蓄光層である。
特許請求の範囲
【請求項1】
カバー基材の片面に蓄光剤を配合した蓄光層を設けるとともに、この蓄光層が複層から形成されており、同蓄光層を所定の模様に形成されてなる照明用カバーにおいて、
前記蓄光層のうち、最表層のものが白系の蓄光剤を配合した白系蓄光層であることを特徴とする照明用カバー。
【請求項2】
カバー基材の片面に蓄光剤を配合した蓄光層を設けるとともに、この蓄光層および同蓄光層と異なる色度の色度層とで複層から形成されており、同蓄光層を所定の模様に形成されてなる照明用カバーにおいて、
前記複層のうち、最表層のものが白系の着色剤を配合した白系の色度層であることを特徴とする照明用カバー。
【請求項3】
前記色度層が、斜めのスリット部を有していることを特徴とする請求項2記載の照明用カバー。
【請求項4】
前記スリット部が、下記式(I)で表される形状であることを特徴とする請求項3記載の照明用カバー。
d ≦ x cosθ・・・・・・・・・・(I)
ただし、d:隣接するスリットの間隔
x:スリットの側面の長さ
θ:傾き角度
【請求項5】
前記カバー基材と前記蓄光層との間にプライマー層を形成することを特徴とする請求項1ないし請求項4いずれか記載の照明用カバー。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5いずれか記載の照明用カバーをランプを有する照明器具本体に取り付けたことを特徴とする照明器具。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、照明用カバーおよびこの照明用カバーを用いた照明器具に関し、さらに詳しくは、形成された模様において、点灯時と消灯時とのイメージの差による演出効果を得ることができる照明用カバーおよびこの照明用カバーを用いた照明器具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、グローブやセードなどの照明用カバーに、蓄光剤を含有する塗装膜やシール状のもので、絵柄などのデザインを施した照明器具が提供されていたものである。
【0003】
例えば、下記の特許文献1に示されている特開2000―11709号公報においては、取付け部材と取付け部材に取り付けられた照明灯と、照明灯を囲うように取付け部材に取り外し可能に固定された蓋材(グローブやセード)とを備え、照明灯からの光が蓋材を通して外部に照射されるように構成されている照明器具において、蓋材の外表面に蓄光体を用いて模様が形成された照明器具が開示されているものである。
【0004】
また、下記の特許文献2に示されている特開2002―170413号公報においては、器具本体の下面側に蛍光ランプを配設し、器具本体の下面側に蛍光ランプを覆うグローブを配設した照明器具において、グローブの表面に、蓄光材料と透明塗料とが特定の配合比率で配合された蓄光塗料からなる塗膜を形成した照明器具が開示されているものである。
【0005】
さらに、下記の特許文献3に示されている特開平9―245509号公報においては、セードの表面に蓄光物質を備えた、あるいは埋設した照明器具、さらには蓄光物質を含んだ接着剤を塗布した照明器具が開示されているものである。
【0006】
これらのものは、蓄光剤を蓄光体や蓄光塗料や蓄光物質といった表現を用いているものの、いずれも照明器具の消灯時に、図7および図8に示すごとく、カバー基材部(10)表面、すなわち、カバー基材部(10)の外側に構成された蓄光剤を含む蓄光層部(11)が形成されているものであった。そして、この蓄光層部(11)が模様をなしているものであり、このような模様の発光によって、暗所で同模様を浮かび上がらせて、美麗な演出効果を得ることができるものであった。
【0007】
【特許文献1】
特開2000―11709号公報
【0008】
【特許文献2】
特開2002―170413号公報
【0009】
【特許文献3】
特開平9―245509号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した蓄光層部(11)は、照明器具に備えられたランプからの光を、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ガラスなどに代表されるカバー基材部(10)を介して効率良く蓄光剤に到達させるために、透明樹脂に蓄光剤を配合した塗料をカバー基材部(10)に塗布して形成されることが多いものであった。そして、蓄光層部(11)は、蓄光剤の固有色である黄緑系に着色されてしまうために、蓄光層部(11)からなる模様も黄緑系となり、照明器具の点灯時に模様として認識できるものであった。このような場合、照明器具の点灯時において、模様が認識しにくく、あたかも模様が存在しないような印象を与え、消灯時において、充分な輝度の発光が得られて、模様が認識可能となるような、いわゆる、点灯時と消灯時とのイメージの差による演出効果を得ることができないものであった。
【0011】
本発明は、上述の事実に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、形成された模様において、点灯時と消灯時とのイメージの差による演出効果を得ることができる照明用カバーおよびこの照明用カバーを用いた照明器具を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係る照明用カバーは、カバー基材(1)の片面に蓄光剤を配合した蓄光層(2)を設けるとともに、この蓄光層(2)が複層から形成されており、同蓄光層(2)を所定の模様(3)に形成されてなる照明用カバーにおいて、前記蓄光層(2)のうち、最表層のものが白系の蓄光剤を配合した白系蓄光層(12)であることを特徴とする。
【0013】
本発明の請求項2に係る照明用カバーは、カバー基材(1)の片面に蓄光剤を配合した蓄光層(2)を設けるとともに、この蓄光層(2)および同蓄光層(2)と異なる色度の色度層(13)とで複層から形成されており、同蓄光層(2)を所定の模様(3)に形成されてなる照明用カバーにおいて、前記複層のうち、最表層のものが白系の着色剤を配合した白系の色度層(13)であることを特徴とする。
【0014】
本発明の請求項3に係る照明用カバーは、前記色度層(13)が、斜めのスリット部(14)を有していることを特徴とする。
【0015】
本発明の請求項4に係る照明用カバーは、前記スリット部(14)が、下記式(I)で表される形状であることを特徴とする。
【0016】
d ≦ x cosθ・・・・・・・・・・(I)
ただし、d:隣接するスリットの間隔
x:スリットの側面の長さ
θ:傾き角度
本発明の請求項5に係る照明用カバーは、前記カバー基材(1)と前記蓄光層(2)との間にプライマー層を形成することを特徴とする。
【0017】
本発明の請求項6に係る照明器具は、請求項1ないし請求項5いずれか記載の照明用カバー(4)をランプ(5)を有する照明器具本体(6)に取り付けたことを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0019】
図1の(a)は、本発明の一実施形態に係る照明用カバーおよびこの照明用カバーを用いた照明器具を示し、一部破断した概略図であり、図1の(b)は、本発明の一実施形態に係る照明器具を示した概略図である。図2は、本発明の第1の実施形態に係る照明用カバーの模様を示した概略図である。図3は、本発明の第1の実施形態に係る照明用カバーの模様を示した断面図である。図4は、本発明の第2の実施形態に係る照明用カバーの模様を示した断面図である。図5は、本発明の第3の実施形態に係る照明用カバーの模様を示した断面図である。図6は、図5の照明用カバーの要部断面図である。
【0020】
本発明の照明用カバーは、図1ないし図3に示すごとく、カバー基材(1)の片面に蓄光剤を配合した蓄光層(2)を設けるとともに、この蓄光層(2)が複層から形成されており、同蓄光層(2)を所定の模様(3)に形成されてなる照明用カバーにおいて、前記蓄光層(2)のうち、最表層のものが白系の蓄光剤を配合した白系蓄光層(12)である。
【0021】
本発明で用いられる照明用カバー(4)は、ランプ(5)を有する照明器具本体(6)に取り付けられるもので、例えば、同照明用カバー(4)は、図1の(b)に示すごとく、照明器具本体(6)に設けられた受け部材(7)にて取り付けられているものである。また、前記ランプ(5)としては、例えば、照明器具本体(6)に適宜間隔で設けられた複数の支持バネ(8)を介して取り付けられるようになっているものである。さらに、同ランプ(5)の周囲には、必要に応じて、ランプ(5)から照射される光を反射することができるように反射板(9)が設けられているものである。なお、図1においては、洋風シーリングライトの例を示しているが、器具形態、絵柄などはこれに限定されるものではないものである。
【0022】
前記カバー基材(1)としては、プラスチック、不織布(プラスチックベースのものも含む)、ガラス、布、紙、合成紙など、通常、照明器具や照明装置などに使用される材料を採用することができるものである。その中でも、形状優位性、生産性、軽量性、耐久性などの観点から、プラスチック基材がカバー基材(1)として多く用いられるものであり、特に、熱可塑性樹脂が多く用いられるものである。熱可塑性樹脂としては、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ノルボルネン系樹脂などがあり、公知のものを特に制限されることなく使用することができるものであるが、光透過性などの観点からアクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂が好ましいものである。
【0023】
これらの熱可塑性樹脂の中でも、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂のような透明性の高い非晶性樹脂には、ランプのイメージを和らげるための光拡散剤を添加されることもある。光拡散剤としては、白色系の微粒子を用いることが多く、例えば、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、シリコンゴム、ガラスビーズ、合成シリカ、アクリルビーズ、ベンゾグアナミン樹脂などが挙げられるものであるが、所望の特性を確保できれば、特に限定されるものではなく、公知のものを制限なく使用することができるものである。
【0024】
また、和風照明器具などに用いられる場合では、上記熱可塑性樹脂の他、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂などのプラスチックをベースとした不織布も多くカバー基材(1)として使用されるものである。
【0025】
上述したこれらのカバー基材(1)は、照明器具の形態によって、フィルムやシートで使用されたり、グローブやセードとして所望の形状に成形されたものが使用されるものである。このようなものの成形法としては、押出成形、真空成形、圧空成形、射出成形、プレス成形、ブロー成形、インフレーション成形などが挙げられ、特に限定されるものではなく、材質、形状、コストなどの面から任意に選択すれば良いものである。
【0026】
このようなカバー基材(1)の上に蓄光剤を配合した蓄光層(2)を形成するものである。ここでいう蓄光層(2)は、樹脂と蓄光剤とからなっているものである。蓄光剤としては、例えば、バリウム、ストロンチウム、カルシウム、亜鉛、カドミウムなどの金属硫化物や、蛍光染料を縮合性合成樹脂の初期縮合物とともに溶解し、縮合を進めて樹脂中に色素を固定させるなどして得られる顔料や、下記一般式(II)のもの、すなわち、
MAl・・・(II)
で表されるアルミン酸塩化合物を母結晶にした化合物、または、このアルミン酸塩化合物にマグネシウムを添加した化合物を母結晶にしたマグネシウム添加酸化物系化合物を挙げることができるものである。
【0027】
ここで、一般式(II)において、Mはカルシウム、ストロンチウムおよびバリウムのうち少なくともいずれか一つのアルカリ土類金属である。また、これらのアルミン酸塩化合物もしくはマグネシウム添加酸化物系化合物に対して、賦活剤として、ユウロピウム(Eu)、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジウム(Pr)、ジスプロニウム(Dy)、ネオジウム(Nd)などのランタン系金属元素を添加した賦活蛍光体化合物等を用いても良いものである。
【0028】
具体的には、SrAl:Eu,Dy(緑色発光,ルミノーバ G―300M,根本特殊化学製)、SrAl1425:Eu,Dy(青緑色発光,ルミノーバ BG―300M,根本特殊化学製)、CaAl:Eu,Nd(紫色発光,ルミノーバ V―300,根本特殊化学製)からなる蓄光性蛍光体などを挙げることができるものである。
【0029】
このようなアルミン酸塩化合物系の蓄光剤は、金属硫化物系の蓄光剤に比べて残光輝度が高く、かつ、残光時間が長いなど、優れた残光特性を有しているために好適に用いられるものである。
【0030】
本発明の蓄光層(2)に用いる樹脂としては、従来公知のものを制限することなく採用することができるものである。このようなものには、熱可塑性樹脂、硬化性樹脂、ゴムなどが包含されるものである。本発明においては、特に硬化性樹脂の使用が好ましいものである。前記硬化性樹脂としては、熱硬化性や、光硬化性を有する従来公知のものを使用することができるものである。熱硬化性樹脂には、アクリル系(熱硬化タイプ)、ウレタン系、エポキシ系、ポリエステル系(アルキッド系)、シリコン系、酢酸ビニル・アクリル系などの各種のものが挙げられるものである。また、光硬化性樹脂としては、アクリル系樹脂などの従来公知のものを挙げることができるものである。樹脂バインダーとして、このような硬化性樹脂を用いることにより、耐熱性、耐久性の優れた蓄光層を得ることができるものである。
【0031】
前記蓄光剤と前記樹脂との配合割合は、通常、重量比で10:90〜90:10の範囲である。樹脂固形分が10重量パーゼント未満の場合は、蓄光層(2)の強度が得られず、蓄光剤が10重量パーゼント未満の場合は、充分な輝度を有する発光が得られず、暗視性が確保できないものである。蓄光層(2)の塗膜強度および蓄光性能、特に暗視性の観点から、蓄光剤と樹脂との配合割合は、重量比で30:70〜70:30の範囲がより好ましく、所望の性能に応じて任意に設定すれば良いものである。
【0032】
また、蓄光層(2)の厚みは、通常、20〜150μmの範囲である。蓄光層(2)の厚みが20μm未満であると、充分な輝度を有する発光が得られず、暗視性が確保できないものである。また、逆に蓄光層(2)の厚みが150μmを超えると、コスト面や作業性の面から好ましくないものである。蓄光性能、特に、暗視性および作業性の観点から、蓄光層(2)の厚みは、30〜100μmの範囲がより好ましく、所望の性能に応じて任意に設定すれば良いものである。
【0033】
本発明の蓄光層(2)は、その成膜の際に、樹脂のバインダーに溶剤を混合したものに蓄光剤を配合して使用される他、樹脂のバインダーが液状樹脂である場合には、必ずしも溶剤の使用は必要とされないものであり、その液状樹脂に蓄光剤を配合することによって使用されることもある。このような際、塗工液には従来使用されている各種添加剤、例えば、界面活性剤、消泡剤、安定剤などを添加することが可能なものである。
【0034】
本発明の照明用カバーにおいては、前記カバー基材(1)と前記蓄光層(2)との密着性を向上させるために、必要に応じて、同カバー基材(1)と同蓄光層(2)との間にプライマー層を設けても良いものである。また、他の方法としては、例えば、クロム酸処理などのケミカルエッチング処理、コロナ処理やプラズマ処理などのイオン化放射線処理、オゾン暴露、火災暴露や高圧電撃暴露などにより、カバー基材(1)表面を酸化させる化学的または物理的処理などの表面処理を施しても良いものである。
【0035】
このような蓄光層(2)を、カバー基材(1)として用いられるフィルムやシート(後に形状体に成形されるものも含む)、あるいは、所望の形状に成形されたグローブやセードなどの成形体の表面に形成する方法としては、例えば、シルクスクリーン法、スプレー法、ディッピング法、静電塗装などが挙げられるが、特に限定されるものではないものである。
【0036】
以上のような蓄光層(2)を所定の模様(3)、例えば、イルカや犬などの動物類、星や月などの天体関連、花や葉などの植物類、これらをアニメ風に表現したキャラクター類、幾何学模様などの様々な模様(3)に形成する際に、蓄光層を複層構成あるいは蓄光層(2)とこの蓄光層(2)と異なる色度の色度層(13)とを複層構成とし、最表層の色をカバー基材(1)の色に近づけることによって、点灯時において、模様(3)が認識しにくく、あたかも模様(3)が存在しないような印象を与えることが可能となる。照明用カバー(4)の場合、白系のカバー基材(1)を使用することが一般的であるため、具体的には、最表層に白系の蓄光剤を配合した白系蓄光層(12)あるいは白系の着色剤を配合した色度層(13)を配置して模様(3)をわかりにくくする方法が挙げられるものである。
【0037】
この場合、最表層とカバー基材(1)との間に配された層の色については、消灯時に所要の発光が得られれば、特に限定されるものではないものである。また、白系の蓄光剤を配合した最表層については、白系の蓄光剤を単独で配合する、あるいは、黄緑系の蓄光剤と白系の蓄光剤の配合量を調整しながら併用することが可能であり、点灯時において、模様(3)がわかりにくく、消灯時に所要の発光が得られれば、どちらの処方を選択してもかまわないものである。また、図4に示すごとく、白系の着色剤を配合した色度層(13)を最表層とする場合も上記と同様に、カバー基材(1)の色に近づけるために、着色剤の配合量を調整しながら形成することが可能となるものである。
【0038】
ここでいう白系の蓄光剤は、例えば、CaAl:Eu,Nd(紫色発光,ルミノーバ V―300,根本特殊化学製)や、SrAl:Eu,Dyからなる蓄光性蛍光体にEuを添加したものや、蓄光剤の表面に炭酸カルシウムやシリカなどを付着させたものなどが挙げられるものである(WA―300,根本特殊化学製)。
【0039】
また、白系の着色剤としては、有機染料、有機顔料、無機顔料など、従来公知のものを挙げることができるものである。これら白系の蓄光剤および着色剤は、点灯時において、模様(3)がわかりにくく、消灯時に所要の発光が得られれば、特に限定されるものではないものである。また、白系の蓄光剤および着色剤は、1種単独で使用される他、2種以上を同時に使用しても良いものである。
【0040】
また、図5および図6に示すごとく、色度層(13)を最表層とする場合に、色度層(13)を斜めのスリット状のスリット部(14)として形成することが好ましいものである。なぜならば、色度層(13)をスリット部(14)に形成することで、消灯時において、色度層(13)の下に設けられた蓄光層(2)からの発光成分中、色度層(13)を介さずにスリット部(14)の間を抜けて直接照明用カバー(4)の外側に出る成分が増えるために、発光ロスが低減されて、模様がより視認しやすくなるからである。
【0041】
また、図5および図6に示すごとく、スリット部(14)が斜めに形成されることによって、点灯時に、蓄光層(2)が使用者に直接的に見え難くなるので、蓄光層(2)の色が認識しにくく、あたかも模様(3)が存在しないような印象を与えることが可能となるものである。よって、点灯時に、模様が認識しにくく、消灯時において、模様(3)がより視認しやすくなるため、色度層(13)を斜めのスリット状のスリット部(14)として形成することが好ましいものである。
【0042】
さらに、図6に示すごとく、前記スリット部(14)において、蓄光層(2)をより見え難くするには、スリット部(14)が下記式(I)で表される形状であることが好ましいものである。
【0043】
d ≦ x cosθ・・・・・・・・・・(I)
ただし、d:隣接するスリットの間隔
x:スリットの側面の長さ
θ:傾き角度
スリット部(14)を上記式(1)で表される形状にすることで、点灯時に、蓄光層(2)が使用者により確実に見え難くなるので、蓄光層(2)の色が認識しにくく、あたかも模様が存在しないような印象をより確実に与えることが可能となるものである。
【0044】
このようにして得られたカバー基材(1)は、様々な照明器具、例えば、天井付け型、吊り下げ型、壁付け型、行燈型、スタンド型、天井埋込型、サイン照明、ディスプレイ照明、看板などに好適に用いることができるものである。
【0045】
以上のことにより、消灯時において、模様(3)が立体的に認識可能となるような照明用カバーおよびこの照明用カバーを用いた照明器具を得ることができるものである。
【0046】
【発明の効果】
本発明の請求項1に係る照明用カバーによると、カバー基材(1)の表面に、蓄光剤を配合した蓄光層(2)で所定の模様(3)を形成し、蓄光層(2)を複層から形成し、最表層の色をカバー基材(1)の色に近づけることによって、点灯時において、模様(3)を認識しにくくすることができるものである。また、照明用カバーの場合、白系のカバー基材(1)を使用することが一般的であるために、具体的には、最表層に白系の蓄光剤を配合した白系蓄光層(12)を配置することで、点灯時において、模様(3)が認識しにくく、あたかも模様(3)が存在しないような印象を与え、消灯時において、模様(3)が認識できる照明用カバーを得ることができるものである。すなわち、形成された模様(3)において、点灯時と消灯時とのイメージの差による演出効果を得ることができるものである。
【0047】
本発明の請求項2に係る照明用カバーによると、カバー基材(1)の表面に、蓄光剤を配合した蓄光層(2)で所定の模様(3)を形成し、蓄光層(2)および同蓄光層(2)と異なる色度の色度層(13)とで複層から形成し、最表層の色をカバー基材(1)の色に近づけることによって、点灯時において、模様(3)を認識しにくくすることができるものである。また、照明用カバーの場合、白系のカバー基材(1)を使用することが一般的であるため、具体的には、最表層に白系の着色剤を配合した色度層(13)を配置することで、点灯時において、模様(3)が認識しにくく、あたかも模様(3)が存在しないような印象を与え、消灯時において、模様(3)が認識できる照明用カバーを得ることができるものである。すなわち、形成された模様(3)において、点灯時と消灯時とのイメージの差による演出効果を得ることができるものである。
【0048】
本発明の請求項3に係る照明用カバーによると、請求項2記載の場合に加えて、色度層(13)が斜めのスリット部(14)を有していることで、点灯時に、模様(3)が認識しにくく、消灯時において、模様(3)がより一層視認しやすくなるような照明用カバーを得ることができるものである。
【0049】
本発明の請求項4に係る照明用カバーによると、請求項3記載の場合に加えて、スリット部(14)が、式d ≦ x cosθ[ただし、d:隣接するスリットの間隔、x:スリットの側面の長さ、θ:傾き角度]で表される形状であることで、点灯時に、蓄光層(2)が、使用者により一層確実に見え難くなるので、蓄光層(2)の色が認識しにくく、あたかも模様(3)が存在しないような印象をより一層確実に与えることができるものとなる。
【0050】
本発明の請求項5に係る照明用カバーによると、カバー基材(1)と蓄光層(2)との間に形成されるプライマー層にてカバー基材(1)と蓄光層(2)との密着性を確実に向上させることができるものである。
【0051】
本発明の請求項6に係る照明用カバーを用いた照明器具によると、請求項1ないし請求項5いずれか記載の照明用カバー(4)をランプ(5)を有する照明器具本体(6)に取り付けて用いることで、ランプ(5)の点灯時において、あたかも模様(3)が存在しないような印象を与え、ランプ(5)の消灯時において、暗所で模様(3)を浮かび上がらせることができて、その結果、美麗な演出効果を得ることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は、本発明の一実施形態に係る照明用カバーおよびこの照明用カバーを用いた照明器具を示し、一部破断した概略図であり、(b)は、本発明の一実施形態に係る照明器具を示した概略図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る照明用カバーの模様を示した概略図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る照明用カバーの模様を示した断面図である。
【図4】本発明の第2の実施形態に係る照明用カバーの模様を示した断面図である。
【図5】本発明の第3の実施形態に係る照明用カバーの模様を示した断面図である。
【図6】図5の照明用カバーの要部断面図である。
【図7】一従来例に係る照明用カバーおよびこの照明用カバーを用いた照明器具を示した全体の概略図である。
【図8】一従来例に係る照明用カバーを示した断面図である。
【符号の説明】
1 カバー基材
2 蓄光層
3 模様
4 照明用カバー
5 ランプ
6 照明器具本体
12 白系蓄光層
13 色度層
14 スリット部




 

 


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