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発明の名称 便座装置
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2004−283428(P2004−283428A)
公開日 平成16年10月14日(2004.10.14)
出願番号 特願2003−80336(P2003−80336)
出願日 平成15年3月24日(2003.3.24)
代理人
発明者 園田 隆克 / 畠山 潤
要約 課題
暖房便座は、湿潤環境下でも安全に使用できるように、ヒーターを便座に内蔵する必要がある。そのため、便座形状を上下ケースの2つに分割し、ヒーターを内蔵した後、便座の水密性を得るために上下ケース間にシール部材を介在させて組み立てる手法をとっている。しかしながら、シール性能にバラつきが生じやすく、分解時には該シール部材が、便座ユニットに固着してしまい分離が困難であった。本発明は、内部を水密に保持する、分解性に優れた便座装置を提供することにある。。

解決手段
上ケースと底板とヒーターからなる便座装置において、上ケースと底板いずれか一方の内縁部及び外縁部に凸状リブを全周に渡って形成し、他方の内縁部及び外縁部に前記凸状リブと嵌合する1組の凸状リブから成るスリットを形成すると共に、スリットを形成している前記1組の凸状リブの外部リブに水抜き部を設けた。
特許請求の範囲
【請求項1】
上ケースと底板とヒーターからなる便座装置において、上ケースと底板いずれか一方の内縁部及び外縁部に凸状リブを全周に渡って形成し、他方の内縁部及び外縁部に前記凸状リブと嵌合する1組の凸状リブから成るスリットを形成すると共に、スリットを形成している前記1組の凸状リブの外部リブに水抜き部を設けることを特徴とする便座装置。
【請求項2】
前記凸状リブ及びスリットが複数条形成されていることを特徴とする請求項1記載の便座装置。
【請求項3】
前記水抜き部は、通水孔であることを特徴とする請求項1または2記載の便座装置。
【請求項4】
前記水抜き部は、リブ端面が開口した切り欠きであることを特徴とする請求項1または2記載の便座装置。
【請求項5】
前記水抜き部は、最内部のスリットを形成している1組の凸状リブの内部リブと対向面とのクリアランスよりも、最外部のスリットを形成している1組の凸状リブの外部リブと対向面とのクリアランスを大きくすることで形成したものであることを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載の便座装置。
【請求項6】
前記水抜き部を形成したリブの外側に、上ケースあるいは底板の最外部を周り込ませた形状としたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の便座装置。
【請求項7】
嵌合部の外側にボス形状を形成し、螺合により上ケースと底板を結合したことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の便座装置。
【請求項8】
嵌合部の外側に爪結合係止部を形成し、爪結合により上ケースと底板を結合したことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の便座装置。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、腰掛便器上面に設けられる便座装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の便座装置の便座装置は図9に示すように、上ケースと下ケース、ヒーターユニットからなり、使用者の肌が接する上ケースの内面にヒーターユニットを両面テープ等で貼付した後、上下ケースの内面同士を対向させて治具にセットし、超音波振動溶着により接合する構成となっていた。
【0003】
しかしながら、上記のような構成では、接合のために振動溶着機等の特殊な装置を必要とすると共に、溶着のばらつきにより部分的に溶着不良が発生し、シール不良あるいは強度のバラつきを生じることがあった。ヒーターユニットという電気器具を内蔵していることから、内部への水の浸入は、漏電及びヒーターユニットの腐食等につながる恐れがある。
【0004】
さらに、接合後は分解することができないため、ヒーターユニット等の内部の構成部品が故障した場合には、便座装置のアッセンブル交換せざるを得ず、経済的、省資源的に問題であった。また、廃棄される場合にも分解が容易でないため、マテリアルリサイクルが困難であった。
【0005】
そこで、図10に示すように、スナップフィットあるいはねじ等で上下ケースを結合した便座ユニットにおいて、上下ケースにスリット等を設け、間にシール部材を介在させることにより便座内部を水密に保持する便座装置が考案された(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−70375号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような構成では、当然ながらシール部材をスリット間に介在させることが必須である。シール部材がエラストマーのような成形部材の場合は、対象とする便座毎に設計する必要がある。シール部材がシリコーンのようなグリースあるいは硬化型シール剤等である場合は、スリット全周にわたって一定量を均一に注入することが困難であるため、シール性能にバラつきが生じやすいという問題点があった。さらに、分解時には該シール部材を分離させるが、便座ユニットに固着してしまい分離が困難な場合があった。
【0008】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、内部を水密に保持する、分解性に優れた便座装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、上ケースと底板とからなる便座装置において、上ケースと底板いずれか一方の内縁部及び外縁部に単条の凸状リブを全周に渡って形成し、上ケースと底板いずれか一方の内縁部及び外縁部に前記凸状リブと嵌合する1組の凸状リブから成る単条のスリットを形成すると共に、スリットを形成している1組の凸状リブの外側リブに水抜き部を設けることにより、内部を水密に保持することを特徴としている。
そうすることにより、凸状リブとスリットにより形成されたクリアランスが水で満水になった場合、内側のスリットを乗り越える抵抗よりも、水抜き部を通過する抵抗の方が小さいため、水は便座内部に浸入することなく水抜き部を通じて外部へ排出される。したがって、便座内部が浸水することは無い。
【0010】
そして、請求項2記載の発明は、上ケースと底板とからなる便座装置において、上ケースと底板いずれか一方の内縁部及び外縁部に複数条の凸状リブを全周に渡って形成し、上ケースと底板いずれか一方の内縁部及び外縁部に前記凸状リブと嵌合する1組の凸状リブから成る複数条のスリットを形成すると共に、最外周のスリットを形成している1組の凸状リブの外側リブに水抜き部を設けることにより、内部を水密に保持することを特徴としている。
そうすることにより、より確実に便座内部を水密に保持することができる。
【0011】
そして、請求項3記載の発明は、前記水抜き部は、微小な通水孔であることを特徴としており、請求項4記載の発明は、前記水抜き部は、リブ端面が開口した微小な切り欠きであることを特徴としている。
そうすることにより、水抜き部を設けることによる便座外観の品質低下を抑えることができる。
【0012】
そして、請求項5記載の発明は、前記水抜き部は、最内周のスリットを形成している1組の凸状リブの内側リブと対向面とのクリアランスよりも、最外周のスリットを形成している1組の凸状リブの外側リブと対向面とのクリアランスを大きくすることで形成したものであることを特徴としている。
水の通過抵抗は相対的なものであるため、同じ形状であっても上記構成にすれば通水孔を設けた場合と同様にクリアランスに浸入した水は便座外部へ排出され、便座内部は水密に保持される。さらに、上ケースと底板のクリアランスが若干広く開いているだけであるため、外観品質の低下は殆ど発生しない。
【0013】
そして、請求項6記載の発明は、前記水抜き部を形成したリブの外側に、上ケースあるいは底板の最外周及び最内周を回り込ませた形状としたことを特徴としている。
そうすることにより、水抜き部が露出しないため、外観品質の低下は発生しない。
【0014】
そして、請求項7記載の発明は、嵌合部の外側にボス形状を形成し、螺合により上ケースと底板を結合したことを特徴としており、請求項8記載の発明は、嵌合部の外側に爪結合係止部を形成し、爪結合により上ケースと底板を結合したことを特徴としている。
そうすることにより、便座使用時には上ケースと底板が分離することなく、リサイクル時には容易に分解することが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以上説明した本発明を一層明らかにするために、以下本発明の好適な実施例について説明すると、図1は発明に係る実施例を表す便座装置の斜視図、図2は嵌合部の位置関係を説明する嵌合部断面図、図3、図4は上ケースと底板の嵌合部断面拡大図、図5、図6は本発明における上ケースと底板の結合方法を説明する概念図、図7、図8、図9は本発明における排水様式を説明する概念図、図10は本発明における水抜き孔の隠蔽方法を説明する概念図である。
【0016】
図1において本発明の実施例を説明すると、便座装置Aは暖房便座であって、上ケース1と便座ヒーター2と底板3とからなり、上ケース1の内面にヒーター2を貼付した後、底板3と一体に結合されている。さらに、上ケース1の外部に面している側面部には水抜き部4が形成されている。
【0017】
図2の断面図に示すように、上ケース1には二本の凸状リブからなる単条のスリット5が形成され、底板3に設けられた一本の凸状リブ6と嵌合するように組み立てられる。この構成において、外部から浸入した水は、図3に示すように、3本の凸状リブで段階的に堰き止められることになる。もちろん、スリット5および凸状リブ6は単条に限られるものではなく、図4に示すように、複数条設けても良い。こうすることにより、便座装置A内部に水が達するまでの障害物が多くなる、つまり便座装置Aの水密性能が向上する。
【0018】
図5に示すように、本実施例では凸状リブ6の一部を傾斜面形状リブ6−1にすると共に、スリット5の一部を傾斜面形状スリット5−1とした。このようにすることにより、使用者が着座したときに印加される便座装置Aの横方向への荷重は、傾斜面形状同士の嵌合が受けることになる。もちろんスリット5および凸状リブ6のみの嵌合でも該荷重に耐えることができるが、本実施例の構成とすれば、荷重を受けるせん断面積が大きくなるためより高い強度を確保することができる。この場合、傾斜面形状スリット5−1および傾斜面形状リブ6−1には強度は要求されないため、設計の自由度が大きくなる。
【0019】
上ケース1と底板3の結合は、上ケース1に形成したスナップフィット用引っ掛け部7−2に、底板3に形成したスナップフィット7−1を嵌合させるスナップフィット結合を採用した。スナップフィット7−1は十分なスパンを有しているためたわみ量が大きく、容易に着脱を行うことが可能である。このような構成をとっているため、便座ヒーター2に不具合が生じた場合、便座装置Aをアッセンブルで交換するのではなく、便座ヒーター2のみを交換することができる。また、廃棄段階では、上ケース1と底板3を分解して便座ヒーター2を分離させることができ、リサイクルが容易になる。つまり、省資源型社会に適応した便座装置になるといえる。
【0020】
図6のように、上ケース1にねじ固定用穴8−3、底板3にねじ固定用貫通穴8−2を設け、タッピンねじ8−1により上ケース1と底板3を結合しても良い。通常の使用状態においては、およそ5回の締め直しが可能であるため、製品寿命までに便座ヒーター2のメンテナンスが発生した場合でも対応できる。このタッピンねじ結合は、前述のスナップフィット結合よりも強度を確保することができるため、不特定多数の人間が使用するホテルや学校、病院等の公共施設に設置される暖房便座に好適である。なお、便座が使用される環境では、塩素系あるいは酸素系洗剤雰囲気、該洗剤を使用した拭き掃除等が想定されるため、使用するタッピンねじ8−1の材質は、炭素鋼線よりもステンレスの方が良い。分解を想定した便座装置Aで炭素鋼線を使用すると、固着して分解不能になる恐れがある。ステンレスも含有炭素量が少なく耐食性に優れた、オーステナイト系ステンレスがさらに望ましい。
【0021】
ここで、上ケース1のスリット5と底板3の凸状リブ6が嵌合するように組み立てられ、かつ上ケース1の内外周側面部に水抜き部4が形成されていることから、以下のような機構により、便座装置Aに水密性が付与される。
【0022】
図7において、外部から浸入した水は実線矢印のように底板3の凸状リブ6を乗り越えて上ケース1のスリット5を構成している内側の凸状リブ下端に達し、ある一定水圧が印加されると、水は隙間10から便座装置A内部に侵入しようとする。ところが、本実施例では上ケース1の底板3との接合面に水抜き切り欠き4−1が設けられており、水が隙間10を通る抵抗よりも水抜き切り欠き4−1を通る抵抗の方が小さくなるように設計されている。したがって、外部に侵入した水はスリット5と凸状リブ6で形成される空間を満水にした後、隙間10を通って便座装置A内部に侵入するのではなく、点線矢印のように水抜き切り欠き4−1を通って外部に排出される。つまり、特別にシール剤やパッキン等を使用することなく便座装置Aの水密性を維持することが可能となる。もちろん、水中に埋没される場合等極端な水圧印加がある場合は水浸入が生じるが、便座として想定される水拭き掃除や洗剤塗布等の条件では十分な水密性を有する。
【0023】
なお、水抜き切り欠き4−1は一辺が5mm以上の三角形が望ましい。小さい場合、水の大きな界面張力により排出が阻害される。一方、大きい場合は、外部からの水浸入量が多くなってしまう。もちろん、水抜き部4は切り欠き形状だけでなく、図8に示すように、孔形状でも良い。曲線で構成された孔形状は、切り欠き形状と比較して水の界面張力が破壊されにくいため、その径を若干大きくする必要があることに留意しなければならない。。
【0024】
ところで、前述したように、水抜き部4は隙間10よりも水の通過抵抗が大きくなるように設計すればよい。したがって、図9に示すように、隙間10よりもクリアランスの大きなスリット形状を水抜き部4とすることもできる。この場合、外観の低下につながらないため、より好適である。さらに、図10に示すように、水抜き部よりも外側に隠蔽用のリブを形成すると該部が全く露出しないため、さらに望ましい。
【0025】
(実施例1)本実施例での水密性能を確認するために、JIS0920防水試験を行った。
使用サンプル
便座種類 大型(エロンゲート)
嵌合リブ本数 単条
水抜き部 水抜き切り欠き(一辺5mmの正三角形)、内周4ヶ所、外周4ヶ所
結合方法 スナップフィット、内周4ヶ所、外周4ヶ所
n数 3
対照評価として、既存便座でも同時に評価を行った。
既存便座
便座種類 大型(エロンゲート)
嵌合リブ本数 単条
水抜き部 無し
シール部材 シリコーン
結合方法 スナップフィット、内周4ヶ所、外周4ヶ所
タッピンねじ2ヶ所
n数 1
【0026】
試験方法
保護等級2(防滴II)に対する試験
機器を正規の取付状態で4方向(前後左右)に鉛直から15°傾け、その上方200mm以上の高さから、毎分3(+0.5,0)mmの降水量で水を滴下する。試験時間は、各方向に対し、2.5分間、合計10分間とする。
保護等級4(防まつ形)に対する試験
機器を正規の取付状態にして、その上方300〜500mmの高さから、鉛直から両側180度までの全範囲にわたって、じょろ口を用いて散水する。散水量は、毎分10±0.5L、水圧は50〜150kPa{0.51〜1.53kgf/cm}、試験時間は、機器の外郭表面積1m当たり1分間で最低5分間以上とする。
【0027】


同等の防水性能を有していることが確認できた。
【0028】
(実施例2)本実施例での強度を確認するために、圧縮試験を行った。
使用サンプル
形状 便座を長さ100mmにカットしたもの(直線状),幅70mm
嵌合リブ本数 単条
傾斜面リブ 内周4ヶ所、外周4ヶ所、長辺20mm、短辺15mm、幅5mm
n数 3
対照評価として、既存便座でも同時に評価を行った。
形状 便座を長さ100mmにカットしたもの(直線状),幅70mm
嵌合リブ本数 単条
n数 1
【0029】


同等以上の強度が得られていることが確認できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例を表す便座装置の斜視図である。
【図2】同便座の嵌合部を説明する断面図である。
【図3】同便座の嵌合部断面拡大図である。
【図4】同便座の別の嵌合部断面拡大図である。
【図5】同便座の上ケースと底板の結合方法を説明する概念図である。
【図6】同便座の上ケースと底板の別の結合方法を説明する概念図である。
【図7】同便座の排水様式を説明する概念図である。
【図8】同便座の別の排水様式を説明する概念図である。
【図9】同便座のさらに別の排水様式を説明する概念図である。
【図10】同便座の水抜き孔隠蔽方法を説明する概念図である。
【図11】従来の便座装置の斜視図である。
【図12】従来の便座装置の断面図である。
【符号の説明】
A…便座装置
1…上ケース
2…便座ヒーター
3…底板
4…水抜き部、4−1…水抜き切り欠き、4−2水抜き孔、4−3水抜きスリット
4−4…水抜き孔隠蔽周り込み部
5…スリット、5−1…傾斜面形状スリット
6…凸状リブ、6−1…傾斜面形状リブ
7−1…スナップフィット、7−2…スナップフィット用引っ掛け部
8−1…タッピンねじ、8−2…ねじ固定用貫通穴、8−3…ねじ固定用穴
9…シール剤
10…隙間




 

 


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