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発明の名称 ローヤルゼリー含有食品およびその製造方法
発行国 日本国特許庁(JP)
公報種別 公開特許公報(A)
公開番号 特開2004−73002(P2004−73002A)
公開日 平成16年3月11日(2004.3.11)
出願番号 特願2002−233415(P2002−233415)
出願日 平成14年8月9日(2002.8.9)
代理人
発明者 山口 喜久二
要約 課題
従来廃棄されていたローヤルゼリーの抽出残渣から、新規な食品を提供する。

解決手段
ローヤルゼリーと抽出溶媒とを混合し、不溶物を沈殿させる抽出工程と、該抽出後に固液分離して残渣を得る分離工程とを含むローヤルゼリー含有食品の製造方法、およびローヤルゼリーの抽出処理で発生する残渣を含むローヤルゼリー含有食品であり、残渣を乾燥した粉末であるのが好ましい。
特許請求の範囲
【請求項1】
ローヤルゼリーの抽出処理で発生する残渣を含むことを特徴とするローヤルゼリー含有食品。
【請求項2】
前記残渣の乾燥粉末である請求項1記載のローヤルゼリー含有食品。
【請求項3】
前記残渣が、水およびエタノールの少なくとも一方を含む溶媒でローヤルゼリーを抽出する抽出処理の残渣である請求項1または2記載のローヤルゼリー含有食品。
【請求項4】
ローヤルゼリーと抽出溶媒とを混合し、不溶物を沈殿させる抽出工程と、該抽出後に固液分離して残渣を得る分離工程とを含むことを特徴とするローヤルゼリー含有食品の製造方法。
【請求項5】
前記残渣を乾燥して粉末にする工程をさらに含む請求項4記載のローヤルゼリー含有食品の製造方法。
【請求項6】
抽出溶媒が、水およびエタノールの少なくとも一方を含む請求項4または5記載のローヤルゼリー含有食品の製造方法。
発明の詳細な説明
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ローヤルゼリー含有食品およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
蜜蜂の咽頭腺から分泌されるローヤルゼリーは、抗菌作用、糖尿病抑制作用、血流増加作用、成長促進作用および動脈硬化抑制作用等の、多岐にわたる薬理作用を奏することが知られており、栄養補助食品、化粧品、医薬部外品等に幅広く利用されている。特に医薬品、医薬部外品のローヤルゼリー配合剤では、滋養強壮、虚弱体質並びに肉体疲労等の栄養補給として認められている。
前記薬理作用を奏する有効成分として、10−ヒドロキシ−2−デセン酸(以下「10−HDA」という。)、アセチルコリン、ビタミンB群、ニコチン酸、パントテン酸等をローヤルゼリーが含有していることが判明している。
【0003】
手軽にローヤルゼリーを摂取できる製品として清涼飲料水が挙げられるが、ローヤルゼリーをそのまま清涼飲料水に添加すると、ローヤルゼリー中の蛋白質や糖質が濁ったり沈殿したりするため、舌触りや外観の点で不都合がある。そこで、蛋白質をペプタイド化して可溶化により沈殿させない方法、分子量の大きい蛋白質等を取り除いて沈殿させない逆浸透膜法や限外濾過法、また、エタノールを添加することにより、蛋白質を凝集沈殿させて可溶成分をエタノール相に抽出し、次いで沈殿物を濾過して濾液を清涼飲料水等に使用するエタノール沈殿法等が用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このエタノール沈殿法では、例えば、代表的な有効成分10−HDAは濾液中に殆どが抽出されて沈殿物中には残量が少ないこと、エタノールにより蛋白質が変性してしまうことなどにより、濾過後の沈殿物(残渣)は利用されずに産業廃棄物として処理されてきた。
しかし、本発明者らは、このローヤルゼリーの残渣にも、10−HDA以外の各種有効成分が、原料であるローヤルゼリーと遜色無い量で残されていることを見出し、従来廃棄されていた残渣から新規な食品を作製して本発明を完成させた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明のローヤルゼリー含有食品は、ローヤルゼリーの抽出処理で発生する残渣を含むことを特徴とする。
特に、前記本発明のローヤルゼリー含有食品が残渣の乾燥粉末であることが好ましい。
また、残渣が、水およびエタノールの少なくとも一方を含む溶媒でローヤルゼリーを抽出する抽出処理の残渣であることが好ましい。
【0006】
本発明のローヤルゼリー含有食品の製造方法は、ローヤルゼリーと抽出溶媒とを混合し、不溶物を沈殿させる抽出工程と、該抽出後に固液分離して残渣を得る分離工程とを含むことを特徴とする。
本発明の製造方法は、前記残渣を乾燥して粉末にする工程をさらに含むことが好ましい。
また、前記抽出溶媒が、水およびエタノールの少なくとも一方を含むことが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明のローヤルゼリー含有食品の製造方法の実施形態の一例として、一般的なエタノール沈殿法によるローヤルゼリーの抽出処理を以下に示す。
抽出の原料として用いるローヤルゼリーは、生ローヤルゼリー(未処理のローヤルゼリー)、乾燥ローヤルゼリー、冷凍ローヤルゼリー、またはそれらの併用であってもよい。生ローヤルゼリーの場合、質量比で、水分を約66〜67%、蛋白質を約11〜13%、脂質を約5〜10%含むのが一般的であり、その他に無機質等を含む。
原料のローヤルゼリーには、抗酸化作用を高めるための熱処理等の前処理を施してもよい。
【0008】
(抽出工程)ローヤルゼリーに抽出溶媒として例えばエタノールを添加し、混合して充分に撹拌する。有効成分10−HDAは殆どが液相(エタノール相)へ抽出されるが、一方で、ミネラル類及びビタミン類は、あまり液相に抽出されず、多くは不溶性タンパク質等とともに沈殿する。次いで室温で放置して不溶物を充分に沈殿させる。
【0009】
(分離工程)次に、この沈殿を含んだローヤルゼリーの混合液を、液分と残渣とに固液分離する。分離で得られた残渣は本発明のローヤルゼリー含有食品に使用され、一方、10−HDA等が抽出されている液分は、例えば清涼飲料水の原料等へ使用される。固液分離方法は濾過が好ましく、濾過の前に遠心分離を行ってもよい。濾過に用いる濾過材は一般に用いられるものでよいが、濾過後の残渣を取り出しやすいものが好ましい。
本発明のローヤルゼリー含有食品は、このようなローヤルゼリーの抽出処理で発生する残渣を含むものである。
【0010】
抽出溶媒として、上記の例ではエタノールを示したが、水、エタノール、変性アルコール等のアルコール類、ヘキサン等の有機溶媒から選ばれる、1種の溶媒または2種以上の混合溶媒を用いることができる。これらの抽出溶媒のうち、水およびエタノールの少なくとも一方を含む溶媒で抽出するのが、作業性、残渣の成分、残渣回収率等の点で好ましい。より好ましくは、抽出溶媒は、エタノールに水または他の上記有機溶媒を加えた混合溶媒であり、さらに好ましくは、エタノールである。混合溶媒の混合比率は、溶媒の種類によって適宜選ばれる。例えばエタノールと水との場合、容量比でエタノール:水が1:0〜1:1程度が好ましい。
【0011】
得られた残渣は、さらに必要に応じて各種製品形状へ加工される。例えば、本発明の製造方法は、前記残渣を乾燥して粉末にする工程をさらに含むのが好ましい。
例えば、固液分離で得られた残渣を、温風乾燥機、凍結乾燥機、スプレードライヤー等の乾燥機内で乾燥し、抽出溶媒、例えばエタノール分や水分等を蒸発させて乾燥粉末の形状の本発明のローヤルゼリー含有食品を製造することができる。必要に応じて残渣を乾燥前に水等で洗浄してもよい。この残渣粉末の粒径は80メッシュより小さいことが、舌触りや喉ごしの点から好ましい。残渣粉末の粒径を揃えるために、必要に応じて粉砕装置で粉砕しても良い。
【0012】
本発明のローヤルゼリー含有食品は、上記で得られた残渣粉末のままでもよいし、矯味剤、香料等を添加してもよい。また、残渣粉末を、賦型剤と共に打錠するタブレット形状や、カプセル、糖衣錠等の飲みやすい製品形状に加工することもできる。
また、本発明のローヤルゼリー含有食品は、前記残渣を他の食品と共に配合した配合品の形態とすることもできる。配合品に配合される他の食品の例として、ビタミン類、レシチン、コンドロイチン蛋白複合体、生薬エキス等が挙げられる。
なお、このように加工または配合する場合は、必ずしも残渣を乾燥粉末形状にする必要はなく、乾燥前の残渣を脱水したものを加工または配合工程に使用しても良い。
【0013】
本発明によるローヤルゼリー含有食品は、栄養サプリメント剤として使用することができる。ここで、栄養サプリメント剤は、食事の欠陥を補ったり強化したりするための栄養素を含む食品とする。その内訳は、栄養補助食品、健康食品等が挙げられる。特に、本発明の食品はタンパク質が豊富であるため、筋力アップや体力アップを目指している運動選手用の栄養サプリメント剤として利用できる。
また、本発明によるローヤルゼリー含有食品は、家畜、ペット等の動物用の食品として使用することもできる。
【0014】
【実施例】
以下に、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
生ローヤルゼリー 500gに、エタノール 1500g(約1.9リットル)を添加し、次いで室温で放置して不溶物を沈殿させた。これを濾過して残渣を得た。
得られた残渣を凍結乾燥させて、本発明の食品である粉末状の残渣 100gを得た。この残渣粉末の成分分析値を表1に示す。また、ミネラル及びビタミン含有量を、生ローヤルゼリーおよびFD末と共に表2に示す。なお、表1中の%とは重量%を示す。
【0015】
【表1】
水分     0.9%
タンパク質 73.1%
脂質     0.5%
灰分     2.8%
糖質    18.8%
食物繊維   0.6%
エネルギー   395kcal/100g
また、高タンパク性を示すアミノ酸スコアは100であった。
【0016】
【表2】


【0017】
表2に示したように、ミネラル、ビタミンともにローヤルゼリー自体と比較しても遜色無く、バランスの取れた各種成分の配分が、ローヤルゼリーの残渣単品のみから得られることが判る。
【0018】
(摂取例1)
1)対象
摂取試験の主旨、方法等について充分な説明を行った上で試験への参加を同意した成人男性22名(大学ホッケー部員)。これら被験者22名を無作為に12名のA群および10名のB群の2群に分けた。
【0019】
2)摂取方法
上記で作製した本発明の食品を、A群は1日30g、B群は1日15gを、1日3回に分けて11日間水と共に飲用させた。なお、上記22名は、摂取開始前に他の栄養サプリメント剤を任意に常用していたが、本摂取試験中はそれら栄養サプリメント剤の摂取を中止して、栄養サプリメント剤としては本発明の食品のみとした。
【0020】
3)検査スケジュール
摂取開始前と、11日後の摂取終了時とに、▲1▼持久力(ビープテスト)、▲2▼筋力(ベンチプレス)、▲3▼瞬発力(立ち幅跳び)を測定して比較した。
ビープテストは、20mシャトルラン(往復持久走)とも呼ばれ、体力測定において持久力を測定する項目として採用されている。一定の間隔で一音ずつ電子音が鳴る。電子音が鳴ってから次に鳴るまでに20m間隔の2本の線の一方から他方に達する。折り返してこの動作を繰り返す。電子音の間隔は約1分ごとに短くなる。電子音の設定速度を維持できなくなり、走るのをやめたとき、または2回続けてどちらかの足で線に触れられなくなったときにテストを終了し、折り返しの総回数を測定するものである。
ベンチプレスは、ベンチ台に横になり、胸の上でバーベルを挙上するものである。また、立ち幅跳びは、助走なしで幅跳びをするものである。
4)評価
表3に、摂取開始前と摂取終了時との測定結果を示す。
全日本男子ホッケーチームフィジカルコーチの剣持英紀氏の判定を以下に示す。持久力の向上が目立った。瞬発力は、半数以上の者が向上していた。
【0021】
【表3】


【0022】
(摂取例2)
1)対象
摂取試験の主旨、方法等について充分な説明を行った上で試験への参加を同意した成人男性9名(大学陸上部員)。これら9名を無作為に5名のA群および4名のB群の2群に分けた。
2)摂取方法
期間を12日とした以外は、摂取例1と同様に行った。
【0023】
3)検査スケジュール
摂取開始前と、12日後の摂取終了時とに、▲1▼持久力(ビープテスト)、▲4▼スピードテスト(50mダッシュ)、▲5▼パワーテスト(立ち5段跳び)を測定して比較した。
立ち5段跳びとは、助走なしで五歩でどこまで進めるかを計測するものである。
4)評価
測定結果を表4に示す。前記剣持英紀氏の判定を以下に示す。持久力は、ほとんどの者が向上していた。
【0024】
【表4】


【0025】
(摂取例3)
1)対象
摂取試験の主旨、方法等について充分な説明を行った上で試験への参加を同意した十代女子17名(高校バスケットボール部員)。これら17名を無作為に9名のA群および8名のB群の2群に分けた。
2)摂取方法
期間を14日とした以外は、摂取例1と同様に行った。
【0026】
3)検査スケジュール
摂取開始前と、14日後の摂取終了時とに、▲1▼持久力(ビープテスト)、▲2▼筋力(ベンチプレス)、▲6▼スピードテスト(20mダッシュ)▲7▼全身パワーテスト(20mバウンティング)、▲8▼片脚パワーテスト(20mホッピング)を測定して比較した。
20mバウンティングとは、跳躍走で20mのタイムを計測し、同時に歩数も数えるものである。20mホッピングとは、片脚ずつけんけんの要領で20mのタイムを計測し、同時に歩数も数えるものである。
4)評価
測定結果を表5に示す。前記剣持英紀氏の判定を以下に示す。筋力、全身パワー及び片脚パワーは、多くの者が向上していた。
【0027】
【表5】


【0028】
表3〜表5中、▲1▼〜▲6▼の結果の摂取前後での変化および変化率のグラフを図1〜図9に示す。なお、摂取中に不調を訴えるものはいなかった。
表3〜表5から、摂取例1〜摂取例3とも、総合的に向上しており、本発明の食品は栄養サプリメント剤として使用できることがわかった。
【0029】
【発明の効果】
本発明によれば、従来廃棄処分していたローヤルゼリーの抽出残渣を利用して有効成分を含有する食品を得られる。また、ローヤルゼリー以外の有効成分を添加したりせずにローヤルゼリーのみから各種有効成分の相乗的な作用を同時に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】摂取例1中のビープテストの結果を示すグラフであって、(a)はA群の変化、(b)はB群の変化、(c)はA群の変化率、(d)はB群の変化率を示すグラフである。
【図2】摂取例1中のベンチプレスの結果を示すグラフであって、(a)はA群の変化、(b)はB群の変化、(c)はA群の変化率、(d)はB群の変化率を示すグラフである。
【図3】摂取例1中の立ち幅跳びの結果を示すグラフであって、(a)はA群の変化、(b)はB群の変化、(c)はA群の変化率、(d)はB群の変化率を示すグラフである。
【図4】摂取例2中のビープテストの結果を示すグラフであって、(a)はA群の変化、(b)はB群の変化、(c)はA群の変化率、(d)はB群の変化率を示すグラフである。
【図5】摂取例2中の50mダッシュの結果を示すグラフであって、(a)はA群の変化、(b)はB群の変化、(c)はA群の変化率、(d)はB群の変化率を示すグラフである。
【図6】摂取例2中の立ち5段跳びの結果を示すグラフであって、(a)はA群の変化、(b)はB群の変化、(c)はA群の変化率、(d)はB群の変化率を示すグラフである。
【図7】摂取例3中のビープテストの結果を示すグラフであって、(a)はA群の変化、(b)はB群の変化、(c)はA群の変化率、(d)はB群の変化率を示すグラフである。
【図8】摂取例3中のベンチプレスの結果を示すグラフであって、(a)はA群の変化、(b)はB群の変化、(c)はA群の変化率、(d)はB群の変化率を示すグラフである。
【図9】摂取例3中の20mダッシュの結果を示すグラフであって、(a)はA群の変化、(b)はB群の変化、(c)はA群の変化率、(d)はB群の変化率を示すグラフである。




 

 


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