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発明の名称 ファスナー
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2004−298641(P2004−298641A)
公開日 平成16年10月28日(2004.10.28)
出願番号 特願2004−113655(P2004−113655)
出願日 平成16年3月12日(2004.3.12)
代理人
発明者 明石 俊次 / 高沢 成吉 / メイリオン ウイリアムス
要約 課題
ファスナーを連結する保持手段であって、エアバッグによって圧力が加わったときにファスナーが拡開するのを容易にする。

解決手段
ファスナー100は、エアバッグを収納する座席カバーの開口部23の縁部に固定されているストリンガーテープ102からなっている。ストリンガーテープ102は、夫々、一列の噛合エレメント列104を備えており、これらの噛合エレメント104がストリンガーテープ102を連結するために噛合する。噛合エレメントが連結している領域においては、連結力は強いが、連結された噛合エレメント104の領域の端部からは容易にその連結がはずれる。該ファスナー100は、ファスナー100の中間領域の所定の位置に、テープ102を連結保持する保持手段115を含む。自動車が衝突してエアバッグ30が膨張する圧力によって該保持手段115が外れ又は変位し、これによって噛合エレメント104が外れ、ファスナー100が開口し、該エアバッグ30が座席の外側で更に膨張するのを可能にする。
特許請求の範囲
【請求項1】
夫々のストリンガーテープ102に取りつけられた噛合エレメント列104によって連結される一対のストリンガーテープ102を有するスライドファスナー100であって、当該スライドファスナー100に沿って所定の位置に脆弱点が設けられており、これによって、所定の力が当該スライドファスナー100に加わったときに、噛合エレメント104は、当該脆弱点において分離することを特徴とする前記スライドファスナー100。
【請求項2】
該スライドファスナー100に沿って2以上の脆弱点が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のスライドファスナー100。
【請求項3】
該スライドファスナー100の内の噛合エレメント列104の領域106と噛合エレメント列107との間に脆弱点が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のスライドファスナー100。
【請求項4】
夫々噛合エレメント列104を取りつけた第1及び第2ストリンガーテープ102からなるスライドファスナー100であって、これによって、該スライドファスナー100が閉鎖した時に、ストリンガーテープ102は、噛合エレメント104によって互いに連結され、夫々の噛合エレメント列104は、該ファスナー100が閉鎖した時に、第1及び第2テープ102の噛合エレメント104が係合する第1領域106と第2領域107とを含む前記ファスナー100において、第1領域106と第2領域107との中間にある所定の位置に、該テープ102を連結保持するための保持手段115,125,126が設けられており、所定の値よりも大きな力が該保持手段115,125,126に加わったときに、該保持手段115,125,126が外れて、第1領域106及び第2領域107の中の噛合エレメント104の係合が外れ、又は、外れることが可能となることを特徴とする前記ファスナー100。
【請求項5】
該保持手段は、一対のスライダー125,126からなっていること、及び、所定の位置において当該スライダー125,126を停止させるために止具120が設けられていることを特徴とする請求項4に記載のファスナー100。
【請求項6】
該保持手段は、一対のスライダー125,126を連結するための連結手段128からなることを特徴とする請求項5に記載のファスナー100。
【請求項7】
該連結手段は、夫々のスライダー125,126とは別体の部品180であって、当該連結手段は、第1スライダー125と係合するための第1係合手段128と、第2スライダー126と係合するための第2係合手段128とを有していることを特徴とする請求項6に記載のファスナー100。
【請求項8】
該保持手段は、ファスナー100が閉鎖した時に、ストリンガーテープ102を連結する連結リンク115からなることを特徴とする請求項4に記載のファスナー100。
【請求項9】
該連結リンク115は、該ファスナー100を開くために外れ、そして、連結リンクが力によって外れた後に当該連結リンク115を再形成するために再び係合する連結体からなることを特徴とする請求項8に記載のファスナー100。
【請求項10】
該連結リンク115は、雌部材と雄部材とからなり、連結リンク115を閉鎖するため、該雌部材は、該雄部材と係合することを特徴とする請求項8又は請求項9に記載のファスナー100。
【請求項11】
該連結リンク115は、ストリンガーテープ102の面から離れて延びている突起部150からなり、これによって、力が該突起部150に係ったときに、該リンク115が外れることができることを特徴とする請求項8又は請求項9に記載のファスナー100。
【請求項12】
該リンク115は、連結を外すために壊れ得る脆弱な部材からなることを特徴とする請求項8に記載のファスナー100。
【請求項13】
該リンク115は、ストリンガーテープ102の溶融した領域からなることを特徴とする請求項12に記載のファスナー100。
【請求項14】
該リンク115は、ストリンガーテープ102に溶着されたテープ状補足部分からなることを特徴とする請求項12に記載のファスナー100。
【請求項15】
保持手段115,125,126を外し又は変位させるために必要な力は、400N未満であり、該力は、該保持手段115,125,126の近傍のストリンガーテープ102の面に実質的に垂直な方向で、保持手段115,125,126の近傍のファスナー100の領域にかかることを特徴とする請求項1から14のいずれか1項に記載のファスナー100。
【請求項16】
保持手段115,125,126を外すために必要な力は、300Nよりも大きく、該力は、該保持手段115,125,126の近傍のストリンガーテープ102の面に実質的に垂直な方向で、保持手段115,125,126の近傍のファスナー100の領域に対してかかることを特徴とする請求項1から15のいずれか1項に記載のファスナー100。
【請求項17】
当該ファスナー100は、エアバッグカバーを閉鎖するためのファスナー100であることを特徴とする請求項1から16のいずれか1項に記載のファスナー100。
【請求項18】
エアバッグ30のための開口部23と、請求項1から17のいずれか1項に記載のファスナー100とからなる自動車シート20用のカバーであって、当該ファスナー100は、開口部23を閉鎖するため当該開口部23においてカバーに取りつけられていることを特徴とする前記自動車シート20用のカバー。
【請求項19】
フレームと、当該フレームに取りつけられたカバーと、当該フレームの内部に設けられたエアバッグ30とからなる自動車シート20であって、当該カバーは、エアバッグ30が膨張する時に該エアバッグ30がそれを通して膨張するための開口部を含み、該カバーは、請求項1から18のいずれか1項に記載のファスナー100を含み、該ファスナー100は、通常の使用時においては開口部23を閉鎖しており、他方、エアバッグ30が膨張すると該エアバッグによって与えられる衝撃によって開口し、開口部23を通して該エアバッグ30が通過することができるように当該カバーに取りつけられていることを特徴とする前記自動車シート20.
【請求項20】
エアバッグカバーの開口部23を閉鎖する方法であって、該方法は、夫々のストリンガーテープ102の縁部に取りつけられた噛合エレメント列104を夫々含む2本のストリンガーテープ102を提供する工程と、エアバッグの開口部23の縁部に沿って夫々のストリンガーテープ102を固定する工程と、ストリンガーテープ102を連結するために噛合エレメント104を閉鎖する工程と、エアバッグが膨張して圧力が加わった時にテープ102が分離する脆弱点を提供する工程とからなることを特徴とする前記開口部閉鎖方法。
【請求項21】
該脆弱点は、破壊可能な連結体又は外れることができる連結体によって提供されることを特徴とする請求項20に記載の開口部閉鎖方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、ファスナーに関するものであり、特に、エアバッグカバーを閉鎖するためのファスナーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
衝突の際の安全装置として使用するため、現在、殆どの車には、エアバッグが備えられている。エアバッグは、車の前部、例えば、ハンドルの中心などに設けられている。衝突の場合には、その衝突をセンサーが感知して、エアバッグは、直ちに膨張するのである。車のシートから前方に投げ出されようとする人に対してクッションを提供するのである。
【0003】
また、サイドからの衝突に対して搭乗者の保護を向上させるために、前部にとりつけらたエアバッグのほかに、車のサイドにもエアバッグを設けることが一般的になっている。サイドエアバッグは、車の座席と車のドアとの間のスペースで膨張し、座席に座っている搭乗者に車のサイドからの衝撃に対するクッションを提供するのである。サイドエアバッグを取りつける一般的な位置は、車のシートの背もたれ部分の内部である。衝突すると、サイドエアバッグは、膨張し、車の座席の側部に設けられたスリットのような開口部を通して膨張するのである。サイドエアバッグは、車のサイドに沿って膨張し、ドライバーが車のドアに激突するのを防ぐのである。
【0004】
エアバッグが膨張して突出する際に通る座席の開口部は、通常時には閉鎖されているべきであるが、エアバッグが膨張する際には開口すべきである。
【0005】
従来、エアバッグの開口部は、開口部の縁を縫糸で縫い合わせることによって閉鎖状態にしていた。エアバッグが膨張したときに、この縫目にかかる圧力により、この縫糸が切れ、開口部が開口し、エアバッグが更に膨張して、開口部を通って車の座席から外に飛び出して、車の搭乗者を激突の衝撃から保護するのである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、エアバッグの開口部を縫い合わせることは、簡単な作業ではないのである。即ち、開口部は、エアバッグが膨張する際には、糸が確実に切れるように、他方、車の通常の使用の際には、糸が決して切れないように、糸のタイプ、糸の数、及び、縫糸の種類、縫糸のテンションなどの縫着の規格について厳密且つ適切に調節して縫着しなければならなかった。このような規格に合わせてエアバッグの開口部を縫いあわせることは非常に難しい作業あるという問題点があった。
【0007】
更に、定期点検や保守のため、収納場所からエアバッグを出す必要があり、この場合には、縫糸を一旦切断してエアバッグを外に出して、定期点検や保守が完了した後に、上に記載した必要の基準に合わせて、座席開口部を再度縫着しなければならないという問題もあった。
【0008】
上記の問題点を解決するため、この発明の主たる目的は、上記の問題点を克服するエアバッグ用の閉鎖具を提供することである。特に、エアバッグ開口部用の閉鎖具であって、スライドファスナーと、当該スライドファスナー面に対して横方向の力が加わったときに、容易にスライドファスナーが拡開できるようにするための手段とからなる閉鎖具を提供することである。
【0009】
スライドファスナーは、開口部を容易に閉鎖するための機構を提供している。スライドファスナーの噛合エレメントを分離するためにスライドファスナーに十分な力が加わった場合に、噛合エレメント列に沿う一定の点でスライドファスナーが開口する(即ち、外れる)ことが知られている。しかし、所定の力が加わった時に、噛合エレメントが確実にこのように外れるスライドファスナーを提供することは難しいのである。しかし、外れ始めると、噛合エレメントは、容易に外れることが出来るのである。また、例えば、スライダーが上止部を超えて誤って移動した場合には、噛合エレメントの端部から容易に噛合エレメントが外れるのである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記の目的を達成するため、請求項1の発明は、夫々のストリンガーテープ102に取りつけられた噛合エレメント列104によって連結される一対のストリンガーテープ102を有するスライドファスナー100であって、当該スライドファスナー100に沿って所定の位置に脆弱点が設けられており、これによって、所定の力が当該スライドファスナー100に加わったときに、噛合エレメント104は、当該脆弱点において分離することを特徴とする。
【0011】
請求項2の発明は、請求項1記載の発明の構成に加え、該スライドファスナー100に沿って2以上の脆弱点が設けられていることを特徴とする。
【0012】
請求項3の発明は、請求項1又は2記載の発明の構成に加え、該スライドファスナー100の内の係合した噛合エレメント列104の領域106と係合した噛合エレメント列104の領域107との間に脆弱点が設けられていることを特徴とする。
【0013】
請求項4の発明は、夫々噛合エレメント列104を取りつけた第1及び第2ストリンガーテープ102からなるスライドファスナー100であって、これによって、該スライドファスナー100が閉鎖した時に、ストリンガーテープ102は、噛合エレメント104によって互いに連結され、夫々の噛合エレメント列104は、該ファスナー100が閉鎖した時に、第1及び第2テープ102の噛合エレメント104が係合する第1領域106と第2領域107とを含む前記ファスナー100において、第1領域106と第2領域107の中間にある所定の位置に、該テープ102を連結保持するための保持手段115,125,126が設けられており、所定の値よりも大きな力が該保持手段115,125,126に加わったときに、該保持手段115,125,126が外れて、第1領域106及び第2領域107の中の噛合エレメント104の係合が外れ、又は、外れることをが可能となることを特徴とする。
【0014】
請求項5の発明は、請求項4記載の発明の構成に加え、該保持手段は、一対のスライダー125,126からなっていること、及び、所定の位置において当該スライダー125,126を停止させるために止具120が設けられていることを特徴とする。
【0015】
請求項6の発明は、請求項5記載の発明の構成に加え、該保持手段は、一対のスライダー125,126を連結するための連結手段128からなることを特徴とする。
【0016】
請求項7の発明は、請求項6記載の発明の構成に加え、該連結手段は、夫々のスライダー125,126とは別体の部品180であって、当該連結手段は、第1スライダー125と係合するための第1係合手段128と、第2スライダー126と係合するための第2係合手段128とを有していることを特徴とする。
【0017】
請求項8の発明は、請求項4記載の発明の構成に加え、該保持手段は、ファスナー100が閉鎖した時に、ストリンガーテープ102を連結する連結リンク115からなることを特徴とする。
【0018】
請求項9の発明は、請求項8記載の発明の構成に加え、該連結リンク115は、該ファスナー100を開くために外れ、そして、連結リンクが力によって外れた後に当該連結リンク115を再形成するために再び係合する連結体からなることを特徴とする。
【0019】
請求項10の発明は、請求項8又は9記載の発明の構成に加え、該連結リンク115は、雌部材と雄部材とからなり、連結リンク115を閉鎖するため、該雌部材は、該雄部材と係合することを特徴とする。
【0020】
請求項11の発明は、請求項8又は9記載の発明の構成に加え、該連結リンク115は、ストリンガーテープ102の面から離れて延びている突起部150からなり、これによって、力が該突起部150に係ったときに、該リンク115が外れることができることを特徴とする。
【0021】
請求項12の発明は、請求項8記載の発明の構成に加え、該リンク115は、連結を外すために壊れ得る脆弱な部材からなることを特徴とする。
【0022】
請求項13の発明は、請求項12記載の発明の構成に加え、該リンク115は、ストリンガーテープ102の溶融した領域からなることを特徴とする。
【0023】
請求項14の発明は、請求項12記載の発明の構成に加え、該リンク115は、ストリンガーテープ102に溶着されたテープ状補足部分からなることを特徴とする。
【0024】
請求項15の発明は、請求項1から14のいずれか1項に記載の発明の構成に加え、保持手段115,125,126を外し又は変位させるために必要な力は、400N未満であり、該力は、該保持手段115,125,126の近傍のストリンガーテープ102の面に実質的に垂直な方向で、保持手段115,125,126の近傍のファスナー100の領域にかかることを特徴とする。
【0025】
請求項16の発明は、請求項1から15のいずれか1項に記載の発明の構成に加え、保持手段115,125,126を外すために必要な力は、300Nよりも大きく、該力は、該保持手段115,125,126の近傍のストリンガーテープ102の面に実質的に垂直な方向で、保持手段115,125,126の近傍のファスナー100の領域に対してかかることを特徴とする。
【0026】
請求項17の発明は、請求項1から16のいずれか1項に記載の発明の構成に加え、当該ファスナー100がエアバッグカバーを閉鎖するためのファスナー100であることを特徴とする。
【0027】
請求項18の発明は、エアバッグ30のための開口部23と、請求項1から17のいずれか1項に記載のファスナー100とからなる自動車シート20用のカバーであって、当該ファスナー100は、開口部23を閉鎖するため当該開口部23においてカバーに取りつけられていることを特徴とする。
【0028】
請求項19の発明は、フレームと、当該フレームに取りつけられたカバーと、当該フレームの内部に設けられたエアバッグ30とからなる自動車シート20であって、当該カバーは、エアバッグ30が膨張する時に該エアバッグ30がそれを通して膨張するための開口部を含み、該カバーは、請求項1から18のいずれか1項に記載のファスナー100を含み、該ファスナー100は、通常の使用時においては開口部23を閉鎖しており、他方、エアバッグ30が膨張すると該エアバッグによって与えられる衝撃によって開口し、開口部23を通して該エアバッグ30が通過することができるように当該カバーに取りつけられていることを特徴とする。
【0029】
請求項20の発明は、エアバッグカバーの開口部23を閉鎖する方法であって、該方法は、夫々のストリンガーテープ102の縁部に取りつけられた噛合エレメント列104を夫々含む2本のストリンガーテープ102を提供する工程と、エアバッグの開口部23の縁部に沿って夫々のストリンガーテープ102を固定する工程と、ストリンガーテープ102を連結するために噛合エレメント104を閉鎖する工程と、エアバッグが膨張して圧力が加わった時にテープ102が分離する脆弱点を提供する工程とからなることを特徴とする。
【0030】
請求項21の発明は、請求項20記載の発明の構成に加え、該脆弱点は、破壊可能な連結体又は外れることができる連結体によって提供されることを特徴とする。
【0031】
従って、この発明の一つの特徴は、夫々のテープに取り付けられた噛合エレメント列によって連結された一対のテープを有するファスナーであって、当該ファスナーに沿って所定の位置に脆弱点が設けられており、所定の力が当該ファスナーに加わったときに当該脆弱点で噛合エレメントが分離するようになっているスライドファスナーを提供したことにある。
【0032】
上記の脆弱点は、ファスナーエレメント列の少なくとも一方に形成されたギャップであってもよい。更に、連結が外れるまで隣接するエレメントを係合状態で保持するため脆弱点において脆弱な連結リンクまたは外すことが出来る連結リンクが設けられていることが好ましい。
【0033】
別の実施例においては、スライダーが、脆弱点となっている。ファスナー面に対して横方向の圧力がスライダーにかかると、テープは、外側方向に膨張し、スライダーをエレメント列に沿って押し戻し、スライドファスナーを開口するのである。二つのスライダーが設けられており、これらの二つのスライダーは、互いに反対の方向からファスナーを閉鎖するため、中間位置において出会うのである。二つのスライダーは、脆弱な又は分離可能な連結エレメント、リンクエレメント等によって連結することも出来るのである。
【0034】
脆弱点は、開口ファスナーによって提供された開口部の両端部から測定して中心領域に設けられることが好ましい。脆弱点は、ファスナーの中心の半分に、即ち、ファスナーの長さの1/4と1/3の長さの間の領域に設けられることが好ましい。更に好ましくは、脆弱点は、ファスナーに沿って実質的に中間点、即ち、ファスナーの長さの半分のところに設けられることがより好ましい。
【0035】
この発明の別の特徴は、第1及び第2ストリンガーテープと、その上に設けられた2列の噛合エレメントとからなるファスナーを提供することであり、これによって、ファスナーが閉鎖した時に、ストリンガーテープは、噛合エレメントによって互いに連結されるのである。そして、当該スライドファスナーが、噛合エレメントの第1及び第2領域の中間にある所定の位置においてこれらのテープを連結保持する保持手段を設けることであって、当該保持手段は、当該保持手段に一定の力が加わったときに、外れることができ、これによって、第1及び第2領域内の噛合エレメントが外れることが出来るのである。
【0036】
この発明によるファスナーは、自動車その他の車両の座席に設けられたエアバッグ開口部のような開口部に使用することができる。
【0037】
保持手段を外すための力は、ファスナーに対してかかるエアバッグの圧力から来るのである。この圧力は、主に、ファスナーの面、例えば、座席の側部に対して垂直であるけれども、当該ファスナーは、ストリンガーテープの面内で伸張するのである。シートの側部に対して垂直の方向にかかるエアバッグからの力(即ち、変位させる力)そして/又は伸張力を、ファスナーを開口するために使用することができるのである。
【0038】
上に述べたように、ファスナーの連結領域の内部よりもむしろファスナーの開口領域から引離すことによって噛合エレメントはより容易に分離することが出来るのである。当該テープは、ファスナーがこれらの端部において開口してしまうのを防ぐため、開口位置から最も遠い第1及び第2領域の端部において連結しても良いのである。
【0039】
テープを連結保持する保持手段は、色々な形態をとることが出来る。
【0040】
保持手段の一つの形態は、スライダーが互いから離れて移動したときに、噛合エレメントを開口し、そして、スライダーが互いに近づく方向に移動したときに、噛合エレメントを閉鎖するために、噛合エレメントの第1及び第2領域に夫々設けられている一対のスライダーからなっているのである。当該技術分野において周知であるように、スライダーの前端にある噛合エレメントは、スライダー本体の内部で分離される。したがって、スライダーに適切な幾何学的な配慮をすることによって、テープをスライダーの領域で膨張させる力によってスライダーがテープに沿って後方に付勢され、当該ファスナーを開口するのである。好ましくは、スライダーが閉鎖した時に、スライダーを位置付ける止具が設けられており、当該スライダーは、脆弱点を提供し、その脆弱点においてエアバッグの圧力がファスナーを開口し始めるのである。
【0041】
これら二つのスライダーは、当初より引手の無いスライダーであってもよいし、ファスナーが取りつけられそして連結された後に引手を取り外すため取り外し自在の引手を備えたスライダーであってもよいのである。引手が無いので、当該ファスナーを車の座席に取り付けても、引手に引っかかったり、スライダーが不慮に移動したりする虞が無いのである。
【0042】
二つのスライダーを連結するために連結リンクを設けてもよい。この連結リンクは、膨張するエアバッグの力によって破壊され、又は、分離されるのである。連結リンクは、例えば、スライダー本体又はスライダーの引手に設けられた協働する係合部材であってもよい。
【0043】
当該連結リンクは、第1スライダーを第2スライダーに直接連結してもよい。即ち、スライダーを連結するために二つのスライダーに設けられた協働する部分を直接連結してもよい。この場合には、スライダーがファスナーを分離することができるように、連結リンクを分離し又は破壊するのである。
【0044】
中間に介在するリンク部材を設けることも出来る。リンク部材は、二つのスライダーに連結されているのである。
【0045】
二つのスライダーを分離するために必要な力は、選択されたリンク手段のサイズとタイプ及びストリンガーテープに設けられた噛合エレメントに沿って走行するスライダーの動き易さ等のファクターによって決まるのである。
【0046】
もう一つの特徴としては、保持手段は、ファスナーが閉鎖された際にストリンガーテープを連結する連結リンクからなっていてもよい。連結リンクは、それが一回破壊された後交換が必要である脆弱な部品であってもよい。これに代えて、当該連結リンクは、再度連結することが出来てもよい。すなわち、連結リンクが開口したとき、第1及び第2領域にある噛合エレメントを閉鎖し、連結リンクを再閉鎖することによって、その後に再度当該ファスナーを閉鎖しても良いのである。当該連結リンクは、プラスチック材料で作られていてもよい。
【0047】
二つのストリンガーテープを連結するためストリンガーテープの領域を溶着若しくは溶融することによって又は二つのストリンガーテープを橋架することによって二つのストリンガーテープを横切って一枚の材料片を取りつけることによって、脆弱な連結リンクを形成することも出来る。当該連結リンクを破壊するために必要な力は、使用される材料によって、使用される溶着方法若しくは連結方法によって、又は、連結部分若しくは溶着部分が占める面積によって、そして/又は脆弱領域を提供すること等によって決まるのである。
【0048】
クラスプ、クリップもしくは破壊可能な成型部分のような十分大きな力が加わった時に破壊可能になっている交換可能な使い捨て連結リンクを設けても良い。使い捨て連結リンクは、両方のストリンガーテープに直接連結してもよい。もう一つの実施例においては、連結リンクは、一枚の連結テープを介してストリンガーテープに連結されてもよい。この連結テープは、ストリンガーテープに溶着、糊付け又はその他の方法で固定されてもよい。使い捨て連結リンクは、単一の破壊可能な部分からなっていてもよい。そして、肉薄の領域のような破壊可能な部分に線状の脆弱部が設けられてもよい。この場合、テンションが係ると、肉薄の領域に沿って連結リンクは破壊されるのである。
【0049】
使い捨て連結リンクは、互いに連結されているが、十分な力が加わると分離される二つの部分からなっていてもよい。
【0050】
エアバッグを膨張させる力即ちファスナーが開口するときの力は、約400ニュートンであると予想される。しかしこの値は、使用される車の種類及び使用されるエアバッグのサイズによって変わる可能性がある。保持手段は、膨張するエアバッグの圧力が加わった時にファスナーが開口するが、車の通常の使用時には、ファスナーが開口しないように適宜選択しなければならない。
【0051】
ファスナーの長さは、約50Cmであることが好ましい。
【0052】
噛合エレメントは、夫々のテープに沿って連続する列として延びていてもよい。第1及び第2領域は、連続する噛合エレメント列の一部であってもよい。もう一つの実施例においては、第1及び第2領域を提供するため、噛合エレメント列に沿って、ギャップが形成されている。このギャップは、ファスナーの中心又はファスナーの中心を外れた位置に配されてもよい。保持手段は、ギャップに設けられていてもよい。
【0053】
当該ファスナーは、その縦方向に沿って、二つ以上の点に配されていてもよい。ファスナーエレメント列を三つ以上の領域に分離するように複数のギャップが設けられていてもよい。連結リンクは、夫々のギャップに一つづつ設けられていてもよい。
【0054】
噛合エレメントは、当該技術分野において周知であるように、螺旋状に捲回されたコイルエレメントでも、また、一つ一つ配された金属製のエレメントでも射出成型されたプラスチック製のエレメントでもよいのである。
【0055】
ファスナーは、再使用可能であっても良いし、一度の使用を目的とするものであってもよい。
【0056】
ストリンガーテープの縦縁部には噛合エレメントが取りつけられている。スライダーが設けられた場合、スライダーは、ストリンガーテープに沿って摺動し、ファスナーエレメント列を互いに係合したり、その係合を外したりする。
【0057】
ファスナーが開口し、エアバッグが膨張した後、エアバッグは取り外されて、しぼむのである。車の座席には、交換用のエアバッグが開口部の内部に配される。そして、ファスナーの更なる使用の準備をするため、当該ファスナーは閉鎖される。当該ファスナーがスライダーを備えているものであるときは、噛合エレメントを閉鎖するために当該スライダーを使用することができる。他方、当該ファスナーがスライダーを備えていないものである場合には、噛合エレメントを閉鎖するために、特別な工具が必要である。このような工具の周知の例は、噛合エレメントを相互に押圧する部分と、噛合エレメント列に沿って当該ジグを移動するためのハンドルを設けたジグである。
【発明の効果】
【0058】
この発明によれば、エアバッグを備えた座席開口部は、保持手段を利用して非常に簡単に閉鎖することができるので、開口部を縫い合わせる場合のように糸のタイプや縫糸の種類やテンションなどについて厳密な規格に合わせて閉鎖作業をする必要がないので、非常に簡単に開口部の閉鎖作業を行なうことができるのである。
【0059】
更に、開口部の開閉作業が非常に簡単であるので、エアバッグを簡単に出し入れすることができ、エアバッグの定期点検、保守等の作業が非常に容易である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0060】
以下、この発明の好ましい実施例を、添付図面を参照しならが具体的に説明する。
【実施例1】
【0061】
図1(A)は、この発明の実施例1の平面図であり、閉鎖した状態のスライドファスナーを示している。第2図は、車の座席20の一定位置に設けられた実施例1のファスナー100を示している。
【0062】
当該ファスナー100は、2本のストリンガーテープ102と、当該ストリンガーテープ102の内側縦縁部101に取りつけられた複数の噛合エレメント104とからなっている。噛合エレメント104は、当該技術分野において周知のように、ファスナー100を閉鎖し、ストリンガーテープ102を連結するために係合するのである。ファスナー100が閉鎖された状態において、噛合エレメント104は、第1領域106と第2領域107において係合されている。第1領域106と第2領域107との間の領域には噛合エレメントが取りつけられていない。第1領域106と第2領域107との間の領域には、その代わりに、ギャップ110が設けられている。ギャップ110は、スライドファスナー100の中心に位置する。ギャップ110の中心には、ストリンガーテープ102を連結保持するための保持手段として、連結リンク115が設けられており、噛合エレメント104が分離するのを防ぐために、この位置において2本のストリンガーテープ102を連結している。ファスナー100の両端部109,109は、連結手段(図示せず)又は、縫着によって、シートカバー20に固定されている。
【0063】
図1(B)は、ストリンガーテープ102を連結保持するための保持手段として設けられた連結リンク115の拡大斜視図である。連結リンク115は、テープ102の対向縁部101にインサート成形によって、くびれ部を形成するようにプラスチック材料を使用して形成することができる。そして、連結リンク115は、所定の力を受けたときにこのくびれ部において切れるのである。もう一つの実施例は、先ず、二つの連結リンク半体が、夫々のテープ縁部に形成され、次ぎに、例えば、超音波溶着法によって、連結リンク半体がこのくびれ部で連結されても良いのである。
【0064】
図2に示されているように、車の座席20は、座席の形状をするフレームと、そのフレームを覆う背もたれカバー21とを有しており、この背もたれカバー21の中に、エアバッグ30が内臓されている。車シート20の背もたれカバー21の側部22は、当該側部22に沿って垂直に走る開口部23を有しており、当該開口部23は、約500mmの長さである。この発明の実施例1によるファスナー100は、車シートカバー20の開口部23に縫着される。衝突した時に、エアバッグ30は急激に膨張即ち拡大し、そして、ファスナー100を押圧することになる。ギャップ110と連結リンク115は、膨張するエアバッグ30によって衝撃を受ける位置に配されているのである。エアバッグ30が膨張するにつれて、連結リンク115は破れ、第1及び第2領域106,107に設けられた噛合エレメント104は、その後、分離し、これによって、ファスナー100全体が開口し、エアバッグ30は、この開口部23を通して更に膨張することが出来るのである。
【実施例2】
【0065】
図3は、この発明の実施例2を示しており、閉鎖状態のファスナー100を示している。一対のストリンガーテープ102は、その縁部に複数の噛合エレメント104を設けており、ストリンガーテープ102は、この噛合エレメント104によって連結することが出来るのである。第1領域106と第2領域107の噛合エレメント104の間にはギャップ110が設けられている。
【0066】
実施例2においても、テープを連結保持するための保持手段として、連結リンク115が設けられている。しかし、実施例2においては、連結リンク115は、溶融連結リンク又は溶着連結テープから成っている。溶融連結リンク115は、ストリンガーテープ102を連結するために例えば超音波溶着法によって二つのストリンガーテープ102の隣接する領域を部分的に溶融することによって形成することが出来る。この連結リンク115は、噛合エレメント104が非常に短くて両方のテープ102の縁部が互いに非常に近接していているコイルフィラメントタイプのファスナーエレメント104に特に適している。溶着連結テープ115は、ストリンガーテープ102間のギャップ110を横切って橋架するため、双方のストリンガーテープ102に糊付け、縫着又は溶着などの方法によってタフタテープのような一枚のテープを取りつけることによって形成することが出来るのである。エアバッグ30によって力が加わったときに、溶融連結リンク115又は溶着連結テープは破れ、これによって、ファスナー100が開口するのである。
【実施例3】
【0067】
図4(A)は、この発明の実施例3を示している。実施例3においては、テープを連結保持するための保持手段として設けられた連結リンク115は、クリップ140から成っている。クリップ140は、第1部分即ち雄部分141と第2部分即ち雌部分142とからなっており、第1部分141及び第2部分142は、夫々、第1及び第2ストリンガーテープ102に連結されている。クリップ140を閉鎖し、ストリンガーテープ102を連結するため、クリップ140の第1部分141と第2部分142は、互いに係合する。図4(C)に示されるように、雄部分即ち第1部分141は、鏃状の係合頭部143を有しており、当該鏃状の係合頭部143は、二つの部分141及び142を連結保持するため、雌部分即ち第2部分142の中に収納するようになっている。このようなクリップ140のデザインは、周知である。クリップ140は、テープ102に直接溶着されても良いし、また、ストリンガーテープ102に取りつけられたテープとは別のものに溶着されてもよい。当該クリップ140は、再使用可能であってもよく、その場合には、所定の力を加えると開口するが、再度連結することが出来るのである。
【0068】
図4(B)及び図4(C)は、図4(A)のクリップ140の構造を更に詳細に示した図面である。図4(B)は、ストリンガーテープ102に取りつけられたの開口状態にある三個のクリップ140を示す平面図であって、図4(C)は、図4(B)のA−A線に沿って切ったクリップ140のうちのひとつを示す断面図である。夫々のストリンガーテープ102の縁部には、芯部分144が形成されている。クリップ140の双方の部分即ち雌部分142と雄部分141は、ストリンガーテープ102上にクリップ部分141,142を保持するため、上と下から芯部分144を挟着するための脚部145,149を有しているのある。クリップ140の雌部分142は、ストリンガーテープ102の縦方向において長尺であって、脚部145の前面を垂直に貫通している穴部146を有している。穴部146の端部にある前壁147は、テープ102の縦方向において長尺である矩形の係合孔148を設けている。係合孔148は、穴部146と連通しており、雄部分141の係合頭部143が係合孔148に挿入され、これと係合することが出来るのである。雄部分141は、脚部149の前面から突出し、脚部149の幅よりも小さく、係合孔146の幅と実質的に等しい幅の肉薄首部154を有する。係合頭部143は、肉薄首部154の端部に取りつけられており、円弧状であって、首部154の幅と同一の幅であり、断面が三角形状を呈し、これによって、係合頭部143は、雌部分142の前壁147を受けることが出来るのである。
【実施例4】
【0069】
図5(A)乃至5(C)は、この発明の実施例4を示している。実施例4は、エアバッグ30によって連結リンク115の一部が直接変位されることによって開口するファスナー100である。当該ファスナー100は、ストリンガーテープ102に対して垂直の方向に開口する2部分152,151からなる連結リンク115を有している。連結リンク115の一方の部分152には、突起部150が備えられており、当該突起部150は、エアバッグ30に面している。突起部150は、エアバッグ30が最も変位する位置に配されている。この実施例においては、突起部150は、端部に鋭いエッジを持たないピンである。
【0070】
図5(A)は、突起部150を設けた連結リンク115の斜視図である。図5(B)は、閉鎖状態の連結リンク115を示す断面図である。そして、図5(C)は、開口状態の連結リンク115を示す断面図である。
【0071】
連結リンク115は、第1部分152と第2部分151とからなっており、第1部分152には突起部150が設けられており、そして、第1部分152には、又、リンク部分160も設けられている。リンク部160は、連結リンク115の第2部分151に形成された補完的な形状である盲穴162に収容される舌状部の形状を成しており、第2部分及び第1部分151,152がテープ102の面上において分離するのを防いでいる。膨張するエアバッグ30によってストリンガーテープ102に対して垂直な方向でピン150に圧力が加わったときにリンク部分160は、盲穴162から離脱する。
【実施例5】
【0072】
図6は、この発明の実施例5を示している。実施例5においても、閉鎖状態にあるファスナーが示されている。先行する実施例と同様に、一対のストリンガーテープ102が設けられており、夫々のストリンガーテープ102は、ストリンガーテープ102の内側縁部101に沿って噛合エレメント104を取りつけた第1領域106と第2領域107とを有している。テープ102に沿ってスライダー125,126が過度に移動するのを防ぐため、ファスナーエレメント列におけるギャップ110には止具120が設けられており、これによって、スライダー125,126は膨張するエアバッグ30と係合するための所望の位置に確実に付くことができるのである。このような止具120は、当該技術分野において周知であり、例えば、ストリンガーテープ102にクリップを取りつけることによって設けることが出来るのである。
【0073】
ギャップ110においてストリンガーテープ102を連結保持するための保持手段として連結リンク等を設ける代わりに、このファスナーは、ファスナーチェーンに取りつけられた一対のスライダー125,126によって閉鎖状態で保持されている。夫々のスライダー125,126は、前端部130と後端部131とを有している。当該技術分野において周知であるように、ストリンガーテープ102に沿ってスライダー125,126を夫々前方に移動させると、ファスナーは閉鎖し、スライダー125,126を夫々後方に移動させるとファスナーは開口するのである。
【0074】
エアバッグ30が膨張すると、エアバッグ30の圧力によって、ファスナー100が外方に膨らみ、ギャップ110の部分においてテープ102を分離しようとし、スライダー125,126がテープ102に沿って後方に移動し、ファスナーを開口するのである。
【実施例6】
【0075】
図7は、この発明の実施例6を示している。実施例6は、二つのスライダー125,126が互いに連結されていることを除いて、実施例5と類似している。実施例6においては、夫々のスライダー125,126は、雌部材と雄部材の連結手段128とを設けており、一方のスライダー125の雌部材は、他方のスライダー126の雄部材と連結可能であり、また逆に、一方のスライダーの雄部材は、他方のスライダー126の雌部材と連結可能となっているのである。この連結手段によって、二つのスライダー125,126は、互いに連結することが出来るのである。膨張するエアバッグ30から力が加わったとき、二つのスライダー125,126は、押圧されて互いに離れ、これによって、スライダー125,126間の連結が外れるのである。スライダー125,126の間を連結する力は調節することができ、従って、ファスナーを開口するために必要な力についても調節することが出来るのである。
【実施例7】
【0076】
図8は、この発明の実施例7を示している。実施例7は、互いに直接連結されている二つのスライダー125,126に代えて、スライダー125,126の夫々が、スライダーとは別体の共通リンクエレメント180に連結していることを除いて実施例6と類似している。共通リンクエレメント180の長さは、連結を開口するために必要である最低の力を修正するために色々と変更することが可能である。共通リンクエレメント180と第1及び第2スライダー125,126との間に使用される連結手段の種類も連結の強度に影響を与える。
【実施例8】
【0077】
図9(A)乃至図9(D)は、この発明の実施例8による一対のスライダー125,126と引手170,171の斜視図である。実施例8は、夫々のスライダー125,126が引手170,171を備えていること、そして、二つの引手170,171が互いに連結する手段を備えていることを除けば実施例6と類似している。図9(A)は、互いに連結した状態の一対のスライダー125,126と夫々のスライダー125,126の引手170,171を示しており、図9(B)は、分離した状態の一対のスライダー125,126と引手170,171を示している。図9(D)は、互いに連結した状態の二つの引手170,171の拡大図である。そして、図9(D)は、分離した状態の二つの引手170,171の拡大図である。
【0078】
一方の引手170は、雄連結エレメント172を設けている。そして、他方の引手171は、雌連結エレメント173を設けている。雄連結エレメント172は、雌連結エレメント173に設けられている凹部にスナップ的に嵌入する。エアバッグ30が膨張すると、エアバッグ30の力で二つの連結エレメント172,173の係合を外し、ファスナーは、開口することが出来るのである。連結エレメント172と173は、分離する際に、変形してしまうかもしれない。そして、その場合には、これらの引手170,171がこれらのスライダーから取り外し、当該ファスナーを再使用するために新しい引手をこれらのスライダーに取りつけることも出来るのである。
【0079】
スライドファスナーの脆弱点は、引手の連結部分によって形成されている。これによって、当該ファスナーの制御された破壊点を提供するとともに、容易にファスナーを開閉する手段を提供するのである。また、二つのスライダーの夫々が同一のデザインを有する組合せ引手を使用することも可能である。例えば、夫々のスライダーは、雄連結エレメントと雌連結エレメントの双方を備えてもよい。図9(A)乃至図9(D)に示されている引手は固い材質でできているが、これに代えて、引手を生地製の引手とすることも可能である。生地製の引手は、図9(A)乃至図9(D)に示されている連結エレメント172,173の代わりに、例えば、YKK株式会社によって販売されているプレススタッド又はは”ラインスナップ”ファスナーのようなスナップファスナーボタンで連結することも出来るのである。
【0080】
更なる実施例においては、再使用可能な連結リンクによって連結する代わりに、二つのスライダーはエアバッグの力でもって切断される固いクリップによって連結されてもよい。この実施例は、一回だけの使用のためのものである。このクリップは色々な方向にも飛んでいってしまうので、好ましくは、クリップの一側は、クリップが完全に飛んでいってしまうのを防ぐため、スライダーの一方に永久的に固定したほうが良いのである。
【0081】
図10は、スライダーを備えていないファスナーの場合に、ファスナーが開口した後に、ストリンガーテープ上の噛合エレメントを再度閉鎖するために使用することができるジグを示している。このジグは、ファスナーエレメントの回りで閉鎖し、そして、ストリンガーテープの長さに沿って滑動し、ジグが滑動するにつれて噛合エレメントを閉鎖するのである。このようなジグは、スライドファスナー製造業界において周知である。詳細には、上翼片202と下翼片204を屈曲した枠材200の先端に設け、上翼片202には案内柱206を備え、上翼片202と下翼片204を互いに近づけ、案内柱206が下翼片204の一部に接触すると、上翼片202と下翼片204の間に噛合エレメント104が通る隙間ができ、その状態でこのジグをストリンガーテープの長さに沿って滑動することでスライダーと同じ働きをし、噛合いエレメントを閉鎖できるものである。
【0082】
この発明の更なる用途は、シャッタードアのようなドアのための閉鎖具を形成するという用途である。例えば、倉庫又は工場において、PVCドアのようなシャッタードアは、分離した複数の領域を分けるため、又は、商品や自動車が出入りする入口を戸外の天候その他の環境から保護するために設けることが出来る。この発明による再使用することができるファスナーは、このようなシャッタードアの縁部の閉鎖のために設けられた場合において、自動車が不慮に突っ込んできても、ドアを開口し、ドアが破損するのを回避することが出来るのである。その後で、ファスナーは再閉鎖することが出来る。
【0083】
再閉鎖を容易にするために、ファスナーには、スライダーを設けてもよい。ファスナーは、開口のために単一のギャップを有しても良いし、夫々のストリンガーテープの長さに沿って複数のギャップを有してもよいのである。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】 (A)は、この発明の実施例1によるスライドファスナーの平面図であり、(B)は、実施例1による連結リンクの拡大斜視図である。
【図2】 実施例1のファスナーを側部に設けた自動車の座席の斜視図である。
【図3】 この発明の実施例2によるスライドファスナーの平面図であって、テープ状の溶着連結リンクまたは溶融連結リンクがストリンガーテープを連結するために設けられている。
【図4】 (A)は、この発明の実施例3によるスライドファスナーの平面図であり、(B)は、この発明の実施例3において、連結リンクとして使用されている開口状態のクリップを示す平面図であり、(C)は、図4(B)のA−A線で切ったクリップの断面図である。
【図5】 (A)は、この発明の実施例4による連結リンクの斜視図であり、(B)は、実施例4による連結リンクの2部分が係合している状態を示す断面図であり、(C)は、膨張するエアバッグの圧力によって係合が外れようとしている実施例4による連結リンクの2部分を示す断面図である。
【図6】 この発明の実施例5による二つのスライダーを備えたファスナーの平面図である。
【図7】 この発明の実施例6の平面図である。
【図8】 この発明の実施例7の平面図である。
【図9】 (A)は、この発明の実施例8による連結状態にある一対のスライダーを示す斜視図であり、(B)は、この発明の実施例8による分離状態にある一対のスライダーを示す斜視図であり、(C)は、この発明の実施例8による連結状態にある一対の引手を示す斜視図であり、(D)は、この発明の実施例8による分離状態にある一対の引手を示す斜視図である。
【図10】 スライダーを備えていないファスナーに設けられた噛合エレメントを閉鎖するためのジグを示す側面図である。
【符号の説明】
【0085】
20 車の座席
21 背もたれ部
23 側部
30 エアバッグ
100 スライドファスナー
101 内側縦縁部
102 ストリンガーテープ
104 噛合エレメント
106 第1領域
107 第2領域
109 端部
110 ギャップ
115 連結リンク
120 止具
125 スライダー
126 スライダー
130 前端部
131 後端部
140 クリップ
141 第1部分
142 第2部分
143 鏃状係合頭部
144 芯部分
145 脚部
146 穴部
147 第1壁部
148 矩形係合孔
149 脚部
150 突起部
152 リンク部
154 肉薄首部
160 リンク部分
162 補完形状の盲穴
170 引手
171 引手
172 雄連結エレメント
173 雌連結エレメント
180 共通連結エレメント




 

 


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